説明

車検販売支援装置及びガソリン売上げ管理システム

【課題】販売員の車検販売を支援することができる車検販売支援装置を提供する。
【解決手段】ガソリンスタンドでガソリンを販売する予め定められた会員に対して車検販売を行う販売員を支援する車検販売支援装置10であって、会員が所有する車両の車検の満了月を示す車検情報を記憶する車検情報記憶手段12aと、車検販売の促進を行う促進期間を示す促進期間情報を記憶する促進期間情報記憶手段12bと、会員が所有する記憶媒体から識別情報を取得する識別情報取得手段14と、該取得した識別情報に対応する車検情報を車検情報記憶手段12aから抽出する車検情報抽出手段11aと、該抽出した車検情報が示す満了月と促進期間情報記憶手段12bの促進期間情報とに基づいて促進期間であるか否かを判定する促進期間判定手段11bと、該判定による促進期間であるとの判定に応じて販売員に車検の販売促進を促すための報知を行う報知手段16と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車検販売支援装置及びガソリン売上げ管理システムに関し、より詳細には、ガソリンスタンドでガソリンを販売する予め定められた会員に対して車検販売を行う販売員を支援する車検販売支援装置、及び、該車検販売支援装置を備えるガソリン売上げ管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
石油業界では、燃料油主体のガソリンスタンド、ガソリンステーション(GS)から、消費者のニーズを捉えた接客サービス力を持ち、競争力のある商品・サービスを提供するカーライフステーション(CS)へと領域の規模の拡大が進められている。そして、そのサービスの1つには車検(車体検査)販売があり、販売促進のためには店頭告知活動は重要な要素であることから、来店した顧客に販売強化商品を印象づけるため、例えば、のぼり、横幕、ポスター等の店頭演出ツールが従来より利用されてきた。
【0003】
本出願人は、従来よりガソリンスタンド、GS、CS等の販売店の販売促進を支援するサポートシステムを提供してきた(非特許文献1参照)。このシステムは、のぼりや横幕等の点灯告知ツールをインターネット経由で販売店側が発注することを可能とし、また、販売店を利用する顧客にダイレクトに商品の特注や価格を伝達するためのハンドアウトチラシ、ダイレクトメール等について自店オリジナル要素を盛り込んだ形で活用できるWebシステムである。
【非特許文献1】伊藤忠エネクス株式会社、[online]、[平成16年7月1日現在]、インターネット<URL:http://www.itcenex.com/cm//retail/totalretail.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したハンドアウトチラシやダイレクトメールを見るか否かは顧客の意志に依存することから、販売促進のさらなる向上のためには、来店した顧客に対して販売員等が直接告知活動を行う必要があった。そして、乗用車の使用年数は長期化傾向にあり、車検販売については増加が見込めるため、販売店側は販売員に対して車検の満了月の近い顧客に対して告知活動を行うように指導してきた。
【0005】
ところが、車検販売の告知活動は、販売員が来店した車両のフロントガラスの中央に貼られている車検シールを確認して行われるが、多忙な販売員、経験の浅い販売員は、店内の混雑時等に車検の満了月を車両毎に確認して告知活動を行うことは困難であり、却って顧客に対するサービスの低下に繋がる畏れがあった。よって、販売促進を図るためには、販売員を煩わせることなく、如何に告知活動を徹底させるかが重要な要因となっていた。
【0006】
よって本発明は、上述した問題点に鑑み、販売員の車検販売を支援することができる車検販売支援装置及びガソリン売上げ管理システムを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項1記載の車検販売支援装置は、図1の基本構成図に示すように、ガソリンスタンドでガソリンを販売する予め定められた会員に対して車検販売を行う販売員を支援する車検販売支援装置10であって、前記会員が所有する車両と該車両の車検の満了月を示す車検情報を記憶する車検情報記憶手段12aと、前記車検の満了月に対して前記車検販売の促進を行う促進期間を示す促進期間情報を記憶する促進期間情報記憶手段12bと、前記会員が所有する記憶媒体から前記会員若しくは前記車両の少なくとも一方を識別するための識別情報を取得する識別情報取得手段14と、前記識別情報取得手段14が取得した識別情報に対応する前記車検情報を前記車検情報記憶手段12aから抽出する車検情報抽出手段11aと、前記車検情報抽出手段11aが抽出した車検情報が示す満了月と前記促進期間情報記憶手段12bが記憶している促進期間情報とに基づいて、前記促進期間であるか否かを判定する促進期間判定手段11bと、前記促進期間判定手段11bによる促進期間であるとの判定に応じて前記販売員に前記車検の販売促進を促すための報知を行う報知手段16と、を備えることを特徴とする。
【0008】
上記請求項1に記載した本発明の車検販売支援装置によれば、ガソリンスタンドを利用する顧客の会員登録に応じて発生した車検情報は車検情報記憶手段12aに記憶される。そして、ガソリンを販売する販売店等により定められた促進期間を示す促進期間情報は促進期間情報記憶手段12bに記憶される。そして、会員登録に応じて会員を識別するための識別情報を記憶しているICカード等の記憶媒体が発行され、該記憶媒体を所持する会員がガソリンスタンドに来店すると、当該記憶媒体から識別情報が識別情報取得手段14によって取得される。そして、該識別情報に対応する車検情報が車検情報記憶手段12aから抽出する車検情報抽出手段11aによって抽出され、該車検情報が示す車検の満了月と促進期間情報記憶手段12bが記憶している促進期間情報とに基づいて促進期間であるか否かが促進期間判定手段11bによって判定される。そして、促進期間判定手段11bによって促進期間であると判定されると、販売員に車検の販売促進を促すための報知が例えば、表示装置、パトライト、警報ブザー等の報知手段16によって行われる。
