説明

車体下部構造

【課題】 ジャッキアップ部の周囲のアンダカバーの処理を改善することで、Cd値の向上を図ること。
【解決手段】 本発明に係る車体下部構造は、バンパフェイシャ5と、フロントサブフレーム6の一部であってラジエタとエンジンとの間において車幅方向に延在しその車幅方向中央部の下面部に下方に膨出する形状のジャッキアップ部Jを有するクロスメンバ62と、バンパフェイシャ5からエンジン下方にかけての車体下面部を覆うアンダカバー10aとを備える。アンダカバー10aは、クロスメンバ62より下方に位置し、ジャッキアップ部Jに重複する領域で上向きに膨出してジャッキアップ部Jに近接する有底の上向き凹部Kを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体下部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
サスペンションメンバをマウントし、ボディサイドフレームの下方に接合されるサブフレーム(サスペンションフレーム)として、矩形状の枠体で構成されるいわゆるペリメータフレームを備える自動車がある。
【0003】
特許文献1は、そのようなペリメータフレームを備えると共にアンダカバーを装着する自動車に関し、ペリメータフレームの後辺部に設けたジャッキアップポイントを車両前方から視認しやすいアンダカバー構造を開示している。
【0004】
【特許文献1】特開2004−306897号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ペリメータフレームに設けたジャッキアップポイントをアンダカバーから露出させる構造をとる場合には、ジャッキアップポイントの周囲に沿ってアンダカバーの切り欠きを設ける必要がある。しかし、その切り欠きの構成によっては、エンジンルームからの空気がその切り欠き部を通じて車体下面部下に流出し、その後の気流を乱し、空気抗力係数(Cd値)が悪化するという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、ジャッキアップ部の周囲のアンダカバーの処理を改善することで、Cd値の向上を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面によれば、バンパフェイシャと、フロントサブフレームの一部であってラジエタとエンジンとの間において車幅方向に延在しその車幅方向中央部の下面部に下方に膨出する形状のジャッキアップ部を有するクロスメンバと、前記バンパフェイシャからエンジン下方にかけての車体下面部を覆うアンダカバーとを備える車体下部構造であって、前記アンダカバーは、前記クロスメンバより下方に位置し、前記ジャッキアップ部に重複する領域で上向きに膨出して前記ジャッキアップ部に近接する有底の上向き凹部を有することを特徴とする車体下部構造が提供される。
【0008】
この構成によれば、アンダカバーはクロスメンバより低く配置されるので、車体下面部下への気流の入り込み量を少なくすることができ、車体下面部下における気流のはらみを防止できる。このとき、ジャッキアップ部へのジャッキの受け皿のアクセスは、アンダカバーに設けた切り欠きではなく、有底の上向き凹部としたので、そのような切り欠きを通じてエンジンルームから車体下面部下に空気が流れ込んでその後の気流を乱すことがない。
【0009】
本発明の好適な実施形態によれば、前記アンダカバーは、前記バンパフェイシャの下端部と前記クロスメンバの下面部との間を覆う前部アンダカバーと、前縁部が前記クロスメンバに固定され、エンジン下方に延在する後部アンダカバーとを含み、前記前部アンダカバーは、その後縁部で後方上向きに屈曲して立ち上がる第1の立ち上がり部と、前記第1の立ち上がり部に連続して形成される第1のフランジ部とを有し、前記後部アンダカバーは、その前縁部で前方上向きに屈曲して立ち上がる第2の立ち上がり部と、前記第2の立ち上がり部に連続して形成される第2のフランジ部とを有し、前記第1及び第2のフランジ部がそれぞれ前記クロスメンバの下面部に固定されることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、クロスメンバの位置でアンダカバーを分割して小型化を図れるとともに、取付性を向上できる。また、第1及び第2の立ち上がり部の存在により、前輪の段差下りの際に路面に前部又は後部アンダカバーを路面に打ちつけたとしても、第1又は第2の立ち上がり部の撓みによりその衝撃が吸収されるので、前部又は後部アンダカバーの破損を防止することができる。
