説明

車体後部

【課題】治具を使わずにサイドアウタ部材およびリヤパネルアウタ部材を仮保持した後、溶接エリアに搬送することができる車体後部を提供する。
【解決手段】車体後部13は、後開口部14のアウタ部材18がリヤパネルアウタ部材23と、ガーターアウタ部27を備える。ガーターアウタ部27に設けた打ち抜き穴32で形成される係止爪33にリヤパネルアウタ部材23の貫通孔31を掛けることでリヤパネルアウタ部材23を仮保持して溶接工程まで搬送する。打ち抜き穴32を車体12前方からガーターインナ部22の閉塞面部34で閉塞し、打ち抜き穴32をシール部でシールする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の後方へ向いているリヤパネルを溶接部で接合する車体後部に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車体後部には、左右のサイドパネルインナをフロアパネルに溶接部で組み付けてインナフレームボディを形成した後に、インナフレームボディに左右のサイドパネルアウタを溶接部で組み付けて形成されるインナ骨格自動車ボディがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、従来技術(特許文献1)は、インナ骨格に左右のサイドパネルアウタおよび後方へ向くリヤアウタパネルを仮保持した状態で次のライン工程(溶接工程)に移動させるため、仮保持用の治具が必要である。仮保持用の治具を使うと、この治具の製造コストが発生する。また、この治具をセットするための作業時間が発生する。
このような製造コストや作業時間を削減するために、例えば、インナ骨格に保持したサイドアウタパネルにリヤアウタパネルをいずれか一方に形成した爪に他方に開けた穴を掛けることによって仮保持することが考えられる。ただ、溶接工程後に、穴が残り、穴から水や粉塵が入る心配がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−16451号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、治具を使わずにサイドアウタ部材(サイドパネルアウタに相当)およびリヤパネルアウタ部材(リヤアウタパネルに相当)を溶接エリアに搬送することで、治具の製造コストや治具を取り扱うための作業時間を不要とし、サイドアウタ部材およびリヤパネルアウタ部材に開けた穴から水や粉塵が入る心配のない車体後部を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に係る発明は、車両の後方へ向いた後開口部が、枠インナ骨格部材と、アウタ部材と、を備え、枠インナ骨格部材が、リヤパネルインナ部と、リヤパネルインナ部に立設したガーターインナ部と、を備え、アウタ部材が、リヤパネルインナ部の後方側に重ねたリヤパネルアウタ部材と、ガーターインナ部に重ねた側壁をなすサイドアウタ部材と、を備えた車体後部であって、サイドアウタ部材は、後端から後開口部の内方へ向け延出しガーターインナ部の後方側に重なりリヤパネルアウタ部材に立設されるガーターアウタ部を備え、リヤパネルアウタ部材は、ガーターアウタ部に対向する端部に貫通孔を備え、ガーターアウタ部は、U字状またはコ字状の打ち抜き穴を開けることで、打ち抜き穴の内方へ舌片状に突出し、必要に応じて貫通孔に通す係止爪を備え、ガーターインナ部若しくはリヤパネルインナ部は、打ち抜き穴を車体前方から閉塞し、打ち抜き穴よりも広い閉塞面部を備え、打ち抜き穴の周縁に塗布することで、ガーターインナ部若しくはリヤパネルインナ部とリヤパネルアウタ部材との間をシールするシール部を備えていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に係る発明は、シール部は、ガーターインナ部若しくはリヤパネルインナ部とガーターアウタ部との隙間に介在する介在シールと、貫通孔からリヤパネルアウタ部材の後面側に露出して、貫通孔の周縁および打ち抜き穴の周縁を全周に亘ってシールする周縁シール部と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に係る発明は、打ち抜き穴は、逆U字状に形成されているとともに、係止爪は、下端がガーターアウタ部に連続し、上端が自由端となって起こされることを特徴とする。
