説明

車載システムおよびナビゲーション割り込み方法

【課題】携帯端末を利用した案内対象交差点の割り込み案内を時間的・内容的な不足を改善して適切に行うことができる「車載システムおよびナビゲーション割り込み方法」を提供すること。
【解決手段】携帯端末3は、ナビ画像/音声提供手段15による車載機2へのナビゲーション画像/音声の提供の際に、ナビゲーション音声の車載機2側での取得の終了後もナビ音声取得状態を検出させるための所定の音声を、ナビゲーション音声に続いて提供する所定音声提供手段15を備え、ナビ音声取得状態検出手段8は、ナビゲーション音声の取得の終了後も、所定の音声の取得期間中はナビ音声取得状態を検出し、これに基づいて、表示選択手段10は、所定の音声の取得期間中は、ナビゲーション画像の割り込み表示を行うこと。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載システムおよびナビゲーション割り込み方法に係り、特に、携帯端末側のナビゲーションのアプリケーションを車載機側で利用するのに好適な車載システムおよびナビゲーション割り込み方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車載機(ヘッドユニット)には、携帯端末との連携によって利便性を向上させるための種々の技術が導入されてきた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、最近では、スマートフォン等の携帯端末と車載機とを連携させるためのインターフェース規格として、「Terminal Mode(ターミナルモード)」が策定された。ここで、ターミナルモードは、車載電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)と携帯機器間のインターフェースの標準化組織「Consumer Electronics for Automotive(CE4A)」が定め、ノキア・コーポレーションが推奨するインターフェース規格である。
【0004】
このターミナルモードによれば、携帯端末側のアプリケーションに基づく画像を車載機の表示部に表示させ、車載機の操作部(タッチパネル等)によって当該アプリケーションを操作することができる。例えば、携帯端末側のアプリケーションには、ナビゲーションのアプリケーションもあるため、ターミナルモードは、このようなナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション機能を車載機側で実現することも可能となっている。
【0005】
現在、ターミナルモードによって携帯端末側のナビゲーションのアプリケーションを車載機側で利用する具体的な態様の1つとしては、車載機側で自らの(内蔵ソースの)アプリケーション(例えば、オーディオ再生アプリ)が実行されている状況下で、携帯端末側で実行されているナビゲーションのアプリケーションが誘導経路上の案内ポイントの案内タイミングとなった場合に、当該ナビゲーションのアプリケーションに基づく画像(以下、ナビゲーション画像)の表示および音声(以下、ナビゲーション音声)の出力を車載機側に割り込ませることが考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−193319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかるに、このようなターミナルモードによる携帯端末側から車載機側へのナビゲーション画像/音声の割り込み出力を行う場合に、車載機側では、ナビゲーションの割り込みをナビゲーション音声(音声データに含まれる音声の種類がナビゲーションであることを示す識別情報)でしか検知することができないため、ナビゲーション音声の割り込み出力期間中しかナビゲーション画像を割り込み表示することができなかった。ターミナルモードの場合、従来のように、割り込みを検出するための専用線を設けて、この専用線の電圧High/Lowによって割り込みの有無を判断するようなことはできない。
【0008】
このため、案内ポイントが交差点である場合には、案内ポイントである交差点(以下、案内対象交差点と称する)よりも所定距離手前の地点で交差点音声案内(ナビゲーション音声の出力)の割り込みおよび交差点拡大図(ナビゲーション画像)の割り込み表示が開始した後に、数秒が経過した時点で交差点音声案内の割り込みが終了するため、これにともなって、交差点拡大図の割り込み表示も、自車が案内対象交差点に到達する前に終了してしまうことになる。
【0009】
図4は、このような交差点拡大図の割り込み表示を行う場合における画面遷移例を示したものである。すなわち、図4に示すように、車載機の表示部に車載機側のアプリケーションの実行画面を表示している状態(STEP1)において、携帯端末側からの第1回目の交差点音声案内の割り込み(例えば、「300m先左折です」といった音声案内)が開始すると(STEP2)、車載機の表示部に、交差点拡大図が割り込み表示される(STEP3)。その後、第1回目の交差点音声案内の割り込みが終了すると(STEP4)、自車が案内対象交差点を未通過であるにもかかわらず、交差点拡大図の割り込み表示が終了して、車載機側のアプリケーションの実行画面に戻ってしまう(STEP5)。なお、このとき、携帯端末側では、ナビゲーションのアプリケーションの機能によって、交差点拡大図が継続的に表示されている。次に、携帯端末側からの第2回目の交差点音声案内の割り込み(例えば、「まもなく左折です」といった音声案内)が開始すると(STEP6)、車載機の表示部に、交差点拡大図が再び割り込み表示される(STEP7)。その後、第2回目の交差点音声案内の割り込みが終了すると(STEP8)、自車が案内対象交差点を未通過であるにもかかわらず、交差点拡大図の割り込み表示が終了して、車載機側のアプリケーションの実行画面に戻ってしまう(STEP9)。なお、このときも、携帯端末側では、ナビゲーションのアプリケーションの機能によって、交差点拡大図が継続的に表示されている。
【0010】
すなわち、現状のターミナルモードを利用した技術においては、案内対象交差点の割り込み案内が時間的・内容的に不十分となるといった問題がある。
【0011】
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、携帯端末を利用した案内対象交差点の割り込み案内を時間的・内容的な不足を改善して適切に行うことができる車載システムおよびナビゲーション割り込み方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述した目的を達成するため、本発明に係る車載システムは、表示部および操作部を有する車載機と携帯端末とを備え、前記車載機と前記携帯端末とが、前記携帯端末側のアプリケーションに基づく画像を前記表示部に表示して、当該アプリケーションを前記操作部によって操作することが可能な所定の接続状態で接続可能とされた車載システムであって、前記車載機は、前記携帯端末が前記所定の接続状態で接続されている場合に、前記携帯端末側からのナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション音声の取得が行われている状態であるナビ音声取得状態を検出するナビ音声取得状態検出手段と、このナビ音声取得状態検出手段によって前記ナビ音声取得状態が検出されている場合に、前記表示部への前記ナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション画像の割り込み表示を選択的に行い、前記ナビ音声取得状態検出手段によって前記ナビ音声取得状態が検出されていない場合に、前記表示部への前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示を選択的に行う表示選択手段とを備え、前記携帯端末は、前記車載機への前記ナビゲーション画像および前記ナビゲーション音声の提供を行うナビ画像/音声提供手段と、このナビ画像/音声提供手段による前記ナビゲーション画像および前記ナビゲーション音声の提供の際に、当該ナビゲーション音声の前記車載機側での取得が当該ナビゲーション画像の前記車載機側での取得中に終了した後においても前記ナビ音声取得状態検出手段に前記ナビ音声取得状態を検出させるための所定の音声を、当該ナビゲーション音声に続いて提供する所定音声提供手段とを備え、前記ナビ音声取得状態検出手段は、前記ナビゲーション音声の取得が前記ナビゲーション画像の取得中に終了した後においても、前記所定の音声の取得期間中は前記ナビ音声取得状態を検出し、前記表示選択手段は、前記所定の音声の取得期間中は、前記ナビ音声取得状態検出手段によって前記ナビ音声取得状態が検出されていることに基づいて、取得中の前記ナビゲーション画像の割り込み表示を選択的に行うことを特徴としている。
