説明

車体前部構造

【課題】フルラップ衝突に対する性能と、オフセット衝突に対する性能とをより効果的に両立させる。
【解決手段】車体前部構造10は、前部16A及び後部16Bに前側固定部20及び後側固定部22が形成されると共に、前側固定部20及び後側固定部22を結ぶ線Lよりも車両前後方向の中間部16Cが車両幅方向外側に位置されるように屈曲された第一アーム部16と、第一アーム部16の前部16Aから車両幅方向外側に向けて延びる第二アーム部18とを有する一対のロアアーム12と、車両幅方向両側に設けられ前部に前側固定部20が固定されると共に後部に後側固定部22が固定された一対のサスペンションメンバサイドレール36を有すると共に、この一対のサスペンションメンバサイドレール36における前部と後部との間に脆弱部38をそれぞれ有するサスペンションメンバ14と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体前部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、左右一対の車両前後方向部材と、この左右一対の車両前後方向部材を結合する車幅方向部材とを備え、車両のフルラップ衝突とオフセット衝突とを考慮して構成されたサスペンションメンバが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−269701号公報
【特許文献2】特開2004−130827号公報
【特許文献3】特開2003−146040号公報
【特許文献4】実開平4−135805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、この種のサスペンションメンバを備えた車両において、フルラップ衝突に対する性能と、オフセット衝突に対する性能とをより効果的に両立させるためには改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、フルラップ衝突に対する性能と、オフセット衝突に対する性能とをより効果的に両立させることができる車体前部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、請求項1に記載の車体前部構造は、車両前後方向に延在されて前部及び後部に前側固定部及び後側固定部が形成されると共に、前記前側固定部及び前記後側固定部を結ぶ線よりも車両前後方向の中間部が車両幅方向外側に位置されるように屈曲された第一アーム部と、前記第一アーム部の前部から車両幅方向外側に向けて延びると共に、車両幅方向外側の端部に前輪を支持するための支持部が形成された第二アーム部とを有する一対のサスペンションアームと、車両幅方向両側の一対の側部の各々の前部に前記前側固定部が固定されると共に前記一対の側部の各々の後部に前記後側固定部が固定され、且つ、前記一対の側部における前部と後部との間に脆弱部をそれぞれ有するサスペンションメンバと、を備えている。
【0007】
この車体前部構造では、車両の前面に車幅方向の全体に亘って対向車又は障害物等の衝突体が衝突するフルラップ衝突が生じた場合には、サスペンションメンバの前部の車両幅方向両側に略均等に衝突荷重が入力される。そして、サスペンションメンバにおける車両幅方向両側の一対の側部が脆弱部を起点として屈曲されると共に、一対のサスペンションアームの第一アーム部が車両前後方向の中間部に形成された屈曲部を起点として屈曲される。従って、サスペンションメンバの側部及び第一アーム部が変形しやすいので、衝突体に対し一定の荷重を発生させたまま車体前部の変形量を大きく確保することができる。
【0008】
一方、車両の前面における車両幅方向一方側に対向車又は障害物等の衝突体が衝突するオフセット衝突が生じた場合には、サスペンションメンバの前部の車両幅方向一方側に衝突荷重が入力されると共に、一方の前輪から一方のサスペンションアームの第二アーム部に衝突荷重が入力される。そして、サスペンションメンバにおける一方の側部が脆弱部を起点として屈曲されると共に、一方のサスペンションアームの第一アーム部が車両前後方向の中間部に形成された屈曲部を起点として屈曲される。
【0009】
ところが、上述のように、一方のサスペンションアームの第二アーム部には、一方の前輪から衝突荷重が入力される。従って、この第二アーム部に入力された衝突荷重により、一方の側部の屈曲と、一方のサスペンションアームにおける第一アーム部の屈曲とが阻害されるので、フルラップ衝突の場合に比して、衝突体に対し大きな荷重を発生させることができる。これにより、衝突体の車室側への進入を抑制することができる。
