説明

車体前部構造

【課題】 車体レイアウトに関わらずダンパハウジングの補強が可能な車体前部構造を提供する。
【解決手段】 ダッシュボードアッパ2と、ウインドシールドロア4とによりカウルボックスを構成し、ダッシュボードアッパサイドメンバ9と、ダンパハウジング10とを有する車体前部構造において、ダッシュボードアッパは左右端部が前方へ向け湾曲する湾曲部24を有し、カウルボックスに接合するフードヒンジスチフナ30は湾曲部とダッシュボードサイドアッパメンバと接合して、閉断面形状または閉断面に類似する断面形状を形成し、ダンパハウジングの上面に接続するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車体前部構造に関し、より詳細にはエンジンルーム内のダンパハウジングの補強構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、モノコック構造のフロントエンジン車において、懸架装置のショックアブソーバの上端を支持するダンパハウジングを備えたものがある。ダンパハウジングは、一般にエンジンルームの底部に設けられたフロントサイドフレームと、エンジンルームの側部に設けられたアッパメンバとの間に掛け渡されている。このようなダンパハウジングは、板厚を厚くする等してダンパの支持剛性が高められている。そのため、車両の前方衝突時において車両後方側へと変位することがある。
【0003】
ダンパハウジングの強度向上を目的として、特許文献1に係る車両前部構造では、ダンパハウジングの上部側であって、懸架装置のショクアブソーバが取り付けられるダンパベースの上面側と、ダッシュボードアッパの下面側とが、重なり合うようにして接続されている。
【特許文献1】特開2006−213291号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、車体レイアウトによってはダッシュボードアッパとダンパベースとの間の距離が前後方向、上下方向またはその両方において大きくなる場合があり、このような場合にはダッシュボードアッパとダンパベースとを接続することができないため、ダンパハウジングを補強することができないという問題がある。
【0005】
本発明は以上の問題を鑑みてなされたものであって、様々な車体レイアウトに対して適用可能なダンパハウジングの補強構造を備えた車体前部構造を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の第1の発明は、エンジンルーム(100)と車室(101)とを隔離するダッシュボードロア(3)の上部から前方へ延出するダッシュボードアッパ(2)と、ウインドシールドガラスの下端部を支持するウインドシールドロア(4)とにより上方に開口し、カウルトップにより蓋をされるカウルボックスを構成し、前記カウルボックスの左右端のそれぞれに設けられたフロントピラー(6)から前方へ突出するダッシュボードアッパサイドメンバ(9)と、前記ダッシュボードアッパサイドメンバの左右側にそれぞれ設けられたダンパハウジング(10)とを有する車体前部構造において、前記ダッシュボードアッパは左右端部が前方へ向け湾曲する湾曲部(24)を有し、前記カウルボックスに接合するフードヒンジスチフナ(30)は前記湾曲部と前記ダッシュボードサイドアッパメンバと接合して、閉断面形状または閉断面に類似する断面形状を形成し、前記ダンパハウジングの上面に接続することを特徴とする。ここで、閉断面に類似する断面形状とは閉断面の一部が切欠された断面形状のことをいう。
【0007】
これによれば、フードヒンジスチフナをダンパハウジングの補強部材として利用できる。また、フードヒンジをダッシュボードアッパサイドよりエンジン側へ寄せることができる。また、ダンパハウジングは、閉断面または閉断面に類似する形状に支持されるため、前後方向の強度・剛性が向上し、前突時や走行中にダンパハウジングの上面が後退する動きを抑えることができる。これにより、車両衝突時のダンパハウジングの変形や変位の程度が低減され、また車両走行時において懸架装置から加わる振動に抗することができるようになる。
【0008】
第2の発明は第1の発明において、前記フードヒンジスチフナは、補強ビード(31)を有することを特徴とする。
【0009】