【0013】
また、本発明に係るナビゲーション割り込み方法は、車載機と携帯端末とを、前記携帯端末側のアプリケーションに基づく画像を前記車載機の表示部に表示して、当該アプリケーションを前記車載機の操作部によって操作することが可能な所定の接続状態で接続した上で、前記車載機側において、前記携帯端末側のナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション画像の割り込み表示を行うためのナビゲーション割り込み方法であって、前記車載機と前記携帯端末とが前記所定の接続状態で接続されている場合に、前記携帯端末側から前記車載機側への前記ナビゲーション画像および前記ナビゲーション音声の提供を行う第1のステップと、この第1のステップにおける前記ナビゲーション画像および前記ナビゲーション音声の提供の際に、当該ナビゲーション音声の前記車載機側での取得が当該ナビゲーション画像の前記車載機側での取得中に終了した後においても当該ナビゲーション音声の前記車載機側での取得が行われている状態であるナビ音声取得状態を前記車載機側で検出させるための所定の音声を、当該ナビゲーション音声に続いて提供する第2のステップと、前記車載機側において、前記ナビ音声取得状態を検出する第3のステップと、前記車載機側において、前記第3のステップによって前記ナビ音声取得状態が検出されている場合に、前記表示部への前記ナビゲーション画像の割り込み表示を選択的に行い、前記ナビ音声取得状態が検出されていない場合に、前記表示部への前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示を選択的に行う第4のステップとを含み、前記第3のステップは、前記ナビゲーション音声の前記車載機側での取得が前記ナビゲーション画像の前記車載機側での取得中に終了した後においても、前記所定の音声の取得期間中は前記ナビ音声取得状態を検出する第3’のステップを含み、前記第4のステップは、前記所定の音声の取得期間中は、前記第3’のステップによって前記ナビ音声取得状態が検出されていることに基づいて、取得中の前記ナビゲーション画像の割り込み表示を選択的に行う第4’のステップを含むことを特徴としている。
【0014】
そして、このような本発明によれば、ナビゲーション画像の割り込み表示中にナビゲーション音声の割り込み出力が終了した後においても、所定の音声の取得期間中は、ナビ音声取得状態を検出することによってナビゲーション画像の割り込み表示を行うことができるので、案内対象交差点を適切に案内することができる。
【0015】
さらに、本発明の車載システムにおいて、前記車載機は、前記所定の音声の取得期間中に、前記車載機側のアプリケーションに基づく音声の出力を選択的に行う音声出力選択手段を備えてもよい。同様に、本発明のナビゲーション割り込み方法において、前記車載機側において、前記所定の音声の取得期間中に、前記車載機側のアプリケーションに基づく音声の出力を選択的に行う第5のステップを含んでもよい。
【0016】
そして、このような本発明によれば、音声出力の必要性に乏しい所定の音声に優先して車載機側のアプリケーションに基づく音声を出力することによって、所定の音声の取得期間を有効利用することができる。
【0017】
さらにまた、本発明の車載システムにおいて、前記車載機は、前記表示選択手段によって前記ナビゲーション画像の割り込み表示が開始された場合に、その旨を前記携帯端末に通知する割り込み開始通知手段を備え、前記所定音声提供手段は、前記割り込み開始通知手段からの通知を待って、前記所定の音声の提供を行ってもよい。同様に、本発明のナビゲーション割り込み方法において、前記車載機側において、前記第4のステップにおける前記ナビゲーション画像の割り込み表示が開始された場合に、その旨を前記携帯端末に通知する第6のステップを含み、前記第2のステップにおける前記所定の音声の提供は、前記第6のステップにおける通知を待って行ってもよい。
【0018】
そして、このような本発明によれば、車載機側でのナビゲーション画像の割り込み表示の開始を携帯端末側で確認した上で所定の音声を提供することができるので、所定の音声を、ナビゲーション画像の割り込み表示期間の拡大に確実に利用することができる。
【0019】
また、本発明の車載システムにおいて、前記ナビ音声取得状態検出手段は、前記ナビゲーション音声に含まれる当該音声の種類がナビゲーションである旨の情報に基づいて、前記ナビ音声取得状態の検出を行い、前記所定の音声は、当該音声の種類がナビゲーションである旨の情報を含む音声データであってもよい。
【0020】
そして、このような構成によれば、ナビ音声取得状態の検出を簡便かつ確実に行うことができる。
【0021】
また、本発明の車載システムにおいて、前記所定の音声は、無音の音声データであってもよい。
【0022】
そして、このような構成によれば、ナビゲーション音声の割り込み出力の後に、意図しない音声が割り込み出力されることを回避することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、携帯端末を利用した案内対象交差点の割り込み案内を時間的・内容的な不足を改善して適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明に係る車載システムの実施形態を示すブロック図
【図2】図1の車載システムが交差点案内を行う場合における処理工程を画面遷移例とともに示す工程図
【図3】本発明に係るナビゲーション割り込み方法の実施形態を示すフローチャート
【図4】従来のターミナルモード技術の問題点を示す画面遷移例図
【発明を実施するための形態】
【0025】
(車載システムの実施形態)
以下、本発明に係る車載システムの実施形態について、図1および図2を参照して説明する。
【0026】
図1は、本実施形態における車載システム1を示すブロック図である。
【0027】
図1に示すように、本実施形態における車載システム1は、車載機(ヘッドユニット)2と、これに接続された携帯端末3とによって構成されている。なお、車載機2と携帯端末3とは、ターミナルモードでの接続状態を確立できるのであれば、有線(例えば、USB)および無線のいずれかの接続手段によって接続されてもよい。
【0028】
