説明

車体後部構造

【課題】車体後部からの衝突に対してリヤフレームの左右への屈曲変形を防止することを可能にするとともに、車体前後方向においてリヤフレームの直線部の座屈を促進することを可能にする。
【解決手段】シートクッション後部の回転軸83を中心に後方に回転してシート後方の格納パン24に収納するシートを有する車体後部構造10において、回転軸83,83が両端に結合されるシートクッション内に設けられたパイプ81と、回転軸83,83を支持する基台66,66と、車体前後方向に延びるリヤフレーム22,22と、格納パン24の側壁および底に沿って設けられる格納パンクロスメンバ48と、により正面視で第1の環状骨格101を形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体後部からの衝突に対してリヤフレームの左右への屈曲変形を防止し、直線的な座屈を促進する車体後部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車体後部構造として、シートを収納するための格納パンを形成したものが知られている。
この種の車体後部構造は、シートを収納する格納パンを形成しつつも、十分な後方衝突(後突)からの荷重を確保できるように、適宜、設計がなされるものであった。
このような、車体後部構造として、車室後部のフロア面から下方に拡がり、シートが収納される大型の格納パン(シートパン)が形成されたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1の車体後部構造は、フロアパネルに前列シート、中央列シート及び後列シートを備え、この後列シートが収納可能に配置される。後列シートを収納するために、大型の格納パンが形成される。すなわち、特許文献1の車体後部構造は、リヤフレームを左右外側へ屈曲させている。
【0004】
しかし、特許文献1の車体後部構造では、リヤフレームを左右外側へ屈曲させ、屈曲させた屈曲部を補強するために、補強パネルを設ける。この補強パネルは、リヤフレームと格納パン(シートパン)との接合部を補強するだけであるので、後突荷重に対してリヤフレームの屈曲に起因する傾斜部分の左右屈曲変形を防止することはできないという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許3924768号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、車体後部からの衝突に対してリヤフレームの左右への屈曲変形を防止することができるとともに、車体前後方向においてリヤフレームの直線部の座屈を促進することができる車体後部構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に係る発明は、シートクッション後部の回転軸を中心に後方に回転してシート後方の格納パンに収納するシートを有する車体後部構造において、回転軸が両端に結合されるシートクッション内のパイプと、回転軸を支持する基台と、車体前後方向に延びるリヤフレームと、格納パンの側壁及び底に沿って設けられる格納パンクロスメンバと、により正面視で第1の環状骨格を形成したことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、基台が、リヤフレームの屈曲部に沿って配置されることを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、格納パンクロスメンバが、後方に牽引フックを支持する第1補強スチフナと連結することを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、格納パンクロスメンバが、前方にジャッキアップ部を支持する第2補強スチフナと連結することを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、第2補強スチフナに、格納パンの前壁に沿った上下に伸びる垂直部を備え、この垂直部に寄せてジャッキアップ部を設けたことを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明は、シートクッション内のシートフレームと、このシートフレーム両側のシートロック及びシートストライカと、車体側のホイールハウスインナに設けられるダンパ補強部と、リヤフレームの前直線部と、格納パンの前方に設けられる前クロスメンバと、により正面視で第2の環状骨格を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は以下の効果を奏する。
