説明

車体側部構造

【課題】フロントピラーの窓枠にルーフサイドレールを剛性(強度)を確保した状態に連結可能な車体側部構造を提供する。
【解決手段】車体側部構造は、フロントピラー、バルクヘッド20、ルーフサイドレール18を備えた。フロントピラーの上縁部25は、上縁第1フランジ31および上縁底壁部32の交差部位に上縁第1稜線部33を備えた。また、バルクヘッドは、バルク第1フランジおよびバルク底壁部52の交差部位にバルク第1稜線部53を備えた。さらに、ルーフサイドレールは、レール第1フランジ61およびレール底壁部62の交差部位にレール第1稜線部63を備えた。加えて、各第1稜線部33,53,63を車体前後方向に連続するように設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フロントピラーに窓枠を形成し、この窓枠の上縁部に沿ってルーフサイドレールが車体前後方に延出するように設けられた車体側部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車体側部構造として、センタピラーの上端にルーフサイドレールが設けられ、ルーフサイドレールが車体前後方向に延出され、センタピラーの上端をルーフサイドレールで閉塞するものが知られている。
センタピラーの上端をルーフサイドレールで閉塞することにより、車体側部構造の剛性(強度)を高めることが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−280693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両のなかには、ハイトワゴンのように、フロントピラーに窓枠が前縁部、後縁部、上縁部および下縁部で略平行四辺形状に大きく形成されたものがある。
この窓枠は、成形性、組付性や部品点数削減の観点から、前縁部、後縁部、上縁部および下縁部が一体に形成される場合がある。
なお、ハイトワゴンとは、車体前部にボンネットを備えた、全高の大きなキャビンを持つ軽乗用車である。
【0005】
この窓枠を車体側部構造に設けた場合、窓枠の上縁部からルーフサイドレールが車体後方に向けて延出される。よって、窓枠の後縁部(すなわち、ピラー)の上端に、ルーフサイドレールを重ね合わせて閉塞することができない。
このため、車体側部構造の剛性(強度)を確保することが難しく、車体側部構造の剛性(強度)を確保するための工夫が求められていた。
【0006】
本発明は、フロントピラーの窓枠にルーフサイドレールを剛性(強度)を確保した状態に連結可能な車体側部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、車体前後方向に延出する上縁部と、該上縁部の前端から下方に垂下する前縁部と、前記上縁部の後端から下方に垂下する後縁部と、前記前縁部の下端および前記後縁部の下端を連結する下縁部と、により構成される窓枠を有するフロントピラーと、前記上縁部の車体後方側に配置されて車体前後方向に延出するルーフサイドレールと、前記上縁部および前記ルーフサイドレールの前端を連結するバルクヘッドと、該バルクヘッドおよび前記ルーフサイドレールに車幅方向の外側端が載置されるルーフパネルと、前記窓枠に設けられるコーナ窓ガラスと、を備えた車体側部構造であって、前記上縁部は、車幅方向外側に面するとともに前記コーナ窓ガラスが設けられる上縁第1フランジと、該上縁第1フランジの上端から車幅方向中央側に向けて張り出された上縁底壁部と、前記上縁第1フランジおよび前記上縁底壁部が交差する部位に形成された上縁第1稜線部と、を備え、前記バルクヘッドは、前記上縁第1フランジに沿わせて設けられたバルク第1フランジと、前記上縁底壁部に沿わせて設けられたバルク底壁部と、前記バルク第1フランジおよび前記バルク底壁部が交差する部位に形成されたバルク第1稜線部と、を備え、前記ルーフサイドレールは、前記バルク第1フランジに沿わせて設けられたレール第1フランジと、前記バルク底壁部に沿わせて設けられたレール底壁部と、前記レール第1フランジおよび前記レール底壁部が交差する部位に形成されたレール第1稜線部と、を備え、前記上縁第1稜線部、前記バルク第1稜線部および前記レール第1稜線部が車体前後方向に連続するように設けられたことを特徴とする。
【0008】
請求項2は、前記上縁部は、前記上縁底壁部の車幅方向中央側端から上方に向けて張り出された上縁縦壁部と、該上縁縦壁部および前記上縁底壁部が交差する部位に形成された上縁第2稜線部と、を備え、前記バルクヘッドは、前記バルク底壁部の車幅方向中央端から上方に向けて張り出されたバルク縦壁部と、該バルク縦壁部および前記バルク底壁部が交差する部位に形成されたバルク第2稜線部と、を備え、前記ルーフサイドレールは、前記レール底壁部の車幅方向中央端から上方に向けて張り出されたレール縦壁部と、該レール縦壁部および前記レール底壁部が交差する部位に形成されたレール第2稜線部と、を備え、前記上縁第2稜線部、前記バルク第2稜線部および前記レール第2稜線部が車体前後方向に連続するように設けられたことを特徴とする。
