説明

車載オーディオ装置

【目的】携帯オーディオ装置を接続した車載オーディオ装置において、携帯オーディオ装置に記憶した楽曲をリピート再生モードで聞いているときに、車載オーディオ装置から携帯オーディオ装置のトラックアップ操作を行った場合、接続する携帯オーディオ装置に係らず、共通の再生制御を行うことが可能な車載オーディオ装置を提供することである。
【解決手段】車載オーディオ装置2で、携帯オーディオ装置1に記憶した楽曲をリピート再生モードで再生しているときに、操作部23にトラックアップ操作がされた場合、車載オーディオ装置2の制御部27は、携帯オーディオ装置1の再生モードを通常再生モードに変更する指示を携帯オーディオ装置1に送信し、次いで、携帯オーディオ装置1にトラックアップ指示を送信後、携帯オーディオ装置1の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を携帯オーディオ装置1に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部機器に記憶する楽曲を再生可能な車載装置に係り、特に、同一の楽曲を繰り返し再生するリピート再生モードを利用する際に適した車載装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載オーディオ装置では、複数の楽曲が記憶された携帯オーディオ装置などの外部機器を接続すると、車載オーディオ装置の操作部を用いて、携帯オーディオ装置内の楽曲検索及び楽曲再生を行うことができる。
この車載オーディオ装置では、携帯オーディオ装置の再生モード(例えば、通常再生モード及びリピート再生モード等)を操作部から設定することが可能であり、リピート再生モードを設定することにより、現在再生中の楽曲の先頭に戻す所定の操作を行わなくても、お気に入りの楽曲を繰り返し再生する事が可能である。
【0003】
例えば、特許文献1には、同一の楽曲を繰り返し再生するリピート再生モード以外の再生モード中に、現在再生中の楽曲の先頭から再生するための所定の操作(例えば、トラックダウン操作)が所定回数以上操作されると、リピート再生モードを設定するオーディオ装置が開示されている。また、リピート再生モード中に、現在再生中の楽曲の次の楽曲を再生するためのトラックアップ操作がされると、リピート再生モードを解除して次の楽曲に移行することも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−73232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般的なオーディオ装置において、楽曲を記憶している順に再生する通常再生モード中に、トラックアップ操作を行った場合、図1−(A)に示すように、現在再生中の楽曲の次曲に移行するようになっている。
一方、リピート再生モード中に、トラックアップ操作を行った場合、現在再生中の楽曲の先頭に移行するように、トラックアップ操作に対する楽曲移行制御を行うオーディオ装置(図1−(B))もあれば、次の楽曲に移行するようトラックアップ操作に対する楽曲移行制御を行うオーディオ装置(図1−(C))もあり、オーディオ装置メーカーの設定により異なっている。
【0006】
特に、携帯オーディオ装置を接続した車載オーディオ装置において、リピート再生モードで携帯オーディオ装置に記憶する楽曲を聞いているときに、車載オーディオ装置から携帯オーディオ装置のトラックアップ操作を行うと、携帯オーディオ装置に設定されているトラックアップ操作に対する楽曲移行制御方法に依存するため、接続した携帯オーディオ装置により、現在再生中の楽曲の先頭に移行する場合と次の楽曲の再生に移行する場合が生じる。
そのため、接続した携帯オーディオ装置に設定されているトラックアップ操作の楽曲移行先を認識していなければ、ユーザが意図しない楽曲に移行し、再生されてしまっていた。このような問題は、現在再生中の楽曲から前曲の再生に移行するトラックダウン操作においても、同様に発生していた。
【0007】
そこで、本発明の目的は、携帯オーディオ装置を接続した車載オーディオ装置において、携帯オーディオ装置に記憶した楽曲をリピート再生モードで聞いているときに、車載オーディオ装置から携帯オーディオ装置のトラックアップ/トラックダウン操作を行った場合、接続する携帯オーディオ装置に係らず、共通の再生制御を行うことが可能な車載オーディオ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する為に、本発明の車載機器は、複数の楽曲データを記憶し、予め定められた所定の再生順にしたがって前記楽曲データを順次再生する通常再生モードと、同一の楽曲データを繰り返し再生するリピート再生モードとを切り替え可能な外部機器を接続して、前記外部機器の楽曲データを再生可能な車載機器であって、現在再生中の楽曲データの再生制御を指示する操作部と、前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部からトラックアップ指示があった場合、前記外部機器の再生モードを前記通常再生モードに変更する指示を前記外部機器に送信し、次いで、前記外部機器にトラックアップ指示を送信後、前記外部機器の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を前記外部機器に送信する制御部と、を備えている。
【0009】
あるいは、本発明の車載機器は、複数の楽曲データを記憶し、予め定められた所定の再生順にしたがって前記楽曲データを順次再生する通常再生モードと、同一の楽曲データを繰り返し再生するリピート再生モードとを切り替え可能な外部機器をして、前記外部機器の楽曲データを再生可能な車載機器であって、現在再生中の楽曲データの再生制御を指示する操作部と、前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部からトラックアップ指示があった場合、前記外部機器の再生モードを前記通常再生モードに変更する指示を前記外部機器に送信し、次いで、前記外部機器にトラックアップ指示及びトラックダウン指示をこの順序で送信後、前記外部機器の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を前記外部機器に送信する制御部と、を備えている。
【0010】
また、前記制御部は、前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部からトラックダウン指示があった場合、前記外部機器の再生モードを前記通常再生モードに変更する指示を前記外部機器に送信し、次いで、前記外部機器にトラックダウン指示を送信後、前記外部機器の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を前記外部機器に送信するようにしてもよい。
あるいは、前記制御部は、前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部からトラックダウン指示があった場合、前記外部機器の再生モードを前記通常再生モードに変更する指示を前記外部機器に送信し、次いで、前記外部機器に、トラックアップ指示及びトラックダウン指示をこの順序で送信後、前記外部機器の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を前記外部機器に送信するようにしてもよい。
【0011】
好ましくは、前記リピート再生モードにより再生中に、前記操作部からトラックアップ/トラックダウン指示があった場合、リピート再生モードを継続しつつ、現在再生中の楽曲データの先頭から再生を開始する外部機器の機種情報を予め記憶する記憶部と、前記外部機器が接続された場合、前記外部機器から機種情報を取得する機種情報取得部と、を更に備え、前記外部機器から取得した機種情報が、前記記憶部に記憶されている機種情報に該当し、かつ、前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部から前記トラックアップ/トラックダウン指示があった場合、前記制御部は、前記外部機器の再生モードを前記通常再生モードに変更する指示を前記外部機器に送信し、次いで、前記外部機器にトラックアップ/トラックダウン指示を送信後、前記外部機器の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を前記外部機器に送信する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、リピート再生モード設定中に、車載オーディオ装置でトラックアップ/トラックダウン操作を行うと、車載オーディオ装置は、携帯オーディオ装置に対し、リピート再生モードを解除する指示(通常再生モードを設定する指示)を出力し、続いて、トラックアップ/トラックダウン指示を出力し、そして、再度リピート再生モードの設定指示を出力するようにしたことで、接続する携帯オーディオ装置にかかわらず、リピート再生モード設定中のトラックアップ/トラックダウン操作で、同一の移行先の楽曲が再生されるため、ユーザの不快感をなくすことが可能となる。
