車番文字印字式駐車券システム
【課題】従来使用される裏面磁気コートされた紙駐車券に代わり、磁気コートのない紙駐車券を使用することで、駐車券コストを削減するとともに、使用済駐車券はリサイクル使用処理可能にする。
【解決手段】入場車番認識部が入場車両の車番を認識し、駐車券発行機は当該入場車両の車番を印字した駐車券を発行する。出場時に、精算機は、出場車番認識部が認識した車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、一致した場合に当該車両に関連して記録した入場時刻を得て駐車料金を計算する。
【解決手段】入場車番認識部が入場車両の車番を認識し、駐車券発行機は当該入場車両の車番を印字した駐車券を発行する。出場時に、精算機は、出場車番認識部が認識した車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、一致した場合に当該車両に関連して記録した入場時刻を得て駐車料金を計算する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場において運用される駐車券発行とその精算を扱うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐車場においてその利用と駐車料金の徴収ために駐車券が用いられている。現在一般に使用されている駐車券は磁気式である。発行時に必要情報を磁気データで駐車券に記録するとともに入場時刻を印字する。
【0003】
しかしながら磁気式駐車券は普通紙に比較して高価であり、磁気材料を塗布するために化学物質を使用しているので使用済み券の廃棄の際は産業廃棄物扱いで処理費用も発生する。
さらに、磁気データは駐車券の折れや曲がりに弱く、利用者の扱いが悪いと精算時に読み取れない場合も発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07−175948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、従来使用される裏面磁気コートされた紙駐車券に代わり、磁気コートのない紙駐車券を使用することで、駐車券コストを削減するとともに、回収駐車券はリサイクル使用可能なシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の車番文字印字式駐車券システムは、一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番を認識する入場車番認識部と、前記入場車番認識部から車番を受け取り当該入場車両について車番を印字した駐車券を発行するとともに前記入場車番認識部が認識した車番を親精算機に送る駐車券発行機と、出場車両の車番を認識する出場車番認識部と、前記駐車券発行機から前記入場車番認識部が認識した車番を受け取るとともに当該車番に関連して当該入場時刻を記録する親精算機と、前記出場車番認識部が認識した車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、一致した場合に当該車両に関連して記録した入場時刻を前記親精算機から得て駐車料金を計算する精算機とからなることを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載の車番文字印字式駐車券システムは、一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番を認識する入場車番認識部と、前記入場車番認識部から車番を受け取り当該入場車両について車番を印字した駐車券を発行するとともに前記入場車番認識部が認識した車番を親精算機に送る駐車券発行機と、前記駐車券発行機から前記入場車番認識部が認識した車番を受け取るとともに当該車番に関連して当該入場時刻を記録する親精算機と、駐車券から文字を読み取り認識した車番に関する車両の入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算し、駐車料金を徴収したのち前記駐車券を利用者に戻すとともに事前精算完了を親精算機に送る事前精算機と、出場車両の車番を認識する出場車番認識部と、前記出場車番認識部からの車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、照合の一致及び前記親精算機から当該車番について事前精算完了情報があることを確認してゲート開処理をする精算機とからなることを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載の車番文字印字式駐車券システムは、一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出する入場車番認識部と、前記入場車番認識部から認識不可信号を受け取り当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行するとともに前記識別符号を親計算機に送る駐車券発行機と、前記駐車券発行から識別符号を受け取るとともに当該識別符号に関連して入場時刻を記録する親精算機と、駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、当該識