【0009】
請求項3は、前記上縁部は、前記上縁縦壁部の上端から車幅方向中央側に向けて張り出された上縁第2フランジと、該上縁第2フランジおよび前記上縁縦壁部が交差する部位に形成された上縁第3稜線部と、を備え、前記バルクヘッドは、前記バルク縦壁部の上端から車幅方向中央側に向けて張り出されたバルク第2フランジと、該バルク第2フランジおよび前記バルク縦壁部が交差する部位に形成されたバルク第3稜線部と、を備え、前記ルーフサイドレールは、前記レール縦壁部の上端から車幅方向中央側に向けて張り出されたレール第2フランジと、該レール第2フランジおよび前記レール縦壁部が交差する部位に形成されたレール第3稜線部と、を備え、前記上縁第3稜線部、前記バルク第3稜線部および前記レール第3稜線部が車体前後方向に連続するように設けられたことを特徴とする。
【0010】
請求項4は、前記後端部は、車幅方向外側に面するとともに前記コーナ窓ガラスが設けられる後縁第1フランジと、該後縁第1フランジの後端から車幅方向中央側に向けて張り出された後縁前壁部と、該後縁前壁部の車幅方向中央側端から車体後方側に向けて張り出された後縁第2フランジと、を備え、前記バルクヘッドは、前記バルク第1フランジが、前記後縁第1フランジおよび前記後縁第2フランジに結合されることにより前記後縁部とともに閉断面を形成することを特徴とする。
【0011】
請求項5は、前記上縁部の前記上縁縦壁部および前記上縁第2フランジのうち、前記バルクヘッドの前記バルク縦壁部および前記バルク第2フランジと重なる部位に切欠部を備え、該切欠部に車幅方向外側端が対向させて配置され、前記ルーフパネルを下方から支持するルーフアーチを備え、前記ルーフアーチは、車幅方向外側端に設けられ、前記上縁縦壁部に結合される第1結合部と、該第1結合部の上方に設けられ、前記切欠部を経て前記バルク第2フランジに結合される第2結合部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明では、フロントピラーの上縁部およびルーフサイドレールをバルクヘッドで連結した。また、上縁部に上縁第1稜線部を備え、バルクヘッドにバルク第1稜線部を備え、ルーフサイドレールにレール第1稜線部を備えた。
さらに、上縁第1稜線部、バルク第1稜線部およびレール第1稜線部を車体前後方向に連続させて配置した。
【0013】
よって、車両の前方からフロントピラーに衝撃荷重が入力した場合に、入力した衝撃荷重を上縁第1稜線部、バルク第1稜線部およびレール第1稜線部に順次効率よく伝えることができる。
これにより、フロントピラーに入力した衝撃荷重をバルクヘッドを経てルーフサイドレールに効率よく伝えることができる。
これにより、車両の前方から入力する衝撃荷重に対する車体側部構造の剛性(強度)を高めることができる。
【0014】
さらに、上縁部に上縁第1稜線部を備え、バルクヘッドにバルク第1稜線部を備え、ルーフサイドレールにレール第1稜線部を備えることで、上縁部、バルクヘッドおよびルーフサイドレールの剛性を高めることができる。
これにより、上縁部およびルーフサイドレールをバルクヘッドで連結することで車体側部構造の剛性を確保できる。
【0015】
請求項2に係る発明では、上縁部に上縁第2稜線部を備え、バルクヘッドにバルク第2稜線部を備え、ルーフサイドレールにレール第2稜線部を備えた。
さらに、上縁第2稜線部、バルク第2稜線部およびレール第2稜線部を車体前後方向に連続させて配置した。
【0016】
よって、車両の前方からフロントピラーに衝撃荷重が入力した場合に、入力した衝撃荷重を上縁第2稜線部、バルク第2稜線部およびレール第2稜線部に順次効率よく伝えることができる。
これにより、フロントピラーに入力した衝撃荷重をバルクヘッドを経てルーフサイドレールに一層効率よく伝えることができる。
これにより、車両の前方から入力する衝撃荷重に対する車体側部構造の剛性(強度)を一層高めることができる。
【0017】
さらに、上縁部に上縁第2稜線部を備え、バルクヘッドにバルク第2稜線部を備え、ルーフサイドレールにレール第2稜線部を備えることで、上縁部、バルクヘッドおよびルーフサイドレールの剛性を一層高めることができる。
これにより、上縁部およびルーフサイドレールをバルクヘッドで連結することで車体側部構造の剛性を一層好適に確保できる。
【0018】
請求項3に係る発明では、上縁部に上縁第3稜線部を備え、バルクヘッドにバルク第3稜線部を備え、ルーフサイドレールにレール第3稜線部を備えた。
さらに、上縁第3稜線部、バルク第3稜線部およびレール第3稜線部を車体前後方向に連続させて配置した。
【0019】
よって、車両の前方からフロントピラーに衝撃荷重が入力した場合に、入力した衝撃荷重を上縁第3稜線部、バルク第3稜線部およびレール第3稜線部に順次効率よく伝えることができる。
これにより、フロントピラーに入力した衝撃荷重をバルクヘッドを経てルーフサイドレールにより一層効率よく伝えることができる。