【0009】
請求項4に係る発明は、リヤパネルアウタ部材は、外周縁部にリヤパネルインナ部およびガーターアウタ部に対してシールする別のシール部を備え、貫通孔は、リヤパネルアウタ部材の上端且つサイドアウタ部材に近接したサイド端部に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明では、ガーターインナ部に重ねた側壁をなすサイドアウタ部材は、後端から後開口部の内方へ向け延出しガーターインナ部の後方側に重なりリヤパネルアウタ部材に立設されるガーターアウタ部を備え、リヤパネルアウタ部材は、ガーターアウタ部に対向する端部に貫通孔を備え、ガーターアウタ部は、U字状またはコ字状の打ち抜き穴を開けることで、打ち抜き穴の内方へ舌片状に突出し、必要に応じて貫通孔に通す係止爪を備え、ガーターインナ部若しくはリヤパネルインナ部は、打ち抜き穴を車体前方から閉塞し、打ち抜き穴よりも広い閉塞面部を備え、打ち抜き穴の周縁に塗布することで、ガーターインナ部若しくはリヤパネルインナ部とリヤパネルアウタ部材との間をシールするシール部を備えているので、治具を使わずにガーターインナ部、ガーターアウタ部、リヤパネルアウタ部材の形状のみでサイドアウタ部材(具体的にはガーターアウタ部)にリヤパネルアウタ部材を仮保持させることができる。この結果、リヤパネルアウタ部材を仮保持するための治具を必要とせず、治具の製造コストや治具を取り扱うための作業時間が不要となる。
【0011】
また、リヤパネルアウタ部材を結合した後においても打ち抜き穴の周縁をシールすることができるため、打ち抜き穴からガーターインナ部若しくはリヤパネルインナ部とガーターアウタ部の間に水や粉塵が浸入することを防止することができる。
【0012】
請求項2に係る発明では、シール部は、ガーターインナ部若しくはリヤパネルインナ部とガーターアウタ部との隙間に介在する介在シールと、貫通孔からリヤパネルアウタ部材の後面側に露出して、貫通孔の周縁および打ち抜き穴の周縁を全周に亘ってシールする周縁シール部と、を備えているので、ガーターインナ部若しくはリヤパネルインナ部とガーターアウタ部の間、ガーターアウタ部とリヤパネルアウタ部材との間をシールすることができ、各部材間でシールすることができる。
【0013】
請求項3に係る発明では、打ち抜き穴は、逆U字状に形成されているとともに、係止爪は、下端がガーターアウタ部に連続し、上端が自由端となって起こされるので、リヤパネルアウタ部材の自重で下がる方向に対して、係止爪が上向きに形成され、リヤパネルアウタ部材の貫通孔に対して係止しやすい形状となるという利点がある。
【0014】
請求項4に係る発明では、リヤパネルアウタ部材は、外周縁部にリヤパネルインナ部およびガーターアウタ部に対してシールする別のシール部を備え、貫通孔は、リヤパネルアウタ部材の上端且つサイドアウタ部材に近接したサイド端部に形成されているので、別のシール部によってリヤパネルアウタ部材の外周縁部の全てをシールすることができるとともに、貫通孔が別のシール部の最も近接する部位に形成されることで、リヤパネルアウタ部材の車室側への水や粉塵等の浸入をより確実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例に係る車体後部の側面図である。
【図2】図1の2矢視図である。
【図3】図2の3部詳細図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】図3の5−5線断面図である。
【図6】実施例に係る車体後部の分解図である。
【図7】図6の7部詳細図である。
【図8】実施例に係る車体後部の組み立て時の機構を説明する作用説明図である。
【図9】図8の9−9線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、実施例で詳細に説明する。
【実施例】