別符号に関連して記録した入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算する精算機とからなることを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載の車番文字印字式駐車券システムは、一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出する入場車番認識部と、前記入場車番認識部から認識不可信号を受け取り当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行するとともに前記車番が認識できなかったときに印字された前記識別符号とともに当該入場時刻を親精算機に送る駐車券発行機と、駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、当該識別符号に関する車両の入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算し、駐車料金を徴収したのち前記駐車券を利用者に戻すとともに事前精算完了を親精算機に送る事前精算機と、駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、前記親精算機から当該識別符号に関連した車両について事前精算完了情報があることを確認してゲート開処理をする親精算機とからなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の車番文字印字式駐車券システムによると、駐車券発行機において車番を印字した駐車券を発行し、精算機においては出場車番認識部が認識した車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、一致した場合に当該車両に関連して記録した入場時刻を得て駐車料金を計算するようにする。このため、駐車券素材として磁気券を用いていず、安価に実現することができ、携帯電話機、磁気ネックレスなどによる記録データの消滅がなく、駐車券の折り曲げによる文字データの読み取りに対する障害が少なく、車番を直接駐車券に印字しているから、他の車両への使用は車番が異なり駐車券交換による不正使用の抑止の効果が大となり、精算機で駐車券の印字文字を読み、出場車番認識部が認識した車番と照合するので、他の駐車券を複写等する不正防止が可能となる。
【0011】
請求項2に記載の車番文字印字式駐車券システムによると、駐車券発行機において車番を印字した駐車券を発行し、事前精算機においては駐車券から文字を読み取り認識した車番に関する車両の入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算し、駐車料金を徴収したのち前記駐車券を利用者に戻すとともに事前精算完了を親精算機に送り、精算機においては出場車番認識部からの車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、照合の一致及び当該車番について事前精算完了情報があることを確認してゲート開処理をする。このため、駐車券素材として磁気券を用いていず、安価に実現することができ、携帯電話機、磁気ネックレスなどによる記録データの消滅がなく、駐車券の折り曲げによる文字データの読み取りに対する障害が少なく、車番を直接駐車券に印字しているから、他の車両への使用は車番が異なり不正使用の抑止の効果が大となり、事前精算機で駐車券の印字文字を読み、親精算機が記録する入場時刻により駐車料金を計算し、事前に精算することができるとともに、精算機において駐車券の印字文字を読み、出場車番認識部が認識した車番と照合するので、他の駐車券を複写等する不正防止が可能となる。
【0012】
請求項3に記載の車番文字印字式駐車券システムによると、入場車番認識部で入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出し、駐車券発行機では当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行することで、請求項1における識別符号を車番の代用とすることが可能となる。このため、駐車券素材として磁気券を用いていず、安価に実現することができ、携帯電話機、磁気ネックレスなどによる記録データの消滅がなく、駐車券の折り曲げによる文字データの読み取りに対する障害が少ない。
【0013】
請求項4に記載の車番文字印字式駐車券システムによると、入場車番認識部で入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出し、駐車券発行機では当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行することで、請求項2における識別符号を車番の代用とすることが可能となる。このため、駐車券素材として磁気券を用いていず、安価に実現することができ、携帯電話機、磁気ネックレスなどによる記録データの消滅がなく、駐車券の折り曲げによる文字データの読み取りに対する障害が少なく、事前精算機で駐車券の印字文字を読み、親精算機が記録する入場時刻により駐車料金を計算し、事前に精算することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】駐車券システムの構成を説明する図である。(実施例1)