これにより、車両の前方から入力する衝撃荷重に対する車体側部構造の剛性(強度)をより一層高めることができる。
【0020】
さらに、上縁部に上縁第3稜線部を備え、バルクヘッドにバルク第3稜線部を備え、ルーフサイドレールにレール第3稜線部を備えることで、上縁部、バルクヘッドおよびルーフサイドレールの剛性をより一層高めることができる。
これにより、上縁部およびルーフサイドレールをバルクヘッドで連結することで車体側部構造の剛性をより一層好適に確保できる。
【0021】
請求項4に係る発明では、バルクヘッドのバルク第1フランジを後端部の後縁第1フランジおよび後縁第2フランジに結合することにより、バルクヘッドおよび後縁部で閉断面を形成するようにした。
このように、バルクヘッドおよび後縁部で閉断面を形成することで、車体側部構造の剛性(強度)をさらに好適に確保することができる。
【0022】
請求項5に係る発明では、上縁部に切欠部を備え、切欠部にルーフアーチの車幅方向外側端を対向させて配置した。さらに、ルーフアーチの第1結合部を上縁縦壁部(すなわち、上縁部)に結合させ、第2結合部を切欠部に配置させてバルク第2フランジ(すなわち、バルクヘッド)に結合させた。
このように、ルーフアーチを上縁部やバルクヘッドに直接結合させることで、ルーフアーチ、上縁部(フロントピラー)およびバルクヘッドの三部材間の結合位置精度を相互に高めることができる。
【0023】
ここで、バルクヘッドのバルク第2フランジ、フロントピラーの上縁第2フランジ、およびルーフアーチにルーフパネルが載置される。
よって、バルクヘッド、フロントピラー、およびルーフアーチの三部材に対してルーフパネルを高精度に位置決めできる。
このように、バルクヘッド、フロントピラー、およびルーフアーチの三部材を高精度に位置決めし、加えて、三部材に対してルーフパネルを高精度に位置決めすることで外観からの見栄えを好適に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る車体側部構造を示す分解斜視図である。
【図2】図1の2部拡大図である。
【図3】図2の車体側部構造を示す側面図である。
【図4】図2の車体側部構造を示す分解斜視図である。
【図5】図3の5−5線断面図である。
【図6】図3の6−6線断面図である。
【図7】図3の7−7線断面図である。
【図8】図3の8−8線断面図である。
【図9】図3の9−9線断面図である。
【図10】図2の車体側部構造に備えた第1〜第3の稜線部を示す斜視図である。
【図11】図1の11矢視図である。
【図12】図2の12−12線断面図である。
【図13】車両の前方からフロントピラーに衝撃荷重が入力する例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前(Fr)」、「後(Rr)」、「左(L)」、「右(R)」は運転者から見た方向にしたがう。
【実施例】
【0026】
実施例に係る車体側部構造10について説明する。
図1に示すように、車体側部構造10は、床部を形成するフロアパネル12と、フロアパネル12の外側部に沿って車体前後方向に延出されたサイドシル13と、サイドシル13の前端部13aから立ち上げられたフロントピラー14と、フロントピラー14の窓枠16に設けられるコーナ窓ガラス17とを備えている。
【0027】
さらに、車体側部構造10は、フロントピラー14の車体後方側に配置されたルーフサイドレール18と、ルーフサイドレール18およびフロントピラー14を連結するバルクヘッド20と、バルクヘッド20およびルーフサイドレール18に載置されたルーフパネル21と、ルーフパネル21を支持するルーフアーチ23とを備えている。
【0028】
フロントピラー14は、上半部14aに窓枠16を有する。
図1、図2に示すように、窓枠16は、車体前後方向に延出する上縁部25と、上縁部25の前端25aから下方に垂下する前縁部26と、上縁部25の後端25bから下方に垂下する後縁部27と、前縁部26の下端26aおよび後縁部27の下端27aを連結する下縁部28とにより構成されている。
【0029】
図2、図3に示すように、上縁部25は、車体前後方向に延出する部位であり、上縁第1フランジ31、上縁底壁部32、上縁第1稜線部33、上縁縦壁部34、上縁第2稜線部35、上縁第2フランジ36、上縁第3稜線部37および切欠部39(図4参照)を備えている。
【0030】
図4、図5に示すように、上縁第1フランジ31は、車幅方向(矢印A方向)に対向するように設けられ、上縁部25の下辺を形成する部位である。
この上縁第1フランジ31は、車室15の外部(車幅方向外側)に表面31aが面するとともに、表面31aにコーナ窓ガラス17(図1も参照)が設けられる部位である。
【0031】
上縁底壁部32は、上縁第1フランジ31の上端31bから車幅方向中央側(すなわち、車室15側)に向けて車幅方向に沿って張り出されている。
上縁第1稜線部33は、上縁第1フランジ31および上縁底壁部32が交差する部位に形成され、車室15の外部に向けて凸状に形成されている。