【0017】
車両11は、図1、図6に示すように、車体12に実施例に係る車体後部13を採用している。
車体後部13は、左右の後側壁(リアサイドボデ)13と、後開口部14と、を備える。
【0018】
次に、車体後部13の主要構成を図1〜図9で説明する。
車体後部13は、車両11の後方へ向いた後開口部14が、枠インナ骨格部材17と、アウタ部材18と、を備え、枠インナ骨格部材17が、リヤパネルインナ部21と、リヤパネルインナ部21に立設したガーターインナ部22と、を備え、アウタ部材18が、リヤパネルインナ部21の後方側に重ねたリヤパネルアウタ部材23と、ガーターインナ部22に重ねた側壁をなすサイドアウタ部材24と、を備える。
【0019】
サイドアウタ部材24は、後端26から後開口部14の内方(図6の矢印a1の方向)へ向け延出しガーターインナ部22の後方側に重なりリヤパネルアウタ部材23に立設されるガーターアウタ部27を備える。
【0020】
リヤパネルアウタ部材23は、ガーターアウタ部27に対向する端部28に貫通孔31を備える。
ガーターアウタ部27は、U字状またはコ字状の打ち抜き穴32を開けることで、打ち抜き穴32の内方へ舌片状に突出し、必要に応じて貫通孔31に通す係止爪33を備える。
【0021】
ガーターインナ部22若しくはリヤパネルインナ部21は、打ち抜き穴32を車体12前方(矢印a2の方向)から閉塞し、打ち抜き穴32よりも広い閉塞面部34を備える。
【0022】
打ち抜き穴32の周縁35に塗布することで、ガーターインナ部22若しくはリヤパネルインナ部21とリヤパネルアウタ部材23との間をシールするシール部37を備えている。
【0023】
シール部37は、ガーターインナ部22若しくはリヤパネルインナ部21とガーターアウタ部27との隙間に介在する介在シール38と、貫通孔31からリヤパネルアウタ部材23の後面41側に露出して、貫通孔31の周縁42および打ち抜き穴32の周縁35を全周に亘ってシールする周縁シール部43と、を備えている。
【0024】
打ち抜き穴32は、逆U字状に形成されているとともに、係止爪33は、下端44がガーターアウタ部27に連続し、上端45が自由端となって起こされる。
【0025】
リヤパネルアウタ部材23は、外周縁部46にリヤパネルインナ部21およびガーターアウタ部27に対してシールする別のシール部47を備える。
貫通孔31は、リヤパネルアウタ部材23の上端48且つサイドアウタ部材24に近接したサイド端部51に形成されている。
【0026】
次に、車体後部13を詳しく説明していく。
車体後部13は、既に説明した枠インナ骨格部材17(ガーターインナ部22、リヤパネルインナ部21)と、アウタ部材18(ガーターアウタ部27、リヤパネルアウタ部材23)と、を備える。枠インナ骨格部材17およびアウタ部材18は左右がほぼ対称であり、左を説明する。
【0027】
ガーターインナ部22とリヤパネルインナ部21との境(境界線)は(図6、図7)、互いが交差したところとする。そして、角を所望の半径で滑らかに形成している。
つまり、ここでは、ガーターインナ部22に閉塞面部34を形成した。
【0028】
ガーターインナ部22は、下部56が車両11の前後方向に延び、下部56に連続してリヤパネルアウタ部材23に平行に延びる閉塞面部34を形成している。
【0029】
ガーターアウタ部27は、略帯状で、下部57には段部58が係止爪33より車両11の内側に、且つ上位に形成されている。
【0030】
さらに、打ち抜き穴32および係止爪33を、ガーターアウタ部27を金型で塑性加工するときに同時に成形している。そして、金型からガーターアウタ部27を取り出した後、図9に示す通り、係止爪33を矢印a3のように起こしたものである。
【0031】
係止爪33は、シール部37の特性(シール性など)を確保することができる程度に起こしたものである。すなわち、係止爪33は、付け根61から全長の30%程度の位置に設定した爪起こし曲げ部62から角度αで折り曲げられることによって、起こされる。
【0032】
また、リヤパネルアウタ部材23を接合した後、金型で塑性加工したときの位置まで倒して、打ち抜き穴32に戻される。そして、リヤパネルアウタ部材23を接合した後、係止爪33の縁64にシール部37が形成される。
