説明

車体構造

【課題】通常の走行時における、乗員の乗り心地性や快適性を維持しつつ、しかも、車体に衝突エネルギーが作用したときにおける、乗員の保護性能を高める。
【解決手段】車体構造は、左右のフロントサイドフレームに、これらのフロントサイドフレームの下方に配置されたサブフレーム30の前端部及び後端部32を、前の弾性体と後の弾性体50をそれぞれ介して取付ける構成である。左右のフロントサイドフレームの後端は、後下方へ延びるフロントサイド延長部26を介してフロアフレームに接合されている。フロントサイド延長部は、サブフレームの後端部及び後の弾性体を、連結機構60によって取付ける構成である。連結機構は、サブフレームの後端部及び後の弾性体を、フロントサイド延長部から下方への脱落を規制するように囲いつつ、フロントサイド延長部に取付ける構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車体フレームの前部にサブフレームを取付けた車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両の中には、サスペンションやエンジンを支持したサブフレームを、車体フレームの前部に取付けるようにした、車体構造を採用した車種がある。サブフレームを取付ける構造には、固定式取付構造とフローティング式取付構造(フローティング支持構造)がある。
【0003】
固定式取付構造は、車体フレームにサブフレームを直接取付ける方式の構造である。この固定式取付構造を採用した場合、車体に対して正面から衝突エネルギーが作用したときに、サブフレームは車体フレームと一体的に衝突エネルギーを吸収することができる。
【0004】
ところで、車両の走行中において、車輪からサスペンションを介してサブフレームに振動が伝わるとともに、エンジンからマウントを介してサブフレームに振動が伝わる。固定式取付構造では、これらの振動が、サブフレームから車体フレームに伝達されてしまう。このため、車室内へ伝わる振動や騒音を抑制して、乗員の乗り心地性や快適性を高める上では不利である。
【0005】
一方、フローティング式取付構造は、車体フレームに弾性体(防振ゴム)を介してサブフレームを取付ける方式の構造である。このフローティング式取付構造を採用した場合、車両の走行中において、車輪からサスペンションを介してサブフレームに伝わった振動や、エンジンからマウントを介してサブフレームに伝わった振動は、弾性体によって緩和されるので、車室に伝わりにくい。このため、車室内へ伝わる振動や騒音を抑制して、乗員の乗り心地性や快適性を高める上では有利である。
【0006】
しかし、上述のように、車体フレームとサブフレームとの間には、弾性体が介在している。車体に対して正面から衝突エネルギーが作用したときに、弾性体が変形する。このため、サブフレームによって衝突エネルギーを効率良く吸収するには、何らかの対策が必要となる。その場合に、構造が複雑にならないようにするとともに、車体重量の増加を極力抑制する必要がある。車体重量が増加したのでは、車両の燃費(燃料の単位容量当たりに走行できる距離)が低下する要因となる。
【0007】
また、近年、衝突エネルギーを考慮したフローティング式取付構造の開発が、進められている。この改良したフローティング式取付構造は、車体フレームに一定以上の衝突エネルギーが作用したときに、車体フレームにサブフレームの後端部を連結している複数のボルトの一部を、脱落させることにより、サブフレームの後端部を落下させるというものである(例えば、特許文献1参照。)。この技術においても、サブフレームによって衝突エネルギーを効率良く吸収できることが、より好ましい。
【0008】
以上の説明から明らかなように、車体構造には、車室内に伝わる振動や騒音を抑制して、乗員の乗り心地性や快適性を高めることと、車体に衝突エネルギーが作用したときにおける、乗員の保護性能を高めることが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平11−171046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、通常の走行時における、乗員の乗り心地性や快適性を維持しつつ、しかも、車体に衝突エネルギーが作用したときにおける、乗員の保護性能を高めることができる、車体構造の技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に係る発明は、車体の前部において前後に延びる左右のフロントサイドフレームに、これらのフロントサイドフレームの下方に配置されたサブフレームの前端部及び後端部を、前の弾性体と後の弾性体をそれぞれ介して、取付けるようにした車体構造において、
前記左右のフロントサイドフレームの後端は、後下方へ延びるフロントサイド延長部を介してフロアフレームに接合されており、
前記フロントサイド延長部は、前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を、連結機構によって取付ける構成であり、
この連結機構は、前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を、前記フロントサイド延長部から下方への脱落を規制するように囲いつつ、前記フロントサイド延長部に取付ける構成であることを特徴とする。
【0012】