よって、上縁第1フランジ31、上縁底壁部32および上縁第1稜線部33が断面略く字状に形成されることにより上縁部25の剛性を高めることができる。
【0032】
上縁縦壁部34は、上縁底壁部32の車幅方向中央側端32aから上方に向けて張り出されている。
上縁第2稜線部35は、上縁縦壁部34および上縁底壁部32が交差する部位に形成され、車室15に向けて凸状に形成されている。
よって、上縁底壁部32、上縁縦壁部34および上縁第2稜線部35で断面略く字状に形成されることにより上縁部25の剛性を高めることができる。
【0033】
上縁第2フランジ36は、上縁縦壁部34の上端34aから車幅方向中央側に向けて張り出され、後端に凹状の第1段差部36aが形成されている。
第1段差部36aは、バルクヘッド20の板厚寸法と略同じ寸法だけ凹むように形成されている。
上縁第3稜線部37は、上縁第2フランジ36および上縁縦壁部34が交差する部位に形成され、車室15の外部に向けて凸状に形成されている。
よって、上縁縦壁部34、上縁第2フランジ36および上縁第3稜線部37で断面略く字状の部位38に形成されることにより上縁部25の剛性を高めることができる。
【0034】
切欠部39は、断面略く字状の部位38のうち、バルクヘッド20(具体的には、バルク縦壁部54、バルク第2フランジ56およびバルク第3稜線部57)と重なる部位に形成されている(図2も参照)。
断面略く字状の部位38に切欠部39を形成することにより、ルーフアーチ23の第1結合部81を上縁縦壁部34に結合させ、第2結合部82をバルク第2フランジ56に結合させることができる。
【0035】
図3、図6に示すように、後縁部27は、上縁部25の後端25bから下方に垂下する部位である。
この後縁部27は、後縁第1フランジ43、後縁前壁部44および後縁第2フランジ45を備えている。
【0036】
後縁第1フランジ43は、車幅方向(矢印A方向)に沿って設けられ、後縁部27の前辺を形成する部位である。
この後縁第1フランジ43は、車室15の外部(車幅方向外側)に表面43aが面するとともに、表面43aにコーナ窓ガラス17(図1も参照)が設けられる部位である。
【0037】
後縁前壁部44は、後縁第1フランジ43の後端43bから車幅方向中央側(すなわち、車室15側)に向けて張り出されている。
後縁第2フランジ45は、後縁前壁部44の車幅方向中央側端44aから車体後方側に向けて張り出されている。
【0038】
後縁第1フランジ43および後縁前壁部44が交差する部位に後縁第1稜線部46が車室15の外部に向けて凸状に形成されている。
後縁前壁部44および後縁第2フランジ45が交差する部位に後縁第2稜線部47が車室15に向けて凸状に形成されている。
後縁前壁部44は、後縁第1フランジ43、後縁前壁部44、後縁第2フランジ45、後縁第1稜線部46および後縁第2稜線部47で断面略クランク状に形成されている。
上縁部25および後縁部27にバルクヘッド20が設けられている。
【0039】
図2、図4に示すように、バルクヘッド20は、上縁部25(特に、上縁部25の後端25b)および後縁部27の上端27bに設けられることで、上縁部25およびルーフサイドレール18の前端18aを連結する部材である。
このバルクヘッド20は、バルク第1フランジ51、バルク底壁部52、バルク第1稜線部53、バルク縦壁部54、バルク第2稜線部55、バルク第2フランジ56およびバルク第3稜線部57を備えている。
【0040】
図7、図8に示すように、バルク第1フランジ51は、車幅方向(矢印A方向)に対向するように設けられ、バルクヘッド20の下辺を形成する部位である。
このバルク第1フランジ51は、上縁第1フランジ31(図2参照)に沿わせて設けられる、車室15の外部(車幅方向外側)に表面51aが面している。
【0041】
バルク底壁部52は、バルク第1フランジ51の上端51bから車幅方向中央側(すなわち、車室15側)に向けて張り出され、上縁底壁部32(図2参照)に沿わせて設けられている。
バルク第1稜線部53は、バルク第1フランジ51およびバルク底壁部52が交差する部位に形成され、車室15の外部に向けて凸状に形成されている。
よって、バルク第1フランジ51、バルク底壁部52およびバルク第1稜線部53で断面略く字状に形成されることによりバルクヘッド20の剛性を高めることができる。
【0042】
バルク縦壁部54は、バルク底壁部52の車幅方向中央端52aから上方に向けて張り出され、上縁縦壁部34(図2参照)に沿わせて設けられている。
バルク第2稜線部55は、バルク縦壁部54およびバルク底壁部52が交差する部位に形成され、車室15に向けて凸状に形成されている。
よって、バルク底壁部52、バルク縦壁部54およびバルク第2稜線部55で断面略く字状に形成されることによりバルクヘッド20の剛性を高めることができる。
【0043】
バルク第2フランジ56は、バルク縦壁部54の上端54aから車幅方向中央側に向けて張り出され、後端に凹状の第2段差部56a(図4参照)が形成されている。