図1に示すように、車載機2は、割り込み開始通知手段としての機能を兼ねた主制御部としての車載側制御部4を有しているとともに、この車載側制御部4との間で信号やデータの入/出力を行う構成部として、操作部としての操作入力部5、車載アプリ部6、音声出力選択手段としての音声切り替え部7、ナビ音声取得状態検出手段としてのナビ音声取得状態検出部8および表示選択手段としての画像切り替え部10を有している。また、図1に示すように、画像切り替え部10には、入力された画像データに対応した画像を表示する表示部としての機能を有する車載側画像出力部11が接続されている。さらに、図1に示すように、音声切り替え部7には、入力された音声データに対応した音声出力を行う車載側音声出力部12が接続されている。なお、車載側制御部4は、CPUやMPU等の演算処理装置によって構成してもよい。この場合に、演算処理装置の実行プログラムは、ROM等の記憶部に記憶させておき、演算処理装置の処理結果の一時的な保存は、RAM等の記憶部に対して行ってもよい。また、操作入力部5としては、タッチパネル等の入力インターフェースを適用することができる。さらに、車載アプリ部6は、車載側制御部4の実行プログラムの一つとしての車載機2側のアプリケーションソフトウェア(以下、車載アプリと略称する)が記憶部に記憶されたものである。車載アプリとしては、例えば、楽曲や映画等のオーディオ/ビデオ再生用のアプリケーションを挙げることができる。さらにまた、音声切り替え部7、ナビ音声取得状態検出部8および画像切り替え部10は、車載側制御部4と同様の演算処理装置や電子回路がそれらの機能を司ってもよい。
【0029】
一方、図1に示すように、携帯端末3は、ナビ画像/音声提供手段および所定音声提供手段としての機能を兼ねた主制御部としての携帯側制御部15を有しており、この携帯側制御部15には、携帯側画像出力部16、携帯側音声出力部17およびNAVIアプリ部18がぞれぞれ接続されている。ここで、携帯側制御部15は、記憶部に記憶されたプログラムを実行することによって該プログラムに応じた処理を行う演算処理装置によって構成してもよい。また、携帯側画像出力部16は、入力された画像データに対応した画像を携帯端末3側で表示する表示部としての機能を備えているとともに、当該画像データを後述するターミナルモードでの接続状態において車載機2側に出力(送信)する機能を備えている。この携帯側画像出力部16は、携帯側制御部15と同様の演算処理装置、表示装置および通信モジュール等によって構成してもよい。さらに、携帯側音声出力部17は、入力された音声データに対応した音声出力を携帯端末3側で行う機能を備えているとともに、当該音声データをターミナルモードでの接続状態において車載機2側に出力(送信)する機能を備えている。この携帯側音声出力部17は、携帯側制御部15と同様の演算処理装置、アンプ、スピーカおよび通信モジュール等によって構成してもよい。さらにまた、NAVIアプリ部18は、携帯端末3側のアプリケーションソフトウェアとしてのナビゲーションのアプリケーション(以下、NAVIアプリと称する)が記憶部に記憶されたものであり、このNAVIアプリは、携帯側制御部15によって実行されて、携帯側画像出力部16によるナビゲーション画像の表示および携帯側音声出力部17による音声案内に利用されるようになっている。なお、図示はされていないが、携帯端末3には、NAVIアプリ以外の携帯端末3側のアプリケーション(例えば、オーディオ/ビデオ再生アプリ等)も保有(記憶)されていてもよいことは勿論である。
【0030】
そして、本実施形態においては、このような携帯端末3側のアプリケーションを車載機2側で利用することが可能に構成されている。すなわち、本実施形態において、車載機2と携帯端末3とは、ターミナルモードでの接続状態を確立することができるターミナルモード対応機器とされている。このようなターミナルモードは、例えば、車載機2にインストールされているターミナルモード用のアプリケーションを操作入力部5の操作にともなって車載側制御部4が実行することによって実現してもよい。ターミナルモードの確立に際しては、車載機2と携帯端末3との間で、両者のターミナルモード用のアプリケーションに基づいて、ターミナルモードでの接続に必要な所定のデータの授受および動作設定が行われてもよい。
【0031】
ターミナルモードでの接続状態においては、基本的に、携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像を、車載側画像出力部11によって車載機2側で表示し、また、操作入力部5の操作によって、当該携帯端末3側のアプリケーションを車載機2側で操作することが可能とされている。すなわち、ターミナルモードにおいては、車載機2側において、携帯端末3側で表示されている携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像と同一の画像が携帯端末3側から取得されて表示されている状況下で、操作入力部5が、操作内容に応じた座標信号を入力すると、この入力結果が、車載側制御部4によって携帯側制御部15に送信されて入力される。次いで、携帯側制御部15は、当該入力された座標信号と、予め保有している車載機2と携帯端末3との画面座標対応関係データ(座標の対応関係を示すテーブルであってもよい)とに基づいて、携帯端末3の画面上における当該座標信号に該当する座標を割り出す。次いで、携帯側制御部15は、割り出された携帯端末3の画面上の座標に対応するコマンドが存在する場合、すなわち、割り出された座標が、携帯端末3側で表示されている携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像における既知の操作領域(操作ボタン等)に該当する場合には、該当するコマンドに応じた当該携帯端末3側のアプリケーションの動作を実行する。そして、このような携帯端末3側のアプリケーションの動作の実行結果は、携帯端末3側から車載機2側に入力されて、映像および音声の出力として反映されることになる。ただし、ターミナルモードにおいて、携帯端末3側での音声出力は禁止してもよい。また、車載機2は、携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像を表示する際には、車載機2の画面サイズと携帯端末3の画面サイズとの差異を予め把握した上で、画像サイズの拡大やアスペクト比変更等の必要な画像処理を行ってもよい。
【0032】
ここで、携帯端末3側のアプリケーションとしてNAVIアプリを実行する場合には、携帯端末3は、経路のデータその他の最新の地図データ等のナビゲーションに必要なデータを通信を介してサーバから取得してもよい。このとき、携帯端末3は、NAVIアプリにおける公知の地点検索機能によって操作入力部5の操作に応じた目的地の検索・設定を行って、この設定結果を示す目的地情報をサーバに送信してもよい。また、このとき、携帯端末3は、自らに搭載された位置検出機能(例えば、GPSレシーバ)によって現在地の位置(絶対座標)を測位し、測位結果を自車位置情報としてサーバに送信してもよい。そして、サーバは、このようにして携帯端末3から送信された目的地情報および自車位置情報に基づいて、目的地までの最適経路を探索し、探索結果を携帯端末3に提供してもよい。この場合には、携帯端末3側で、サーバから提供された最適経路を誘導経路とした経路誘導が実行され、実行結果としての画像および音声が車載機側1に反映されることになる。なお、操作入力部5の操作に応じた目的地の設定は、ターミナルモードによる車載機2側での携帯端末3側のアプリケーションの操作の一態様に他ならない。
【0033】
また、本実施形態においては、車載機2に対して、携帯端末3とのターミナルモードでの接続を行う際の初期設定として、車載アプリと携帯端末3側のアプリケーションとの双方が起動される場合における車載機2側での表示/音声出力の優先順位について、原則的に車載アプリの表示/音声出力を優先させ、NAVIアプリの音声(ナビゲーション音声)発生時に限定してNAVIアプリの表示/音声出力を割り込ませる旨の設定(以下、ナビ音声発生時割り込み設定と称する)を行うことができるようになっている。このようなナビ音声発生時割り込み設定は、前述したターミナルモード用のアプリケーションにおける設定画面に対する操作入力部5の操作によって行うことができるようにしてもよい。また、ナビ音声発生時割り込み設定は、これに対応するフラグを車載側制御部4に設定することによって行うようにしてもよい。なお、ナビ音声発生時割り込み設定状態においても、車載アプリが起動されていない場合には、携帯端末3側のアプリケーションが車載機2側で表示/音声出力されてもよいことは勿論である。