【図2】駐車券の一例を示す図である。(実施例2)
【実施例1】
【0015】
図1は、本発明の車番文字印字式駐車券システムの1実施例の構成図である。図1において、101は入り口側の光電センサー、102は入り口側の車両感知器、103は駐車券発行機、104は入り口側の車番カメラ、105は入場車番認識部、106は入り口側のカーゲート、111は事前精算機、121は出口側の光電センサー、122は出口側の車両感知器である。123は全自動精算機からなる精算機、123aは精算から適当に1台を選んだ親精算機であり、精算機123が1台の場合、これが親精算機123aを兼ねる。124は出口側の車番カメラ、125は出場車番認識部、126は出口側のカーゲートである。
【0016】
車両が駐車場に入場しようとして進入すると、これを駐車場の入り口付近に設置された光電センサー101が検知する。この検知により、車番カメラ104を動作して進入車両を撮像する。さらに車両が進み、車両感知器102が駐車券発行機103に来たことを検知し、駐車券発行機103は利用者への案内準備をする。入場車番認識部105は撮像画像を解析して車番の全桁を認識する。入場車番認識部105が車番を認識できないときは、認識不可信号を出力する。
駐車券発行機103は、入場車番認識部105から前記認識した車番か認識不可信号を受け取る。
駐車券発行機103は、車番を受け取ったときは、車番全桁、入場時刻(現在時刻)を駐車券用紙に印字し、駐車券を発行し(図2(a))、一方、認識不可信号を受け取ったときは、当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号として例えば一連番号、さらに、その他として例えば駐車場コード、発行端末コード等を印字した駐車券を発行する(図2(b))。駐車券用紙は磁気塗布しない用紙例えば感熱紙を使用する。
利用者が駐車券発行機103から駐車券を抜き取った後、駐車券発行機103の図示しない制御部はカーゲート106を制御して開く。駐車券発行機103は親精算機123aに車番または識別符号を送り、親精算機123aはこれら情報を入場時刻とともに記録する。入場時刻は親精算機123a内部による時刻あるいは駐車券発行機103から送られる情報によるもののいずれでもよい。また、親精算機123aは、車両が車両感知器102を通過して入場後、親精算機は入庫計数を+1し、全部在庫を+1する。
【0017】
(事前精算)
利用者が事前精算をしようとする場合、駐車場近辺に設置した事前精算機111のOCRリーダーに駐車券を挿入する。
事前精算機111は券情報すなわち車番または識別符号を読み取り、読み取った券情報に基づいて親精算機123aに問い合わせる。
親精算機123aは、車番または識別符号の入場時刻を検索し、結果を事前精算機111に通知する。事前精算機111は入場時刻と現在時刻とに基づいて駐車料金を計算し、駐車料金を利用者に表示する。駐車料金が徴収されると、駐車券を戻し、券を抜き取るようにアナウンスする。その後、事前精算機111は事前精算完了情報を親精算機123aに送り、親精算機123aは当該車番または識別符号付与の車両について事前精算完了情報を記録する。
【0018】
(事前精算がない場合の出庫処理)
車両が駐車場から出場しようとして出口に進めると、これを駐車場の出口付近に設置された光電センサー121が検知する。この検知により、車番カメラ124を動作して出庫車両を撮像する。さらに車両が進み、車両感知器122が精算機123(または親精算機123a)に来たことを検知し、精算機123(または親精算機123a)は利用者への案内準備をする。出場車番認識部125は車番の全桁を認識するため撮像画像を解析する。出場車番認識部125が車番を認識できないときは、認識不可信号を出力する。
全自動精算機123または親精算機123aは、出場車番認識部125から車番または認識不可信号を受ける。
出場車番認識部125から車番を受けたときは、その車番と利用者が挿入した駐車券からOCRリーダーにより読み取った車番とを照合する。当該精算機123が親精算機123aである場合で照合が一致した場合は、親精算機123aは入場時刻を検索する。当該自動精算機123が親精算機123aでない場合で照合が一致した場合は、親精算機123aに入場時刻を問い合わせる。また、照合が不一致の場合は駐車券が無効であることを利用者に知らせる。
駐車券を照合し一致を得、親精算機123aから入場時刻を得た前記精算機123または親精算機123aは、当該入場時刻と現在時刻とに基づいて駐車料金を計算する。駐車料金はその旨を利用者に表示される。駐車料金が徴収されると当該精算機123または親精算機123aの図示しない制御部によりカーゲート126が制御されて開かれる。
全自動精算機123または親精算機123aが、認識不可信号を受けたときは、挿入した駐車券からOCRリーダーにより読み取った識別部号を親精算機123aに送り、当該車両のついての入場時刻を検索する。
出庫車両を前にして入場時刻を得た前記自動精算機123(または親精算機123a)は、当該入場時刻と現在時刻とに基づいて駐車料金を計算する。駐車料金はその旨を利用者に表示される。駐車料金が徴収されると当該自動精算機123または親精算機123aの図示しない制御部によりカーゲート126が制御されて開かれる。