図4に示すように、第2段差部56aは、ルーフサイドレール18の板厚寸法と略同じ寸法だけ凹むように形成されている。
【0044】
バルク第2フランジ56は、前端56bが上縁第2フランジ36の第1段差部36aに載置されることにより上縁第2フランジ36に沿わせて設けられている。
第1段差部36aがバルクヘッド20の板厚寸法と略同じ寸法に形成されているので、バルク第2フランジ56および上縁第2フランジ36の各表面は面一に配置されている。
【0045】
図7、図8に示すように、バルク第3稜線部57は、バルク第2フランジ56およびバルク縦壁部54が交差する部位に形成され、車室15の外部に向けて凸状に形成されている。
よって、バルク縦壁部54、バルク第2フランジ56およびバルク第3稜線部57で断面略く字状に形成されることによりバルクヘッド20の剛性を高めることができる。
【0046】
図9に示すように、バルクヘッド20は、バルク第1フランジ51が後縁第1フランジ43および後縁第2フランジ45に結合されることにより後縁部27とともに閉断面59(図7も参照)を形成する部材である。
このように、バルクヘッド20および後縁部27で閉断面59を形成することで、車体側部構造10の剛性(強度)をさらに好適に確保することができる。
【0047】
図1に示すように、ルーフサイドレール18は、上縁部25の車体後方側に配置され、センタピラー41の上端41aを経てリヤピラー42の上端42aまで車体前後方向に延出されている。
【0048】
図2、図4に示すように、ルーフサイドレール18は、前端18aがバルクヘッド20の後端20aに車室15の外部側から設けられている。
ここで、バルクヘッド20は、上縁部25の後端25bおよび後縁部27の上端27bに設けられている。
よって、ルーフサイドレール18は、バルクヘッド20を介して上縁部25の後端25bおよび後縁部27の上端27b(すなわち、フロントピラー14の上端14b)に連結されている。
【0049】
図3、図8に示すように、ルーフサイドレール18は、レール第1フランジ61、レール底壁部62、レール第1稜線部63、レール縦壁部64、レール第2稜線部65、レール第2フランジ66およびレール第3稜線部67を備えている。
【0050】
レール第1フランジ61は、車幅方向(矢印A方向)に対向するように設けられ、ルーフサイドレール18の下辺を形成する部位である。
このレール第1フランジ61は、バルク第1フランジ51に沿わせて設けられ、車室15の外部(車幅方向外側)に表面61aが面している。
【0051】
レール底壁部62は、レール第1フランジ61の上端61bから車幅方向中央側(すなわち、車室15側)に向けて張り出され、バルク底壁部52に沿わせて設けられている。
レール第1稜線部63は、レール第1フランジ61およびレール底壁部62が交差する部位に形成され、車室15の外部に向けて凸状に形成されている。
よって、レール第1フランジ61、レール底壁部62およびレール第1稜線部63で断面略く字状に形成されることによりルーフサイドレール18の剛性を高めることができる。
【0052】
レール縦壁部64は、レール底壁部62の車幅方向中央端62aから上方に向けて張り出され、バルク縦壁部54に沿わせて設けられている。
レール第2稜線部65は、レール縦壁部64およびレール底壁部62が交差する部位に形成され、車室15に向けて凸状に形成されている。
よって、レール底壁部62、レール縦壁部64およびレール第2稜線部65で断面略く字状に形成されることによりルーフサイドレール18の剛性を高めることができる。
【0053】
レール第2フランジ66は、レール縦壁部64の上端64aから車幅方向中央側に向けて張り出されている。
レール第2フランジ66は、前端66aがバルク第2フランジ56の第2段差部56a(図4参照)に載置されることによりバルク第2フランジ56に沿わせて設けられている。
図4に示すように、第2段差部56aがルーフサイドレール18の板厚寸法と略同じ寸法に形成されているので、バルク第2フランジ56の表面およびレール第2フランジ66の表面は面一に配置されている。
【0054】
図3、図8に示すように、レール第3稜線部67は、レール第2フランジ66およびレール縦壁部64が交差する部位に形成され、車室15の外部に向けて凸状に形成されている。
よって、レール縦壁部64、レール第2フランジ66およびレール第3稜線部67で断面略く字状に形成されることによりルーフサイドレール18の剛性を高めることができる。
【0055】
図10に示すように、上縁第1稜線部33、バルク第1稜線部53およびレール第1稜線部63が車体前後方向に連続するように設けられている。
よって、車両の前方からフロントピラー14に入力した衝撃荷重を、上縁第1稜線部33、バルク第1稜線部53およびレール第1稜線部63に順次効率よく伝えることができる。
【0056】
また、上縁第2稜線部35、バルク第2稜線部55およびレール第2稜線部65が車体前後方向に連続するように設けられている。