【0034】
(ナビ音声取得状態検出部8の基本的な構成)
さらに、本実施形態において、ナビ音声取得状態検出部8は、車載機2と携帯端末3とがターミナルモードで接続されている場合に、車載機2側において携帯端末3側からのNAVIアプリに基づくナビゲーション音声の取得が行われている状態であるナビ音声取得状態を検出するようになっている。このナビ音声取得状態の検出は、携帯端末3側から携帯側音声出力部17を介してナビ音声取得状態検出部8に入力された携帯端末3側のアプリケーションにおける音声データに基づいて行われる。このとき、ナビ音声取得状態検出部8は、当該入力された音声データから、この音声データの種類がナビゲーション(NAVIアプリ)であることを示す識別情報(例えば、RTPパケットヘッダ内の情報)が取得されたこと(ナビ音声取得状態検出部8に予め記憶された当該識別情報との一致が確認されたこと)によって、ナビ音声取得状態の検出を開始するようにしてもよい。そして、この後は、ナビ音声取得状態検出部8は、当該音声データの終端を示す識別情報を取得する(ナビ音声取得状態検出部8に予め記憶された当該識別情報との一致が確認される)までは、ナビ音声取得状態を継続して検出し、当該終端を示す識別情報が取得されたことによって、ナビ音声取得状態の検出を終了するようにしてもよい。一方、ナビ音声取得状態検出部8は、ナビゲーション音声以外の携帯端末3側のアプリケーションに基づく音声データが入力された場合には、この音声データの識別情報から得られる音声データの種類がナビゲーション以外のもの(例えば、楽曲)であること等によって、ナビ音声取得状態を不検出とすればよい。ただし、ナビ音声取得状態の検出方法は、このような方法に限定されない。また、ナビ音声取得状態検出部8は、これの動作の開始トリガとして、必要であれば、車載機2と携帯端末3とがターミナルモードで接続されていることを、その旨を示す車載制御部4からの入力信号や動作状態フラグの設定値の確認等に基づいて検知してもよい。
【0035】
(画像切り替え部10の基本的な構成)
そして、このようなナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が、ナビ音声発生時割り込み設定状態の車載側制御部4による車載アプリの実行およびこれにともなう車載アプリに基づく画像/音声の出力(表示、音声出力)が行われている際に開始されたことを契機として、画像切り替え部10は、当該車載アプリに基づく画像の表示からナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えを行うようになっている。このとき、画像切り替え部10は、ナビ音声取得状態検出部8によってナビ音声取得状態の検出が開始されたことを、その旨を示すデータ(フラグ等)や信号をナビ音声取得状態検出部8または車載側制御部4から取得することによって検知してもよい。また、このとき、画像切り替え部10は、ナビ音声取得状態の検出の開始の際に車載アプリに基づく画像/音声の出力が行われていることを、その旨を示すデータ(フラグ等)や信号を車載側制御部4から取得することによって検知してもよい。ここで、画像切り替え部10には、ターミナルモード接続状態かつナビ音声発生時割り込み設定状態において、車載アプリに基づく画像データだけでなく、携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像データが、携帯側画像出力部16を介して入力(すなわち、取得)される。そして、画像切り替え部10は、ナビ音声取得状態検出部8によってナビ音声取得状態の検出が開始されていない場合には、当該入力された車載アプリに基づく画像データおよび携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像データのうち、車載アプリに基づく画像データを選択して、これを車載側画像出力部11に出力する。これにより、ターミナルモード接続状態においても、ナビ音声取得状態の検出が開始されていない場合においては、画像切り替え部10および車載側画像出力部11によって車載アプリに基づく画像の表示(選択的な表示)が行われる。一方、画像切り替え部10は、ナビ音声取得状態検出部8によってナビ音声取得状態の検出が開始された場合には、携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像データすなわちナビゲーション画像の画像データを選択して、これを車載側画像出力部11に出力する。これにより、ターミナルモード接続状態においてナビ音声取得状態の検出が開始された場合には、画像切り替え部10および車載側画像出力部11によってナビゲーション画像の割り込み表示(選択的な表示)が開始される。このようにして、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出の開始を契機として、車載アプリに基づく画像の表示からナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えが行われる。
【0036】
このようなナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えが行われた後は、画像切り替え部10は、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が継続していることを、その旨を示すデータや信号をナビ音声取得状態検出部8または車載側制御部4から取得することや、あるいは、後述するナビ音声取得状態の検出の終了が検知されていないこと等に基づいて検知した上で、新たに入力されたナビゲーション画像の画像データを選択して、これを車載側画像出力部11に出力する。これにより、ナビ音声取得状態の検出が継続されている場合には、画像切り替え部10および車載側画像出力部11によってナビゲーション画像の割り込み表示が継続される。
【0037】
その後、画像切り替え部10は、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が終了したことを、その旨を示すデータや信号をナビ音声取得状態検出部8または車載側制御部4から取得すること等によって検知すると、車載アプリに基づく画像データを選択して、これを車載側画像出力部11に出力する。これにより、ナビ音声取得状態の検出が終了した場合には、ナビゲーション画像の割り込み表示が終了する。換言すれば、ナビゲーション画像の割り込み表示から車載アプリに基づく画像の表示への切り替えが行われる。
【0038】
以上のようにして、画像切り替え部10の動作により、ナビ音声取得状態検出部8によってナビ音声取得状態が検出されている場合には、ナビゲーション画像の割り込み表示が選択的に行われ、ナビ音声取得状態が検出されていない場合には、車載アプリに基づく画像の表示が選択的に行われる。
【0039】
(音声切り替え部7の基本的な構成)