【0009】
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、図1の基本構成図に示すように、請求項1に記載の車検販売支援装置において、前記車検情報はさらに、前記会員に対して前記車検販売の促進を行うか否かを示す促進フラグデータを有し、前記車検情報抽出手段11aが抽出した車検情報の促進フラグデータに基づいて前記車検販売の促進が必要か否かを判定する促進判定手段11cをさらに備え、前記報知手段16はさらに、前記促進判定手段11cが前記車検販売の促進が必要であると判定しているときのみ前記報知を行うことを特徴とする。
【0010】
上記請求項2に記載した本発明の車検販売支援装置によれば、車検情報記憶手段12aが記憶している車検情報の促進フラグデータには、会員に車検販売の促進を行うか否かが反映される。そして、車検情報抽出手段11aによって車検情報が抽出されると、該車検情報の促進フラグデータに基づいて車検販売の促進が必要か否かが促進判定手段11cによって判定される。そして、促進判定手段11cによって車検販売の促進が必要と判定され、かつ、促進期間判定手段11bによって促進期間であると判定されると、報知手段16によって販売員に対する報知が行われる。
【0011】
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、図1の基本構成図に示すように、請求項1又は2に記載の車検販売支援装置において、前記報知手段16はさらに、前記車検情報抽出手段11aが車検情報を抽出できなかったときに、車検の満了月の登録を前記販売員に促すための報知を行うことを特徴とする。
【0012】
上記請求項3に記載した本発明の車検販売支援装置によれば、車検情報抽出手段11aによって車検情報が抽出されなかった場合は、車検の満了月の登録を販売員に促すための報知が報知手段16によって行われる。
【0013】
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、図1の基本構成図に示すように、請求項1〜3の何れかに記載の車検販売支援装置において、前記車検情報はさらに、前記車検販売を行う前記会員の連絡先等を示す個人データを有し、前記車検情報を収集する任意に定められる収集タイミングで、該収集タイミングに対応する前記車検販売の促進対象となる前記車検の満了月を、予め定められた収集条件に基づいて特定する満了月特定手段11dと、前記満了月特定手段11dが特定した満了月と一致する前記車検情報を、前記車検情報記憶手段12aが記憶している車検情報の中から収集する車検情報収集手段11eと、前記車検情報収集手段11eが収集した車両情報に基づいて、前記車検販売の促進対象となる前記会員の個人データが識別可能なように前記車検販売の支援を行う車検販売支援情報を生成する車検販売支援情報生成手段11fと、前記車検販売支援情報生成手段11fが生成した車検販売支援情報を前記販売員に参照させるために出力する車検販売支援情報出力手段17と、をさらに備えることを特徴とする。
【0014】
上記請求項4に記載した本発明の車検販売支援装置によれば、例えば住所、電話番号、メールアドレス等の連絡先を示す個人データを有する車検情報は車検情報記憶手段12aに記憶される。そして、販売店等により任意に定められた収集タイミングになると、該収集タイミングに対応する車検の満了月が、満了月特定手段11dによって例えば翌月、翌々月などの対象期間を示す等の収集条件に基づいて特定される。そして、該特定された満了月と一致する車検情報が、車検情報収集手段11eによって車検情報記憶手段12aが記憶している車検情報の中から収集され、その車検情報に基づいた会員の連絡先等を示す車検販売支援情報が車検販売支援情報生成手段11fによって生成され、該車検販売支援情報は例えば、プリンタ、表示装置等の車検販売支援情報出力手段17によって販売員に参照させるために出力される。
【0015】
上記課題を解決するためになされた請求項5記載の発明は、図1の基本構成図に示すように、請求項4に記載の車検販売支援装置において、前記車検販売支援情報生成手段11fはさらに、前記販売員が前記車検販売の告知を行った前記会員の反応等を示すコメントを前記販売員に記入させるためのコメント記入領域を有するように前記車検販売支援情報を生成し、前記車検販売支援情報出力手段17はさらに、前記車検販売支援情報を用紙に印字することを特徴とする。
【0016】
上記請求項5に記載した本発明の車検販売支援装置によれば、車検販売支援情報生成手段11fによってコメント記入領域を有する車検販売支援情報が生成されると、該車検販売支援情報は車検販売支援情報出力手段17によって用紙に印字される。
【0017】
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項6記載のガソリン売上げ管理システムは、図1の基本構成図に示すように、ガソリンスタンドにおけるガソリンの売り上げを管理するガソリン売上げ管理システムであって、請求項1〜5の何れか1項に記載の車検販売支援装置10と、前記識別情報取得手段14が取得した識別情報に対応する前記会員が購入した前記ガソリンの給油量を検出する給油量検出手段11fと、前記給油量検出手段11fが検出した給油量と該給油量に対応する前記車検情報抽出手段11aが抽出した車検情報とに基づいて、少なくとも前記車両と前記車検の満了月と前記給油量の識別が可能な売上げ情報を生成する売上げ情報生成手段11gと、前記売上げ情報生成手段11gが生成した売上げ情報を記憶する売上げ情報記憶手段12cと、を備え、前記売上げ情報記憶手段12cが記憶している売上げ情報に基づいて前記ガソリンの売上げを管理することを特徴とする。
【0018】