(事前精算がある場合の出庫処理)
出庫処理をしようとして利用者が駐車券を全自動精算機123(または親精算機123a)に挿入してOCRリーダーにより読み取らせたとき、読み取った車番と出場車番認識部からの車番とが一致する当該車番について親精算機123aが事前精算済みすなわち事前精算完了情報があることを確認した場合は、カーゲート126が制御されて開かれる。
駐車券から識別符号を読み取った場合は、親精算機123aから当該識別符号に関連した車番について事前精算完了情報があることを確認した場合は、カーゲート126が制御されて開かれる。
【0019】
車両が車両感知122を通過して出場後、出庫計数を+1し、全部在庫を−1する。
精算処理が親精算機123aによる場合は、当該車番の車両についての車番、入場時刻等の在庫歴を消去する。精算処理が他の自動精算機123により行われた場合は、その旨を親精算機123aに出庫通知をし、その車両の在庫歴を消去させる。
【符号の説明】
【0020】
101…光電センサー
102…車両感知器
103…駐車券発行機
104…車番カメラ
105…入場車番認識部
106…カーゲート
111…事前精算機
121…光電センサー
122…車両感知器
123…全自動精算機
123a…親精算機
124…車番カメラ
125…出場車番認識部
126…カーゲート
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場において運用される駐車券発行とその精算を扱うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
駐車場においてその利用と駐車料金の徴収ために駐車券が用いられている。現在一般に使用されている駐車券は磁気式である。発行時に必要情報を磁気データで駐車券に記録するとともに入場時刻を印字する。
【0003】
しかしながら磁気式駐車券は普通紙に比較して高価であり、磁気材料を塗布するために化学物質を使用しているので使用済み券の廃棄の際は産業廃棄物扱いで処理費用も発生する。
さらに、磁気データは駐車券の折れや曲がりに弱く、利用者の扱いが悪いと精算時に読み取れない場合も発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07−175948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、従来使用される裏面磁気コートされた紙駐車券に代わり、磁気コートのない紙駐車券を使用することで、駐車券コストを削減するとともに、回収駐車券はリサイクル使用可能なシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の車番文字印字式駐車券システムは、一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番を認識する入場車番認識部と、前記入場車番認識部から車番を受け取り当該入場車両について車番を印字した駐車券を発行するとともに前記入場車番認識部が認識した車番を親精算機に送る駐車券発行機と、出場車両の車番を認識する出場車番認識部と、前記駐車券発行機から前記入場車番認識部が認識した車番を受け取るとともに当該車番に関連して当該入場時刻を記録する親精算機と、前記出場車番認識部が認識した車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、一致した場合に当該車両に関連して記録した入場時刻を前記親精算機から得て駐車料金を計算する精算機とからなることを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載の車番文字印字式駐車券システムは、一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番を認識する入場車番認識部と、前記入場車番認識部から車番を受け取り当該入場車両について車番を印字した駐車券を発行するとともに前記入場車番認識部が認識した車番を親精算機に送る駐車券発行機と、前記駐車券発行機から前記入場車番認識部が認識した車番を受け取るとともに当該車番に関連して当該入場時刻を記録する親精算機と、駐車券から文字を読み取り認識した車番に関する車両の入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算し、駐車料金を徴収したのち前記駐車券を利用者に戻すとともに事前精算完了を親精算機に送る事前精算機と、出場車両の車番を認識する出場車番認識部と、前記出場車番認識部からの車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、照合の一致及び前記親精算機から当該車番について事前精算完了情報があることを確認してゲート開処理をする精算機とからなることを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載の車番文字印字式駐車券システムは、一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出する入場車番認識部と、前記入場車番認識部から認識不可信号を受け取り当