また、音声切り替え部7は、前述したナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が、ナビ音声発生時割り込み設定状態の車載側制御部4による車載アプリの実行およびこれにともなう車載アプリに基づく画像/音声の出力が行われている際に開始されたことを契機として、当該車載アプリに基づく音声の出力からナビゲーション音声の割り込み出力への切り替えを行うようになっている。このとき、音声切り替え部7は、画像切り替え部10の場合と同様に、ナビ音声取得状態検出部8によってナビ音声取得状態の検出が開始されたことを、その旨を示すデータや信号をナビ音声取得状態検出部8または車載側制御部4から取得することによって検知してもよい。また、このとき、音声切り替え部7は、画像切り替え部10の場合と同様に、ナビ音声取得状態の検出の開始の際に車載アプリに基づく画像/音声の出力が行われていることを、その旨を示すデータや信号を車載側制御部4から取得することによって検知してもよい。ここで、音声切り替え部7には、ターミナルモード接続状態かつナビ音声発生時割り込み設定状態において、車載アプリに基づく音声データが入力されるだけでなく、携帯端末3側のアプリケーションに基づく音声データが、携帯側音声出力部17を介して入力(すなわち、取得)される場合がある。そして、音声切り替え部7は、ナビ音声取得状態検出部8によってナビ音声取得状態の検出が開始されていない場合には、当該入力された車載アプリに基づく音声データおよび携帯端末3側のアプリケーションに基づく音声データのうち、車載アプリに基づく音声データを選択して、これを車載側音声出力部12に出力する。これにより、ターミナルモード接続状態においても、ナビ音声取得状態の検出が開始されていない場合においては、音声切り替え部7および車載側音声出力部12によって車載アプリに基づく音声の出力(選択的な音声出力)が行われる。一方、音声切り替え部7は、ナビ音声取得状態検出部8によってナビ音声取得状態の検出が開始された場合には、携帯端末3側のアプリケーションに基づく音声データすなわちナビゲーション音声の音声データを選択して、これを車載側音声出力部12に出力する。これにより、ターミナルモード接続状態においてナビ音声取得状態の検出が開始された場合には、音声切り替え部7および車載側音声出力部12によってナビゲーション音声の割り込み出力(選択的な音声出力)が開始される。このようにして、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出の開始を契機として、車載アプリに基づく音声の出力からナビゲーション音声の割り込み出力への切り替えが行われる。
【0040】
このようなナビゲーション音声の割り込み出力への切り替えが行われた後は、音声切り替え部7は、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が継続していることを、その旨を示すデータや信号をナビ音声取得状態検出部8または車載側制御部4から取得することや、あるいは、後述するナビ音声取得状態の検出の終了が検知されていないこと等に基づいて検知した上で、新たに入力されたナビゲーション音声の音声データを選択して、これを車載側音声出力部12に出力する。これにより、ナビ音声取得状態の検出が継続されている場合には、音声切り替え部7および車載側音声出力部12によってナビゲーション音声の割り込み出力が継続される。
【0041】
その後、音声切り替え部7は、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が終了したことを、その旨を示すデータや信号をナビ音声取得状態検出部8または車載側制御部4から取得すること等によって検知すると、車載アプリに基づく音声データを選択して、これを車載側音声出力部12に出力する。これにより、ナビ音声取得状態の検出が終了した場合には、ナビゲーション音声の割り込み出力が終了する。換言すれば、ナビゲーション音声の割り込み出力から車載アプリに基づく音声の出力への切り替えが行われる。
【0042】
以上のようにして、音声切り替え部7の動作により、ナビ音声取得状態検出部8によってナビ音声取得状態が検出されている場合には、ナビゲーション音声の割り込み出力が選択的に行われ、ナビ音声取得状態が検出されていない場合には、車載アプリに基づく音声の出力が選択的に行われる。
【0043】
(携帯側制御部15の基本的な構成)
一方、携帯側制御部15は、ターミナルモード接続状態において、操作入力部5の操作にともなって起動された携帯端末3側のアプリケーションを実行し、このアプリケーションに基づく画像データおよび音声データを、それぞれ携帯側画像出力部16および携帯側音声出力部17を介して車載機2側に出力(提供)する。このとき、携帯側制御部15によって実行される携帯端末3側のアプリケーションがNAVIアプリである場合には、ナビゲーション画像の画像データおよびナビゲーション音声の音声データが車載機2側に出力されることになる。
【0044】
このようにして出力された携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像データおよび音声データは、前述のように、画像切り替え部10、音声切り替え部7、ナビ音声取得状態検出部8にそれぞれ入力されて取得されることになる。
【0045】
<車載側制御部4の特徴的な構成>
前述のように、車載側制御部4は、ナビ音声取得状態検出部8、画像切り替え部10および音声切り替え部7の基本動作に関与することがあるが、更に、車載側制御部4は、本発明に特有の構成として、割り込み開始通知手段としての機能を備えている。
【0046】
すなわち、車載側制御部4は、画像切り替え部10によってナビゲーション画像の割り込み表示が開始されたことを検知するとともに、音声切り替え部7によってナビゲーション音声の割り込み出力が開始されたことを検知すると、ナビゲーションの割り込み出力が開始した旨の通知(以下、割り込み開始通知と称する)を、携帯端末3に送信するようになっている。このとき、車載側制御部4は、ナビゲーション画像の割り込み表示が開始されたことについては、その旨のデータや信号を画像切り替え部10から取得することによって検知してもよい。また、車載側制御部4は、ナビゲーション音声の割り込み出力が開始されたことについては、その旨のデータや信号を音声切り替え部7から取得することによって検知してもよい。
【0047】
このようにして送信された割り込み開始通知(信号)は、携帯側制御部15に入力されて、次に述べる携帯側制御部15の特徴的な構成を動作させるトリガとなる。
【0048】
<携帯側制御部15の特徴的な構成>
前述のように、携帯側制御部15は、携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像データおよび音声データとして、ナビゲーション画像の画像データおよびナビゲーション音声の音声データを車載機2側に出力する場合があるが、この際に、携帯側制御部15は、ナビゲーション音声の音声データに続いて、ナビ音声取得状態検出用音声の音声データを出力(提供)するようになっている。
【0049】
ただし、ナビ音声取得状態検出用音声とは、これに先立って提供されるナビゲーション音声の車載機2側での取得が、当該ナビゲーション音声とともに提供されるナビゲーション画像の車載機2側での取得中に終了した後においても、ナビ音声取得状態検出部8にナビ音声取得状態を検出させるための音声(所定の音声)のことである。
【0050】