【0010】
このように、この車体前部構造によれば、フルラップ衝突の場合には、車体前部の変形量を大きく確保することができ、オフセット衝突の場合には、衝突体の車室側への進入を抑制することができる。従って、フルラップ衝突に対する性能と、オフセット衝突に対する性能とをより効果的に両立させることができる。
【0011】
請求項2に記載の車体前部構造は、請求項1に記載の車体前部構造において、前記サスペンションメンバが、車両幅方向に延在されると共に車両前後方向に並んで配置されたサスペンションメンバフロント及びサスペンションメンバリアと、車両前後方向に延在されて前記サスペンションメンバフロント及び前記サスペンションメンバリアにおける車両幅方向外側の端部を連結する前記一対の側部としての一対のサスペンションメンバサイドレールとを有し、前記脆弱部が、前記サスペンションメンバサイドレールにおける車両幅方向外側面、又は、前記サスペンションメンバサイドレールにおける車両上下方向上側面に形成された構成とされている。
【0012】
この車体前部構造において、例えば、脆弱部が、サスペンションメンバサイドレールにおける車両幅方向外側面に形成されている場合には、フルラップ衝突時又はオフセット衝突時に、脆弱部を起点としてサスペンションメンバサイドレールを車両幅方向内側に屈曲させることができる。一方、脆弱部が、サスペンションメンバサイドレールにおける車両幅方向上側面に形成されている場合には、フルラップ衝突時又はオフセット衝突時に、脆弱部を起点としてサスペンションメンバサイドレールを車両幅方向下側に屈曲させることができる。
【0013】
これにより、サスペンションメンバサイドレールの屈曲時に、このサスペンションメンバサイドレールがサスペンションアーム等と干渉することを抑制することができる。この結果、このサスペンションメンバサイドレールと第一アーム部とをパンタグラフが折り畳まれるかの如く効率良く変形させることができる。
【発明の効果】
【0014】
以上詳述したように、本発明によれば、フルラップ衝突に対する性能と、オフセット衝突に対する性能とをより効果的に両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る車体前部構造の平面図である。
【図2】図1に示される車体前部構造においてフルラップ衝突が生じる様子を説明する図である。
【図3】図1に示される車体前部構造においてオフセット衝突が生じる様子を説明する図である。
【図4】図1に示される車体前部構造の第一変形例を示す図である。
【図5】図1に示される車体前部構造の第二変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
【0017】
なお、各図において示される矢印FR、矢印OUT、矢印UPは、車両前後方向前側、車両幅方向外側(右側)、車両上下方向上側をそれぞれ示している。
【0018】
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係る車体前部構造10は、本発明における一対のサスペンションアームの一例である一対のロアアーム12と、サスペンションメンバ14とを備えている。この車体前部構造10は、左右対称に構成されている。
【0019】
ロアアーム12は、例えば、ストラット式のフロントサスペンション装置を構成するものであり、第一アーム部16と、第二アーム部18とを有している。第一アーム部16は、車両前後方向に延在されている。この第一アーム部16の前部16Aには、車両前後方向を軸方向として配置された図示しないブッシュを備えた前側固定部20が形成されており、第一アーム部16の後部16Bには、車両上下方向を軸方向として配置された図示しないブッシュを備えた後側固定部22が形成されている。
【0020】
この第一アーム部16は、前側固定部20及び後側固定部22を結ぶ線Lよりも車両前後方向の中間部16Cが車両幅方向外側に位置されるように屈曲されている。つまり、この第一アーム部16は、車両幅方向外側に凸を成すように屈曲されている。
【0021】
なお、中間部16Cは、前部16Aと後部16Bとの中央部でも良く、また、前部16Aと後部16Bとの中央部から車両前側又は後側にずれた部位でも良い。また、第一アーム部16は、より具体的には、前側固定部20の図心及び後側固定部22の図心を結ぶ線Lよりも車両前後方向の中間部16Cの図心が車両幅方向外側に位置されるように屈曲されていれば良い。
【0022】