【0011】
本発明の好適な実施形態によれば、前記上向き凹部は、前記前部アンダカバーの後部と前記後部アンダカバーの前部とに跨って形成されることが好ましい。この構成によれば、上向き凹部の中央にジャッキアップ部を設けることができる。
【0012】
本発明の好適な実施形態によれば、前記後部アンダカバーは、前記上向き凹部の後方領域に、その左右の前記立ち上がり部より緩い傾斜で前方上向きに上昇して前記上向き凹部に接続するスロープ部を有することが好ましい。
【0013】
車両が車道沿いの駐車場から車道より一段高い位置にある歩道部分を斜めに横切って車道に降りる場合など、前輪がある程度以上の段差を下るとき、車輪より後方のフロア部分、すなわち後部アンダカバーの、両前輪間となる車幅方向中央付近が、歩道部分の角部に当たることが多い。また、轍間がカマボコ状に盛り上がった未舗装道路を走行する場合にも、このアンダカバーの中央部がこのカマボコ状の地面に当たることが多い。これに対し上記の構成によれば、アンダカバー車幅方向中央部の地面干渉を低減できる。また、スロープ部は地面干渉が起こる車幅方向中央部近傍のみに設けられているため、前記上向き凹部の存在によるCd値悪化も最小限に抑えることができる。
【発明の効果】
【0014】
以上述べたとおり、本発明によれば、ジャッキアップ部周囲のアンダカバーの処理の改良によって、Cd値の向上とアンダカバーの保護の両立が図られた車体下部構造を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施に有利な具体例を示すにすぎない。また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の課題解決手段として必須のものであるとは限らない。
【0016】
図1は本実施形態に係る車体下部構造を備えた車両Aの前方の側視図、図2は車両Aの前方の底面図(一部断面図)である。また、図3は車両Aの前方の車体下部構造の分解斜視図(細部省略)である。
【0017】
車両Aは、操舵輪である左右の前輪1,1と、前輪1,1を転舵可能に収納するホイールハウス2,2とを備える。図1に示されるように、車外側では、ホイールハウス2の上部にはフロントフェンダパネル7が接合され、ホイールハウス2の前部及びフロントフェンダパネル7の前部には、フロントバンパフェイシャ5が接合されている。
【0018】
前輪1,1は、ホイール1a,1aとホイール1a,1aに装着されたタイヤ1b,1bとを備え、ナックルアーム4,4を介して操舵されるように構成されている。前輪1,1にはブレーキ装置3,3が設けられている。ブレーキ装置3は、ブレーキディスク3aとキャリパー3bとから構成されており、ブレーキディスク3aはホイール1aに固定されている。キャリパー3bは不図示のステリングナックルに支持され、ブレーキディスク3aに鞍状にまたがって配設されている。前輪1はロアアーム8を含むフロントサスペンション(例えば、ダブルウィッシュボーン形式、マクファーソンストラット形式)により左右独立して懸架されている。
【0019】
本実施形態における車両Aは、モノコックボディの骨格をなす左右一対のフロントサイドフレーム21,21(図3参照)の下に、フロントサブフレームとしてのペリメータフレーム6を備える。ペリメータフレーム6は、フロントサイドフレーム21,21に沿う左右一対のフレームメンバ61,61と、車幅方向に延在する第1、第2クロスメンバ62,62とによって平面視略矩形状に形成され、前面衝突時に、フルラップ及びオフセットの双方で高いエネルギ吸収を行う構造とされたものである。サスペンションを構成するロアアーム8,8はラバーブッシュ9,9を介してこのペリメータフレーム6に結合される。このペリメータフレーム6は、その上面4隅に設けられたラバーマウント64を介してフロントサイドフレーム21,21の下面に結合される。
【0020】
図3に示されるように、ラジエタ22は、ポリプロピレン等の合成樹脂でもって略矩形状に形成されたシュラウド20に支持される。このシュラウド20は、ペリメータフレーム6が形成する閉空間の上部に設置される不図示のエンジンの前方に配設されるもので、具体的には、フロントサイドフレーム21,21の前端部間で、第1クロスメンバ62の直前に設けられる。
【0021】