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行するとともに前記識別符号を親計算機に送る駐車券発行機と、前記駐車券発行から識別符号を受け取るとともに当該識別符号に関連して入場時刻を記録する親精算機と、駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、当該識別符号に関連して記録した入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算する精算機とからなることを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載の車番文字印字式駐車券システムは、一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出する入場車番認識部と、前記入場車番認識部から認識不可信号を受け取り当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行するとともに前記車番が認識できなかったときに印字された前記識別符号とともに当該入場時刻を親精算機に送る駐車券発行機と、駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、当該識別符号に関する車両の入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算し、駐車料金を徴収したのち前記駐車券を利用者に戻すとともに事前精算完了を親精算機に送る事前精算機と、駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、前記親精算機から当該識別符号に関連した車両について事前精算完了情報があることを確認してゲート開処理をする親精算機とからなることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に記載の車番文字印字式駐車券システムによると、駐車券発行機において車番を印字した駐車券を発行し、精算機においては出場車番認識部が認識した車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、一致した場合に当該車両に関連して記録した入場時刻を得て駐車料金を計算するようにする。このため、駐車券素材として磁気券を用いていず、安価に実現することができ、携帯電話機、磁気ネックレスなどによる記録データの消滅がなく、駐車券の折り曲げによる文字データの読み取りに対する障害が少なく、車番を直接駐車券に印字しているから、他の車両への使用は車番が異なり駐車券交換による不正使用の抑止の効果が大となり、精算機で駐車券の印字文字を読み、出場車番認識部が認識した車番と照合するので、他の駐車券を複写等する不正防止が可能となる。
【0011】
請求項2に記載の車番文字印字式駐車券システムによると、駐車券発行機において車番を印字した駐車券を発行し、事前精算機においては駐車券から文字を読み取り認識した車番に関する車両の入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算し、駐車料金を徴収したのち前記駐車券を利用者に戻すとともに事前精算完了を親精算機に送り、精算機においては出場車番認識部からの車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、照合の一致及び当該車番について事前精算完了情報があることを確認してゲート開処理をする。このため、駐車券素材として磁気券を用いていず、安価に実現することができ、携帯電話機、磁気ネックレスなどによる記録データの消滅がなく、駐車券の折り曲げによる文字データの読み取りに対する障害が少なく、車番を直接駐車券に印字しているから、他の車両への使用は車番が異なり不正使用の抑止の効果が大となり、事前精算機で駐車券の印字文字を読み、親精算機が記録する入場時刻により駐車料金を計算し、事前に精算することができるとともに、精算機において駐車券の印字文字を読み、出場車番認識部が認識した車番と照合するので、他の駐車券を複写等する不正防止が可能となる。
【0012】
請求項3に記載の車番文字印字式駐車券システムによると、入場車番認識部で入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出し、駐車券発行機では当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行することで、請求項1における識別符号を車番の代用とすることが可能となる。このため、駐車券素材として磁気券を用いていず、安価に実現することができ、携帯電話機、磁気ネックレスなどによる記録データの消滅がなく、駐車券の折り曲げによる文字データの読み取りに対する障害が少ない。
【0013】