また、接続する携帯オーディオ装置に応じて、上記楽曲移行制御を行うようにしたことで、車載オーディオ装置における処理の負荷を抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】従来のトラックアップ操作に対する楽曲移行制御の概略図である。
【図2】実施例1に係る携帯オーディオ装置1と車載オーディオ装置2の構成図である。
【図3】楽曲データ記憶部11の楽曲記憶例を示す図である。
【図4】楽曲再生中の画面表示例を示す図である。
【図5】実施例1に係るトラックアップ操作に対する楽曲移行制御のフロー図である。
【図6】実施例1に係るトラックアップ操作に対する楽曲移行動作を示す図である。
【図7】実施例1に係る接続する携帯オーディオ装置1に応じて、楽曲移行制御を行う場合の携帯オーディオ装置1と車載オーディオ装置2の構成図である。
【図8】実施例2に係る携帯オーディオ装置1と車載オーディオ装置2の構成図である。
【図9】実施例2に係るトラックアップ操作に対する楽曲移行制御のフロー図である。
【図10】実施例2に係るトラックアップ操作に対する楽曲移行動作を示す図である。
【図11】実施例3に係る携帯オーディオ装置1と車載オーディオ装置2の構成図である。
【図12】実施例3に係るトラックダウン操作に対する楽曲移行制御のフロー図である。
【図13】実施例3に係るトラックダウン操作に対する楽曲移行動作を示す図である。
【図14】実施例3に係る接続する携帯オーディオ装置1に応じて、楽曲移行制御を行う場合の携帯オーディオ装置1と車載オーディオ装置2の構成図である。
【図15】実施例4に係る携帯オーディオ装置1と車載オーディオ装置2の構成図である。
【図16】実施例4に係るトラックダウン操作に対する楽曲移行制御のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る車載装置は、車載オーディオ装置であり、複数の楽曲データを記憶する外部機器である携帯オーディオ装置を接続しており、携帯オーディオ装置に記憶されている楽曲データを取得して再生することができるものとして説明する。
【実施例1】
【0015】
図2は、実施例1にかかる携帯オーディオ装置1と車載オーディオ装置2の構成を示した図である。
携帯オーディオ装置1は、楽曲データ記憶部11、外部機器接続部12、操作部13、表示部14、楽曲データ再生部15、スピーカ16、携帯制御部17によって構成される。
【0016】
楽曲データ記憶部11は、フラッシュメモリ等により構成され、複数の楽曲を記憶する。これら複数の楽曲は、図3に示すように、楽曲毎に、楽曲データと、アーティスト名、アルバム名、ジャンル名、楽曲名の楽曲情報が対応付けされて記憶されている。
【0017】
外部機器接続部12は、車載オーディオ装置2やPC(Personal Computer)と接続可能であり、車載オーディオ装置2を接続することで、車載オーディオ装置2とデータ通信を行うことができる。また、PCを接続することで、PCとデータ通信を行うことができ、PCから楽曲データと楽曲情報を取得して楽曲データ記憶部11に記憶させることができる。なお、外部機器接続部12は、USBなどの有線接続でも、ブルートゥース(登録商標)などの無線接続であってもよい。
【0018】
操作部13は、タッチパネルやリモコンで構成され、トラック操作をするためのキー(再生キー、停止キー、トラックアップキー、トラックダウンキー)と、通常再生モードを設定するための通常再生モード設定キーと、リピート再生モードを設定するリピート再生モード設定キーを少なくとも含んでいる。
操作部13はこれらのキーが押下されると、その押下されたキーに従った指示を携帯制御部17に入力する。
【0019】
表示部14は、液晶表示装置で構成され、読出制御部173から出力される現在再生中の楽曲データに対する楽曲情報を表示する。
楽曲データ再生部15は、読出制御部173から出力される楽曲データに対して、復号処理(デコード)やD/A変換処理等を行い、スピーカ16に出力する。スピーカ16は、楽曲データ再生部15より入力された楽曲データを音声として出力する。
【0020】
携帯制御部17は、携帯オーディオ装置1の全体を制御し、記憶制御部171と、再生モード設定部172と、読出制御部173と、によって構成される。
記憶制御部171は、外部機器接続部12にPCが接続されている場合に、PCから楽曲データの記憶指示が入力されると、PCから楽曲データと楽曲情報を取得し、この取得した楽曲データと楽曲情報を対応付けて楽曲データ記憶部11に記憶する。この処理を複数の楽曲に対して行うことで、楽曲データ記憶部11には、図3に示すように複数の楽曲を記憶することができる。
【0021】
再生モード設定部172は、携帯オーディオ装置1の操作部13の通常再生モード設定キーが押下されると、通常再生モード設定指示が入力され、予め定められた所定の再生順に従って楽曲データ順次再生する通常再生モードを設定する。一方、携帯オーディオ装置1の操作部13のリピート再生モード設定キーが押下されると、リピート再生モード設定指示が入力され、同一の楽曲データを繰り返し再生するリピート再生モードを設定する。
そして、設定した再生モードの情報を車載オーディオ装置2の再生モード記憶部272に出力する。
また、車載オーディオ装置2の操作部23の通常再生モード設定キーが押下されるか、リピート再生モード時にトラックアップキーが押下されると、車載オーディオ装置2の再生モード指示部271から通常再生モード設定指示が入力され、通常再生モードを設定する。一方、車載オーディオ装置2の操作部23のリピート再生モード設定キーが押下されると、車載オーディオ装置2の再生モード指示部271からリピート再生モード設定指示が入力され、リピート再生モードを設定する。
【0022】
さらに、再生モード設定部172は、リピート再生モード設定時に、トラックアップキーが押下され、その後、楽曲データと楽曲情報が読出制御部173から再生制御部274に入力されると、車載オーディオ装置2の設定モード指示部271からリピート再生モード設定指示が入力され、リピート再生モードを設定する。
この再生モード設定部172は、上記のように、通常再生モードやリピート再生モードを設定する度に、その設定された再生モードの情報を車載オーディオ装置2の再生モード記憶部272に出力する。
【0023】
読出制御部173は、操作部13から楽曲再生指示が入力されると、楽曲データ記憶部11から楽曲再生指示で指定された楽曲データと楽曲情報を取得し、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
その後、読出制御部173は、現在再生中の楽曲の再生が終わると、再生モード設定部172に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、図3に示す楽曲番号順に、楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。一方、再生モード設定部172でリピート再生モードが設定されているときには、再度同じ楽曲の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部173は、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
【0024】
読出制御部173は、車載オーディオ装置2から外部機器接続部12を介して、楽曲再生指示が入力されると、楽曲データ記憶部11から楽曲再生指示で指定された楽曲データと楽曲情報を取得し、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
その後、読出制御部173は、現在再生中の楽曲の再生が終わると、再生モード設定部172に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、図3に示す楽曲番号順に、楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。一方、再生モード設定部172でリピート再生モードが設定されているときには、再度同じ楽曲の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部173は、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
【0025】
読出制御部173は、操作部13からトラックアップ指示が入力されると、再生モード設定部172に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、現在再生中の楽曲の次曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から取得する。一方、リピート再生モードが設定されているときには、携帯オーディオ装置1に予め設定されている楽曲移行制御方法に従い、現在再生中の楽曲の次曲、あるいは、現在再生中の楽曲のどちらか一方の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部173は、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
【0026】