請求項2に係る発明では、請求項1において、前記連結機構は、前記フロントサイド延長部に設けられたブラケットと、このブラケットに上の開放端部が結合された車体正面視略U字状断面の支持部材と、これらのブラケット及び支持部材を上下に貫通し且つブラケット及び支持部材を上下に締め付けるように設けられたボルト・ナットとからなり、前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を、前記ブラケットの底面と前記支持部材とによって囲うとともに上下に挟持し、前記ボルトを前記後の弾性体に上下に貫通させることによって、前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を、前記ブラケット及び前記支持部材に取付けたことを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る発明では、請求項1において、前記連結機構は、前記フロントサイド延長部の前面に開けられた差し込み口と、この差し込み口の上縁から車体後方へ延びて前記フロントサイド延長部の内方に設けられた上板と、前記差し込み口の下縁から車体後方へ延びて前記フロントサイド延長部の内方に設けられた下板と、これらの上板及び下板の少なくとも後端間を繋ぐ縦板と、前記上板及び前記下板を上下に貫通し且つ上板及び下板を上下に締め付けるように設けられたボルト・ナットとからなり、前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を前記差し込み口に差し込み、前記上板及び前記下板によって囲うとともに上下に挟持し、前記ボルトを前記後の弾性体に上下に貫通させることによって、前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を、前記上板及び前記下板に取付けたことを特徴とする。
【0014】
請求項4に係る発明では、請求項2又は請求項3において、前記ボルトは、外径が大きいワッシャを一体に又は別体に設けたものであり、前記ボルトに締結される前記ナットも、外径が大きいワッシャを一体に又は別体に設けたものであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に係る発明では、サブフレームを、弾性体を介してフロントサイドフレームに取付けるようにした、いわゆる、フローティング式取付構造を採用している。従って、車両の走行中において、車輪からサスペンションを介してサブフレームに伝わった振動や、エンジンから弾性体を介してサブフレームに伝わった振動は、弾性体によって緩和されるので、車室に伝わりにくい。このため、車室内に伝わる振動や騒音を抑制して、乗員の乗り心地性や快適性を高めることができる。
【0016】
さらに、請求項1に係る発明では、フロントサイドフレームの後端に設けられているフロントサイド延長部に対し、サブフレームの後端部及び後の弾性体を、連結機構によって取付ける構成である。この連結機構は、サブフレームの後端部及び後の弾性体を、フロントサイド延長部から下方への脱落を規制するように囲っている。
【0017】
このため、車体の正面に衝突エネルギーが作用したときに、サブフレームの後端部はフロントサイド延長部から下方への脱落が規制される。従って、フロントサイドフレーム及びフロントサイド延長部に対して、サブフレームを堅固に連結することができるので、サブフレームによって衝突エネルギーを効率良く吸収することができる。つまり、車体に衝突エネルギーを受けたときには、サブフレームを衝突エネルギー吸収部材として活用することができる。さらには、衝突エネルギーをサブフレームの後端部からフロントサイド延長部を介してフロアフレームに確実に効率良く伝達することができる。この結果、車体に衝突エネルギーが作用したときにおける、乗員の保護性能を一層高めることができる。
【0018】
しかも、連結機構を備えただけの簡単な構成であり、サブフレームを衝突エネルギー吸収部材として活用するので、衝突エネルギー吸収のための別部材を設ける必要がない。このため、車体重量の増加を極力抑制することができる。従って、車両の燃費を高める上で、極めて有利となる。
【0019】
このように、請求項1に係る発明では、(1)車室内に伝わる振動や騒音を抑制して、乗員の乗り心地性や快適性を高めることと、(2)車体に衝突エネルギーが作用したときにおける、乗員の保護性能を高めることを、両立させることができる。
【0020】
請求項2に係る発明では、サブフレームの後端部及び後の弾性体を、ブラケットの底面と支持部材とによって囲うとともに上下に挟持し、ブラケットと支持部材と後の弾性体とにボルトを上下貫通させることによって、フロントサイド延長部にサブフレームの後端部及び後の弾性体を取付けたものである。このような簡単な構成であるにもかかわらず、車体の正面に衝突エネルギーが作用したときに、サブフレームの後端部がフロントサイド延長部から下方への脱落することを、確実に規制することができる。従って、衝突エネルギーをサブフレームの後端部からフロントサイド延長部を介してフロアフレームに効率良く伝達することができる。
しかも、後の弾性体を、ブラケットの底面と支持部材とによって囲うとともに上下に挟持することによって、いわゆる、フローティング式取付構造を構成している。従って、車両の走行中において、車輪からサスペンションを介してサブフレームに伝わった振動や、エンジンから弾性体を介してサブフレームに伝わった振動を、弾性体によって十分に緩和することができる。