上記請求項6に記載した本発明のガソリン売上げ管理システムによれば、ガソリンスタンドに来店した会員が所持する記憶媒体から、車検販売支援装置10の識別情報取得手段14によって識別情報が取得されると、該識別情報に対応する会員が購入したガソリンの給油量が給油量検出手段11gによって検出される。そして、該検出された給油量と該給油量に対応する車検情報抽出手段11aによって抽出された車検情報とに基づいて、売上げ情報が売上げ情報生成手段11hによって生成されて売上げ情報記憶手段12cに記憶される。そして、売上げ情報記憶手段12cが記憶している売上げ情報に基づいてガソリンの売上げが管理される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように請求項1に記載した本発明の車検販売支援装置によれば、ガソリンスタンドでガソリンを販売する予め定められた会員が所有する車両とその車検の満了月を示す車検情報と、ガソリンスタンドにおける車検の販売促進期間を示す促進期間情報と、を記憶しておき、会員が所有する記憶媒体から会員を識別するための識別情報を取得し、該識別情報に対応する車検情報と促進期間情報とに基づいて、会員に対する車検販売の促進期間であると判定すると、車検の販売促進を促すための報知を行うようにしたことから、販売員は来店した会員が所有する記憶媒体から識別情報を取得させ、報知手段による報知に応じて車検の販売促進を行えば良くなるため、販売員を煩わせることがなくなり、販売促進を行うべき会員の全てに対する告知活動を確実に行わせることができる。従って、告知活動の徹底により販売員の車検販売を支援することで、販売員に車検を販売する目的意識を持たせることが可能となり、販売員のスキルアップに貢献することができると共に、会員に対するサービスを向上させることができる。また、ガソリンを販売する会員に連鎖的に車検販売を行うことで売上げ向上を図ることができるため、ガソリンを販売する販売側の事業規模の拡大にも貢献することができる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、会員に車検販売の促進を行うか否かを示すように車検情報を構成し、該車検情報に基づいて車検販売が必要、かつ、促進期間であると判定したときに、報知手段による報知を行うようにしたことから、車検販売の告知を必要する会員に対してのみ、販売員によって車検販売の促進が行われるため、販売員の告知活動により車検販売の告知を必要としない会員に不快な思いをさせることを確実に防止することができる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、車検情報を抽出することができなかった場合は、車検の満了月の登録を販売員に促すための報知を行うようにしたことから、販売員による車検情報の収集活動を支援することができるため、より一層多くの会員の車検情報を登録することが可能となり、販売員に的確な車検販売の告知活動を行わせることができる。
【0022】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか1項に記載の発明の効果に加え、会員の個人データを有する車検情報を記憶しておき、任意に定められた収集タイミングで該収集タイミングに対応する車両の満了月と一致する車検情報を収集し、その車検情報に基づいて車検販売支援情報を生成して出力するようにしたことから、販売員、ガソリン販売会社等はその車検販売支援情報が示す個人データに基づいて、例えば電話、ダイレクトメール等により会員に対する車検販売の告知活動を行うことができるため、店頭以外での告知活動も支援することができる。
【0023】
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加え、販売員が車検販売の告知を行った会員の反応等を示すコメントを販売員に記入させるためのコメント記入領域を有するように車検販売支援情報を生成して用紙に印字するようにしたことから、用紙に印字された車検販売支援情報のコメント記入領域に、販売員が車検販売の告知を行った会員の反応等を示すコメントを記入させることで、会員の車検販売の見込みを容易に収集することが可能となり、店頭以外での告知活動の支援に貢献することができるため、効率的な告知活動を支援することができる。
【0024】
以上説明したように請求項6に記載した本発明のガソリン売上げ管理システムによれば、会員が所有する記憶媒体から車検販売支援装置が識別情報を取得すると、該識別情報に対応する会員が購入したガソリンの給油量を検出し、該給油量と車両とその車検の満了月とを識別可能な売上げ情報を生成して記憶し、その売上げ情報に基づいてガソリンの売上げを管理するようにしたことから、ガソリンの売上げを管理すると共に、売上げ情報に基づいて会員が所有する車両の車検の満了月を管理することができるため、会員に対するサービス向上を支援することができる。また、車検の満了月が近づいていると、車検販売支援装置によって販売員に車検販売の告知活動を行わせることができるため、さらなるサービス向上を図ることができる。従って、ガソリンの販売側は、ガソリン売上げ管理システムを導入するだけで、ガソリンの売上げ管理と車検の販売促進が可能となるため、事業規模の拡大を容易に図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明に係る車検販売支援装置を備えるガソリン売上げ管理システムの一実施の形態を、図2〜図9の図面を参照して説明する。
【0026】
ここで、図2は本発明の車検販売支援装置を備えるガソリン売上げ管理システムの概略構成を示すシステム図であり、図3は図2の車検販売支援装置の基本構成を示す構成図であり、図4は本発明の車検情報の一例を説明するための図であり、図5は本発明の売上げ情報の一例を説明するための図であり、図6は図3の制御部が実行する処理概要の一例を示すフローチャートであり、図7は図3の制御部が実行する本発明に係る支援情報生成処理の一例を示すフローチャートであり、図8は車検販売支援情報の出力例を説明するための図であり、図9は本発明の車検販売支援装置を備えるガソリン売上げ管理システムの動作の一例を説明するための図である。
【0027】