読出制御部173は、車載オーディオ装置2から外部機器接続部12を介して、トラックアップ指示が入力されると、再生モード設定部172に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、現在再生中の楽曲の次曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から取得する。一方、リピート再生モードが設定されているときには、携帯オーディオ装置1に予め設定されている楽曲移行制御方法に従い、現在再生中の楽曲の次曲、あるいは、現在再生中の楽曲のどちらか一方の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部173は、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
【0027】
続いて、車載オーディオ装置2は、携帯オーディオ接続部22、操作部23、表示部24、楽曲データ再生部25、スピーカ26、車載制御部27によって構成される。
携帯オーディオ接続部22は、携帯オーディオ装置1を接続可能であり、携帯オーディオ装置1とデータ通信を行うことができる。なお、携帯オーディオ接続部22は、USBなどの有線接続でもブルートゥースなどの無線接続であってもよい。ただし、携帯オーディオ装置1に備えられている外部機器接続部12と、同じ規格で構成されている。つまり、外部機器接続部12がブルートゥースで構成されている場合、携帯オーディオ接続部22も、ブルートゥースで構成されている。
【0028】
操作部23は、タッチパネルやリモコンで構成され、携帯オーディオ装置1のトラック操作をするためのキー(再生キー、停止キー、トラックアップキー、トラックダウンキー)と、通常再生モードを設定するための通常再生モード設定キーと、リピート再生モードを設定するためのリピート再生モード設定キーを少なくとも含んでいる。
操作部23はこれらのキーが押下されると、その押下されたキーに従った指示を車載制御部27に入力する。
【0029】
表示部24は、液晶表示装置で構成され、車載制御部27から出力される現在再生中の楽曲データに対する楽曲情報や各種操作キー等を表示する。例えば、再生中の楽曲データに対する楽曲情報と、再生指示キー、停止指示キー、トラックアップ指示キー(TU)、トラックダウン指示キー(TD)、通常再生モード設定キー(NR)、リピート再生モード設定キー(RP)などの各種操作ボタンを配置した画面(図4)を表示する。図4の通常再生モード設定キー(NR)とリピート再生モード設定キー(RP)において、黒塗り白文字で表示されていると、現在設定されている再生モードであることを示している。
【0030】
楽曲データ再生部25は、再生制御部274から出力された楽曲データに対して、復号処理(デコード)やD/A変換処理等を行い、スピーカ26に出力する。スピーカ26は、楽曲データ再生部25より入力された楽曲データを音声として出力する。
【0031】
車載制御部27は、車載オーディオ装置2の全体を制御し、再生モード指示部271と、再生モード記憶部272と、楽曲移行指示部273と、再生制御部274と、によって構成される。
再生モード指示部271は、操作部23の通常再生モード設定キー(NR)が押下されると、携帯オーディオ接続部22を介して、再生モード設定部172に通常再生モード設定指示を出力する。
また、再生モード指示部271は、操作部23のリピート再生モード設定キー(RP)が押下されると、携帯オーディオ接続部22を介して、再生モード設定部172にリピート再生モード設定指示を出力する。
【0032】
さらに、再生モード指示部271は、再生モード記憶部272にリピート再生モードが記憶されているときに、操作部23のトラックアップキー(TR)が押下されると、楽曲移行指示部273が携帯オーディオ装置1にトラックアップ指示を出力する前に、通常再生モード設定指示を携帯オーディオ装置1の再生モード設定部172に出力する。
この処理を行った後、楽曲データと楽曲情報が携帯オーディオ装置1から再生制御部274に入力されると、再生モード指示部271は、携帯オーディオ装置1の再生モード設定部172にリピート再生モード設定指示を出力する。
【0033】
再生モード記憶部272は、再生モード設定部172から入力される携帯オーディオ装置1の再生モード情報を記憶し、携帯オーディオ装置1の接続が解除されると、記憶している再生モード情報を削除する。
再生モード記憶部272は、記憶している再生モードを表示部24に出力し、表示部24に表示することで、ユーザは携帯オーディオ装置1に現在設定されている再生モードが確認できる。
【0034】
楽曲移行指示部273は、操作部23のトラックアップキー(TR)が押下され、再生モード記憶部272に通常再生モードが記憶されているときには、携帯オーディオ装置1の読出制御部173にトラックアップ指示を出力する。
また、楽曲移行指示部273は、操作部23のトラックアップキー(TR)が押下され、再生モード記憶部272にリピート再生モードが記憶されているときには、再生モード指示部271が携帯オーディオ装置1に通常再生モード設定指示を出力した後、携帯オーディオ装置1の読出制御部173にトラックアップ指示を出力する。
再生制御部274は、携帯オーディオ装置1の読出制御部173から楽曲データと楽曲情報が入力されると、楽曲データを楽曲データ再生部25に出力し、楽曲情報を表示部24に表示させる。
【0035】
続いて、本発明の実施例1に係る車載オーディオ装置2のトラックアップ操作に対する楽曲移行制御について、図5を用いて説明する。ここで、携帯オーディオ装置1は、車載オーディオ装置2に接続されており、現在、楽曲「TitleB」が再生されているものとする。
【0036】
ユーザは、車載オーディオ装置2の操作部23のリピート再生モード設定キーを押下すると(S101)、再生モード指示部271は、リピート再生モード設定指示を携帯オーディオ装置1の再生モード設定部172に出力する(S103)。そして、その指示受け、再生モード設定部172は、リピート再生モードを設定する(S105)。このとき、再生モード設定部172は、設定したリピート再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S107)、再生モード記憶部272は、リピート再生モードを記憶する(S109)。
【0037】
その後、ユーザが、車載オーディオ装置2の操作部23を用いてトラックアップ操作(トラックアップキー押下)を行うと(S111)、再生モード記憶部272にリピート再生モードが記憶されているため、再生モード指示部271は、携帯オーディオ装置1の再生モード設定部172に対して、通常再生モード設定指示を出力する(S113)。そして、再生モード設定部172は、入力された指示を受け、通常再生モードを設定する(S115)。このとき、再生モード設定部172は、設定した通常再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S117)、再生モード記憶部272は、通常再生モードを記憶する(S119)。
【0038】
続いて、楽曲移行指示部273は、携帯オーディオ装置1の読出制御部173に対して、トラックアップ指示を出力する(S121)。読出制御部173は、入力されたトラックアップ指示を受け、現在再生モード設定部172に通常再生モードが設定されているため、現在再生中の楽曲の次曲の楽曲データと楽曲情報を読み出す(S123)。
そして、読み出した楽曲データと楽曲情報を、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する(S125)。
【0039】
具体的には、図6に示すように、楽曲データ「TitleB」を再生中の場合、読出制御部173は、トラックアップ指示を受け、現在再生中の楽曲「TitleB」の次曲「TitleC」の楽曲データ(「DataC」)と楽曲情報(アーティスト名「Artist A」、アルバム名「Album A」、ジャンル「POPS」、楽曲名「TitleC」)を楽曲データ記憶部11から読み出し、それらを再生制御部274に出力する。
【0040】
再生制御部274は、入力された楽曲データを楽曲データ再生部25に出力し、楽曲再生を行い、また、再生制御部274は、入力された楽曲情報を表示部24に表示する(S127)。
その後、再生モード指示部271は、携帯オーディオ装置1の再生モード設定部172に対して、リピート再生モード設定指示を出力する(S129)。そして、再生モード設定部172は、リピート再生モード設定指示を受け、リピート再生モードを設定する(S131)。このとき、再生モード設定部172は、設定したリピート再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S133)、再生モード記憶部272は、リピート再生モードを記憶する(S135)。
【0041】
なお、接続する携帯オーディオ装置の種類に関係なく、リピート再生モードの設定中にトラックアップ操作がされた際、全ての携帯オーディオ装置に対して、図5に記載のトラックアップ操作に対する楽曲移行制御を行う例を説明したが、所定の携帯オーディオ装置1を接続したときだけ、トラックアップ操作に対する楽曲移行制御を行うようにすることも可能である。
【0042】