【0021】
請求項3に係る発明では、差し込み口に差し込まれたサブフレームの後端部及び後の弾性体を、フロントサイド延長部の内部に設けられている上板及び下板によって、囲うとともに上下に挟持し、上板と下板と後の弾性体とにボルトを上下貫通させることによって、フロントサイド延長部にサブフレームの後端部及び後の弾性体を取付けたものである。このような簡単な構成であるにもかかわらず、車体の正面に衝突エネルギーが作用したときに、サブフレームの後端部がフロントサイド延長部から下方へ脱落することを、確実に規制することができる。従って、衝突エネルギーをサブフレームの後端部からフロントサイド延長部を介してフロアフレームに効率良く伝達することができる。
しかも、差し込み口から差し込まれた後の弾性体を、フロントサイド延長部の内部に設けられている上板及び下板によって、囲うとともに上下に挟持することによって、いわゆる、フローティング式取付構造を構成している。従って、車両の走行中において、車輪からサスペンションを介してサブフレームに伝わった振動や、エンジンから弾性体を介してサブフレームに伝わった振動を、弾性体によって十分に緩和することができる。
【0022】
請求項4に係る発明では、ボルト及びナットに、それぞれ外径が大きいワッシャを一体に又は別体に設けたので、ブラケットや支持部材とボルト・ナットとが、互いに接する部分における荷重を、大きいワッシャによって効率良く分散することができる。このため、サブフレームの後端部がフロントサイド延長部から下方への脱落することを、より一層確実に規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明に係る車両(実施例1)の前部の斜視図である。
【図2】図1に示された車両の前部における要部の左側面図である。
【図3】図2に示された連結機構(実施例1)周りの断面図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】図3に示された連結機構の分解図である。
【図6】図2に示された車両の正面に作用した衝突エネルギーの伝達を説明する説明図である。
【図7】図2に示された車両の正面に作用した衝突エネルギーによる車体の作用図である。
【図8】本発明に係る実施例2の連結機構周りの断面図である。
【図9】図8の9−9線断面図である。
【図10】図8に示された連結機構の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Leは左側、Riは右側、Upは上側、Dwは下側を示す。
【実施例1】
【0025】
先ず、実施例1について図1〜図7に基づき説明する。
図1に示すように、車両10における車体11の前部は、車体フレーム20と、この車体フレーム20の前部に取付けたサブフレーム30とからなる。
車体フレーム20の前部は、車体前部の両側で車体前後に延びた左右のフロントサイドフレーム21,21と、これらのフロントサイドフレーム21,21の車幅方向外側で且つ上方で車体前後に延びた左右のアッパフレーム22,22と、フロントサイドフレーム21,21とアッパフレーム22,22との間に掛け渡した左右のダンパハウジング23,23と、左右のフロントサイドフレーム21,21の前部及び左右のアッパフレーム22,22の前部に結合したフロントバルクヘッド24と、左右のフロントサイドフレーム21,21の前端間に掛け渡されたバンパ25(図2参照)とを主要構成としたモノコックボディである。
【0026】
図2に示すように、左右のフロントサイドフレーム21,21の後端21a,21aは、それぞれ後下方へ延びるフロントサイド延長部26,26を介して、左右のフロアフレーム27,27の前端に接合されている。左右のフロントサイドフレーム21,21の後端21a,21a、及び左右のフロントサイド延長部26,26の後端には、エンジンルーム12と車室13とを区画するためのダッシュボード28が設けられている。
【0027】
図1及び図2に示すように、車体フレーム20は、左右のフロントサイドフレーム21,21の前部と、左右のフロントサイド延長部26,26とに、前後左右4個(図1では3個のみを示す。)の防振用弾性ブッシュ50を介して、サブフレーム30を吊り下げた構成である。つまり、サブフレーム30における左右の前端部31,31は、それぞれ前の防振用弾性ブッシュ50,50を介して左右のフロントサイドフレーム21,21の前部に取り付けられている。また、サブフレーム30における左右の後端部32,32は、それぞれ後の防振用弾性ブッシュ50,50を介して左右のフロントサイド延長部26,26に取り付けられている。
【0028】
このように、本発明の取付構造には、車体フレーム20に4個の防振用弾性ブッシュ50を介してサブフレーム30を取付ける方式の構造、いわゆる、フローティング式取付構造を採用している。
【0029】
サブフレーム30は、平面視略四角形状の枠からなり、右半部に横置きエンジン41(動力源41)をマウントし、左半部にトランスミッション42をマウントするとともに、左右両側に左右のサスペンション43(右側を省略)を取付けたものである。
【0030】