第二アーム部18は、第一アーム部16の前部16Aから車両幅方向外側に向けて延びている。この第二アーム部18における車両幅方向外側の端部18Aには、前輪24を支持するための支持部26が形成されている。この支持部26は、車両上下方向を軸方向として配置されたボールジョイントとされており、図示しないナックル等を介して前輪24を支持している。なお、前輪24は、タイヤ28とホイール30とを有して構成されている。
【0023】
サスペンションメンバ14は、平面視にて枠状に形成されており、サスペンションメンバフロント32と、サスペンションメンバリア34と、一対のサスペンションメンバサイドレール36とを有している。
【0024】
サスペンションメンバフロント32及びサスペンションメンバリア34は、それぞれ車両幅方向に延在されており、互いに車両前後方向に並んで配置されている。サスペンションメンバフロント32は、サスペンションメンバ14の前部を構成しており、サスペンションメンバリア34は、サスペンションメンバ14の後部を構成している。
【0025】
サスペンションメンバサイドレール36は、車両前後方向に延在されてサスペンションメンバフロント32及びサスペンションメンバリア34における車両幅方向外側の端部を連結しており、サスペンションメンバ14の側部を構成している。このサスペンションメンバサイドレール36の前部には、上述の図示しないブッシュを介して前側固定部20が固定されており、サスペンションメンバサイドレール36の後部には、上述の図示しないブッシュを介して後側固定部22が固定されている。
【0026】
また、サスペンションメンバサイドレール36における車両幅方向外側面36Aは、車両幅方向内側に凹む凹状とされており、この凹状とされた車両幅方向外側面36Aの底部は、脆弱部38とされている。この脆弱部38は、サスペンションメンバサイドレール36における前部と後部との間の略中央部に設定されている。そして、これにより、このサスペンションメンバサイドレール36では、前部及び後部よりも脆弱部38が形成された略中央部の方が車両幅方向の幅寸法(つまり断面積)が小さくなっている。
【0027】
なお、サスペンションメンバフロント32の車両前側には、エンジン42が配置されている。また、この車体前部構造10には、それぞれ車両前後方向に延在され、互いに車両幅方向に並んで配置された一対のフロントサイドメンバ46が設けられている。そして、上述のサスペンションメンバ14及びエンジン42は、この一対のフロントサイドメンバ46に支持されている。
【0028】
また、一対のフロントサイドメンバ46における車両前側の端部には、車両幅方向に延在するバンパリインフォースメント48がクラッシュボックス50を介して固定されている。また、このバンパリインフォースメント48の車両後側には、図示しないラジエータの下部を支持するラジエータサポートロア52が設けられており、前輪24の車両後側には、車両前後方向に延びるロッカ部54が設けられている。
【0029】
次に、本発明の一実施形態の作用及び効果について説明する。
【0030】
本発明の一実施形態に係る車体前部構造10では、図2の上図に示されるように、車両の前面に車幅方向の全体に亘って対向車又は障害物等の衝突体56が衝突するフルラップ衝突が生じた場合には、エンジン42からサスペンションメンバフロント32の車両幅方向両側に略均等に衝突荷重が入力される。
【0031】
そして、図2の下図に示されるように、一対のサスペンションメンバサイドレール36が脆弱部38を起点として車両幅方向内側に屈曲されると共に、一対のロアアーム12の第一アーム部16が車両前後方向の中間部16Cに形成された屈曲部を起点として車両幅方向外側に屈曲される。つまり、パンタグラフが折り畳まれるかの如く、サスペンションメンバサイドレール36及び第一アーム部16が変形される。従って、サスペンションメンバサイドレール36及び第一アーム部16が変形しやすいので、衝突体56に対し一定の荷重を発生させたまま車体前部の変形量を大きく確保することができる。
【0032】
一方、図3の上図に示されるように、車両の前面における車両幅方向一方側に対向車又は障害物等の衝突体56が衝突するオフセット衝突が生じた場合には、エンジン42からサスペンションメンバフロント32の車両幅方向一方側に衝突荷重が入力されると共に、一方の前輪24から一方のロアアーム12の第二アーム部18に衝突荷重が入力される。
【0033】
そして、図3の下図に示されるように、一方のサスペンションメンバサイドレール36が脆弱部38を起点として車両幅方向内側に屈曲されると共に、一方のロアアーム12の第一アーム部16が車両前後方向の中間部16Cに形成された屈曲部を起点として車両幅方向外側に屈曲される。