【0033】
角度αは、30°以下で、図9に示す通り、リヤパネルアウタ部材23を掛けることができる角度に形成するのが望ましい。
角度αが、30°を超えると、係止爪33を戻して平らにしてガーターインナ部22の閉塞面部34に密着させても爪起こし曲げ部62が閉塞面部34から離れることがあり、シール性が低下する。
【0034】
打ち抜き穴32は、リヤパネルアウタ部材23を接合した後、シール部37で埋められる。
シール部37は既存のものであり、シール剤の仕様は任意である。
【0035】
リヤパネルアウタ部材23は、左の後側壁(リアサイドボデ)13の近傍から右の後側壁(リアサイドボデ)の近傍まで延び、車両11後方から見て(図6の視点)、中央が上端48より下げられている。
【0036】
また、リヤパネルアウタ部材23は、ガーターアウタ部27の段部58に外方から重なる挟持部65が形成され、挟持部65に連なりほぼ直交するフランジ66が形成され、このフランジ66に貫通孔31を開けている。
【0037】
貫通孔31は、完成前の車体12(小組み立て車体)にリヤパネルアウタ部材23を掛けるものである。
【0038】
次に、小組み立て車体にリヤパネルアウタ部材23を組み付ける要領を簡単に説明する。
ここでは、順に、仮組工程、溶接工程、シール剤塗布工程を実施する。
仮組工程は溶接工程を行うエリアに搬送する前に、リヤパネルアウタ部材23を仮組する工程である
【0039】
仮組工程の要領を簡単に説明する。
まず、図6〜図9に示すように、小組み立て車体の枠インナ骨格部材17にサイドアウタ部材24を掛け、サイドアウタ部材24のガーターアウタ部27の係止爪33にリヤパネルアウタ部材23の貫通孔31を矢印a5のように掛けることで、リヤパネルアウタ部材23を仮保持する。これで仮組工程は完了する。
【0040】
引き続き、溶接工程では、図4、図8、図9に示すように、掛けてあるリヤパネルアウタ部材23を矢印a6のように持ち上げると、係止爪33から貫通孔31が外れるとともに、リヤパネルアウタ部材23を位置決めし、ガーターアウタ部27に押し付け密着させる。その際、密着させるときに、同時に係止爪33を矢印a7のように倒し、平らにする。
続けて、リヤパネルアウタ部材23をスポット溶接を施すことによって、接合する。
【0041】
次に、シール剤塗布工程の要領を簡単に説明する(図2〜図5参照)。
まず、係止爪33を起こした状態(図4、図5の二点鎖線で示した状態、図9に示した状態)で、打ち抜き穴32の周縁35にシール剤を塗布する。その際、ガーターアウタ部27の打ち抜き穴32の周縁35とガーターインナ部22の閉塞面部34との隙間へ指向させてシール剤を塗布することによって、介在シール38が形成される。
【0042】
続けて、貫通孔31の周縁42にシール剤を塗布する。その際、ガーターアウタ部27とリヤパネルアウタ部材23との隙間へ指向させてシール剤を塗布し、さらに後面にも肉盛りするように塗布することによって、周縁シール部43が形成される。
【0043】
その次に、図4、図5の実線で示す通り、係止爪33の縁64にシール剤を塗布する。その際、係止爪33の縁64と閉塞面部34との隙間へ指向させてシール剤を塗布することによって、介在シール38が形成される。
【0044】
さらに、図3に示す通り、貫通孔31の残りの部位(中央)にもシール剤を塗布して、重ねシール部68を形成するのが望ましい。
【0045】
なお、係止爪33を起こした状態で打ち抜き穴32の周縁35および貫通孔31の周縁42にシール剤を塗布したが、周縁35および周縁42にシール剤を塗布するときに、倒した係止爪33の縁64にシール部37を連続して塗布することも可能である。
【0046】
最後に、リヤパネルアウタ部材23の外周縁部46にシール剤を塗布する。塗布することで別のシール部47を形成する。
【0047】
次に、車体後部13の作用を説明する。