ガソリンスタンドにおけるガソリンの売り上げを管理するガソリン売上げ管理システムは、図2に示す車検販売支援装置10を備え、該車検販売支援装置10は、販売員が視認し易いように、周知である給油装置20の近傍に設置している。なお、車検販売支援装置10については、設置場所を屋内に設けたり、POS(point of sales)端末装置等の携帯端末装置で実現して販売員に所持させるなど種々異なる形態とすることができる。
【0028】
車検販売支援装置10は、図3に示すように、制御部11、記憶部12、入力部13、カード読取部14、表示部15、報知部16、印字部17等を備えて構成している。そして、制御部11に対してその他の各部を接続し、データの入力若しくは出力の少なくとも一方が可能な構成となっている。
【0029】
制御部11は、内蔵するROM(read only memory)等に記憶している予め定められたプログラムに従って動作するマイクロプロセッサユニット等が用いられ、販売員に対して車検の販売促進の支援を行うための各種制御を行う。そして、制御部11のROMには、車検販売支援装置としての各種手段、ガソリンの売上げを管理するための各種手段として制御部11(コンピュータ)を機能させるための各種プログラムを記憶している。
【0030】
記憶部12は、EEPROM(electrically erasable and programmable ROM)等の不揮発性の半導体メモリが用いられ、制御部11が各種処理を実行するのに必要な各種情報が記憶される。そして、本最良の形態では、記憶部12が特許請求の範囲に記載の車検情報記憶手段、促進期間情報記憶手段、及び、売上げ情報記憶手段してと機能していることから、車検情報、促進期間情報、売上げ情報等を記憶している。
【0031】
記憶部12には、図4に示すように、会員の登録に応じて生成された複数の車検情報を記憶している。なお、車検情報を記憶する形態としては、例えば、ネットワーク、インターネット等を介して車検販売支援装置10が参照可能な記憶装置に記憶するなど種々異なる形態とすることができる。
【0032】
車検情報は、会員として登録している名称を示す会員名、該会員に対応して割り振られたコードを示す会員コード、会員の住所、会員の電話番号、会員が所有する車両の車種名、会員が所有する車両の車番、該車両の車検満了月、車検の満了月が近づいたときに声を掛けるか否かを示す声掛けフラグ、車検が予約されているか否かを示す車検予約フラグ、車検を広告するチラシを渡したか否かを示すチラシ渡し済フラグ、次回に車検の見積を予定しているか否かを示す次回見積予定フラグ、ディーラー車検が予約されたか否かを示すディーラー車検フラグ、会員に新車の購入予定があるか否かを示す新車購入予定フラグ、前回の車検で利用されたか否かを示す前回車検実施フラグ、会員の最新の来店日を示す最新来店日等の各種データを有して構成している。
【0033】
なお、本最良の形態では、車検販売を行う会員の連絡先等を示す個人データとして、会員コード、会員の住所、会員の電話番号を有する車検情報について説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、住所、電話番号以外にメールアドレスなどを追加するなど種々異なる形態とすることができる。
【0034】
促進期間情報は、車検の満了月が間近な顧客(会員)に対して車検の販売促進を行う期間を示す情報であり、車検販売促進装置が配置されるガソリンスタンド、ガソリンステーション等毎に任意に設定される。例えば、満了月の何ヶ月前からの促進期間を示す構成となっている。
【0035】
売上げ情報は、ガソリンの給油量と販売した会員と該会員の車両と該車両の車検の満了月を示す情報であり、ガソリンの販売に応じて生成され、予め定められた格納エリアに時系列的に記憶される。そして、複数の売上げ情報に基づいて所定期間におけるガソリンの販売量の管理、ガソリンの仕入れに利用される。
【0036】
本最良の形態における売上げ情報は、図5に示すように、ガソリンを売上げた日時を示す売上げ日時、レシートNo、会員コード、車番、声掛けフラグ、ガソリンの商品名、給油量、販売したガソリンの単価、金額等の各種データを有する構成とし、会員コード、車番、声掛けフラグによって車検情報との関連づけを行っている。
【0037】
入力部13は、販売員に処理を選択させたり、必要なデータを入力させるための各種操作キーを備え、押下された操作キーに応じた指示内容を示す入力データを制御部11に出力する。
【0038】
カード読取部14は、登録された会員が所有するICカード等のカード状記憶媒体(以降、カードとも言う)30から、会員若しくは車両1を識別するための識別情報等の各種情報を読み取り、該読み取った各種情報を制御部11に出力する。なお、カード読取部14の代わりに周知技術であるリーダライタを用いる構成とすることもできる。
【0039】
ここで、カード30のメモリ(図示せず)には、登録された会員を識別するために、該会員に対応して独自に割り振られた会員コード等を有する識別情報等を記憶している。なお、識別情報は、会員コードの他に会員名、車番などのデータを有する構成としても差し支えない。
【0040】
表示部15は、液晶表示装置等が用いられ、制御部11から入力される表示データに基づいて各種表示を行う。そして、表示部15は、制御部11からの表示データに基づいて、会員若しくは販売員に例えば車番、給油量などを入力させるための入力画面等を表示する。
【0041】
報知部16は、請求項中の報知手段に相当し、図2に示すように、複数の光源6aが筐体の正面に配設された表示装置を用いており、販売員が視認し易いように車検販売支援装置10の上部に設けている。そして、会員が所有する車両1の車検の満了月が近く、車検販売の促進を行う会員である時に、制御部11からの指示に応じて報知部16は任意の光源16aを点灯することで、販売員に車検販売の促進を促すようにしている。
【0042】
なお、本最良の形態では、報知部16に上述した表示装置を用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、報知部16にパトライト(回転灯)を用いたり、パトライトとブザーとを組み合わせる構成としたり、上述した表示部15での表示のみ、若しくは表示と警報音の組み合わせで実現するなど種々異なる形態とすることができる。