ここで、ナビゲーション音声の車載機2側での取得がナビゲーション画像の車載機2側での取得中に終了する典型的なケースとしては、図4において説明した交差点案内を挙げることができる。携帯端末3のNAVIアプリを利用した交差点案内においては、自車が案内対象交差点の所定距離手前(例えば、300m手前)の地点に到達した時点で交差点拡大図の表示が開始し、以後、自車の案内対象交差点の通過完了時まで表示が継続される。これに対して、交差点音声案内は、交差点拡大図の表示開始時点に数秒程度行われて終了してしまい、その後は、案内対象交差点の直前までは行われない。このような場合に、現状のターミナルモード技術のみに頼る場合には、車載機2側では、交差点音声案内の期間(すなわち、現状でのナビ音声取得状態の検出期間)が交差点拡大図の表示期間に比べて短いことによって、交差点音声案内の割り込み終了と同時に交差点拡大図の割り込み表示も不十分なまま終了してしまうことになる。ナビ音声取得状態検出用音声を提供することは、このような現状に対応して、実際の交差点音声案内が終了した後においても、恰も交差点音声案内が行われているかの認識を車載機2側にさせることによって、ナビ音声取得状態の検出期間の拡大ひいてはナビ音声取得状態の検出期間に限定した交差点拡大図の表示期間の拡大を図ったものである。
【0051】
このような観点からすれば、ナビ音声取得状態検出用音声は、ナビ音声取得状態検出部8側で、恰もナビゲーション音声であると認識させることができる音声であることが求められる。このような音声としては、音声の種類がナビゲーションであることを示す識別情報を含む音声データ等を挙げることができる。
【0052】
携帯側制御部15は、このようなナビ音声取得状態検出用音声の音声データの出力(提供)を、前述した車載機2側からの割り込み開始通知の入力をトリガとして行うようになっている。すなわち、車載機2側へのナビ音声取得状態検出用音声の提供は、これに先だって提供されたナビゲーション画像およびナビゲーション音声の車載機2側での割り込み出力の開始を待って行われることになる。なお、このとき、携帯側制御部15は、ナビ音声取得状態検出用音声の音声データとともに、ナビゲーション画像の画像データのうちの既にナビゲーション音声の音声データとともに出力されたものに対する後続の画像データを出力するようになっている。
【0053】
そして、このようにして携帯側制御部15から出力されたナビ音声取得状態検出用音声の音声データは、ナビ音声取得状態検出部8に入力されて、次に述べるナビ音声取得状態検出部8の特徴的な構成を動作させるトリガとなる。
【0054】
<ナビ音声取得状態検出部8の特徴的な構成>
すなわち、ナビ音声取得状態検出部8は、携帯端末3側からナビ音声取得状態検出用音声の音声データが入力された場合には、この入力された音声データに含まれている音声の種別がナビゲーションであることを示す識別情報等に基づいて、ナビゲーション音声が取得されたと認識するようになっている。
【0055】
これにより、ナビ音声取得状態検出部8は、ナビゲーション音声の実際の取得期間が当該ナビゲーション音声とともに提供されたナビゲーション画像の取得期間中に終了した後においても、ナビ音声取得状態検出用音声の取得期間中は、ナビ音声取得状態を検出し続けることができる。このときの検出の仕方は、前述したナビ音声取得状態検出部8の基本的な構成におけるナビゲーション音声の取得期間と同様である。
【0056】
このようにして、ナビゲーション音声に基づくナビ音声取得状態の検出期間に、ナビ音声取得状態検出用音声に基づくナビ音声取得状態の検出期間を追加することができる。
【0057】
そして、このことによって、次に述べるような車載機2側におけるナビゲーション画像の割り込み表示期間の拡大を図ることができる。
【0058】
<画像切り替え部10の特徴的な構成>
すなわち、画像切り替え部10には、携帯端末3側からナビ音声取得状態検出用音声の音声データとともに出力されたナビゲーション画像の画像データが入力されるようになっている。
【0059】
そして、画像切り替え部10は、前述したナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態検出用音声に基づくナビ音声取得状態の検出が行われることにより、ナビゲーション音声の取得期間中と同様に、入力されたナビゲーション画像の画像データを選択して車載側画像出力部11に出力するようになっている。
【0060】
なお、ナビゲーション音声と、これに続いて提供されるナビ音声取得状態検出用音声とは、それぞれが独立した音声データであるため、ナビ音声取得状態検出部8は、それぞれに独立したナビ音声取得状態の検出(検出の開始、継続および終了)を行う。したがって、画像切り替え部10は、ナビゲーション音声に基づいたナビ音声取得状態の検出期間が終了したことを検知することになるため、これにより、一旦は、ナビゲーション画像の割り込み表示から車載アプリに基づく画像の表示への切り替えを行うことになる。しかし、その後、殆ど間髪を入れずにナビ音声取得状態検出用音声に基づいたナビ音声取得状態の検出期間の開始が検知されるため、直ちにナビゲーション画像の割り込み表示に復帰することになる。したがって、ナビ音声取得状態検出用音声の取得期間中に割り込み表示されるナビゲーション画像(すなわち、ナビ音声取得状態検出用音声とともに提供されたナビゲーション画像)は、これに先立つナビゲーション音声の取得期間中に割り込み表示されていたナビゲーション画像に対して内容の連続性が十分に維持された画像となる。
【0061】
このような構成によれば、例えば、自車が案内対象交差点に差し掛かった場合に、交差点音声案内(ナビゲーション音声の割り込み出力)が終了した後も、ナビ音声取得状態検出用音声の取得期間中は、ナビ音声取得状態を検出することによって交差点拡大図(ナビゲーション画像)の割り込み表示を行うことができるので、案内対象交差点を適切に案内することができる。
【0062】
<音声切り替え部7の特徴的な構成>
このように、ナビ音声取得状態検出用音声の取得期間中においては、画像切り替え部10によってナビゲーション画像の割り込み表示を行うことができるわけであるが、その一方で、取得されているナビ音声取得状態検出用音声については、ナビ音声取得状態の検出期間を拡大するための意義はあっても、それ自体を音声出力する必要性は乏しい。
【0063】
このため、音声切り替え部7は、ナビ音声取得状態検出用音声の取得期間中においては、音声出力選択手段として機能し、車載機側のアプリケーションに基づく音声の出力を選択的に行うようになっている。なお、このような処理を行うには、音声切り替え部7が、ナビ音声取得状態検出用音声の取得期間の開始を検知することが必要となるが、この検知は、例えば、今回のナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態(ナビ音声取得状態検出用音声に基づくもの)の検出の開始が、前回のナビ音声取得状態(ナビゲーション音声に基づくもの)の検出の終了から予め設定された所定時間(僅かな時間)以内になされたことを確認することを以て行うようにしてもよい。この場合には、例えば、車載側制御部4に計時機能(タイマ)を搭載して、前回のナビ音声取得状態の検出の終了から今回のナビ音声取得状態の検出の開始までの期間を計測させておき、この計測の結果を利用するようにしてもよい。
【0064】
<ナビ音声取得状態検出用音声について>
また、上記構成に加えて、更に、ナビ音声取得状態検出用音声は、無音の音声データであってもよい。このように構成すれば、ナビゲーション音声の割り込み出力の後に、意図しない有音量の音声が割り込み出力されることを確実に回避することができる。
【0065】
さらに、前述のように、ナビ音声取得状態検出用音声の提供期間の始期(開始トリガ)については、車載機2側からの割り込み開始通知が入力された時点とすることができるが、終期(終了トリガ)についても定める必要がある。例えば、ナビ音声取得状態検出用音声の提供を、案内対象交差点に対する交差点拡大図表示をともなう第1回目の(交差点300m手前での)交差点音声案内の音声データの提供に続いて行う場合には、当該案内対象交差点に対する交差点拡大図表示をともなう第2回目の(交差点直前での)交差点音声案内の発生時を終期としてもよい。また、ナビ音声取得状態検出用音声の提供を、案内対象交差点に対する交差点拡大図表示をともなう第2回目の交差点音声案内の音声データの提供に続いて行う場合には、自車位置の案内対象交差点の通過完了時を終期としてもよい。このとき、携帯側制御部15は、何らかの方法(例えば、前回の音声案内から所定時間内に次の音声案内が発生したこと等)によって案内ポイントが交差点であることを検知した上で、案内ポイントの通過完了時をナビ音声取得状態検出用音声の提供期間の終期と決定してもよい。