これによれば、フードヒンジスチフナは補強ビードによって剛性が付与され、変形し難くなる。また、フードヒンジスチフナに接続されたダンパハウジングは変形または変位し難くなる。
【0010】
第3の発明は第1または第2の発明において、前記フードヒンジスチフナは、前記ウインドシールドガラスの下端部に沿って配置されるカウルトップを支持するためのカウルトップ取付部(カウルトップ取付孔42)を有することを特徴とする。
【0011】
これによれば、フードヒンジスチフナがカウルトップを支持するため、別途にカウルトップを支持するための部材または座部を設ける必要がなくなり、空間を有効に利用することができる。
【0012】
第4の発明は第1〜第3の発明のいずれかの発明において、前記フードヒンジスチフナは、前記エンジンルームの上部側を開閉するエンジンフードを開状態に維持するフードステイ(43)の基部を取り付けるためのフードステイ取付部(フードステイ取付孔44)を有することを特徴とする。
【0013】
これによれば、フードヒンジスチフナがフードステイを支持するため、別途にフードヒンジを支持するための部材または座部を設ける必要がなくなり、空間を有効に利用することができる。
【0014】
第5の発明は第1〜第4の発明のいずれかの発明において、前記フードヒンジスチフナはプレス成形によって形成されることを特徴とする。
【0015】
これによれば、フードヒンジスチフナを安価に製造することができる。
【発明の効果】
【0016】
以上のように構成することによって、車体レイアウトに関わらずダンパハウジングの剛性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明の車体前部構造の一実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係る車体前部構造を示す斜視図である。説明の便宜上、本発明が適用される自動車の進行方向を前方、進行方向と逆の方向を後方、前方を向いた際の右側を右、左側を左、鉛直上方を上方、鉛直下方を下方として説明する。
【0018】
図1に示すように、車体前部構造1は、モノコック構造からなる自動車のエンジンルーム100周囲の構造である。車体前部構造1を構成する各部材は文中でとくに明記しない限り溶接により接続されている。エンジンルーム100の後端部には、エンジンルーム100と車室101とを仕切るダッシュボードアッパ2およびダッシュボードロア3が配置されている。ダッシュボードロア3は板状部材であって、車幅方向に延在するとともに上下方向に起立した状態で配置されている。ダッシュボードロア3の下端部は後方側へと屈曲され、フロアパネル(図示しない)と接続されている。
【0019】
ダッシュボードアッパ2はダッシュボードロア3の上端部に接続され、前方側へと突出している。ダッシュボードアッパ2の上部側かつ後端部には、ウインドシールドロア4が接続されている。ウインドシールドロア4は、上方側へと突出した後、下方側に傾斜しつつ前方側へと延びている。ウインドシールドロア4は、車室の前方側開口部を閉鎖するウインドシールドガラス(図示しない)の下端部を支持する。ダッシュボードアッパ2とウインドシールドロア4とにより上方に開口するカウルボックスが構成される。
【0020】
ダッシュボードロア3の左右端のそれぞれには、上下方向に延設されたフロントピラー5が接続されている。また、ダッシュボードロア3の前面側には前方側に延びるとともに、ダッシュボードロア3に沿って下方側かつ後方側にも延びる左右一対のフロントサイドフレーム6が接続されている。
【0021】
フロントピラー5のそれぞれは、下端部においてサイドシル7の前端部と接続されており、上端部においてフロントアッパメンバ8の後端部に接続されている。サイドシル7はフロントピラー5の下端部より後方側に延びて車室101の両側部を形成する。フロントアッパメンバ8は、フロントピラー5の上端部から下方側に傾斜しつつ前方側に延びており、前端部付近では略鉛直下方に向かって延びている。
【0022】
フロントアッパメンバ8の後端部付近であって、エンジンルーム100側を向く側方部分から上部側の部分にかけては、板状のダッシュボードアッパサイドメンバ9が表面に沿って接続されている。ダッシュボードアッパサイドメンバ9はフロントアッパメンバ8の補強部材として機能する。ダッシュボードアッパサイドメンバ9の周縁部であって、フロントアッパメンバ8の上部側に位置する部分は上方側へと起立し、車両の外表面を形成するフロントフェンダ(図示しない)を取り付けるためのフェンダ取付ブラケット49を形成している。