フロントサイドフレーム21,21の前端には、フランジ21a,21aが形成されている。シュラウド20、フロントサイドフレーム21,21の前方には、フロントバンパレインフォースメント23が位置している。このフロントレインフォースメント23は基本的には、バンパフェイシャ5の補強部材として機能するもので、フロントサイドフレーム21,21の前端に取り付けられる。フロントバンパレインフォースメント23の両端部後方にはそれぞれ、クラッシュカン24,24が取り付けられている。クラッシュカン24,24は、衝突エネルギを吸収するエネルギ吸収部材として機能する。
【0022】
クラッシュカン24,24の後端には更に、フロントサイドフレーム21,21の前端のフランジ21a,21aと接合されるフランジ25,25が設けられている。このフランジ25,25は、車幅方向中央側に延出し、かつその先端部にシュラウド締結孔が形成された延長部25a,25aを有する。一方、シュラウド20前面のサイド部には、上記シュラウド締結孔を介してボルトで締結される締結部20a,20aが形成されている。図4は、フロントサイドフレーム21,21に、ペリメータフレーム6を接合し、フロントバンパレインフォースメント23を取り付けると共に、フランジ25,25によってシュラウド20が支持された状態を示している。
【0023】
車両Aの前方の車体下面部にはアンダカバーが装着される。図2,3に示されるように、本実施形態におけるアンダカバーは、フロントバンパフェイシャ5の下端部から第1クロスメンバ62の下面部までの間を覆う前部アンダカバー10aと、この前部アンダカバー10aの車外側端部に設けられる側部アンダカバー10bと、ペリメータフレーム6が形成する閉空間を覆う、すなわちエンジン下方に延在する、後部アンダカバー10cとで構成される。このような分割構成は個々のアンダカバーを小型化し、取付性を向上できるという利点がある。
【0024】
図5は左斜め前方下方から車両Aの底面を見た要部外観斜視図であり、また、図6は図2のB−B断面図である。
【0025】
本実施形態では、図6に示されるように、前部アンダカバー10aの前縁部はフロントバンパフェイシャ5の下端部に対して例えばボルト101で締結固定され、後縁部は第1クロスメンバ62の下面部に対して例えばボルト102で締結固定される。これによりフロントバンパフェイシャ5から第1クロスメンバ62bの下面部までの間の車体下面を覆う。また、後部アンダカバー10cの前縁部も、第1クロスメンバ62の下面部に固定され、後部アンダカバー10cの後縁部は、第2クロスメンバ63の下面部に、例えばボルト103で締結固定される。
【0026】
従来、前部アンダカバーの形状としては、図6の破線Sで示されるような、側面視で、フロントバンパフェイシャ5の下端部と第1クロスメンバ62の下面部とを結ぶ直線状とするものが考えられていた。これに対し、本実施形態では、前部アンダカバー10aは、破線Sよりも下方位置、すなわち、第1クロスメンバ62より下方位置、に設定される。ここで本実施形態では、この前部アンダカバー10aは、略水平に広がる底部111を有すると共に、その底部111の前方には、フロントバンパフェイシャ5の下端部に接続された前縁部から下方下向きに傾斜し底部111へと連続する前方傾斜部113を有する。
【0027】
このような前部アンダカバー10aによれば、まず、従来考えられていた単純な側面視直線状のアンダカバー(破線S)に比べてより低い位置に設定できるから、車体下面部下への気流の入り込み量を少なくすることができ、車体下面部下における気流のはらみを防止できる。これにより車両全体のCd値を向上させることができる。また、前方傾斜部113によって、ロードクリアランスを確保できる。このような前方傾斜部113を設けたことにより、アプローチアングルとアンダガードの低さを両立することもできるとも言えよう。
【0028】
一方、上記したようにアンダカバーの位置を低くするほど、アンダカバーは路面と干渉しやすくなるため、その干渉によってアンダカバーが破損することを回避することが重要となる。
【0029】
これに対し本実施形態の前部アンダカバー10aには、底部111の後方に、後方上向きに屈曲して立ち上がって後縁部に連続する第1立ち上がり部112と、この第1立ち上がり部112に連続して車体後方に形成される第1フランジ部112aが形成されている。この第1フランジ部112aが第1クロスメンバ62の下面部とボルト102で締結固定される。前輪1の段差下りの際に路面に前部アンダカバー10aを路面に打ちつけた際には、この第1立ち上がり部112が撓み、この撓みによって衝撃が吸収される。これによって、前部アンダカバー10aを破損から守ることができる。