左のサスペンション43は、フロントサイドフレーム21に上下スイング可能に取付けたアッパアーム44と、サブフレーム30の左側部にスイング可能に取付けたロアアーム45と、ロアアーム45とダンパハウジング23との間に取付けたクッション46と、アッパアーム44及びロアアーム45に連結したナックル47とを主要構成として、車体フレーム20に図示せぬ前輪(車輪)を懸架する前輪懸架装置である。なお、左右のサスペンション43は互いに同様の構成なので、右側の説明を省略する。
【0031】
次に、サブフレーム30の後端部32及び後の防振用弾性ブッシュ50(以下、単に「弾性ブッシュ50」という。)の取付構造について説明する。
図3〜図5に示すように、サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50は、フロントサイド延長部26に連結機構60によって取り付けられている。連結機構60は、サブフレーム30の後端部32及び後の弾性ブッシュ50を、フロントサイド延長部26から下方への脱落を規制するように囲いつつ、フロントサイド延長部26に取付ける構成である。この連結機構60は、ブラケット61と支持部材71とボルト81及びナット82とからなる。
【0032】
ブラケット61は、フロントサイド延長部26における傾斜した底面26a(前から後下方へ傾斜した傾斜面26a)に設けられた部材であり、底面26aに斜辺が接する側面視略直角三角形に形成されている。このブラケット61は、例えば鋼板の折り曲げ成型品であって、略水平な底板62と、底板62の前端から垂直に起立した前板63と、底板62の左右を塞いだ側板64,64と、開放された斜辺の縁に有したフランジ65とからなる。フランジ65は、フロントサイド延長部26の底面26aに、溶接によって接合される。
【0033】
ブラケット61の内部には、隔壁66及びカラー67を有する。
隔壁66は、例えば鋼板の折り曲げ成型品であって、底板62の上に一定の間隔D1(第1の間隔D1)を有して位置する横板66aと、この横板66aの後端から底板62まで延びる縦板66bとからなる、側面視略L字状の部材であり、ブラケット61の内面に、溶接によって接合される。
カラー67(ディスタンスピース67)は、ブラケット61の底板62と、隔壁66の横板66aとの、間に介在した円筒状の部材であり、上下方向に延びている。このように、カラー67は、ブラケット61及び隔壁66によって囲まれた、閉断面の中に設けられるものであり、例えば鋼管によって構成される。
【0034】
支持部材71は、例えば鋼板の折り曲げ成型品であって、車体11(図1参照)を正面から見たときに略U字状断面の部材であり、略水平な底板72とこの底板72の左右から上方へ延びる側板73,73とからなる。この支持部材71は上の開放端部73a,73a、つまり左右の側板73,73の上部73a,73aを、ブラケット61の側板64,64にそれぞれ複数のボルト・ナット74によって取り外し可能に結合されている。複数のボルト・ナット74は、底板62と横板66aとの間に位置していることが好ましい。
【0035】
ボルト81は、支持部材71の下から底板72を貫通して上方へ延び、さらにブラケット61の底板62とカラー67と横板66aを貫通して上方へ延び、その上端にナット82を締結したものである。つまり、ボルト81及びナット82は、ブラケット61及び支持部材71を上下に貫通し、且つブラケット61及び支持部材71を上下に締め付けるように設けられている。
【0036】
さらに、ボルト81は、外径が大きいワッシャ83を一体に又は別体に設けたものである。ナット82も、外径が大きいワッシャ84を一体に又は別体に設けたものである。このため、ブラケット61や支持部材71とボルト・ナット81,82とが、互いに接する部分における荷重を、大きいワッシャ83,84によって効率良く分散することができる。従って、サブフレーム30の後端部32がフロントサイド延長部26から下方へ脱落することを、より一層確実に規制することができる。なお、ナット82及びワッシャ84は、横板66aに接合されることが好ましい。
【0037】
ブラケット61及び隔壁66によって閉断面体を構成し、さらに、底板62と横板66aとの間にカラー67を介在させたので、ボルト・ナット81,82から作用した荷重を十分に支えることができる。第1の間隔D1については、底板62及び横板66aによって、ボルト81の上部を十分に支えることが可能な大きさに設定されている。
【0038】
以上の説明から明らかなように、ブラケット61の底面62aと、支持部材71の底板72との間は、一定の間隔D2(第2の間隔D2)を有している。このため、ブラケット61の下方には、ブラケット61の底面62aと、支持部材71における底板72及び左右の側板73,73とによって囲まれた空間部Sp(マウント空間部Sp)を有している。このマウント空間部Spは、車体前後方向に開放されており、サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50が差し込まれて、位置する。
【0039】
弾性ブッシュ50の構成は、一般的な車体フレームにサブフレームをマウントするための、周知のものであればよいが、ここで一例を挙げて説明すると、次の通りである。つまり、弾性ブッシュ50は、上下二分割の弾性ブッシュ部材51,51からなる。上下二分割の弾性ブッシュ部材51,51は、それぞれ内筒52と、この内筒52を囲う外筒53とを、ラバー(防振ゴム)等の弾性部材54によって連結した構成の防振部材である。