【0023】
フロントアッパメンバ8と、フロントサイドフレーム6との間にはダンパハウジング10が掛け渡されている。ダンパハウジング10は、上部側に設けられたダンパベース11と、ダンパベース11の周縁部から下方へと延びる側壁12とから構成されている。ダンパハウジング10は、ダンパベース11の周縁部の一部分においてフロントアッパメンバ8と接続し、側壁の下端部の一部分においてフロントサイドフレーム6と接続している。ダンパベース11には、前側懸架装置のショックアブソーバの上端に設けられるマウンティングブロック(図示しない)と結合するための取付孔13が形成されている。
【0024】
フロントサイドフレーム6のそれぞれの前端部には、上方向および下方向に突出したバルクヘッドサイドステイ14が設けられている。両バルクヘッドサイドステイ14の上端部同士は車幅方向に延在するバルクヘッドアッパセンタフレーム15により、下端部同士は車幅方向に延在するバルクヘッドロアセンタフレーム16により接続されている。また、フロントサイドフレーム6のそれぞれの前端部はガセット17を介して、フロントアッパメンバ8の前端部から所定の距離離れた部分と接続されている。バルクヘッドサイドステイ14の下端部は、フロントアッパメンバ8の前端部とガセット18により連結されている。
【0025】
図2は、図1の矢印IIの方向から見た斜視図であって、車体前部構造1の左側部分を拡大して示す。なお、車体前部構造1の右側部分は左側部分の同様の構成であるため、説明を省略する。図2に示すように、本実施形態におけるダッシュボードアッパ2は前方に進むにつれて上方側へと起立し、壁部21を形成している。壁部21はダッシュボードアッパ2の左右端部を除き、概ね車幅方向にわたって形成されている。壁部21の上端部の車幅方向における中間部分には前方に向けて略水平に突出するフランジ部23が形成されている。
【0026】
図3は実施形態に係る車体前部構造の要部を拡大して示す平面図であって、後述するフードヒンジスチフナ30およびダンパハウジング10を省略して示す。図3に示すように、ダッシュボードアッパ2の車幅方向における左側の端部には、前方側に湾曲して突出する湾曲部24が形成されている。湾曲部24は車幅方向における外側部24aが内側部24bに比べて低くなるように、中間部に段部25が形成されている。また、段部25は湾曲部24の先端付近において内側へと屈曲しており、湾曲部24の先端部24cにおいては低く形成された部分が内側へと回り込み、内側においても低くなっている。湾曲部24の基端部における内側部24bは壁部21の上端部と、湾曲部24の基端部における段部25は壁部21と、湾曲部24の基端部における外側部24aはダッシュボードアッパ2の後方側部分22と接続している。湾曲部24の外側部24aは前後方向に延在する溝26を上面に備えている。
【0027】
ダッシュボードアッパ2は、車幅方向における中央部より左右側に進むにつれて下方に向かうように傾斜して形成されている。また、湾曲部24は後方側に進むにつれて下方に向かうように傾斜して形成されている。そのため、ダッシュボードアッパ2上に滴下した水は後方側かつ側方へと捕集されダッシュボードアッパ2上より排出される。
【0028】
以上のように構成されたダッシュボードアッパ2は、ダンパハウジング10と離間して配置されている。また、ダッシュボードアッパ2の湾曲部24とダッシュボードアッパサイドメンバ9とは接続されていない。なお、他の実施形態においては、ダッシュボードアッパ2の湾曲部24とダッシュボードアッパサイドメンバ9とは接続されていてもよい。
【0029】
図2に示すように、ダッシュボードアッパ2と、ウインドシールドロア4と、ダッシュボードアッパサイドメンバ9と、ダンパベース11とに接続されたフードヒンジスチフナ30が設けられている。フードヒンジスチフナ30は概ね前後方向に沿って延設されており、一端に形成されたフランジ部30aにおいてウインドシールドロア4の下縁に形成されたフランジ部4aと接続し、他端に形成されたフランジ部30bにおいてダンパベース11の上面と接続している。フードヒンジスチフナ30は、鋼板をプレス成形することによって形成されている。
【0030】