よって、車両の前方からフロントピラー14に入力した衝撃荷重を、上縁第2稜線部35、バルク第2稜線部55およびレール第2稜線部65に順次効率よく伝えることができる。
【0057】
さらに、上縁第3稜線部37、バルク第3稜線部57およびレール第3稜線部67が車体前後方向に連続するように設けられている。
よって、車両の前方からフロントピラー14に入力した衝撃荷重を、上縁第3稜線部37、バルク第3稜線部57およびレール第3稜線部67に順次効率よく伝えることができる。
【0058】
また、上縁部25に上縁第1稜線部33、上縁第2稜線部35および上縁第3稜線部37を備えることで、上縁部25の剛性を高めることができる。
さらに、バルクヘッド20にバルク第1稜線部53、バルク第2稜線部55およびバルク第3稜線部57を備えることで、バルクヘッド20の剛性を高めることができる。
加えて、ルーフサイドレール18にレール第1稜線部63、レール第2稜線部65およびレール第3稜線部67を備えることで、ルーフサイドレール18の剛性を高めることができる。
【0059】
このように、上縁部25、バルクヘッド20およびルーフサイドレール18の剛性を高め、これらの部材(上縁部25、ルーフサイドレール18およびバルクヘッド20)を連結することで車体側部構造10の剛性を確保できる。
【0060】
図1に示すように、ルーフパネル21は、平面視略矩形状に形成され、車両の天井を形成する部位である。
ルーフパネル21は、窓枠16(フロントピラー14)の上縁部25、バルクヘッド20およびルーフサイドレール18に車幅方向の外側端21aが載置されている。
さらに、このルーフパネル21は、ルーフアーチ23に前端21bが載置されている。
【0061】
図4、図11に示すように、ルーフアーチ23は、上縁部25およびバルクヘッド20に車幅方向外側端23aを対向させた状態で配置され、ルーフパネル21を下方から支持する部材である。
【0062】
図12に示すように、ルーフアーチ23は、アーチ底部73と、アーチ底部73の前端から立ち上げられたアーチ前壁74と、アーチ底部73の後端から立ち上げられたアーチ後壁75と、アーチ前壁74の上端から車体前方に向けて張り出されたアーチ前フランジ76と、アーチ後壁75の上端から車体後方に向けて張り出されたアーチ後フランジ77とを有する。
【0063】
ルーフアーチ23は、アーチ底部73、アーチ前壁74、アーチ後壁75、アーチ前フランジ76およびアーチ後フランジ77で断面略ハット状に形成されている。
アーチ後フランジ77およびアーチ前フランジ76がルーフパネル21の裏面に結合されている。
【0064】
図4、図11に示すように、ルーフアーチ23は、車幅方向外側端23aが切欠部39に対向させて配置されている。
このルーフアーチ23は、車幅方向外側端23aに第1結合部81および第2結合部82が設けられている。
【0065】
第1結合部81は、車幅方向外側端23aにおいて、アーチ底部73、アーチ前壁74の下端、およびアーチ後壁75の下端に亘ってフランジ状(突片状)に形成されている。
この第1結合部81は、上縁部25の上縁縦壁部34に当接された状態で直接結合されている。
【0066】
第2結合部82は、車幅方向外側端23aにおいて、第1結合部81の前端81aおよび後端81bの上方で、かつ、アーチ前フランジ76およびアーチ後フランジ77にそれぞれ設けられている。
図7、図11に示すように、第2結合部82は、切欠部39内に配置され、バルクヘッド20のバルク第2フランジ56に当接された状態で直接結合されている。
【0067】
よって、上縁部25の上縁縦壁部34に第1結合部81を直接結合することにより、ルーフアーチ23を窓枠16(フロントピラー14)に取り付ける。
これにより、フロントピラー14の上縁部25に対してルーフアーチ23を高精度に位置決めすることができる。
【0068】
つぎに、バルクヘッド20のバルク第2フランジ56に第2結合部82を直接結合することにより、ルーフアーチ23をバルクヘッド20に取り付ける。
これにより、バルクヘッド20のバルク第2フランジ56に対してルーフアーチ23を高精度に位置決めすることができる。
【0069】
これにより、フロントピラー14の上縁部25、およびバルクヘッド20のバルク第2フランジ56に対してルーフアーチ23を高精度に位置決めすることができる。
すなわち、ルーフアーチ23、上縁部25(フロントピラー14)およびバルクヘッド20の三部材間の結合位置精度を相互に高めることができる。
【0070】
三部材間の結合位置精度を相互に高めることで、上縁第2フランジ36の第1段差部36aにバルク第2フランジ56の前端56bを載置した状態において各第2フランジ36,56の表面を確実に面一に配置できる。
また、バルク第2フランジ56の第2段差部56aにレール第2フランジ66の前端66aを載置した状態において各第2フランジ56,66の表面を確実に面一に配置できる。
これにより、上縁第2フランジ36、バルク第2フランジ56およびレール第2フランジ66の各表面が面一に配置される。
【0071】