【0043】
印字部17は、周知技術であるプリンタを用いており、制御部11から出力された各種データなどを紙に印字する。例えば、制御部11から売上げ情報、車検販売支援情報等に基づいた印字情報が入力されると、会員が給油した際のレシート、車検販売支援シート等として印字した用紙を排出する。
【0044】
次に、上述した構成における制御部11が実行する本発明に係る処理概要の一例を図6のフローチャートを参照して説明する。
【0045】
制御部11は起動されると、ステップS1において、カード読取部14からの識別情報の入力の有無に基づいて、カード30が読み込まれたか否かが判定される。カード30が読み込まれていないと判定された場合は(S1でN)、ステップS17に進む。一方、カード30が読み込まれたと判定された場合は(S1でY)、ステップS2に進む。
【0046】
ステップS2において、販売員に会員の車両1の車番を入力させるための車番入力画面を表示させる車番入力画面情報が表示部15に出力されることで、表示部15に車番入力画面が表示され、その後ステップS3に進む。
【0047】
ステップS3において、入力部13からの入力データに基づいて、表示部15に表示された車番入力画面にて車番が入力されたか否かが判定される。車番が入力されていないと判定された場合は(S3でN)、この判定処理を繰り返すことで車番の入力を待つ。一方、車番が入力されたと判定された場合は(S3でY)、ステップS4に進む。
【0048】
ステップS4において、制御部11が内蔵する時計IC等から現在の日時を示す日時情報を会員が来店した日時を示す来店日時情報として取得されて制御部11の内蔵メモリに記憶され、ステップS5(車検情報抽出手段)において、上述した識別情報と車番とに対応する車検情報が記憶部12から抽出されて内蔵メモリの所定領域に記憶され、また、車検情報をが存在せずに抽出できなかった場合は前記内蔵メモリの所定領域に空白(NULL)が記憶され、その後ステップS6に進む。
【0049】
ステップS6において、車検情報が抽出できたか否かに基づいて、車検情報が登録済みであるか否かが判定される。前記所定領域に空白が設定されていると、車検情報は登録済みではないと判定され(S6でN)、ステップS7に進む。
【0050】
ステップS7において、未登録報知処理が実行されることで、予め定められた所定時間に亘っての報知部16の光源16aの点滅を指示する指示情報が報知部16に出力されることで、報知部16の光源16aが点滅し、その後ステップS11に進む。
【0051】
一方、ステップS6で前記内蔵メモリの所定領域に車検情報が設定されていると、車検情報は登録済みであると判定され(S6でY)、その後ステップS8に進む。
【0052】
ステップS8(促進期間判定手段、促進判定手段)において、抽出した車検情報の声掛けフラグに基づいて車検販売の促進が必要であるか否かが判定されると共に、来店日時情報と車検情報の車検満了月と記憶部12に記憶している促進期間情報とに基づいて、会員に対する車検販売の促進期間であるか否かが判定される。促進が必要、かつ、促進期間であるという判定条件を満たしていないと判定された場合は(S8でN)、ステップS11に進む。一方、促進が必要、かつ、促進期間であるという判定条件を満たしていると判定された場合は(S8でY)、ステップS9に進む。
【0053】
ステップS9において、抽出した車検情報が表示部15に出力されることで、表示部15に車検情報が表示され、ステップS10において、販売員への報知処理が実行されることで、予め定められた所定時間に亘っての報知部16の光源16aの所定パターンによる点灯を指示する指示情報が報知部16に出力されることで、報知部16の光源16aが所定パターンで点灯され、その後ステップS11に進む。なお、本最良の形態では、光源16aの各々を、左から右に流れるように順次点灯させるように制御している。
【0054】
ステップS11(給油量検出手段)において、会員が給油したガソリンの給油量を検出するために、その給油量を販売員に入力させる給油量入力画面を表示部15に表示させ、該表示に応じて入力された数値が検出した供給量として前記内蔵メモリに記憶され、その後ステップS12に進む。なお、本最良の形態では、給油量の検出を販売員によって入力された供給量によって検出する場合について説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、車検販売支援装置10が給油装置20の給油を制御している場合はその供給量を自動で検出するなど種々異なる形態とすることができる。
【0055】
ステップS12(売上げ情報生成手段)において、検出した給油量と前記識別情報とに基づいて上述した売上げ情報が生成され、ステップS13において、該売上げ情報が記憶部12の前記格納エリアに時系列的に記憶され、その後ステップS14に進む。
【0056】
ステップS14において、前記売上げ情報に基づいて給油した会員に発行するレシートを印刷するためのレシート印字情報が生成されて印字部17に出力されることで、印字部17によってレシート印字情報に基づいた印字が行われ、その後ステップS15に進む。
【0057】
ステップS15において、会員によって車検が予約されたか否かを確認するための車検確認画面を表示部15に表示させ、該表示に応じて入力されたデータに基づいて、車検が予約されたか否かが判定される。車検が予約されていないと判定された場合は(S15でN)、ステップS17に進む。一方、車検が予約されていると判定された場合は(S15でY)、ステップS16において、該当する記憶部12に記憶している車検情報の予約フラグがONするように更新され、その後ステップS17に進む。
【0058】
なお、ステップS15、S16については、ステップS6で促進が必要かつ促進期間であると判定されたときのみ実行されるような形態とすることもできる。また、車検情報の声掛フラグ、チラシ渡済フラグ、ディーラー車検フラグ、新車購入フラグを更新する場合は、各フラグ項目に対応するステップS15、S16に相当する処理を追加することで対応することができる。
【0059】