【0066】
<車載システムの特徴的な動作例>
次に、図2は、以上の車載システム1を備えた自車が、誘導経路上の直近の案内ポイントとしての案内対象交差点に差し掛かった場合における動作を示したものである。
【0067】
すなわち、図2においては、車載機2側で車載アプリに基づく画像/音声(例えば、楽曲コンテンツ)を出力している状態(STEP11)から、自車が案内対象交差点の所定距離手前(300m手前)の地点に到達したことによって、携帯端末3側で、交差点拡大図の表示をともなう第1回目の交差点音声案内が発生する(STEP12)。これにより、携帯端末3側から車載機2側への交差点拡大図および案内音声(例えば、「300m先左折です」)の提供が開始される(STEP13)。そして、車載機2側では、携帯端末3側から取得された案内音声に基づいて、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が行われるため、交差点拡大図の割り込み表示および交差点音声案内の割り込みが開始される(STEP14)。次に、この割り込みの開始を契機として、車載機2側から携帯端末3側に、割り込み開始通知が出力される(STEP15)。なお、この割り込み開始通知の出力後も、車載機2側では、交差点音声案内の割り込みが未終了(案内音声の途中までが発話された状態)であるため、交差点拡大図の割り込み表示も継続される(STEP16)。次に、携帯端末3側では、交差点音声案内期間が終了したことによって交差点拡大図のみが出力された状態となり(STEP17)、この状態において、STEP15における割り込み開始通知に応答して、携帯端末3側から車載機2側に、交差点拡大図とともにナビ音声取得状態検出用音声が提供される(STEP18)。このとき、車載機2側では、音声案内が終了していることによって、車載アプリに基づく画像/音声の出力が行われているが、この期間は僅かであるので、図示は省略する。そして、車載機2側では、携帯端末3側から取得されたナビ音声取得状態検出用音声に基づいて、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が行われるため、交差点拡大図の割り込み表示が行われる(STEP19)。このとき、車載機2側では、車載アプリに基づく音声の出力への切り替えが行われる。このような交差点拡大図の割り込み表示と車載アプリに基づく音声の出力とは、ナビ音声取得状態検出用音声の提供期間の終期(換言すれば、ナビ音声取得状態の検出期間の終期)、ここでは、交差点拡大図の表示をともなう第2回目の音声案内の発生時まで行われる。そして、ナビ音声取得状態検出用音声の提供が終了した後は、ナビ音声取得状態が検出されなくなるため、これにともなって、車載アプリに基づく画像の表示に切り替わることになる。しかし、この車載アプリに基づく画像の表示期間は僅かであるので、図示は省略する。
【0068】
次に、交差点拡大図の表示をともなう第2回目の交差点音声案内は、自車が案内対象交差点の直前の地点に到達したことによって発生する(STEP20)。これにより、携帯端末3側から車載機2側への交差点拡大図および案内音声(例えば、「まもなく左折です」)の提供が開始される(STEP21)。そして、車載機2側では、携帯端末3側から取得された案内音声に基づいて、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が行われるため、交差点拡大図の割り込み表示および交差点音声案内の割り込みが開始される(STEP22)。このとき表示される交差点拡大図は、STEP19における交差点拡大図の割り込み表示が終了してから殆ど時間を空けずに表示されるものであるため、STEP19における交差点拡大図との間で内容に十分な連続性を有したもの(換言すれば、画像の途切れが少ないもの)となっている。次に、この割り込みの開始を契機として、車載機2側から携帯端末3側に、割り込み開始通知が出力される(STEP23)。なお、この割り込み開始通知の出力後も、車載機2側では、交差点音声案内の割り込みが未終了であるため、交差点拡大図の割り込み表示も継続される(STEP24)。次に、携帯端末3側では、交差点音声案内期間が終了したことによって交差点拡大図のみが出力された状態となり(STEP25)、この状態において、STEP23における割り込み開始通知に応答して、携帯端末3側から車載機2側に、交差点拡大図とともにナビ音声取得状態検出用音声が提供される(STEP26)。このとき、車載機2側では、音声案内が終了していることによって、車載アプリに基づく画像/音声の出力が行われているが、この期間は僅かであるので、図示は省略する。そして、車載機2側では、携帯端末3側から取得されたナビ音声取得状態検出用音声に基づいて、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が行われるため、交差点拡大図の割り込み表示が行われる(STEP27)。このとき、車載機2側では、車載アプリに基づく音声の出力への切り替えが行われる。このような交差点拡大図の割り込み表示と車載アプリに基づく音声の出力とは、ナビ音声取得状態検出用音声の提供期間の終期(換言すれば、ナビ音声取得状態の検出期間の終期)、ここでは、案内対象交差点の通過完了時まで行われる。そして、ナビ音声取得状態検出用音声の提供が終了した後は、ナビ音声取得状態が検出されなくなるため、これにともなって、車載アプリに基づく画像の表示に切り替わることになる。
【0069】
このようにして、交差点案内の際に、交差点拡大図の割り込み表示期間を十分に確保することができる。
【0070】
(ナビゲーション割り込み方法の実施形態)
次に、図1の車載システム1を適用した本発明に係るナビゲーション割り込み方法の実施形態について、図3を参照して説明する。
【0071】
なお、便宜上、図3の初期状態において、車載機2と携帯端末3とは、ターミナルモードで接続されており、また、車載機2は、ナビ音声発生時割り込み設定状態になっているものとする。
【0072】
そして、このような初期状態から、まず、図3のステップ31(ST31)において、操作入力部5の操作による車載アプリ(例えば、楽曲)の実行の指示に基づいて、画像切り替え部10および音声切り替え部7により、車載アプリに基づく画像/音声を出力する。
【0073】
次いで、ステップ32(ST32)において、画像切り替え部10および音声切り替え部7により、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が開始されたか否かを判定する。そして、ステップ32(ST32)において肯定的な判定結果が得られた場合には、ステップ33(ST33)に進み、否定的な判定結果が得られた場合には、ステップ32(ST32)を繰り返す。
【0074】
次いで、ステップ33(ST33)において、画像切り替え部10により、ナビゲーション画像の割り込み表示を開始するとともに、音声切り替え部7により、ナビゲーション音声の割り込み出力を開始する。
【0075】
次いで、ステップ34−1(ST34−1)において、車載側制御部4により、携帯端末3側に割り込み開始通知を出力する。また、このとき、ステップ34−2(ST34−2)において、画像切り替え部10および音声切り替え部7により、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が終了したか否かを判定する。そして、ステップ34−2(ST34−2)において肯定的な判定結果が得られた場合には、ステップ35−2(ST35−2)に進み、否定的な判定結果が得られた場合には、ステップ34−2(ST34−2)を繰り返す。