このように、高精度に位置決めされたバルクヘッド20(バルク第2フランジ56)、フロントピラー14(上縁第2フランジ36)、およびルーフアーチ23(アーチ前フランジ76およびアーチ後フランジ77)の三部材にルーフパネル21が載置される。
これにより、バルクヘッド20、フロントピラー14、およびルーフアーチ23の三部材に対してルーフパネル21を高精度に位置決めできるので外観からの見栄えを好適に保つことができる。
【0072】
つぎに、車両の前方からフロントピラー14に衝撃荷重が入力する例を図13に基づいて説明する。
図13に示すように、車両の前方からフロントピラー14に衝撃荷重F1が入力する。
ここで、上縁第1稜線部33、バルク第1稜線部53およびレール第1稜線部63が車体前後方向に連続するように設けられている。
また、上縁第2稜線部35、バルク第2稜線部55およびレール第2稜線部65が車体前後方向に連続するように設けられている。
さらに、上縁第3稜線部37、バルク第3稜線部57およびレール第3稜線部67が車体前後方向に連続するように設けられている。
【0073】
よって、フロントピラー14に入力した衝撃荷重F1の一部F2を、上縁第1稜線部33を経てバルク第1稜線部53に伝え、バルク第1稜線部53に伝えられた荷重F2をレール第1稜線部63に効率よく伝えることができる。
また、フロントピラー14に入力した衝撃荷重F1の一部F3を、上縁第2稜線部35を経てバルク第2稜線部55に伝え、バルク第2稜線部55に伝えられた荷重F3をレール第2稜線部65に効率よく伝えることができる。
さらに、フロントピラー14に入力した衝撃荷重F1の一部F4を、上縁第3稜線部37を経てバルク第3稜線部57に伝え、バルク第3稜線部57に伝えられた荷重F4をレール第3稜線部67に効率よく伝えることができる。
【0074】
よって、フロントピラー14に入力した衝撃荷重F1をバルクヘッド20を経てルーフサイドレール18に効率よく伝えることができる。
これにより、車両の前方から入力する衝撃荷重F1に対する車体側部構造10の剛性(強度)を高めることができる。
【0075】
なお、本発明に係る車体側部構造は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、ピラーとしてフロントピラー14を例示したが、これに限らないで、本発明をセンタピラーやリヤピラーなどの他のピラーに適用することも可能である
【0076】
また、前記実施例では、上縁部25、バルクヘッド20およびルーフサイドレール18に各々三つの稜線部を備えた例について説明したが稜線部の数はこれに限定するものではない。
例えば、上縁部25、バルクヘッド20およびルーフサイドレール18に各々一つの稜線部、あるいは二つの稜線部を備えることも可能である。
この場合でも、車両の前方から入力する衝撃荷重に対する車体側部構造10の剛性(強度)を高めることができる。
さらに、剛性の高い上縁部25、バルクヘッド20およびルーフサイドレール18を連結することで車体側部構造10の剛性を確保できる。
【0077】
さらに、前記実施例で示した車体側部構造10、フロントピラー14、窓枠16、コーナ窓ガラス17、ルーフサイドレール18、ルーフパネル21、ルーフアーチ23、切欠部39、第1結合部81および第2結合部82などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、フロントピラーに窓枠を形成し、窓枠の上縁部に沿ってルーフサイドレールが車体前後方に向けて設けられた車体側部構造を備えた自動車への適用に好適である。
【符号の説明】
【0079】
10…車体側部構造、14…フロントピラー、16…窓枠、17…コーナ窓ガラス、18…ルーフサイドレール、18a…ルーフサイドレールの前端、21…ルーフパネル、21a…ルーフパネルの外側端、23…ルーフアーチ、23a…ルーフアーチの車幅方向外側端、25…上縁部、25a…上縁部の前端、25b…上縁部の後端、26…前縁部、26a…前縁部の下端、27…後縁部、27a…後縁部の下端、28…下縁部、31…上縁第1フランジ、31b…上縁第1フランジの上端、32…上縁底壁部、32a…上縁底壁部の車幅方向中央側端、33…バルク第1稜線部、34…上縁縦壁部、34a…上縁縦壁部の上端、35…バルク第2稜線部、36…上縁第2フランジ、37…上縁第3稜線部、39…切欠部、43…後縁第1フランジ、43b…後縁第1フランジの後端、44…後縁前壁部、44a…後縁前壁部の車幅方向中央側端、45…後縁第2フランジ、51…バルク第1フランジ、52…バルク底壁部、52a…バルク底壁部の車幅方向中央端、53…バルク第1稜線部、54…バルク縦壁部、54a…バルク縦壁部の上端、55…バルク第2稜線部、56…バルク第2フランジ、57…バルク第3稜線部、59…閉断面、61…レール第1フランジ、62…レール底壁部、62a…レール底壁部の車幅方向中央端、63…レール第1稜線部、64…レール縦壁部、64a…レール縦壁部の上端、65…レール第2稜線部、66…レール第2フランジ、67…レール第3稜線部、81…第1結合部、82…第2結合部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体前後方向に延出する上縁部と、該上縁部の前端から下方に垂下する前縁部と、前記上縁部の後端から下方に垂下する後縁部と、前記前縁部の下端および前記後縁部の下端を連結する下縁部と、により構成される窓枠を有するフロントピラーと、
