説明

車体後部構造

【課題】後方視界を阻害することなく、剛性の向上を図ることを可能にする。
【解決手段】リヤルーフレール16と、左右のサイドルーフレール13,13と、左右のリヤピラー15とを備えた車体後部構造において、リヤルーフレール16の両端が左右のサイドルーフレール13,13へ連結され、これらの左右のサイドルーフレール13,13の後端がリヤピラー15,15の上端に連結され、リヤルーフレール16、サイドルーフレール13及びリヤピラー15がそれぞれ環状閉断面で構成され、これらの環状閉断面がリヤルーフレール16、サイドルーフレール13及びリヤピラー15に渡って連続的に繋がれ、リヤルーフレール16と開口ルーフレール59との間に下向き開口で且つ車幅方向に延びる凹部58を介在させ、この凹部58にリヤゲート19のヒンジ38,39を配置した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リヤゲートが開閉自在に取付けられるルーフ後部の構造である車体後部構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車体後部構造として、車体の後部に開口を設け、車体のルーフ側にヒンジを介してリヤゲートを取付け、開口にリヤゲートを開閉自在に塞いだものが知られている。
この種の車体後部構造は、車体のルーフ側の強度がリヤゲートの開閉に耐えうるように、適宜、設計されるものであった。
【0003】
このような車体後部構造として、リヤゲートのヒンジを取付けるルーフ部位に補強部材を設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特許3745991号公報
【0004】
特許文献1の車体後部構造は、ルーフパネルを支持するルーフサイドアウタ(ルーフヘッダアッパ)及びルーフサイドインナから構成されるルーフレールと、リヤゲート(バックドア)のヒンジを取付けるルーフパネルの下面に、ヒンジ受面、略垂直な支持面及びルーフサイドインナに固着する固着面を有し、ルーフサイドインナとともに閉断面を構成するヒンジ取付リィンフォース(補強部材)と、ルーフサイドインナの下面に設けられ、ルーフサイドインナを覆うルーフライニングが設けられたものである。
【0005】
しかし、車体後部構造では、ルーフサイドインナにヒンジ取付リィンフォース(補強部材)が設けられる構造なので、ルーフパネル上面からルーフライニング下面までの高さが高くなり、後方視界が悪化するという問題があった。
また、車体後部構造では、ルーフレール相当部位であるヒンジ取付リィンフォースにヒンジを取付けるための孔が形成されるので、剛性の低下を招くものであった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、後方視界を阻害することなく、剛性の向上を図ることができる車体後部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、車体後部に設けられるリヤゲート開口と、このリヤゲート開口を開閉自在に塞ぐリヤゲートと、リヤゲート開口の上部を形成する開口ルーフレールと、この開口ルーフレールの車体前方に且つ車幅方向に設けられるリヤルーフレールと、車体前後方向に延ばされる左右のサイドルーフレールと、車体後部に且つ車体上下方向に設けられる左右のリヤピラーとを備えた車体後部構造において、リヤルーフレールの両端が左右のサイドルーフレールへ連結され、これらの左右のサイドルーフレールの後端がリヤピラーの上端に連結され、リヤルーフレール、サイドルーフレール及びリヤピラーがそれぞれ環状閉断面で構成され、これらの環状閉断面がリヤルーフレール、サイドルーフレール及びリヤピラーに渡って連続的に繋がれ、リヤルーフレールと開口ルーフレールとの間に下向き開口で且つ車幅方向に延びる凹部を介在させ、この凹部にリヤゲートのヒンジを配置したことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、凹部が、車幅方向内側から外側へ向けて下方に高く形成された多段の段部を備え、ヒンジが、多段の段部に取付けられたことを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、凹部内に、乗員を拘束するシートベルト装置のリトラクタが配置されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明では、車体後部に設けられるリヤゲート開口と、このリヤゲート開口を開閉自在に塞ぐリヤゲートと、リヤゲート開口の上部を形成する開口ルーフレールと、この開口ルーフレールの車体前方に且つ車幅方向に設けられるリヤルーフレールと、車体前後方向に延ばされる左右のサイドルーフレールと、車体後部に且つ車体上下方向に設けられる左右のリヤピラーとで車体後部構造が構成される。