請求項1に係る発明では、車体後部構造は、シートクッション後部の回転軸を中心に後方に回転してシート後方の格納パンに収納するシートを構成要素とする。
回転軸が両端に結合されるシートクッション内のパイプと、回転軸を支持する基台と、車体前後方向に延びるリヤフレームと、格納パンの側壁及び底に沿って設けられる格納パンクロスメンバと、により正面視で第1の環状骨格を形成したので、後突荷重によりリヤフレームが車幅方向に(左右に)開くことを防止することができる。これにより、リヤフレームを車体前後方向に十分に座屈させることができる。この結果、車両の後突性能の向上を図ることができる。
【0014】
請求項2に係る発明では、基台が、リヤフレームの屈曲部に沿って配置されたので、屈曲部を別部材により補強する必要がない。この結果、車両の軽量化を図ることができる。
【0015】
請求項3に係る発明では、格納パンクロスメンバが、後方に牽引フックを支持する第1補強スチフナと連結したので、例えば、格納パンを薄板にしても、十分な牽引強度を保つことができる。
【0016】
請求項4に係る発明では、格納パンクロスメンバが、前方にジャッキアップ部を支持する第2補強スチフナと連結したので、例えば、格納パンを薄板にしても、十分なジャッキアップ荷重に耐える強度を有することができる。
【0017】
請求項5に係る発明では、第2補強スチフナに、格納パンの前壁に沿った上下に伸びる垂直部を備え、この垂直部に寄せてジャッキアップ部を設けたので、さらに、ジャッキアップ荷重の強度を増すことができる。
【0018】
請求項6に係る発明では、シートクッション内のシートフレームと、このシートフレーム両側のシートロック及びシートストライカと、車体側のホイールハウスインナに設けられるダンパ補強部と、リヤフレームの前直線部と、格納パンの前方に設けられる前クロスメンバと、により正面視で第2の環状骨格を形成したので、さらなる車両の後突性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る車体後部構造の斜視図である。
【図2】図1の2拡大図である。
【図3】図1に示された車体後部構造の最後尾シートの斜視図である。
【図4】図1に示された車体後部構造の底面から見た斜視図である。
【図5】図1に示された車体後部構造の第1の環状骨格を示す作用説明図である。
【図6】図1に示された車体後部構造のホイールハウスインナの側面図である。
【図7】図1に示された車体後部構造の第2の環状骨格を示す作用説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
【実施例】
【0021】
図1〜図4に示されたように、車体11は、車室12の中央部分にて車体前後方向に延びる左右のフロアフレーム21,21と、これらのフロアフレーム21,21から車体前後方向に延びる左右のリヤフレーム22,22と、これらのフロアフレーム21,21及びリヤフレーム22,22に渡したフロアパネル23と、このフロアパネル23の後部で左右のリヤフレーム22,22の間に設けられる格納パン(シート格納パン)24と、左右のリヤフレーム22,22の屈曲部に回転自在に取付けられるシート(3列目回転シート若しくは最後尾シート)25と、左右のリヤフレーム22,22の外方に設けられ、車輪(不図示)を覆うホイールハウスインナ27,27(図7参照)と、このホイールハウスインナ27,27の上部に設けられ、シート25を車体11側に止めるシートストライカ99,99(図7参照)と、左右のリヤフレーム22,22の後部に設けられる左右のリヤピラー29,29(一方不図示)と、これらのリヤピラー29,29の一部を構成するリヤパネル31と、リヤピラー29,29の一部が構成するサイドパネル32,32(一方不図示)と、を備える。
ホイールハウスインナ27及びサイドパネル32は、車体壁部の一例である。
【0022】
車体後部構造10は、左右のリヤフレーム22,22の屈曲部(傾斜部)42,42の上面に沿ってシート(3列目回転シート)25のシートクッション(座面)67を設定し、格納パン24の上方にて左右のリヤフレーム22,22の屈曲部42,42の間にシート25の回転軸83,83を架設し、格納パン24の下面に沿って設けられる格納パンクロスメンバ(クロスメンバ)48を左右のリヤフレーム22,22に接続することで、図5に示される第1の環状骨格(環状骨格)101を形成し、車体11後部からの衝突に対して前及び後直線部(直線部)43,43の左右への屈曲変形を防止し、直線的な座屈を促進するようにしたものである。
【0023】