前記上縁部の車体後方側に配置されて車体前後方向に延出するルーフサイドレールと、
前記上縁部および前記ルーフサイドレールの前端を連結するバルクヘッドと、
該バルクヘッドおよび前記ルーフサイドレールに車幅方向の外側端が載置されるルーフパネルと、
前記窓枠に設けられるコーナ窓ガラスと、を備えた車体側部構造であって、
前記上縁部は、
車幅方向外側に面するとともに前記コーナ窓ガラスが設けられる上縁第1フランジと、
該上縁第1フランジの上端から車幅方向中央側に向けて張り出された上縁底壁部と、
前記上縁第1フランジおよび前記上縁底壁部が交差する部位に形成された上縁第1稜線部と、を備え、
前記バルクヘッドは、
前記上縁第1フランジに沿わせて設けられたバルク第1フランジと、
前記上縁底壁部に沿わせて設けられたバルク底壁部と、
前記バルク第1フランジおよび前記バルク底壁部が交差する部位に形成されたバルク第1稜線部と、を備え、
前記ルーフサイドレールは、
前記バルク第1フランジに沿わせて設けられたレール第1フランジと、
前記バルク底壁部に沿わせて設けられたレール底壁部と、
前記レール第1フランジおよび前記レール底壁部が交差する部位に形成されたレール第1稜線部と、を備え、
前記上縁第1稜線部、前記バルク第1稜線部および前記レール第1稜線部が車体前後方向に連続するように設けられたことを特徴とする車体側部構造。
【請求項2】
前記上縁部は、
前記上縁底壁部の車幅方向中央側端から上方に向けて張り出された上縁縦壁部と、
該上縁縦壁部および前記上縁底壁部が交差する部位に形成された上縁第2稜線部と、を備え、
前記バルクヘッドは、
前記バルク底壁部の車幅方向中央端から上方に向けて張り出されたバルク縦壁部と、
該バルク縦壁部および前記バルク底壁部が交差する部位に形成されたバルク第2稜線部と、を備え、
前記ルーフサイドレールは、
前記レール底壁部の車幅方向中央端から上方に向けて張り出されたレール縦壁部と、
該レール縦壁部および前記レール底壁部が交差する部位に形成されたレール第2稜線部と、を備え、
前記上縁第2稜線部、前記バルク第2稜線部および前記レール第2稜線部が車体前後方向に連続するように設けられたことを特徴とする請求項1記載の車体側部構造。
【請求項3】
前記上縁部は、
前記上縁縦壁部の上端から車幅方向中央側に向けて張り出された上縁第2フランジと、
該上縁第2フランジおよび前記上縁縦壁部が交差する部位に形成された上縁第3稜線部と、を備え、
前記バルクヘッドは、
前記バルク縦壁部の上端から車幅方向中央側に向けて張り出されたバルク第2フランジと、
該バルク第2フランジおよび前記バルク縦壁部が交差する部位に形成されたバルク第3稜線部と、を備え、
前記ルーフサイドレールは、
前記レール縦壁部の上端から車幅方向中央側に向けて張り出されたレール第2フランジと、
該レール第2フランジおよび前記レール縦壁部が交差する部位に形成されたレール第3稜線部と、を備え、
前記上縁第3稜線部、前記バルク第3稜線部および前記レール第3稜線部が車体前後方向に連続するように設けられたことを特徴とする請求項2記載の車体側部構造。
【請求項4】
前記後端部は、
車幅方向外側に面するとともに前記コーナ窓ガラスが設けられる後縁第1フランジと、
該後縁第1フランジの後端から車幅方向中央側に向けて張り出された後縁前壁部と、
該後縁前壁部の車幅方向中央側端から車体後方側に向けて張り出された後縁第2フランジと、を備え、
前記バルクヘッドは、
前記バルク第1フランジが、前記後縁第1フランジおよび前記後縁第2フランジに結合されることにより前記後縁部とともに閉断面を形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の車体側部構造。
【請求項5】
前記上縁部の前記上縁縦壁部および前記上縁第2フランジのうち、前記バルクヘッドの前記バルク縦壁部および前記バルク第2フランジと重なる部位に切欠部を備え、
該切欠部に車幅方向外側端が対向させて配置され、前記ルーフパネルを下方から支持するルーフアーチを備え、
前記ルーフアーチは、
車幅方向外側端に設けられ、前記上縁縦壁部に結合される第1結合部と、
該第1結合部の上方に設けられ、前記切欠部を経て前記バルク第2フランジに結合される第2結合部と、
を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車体側部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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