リヤルーフレールの両端が左右のサイドルーフレールへ連結され、これらの左右のサイドルーフレールの後端がリヤピラーの上端に連結され、リヤルーフレール、サイドルーフレール及びリヤピラーがそれぞれ環状閉断面で構成され、これらの環状閉断面がリヤルーフレール、サイドルーフレール及びリヤピラーに渡って連続的に繋がれたので、リヤゲート開口廻りの剛性の向上を図ることができる。
リヤルーフレールと開口ルーフレールとの間に下向き開口で且つ車幅方向に延びる凹部を介在させたので、リヤルーフレールの環状閉断面を前側に移動することができる。これにより、リヤルーフレールに作用する荷重を車体前後方向に分散させ、車体前方に分散させた荷重をサイドルーフレールで吸収し、車体後方に分散させた荷重をサイドレールを介してリヤピラーで吸収することができる。また、逆に、リヤゲート開口から作用する荷重をリヤピラーに伝達させ、リヤピラーに伝達された荷重をリヤルーフレール及びサイドルーフレールに分散させて伝達させることができ、リヤゲート開口に作用した荷重を効率よく吸収することができる。
凹部にリヤゲートのヒンジを配置したので、リヤルーフレールの高さを低くできるとともに、ヒンジの下方への突出を少なくすることができる。この結果、後方視界の向上を図ることができる。また、凹部にリヤゲートのヒンジを配置したので、例えば、開口ルーフレール等にヒンジの取付孔等を設ける必要はなく、リヤゲート開口の変形を抑えることができとともに、ヒンジ配置を任意の位置に配置することができ、設計の自由度を拡げることができる。
【0011】
請求項2に係る発明では、凹部が、車幅方向内側から外側へ向けて下方に高く形成された多段の段部を備え、ヒンジが、多段の段部に取付けられたので、多段の段部を前方のリヤルーフレールと後方の開口ルーフレールとで挟み込むとともに、側方からリヤピラーで支えることができる。この結果、ヒンジの取付部分に補強材等の部材を設けなくても十分に剛性を保つことができる。
【0012】
請求項3に係る発明では、凹部内に、乗員を拘束するシートベルト装置のリトラクタが配置されたので、リトラクタの下方への(室内側への)突出を抑えることができ、後方視界の向上を図ることができる。また、凹部内に、乗員を拘束するシートベルト装置のリトラクタを配置することで、車体幅方向に関してリトラクタを任意の位置に配置することができ、車体後部構造の設計の自由度を拡げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る車体後部構造の斜視図であり、図2は図1に示される車体後部構造の底面図であり、図3は図1に示される車体後部構造のヒンジ部分の斜視図である。
【0014】
車体後部構造は、車体後部に設けられるリヤゲート開口14(テールゲート開口)14と、このリヤゲート開口14を開閉自在に塞ぐリヤゲート19(図4参照)と、リヤゲート開口14の上部を形成する開口ルーフレール59と、この開口ルーフレール59の車体前方に且つ車幅方向に設けられるリヤルーフレール16と、車体前後方向に延ばされる左右のサイドルーフレール13,13と、これらのリヤルーフレール16及び左右のサイドルーフレール13,13の下部に設けられるルーフライニング26(図4参照)と、車体後部に且つ車体上下方向に設けられる左右のリヤピラー15,15と、リヤルーフレール16と開口ルーフレール59との間に下向き開口で且つ車幅方向に延びる凹部58とから構成され、この凹部58の左右端部に設けられ、リヤゲート19を開閉自在に取付ける左右のヒンジ38,39が配置され、凹部58内の右寄りに収納され、後部座席(不図示)の中央部に着座する乗員を拘束するシートベルト装置21のリトラクタ24が配置されたものである。
【0015】