ステップS17において、終了要求を受けたか否かが判定される。終了要求を受けていないと判定された場合は(S17でN)、ステップS1に戻り、一連の処理が繰り返される。一方、終了要求を受けたと判定された場合は(S17でY)、処理が終了される。
【0060】
次に、上述した構成における制御部11が実行する本発明に係る支援情報生成処理の一例を図7のフローチャートを参照して説明する。
【0061】
制御部11によって支援情報生成処理が実行されると、ステップS31において、車検情報を収集する任意に定められる収集タイミング(例えば、月末、ユーザによって設定された日付など)であるか否かが判定される。収集タイミングではないと判定された場合は(S31でN)、この判定処理を繰り返すことで、収集タイミングを待つ。一方、収集タイミングであると判定された場合は(S31でY)、ステップS32に進む。
【0062】
ステップS32(満了月特定手段)において、制御部11が内蔵する時計IC等から現在の日時を示す日時情報が取得され、その日時情報が示す年月と予め定められた収集条件とに基づいて車検販売の促進対象となる前記車検の満了月が特定されて前記内蔵メモリに記憶され、その後ステップS33に進む。
【0063】
なお、収集条件は、ユーザ等によって設定された満了月を特定するための条件であり、本最良の形態では促進対象とする期間や翌月、翌々月などを設定している。また、収集条件を、ユーザからの要求を受けた場合を条件として、その要求が発生するタイミングを収集タイミングとすることで、販売員の必要に応じて車検情報を収集するような形態としても差し支えない。
【0064】
ステップS33(車検情報収集手段)において、記憶部12に記憶している車検情報を順次参照し、その車検満了月と前記内蔵メモリの満了月とが比較され、一致している車検情報が抽出されて前記内蔵メモリに順次記憶されることで車検情報が収集され、その後ステップS34に進む。
【0065】
ステップS34(車検販売支援情報生成手段)において、前記内蔵メモリに収集された車検情報に基づいて、車検販売の促進対象となる会員の個人データが識別可能なように車検販売の支援を行う車検販売支援情報が生成されて前記内蔵メモリに記憶され、その後ステップ35に進む。
【0066】
例えば、車検販売支援情報は、図8に示す車検対象者見込みシートPを出力するための情報であり、車検対象者見込みシートPは、個人データを示す個人データ領域P1と、販売員が車検販売の告知を行った会員の反応等を示すコメントを販売員に記入させるためのコメント記入領域P2と、を有する。そして、会員に対応する個人データ領域P1には、車検情報に設定されている会員名(氏名)、車種名、住所、電話番号、車番、会員コード(顧客コード)を有して構成している。そして、この個人データ領域P1に対応するコメント記入領域P2は、見込み、日付、コメント、担当者の各々に対応した個別記入領域を有して構成している。
【0067】
ステップS35において、前記内蔵メモリの車検販売支援情報を印字させるための印字情報が生成されて印字部17に出力されることで、印字部17によってその印字情報に基づいた車検販売支援情報が図8に示すように用紙に印字され、その後ステップS36に進む。
【0068】
ステップS36において、終了要求を受けたか否かが判定される。終了要求を受けていないと判定された場合は(S36でN)、ステップS31に戻り、一連の処理が繰り返される。一方、終了要求を受けたと判定された場合は(S31でY)、処理が終了される。
【0069】
よって、以上の説明からも明らかなように、車検販売支援装置10の制御部11が特許請求の範囲に記載の車検情報抽出手段、促進期間判定手段、促進判定手段、満了月特定手段、車検情報収集手段、車検販売支援情報生成手段、給油量検出手段、及び、売上げ情報生成手段として機能している。
【0070】
次に、上述した車検販売支援装置10を備えるガソリン売上げ管理システムにおける動作の一例を、図9の図面を参照して説明する。
【0071】
図7において、ガソリンスタンドに来店した顧客が会員登録を申請すると、その顧客が所有する車両の車番、車検の満了月等の登録に必要な登録情報が販売会社3側の管理装置等に入力(送信)される(1)。そして、販売会社3側は、会員登録が申請された顧客を識別するための会員コード等の識別情報を割り振られ、入力された登録情報に基づいて車検情報を生成し、該車検情報を車検販売支援装置10の記憶部12に記憶させることで車検情報の登録が行われると共に(2)、前記識別情報を有するカード30が会員2に発行される(3)。
【0072】
ガソリンスタンドに会員2が来店すると、会員2が所有するカード30は販売員3に渡され、販売員3はカード30から車検販売支援装置10のカード読取部14に識別情報を読み込ませることで取得させる(4)。そして、車検販売支援装置10は、識別情報に対応する車検情報を記憶部12(車検情報記憶手段)から抽出し、該車検情報が示す車検の満了月と記憶部12(促進期間情報記憶手段)が記憶している促進期間情報とに基づいて促進期間であるか否かを判定する。そして、販売促進期間であると判定すると、報知部16の光源16aを所定時間に亘って所定パターンで点灯する。
【0073】
販売員3は、報知部16の所定パターンの点灯により現在対応している会員2の車両の車検の満了月が近いことを認識し、車検販売の告知を行う。そして、車検販売支援装置10は、会員2に対する給油量を検出すると、該給油量と該給油量に対応する車検情報とに基づいた売上げ情報を生成して記憶部12に記憶する。
【0074】
さらに、会員2が車検を予約すると、販売員3は車検販売支援装置10の表示部15に表示される前記車検確認画面に従って入力部13より入力が行われ、車検販売支援装置10は記憶部12の車検情報の車検フラグをONに更新する。そして、車検情報の車検フラグがONされると、管理者若しくは管理装置等によって車検事業者4に対して車検の予約が手配される(5)。
【0075】