具体的には、図7に示すように、携帯オーディオ装置1に携帯オーディオ装置毎に定められた機種情報を示す機種IDを予め記憶する機種情報記憶部19を備え、車載オーディオ装置2に本発明に係るトラックアップ処理(図5)を行う携帯オーディオ装置1の機種IDを記憶する対象機種記憶部29と、携帯オーディオ装置1から機種IDを取得する機種情報取得部275を備え、機種情報取得部275が取得した機種IDが、対象機種記憶部29に記憶されている場合に、本発明に係るトラックアップ処理を行うようにする。
これにより、車載オーディオ装置2は、接続する携帯オーディオ装置1に応じて、本発明に係るトラックアップ操作に対する楽曲移行制御を行うか否かを制御することが可能となる。
【0043】
上記の構成と処理により、リピート再生モード設定中に、車載オーディオ装置2でトラックアップ操作を行うと、車載オーディオ装置2は、携帯オーディオ装置1に、リピート再生モードを解除する指示(通常再生モードを設定する指示)を出力し、続いて、トラックアップ指示、リピート再生モード設定指示の順に出力するため、接続する携帯オーディオ装置に係らず、常に、次曲の楽曲が再生されるようになり、ユーザの不快感をなくすことができる。
【実施例2】
【0044】
図8は、実施例2にかかる携帯オーディオ装置1と車載オーディオ装置2の構成を示した図である。なお、実施例1に示す携帯オーディオ装置1及び車載オーディオ装置2と同じ構成要素については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
携帯オーディオ装置1は、楽曲データ記憶部11、外部機器接続部12、操作部13、表示部14、楽曲データ再生部15、スピーカ16、携帯制御部18によって構成される。
携帯制御部18は、携帯オーディオ装置1の全体を制御し、記憶部171と再生モード設定部172と、読出制御部183と、によって構成される。
【0045】
読出制御部183は、操作部13から楽曲再生指示が入力されると、楽曲データ記憶部11から楽曲再生指示で指定された楽曲データと楽曲情報を取得し、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
その後、読出制御部183は、現在再生中の楽曲の再生が終わると、再生モード設定部172に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、図3に示す楽曲番号順に、楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。一方、再生モード設定部172でリピート再生モードが設定されているときには、再度同じ楽曲の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部183は、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
【0046】
読出制御部183は、車載オーディオ装置2から外部機器接続部12を介して、楽曲再生指示が入力されると、楽曲データ記憶部11から楽曲再生指示で指定された楽曲データと楽曲情報を取得し、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
その後、読出制御部183は、現在再生中の楽曲の再生が終わると、再生モード設定部172に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、図3に示す楽曲番号順に、楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。一方、再生モード設定部172でリピート再生モードが設定されているときには、再度同じ楽曲の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部183は、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
【0047】
読出制御部183は、操作部13からトラックアップ指示が入力されると、再生モード設定部172に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、現在再生中の楽曲の次曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から取得する。一方、リピート再生モードが設定されているときには、携帯オーディオ装置1に予め設定されている楽曲移行制御方法に従い、現在再生中の楽曲の次曲、あるいは、現在再生中の楽曲のどちらか一方の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部183は、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
【0048】
読出制御部183は、車載オーディオ装置2から外部機器接続部12を介して、トラックアップ指示が入力されると、再生モード設定部172に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、現在再生中の楽曲の次曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から取得する。一方、リピート再生モードが設定されているときには、携帯オーディオ装置1に予め設定されている楽曲移行制御方法に従い、現在再生中の楽曲の次曲、あるいは、現在再生中の楽曲のどちらか一方の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
【0049】
また、読出制御部183は、車載オーディオ装置2から外部機器接続部12を介して、トラックダウン指示が入力されると、再生モード設定部172に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、再生時間が所定時間(例えば2秒)以内であれば、現在再生中の楽曲の前曲の楽曲データと楽曲情報を、再生時間が所定時間より後であれば、現在再生中の楽曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から取得する。一方、リピート再生モードが設定されているときには、携帯オーディオ装置1に予め設定されている楽曲移行制御方法に従い、現在再生中の楽曲の前曲、あるいは、現在再生中の楽曲のどちらか一方の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部183は、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
【0050】
続いて、車載オーディオ装置2は、携帯オーディオ接続部22、操作部23、表示部24、楽曲データ再生部25、スピーカ26、車載制御部28によって構成される。
車載制御部28は、車載オーディオ装置2の全体を制御し、再生モード指示部271と、再生モード記憶部272と、楽曲移行指示部283と、再生制御部274と、によって構成される。
楽曲移行指示部283は、操作部23のトラックアップキー(TR)が押下され、再生モード記憶部272に通常再生モードが記憶されているときには、携帯オーディオ装置1の読出制御部183にトラックアップ指示を出力する。
また、楽曲移行指示部283は、操作部23のトラックアップキー(TR)が押下され、再生モード記憶部272にリピート再生モードが記憶されているときには、再生モード指示部271が携帯オーディオ装置1に通常再生モード設定指示を出力した後、携帯オーディオ装置1の読出制御部183にトラックアップ指示、トラックダウン指示順に出力する。
【0051】
続いて、本発明の実施例2に係る車載オーディオ装置2のトラックアップ操作に対する楽曲移行制御について、図9を用いて説明する。ここで、携帯オーディオ装置1は、車載オーディオ装置2に接続されており、現在、楽曲「TitleB」が再生されているものとする。
【0052】
ユーザは、車載オーディオ装置2の操作部23のリピート再生モード設定キーを押下すると(S201)、再生モード指示部271は、リピート再生モード設定指示を携帯オーディオ装置1の再生モード設定部172に出力する(S203)。そして、その指示を受け、再生モード設定部172は、リピート再生モードを設定する(S205)。このとき、再生モード設定部172は、設定したリピート再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S207)、再生モード記憶部272は、リピート再生モードを記憶する(S209)。
【0053】
その後、ユーザが、車載オーディオ装置2の操作部23を用いてトラックアップ操作(トラックアップキー押下)を行うと(S211)、再生モード記憶部272にリピート再生モードが記憶されているため、再生モード指示部271は、携帯オーディオ装置1の再生モード設定部172に対して、通常再生モード設定指示を出力する(S213)。そして、再生モード設定部172は、入力された指示を受け、通常再生モードを設定する(S215)。このとき、再生モード設定部172は、設定した通常再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S217)、再生モード記憶部272は、通常再生モードを記憶する(S219)。
【0054】