請求項4に記載の車番文字印字式駐車券システムによると、入場車番認識部で入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出し、駐車券発行機では当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行することで、請求項2における識別符号を車番の代用とすることが可能となる。このため、駐車券素材として磁気券を用いていず、安価に実現することができ、携帯電話機、磁気ネックレスなどによる記録データの消滅がなく、駐車券の折り曲げによる文字データの読み取りに対する障害が少なく、事前精算機で駐車券の印字文字を読み、親精算機が記録する入場時刻により駐車料金を計算し、事前に精算することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】駐車券システムの構成を説明する図である。(実施例1)
【図2】駐車券の一例を示す図である。(実施例2)
【実施例1】
【0015】
図1は、本発明の車番文字印字式駐車券システムの1実施例の構成図である。図1において、101は入り口側の光電センサー、102は入り口側の車両感知器、103は駐車券発行機、104は入り口側の車番カメラ、105は入場車番認識部、106は入り口側のカーゲート、111は事前精算機、121は出口側の光電センサー、122は出口側の車両感知器である。123は全自動精算機からなる精算機、123aは精算から適当に1台を選んだ親精算機であり、精算機123が1台の場合、これが親精算機123aを兼ねる。124は出口側の車番カメラ、125は出場車番認識部、126は出口側のカーゲートである。
【0016】
車両が駐車場に入場しようとして進入すると、これを駐車場の入り口付近に設置された光電センサー101が検知する。この検知により、車番カメラ104を動作して進入車両を撮像する。さらに車両が進み、車両感知器102が駐車券発行機103に来たことを検知し、駐車券発行機103は利用者への案内準備をする。入場車番認識部105は撮像画像を解析して車番の全桁を認識する。入場車番認識部105が車番を認識できないときは、認識不可信号を出力する。
駐車券発行機103は、入場車番認識部105から前記認識した車番か認識不可信号を受け取る。
駐車券発行機103は、車番を受け取ったときは、車番全桁、入場時刻(現在時刻)を駐車券用紙に印字し、駐車券を発行し(図2(a))、一方、認識不可信号を受け取ったときは、当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号として例えば一連番号、さらに、その他として例えば駐車場コード、発行端末コード等を印字した駐車券を発行する(図2(b))。駐車券用紙は磁気塗布しない用紙例えば感熱紙を使用する。
利用者が駐車券発行機103から駐車券を抜き取った後、駐車券発行機103の図示しない制御部はカーゲート106を制御して開く。駐車券発行機103は親精算機123aに車番または識別符号を送り、親精算機123aはこれら情報を入場時刻とともに記録する。入場時刻は親精算機123a内部による時刻あるいは駐車券発行機103から送られる情報によるもののいずれでもよい。また、親精算機123aは、車両が車両感知器102を通過して入場後、親精算機は入庫計数を+1し、全部在庫を+1する。
【0017】
(事前精算)
利用者が事前精算をしようとする場合、駐車場近辺に設置した事前精算機111のOCRリーダーに駐車券を挿入する。
事前精算機111は券情報すなわち車番または識別符号を読み取り、読み取った券情報に基づいて親精算機123aに問い合わせる。
親精算機123aは、車番または識別符号の入場時刻を検索し、結果を事前精算機111に通知する。事前精算機111は入場時刻と現在時刻とに基づいて駐車料金を計算し、駐車料金を利用者に表示する。駐車料金が徴収されると、駐車券を戻し、券を抜き取るようにアナウンスする。その後、事前精算機111は事前精算完了情報を親精算機123aに送り、親精算機123aは当該車番または識別符号付与の車両について事前精算完了情報を記録する。
【0018】
(事前精算がない場合の出庫処理)
車両が駐車場から出場しようとして出口に進めると、これを駐車場の出口付近に設置された光電センサー121が検知する。この検知により、車番カメラ124を動作して出庫車両を撮像する。さらに車両が進み、車両感知器122が精算機123(または親精算機123a)に来たことを検知し、精算機123(または親精算機123a)は利用者への案内準備をする。出場車番認識部125は車番の全桁を認識するため撮像画像を解析する。出場車番認識部125が車番を認識できないときは、認識不可信号を出力する。
全自動精算機123または親精算機123aは、出場車番認識部125から車番または認識不可信号を受ける。
出場車番認識部125から車番を受けたときは、その車番と利用者が挿入した駐車券からOCRリーダーにより読み取った車番とを照合する。当該精算機123が親精算機123aである場合で照合が一致した場合は、親精算機123aは入場時刻を検索する。当該自動精算機123が親精算機123aでない場合で照合が一致した場合は、親精算機123aに入場時刻を問い合わせる。また、照合が不一致の場合は駐車券が無効であることを利用者に知らせる。
駐車券を照合し一致を得、親精算機123aから入場時刻を得た前記精算機123または親精算機123aは、当該入場時刻と現在時刻とに基づいて駐車料金を計算する。駐車料金はその旨を利用者に表示される。駐車料金が徴収されると当該精算機123または親精算機123aの図示しない制御部によりカーゲート126が制御されて開かれる。