また、会員2が車検に対する告知活動を不要とする旨が販売員3等に告知されると、車検販売支援装置10の管理ツールによって記憶部12の該当する車検情報の声掛フラグがOFFされるように更新され、その後、車検販売支援装置10は、車検の満了月が近い会員2が来店しても報知部16の点灯を行わないので、販売員3による車検販売の促進活動は行われない。
【0076】
また、会員ではない顧客が来店すると、販売員3は予め用意してある共通カード(図示せず)からカード読取部14に共通の識別番号を読み込ませる。そして、その共通の識別番号に対応する車検情報は存在しないことから、報知部16の光源16aは点滅する。そして、販売員3は報知部16の点滅に応じて顧客に対する会員登録(車検情報の登録)の勧誘を行う。
【0077】
また、車検販売支援装置10は、収集タイミングになると、車検情報を収集すべき満了月を特定し、その満了月と一致する車検情報を収集し、その車検情報に基づいて車検販売支援情報を生成し、それを用紙に印字することで図8に示す車検対象者見込みシートPとして販売員3に対して出力する(6)。そして、販売員3は、車検販売の告知を行った会員の反応等を示すコメントを車検対象者見込みシートPのコメント記入領域P2に記入する。その後は、コメント記入領域P2に記入されたコメントに基づいて、例えば電話、ダイレクトメール等により会員に対する車検販売の告知活動が行われる。
【0078】
以上説明したように、本発明の車検販売支援装置10によれば、ガソリンスタンドでガソリンを販売する会員2が所有する車両とその車検の満了月を示す車検情報と、ガソリンスタンドにおける車検の販売促進期間を示す促進期間情報と、を記憶部12に記憶しておき、会員が所有するカード(記憶媒体)30から会員2を識別するための識別情報を取得し、該識別情報に対応する車検情報と促進期間情報とに基づいて会員2に対する車検販売の促進期間であると判定すると、車検の販売促進を促すための報知を報知部16により行うようにしたことから、販売員3は来店した会員2が所有するカード30から識別情報を取得させ、報知部16による報知に応じて車検の販売促進を行えば良くなるため、販売員3を煩わせることがなくなり、販売促進を行うべき会員の全てに対する告知活動を確実に行わせることができる。従って、告知活動の徹底により販売員3の車検販売を支援することで、販売員3に車検を販売する目的意識を持たせることが可能となり、販売員3のスキルアップに貢献することができると共に、会員2に対するサービスを向上させることができる。また、ガソリンを販売する会員2に連鎖的に車検販売を行うことで売上げ向上を図ることができるため、ガソリンを販売する販売側の事業規模の拡大にも貢献することができる。
【0079】
また、会員2に車検販売の促進を行うか否かを示すように車検情報を構成し、該車検情報に基づいて車検販売が必要、かつ、促進期間であると判定したときに、報知部(報知手段)16による報知を行うようにしたことから、車検販売の告知を必要する会員2に対してのみ、販売員によって車検販売の促進が行われるため、販売員の告知活動により車検販売の告知を必要としない会員に不快な思いをさせることを確実に防止することができる。
【0080】
また、車検情報を抽出することができなかった場合は、車検の満了月の登録を販売員に促すための報知を行うようにしたことから、販売員3による車検情報の収集活動を支援することができるため、より一層多くの会員の車検情報を登録することが可能となり、販売員に的確な車検販売の告知活動を行わせることができる。
【0081】
さらに、会員の個人データを有する車検情報を記憶しておき、任意に定められた収集タイミングで該収集タイミングに対応する車両の満了月と一致する車検情報を収集し、その車検情報に基づいて車検販売支援情報を生成して出力するようにしたことから、販売員3等はその車検販売支援情報が示す個人データに基づいて例えば電話、ダイレクトメール等により会員2に対する車検販売の告知活動を行うことができるため、店頭以外での告知活動も支援することができる。
【0082】
また、販売員3が車検販売の告知を行った会員2の反応等を示すコメントを販売員に記入させるためのコメント記入領域P2を有するように車検販売支援情報を生成して車検対象者見込みシートPに印字するようにしたことから、その印字された車検販売支援情報のコメント記入領域P2に、販売員3が車検販売の告知を行った会員2の反応等を示すコメントを記入させることで、会員2の車検販売の見込みを容易に収集することが可能となり、店頭以外での告知活動の支援に貢献することができるため、効率的な告知活動を支援することができる。
【0083】
さらに、本発明のガソリン売上げ管理システムによれば、会員2が所有するカード(記憶媒体)30から車検販売支援装置10が識別情報を取得すると、該識別情報に対応する会員2が購入したガソリンの給油量を検出し、該給油量と車両とその車検の満了月とを識別可能な売上げ情報を生成して記憶し、その売上げ情報に基づいてガソリンの売上げを管理するようにしたことから、ガソリンの売上げを管理すると共に、売上げ情報に基づいて会員2が所有する車両の車検の満了月を管理することができるため、会員2に対するサービス向上を支援することができる。また、車検の満了月が近づいていると、車検販売支援装置10によって販売員に車検販売の告知活動を行わせることができるため、さらなるサービス向上を図ることができる。従って、ガソリンの販売側は、ガソリン売上げ管理システムを導入するだけで、ガソリンの売上げ管理と車検の販売促進が可能となるため、事業規模の拡大を容易に図ることができる。
【0084】
なお、上述した本最良の形態では、ガソリン売上げ管理システムが備える車検販売支援装置10の制御部によって請求項中の給油量検出手段及び売上げ情報生成手段を実現する場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、売上げを管理する管理装置を新たに構成に追加するなど種々異なる形態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の車検販売支援装置及びガソリン売上げ管理システムの基本構成を示すである。
【図2】本発明の車検販売支援装置を備えるガソリン売上げ管理システムの概略構成を示すシステム図である。