続いて、楽曲移行指示部283は、携帯オーディオ装置1の読出制御部183に対して、トラックアップ指示を出力する(S221)。読出制御部183は、入力されたトラックアップ指示を受け、現在再生モード設定部172には通常再生モードが設定されているため、現在再生中の楽曲の次曲の楽曲データと楽曲情報を読み出す(S223)。
【0055】
その後、楽曲移行指示部283は、ステップS221にてトラックアップ指示を出力すると、すぐに、携帯オーディオ装置1の読出制御部183に対して、トラックダウン指示を出力する(S225)。読出制御部183は、入力されたトラックダウン指示を受け、現在再生モード設定部172には通常再生モードが設定されているため、ステップS223にて読み出した楽曲の前曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から読み出す(S227)。つまり、車載オーディオ装置2でトラックアップ操作を行った時に、再生中であった楽曲の楽曲データと楽曲情報が読み出される。
そして、読出制御部183は、読み出した楽曲データと楽曲情報を、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する(S229)
【0056】
具体的には、図10に示すように、楽曲データ「TitleB」を再生中の場合、読出制御部183は、トラックアップ指示を受け、現在再生中の楽曲「TitleB」の次曲「TitleC」の楽曲データ(「DataC」)と楽曲情報(アーティスト名「Artist A」、アルバム名「Album A」、ジャンル「POPS」、楽曲名「TitleC」)を楽曲データ記憶部11から読み出す。
その後、すぐにトラックダウン指示が読出制御部183に入力されるので、先ほど読み出した楽曲「TitleC」の前曲「TitleB」の楽曲データ(「DataB」)と楽曲情報(アーティスト名「Artist A」、アルバム名「Album A」、ジャンル「POPS」、楽曲名「TitleB」)を楽曲データ記憶部11から読み出し、それらを再生制御部274に出力する。
【0057】
再生制御部274は、入力された楽曲データを楽曲データ再生部25に出力し、楽曲再生を行い、また、再生制御部274は、入力された楽曲情報を表示部24に表示させる(S231)。
その後、再生モード指示部271は、携帯オーディオ装置1の再生モード設定部172に対して、リピート再生モードの設定指示を出力する(S233)。そして、再生モード設定部172は、リピート再生モード設定指示を受け、リピート再生モードを設定する(S235)。このとき、再生モード設定部172は、設定したリピート再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S237)、再生モード記憶部272は、リピート再生モードを記憶する(S239)。
【0058】
なお、本実施例2の場合においても、接続する携帯オーディオ装置の種類に関係なく、リピート再生モードの設定中にトラックアップ操作がされた際、全ての携帯オーディオ装置に対して、図9に記載のトラックアップ操作に対する楽曲移行制御を行う例を説明したが、所定の携帯オーディオ装置1を接続したときだけ、トラックアップ操作に対する楽曲移行制御を行うようにすることも可能である。
このトラックアップ操作に対する楽曲移行制御を行う携帯オーディオ装置か否かの判別については、実施例1記載の内容と同じであり、機種情報記憶部19と、対象機種記憶部29と、機種情報取得部275とを更に備えることで、可能となるため、その説明を省略する。
【0059】
上記の構成と処理により、リピート再生モード設定中に、車載オーディオ装置2でトラックアップ操作を行うと、車載オーディオ装置2は、携帯オーディオ装置1に、リピート再生モードを解除する指示(通常再生モードを設定する指示)を出力し、続いて、トラックアップ指示、トラックダウン指示、リピート再生モード設定指示の順に出力するため、接続する携帯オーディオ装置に係らず、常に、現在再生中の楽曲の先頭から再生されるようになり、ユーザの不快感をなくすことができる。
【実施例3】
【0060】
図11は、実施例3にかかる携帯オーディオ装置1と車載オーディオ装置2の構成を示した図である。なお、実施例1、実施例2に示す携帯オーディオ装置1及び車載オーディオ装置2と同じ構成要素については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
携帯オーディオ装置1は、楽曲データ記憶部11、外部機器接続部12、操作部13、表示部14、楽曲データ再生部15、スピーカ16、携帯制御部37によって構成される。
【0061】
携帯制御部37は、携帯オーディオ装置1の全体を制御し、記憶制御部171と、再生モード設定部372と、読出制御部373と、によって構成される。
再生モード設定部372は、携帯オーディオ装置1の操作部13の通常再生モード設定キーが押下されると、通常再生モード設定指示が入力され、予め定められた所定の再生順に従って楽曲データ順次再生する通常再生モードを設定する。一方、携帯オーディオ装置1の操作部13のリピート再生モード設定キーが押下されると、リピート再生モード設定指示が入力され、同一の楽曲データを繰り返し再生するリピート再生モードを設定する。
そして、設定した再生モードの情報を車載オーディオ装置2の再生モード記憶部272に出力する。
【0062】
また、車載オーディオ装置2の操作部23の通常再生モード設定キーが押下されるか、リピート再生モード時にトラックダウンキーが押下されると、車載オーディオ装置2の再生モード指示部471から通常再生モード指示が入力され、通常再生モードを設定する。一方、車載オーディオ装置2の操作部23のリピート再生モード設定キーが押下されると、車載オーディオ装置2の再生モード指示部471からリピート再生モード設定指示が入力され、リピート再生モードを設定する。
さらに、再生モード設定部372は、リピート再生モード設定時に、トラックダウンキーが押下され、その後、楽曲データと楽曲情報が読出制御部373から再生制御部274に入力されると、車載オーディオ装置2の設定モード指示部471からリピート再生モード設定指示が入力され、リピート再生モードを設定する。
この再生モード設定部372は、上記のように、通常再生モードやリピート再生モードを設定する度に、その設定された再生モードの情報を車載オーディオ装置2の再生モード記憶部272に出力する。
【0063】
読出制御部373は、操作部13から楽曲再生指示が入力されると、楽曲データ記憶部11から楽曲再生指示で指定された楽曲データと楽曲情報を取得し、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
その後、読出制御部373は、現在再生中の楽曲の再生が終わると、再生モード設定部372に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、図3に示す楽曲番号順に、楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。一方、再生モード設定部372でリピート再生モードが設定されているときには、再度同じ楽曲の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部373は、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
【0064】
読出制御部373は、車載オーディオ装置2から外部機器接続部12を介して、楽曲再生指示が入力されると、楽曲データ記憶部11から楽曲再生指示で指定された楽曲データと楽曲情報を取得し、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
その後、読出制御部373は、現在再生中の楽曲の再生が終わると、再生モード設定部372に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、図3に示す楽曲番号順に、楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。一方、再生モード設定部372でリピート再生モードが設定されているときには、再度同じ楽曲の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部373は、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
【0065】
読出制御部373は、操作部13からトラックダウン指示が入力されると、再生モード設定部372に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、再生時間が所定時間(例えば2秒)以内であれば、現在再生中の楽曲の前曲の楽曲データと楽曲情報を、再生時間が所定時間より後であれば、現在再生中の楽曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から取得する。一方、リピート再生モードが設定されているときには、携帯オーディオ装置1に予め設定されている楽曲移行制御方法に従い、現在再生中の楽曲の前曲、あるいは、現在再生中の楽曲のどちらか一方の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部373は、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