【0040】
上下二分割の弾性ブッシュ部材51,51は、サブフレーム30の後端部32における貫通孔33に嵌合した上で、内筒52,52を貫通したボルト81によって、ブラケット61及び支持部材71に取付けられる。
なお、図2に示した、サブフレーム30の前端部31に取り付けられている、前の弾性ブッシュ50の構成は、後の弾性ブッシュ50と基本的に同じ構成なので、説明を省略する。
【0041】
図3に示すように、第2の間隔D2に対して、2個の内筒52,52を上下に重ねた全寸法は、ほぼ合致している。このため、マウント空間部Spに位置した内筒52,52において、上端面はブラケット61の底面62aに接し、下端面は支持部材71の底板72における上面に接する。
【0042】
このように、ブラケット61の底面62aと、支持部材71における底板72及び左右の側板73,73は、サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50を囲うとともに上下に挟持する構成である。ボルト81は、内筒52,52に上下に貫通するとともに、ナット82を締め付けることによって、サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50を、ブラケット61及び支持部材71に取付ける構成である。このため、連結機構60は、サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50を、フロントサイド延長部26から下方への脱落を規制するように囲いつつ、フロントサイド延長部26に取付けることができる。以下、弾性ブッシュ50のことを、適宜「弾性体50」と言い換える。
【0043】
次に、上記構成の実施例1の作用を説明する。
図3に示すように、ボルト81の上端部(ナット82のねじ込む側の端部)だけをブラケット61によって支持したのでは、片持ち梁の支持構成である。これに対して、実施例1では、ボルト81の上下両端部を支持する、いわゆる両端支持の支持構成としたことを特徴とする。
【0044】
具体的には、上述のように、ボルト81の上端部は、ブラケット61によって直接に支持されている。また、ボルト81の下端部(ボルト81の頭部側の端部)は、支持部材71を介して、ブラケット61によって支持される。この結果、ボルト81は両端支持によって支持される。ボルト81は、片持ち梁の支持構成の場合に比べて、曲げ強度が高まる。しかも、ボルト81の両端が、極めて安定して支持される。
【0045】
また、支持部材71における左右の側板73,73は、板面が車幅方向を向いた縦板からなる。このような支持部材71は、特に車体前後方向の曲げ剛性が大きい。サブフレーム30に前方から衝突エネルギーが作用した場合に、この衝突エネルギーをブラケット61及び支持部材71によって、十分に受け止めることができる。
【0046】
さらには、サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50は、ブラケット61の底面62aと、支持部材71における底板72及び左右の側板73,73によって囲まれるとともに、上下に挟持されている。
【0047】
このようなことから、車体11の正面に衝突エネルギーが作用したときに、サブフレーム30の後端部32及び後の弾性体50は、フロントサイド延長部26から下方への脱落が十分に規制される。
【0048】
図6は、車両10の正面に作用した衝突エネルギーの伝達について示している。
図6(a)に示すように、バンパ25に正面から衝突エネルギーE1が作用した場合には、図6(b)に示す実線の矢印R1のように、衝突エネルギーE1はフロントサイドフレーム21からサブフレーム30にも分配され、フロントサイドフレーム21及びサブフレーム30の両方からフロントサイド延長部26を介して、フロアフレーム27に伝わる。
【0049】
また、図6(a)に示すように、サブフレーム30の前端に正面から衝突エネルギーE2が作用した場合には、図6(b)に示す破線の矢印R2のように、衝突エネルギーE2はフロントサイドフレーム21にも分配され、フロントサイドフレーム21及びサブフレーム30の両方からフロントサイド延長部26を介して、フロアフレーム27に伝わる。
【0050】
このように、衝突エネルギーE1,E2を、サブフレーム30からフロントサイド延長部26を介して、フロアフレーム27に効率良く伝えることができるとともに、サブフレーム30自体でも衝突エネルギーE1,E2を吸収することができる。
しかも、バンパ25よりも後方にサブフレーム30が位置しているにもかかわらず、衝突エネルギーE2を受けることができるので、例えば、相手車両との上下すれ違い衝突が発生した場合であっても対応できる。
【0051】
図7は、車両10の正面に作用した衝突エネルギーE1による車体11の作用を示している。図7(a)に示すように、バンパ25に正面から衝突エネルギーE1が作用した場合を考えてみる。衝突エネルギーE1は、フロントサイドフレーム21からサブフレーム30に分配エネルギーE11だけ分配されて伝わる。その分、フロントサイドフレーム21からフロントサイド延長部26を介して、フロアフレーム27に伝わる衝突エネルギーE12は減少する(E12=E1−E11)。
【0052】