このように、車体後部13では、治具を使わずにガーターインナ部22、ガーターアウタ部27、リヤパネルアウタ部材23の形状のみでサイドアウタ部材24(具体的にはガーターアウタ部27)にリヤパネルアウタ部材23を仮保持させることができる。この結果、リヤパネルアウタ部材23を仮保持するための治具を必要とせず、治具の製造コストや治具を取り扱うための作業時間が不要となる。
【0048】
また、リヤパネルアウタ部材23を結合した後においても打ち抜き穴32の周縁35をシールすることができるため、打ち抜き穴32からガーターインナ部22若しくはリヤパネルインナ部21とガーターアウタ部27の間に水や粉塵が浸入することを防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の車体後部13は、自動車に好適である。
【符号の説明】
【0050】
11…車両、13…車体後部、14…後開口部、17…枠インナ骨格部材、18…アウタ部材、21…リヤパネルインナ部、22…ガーターインナ部、23…リヤパネルアウタ部材、24…サイドアウタ部材、26…サイドアウタ部材の後端、27…ガーターアウタ部、28…リヤパネルアウタ部材の端部、31…貫通孔、32…打ち抜き穴、33…係止爪、34…閉塞面部、35…打ち抜き穴の周縁、37…シール部、38…介在シール、41…リヤパネルアウタ部材の後面、43…周縁シール部、44…係止爪の下端、45…係止爪の上端、46…リヤパネルアウタ部材の外周縁部、47…別のシール部、48…リヤパネルアウタ部材の上端、51…リヤパネルアウタ部材のサイド端部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の後方へ向いた後開口部が、枠インナ骨格部材と、アウタ部材と、を備え、
前記枠インナ骨格部材が、リヤパネルインナ部と、該リヤパネルインナ部に立設したガーターインナ部と、を備え、
前記アウタ部材が、前記リヤパネルインナ部の後方側に重ねたリヤパネルアウタ部材と、前記ガーターインナ部に重ねた側壁をなすサイドアウタ部材と、を備えた車体後部であって、
前記サイドアウタ部材は、後端から前記後開口部の内方へ向け延出し前記ガーターインナ部の後方側に重なり前記リヤパネルアウタ部材に立設されるガーターアウタ部を備え、 前記リヤパネルアウタ部材は、前記ガーターアウタ部に対向する端部に貫通孔を備え、
前記ガーターアウタ部は、U字状またはコ字状の打ち抜き穴を開けることで、前記打ち抜き穴の内方へ舌片状に突出し、必要に応じて前記貫通孔に通す係止爪を備え、
前記ガーターインナ部若しくは前記リヤパネルインナ部は、前記打ち抜き穴を車体前方から閉塞し、前記打ち抜き穴よりも広い閉塞面部を備え、
前記打ち抜き穴の周縁に塗布することで、前記ガーターインナ部若しくは前記リヤパネルインナ部と前記リヤパネルアウタ部材との間をシールするシール部を備えていることを特徴とする車体後部。
【請求項2】
前記シール部は、前記ガーターインナ部若しくは前記リヤパネルインナ部と前記ガーターアウタ部との隙間に介在する介在シールと、前記貫通孔から前記リヤパネルアウタ部材の後面側に露出して、前記貫通孔の周縁および前記打ち抜き穴の周縁を全周に亘ってシールする周縁シール部と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の車体後部。
【請求項3】
前記打ち抜き穴は、逆U字状に形成されているとともに、前記係止爪は、下端が前記ガーターアウタ部に連続し、上端が自由端となって起こされることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車体後部。
【請求項4】
前記リヤパネルアウタ部材は、外周縁部に前記リヤパネルインナ部および前記ガーターアウタ部に対してシールする別のシール部を備え、
前記貫通孔は、前記リヤパネルアウタ部材の上端且つ前記サイドアウタ部材に近接したサイド端部に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の車体後部。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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