シートベルト装置21は、図2に示されるように、リトラクタ24から乗員を拘束するベルト22が引出し自在に延出され、リヤルーフレール16の中央右寄と右のサイドルーフレール13との間に剛性の向上を図る筋交い部材17が接合され、この筋交い部材17にシートベルト装置21のベルト22をガイドするベルトガイド23が配置される。
【0016】
図4は図1の4−4線断面図であり、図5は図1の5−5線断面図であり、図6は図1の6−6線断面図である。図7は図1の7−7線断面図である。図8は図2の8−8線断面図である。
図4に示されたように、ルーフパネル25は、パネル本体31の後方から下方に延ばされたパネル垂下部32と、このパネル垂下部32から斜め下部後方に延ばされたパネル延長部33と、このパネル延長部33から斜め上部後方に延ばされたパネル後フランジ部34とが形成される。
【0017】
開口ルーフレール59は、パネル本体31の後部31a、パネル垂下部32、パネル延長部33及びパネル後フランジ部34と、上板41の垂下部46、後部平坦部47及び後アッパフランジ48とで形成される。
【0018】
リヤルーフレール16は、断面視略L字状の上板41と、この上板41の車体前方に下方から接合される断面視凹状の下板42とから構成される。
上板41は、車体前方に設けられた前アッパフランジ部44と、この前アッパフランジ部44から車体後方に且つルーフパネル25に沿って延ばされた上部平面部45と、この上部平面部45の後部から垂下された垂下部46と、この垂下部46から車体後方に延ばされた後部平坦部47と、この後部平坦部47から斜め上方に延ばされた後アッパフランジ48とが形成される。
【0019】
下板42は、車体前方に設けられた前ロアフランジ部51と、この前ロアフランジ部51から車体後方に且つ斜め下方に延ばされた前面壁52と、この前面壁52から後方に且つ略水平に延ばされた下面壁53と、この下面壁53の後端から上方に立上げた立上げ部54と、この立上げ部54から後方に延ばされた後ロアフランジ55とが形成される。
【0020】
すなわち、リヤルーフレール16は、上板41の上部平面部45の前部45aと、下板42の前面壁52、下面壁53及び立上げ部54で車幅方向に延びる断面視箱状の環状閉断面57が構成される。また、リヤレール16は、下板42の立上げ部54と、上板41の上部平面部45の後部45b及び垂下部46とで構成され、車幅方向に延びる車体下方に向けて開放した凹部58を備える。
【0021】
リヤピラー15は、図6に示されたように、車幅方向外方に設けられる外板111と、この外板111の内方に設けられる内板112とから構成され、外板111と内板112とで環状閉断面113が構成され、サイドアウタパネル36で覆われる。
【0022】
サイドルーフレール13は、図7に示されたように、車幅方向外方に設けられるアウタ部材71と、このアウタ部材71の内方に設けられるインナ部材72とからなり、アウタ部材71とインナ部材72とで環状閉断面79が構成され、サイドアウタパネル36で覆われる。
図5及び図7に示されたように、サイドアウタパネル36とルーフパネル25との接合部分に車体前後方向に延びるルーフ溝35が形成される。
【0023】
リヤゲート(テールゲート)19は、左右のヒンジ38,39に支持され、リヤゲート開口14を覆うゲート枠体115と、このゲート枠体115に設けられたリヤガラス116とからなる。
【0024】
左のヒンジ38は、図2及び図8に示されるように、リヤルーフレール16側に取付けられるヒンジブラケット117と、このヒンジブラケット117に回転自在に取付けられるヒンジステー119とからなる。
ヒンジブラケット117は、複数の取付ねじで凹部58に取付けられ、ヒンジステー119は一端側がピン118を介してヒンジブラケット117に回転自在に取付けられ、他端側にリヤゲート19(図4参照)が取付けられる。
なお、右のヒンジ39は、車体中心に関して左のヒンジ38に対称のヒンジである。
【0025】
凹部58は、先に説明したように、リヤルーフレール16の下板42の立上げ部54と、上板41の上部平面部45の後部45b及び垂下部46とで構成され、図2及び図3に示されたように、車幅方向内側から外側へ向けて下方に高く形成され、左右のヒンジ38,39をそれぞれ取付ける左右の段部121,122を備える。
【0026】