【0034】
ところが、上述のように、一方のロアアーム12の第二アーム部18には、一方の前輪24から衝突荷重が入力される。従って、この第二アーム部18に入力された衝突荷重により、一方のサスペンションメンバサイドレール36の屈曲と、一方のロアアーム12における第一アーム部16の屈曲とが阻害されるので(パンタグラフが折り畳まれるかの如く変形が阻害されるので)、フルラップ衝突の場合に比して、衝突体56に対し大きな荷重を発生させることができる。これにより、衝突体56の車室側への進入を抑制することができる。
【0035】
このように、この車体前部構造10によれば、フルラップ衝突の場合には、車体前部の変形量を大きく確保することができ、オフセット衝突の場合には、衝突体56の車室側への進入を抑制することができる。従って、フルラップ衝突に対する性能と、オフセット衝突に対する性能とをより効果的に両立させることができる。
【0036】
しかも、脆弱部38は、サスペンションメンバサイドレール36における車両幅方向外側面36Aに形成されている。従って、上述のように、フルラップ衝突時又はオフセット衝突時には、この脆弱部38を起点としてサスペンションメンバサイドレール36を車両幅方向内側に屈曲させることができる。
【0037】
これにより、サスペンションメンバサイドレール36の屈曲時に、このサスペンションメンバサイドレール36がロアアーム12等と干渉することを抑制することができる。この結果、このサスペンションメンバサイドレール36と第一アーム部16とをパンタグラフが折り畳まれるかの如く効率良く変形させることができる。
【0038】
なお、図3の下図に示されるように、オフセット衝突時には、一方の前輪24がロッカ部54にまっすぐに当接し、これにより、ロッカ部54にも効率良く荷重を伝達することができる。
【0039】
次に、本発明の一実施形態の変形例について説明する。
【0040】
上述の本発明の一実施形態では、サスペンションメンバサイドレール36における車両幅方向外側面36Aに脆弱部38が形成されていたが、次のように構成されていても良い。
【0041】
すなわち、図4に示される変形例では、この図4の上図に示されるように、サスペンションメンバサイドレール36の車両幅方向上側面36Bには、凹状の脆弱部58が形成されている。この脆弱部58は、サスペンションメンバサイドレール36における前部と後部との間の略中央部に設定されている。そして、これにより、このサスペンションメンバサイドレール36では、車両上下方向の厚さ寸法(つまり断面積)が前部及び後部よりも脆弱部58が形成された略中央部の方が小さくなっている。
【0042】
このように構成されていると、図4の下図に示されるように、フルラップ衝突時又はオフセット衝突時に、脆弱部58を起点としてサスペンションメンバサイドレール36を車両幅方向下側に屈曲させることができる。従って、この場合にも、サスペンションメンバサイドレール36の屈曲時に、このサスペンションメンバサイドレール36がロアアーム12等と干渉することを抑制することができる。この結果、このサスペンションメンバサイドレール36と第一アーム部16とをパンタグラフが折り畳まれるかの如く効率良く変形させることができる。
【0043】
また、このように、サスペンションメンバサイドレール36が車両上下方向下側に屈曲される場合には、サスペンションメンバフロント32とサスペンションメンバリア34との間に潰れしろが残ることを抑制することができる。なお、図4において、サスペンションメンバ14には、車体への取付部59が設けられている。
【0044】
また、図1に示されるように、上述の本発明の一実施形態において、脆弱部38は、凹状とされた車両幅方向外側面36Aの底部によって構成されていたが、その他にも、次のように構成されていても良い。すなわち、脆弱部38は、例えば、車両幅方向外側面36Aに形成された切欠きや、車両幅方向外側面36Aが車両幅方向内側に屈曲されることにより形成された屈曲部により構成されていても良い。
【0045】
また、車両幅方向外側面36Aの中央部の車両前側及び後側にそれぞれ補強パッチ等を設けることにより車両幅方向外側面36Aの中央部の剛性が局所的に低くされ、この局所的に剛性が低くされた部位によって脆弱部38が構成されていても良い。また、脆弱部38は、脆弱性を有する構成であれば、上記以外の構成とされていても良い。
【0046】