【0030】
本実施形態では更に、エンジン60の下方に延在する後部アンダカバー10cも、前部アンダカバー10aと同様に、前方上向きに屈曲して立ち上がって前縁部へと連続する第2立ち上がり部114と、この第2立ち上がり部114に連続して車体前方に形成される第2フランジ部114aを有する。この第2フランジ部114aが、第1クロスメンバ62の下面部に対し、第1フランジ部112aと共に、ボルト102で共締めされる。第2立ち上がり部114によって、前部アンダカバー10aの第1立ち上がり部112と同様の効果を後部アンダカバー10cにも与えることができる。すなわち、前輪1の段差下りの際に路面に後部アンダカバー10cを路面に打ちつけた際には、この第2立ち上がり部114が撓み、この撓みによって衝撃が吸収される。これによって、後部アンダカバー10cを破損から守ることができる。
【0031】
また、この立ち上がり部114の存在によって、前部アンダカバー10aと後部アンダカバー10cは、略同じ高さで前後に連続した車体下面部を形成することができる。この場合、前部アンダカバーに連続して後部アンダカバーもクロスメンバより低い位置に配置でき、かつ、車体下面部下の気流を乱さず、車両全体のCd値を向上させることができる。
【0032】
図7は、図2のC−C断面図である。本実施形態では、この図7及び、図2、図5に示されるように、第1クロスメンバ62の車幅方向中央部の下面部には、下方に膨出する形状のジャッキアップ部Jが形成されており、前部アンダカバー10aと後部アンダカバー10cとの間からこのジャッキアップ部Jを露出させている。また、アンダカバーには、このジャッキアップ部Jに重複する領域において、フロアジャッキの受け皿に沿う形状で上向きに膨出する上向き凹部Kが形成されている。
【0033】
図8の(a)は図2のD−D断面図、(b)は図2のE−E断面図である。上向き凹部Kが形成されていない車幅方向端部の領域では、同図(b)に示されるように、前部アンダカバー10aの第1フランジ部112a及び、後部アンダカバー10cの第2フランジ部114aはそれぞれ、第1クロスメンバ62の下面部に接合されている。一方、車幅方向中央部では、同図(a)に示されるように、ジャッキアップの際、破線で示されたフロアジャッキの受け皿Rに沿う形状の上向き凹部Kがこの受け皿Rのアクセスとなってその水平方向の動きを規制しつつ、ジャッキアップ部Jが受け皿Rに当接される。ここで、上向き凹部Kの底部を形成する、前部アンダカバー10aの第1フランジ部112a及び、後部アンダカバー10cの第2フランジ部114aはそれぞれ、ジャッキアップ部Jに近接するように配置される。
【0034】
図9は、フロアジャッキの受け皿の水平方向の動きを規制するための切り欠き90を設けた従来の例を示している。この場合には、上方に位置するエンジンルームからの空気がこの切り欠き90を通じて車体下面部下に流出し(矢印91)、その後の気流を乱し、Cd値が悪化していた。これに対し、本実施形態の図8(a)の構成によれば、上向き凹部Kの底部を形成する、前部アンダカバー10aの第1フランジ部112a及び、後部アンダカバー10cの第2フランジ部114aがジャッキアップ部Jに近接しており、ジャッキアップ部Jと前部アンダカバー10a及び後部アンダカバー10cとの隙間はほとんどないので、ここからはエンジンルームからの空気は車体下面部下には流出しない(矢印81)。このため、車体下面部下における気流を乱すことがなく、Cd値を向上させることができる。
【0035】
また、本実施形態では、図2、図5、図8(a)に示されるように、このような有底の上向き凹部Kは、前部アンダカバー10aの後部と後部アンダカバー10cの前部とに跨って形成されている。このため、上向き凹部Kの中央にジャッキアップ部Jを位置させることができる。
【0036】