図7(b)に示す実施例1の場合には、上述のように、サブフレーム30の後端部32及び後の弾性体50は、フロントサイド延長部26から下方への脱落が十分に規制されている。このため、分配エネルギーE11は、サブフレーム30からフロントサイド延長部26を介して、フロアフレーム27に効率良く伝わる。
【0053】
フロントサイドフレーム21からフロントサイド延長部26へ伝わる、衝突エネルギーE12が少ないので、フロントサイドフレーム21の後端21aが車室13側へ曲がろうとするモーメントM1は小さくてすむ。この結果、ダッシュボード28が車室13側へ変位する変位量X1は小さい。
【0054】
これに対して、図7(c)に示す比較例は、フロントサイドフレーム21に一定以上の衝突エネルギーが作用したときに、フロントサイドフレーム21に対してサブフレーム30の後端部32が脱落して落下する構成である。このため、フロントサイドフレーム21からフロントサイド延長部26へ伝わる、衝突エネルギーE1が大きいので、フロントサイドフレーム21の後端21aが車室13側へ曲がろうとするモーメントM2は大きい(M2>M1)。この結果、ダッシュボード28が車室13側へ変位する変位量X2は大きい(X2>X1)。
【0055】
このように、図7(b)に示す実施例1の構成によれば、図7(c)に示す比較例に比べて、乗員の保護性能を一層高めることができる。
【0056】
以上の説明をまとめると、次の通りである。
実施例1では、図3及び図6に示すように、フロントサイド延長部26に対し、サブフレーム30の後端部32及び後の弾性体50を、連結機構60によって取付ける構成である。この連結機構60は、サブフレーム30の後端部32及び後の弾性体50を、フロントサイド延長部26から下方への脱落を規制するように囲っている。
【0057】
このため、車体11の正面に衝突エネルギーE1,E2が作用したときに、サブフレーム30の後端部32はフロントサイド延長部26から下方への脱落が規制される。従って、フロントサイドフレーム21及びフロントサイド延長部26に対して、サブフレーム30を堅固に連結することができるので、サブフレーム30によって衝突エネルギーを効率良く吸収することができる。
【0058】
つまり、車体11に衝突エネルギーE1,E2を受けたときには、サブフレーム30を衝突エネルギー吸収部材として活用することができる。さらには、衝突エネルギーE1,E2をサブフレーム30の後端部32からフロントサイド延長部26を介してフロアフレーム27に確実に効率良く伝達することができる。この結果、車体11に衝突エネルギーE1,E2が作用したときにおける、乗員の保護性能を一層高めることができる。
【0059】
しかも、車体11に連結機構60を備えただけの簡単な構成であり、サブフレーム30を衝突エネルギー吸収部材として活用するので、衝突エネルギー吸収のための別部材を設ける必要がない。このため、車体11重量の増加を極力抑制することができる。従って、車両10の燃費を高める上で、極めて有利となる。
【0060】
さらには、サブフレーム30を、弾性体50を介してフロントサイドフレーム21に取付けるようにした、いわゆる、フローティング式取付構造を採用している。従って、車両10の走行中において、車輪からサスペンション43(図1参照)を介してサブフレーム30に伝わった振動や、エンジン41(図1参照)から弾性体を介してサブフレーム30に伝わった振動は、弾性体50によって緩和されるので、車室13に伝わりにくい。このため、車室13内に伝わる振動や騒音を抑制して、乗員の乗り心地性や快適性を高めることができる。
【0061】
このように、実施例1では、(1)車室13内に伝わる振動や騒音を抑制して、乗員の乗り心地性や快適性を高めることと、(2)車体11に衝突エネルギーE1,E2が作用したときにおける、乗員の保護性能を高めることを、両立させることができる。
【実施例2】
【0062】
次に、実施例2について図8〜図10に基づき説明する。なお、上記図1〜図5に示す構成と同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0063】
実施例2のフロントサイド延長部126は閉断面構造であり、上記図1〜図5に示す実施例1のフロントサイド延長部26と実質的に同じ構成である。この実施例2のフロントサイド延長部126は、前面126aが垂直な平坦面に構成され、この前面126aに正面視略矩形状(正方形を含む)の差し込み口126bが開けられていることを特徴とする。サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50は、フロントサイド延長部126に連結機構160によって取り付けられている。
【0064】
連結機構160は、サブフレーム30の後端部32及び後の弾性ブッシュ50を、フロントサイド延長部126から下方への脱落を規制するように囲いつつ、フロントサイド延長部126に取付ける構成である。この連結機構160は、差し込み口126bとブラケット161とボルト181及びナット182とからなる。
【0065】
ブラケット161は、車体11を側方から見たときに、前方が開放された略U字状断面の部材である。このブラケット161は、例えば鋼板の折り曲げ成型品であって、上板162と下板163と縦板164とフランジ165とからなる。
【0066】