また、上述の図4に示される脆弱部58についても、上述の脆弱部38の変形例と同様の変形例が採用されても良い。
【0047】
また、上述の本発明の一実施形態において、サスペンションメンバ14は、サスペンションメンバフロント32と、サスペンションメンバリア34と、一対のサスペンションメンバサイドレール36とを有する枠状に形成されていたが、枠状に形成されていなくても良い。
【0048】
すなわち、図5に示される変形例において、サスペンションメンバ14は、平面視にて矩形状の一対の板金60,61を車両上下方向に接合した構成とされている。このサスペンションメンバ14における車両幅方向両側の側部62の前部には、前側固定部20が固定される固定部64が形成されると共に、この側部62の後部には、後側固定部22が固定される固定部66が形成されている。
【0049】
また、車両下側の板金61には、車両上下方向中央部に車両上側に突出する突出部67が形成されている。この突出部67は、板金61の車両幅方向の全長に亘って形成されており、その車両幅方向外側の端部(側部62における前部と後部との間に位置する部分)は、脆弱部68として形成されている。
【0050】
このように構成されていても、上述の図4に示される変形例の場合と同様に、フルラップ衝突時又はオフセット衝突時に、脆弱部68を起点としてサスペンションメンバ14の側部62を車両幅方向下側に屈曲させることができる。この結果、このサスペンションメンバ14の側部62と第一アーム部16とをパンタグラフが折り畳まれるかの如く効率良く変形させることができる。
【0051】
また、上述の本発明の一実施形態において、車体前部構造10は、一例として、ストラット式のフロントサスペンション装置を構成するロアアーム12を備えていたが、その他の形式のフロントサスペンション装置を構成するサスペンションアームを備えていても良い。
【0052】
また、車体前部構造10は、エンジン42を備えない例えば電気自動車等の車両に適用されても良い。
【0053】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0054】
10 車体前部構造
12 ロアアーム(サスペンションアーム)
14 サスペンションメンバ
16 第一アーム部
16A 前部
16B 後部
16C 車両前後方向の中間部
18 第二アーム部
18A 車両幅方向外側の端部
20 前側固定部
22 後側固定部
24 前輪
26 支持部
32 サスペンションメンバフロント
34 サスペンションメンバリア
36 サスペンションメンバサイドレール(側部)
36A 車両幅方向外側面
36B 車両幅方向上側面
38,58,68 脆弱部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両前後方向に延在されて前部及び後部に前側固定部及び後側固定部が形成されると共に、前記前側固定部及び前記後側固定部を結ぶ線よりも車両前後方向の中間部が車両幅方向外側に位置されるように屈曲された第一アーム部と、前記第一アーム部の前部から車両幅方向外側に向けて延びると共に、車両幅方向外側の端部に前輪を支持するための支持部が形成された第二アーム部とを有する一対のサスペンションアームと、
車両幅方向両側の一対の側部の各々の前部に前記前側固定部が固定されると共に前記一対の側部の各々の後部に前記後側固定部が固定され、且つ、前記一対の側部における前部と後部との間に脆弱部をそれぞれ有するサスペンションメンバと、
を備えた車体前部構造。
【請求項2】
前記サスペンションメンバは、車両幅方向に延在されると共に車両前後方向に並んで配置されたサスペンションメンバフロント及びサスペンションメンバリアと、車両前後方向に延在されて前記サスペンションメンバフロント及び前記サスペンションメンバリアにおける車両幅方向外側の端部を連結する前記一対の側部としての一対のサスペンションメンバサイドレールとを有し、
前記脆弱部は、前記サスペンションメンバサイドレールにおける車両幅方向外側面、又は、前記サスペンションメンバサイドレールにおける車両上下方向上側面に形成されている、
請求項1に記載の車体前部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−35360(P2013−35360A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171712(P2011−171712)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】