リヤフレーム22は、シート25を収納する格納パン24も幅広くするために、ホイールハウスインナ(ホイールアーチ)27の後面形状に沿って折り曲げられる。すなわち、リヤフレーム22は、フロアフレーム21側に略直線的に形成される前直線部41と、この前直線部41から車体11後方に向けて車幅外方(車外側寄り)に屈曲して延ばされた屈曲部42と、この屈曲部42から車体11後方に略直線的に延ばされた後直線部43と、からなる。
【0024】
フロアパネル23は、左右のフロアフレーム21,21の後部に渡され、フロアパネル23を補強するフロアパネル側クロスメンバ45を備える。
さらに、後述する格納パン24の前方に設けられる前クロスメンバ(格納パン前クロスメンバ)54の中央部分から左右のフロア補強フレーム46,46が前方に延ばされている。
【0025】
格納パン24は、凹状に形成され、シート25を収納する。格納パン24は、前後方向に関して略中央を補強する格納パンクロスメンバ48と、この格納パンクロスメンバ48の略中央から車体11後方に延ばした第1補強スチフナ(牽引フック補強スチフナ)49と、この第1補強スチフナ49の後部に取付けられた牽引フック51と、格納パンクロスメンバ48の略中央から車体11前方に延ばした第2補強スチフナ52と、この第2補強スチフナ52の垂直部64に寄せて設けられたジャッキアップ部53と、格納パン24の前方に設けられた前クロスメンバ54と、を備える。
【0026】
格納パンクロスメンバ48は、格納パン24の側壁(縦壁)56を補強する左右の縦部材61,61と、これらの縦部材61,61を繋ぎ、格納パン24の底57を補強する横部材62とからなる。すなわち、格納パンクロスメンバ48は、格納パン24の側壁56及び底57とで閉断面が形成される。また、格納パンクロスメンバ48は、左右のリヤフレーム22,22の屈曲部42,42の後部に接続される。
【0027】
さらに、格納パンクロスメンバ48は、後方に牽引フック51を支持する第1補強スチフナ49と連結する。また、格納パンクロスメンバ48は、前方にジャッキアップ部53を支持する第2補強スチフナ52と連結している。
第1補強スチフナ49は、格納パン24とで閉断面が形成され、剛性及び強度の向上が図られている。
【0028】
第2補強スチフナ52は、格納パン24の底57を補強する水平部63と、格納パン24の前壁58に沿った上下に伸びる垂直部64と、を備える。第2補強スチフナ52は、格納パン24とで閉断面が形成され、剛性及び強度の向上が図られている。
ジャッキアップ部53は、ボックス状に形成される。
【0029】
前クロスメンバ54は、左右のリヤフレーム22,22の前直線部41,41に支持されている。また、前クロスメンバ54は、格納パン24の前部を補強するとともに、フロアパネル23の後部も補強する部材である。
【0030】
シート25は、図3に示されたように、3人掛けの大型の後方回転収納式シートである。シート25は、リヤフレーム22に取付けられる基台66と、この基台66に回転自在に取付けられるシートクッション67と、シートクッション67に折り畳み可能に取付けられるシートバック68と、からなる。
シート25は、シートクッション67後部の回転軸83,83を中心に後方に回転してシート25後方の格納パン24に収納される。
【0031】
基台66は、図2に示されたように、リヤフレーム22の屈曲部42に取付けられる取付部71と、この取付部71の上面に構成される機枠72と、からなる。基台66は、リヤフレーム22の屈曲部42に沿って配置される。
【0032】
取付部71には、リヤフレーム22の屈曲部42に締結される前締結部74及び後締結部75が形成される。すなわち、基台66は、リヤフレーム22の屈曲部42の上面に沿って前後2箇所で締結される。機枠72は、シートクッション67の回転軸83及びばね部73を支持する。
【0033】
シートクッション67は、図3に示されたように、骨組みをなすシートフレーム77と、このシートフレーム77に被せられたクッション部78とからなる。
【0034】
シートフレーム77は、図3及び図7に示されたように、パイプ類を組合せて枠部分が構成され、裏面に鋼板(不図示)が結合され、左右に延びるフレーム体が形成されたものである。すなわち、シートフレーム77は、車幅方向に且つシートクッション67の後部に設けられたパイプ(後パイプ)81と、このパイプ81から車幅外方に延出される左右のアーム部82,82と、この左右のアーム部82,82から車幅外方に延出した左右の回転軸(軸部)83,83と、パイプ81の両端から前方に略U字状に設けたU字パイプ84と、パイプ81の中間からU字パイプ84の前部ピース85に延ばした中間パイプ87,87と、U字パイプ84の側部ピース86,86(一方不図示)同士に渡した水平パイプ88と、U字パイプ84の側部ピース86,86の下方に設けられ、車体11側のシートストライカ99,99に結合されるシートロック(ロック装置)89,89と、を主要構成とする。