上板162は、差し込み口126bの上縁126cから車体後方へ延びて、フロントサイド延長部126の内方に設けられた、略水平な平板からなる。下板163は、差し込み口126bの下縁126dから車体後方へ延びて、フロントサイド延長部126の内方に設けられた、略水平な平板からなる。縦板164は、上板162及び下板163の、少なくとも後端間を繋ぐ垂直な平板からなる。フランジ165は、上板162及び下板163の前端に設けられている。
【0067】
このようなブラケット161は、差し込み口126bからフロントサイド延長部126の内方へ挿入され、フランジ165がフロントサイド延長部126の前面126aに重ねて、溶接によって接合されることによって、前面126aに取り付けられる。なお、ブラケット161の左右両側は、それぞれ縦板によって塞がれた構成とすることが、より好ましい。
【0068】
フロントサイド延長部126の底板126eと下板163との間には、カラー166(ディスタンスピース166)が介在している。このカラー166は、上下方向に延びた円筒状の部材であり、例えば鋼管からなる。
【0069】
ボルト181は、フロントサイド延長部126の下から底板126eを貫通して上方へ延び、さらにカラー166とブラケット161の下板163と上板162を貫通して上方へ延び、その上端にナット182を締結したものである。つまり、ボルト181及びナット182は、上板162及び下板163を上下に貫通し、且つ上板162及び下板163を上下に締め付けるように設けられている。
【0070】
さらに、ボルト181は、外径が大きいワッシャ183を一体に又は別体に設けたものである。ナット182も、外径が大きいワッシャ184を一体に又は別体に設けたものである。このため、フロントサイド延長部126やブラケット161とボルト・ナット181,182とが、互いに接する部分における荷重を、大きいワッシャ183,184によって効率良く分散することができる。従って、サブフレーム30の後端部32がフロントサイド延長部126から下方への脱落することを、より一層確実に規制することができる。なお、ナット182及びワッシャ184は、上板162に接合されることが好ましい。
【0071】
以上の説明から明らかなように、ブラケット161において、上板162と下板163との間は、一定の間隔D2(第2の間隔D2)を有している。このため、ブラケット161は、上板162と下板163とによって囲まれた空間部Sp(マウント空間部Sp)を有している。このマウント空間部Spは、車体前側に開放されており、サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50が位置する。
【0072】
弾性ブッシュ50(弾性体50)の構成は、上記実施例1の弾性ブッシュ50と同様の構成である。マウント空間部Spに位置した内筒52,52において、上端面は上板162に接し、下端面は下板163に接する。
【0073】
このように、連結機構160は、サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50を差し込み口126bに差し込み、上板162及び下板163によって囲うとともに上下に挟持する構成である。ボルト181は、内筒52,52に上下に貫通するとともに、ナット182を締め付けることによって、サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50を、上板162及び下板163に取付ける構成である。このため、連結機構160は、サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50を、フロントサイド延長部126から下方への脱落を規制するように囲いつつ、フロントサイド延長部126に取付けることができる。
【0074】
次に、上記構成の実施例2の作用を説明する。
実施例2では、ボルト181の上下両端部を支持する、いわゆる両端支持の支持構成としたことを特徴とする。具体的には、上述のように、ボルト181の上端部は、ブラケット161の上板162によって直接に支持されている。また、ボルト181の下端部(ボルト181の頭部側の端部)は、ブラケット161の下板163とフロントサイド延長部126の底板126eによって支持される。この結果、ボルト181は両端支持によって支持される。ボルト181は、片持ち梁の支持構成の場合に比べて、曲げ強度が高まる。しかも、ボルト181の両端が、極めて安定して支持される。
【0075】
さらには、サブフレーム30の後端部32及び弾性ブッシュ50は、ブラケット161の上板162及び下板163によって囲まれるとともに、上下に挟持されている。
このようなことから、車体11の正面に衝突エネルギーが作用したときに、サブフレーム30の後端部32及び後の弾性体50は、フロントサイド延長部126から下方への脱落が十分に規制される。従って、衝突エネルギーをサブフレーム30の後端部32からフロントサイド延長部126を介してフロアフレーム27に効率良く伝達することができる。
【0076】
さらに、実施例2では、差し込み口126bから差し込まれた後の弾性体50を、フロントサイド延長部126の内部に設けられている上板162及び下板163によって、囲うとともに上下に挟持することによって、いわゆる、フローティング式取付構造を構成している。従って、車両10の走行中において、車輪からサスペンション43を介してサブフレーム30に伝わった振動や、エンジン41から弾性体50を介してサブフレーム30に伝わった振動は、弾性体50によって緩和されるので、車室13に伝わりにくい。このため、車室13内に伝わる振動や騒音を抑制して、乗員の乗り心地性や快適性を高めることができる。