【0066】
読出制御部373は、車載オーディオ装置2から外部機器接続部12を介して、トラックダウン指示が入力されると、再生モード設定部372に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、曲頭からの再生時間が所定時間(例えば2秒)以内であれば、現在再生中の楽曲の前曲の楽曲データと楽曲情報を、曲頭からの再生時間が所定時間より後であれば、現在再生中の楽曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から取得する。一方、リピート再生モードが設定されているときには、携帯オーディオ装置1に予め設定されている楽曲移行制御方法に従い、現在再生中の楽曲の前曲、あるいは、現在再生中の楽曲のどちらか一方の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部373は、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
【0067】
続いて、車載オーディオ装置2は、携帯オーディオ接続部22、操作部23、表示部24、楽曲データ再生部25、スピーカ26、車載制御部47によって構成される。
車載制御部47は、車載オーディオ装置2の全体を制御し、再生モード指示部471と、再生モード記憶部272と、楽曲移行指示部473と、再生制御部274と、によって構成される。
【0068】
再生モード指示部471は、操作部23の通常再生モード設定キー(NR)が押下されると、携帯オーディオ接続部22を介して、再生モード設定部372に通常再生モード設定指示を出力する。
また、再生モード指示部471は、操作部23のリピート再生モード設定キー(RP)が押下されると、携帯オーディオ接続部22を介して、再生モード設定部372にリピート再生モード設定指示を出力する。
【0069】
さらに、再生モード指示部471は、再生モード記憶部272にリピート再生モードが記憶されているときに、操作部23のトラックダウンキー(TD)が押下されると、楽曲移行指示部473が携帯オーディオ装置1にトラックダウン指示を出力する前に、通常再生モード設定指示を携帯オーディオ装置1の再生モード設定部372に出力する。
この処理を行った後、楽曲データと楽曲情報が携帯オーディオ装置1から再生制御部274に入力されると、再生モード指示部471は、携帯オーディオ装置1の再生モード設定部372にリピート再生モード設定指示を出力する。
【0070】
楽曲移行指示部473は、操作部23のトラックダウンキー(TD)が押下され、再生モード記憶部272に通常再生モードが記憶されているときには、携帯オーディオ装置1の読出制御部373にトラックダウン指示を出力する。
また、楽曲移行指示部473は、操作部23のトラックダウンキー(TD)が押下され、再生モード記憶部272にリピート再生モードが記憶されているときには、再生モード指示部471が携帯オーディオ装置1に通常再生モード設定指示を出力した後、携帯オーディオ装置1の読出制御部373にトラックダウン指示を出力する。
【0071】
続いて、本発明の実施例3に係る車載オーディオ装置2のトラックダウン操作に対する楽曲移行制御について、図12を用いて説明する。ここで、携帯オーディオ装置1は、車載オーディオ装置2に接続されており、現在、楽曲「TitleB」が再生されており、当該楽曲「TitleB」が再生されてから、1秒後にトラックダウン操作が入力されるものとする。
【0072】
ユーザは、車載オーディオ装置2の操作部23のリピート再生モード設定キーを押下すると(S301)、再生モード指示部471は、リピート再生モード設定指示を携帯オーディオ装置1の再生モード設定部372に出力する(S303)。そして、その指示受け、再生モード設定部372は、リピート再生モードを設定する(S305)。このとき、再生モード設定部372は、設定したリピート再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S307)、再生モード記憶部272は、リピート再生モードを記憶する(S309)。
【0073】
その後、ユーザが、車載オーディオ装置2の操作部23を用いて、楽曲再生から1秒後にトラックダウン操作(トラックダウンキー押下)を行うと(S311)、再生モード記憶部272にリピート再生モードが記憶されているため、再生モード指示部471は、携帯オーディオ装置1の再生モード設定部372に対して、通常再生モード設定指示を出力する(S313)。そして、再生モード設定部372は、入力された指示を受け、通常再生モードを設定する(S315)。このとき、再生モード設定部372は、設定した通常再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S317)、再生モード記憶部272は、通常再生モードを記憶する(S319)。
【0074】
続いて、楽曲移行指示部473は、携帯オーディオ装置1の読出制御部373に対して、トラックダウン指示を出力する(S321)。読出制御部373は、入力されたトラックダウン指示を受け、現在再生モード設定部372に通常再生モードが設定されており、かつ楽曲再生から2秒以内にトラックダウン操作が行われたため、現在再生中の楽曲の前曲の楽曲データと楽曲情報を読み出す(S323)。
なお、ここで、楽曲再生から2秒より後にトラックダウン操作が行われた場合には、現在再生中の楽曲の楽曲データと楽曲情報を読み出す。この所定時間以内にトラックダウン操作されたか所定時間より後にトラックダウン操作されたかの判断は、接続する携帯オーディオ装置1の読出制御部373により判断される。
そして、読み出した楽曲データと楽曲情報を、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する(S325)。
【0075】
具体的には、図13に示すように、楽曲データ「TitleB」を再生中の場合、読出制御部373は、トラックダウン指示を受け、現在再生中の楽曲「TitleB」の前曲「TitleA」の楽曲データ(「DataA」)と楽曲情報(アーティスト名「Artist A」、アルバム名「Album A」、ジャンル「POPS」、楽曲名「TitleA」)を楽曲データ記憶部11から読み出し、それらを再生制御部274に出力する。
【0076】
再生制御部274は、入力された楽曲データを楽曲データ再生部25に出力し、楽曲再生を行い、また、再生制御部274は、入力された楽曲情報を表示部24に表示する(S327)。
その後、再生モード指示部471は、携帯オーディオ装置1の再生モード設定部372に対して、リピート再生モード設定指示を出力する(S329)。そして、再生モード設定部372は、リピート再生モード設定指示を受け、リピート再生モードを設定する(S331)。このとき、再生モード設定部372は、設定したリピート再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S333)、再生モード記憶部272は、リピート再生モードを記憶する(S335)。
【0077】
なお、接続する携帯オーディオ装置の種類に関係なく、リピート再生モードの設定中にトラックダウン操作がされた際、全ての携帯オーディオ装置に対して、図12に記載のトラックダウン操作に対する楽曲移行制御を行う例を説明したが、所定の携帯オーディオ装置1を接続したときだけ、トラックダウン操作に対する楽曲移行制御を行うようにすることも可能である。
【0078】
具体的には、図14に示すように、携帯オーディオ装置1に携帯オーディオ装置毎に定められた機種情報を示す機種IDを予め記憶する機種情報記憶部19を備え、車載オーディオ装置2に本発明に係るトラックダウン処理(図12)を行う携帯オーディオ装置1の機種IDを記憶する対象機種記憶部29と、携帯オーディオ装置1から機種IDを取得する機種情報取得部275を備え、機種情報取得部275が取得した機種IDが、対象機種記憶部29に記憶されている場合に、本発明に係るトラックダウン処理を行うようにする。
これにより、車載オーディオ装置2は、接続する携帯オーディオ装置1に応じて、本発明に係るトラックダウン操作に対する楽曲移行制御を行うか否かを制御することが可能となる。
【0079】
上記の構成と処理により、リピート再生モード設定中に、楽曲再生から所定時間以内に、車載オーディオ装置2でトラックダウン操作を行うと、車載オーディオ装置2は、携帯オーディオ装置1に、リピート再生モードを解除する指示(通常再生モードを設定する指示)を出力し、続いて、トラックダウン指示を出力するため、接続する携帯オーディオ装置に係らず、常に、現在再生中の前曲の楽曲が再生されるようになり、ユーザの不快感をなくすことができる。
また、楽曲再生から所定時間より後に、トラックダウン操作を行うと、車載オーディオ装置2は、携帯オーディオ装置1に、リピート再生モードを解除する指示(通常再生モードを設定する指示)を出力し、続いて、トラックダウン指示、リピート再生モード設定指示の順に出力するため、接続する携帯オーディオ装置に係らず、常に、現在再生中の楽曲の先頭から再生されるようになり、ユーザの不快感をなくすことができる。
【実施例4】
【0080】