フードヒンジスチフナ30は、後端部にあたるフランジ部30aと、フランジ部30aの前端より垂下する後部壁部30cと、後部壁部30cの下端より下方側に傾斜しつつ前方へと延びる中間部30dと、中間部30dの前端より中間部30dの傾斜よりも更に下方側に傾斜しつつ前方へと延びるとともにフランジ部30bの後端と接続する前部傾斜部30eとを備えている。フードヒンジスチフナ30は、中間部30dの下面においてダッシュボードアッパ2のフランジ部23の上面と接続し、前部傾斜部30eの下面において湾曲部24の先端部24c付近の段部25と接続している。
【0031】
また、フードヒンジスチフナ30は、後部壁部30cの左端部にフードヒンジスチフナ30の長手方向に沿って延びる屈曲部30fを介して後部壁部30cに概ね垂直に立設されたフランジ部30gと、中間部30dおよび前部傾斜部30eの左端部にフードヒンジスチフナ30の長手方向に沿って延びる屈曲部30hを介して中間部30dおよび前部傾斜部30eに対して概ね垂直に立設されたフランジ部30iとを備えている。フードヒンジスチフナ30は、フランジ部30gおよびフランジ部30iにおいてダッシュボードアッパサイドメンバ9のエンジンルーム100側を向く面と接続している。
【0032】
フードヒンジスチフナ30と各部材との接続は例えばスポット溶接等の溶接によって行われており、図2において×印で示す箇所が溶接されている。他の実施形態においては、ボルト締結によりフードヒンジスチフナ30と各部材を接続してもよい。
【0033】
フードヒンジスチフナ30は、中間部30dおよび前部傾斜部30eに前後方向に延びる補強ビード31を備え、中間部30dに凹部33を備えている。また、フードヒンジスチフナ30の後部壁部30cは上下方向に延在する段部34を備え、段違いに形成されている。補強ビード31、凹部33、段部34および屈曲部30f・30hはフードヒンジスチフナ30の前後方向の圧縮力に対する剛性を向上させる。
【0034】
図4は、図2の矢印IV−IV線に沿って見た断面図である。フードヒンジスチフナ30と、ダッシュボードアッパ2の湾曲部24と、ダッシュボードアッパサイドメンバ9と接続されて、一部が切欠された閉断面を備えた筒状の立体構造を形成している。なお、他の実施形態においては、湾曲部24とダッシュボードアッパサイドメンバ9とを接続して、閉断面を形成してもよい。
【0035】
フードヒンジスチフナ30には、フードヒンジ40を取り付けるためのフードヒンジ取付孔41と、カウルトップ(図示しない)を取り付けるためのカウルトップ取付孔42と、フードを開状態に支持するためのフードステイ43の基端部を取り付けるためのフードステイ取付孔44とが穿設されている。図5は、実施形態に係る車体前部構造を示す斜視図であって、フードヒンジ40およびフードステイ43がフードヒンジスチフナ30に取り付けられた状態を示す。図5に示すように、エンジンフードをフードヒンジ40は、車両のエンジンルーム100の上部を開閉自在に覆うエンジンフード(図示しない)と接続するフード接続部材45と、フードヒンジスチフナ30のフードヒンジ取付孔41にボルト46により締結されるフードヒンジスチフナ接続部材47とを備え、フード接続部材45とフードヒンジスチフナ接続部材47とは互いに揺動自在に枢着されている。
【0036】
フードステイ43の基端部は、フードステイ取付孔に嵌合されて固定される。フードステイ43は、収納状態においてはダッシュボードアッパ2のフランジ部23の周縁に取り付けられたフードステイ収納部材48に保持されている。
【0037】
カウルトップ取付孔42は、例えば、カウルトップの周縁部に形成された取付孔に係合したクリップと係合するように形成されており、クリップを介してカウルトップを支持する(例えば、特開2005−67374参照)。
【0038】
図2および図5に示すように、フードヒンジスチフナ30の後部壁部30cの上部には、フロントフェンダを取り付けるためのフェンダ取付ブラケット50が接続されている。
【0039】
以上のように構成した車体前部構造では、ダンパハウジング10は、フードヒンジスチフナ30を介してダッシュボードアッパ2、ウインドシールドロア4およびダッシュボードアッパサイドメンバ9に接続され、剛性が向上される。そのため、車両の前方衝突時のダンパハウジング10の変形が低減されるとともに、ダンパハウジング10の車両後方への移動が低減される。また、ダンパハウジング10の剛性を向上させることで懸架装置からダンパハウジングに伝わる荷重および振動に対しても抗力を向上させることができる。