【0035】
なお、パイプ81には、左右のアーム部82,82及び左右の回転軸(軸部)83,83が一体的に構成されている。シートロック89,89は、シートフレーム77の両端へ結合されるものといえる。
また、基台66とシートクッション67の回転軸83との間には、シート25を復帰するときの荷重を軽減するばね部73が介在する。
【0036】
シートバック68は、図3に示されたように、シートバック側フレーム91と、このシートバック側フレーム91に被せられたシートバック側クッション92とからなる。シートバック68には、昇降自在に乗員の頭部を支持する複数のピロー93が設けられている。
【0037】
ホイールハウスインナ27は、図6及び図7に示されたように、上部が構成される上壁部95と、車室12(図1参照)側寄りに形成されるインナ側壁96とからなる。さらに、ホイールハウスインナ27は、車外側寄りにリヤダンパ(付図示)支持のために、ホイールハウスインナ27の剛性及び強度の向上を図るダンパ補強部97が設けられ、このダンパ補強部97の上部に補強板98が設けられ、この補強板98にシートロック89が嵌合するシートストライカ99が設けられ、このシートストライカ99がホイールハウスインナの上壁部95から突出している。
【0038】
すなわち、シートストライカ99,99は、図7に示されるように、ホイールハウスインナ27,27のダンパを支持する剛性及び強度の高い厚板領域に設けられている。詳細には、ダンパに沿ってボックス状のダンパ補強部97,97を上下に延ばし、その上端に補強板98,98を介してシートストライカ99,99が結合される。
【0039】
なお、ボックス状のダンパ補強部97の下端は、リヤフレーム22及び前クロスメンバ54へと連結され、連続的なフレームが形成される。
【0040】
図5に示されたように、車体後部構造10では、格納パンクロスメンバ48、左右のリヤフレーム22,22の屈曲部42,42、左右の基台66,66、左右のアーム部82,82、左右の回転軸83,83及びシートフレーム77のパイプ81で第1の環状骨格101が形成されている。従って、後突荷重によりリヤフレーム22が車幅方向に(左右に)開くことを防止することができる。この結果、車体後部構造10の車体剛性を、高めることができる。
【0041】
また、図7に示されたように、車体後部構造10では、シートクッション67内のシートフレーム77(水平パイプ88)は、シートロック89,89及びシートストライカ99,99を介して、車体11側の左右のダンパ補強部97,97、左右のリヤフレーム22,22の前直線部41,41及び前クロスメンバ54に接続される。
【0042】
すなわち、シートフレーム77、シートロック89,89及びシートストライカ99,99を介して、ホイールハウスインナ27,27(車体11側)の左右のダンパ補強部97,97、左右のリヤフレーム22,22の前直線部41,41、前クロスメンバ54で、第2の環状骨格102が第1の環状骨格101の前方に形成される。従って、後突荷重によりリヤフレーム22が車幅方向に(左右に)開くことを防止することができる。車体後部構造10の車体剛性を、一層高めることができる。
【0043】
図1〜図7に示されたように、車体後部構造10は、シートクッション67後部の回転軸83を中心に後方に回転してシート25後方の格納パン24に収納するシート25を構成要素とする。
回転軸83が両端に結合されるシートクッション67内のパイプ81と、回転軸83を支持する基台66と、車体11前後方向に延びるリヤフレーム22と、格納パン24の側壁(縦壁)56及び底57に沿って設けられる格納パンクロスメンバ48と、により正面視で第1の環状骨格101を形成したので、後突荷重によりリヤフレーム22が車幅方向に(左右に)開くことを防止することができる。これにより、リヤフレーム22を車体11前後方向に十分に座屈させることができる。この結果、車両の後突性能の向上を図ることができる。
【0044】
車体後部構造10では、基台66が、リヤフレーム22の屈曲部42に沿って配置されたので、屈曲部42を別部材により補強する必要がない。この結果、車両の軽量化を図ることができる。
【0045】
車体後部構造10では、格納パンクロスメンバ48が、後方に牽引フック51を支持する第1補強スチフナ49と連結したので、例えば、格納パン24を薄板にしても、十分な牽引強度を保つことができる。
【0046】