さらに、本実施形態では、図2、図5、図6、図8(a)に示されるように、上向き凹部Kの後方領域に、その左右の第2立ち上がり部114より緩い傾斜で前方上向きに上昇して上向き凹部Kに接続するスロープ部Lが形成されている。車両が車道沿いの駐車場から車道より一段高い位置にある歩道部分を斜めに横切って車道に降りる場合など、前輪がある程度以上の段差を下るとき、車輪より後方のフロア部分、この自動車で言えば後部アンダカバー10cの、両前輪間となる車幅方向中央付近が、歩道部分の角部に当たることが多い。また、轍間がカマボコ状に盛り上がった未舗装道路を走行する場合にも、このアンダカバーの中央部がこのカマボコ状の地面に当たることが多い。これに対し、上記スロープ部Lを設けることによって、アンダカバー車幅方向中央部の地面干渉を低減できる。また、この上向き凹部Kは車体下面部下における円滑な気流を乱しCd値悪化の要因となるものであるところ、このスロープ部Lは、地面干渉が起こる車幅方向中央部近傍のみに設けられているため、第2立ち上がり部114による後部アンダカバー10cの保護性能を維持しつつ、その第2立ち上がり部114が形成する縦壁の高さを効果的に低くすることができ、Cd値悪化を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】実施形態に係る車体下部構造を備えた車両の前方の側視図である。
【図2】実施形態に係る車両の前方の底面図(一部断面図)である。
【図3】実施形態に係る車両の前方の車体下部構造の分解斜視図(細部省略)である。
【図4】ペリメータフレーム、フロントバンパレインフォースメント、シュラウドを、フロントサイドフレームに取り付けた状態の一例を示す図である。
【図5】左斜め前方下方から実施形態に係る車両の底面を見た要部外観斜視図である。
【図6】図2のB−B断面図である。
【図7】図2のC−C断面図である。
【図8】(a)は図2のD−D断面図、(b)は図2のE−E断面図である。
【図9】従来のジャッキアップ部の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0038】
1 前輪
2 ホイールハウス
3 ブレーキ装置
4 ナックルアーム
5 フロントバンパフェイシャ
6 ペリメータフレーム
10a 前部アンダカバー
10b 側部アンダカバー
10c 後部アンダカバー
20 シュラウド
21 フロントサイドフレーム
22 ラジエタ
J ジャッキアップ部
K 上向き凹部
L スロープ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バンパフェイシャと、
フロントサブフレームの一部であってラジエタとエンジンとの間において車幅方向に延在しその車幅方向中央部の下面部に下方に膨出する形状のジャッキアップ部を有するクロスメンバと、
前記バンパフェイシャからエンジン下方にかけての車体下面部を覆うアンダカバーと、
を備える車体下部構造であって、
前記アンダカバーは、前記クロスメンバより下方に位置し、前記ジャッキアップ部に重複する領域で上向きに膨出して前記ジャッキアップ部に近接する有底の上向き凹部を有することを特徴とする車体下部構造。
【請求項2】
前記アンダカバーは、
前記バンパフェイシャの下端部と前記クロスメンバの下面部との間を覆う前部アンダカバーと、
前縁部が前記クロスメンバに固定され、エンジン下方に延在する後部アンダカバーと、を含み、
前記前部アンダカバーは、
その後縁部で後方上向きに屈曲して立ち上がる第1の立ち上がり部と、
前記第1の立ち上がり部に連続して形成される第1のフランジ部と、を有し、
前記後部アンダカバーは、
その前縁部で前方上向きに屈曲して立ち上がる第2の立ち上がり部と、
前記第2の立ち上がり部に連続して形成される第2のフランジ部と、を有し、
前記第1及び第2のフランジ部がそれぞれ前記クロスメンバの下面部に固定されることを特徴とする請求項1に記載の車体下部構造。
【請求項3】
前記上向き凹部は、前記前部アンダカバーの後部と前記後部アンダカバーの前部とに跨って形成されることを特徴とする請求項2に記載の車体下部構造。
【請求項4】
前記後部アンダカバーは、前記上向き凹部の後方領域に、その左右の前記立ち上がり部より緩い傾斜で前方上向きに上昇して前記上向き凹部に接続するスロープ部を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の車体下部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−247120(P2008−247120A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−88968(P2007−88968)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】