全自動精算機123または親精算機123aが、認識不可信号を受けたときは、挿入した駐車券からOCRリーダーにより読み取った識別部号を親精算機123aに送り、当該車両のついての入場時刻を検索する。
出庫車両を前にして入場時刻を得た前記自動精算機123(または親精算機123a)は、当該入場時刻と現在時刻とに基づいて駐車料金を計算する。駐車料金はその旨を利用者に表示される。駐車料金が徴収されると当該自動精算機123または親精算機123aの図示しない制御部によりカーゲート126が制御されて開かれる。
(事前精算がある場合の出庫処理)
出庫処理をしようとして利用者が駐車券を全自動精算機123(または親精算機123a)に挿入してOCRリーダーにより読み取らせたとき、読み取った車番と出場車番認識部からの車番とが一致する当該車番について親精算機123aが事前精算済みすなわち事前精算完了情報があることを確認した場合は、カーゲート126が制御されて開かれる。
駐車券から識別符号を読み取った場合は、親精算機123aから当該識別符号に関連した車番について事前精算完了情報があることを確認した場合は、カーゲート126が制御されて開かれる。
【0019】
車両が車両感知122を通過して出場後、出庫計数を+1し、全部在庫を−1する。
精算処理が親精算機123aによる場合は、当該車番の車両についての車番、入場時刻等の在庫歴を消去する。精算処理が他の自動精算機123により行われた場合は、その旨を親精算機123aに出庫通知をし、その車両の在庫歴を消去させる。
【符号の説明】
【0020】
101…光電センサー
102…車両感知器
103…駐車券発行機
104…車番カメラ
105…入場車番認識部
106…カーゲート
111…事前精算機
121…光電センサー
122…車両感知器
123…全自動精算機
123a…親精算機
124…車番カメラ
125…出場車番認識部
126…カーゲート
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番を認識する入場車番認識部と、
前記入場車番認識部から車番を受け取り当該入場車両について車番を印字した駐車券を発行するとともに前記入場車番認識部が認識した車番を親精算機に送る駐車券発行機と、
出場車両の車番を認識する出場車番認識部と、
前記駐車券発行機から前記入場車番認識部が認識した車番を受け取るとともに当該車番に関連して当該入場時刻を記録する親精算機と、
前記出場車番認識部が認識した車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、一致した場合に当該車両に関連して記録した入場時刻を前記親精算機から得て駐車料金を計算する精算機とからなることを特徴とする車番文字印字式駐車券システム。
【請求項2】
一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番を認識する入場車番認識部と、
前記入場車番認識部から車番を受け取り当該入場車両について車番を印字した駐車券を発行するとともに前記入場車番認識部が認識した車番を親精算機に送る駐車券発行機と、
前記駐車券発行機から前記入場車番認識部が認識した車番を受け取るとともに当該車番に関連して当該入場時刻を記録する親精算機と、
駐車券から文字を読み取り認識した車番に関する車両の入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算し、駐車料金を徴収したのち前記駐車券を利用者に戻すとともに事前精算完了を親精算機に送る事前精算機と、
出場車両の車番を認識する出場車番認識部と、
前記出場車番認識部からの車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、照合の一致及び前記親精算機から当該車番について事前精算完了情報があることを確認してゲート開処理をする精算機とからなることを特徴とする車番文字印字式駐車券システム。
【請求項3】
一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出する入場車番認識部と、
前記入場車番認識部から認識不可信号を受け取り当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行するとともに前記識別符号を親計算機に送る駐車券発行機と、
前記駐車券発行から識別符号を受け取るとともに当該識別符号に関連して入場時刻を記録する親精算機と、
駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、当該識別符号に関連して記録した入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算する精算機とからなることを特徴とする車番文字印字式駐車券システム。
【請求項4】
一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出する入場車番認識部と、
前記入場車番認識部から認識不可信号を受け取り当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行するとともに前記車番が認識できなかったときに印字された前記識別符号とともに当該入場時刻を親精算機に送る駐車券発行機と、
駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、当該識別符号に関する車両の入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算し、駐車料金を徴収したのち前記駐車券を利用者に戻すとともに事前精算完了を親精算機に送る事前精算機と、
駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、前記親精算機から当該識別符号に関連した車両について事前精算完了情報があることを確認してゲート開処理をする親精算機とからなることを特徴とする車番文字印字式駐車券システム。
【請求項1】
一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番を認識する入場車番認識部と、
前記入場車番認識部から車番を受け取り当該入場車両について車番を印字した駐車券を発行するとともに前記入場車番認識部が認識した車番を親精算機に送る駐車券発行機と、
出場車両の車番を認識する出場車番認識部と、
前記駐車券発行機から前記入場車番認識部が認識した車番を受け取るとともに当該車番に関連して当該入場時刻を記録する親精算機と、
前記出場車番認識部が認識した車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、一致した場合に当該車両に関連して記録した入場時刻を前記親精算機から得て駐車料金を計算する精算機とからなることを特徴とする車番文字印字式駐車券システム。
【請求項2】
一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番を認識する入場車番認識部と、
前記入場車番認識部から車番を受け取り当該入場車両について車番を印字した駐車券を発行するとともに前記入場車番認識部が認識した車番を親精算機に送る駐車券発行機と、
前記駐車券発行機から前記入場車番認識部が認識した車番を受け取るとともに当該車番に関連して当該入場時刻を記録する親精算機と、
駐車券から文字を読み取り認識した車番に関する車両の入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算し、駐車料金を徴収したのち前記駐車券を利用者に戻すとともに事前精算完了を親精算機に送る事前精算機と、
出場車両の車番を認識する出場車番認識部と、
前記出場車番認識部からの車番と供給された駐車券から文字を読み取り認識した車番とを照合し、照合の一致及び前記親精算機から当該車番について事前精算完了情報があることを確認してゲート開処理をする精算機とからなることを特徴とする車番文字印字式駐車券システム。
【請求項3】
一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出する入場車番認識部と、
前記入場車番認識部から認識不可信号を受け取り当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行するとともに前記識別符号を親計算機に送る駐車券発行機と、
前記駐車券発行から識別符号を受け取るとともに当該識別符号に関連して入場時刻を記録する親精算機と、
駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、当該識別符号に関連して記録した入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算する精算機とからなることを特徴とする車番文字印字式駐車券システム。
【請求項4】
一又は複数の精算機を備えそのうちの一を親精算機とする駐車場において入場車両の車番が認識できないとき認識不可信号を送出する入場車番認識部と、
前記入場車番認識部から認識不可信号を受け取り当該入場車両を個別に区別するための所定の識別符号を印字した駐車券を発行するとともに前記車番が認識できなかったときに印字された前記識別符号とともに当該入場時刻を親精算機に送る駐車券発行機と、
駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、当該識別符号に関する車両の入場時刻を親精算機から得て駐車料金を計算し、駐車料金を徴収したのち前記駐車券を利用者に戻すとともに事前精算完了を親精算機に送る事前精算機と、
駐車券から前記識別符号を読み取ることにより、前記親精算機から当該識別符号に関連した車両について事前精算完了情報があることを確認してゲート開処理をする親精算機とからなることを特徴とする車番文字印字式駐車券システム。
【図1】
【図2】
【図2】
【公開番号】特開2012−83814(P2012−83814A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−227167(P2010−227167)
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(000176730)三菱プレシジョン株式会社 (97)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【出願人】(000176730)三菱プレシジョン株式会社 (97)
【Fターム(参考)】
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