図15は、実施例4にかかる携帯オーディオ装置1と車載オーディオ装置2の構成を示した図である。なお、実施例1、実施例2、実施例3に示す携帯オーディオ装置1及び車載オーディオ装置2と同じ構成要素については、同じ符号を付して、その説明を省略する。
携帯オーディオ装置1は、楽曲データ記憶部11、外部機器接続部12、操作部13、表示部14、楽曲データ再生部15、スピーカ16、携帯制御部38によって構成される。
携帯制御部38は、携帯オーディオ装置1の全体を制御し、記憶部171と再生モード設定部372と、読出制御部383と、によって構成される。
【0081】
読出制御部383は、操作部13から楽曲再生指示が入力されると、楽曲データ記憶部11から楽曲再生指示で指定された楽曲データと楽曲情報を取得し、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
その後、読出制御部383は、現在再生中の楽曲の再生が終わると、再生モード設定部372に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、図3に示す楽曲番号順に、楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。一方、再生モード設定部372でリピート再生モードが設定されているときには、再度同じ楽曲の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部383は、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
【0082】
読出制御部383は、車載オーディオ装置2から外部機器接続部12を介して、楽曲再生指示が入力されると、楽曲データ記憶部11から楽曲再生指示で指定された楽曲データと楽曲情報を取得し、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
その後、読出制御部383は、現在再生中の楽曲の再生が終わると、再生モード設定部372に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、図3に示す楽曲番号順に、楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。一方、再生モード設定部372でリピート再生モードが設定されているときには、再度同じ楽曲の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部383は、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
【0083】
読出制御部383は、操作部13からトラックアップ指示が入力されると、再生モード設定部372に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、現在再生中の楽曲の次曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から取得する。一方、リピート再生モードが設定されているときには、携帯オーディオ装置1に予め設定されている楽曲移行制御方法に従い、現在再生中の楽曲の次曲、あるいは、現在再生中の楽曲のどちらか一方の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部383は、楽曲データを楽曲データ再生部15に出力し、楽曲情報を表示部14に表示する。
【0084】
読出制御部383は、車載オーディオ装置2から外部機器接続部12を介して、トラックアップ指示が入力されると、再生モード設定部372に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、現在再生中の楽曲の次曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から取得する。一方、リピート再生モードが設定されているときには、携帯オーディオ装置1に予め設定されている楽曲移行制御方法に従い、現在再生中の楽曲の次曲、あるいは、現在再生中の楽曲のどちらか一方の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
【0085】
また、読出制御部383は、車載オーディオ装置2から外部機器接続部12を介して、トラックダウン指示が入力されると、再生モード設定部372に設定されている再生モードを確認し、通常再生モードが設定されているときには、再生時間が所定時間(例えば2秒)以内であれば、現在再生中の楽曲の前曲の楽曲データと楽曲情報を、再生時間が所定時間より後であれば、現在再生中の楽曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から取得する。一方、リピート再生モードが設定されているときには、携帯オーディオ装置1に予め設定されている楽曲移行制御方法に従い、現在再生中の楽曲の前曲、あるいは、現在再生中の楽曲のどちらか一方の楽曲データと楽曲情報を楽曲データ記憶部11から取得する。
そして、楽曲データと楽曲情報を取得すると、読出制御部383は、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する。
【0086】
続いて、車載オーディオ装置2は、携帯オーディオ接続部22、操作部23、表示部24、楽曲データ再生部25、スピーカ26、車載制御部48によって構成される。
車載制御部48は、車載オーディオ装置2の全体を制御し、再生モード指示部471と、再生モード記憶部272と、楽曲移行指示部483と、再生制御部274と、によって構成される。
【0087】
楽曲移行指示部483は、操作部23のトラックダウンキー(TD)が押下され、再生モード記憶部272に通常再生モードが記憶されているときには、携帯オーディオ装置1の読出制御部383にトラックダウン指示を出力する。
また、楽曲移行指示部483は、操作部23のトラックダウンキー(TD)が押下され、再生モード記憶部272にリピート再生モードが記憶されているときには、再生モード指示部471が携帯オーディオ装置1に通常再生モード設定指示を出力した後、携帯オーディオ装置1の読出制御部383にトラックアップ指示、トラックダウン指示順に出力する。
【0088】
続いて、本発明の実施例4に係る車載オーディオ装置2のトラックダウン操作に対する楽曲移行制御について、図16を用いて説明する。ここで、携帯オーディオ装置1は、車載オーディオ装置2に接続されており、現在、楽曲「TitleB」が再生されているものとする。
【0089】
ユーザは、車載オーディオ装置2の操作部23のリピート再生モード設定キーを押下すると(S401)、再生モード指示部471は、リピート再生モード設定指示を携帯オーディオ装置1の再生モード設定部372に出力する(S403)。そして、その指示を受け、再生モード設定部372は、リピート再生モードを設定する(S405)。このとき、再生モード設定部372は、設定したリピート再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S407)、再生モード記憶部272は、リピート再生モードを記憶する(S409)。
【0090】
その後、ユーザが、車載オーディオ装置2の操作部23を用いてトラックダウン操作(トラックダウンキー押下)を行うと(S411)、再生モード記憶部272にリピート再生モードが記憶されているため、再生モード指示部471は、携帯オーディオ装置1の再生モード設定部372に対して、通常再生モード設定指示を出力する(S413)。そして、再生モード設定部372は、入力された指示を受け、通常再生モードを設定する(S415)。このとき、再生モード設定部372は、設定した通常再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S417)、再生モード記憶部272は、通常再生モードを記憶する(S419)。
【0091】
続いて、楽曲移行指示部483は、携帯オーディオ装置1の読出制御部383に対して、トラックアップ指示を出力する(S421)。読出制御部383は、入力されたトラックアップ指示を受け、現在再生モード設定部372には通常再生モードが設定されているため、現在再生中の楽曲の次曲の楽曲データと楽曲情報を読み出す(S423)。
【0092】
その後、楽曲移行指示部483は、ステップS421にてトラックアップ指示を出力すると、すぐに、携帯オーディオ装置1の読出制御部383に対して、トラックダウン指示を出力する(S425)。読出制御部383は、入力されたトラックダウン指示を受け、現在再生モード設定部372には通常再生モードが設定されているため、ステップS423にて読み出した楽曲の前曲の楽曲データと楽曲情報を、楽曲データ記憶部11から読み出す(S427)。つまり、車載オーディオ装置2でトラックダウン操作を行った時に、再生中であった楽曲の楽曲データと楽曲情報が読み出される。
そして、読出制御部383は、読み出した楽曲データと楽曲情報を、車載オーディオ装置2の再生制御部274に出力する(S429)
【0093】
具体的には、図10(実施例2)に示す動作と同じになり、楽曲データ「TitleB」を再生中の場合、読出制御部383は、トラックアップ指示を受け、現在再生中の楽曲「TitleB」の次曲「TitleC」の楽曲データ(「DataC」)と楽曲情報(アーティスト名「Artist A」、アルバム名「Album A」、ジャンル「POPS」、楽曲名「TitleC」)を楽曲データ記憶部11から読み出す。