図3及び図8に示されたように、左の段部121は、凹部58の底58aから一段高く形成された第1段部123と、この第1段部123から外方にてさらに高く形成された第2段部124とが設けられる多段の段部である。
第1段部123には、ヒンジブラケット117の内ステー部126が取付けねじ128,128で固定され、第2段部124には、ヒンジブラケット117の外ステー部127が取付けねじ129で固定される。
なお、右の段部122は車体中心に関して左の段部121に対称の多段の段部である。
【0027】
すなわち、凹部58が、車幅方向内側から外側へ向けて下方に高く形成された多段の段部121を備え、ヒンジ38が、多段の段部121に取付けられたので、多段の段部121を前方のリヤルーフレール16と後方の開口ルーフレール59とで挟み込むとともに、側方からリヤピラー15で支えることができる。この結果、ヒンジ38の取付部分に補強材等の部材を設けなくても十分に剛性を保つことができる。
【0028】
図9は図1に示される車体後部構造の車室からルーフを見たときの斜視図である。
車体後部構造では、図9に示されたように、リヤルーフレール16、サイドルーフレール13及びリヤピラー15において、リヤルーフレール16の上板41、サイドルーフレール13のアウタ部材71及びリヤピラー15の外板111は、一体的に接合されるとともに、リヤルーフレール16の下板42、サイドルーフレール13のインナ部材72及びリヤピラー15の内板112は、一体的に接合され、図1に示されたように、リヤルーフレール16の環状閉断面57、サイドルーフレール13の環状閉断面79及びリヤピラー15の環状閉断面113が連通し、連続的な空間としての連通閉断面114が構成される。
なお、図5に示される連通閉断面114は、サイドルーフレール13の環状閉断面113とリヤルーフレール16の環状閉断面57とが連通した部分が現れている。
【0029】
図1〜図4に示されたように、車体後部構造は、車体後部に設けられるリヤゲート開口14と、このリヤゲート開口14を開閉自在に塞ぐリヤゲート19と、リヤゲート開口14の上部を形成する開口ルーフレール59と、この開口ルーフレール59の車体前方に且つ車幅方向に設けられるリヤルーフレール16と、車体前後方向に延ばされる左右のサイドルーフレール13,13と、車体後部に且つ車体上下方向に設けられる左右のリヤピラー15,15とで構成される。
【0030】
リヤルーフレール16の両端が左右のサイドルーフレール13,13へ連結され、これらの左右のサイドルーフレール13,13の後端がリヤピラー15の上端に連結される。
さらに、リヤルーフレール16、サイドルーフレール13及びリヤピラー15がそれぞれ環状閉断面57,79,113で構成され、これらの環状閉断面57,79,113がリヤルーフレール16、サイドルーフレール13及びリヤピラー15に渡って連続的に繋がれた連通閉断面114を有するので、リヤゲート開口14廻りの剛性の向上を図ることができる。
【0031】
図10は図1に示される車体後部構造の作用を説明する第1説明図であり、図11は図1に示される車体後部構造の作用を説明する第2説明図である。
図4及び図10に示されたように、リヤルーフレール16と開口ルーフレール59との間に下向き開口で且つ車幅方向に延びる凹部58を介在させたので、リヤルーフレール16の環状閉断面57を前側に移動することができる。これにより、リヤルーフレール16に作用した荷重を矢印a1,a2の如く車体前後方向に分散させ、車体前方に分散させた荷重をサイドルーフレール13で吸収し、車体後方に分散させた荷重をサイドルーフレール13を介してリヤピラー15で吸収することができる。
【0032】
逆に、図11に示されたように、リヤゲート開口14から作用する荷重をリヤピラー15に伝達させ、リヤピラー15に伝達された荷重を矢印a3の如くリヤルーフレール16及び矢印a4の如くサイドルーフレール13に分散させて伝達させることができ、リヤゲート開口14に作用した荷重を効率よく吸収することができる。
【0033】
図9に示されたように、凹部58にリヤゲート19のヒンジ38,39を配置したので、リヤルーフレール16の高さを低くできるとともに、ヒンジ38,39の下方への突出を少なくすることができる。この結果、図4に示される後方視界のラインAを車室内の上方まで持ち上げることができ、後方視界の向上を図ることができる。また、凹部58にリヤゲート19のヒンジ38,39を配置したので、例えば、開口ルーフレール59等にヒンジ38,39の取付孔等を設ける必要はなく、リヤゲート開口14の変形を抑えることができるとともに、ヒンジ38,39を任意の位置に配置することができ、設計の自由度を拡げることができる。