【0077】
従って、実施例2では、上記実施例1と同様に、(1)車室13内に伝わる振動や騒音を抑制して、乗員の乗り心地性や快適性を高めることと、(2)車体11に衝突エネルギーが作用したときにおける、乗員の保護性能を高めることを、両立させることができる。
【0078】
なお、本発明では、サブフレーム30は、動力源41とサスペンション43の少なくとも一方を支持した構成であればよい。
また、動力源41は、走行用の動力を発生するものであればよく、エンジンの他に例えば電動モータであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明の車体構造は、動力源41とサスペンション43を支持したサブフレーム30を、弾性体50を介して車体フレーム20に取付けるようにした、自動車に用いるのに好適である。
【符号の説明】
【0080】
10…車両、11…車体、20…車体フレーム、21…フロントサイドフレーム、21a…後端、26…フロントサイド延長部、27…フロアフレーム、30…サブフレーム、31…前端部、32…後端部、50…弾性体(防振用弾性ブッシュ)、60…連結機構、61…ブラケット、62a…ブラケットの底面、71…支持部材、73a…上の開放端部、81…ボルト、82…ナット、83,84…ワッシャ、126…フロントサイド延長部、126a…フロントサイド延長部の前面、126b…差し込み口、160…連結機構、161…ブラケット、162…上板、163…下板、164…縦板、181…ボルト、182…ナット、183,184…ワッシャ、Sp…マウント空間部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体の前部において前後に延びる左右のフロントサイドフレームに、これらのフロントサイドフレームの下方に配置されたサブフレームの前端部及び後端部を、前の弾性体と後の弾性体をそれぞれ介して、取付けるようにした車体構造において、
前記左右のフロントサイドフレームの後端は、後下方へ延びるフロントサイド延長部を介してフロアフレームに接合されており、
前記フロントサイド延長部は、前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を、連結機構によって取付ける構成であり、
この連結機構は、前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を、前記フロントサイド延長部から下方への脱落を規制するように囲いつつ、前記フロントサイド延長部に取付ける構成であることを特徴とした車体構造。
【請求項2】
前記連結機構は、前記フロントサイド延長部に設けられたブラケットと、このブラケットに上の開放端部が結合された車体正面視略U字状断面の支持部材と、これらのブラケット及び支持部材を上下に貫通し且つブラケット及び支持部材を上下に締め付けるように設けられたボルト・ナットとからなり、
前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を、前記ブラケットの底面と前記支持部材とによって囲うとともに上下に挟持し、
前記ボルトを前記後の弾性体に上下に貫通させることによって、前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を、前記ブラケット及び前記支持部材に取付けたことを特徴とする請求項1記載の車体構造。
【請求項3】
前記連結機構は、前記フロントサイド延長部の前面に開けられた差し込み口と、この差し込み口の上縁から車体後方へ延びて前記フロントサイド延長部の内方に設けられた上板と、前記差し込み口の下縁から車体後方へ延びて前記フロントサイド延長部の内方に設けられた下板と、これらの上板及び下板の少なくとも後端間を繋ぐ縦板と、前記上板及び前記下板を上下に貫通し且つ上板及び下板を上下に締め付けるように設けられたボルト・ナットとからなり、
前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を前記差し込み口に差し込み、前記上板及び前記下板によって囲うとともに上下に挟持し、
前記ボルトを前記後の弾性体に上下に貫通させることによって、前記サブフレームの後端部及び前記後の弾性体を、前記上板及び前記下板に取付けたことを特徴とする請求項1記載の車体構造。
【請求項4】
前記ボルトは、外径が大きいワッシャを一体に又は別体に設けたものであり、前記ボルトに締結される前記ナットも、外径が大きいワッシャを一体に又は別体に設けたものであることを特徴とした請求項2又は請求項3記載の車体構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−234948(P2010−234948A)
【公開日】平成22年10月21日(2010.10.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−84363(P2009−84363)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】