【0040】
また、フードヒンジスチフナ30には、フードヒンジ取付孔41、カウルトップ取付孔42およびフードステイ取付孔44が形成されていることから、フードヒンジ、カウルトップおよびフードステイを取り付けるための座部を集積することができ、空間を有効に利用することができる。そのため、利用可能となった空間を使用することができるため車体レイアウトの自由度が向上する。
【0041】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、フードヒンジスチフナの形状は、ダンパハウジングに付与する剛性の程度や、フードヒンジスチフナを取り付けるために確保可能な空間の大きさに応じて適宜変更することができる。その他制御装置の構成は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】実施形態に係る車体前部構造を示す斜視図である。
【図2】図1の矢印IIの方向からみた斜視図である。
【図3】実施形態に係る車体前部構造の要部を拡大して示す平面図である。
【図4】図2の矢印IV−IV線に沿って見た断面図である。
【図5】実施形態に係る車体前部構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
1 車体前部構造
2 ダッシュボードアッパ
4 ウインドシールドロア
8 フロントアッパメンバ
9 ダッシュボードアッパサイドメンバ
10 ダンパハウジング
11 ダンパベース
24 湾曲部
30 フードヒンジスチフナ
31 補強ビード
41 フードヒンジ取付孔
22 カウルトップ取付孔
43 フードステイ取付孔
50 フードヒンジ
100 エンジンルーム
101 車室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジンルームと車室とを隔離するダッシュボードロアの上部から前方へ延出するダッシュボードアッパと、ウインドシールドガラスの下端部を支持するウインドシールドロアとにより上方に開口し、カウルトップにより蓋をされるカウルボックスを構成し、前記カウルボックスの左右端のそれぞれに設けられたフロントピラーから前方へ突出するダッシュボードアッパサイドメンバと、前記ダッシュボードアッパサイドメンバの左右側にそれぞれ設けられたダンパハウジングとを有する車体前部構造において、
前記ダッシュボードアッパは左右端部が前方へ向け湾曲する湾曲部を有し、前記カウルボックスに接合するフードヒンジスチフナは前記湾曲部と前記ダッシュボードサイドアッパメンバと接合して、閉断面形状または閉断面に類似する形状を形成し、前記ダンパハウジングの上面に接続することを特徴とする車体前部構造。
【請求項2】
前記フードヒンジスチフナは、補強ビードを有することを特徴とする、請求項1に記載の車体前部構造。
【請求項3】
前記フードヒンジスチフナは、前記ウインドシールドガラスの下端部に沿って配置されるカウルトップを支持するためのカウルトップ取付部を有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の車体前部構造。
【請求項4】
前記フードヒンジスチフナは、前記エンジンルームの上部側を開閉するエンジンフードを開状態に維持するフードステイの基部を取り付けるためのフードステイ取付部を有することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載の車体前部構造。
【請求項5】
前記フードヒンジスチフナは、プレス成形によって形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項4のいずれかの項に記載の車体前部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−23661(P2010−23661A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−187463(P2008−187463)
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】