【0034】
図4に示されたように、車体後部構造では、凹部58内に、乗員を拘束するシートベルト装置21のリトラクタ24が配置されたので、リトラクタ24の下方への(室内側への)突出を抑えることができ、後方視界の向上を図ることができる。また、凹部58内に、乗員を拘束するシートベルト装置21のリトラクタ24を配置することで、車体幅方向に関してリトラクタ24を任意の位置に配置することができ、車体後部構造の設計の自由度を拡げることができる。
【0035】
尚、本発明に係る車体後部構造は、図2に示すように、凹部58に左右のヒンジ38,39及びシートベルト装置21のリトラクタ24を配置したが、これに限るものではなく、後方確認用のミラーのミラーステーや荷室用照明などを適宜配置することを妨げるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明に係る車体後部構造は、ミニバンやワゴンなどの乗用車に採用するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明に係る車体後部構造の斜視図である。
【図2】図1に示される車体後部構造の底面図である。
【図3】図1に示される車体後部構造のヒンジ部分の斜視図である。
【図4】図1の4−4線断面図である。
【図5】図1の5−5線断面図である。
【図6】図1の6−6線断面図である。
【図7】図1の7−7線断面図である。
【図8】図2の8−8線断面図である。
【図9】図1に示される車体後部構造の車室からルーフを見たときの斜視図である。
【図10】図1に示される車体後部構造の作用を説明する第1説明図である。
【図11】図1に示される車体後部構造の作用を説明する第2説明図である。
【符号の説明】
【0038】
13…サイドルーフレール、14…リヤゲート開口、15…リヤピラー、16…リヤルーフレール、19…リヤゲート、21…シートベルト装置、24…リトラクタ、38,39…ヒンジ、57,79,113…環状閉断面、58…凹部、59…開口ルーフレール、114…連通閉断面、121,122…多段の段部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体後部に設けられるリヤゲート開口と、このリヤゲート開口を開閉自在に塞ぐリヤゲートと、リヤゲート開口の上部を形成する開口ルーフレールと、この開口ルーフレールの車体前方に且つ車幅方向に設けられるリヤルーフレールと、車体前後方向に延ばされる左右のサイドルーフレールと、車体後部に且つ車体上下方向に設けられる左右のリヤピラーとを備えた車体後部構造において、
前記リヤルーフレールの両端が左右のサイドルーフレールへ連結され、これらの左右のサイドルーフレールの後端がリヤピラーの上端に連結され、前記リヤルーフレール、前記サイドルーフレール及び前記リヤピラーがそれぞれ環状閉断面で構成され、これらの環状閉断面が前記リヤルーフレール、サイドルーフレール及びリヤピラーに渡って連続的に繋がれ、
前記リヤルーフレールと前記開口ルーフレールとの間に下向き開口で且つ車幅方向に延びる凹部を介在させ、この凹部に前記リヤゲートのヒンジを配置したことを特徴とする車体後部構造。
【請求項2】
前記凹部は、車幅方向内側から外側へ向けて下方に高く形成された多段の段部を備え、
前記ヒンジは、前記多段の段部に取付けられたことを特徴とする請求項1記載の車体後部構造。
【請求項3】
前記凹部内に、乗員を拘束するシートベルト装置のリトラクタが配置されたことを特徴とする請求項1記載の車体後部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−280154(P2009−280154A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−136470(P2008−136470)
【出願日】平成20年5月26日(2008.5.26)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】