【図3】図2の車検販売支援装置の基本構成を示す構成図である。
【図4】本発明の車検情報の一例を説明するための図である。
【図5】本発明の売上げ情報の一例を説明するための図である。
【図6】図3の制御部が実行する処理概要の一例を示すフローチャートである。
【図7】図3の制御部が実行する本発明に係る支援情報生成処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】車検販売支援情報の出力例を説明するための図である。
【図9】本発明の車検販売支援装置を備えるガソリン売上げ管理システムの動作の一例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0086】
10 車検販売支援装置
11a 車検情報抽出手段(制御部)
11b 促進期間判定手段(制御部)
11c 促進判定手段(制御部)
11d 満了月特定手段(制御部)
11e 車検情報収集手段(制御部)
11f 車検販売支援情報生成手段(制御部)
11g 給油量検出手段(制御部)
11h 売上げ情報生成手段(制御部)
12a 車検情報記憶手段(記憶部)
12b 促進期間情報記憶手段(記憶部)
12c 売上げ情報記憶手段(記憶部)
14 識別情報取得手段(カード読取部)
16 報知手段(報知部)
17 車検販売支援情報出力手段(印字部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガソリンスタンドでガソリンを販売する予め定められた会員に対して車検販売を行う販売員を支援する車検販売支援装置であって、
前記会員が所有する車両と該車両の車検の満了月を示す車検情報を記憶する車検情報記憶手段と、
前記車検の満了月に対して前記車検販売の促進を行う促進期間を示す促進期間情報を記憶する促進期間情報記憶手段と、
前記会員が所有する記憶媒体から前記会員若しくは前記車両の少なくとも一方を識別するための識別情報を取得する識別情報取得手段と、
前記識別情報取得手段が取得した識別情報に対応する前記車検情報を前記車検情報記憶手段から抽出する車検情報抽出手段と、
前記車検情報抽出手段が抽出した車検情報が示す満了月と前記促進期間情報記憶手段が記憶している促進期間情報とに基づいて、前記促進期間であるか否かを判定する促進期間判定手段と、
前記促進期間判定手段による促進期間であるとの判定に応じて前記販売員に前記車検の販売促進を促すための報知を行う報知手段と、
を備えることを特徴とする車検販売支援装置。
【請求項2】
前記車検情報はさらに、前記会員に対して前記車検販売の促進を行うか否かを示す促進フラグデータを有し、
前記車検情報抽出手段が抽出した車検情報の促進フラグデータに基づいて前記車検販売の促進が必要か否かを判定する促進判定手段をさらに備え、
前記報知手段はさらに、前記促進判定手段が前記車検販売の促進が必要であると判定しているときのみ前記報知を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の車検販売支援装置。
【請求項3】
前記報知手段はさらに、前記車検情報抽出手段が車検情報を抽出できなかったときに、車検の満了月の登録を前記販売員に促すための報知を行う
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車検販売支援装置。
【請求項4】
前記車検情報はさらに、前記車検販売を行う前記会員の連絡先等を示す個人データを有し、
前記車検情報を収集する任意に定められる収集タイミングで、該収集タイミングに対応する前記車検販売の促進対象となる前記車検の満了月を、予め定められた収集条件に基づいて特定する満了月特定手段と、
前記満了月特定手段が特定した満了月と一致する前記車検情報を、前記車検情報記憶手段が記憶している車検情報の中から収集する車検情報収集手段と、
前記車検情報収集手段が収集した車両情報に基づいて、前記車検販売の促進対象となる前記会員の個人データが識別可能なように前記車検販売の支援を行う車検販売支援情報を生成する車検販売支援情報生成手段と、
前記車検販売支援情報生成手段が生成した車検販売支援情報を前記販売員に参照させるために出力する車検販売支援情報出力手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車検販売支援装置。
【請求項5】
前記車検販売支援情報生成手段はさらに、前記販売員が前記車検販売の告知を行った前記会員の反応等を示すコメントを前記販売員に記入させるためのコメント記入領域を有するように前記車検販売支援情報を生成し、
前記車検販売支援情報出力手段はさらに、前記車検販売支援情報を用紙に印字する
ことを特徴とする請求項4に記載の車検販売支援装置。
【請求項6】
ガソリンスタンドにおけるガソリンの売り上げを管理するガソリン売上げ管理システムであって、
請求項1〜5の何れか1項に記載の車検販売支援装置と、
前記識別情報取得手段が取得した識別情報に対応する前記会員が購入した前記ガソリンの給油量を検出する給油量検出手段と、
前記給油量検出手段が検出した給油量と該給油量に対応する前記車検情報抽出手段が抽出した車検情報とに基づいて、少なくとも前記車両と前記車検の満了月と前記給油量の識別が可能な売上げ情報を生成する売上げ情報生成手段と、
前記売上げ情報生成手段が生成した売上げ情報を記憶する売上げ情報記憶手段と、
を備え、
前記売上げ情報記憶手段が記憶している売上げ情報に基づいて前記ガソリンの売上げを管理する
ことを特徴とするガソリン売上げ管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−79351(P2006−79351A)
【公開日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−262774(P2004−262774)
【出願日】平成16年9月9日(2004.9.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.パトライト
【出願人】(595073650)伊藤忠エネクス株式会社 (3)