その後、すぐにトラックダウン指示が読出制御部383に入力されるので、先ほど読み出した楽曲「TitleC」の前曲「TitleB」の楽曲データ(「DataB」)と楽曲情報(アーティスト名「Artist A」、アルバム名「Album A」、ジャンル「POPS」、楽曲名「TitleB」)を楽曲データ記憶部11から読み出し、それらを再生制御部274に出力する。
【0094】
再生制御部274は、入力された楽曲データを楽曲データ再生部25に出力し、楽曲再生を行い、また、再生制御部274は、入力された楽曲情報を表示部24に表示させる(S431)。
その後、再生モード指示部471は、携帯オーディオ装置1の再生モード設定部372に対して、リピート再生モードの設定指示を出力する(S433)。そして、再生モード設定部372は、リピート再生モード設定指示を受け、リピート再生モードを設定する(S435)。このとき、再生モード設定部372は、設定したリピート再生モード情報を再生モード記憶部272に出力し(S437)、再生モード記憶部272は、リピート再生モードを記憶する(S439)。
【0095】
なお、本実施例4の場合においても、接続する携帯オーディオ装置の種類に関係なく、リピート再生モードの設定中にトラックダウン操作がされた際、全ての携帯オーディオ装置に対して、図16に記載のトラックダウン操作に対する楽曲移行制御を行う例を説明したが、所定の携帯オーディオ装置1を接続したときだけ、トラックダウン操作に対する楽曲移行制御を行うようにすることも可能である。
このトラックダウン操作に対する楽曲移行制御を行う携帯オーディオ装置か否かの判別については、実施例3記載の内容と同じであり、機種情報記憶部19と、対象機種記憶部29と、機種情報取得部275とを更に備えることで、可能となるため、その説明を省略する。
【0096】
上記の構成と処理により、リピート再生モード設定中に、車載オーディオ装置2でトラックダウン操作を行うと、車載オーディオ装置2は、携帯オーディオ装置1に、リピート再生モードを解除する指示(通常再生モードを設定する指示)を出力し、続いて、トラックアップ指示、トラックダウン指示、リピート再生モード設定指示の順に出力するため、接続する携帯オーディオ装置に係らず、常に、現在再生中の楽曲の先頭から再生されるようになり、ユーザの不快感をなくすことができる。
【0097】
なお、各実施例の構成は、単独で構成するのみならず、組み合わせた構成とすることが可能であり、ユーザにより設定変更可能となるようにしてもよい。組み合わせ構成の例としては、以下のような設定がある。
(1)実施例1と実施例3の組み合わせ、(2)実施例1と実施例4の組み合わせ、(3)実施例2と実施例3の組み合わせ、(4)実施例2と実施例4の組み合わせ、このような各実施例の組み合わせにより、構成することで、トラックアップによる楽曲移行制御とトラックダウンによる楽曲移行制御を行うオーディオ装置が実現される。
【符号の説明】
【0098】
1 携帯オーディオ装置
2 車載オーディオ装置
11 楽曲データ記憶部
12 外部機器接続部
13、22 操作部
14、24 表示部
15、25 楽曲データ再生部
16、26 スピーカ
17、18、37、38 携帯制御部
171 記憶制御部
172、372 再生モード設定部
173、183、373、383 読出制御部
22 携帯オーディオ接続部
27、28、47、48 車載制御部
271、471 再生モード指示部
272 再生モード記憶部
273、283、473、483 楽曲移行指示部
274 再生制御部
NR 通常再生モード設定キー
RP リピート再生モード設定キー
TU トラックアップキー
TD トラックダウンキー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の楽曲データを記憶し、予め定められた所定の再生順にしたがって前記楽曲データを順次再生する通常再生モードと、同一の楽曲データを繰り返し再生するリピート再生モードとを切り替え可能な外部機器を接続して、前記外部機器の楽曲データを再生可能な車載機器において、
現在再生中の楽曲データの再生制御を指示する操作部と、
前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部からトラックアップ指示があった場合、前記外部機器の再生モードを前記通常再生モードに変更する指示を前記外部機器に送信し、次いで、前記外部機器にトラックアップ指示を送信後、前記外部機器の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を前記外部機器に送信する制御部と、
を備えることを特徴とする車載機器。
【請求項2】
複数の楽曲データを記憶し、予め定められた所定の再生順にしたがって前記楽曲データを順次再生する通常再生モードと、同一の楽曲データを繰り返し再生するリピート再生モードとを切り替え可能な外部機器を接続して、前記外部機器の楽曲データを再生可能な車載機器において、
現在再生中の楽曲データの再生制御を指示する操作部と、
前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部からトラックアップ指示があった場合、前記外部機器の再生モードを前記通常再生モードに変更する指示を前記外部機器に送信し、次いで、前記外部機器にトラックアップ指示及びトラックダウン指示をこの順序で送信後、前記外部機器の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を前記外部機器に送信する制御部と、
を備えることを特徴とする車載機器。
【請求項3】
前記制御部は、前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部からトラックダウン指示があった場合、前記外部機器の再生モードを前記通常再生モードに変更する指示を前記外部機器に送信し、次いで、前記外部機器にトラックダウン指示を送信後、前記外部機器の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を前記外部機器に送信する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の車載機器。
【請求項4】
前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部からトラックダウン指示があった場合、リピート再生モードを継続しつつ、現在再生中の楽曲データの先頭から再生を開始する外部機器の機種情報を予め記憶する記憶部と、
前記外部機器が接続された場合、前記外部機器から機種情報を取得する機種情報取得部と、
を更に備え、
前記外部機器から取得した機種情報が、前記記憶部に記憶されている機種情報に該当し、かつ、前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部から前記トラックダウン指示があった場合、前記制御部は、前記外部機器の再生モードを前記通常再生モードに変更する指示を前記外部機器に送信し、次いで、前記外部機器にトラックダウン指示を送信後、前記外部機器の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を前記外部機器に送信する、
ことを特徴とする請求項3記載の車載機器。
【請求項5】
前記制御部は、前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部からトラックダウン指示があった場合、前記外部機器の再生モードを前記通常再生モードに変更する指示を前記外部機器に送信し、次いで、前記外部機器に、トラックアップ指示及びトラックダウン指示をこの順序で送信後、前記外部機器の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を前記外部機器に送信する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の車載機器。
【請求項6】
前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部からトラックアップ指示があった場合、リピート再生モードを継続しつつ、現在再生中の楽曲データの先頭から再生を開始する外部機器の機種情報を予め記憶する記憶部と、
前記外部機器が接続された場合、前記外部機器から機種情報を取得する機種情報取得部と、
を更に備え、
前記外部機器から取得した機種情報が、前記記憶部に記憶されている機種情報に該当し、かつ、前記リピート再生モードによる再生中に、前記操作部から前記トラックアップ指示があった場合、前記制御部は、前記外部機器の再生モードを前記通常再生モードに変更する指示を前記外部機器に送信し、次いで、前記外部機器にトラックアップ指示を送信後、前記外部機器の再生モードをリピート再生モードに設定する指示を前記外部機器に送信する、
ことを特徴とする請求項1記載の車載機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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