車体後部構造10では、格納パンクロスメンバ48が、前方にジャッキアップ部53を支持する第2補強スチフナ52と連結したので、例えば、格納パン24を薄板にしても、十分なジャッキアップ荷重に耐える強度を有することができる。
【0047】
車体後部構造10では、第2補強スチフナ52に、格納パン24の前壁58に沿った上下に伸びる垂直部64を備え、この垂直部64に寄せてジャッキアップ部53を設けたので、さらに、ジャッキアップ荷重の強度を増すことができる。
【0048】
車体後部構造10では、シートクッション67内のシートフレーム77と、このシートフレーム77両側のシートロック89,89及びシートストライカ99,99と、車体11側のホイールハウスインナ27に設けられるダンパ補強部97,97と、リヤフレーム22,22の前直線部41,41と、前クロスメンバ54と、により正面視で第2の環状骨格102を形成したので、さらなる車両の後突性能の向上を図ることができる。
【0049】
尚、本発明に係る車体後部構造10では、図7に示すように、シートフレーム77の水平パイプ88が、シートロック89,89及びシートストライカ99,99を介して、車体11側の左右のダンパ補強部97,97、左右のリヤフレーム22,22の前直線部41,41、前クロスメンバ54に接続され、第2の環状骨格102が形成されたが、これに限るものではなく、シートフレーム77の他の部材で第2の環状骨格102が形成されることを妨げるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明に係る車体後部構造は、3列シートを有する車両に採用するのに好適である。
【符号の説明】
【0051】
10…車体後部構造、11…車体、22…リヤフレーム、24…格納パン、25…シート、27…ホイールハウスインナ、41…前直線部、42…屈曲部、48…格納パンクロスメンバ、49…第1補強スチフナ、51…牽引フック、52…第2補強スチフナ、53…ジャッキアップ部、54…前クロスメンバ、56…側壁、57…底、58…前壁、64…垂直部、66…基台、67…シートクッション、77…シートフレーム、81…パイプ、83…回転軸、89…シートロック、97…ダンパ補強部、99…シートストライカ、101…第1の環状骨格、102…第2の環状骨格。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートクッション後部の回転軸を中心に後方に回転してシート後方の格納パンに収納するシートを有する車体後部構造において、
前記回転軸が両端に結合される前記シートクッション内のパイプと、前記回転軸を支持する前記シートの基台と、車体前後方向に延びるリヤフレームと、前記格納パンの側壁及び底に沿って設けられる格納パンクロスメンバと、により正面視で第1の環状骨格を形成したことを特徴とする車体後部構造。
【請求項2】
前記基台は、前記リヤフレームの屈曲部に沿って配置されることを特徴とする請求項1記載の車体後部構造。
【請求項3】
前記格納パンクロスメンバは、後方に牽引フックを支持する第1補強スチフナと連結することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車体後部構造。
【請求項4】
前記格納パンクロスメンバは、前方にジャッキアップ部を支持する第2補強スチフナと連結することを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3記載の車体後部構造。
【請求項5】
前記第2補強スチフナは、前記格納パンの前壁に沿った上下に伸びる垂直部を備え、この垂直部に寄せてジャッキアップ部を設けたことを特徴とする請求項4記載の車体後部構造。
【請求項6】
前記シートクッション内のシートフレームと、このシートフレーム両側のシートロック及びシートストライカと、車体側のホイールハウスインナに設けられるダンパ補強部と、前記リヤフレームの前直線部と、前記格納パンの前方に設けられる前クロスメンバと、により正面視で第2の環状骨格を形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車体後部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−46255(P2011−46255A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−195586(P2009−195586)
【出願日】平成21年8月26日(2009.8.26)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】