【0076】
次いで、ステップ35−1(ST35−1)において、携帯側制御部15により、ステップ34−1(ST34−1)における割り込み開始通知に応答して、ナビ音声取得状態検出用音声を、ナビゲーション画像とともに提供する。また、このとき、ステップ35−2(ST35−2)において、画像切り替え部10および音声切り替え部7により、車載アプリに基づく画像/音声を出力する。ただし、このステップ35−2(ST35−2)の出力期間は僅かである。
【0077】
次いで、ステップ36(ST36)において、画像切り替え部10および音声切り替え部7により、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が終了したか否かを判定する。そして、ステップ36(ST36)において肯定的な判定結果が得られた場合には、ステップ37(ST37)に進み、否定的な判定結果が得られた場合には、ステップ36(ST36)を繰り返す。
【0078】
次いで、ステップ37(ST37)において、画像切り替え部10により、ナビゲーション画像の割り込み表示を行うとともに、音声切り替え部7により、車載アプリに基づく音声を出力する。
【0079】
次いで、ステップ38(ST38)において、画像切り替え部10および音声切り替え部7により、ナビ音声取得状態検出部8によるナビ音声取得状態の検出が開始されたか否かを判定する。そして、ステップ38(ST38)において肯定的な判定結果が得られた場合には、ステップ39(ST39)に進み、否定的な判定結果が得られた場合には、ステップ38(ST38)を繰り返す。
【0080】
次いで、ステップ39(ST39)において、画像切り替え部10および音声切り替え部7により、車載アプリに基づく画像/音声を出力してステップ32(ST32)に戻る。ここで、交差点拡大図表示をともなう第2回目の交差点音声案内(交差点直前での音声案内)が行われる場合には、ステップ39(ST39)の出力期間は僅かであり、ステップ32(ST32)を経て直ちにステップ33(ST33)に進む。一方、そうでない場合には、次の案内ポイントまでステップ32(ST32)の判定が繰り返される。このような処理は、目的地に到着するまで繰り返し行えばよい。
【0081】
以上述べたように、本発明によれば、ナビゲーション画像の割り込み表示中にナビゲーション音声の割り込み出力が終了した後においても、ナビ音声取得状態検出用音声の取得期間中は、ナビ音声取得状態を検出することによってナビゲーション画像の割り込み表示を行うことができるので、案内対象交差点を適切に案内することができる。
【0082】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限度において種々変更することができる。
【符号の説明】
【0083】
1 車載システム
2 車載機
3 携帯端末
8 ナビ音声取得状態検出部
10 画像切り替え部
15 携帯側制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部および操作部を有する車載機と携帯端末とを備え、前記車載機と前記携帯端末とが、前記携帯端末側のアプリケーションに基づく画像を前記表示部に表示して、当該アプリケーションを前記操作部によって操作することが可能な所定の接続状態で接続可能とされた車載システムであって、
前記車載機は、
前記携帯端末が前記所定の接続状態で接続されている場合に、前記携帯端末側からのナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション音声の取得が行われている状態であるナビ音声取得状態を検出するナビ音声取得状態検出手段と、
このナビ音声取得状態検出手段によって前記ナビ音声取得状態が検出されている場合に、前記表示部への前記ナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション画像の割り込み表示を選択的に行い、前記ナビ音声取得状態検出手段によって前記ナビ音声取得状態が検出されていない場合に、前記表示部への前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示を選択的に行う表示選択手段と
を備え、
前記携帯端末は、
前記車載機への前記ナビゲーション画像および前記ナビゲーション音声の提供を行うナビ画像/音声提供手段と、
このナビ画像/音声提供手段による前記ナビゲーション画像および前記ナビゲーション音声の提供の際に、当該ナビゲーション音声の前記車載機側での取得が当該ナビゲーション画像の前記車載機側での取得中に終了した後においても前記ナビ音声取得状態検出手段に前記ナビ音声取得状態を検出させるための所定の音声を、当該ナビゲーション音声に続いて提供する所定音声提供手段と
を備え、
前記ナビ音声取得状態検出手段は、前記ナビゲーション音声の取得が前記ナビゲーション画像の取得中に終了した後においても、前記所定の音声の取得期間中は前記ナビ音声取得状態を検出し、
前記表示選択手段は、前記所定の音声の取得期間中は、前記ナビ音声取得状態検出手段によって前記ナビ音声取得状態が検出されていることに基づいて、取得中の前記ナビゲーション画像の割り込み表示を選択的に行うこと
を特徴とする車載システム。
【請求項2】
前記車載機は、前記所定の音声の取得期間中に、前記車載機側のアプリケーションに基づく音声の出力を選択的に行う音声出力選択手段を備えたこと
を特徴とする請求項1に記載の車載システム。
【請求項3】
前記車載機は、前記表示選択手段によって前記ナビゲーション画像の割り込み表示が開始された場合に、その旨を前記携帯端末に通知する割り込み開始通知手段を備え、
前記所定音声提供手段は、前記割り込み開始通知手段からの通知を待って、前記所定の音声の提供を行うこと
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載システム。
【請求項4】
前記ナビ音声取得状態検出手段は、前記ナビゲーション音声に含まれる当該音声の種類がナビゲーションである旨の情報に基づいて、前記ナビ音声取得状態の検出を行い、
前記所定の音声は、当該音声の種類がナビゲーションである旨の情報を含む音声データであること
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の車載システム。
【請求項5】
前記所定の音声は、無音の音声データであること
を特徴とする請求項4に記載の車載システム。
【請求項6】
車載機と携帯端末とを、前記携帯端末側のアプリケーションに基づく画像を前記車載機の表示部に表示して、当該アプリケーションを前記車載機の操作部によって操作することが可能な所定の接続状態で接続した上で、前記車載機側において、前記携帯端末側のナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション画像の割り込み表示を行うためのナビゲーション割り込み方法であって、
前記車載機と前記携帯端末とが前記所定の接続状態で接続されている場合に、前記携帯端末側から前記車載機側への前記ナビゲーション画像および前記ナビゲーション音声の提供を行う第1のステップと、
この第1のステップにおける前記ナビゲーション画像および前記ナビゲーション音声の提供の際に、当該ナビゲーション音声の前記車載機側での取得が当該ナビゲーション画像の前記車載機側での取得中に終了した後においても当該ナビゲーション音声の前記車載機側での取得が行われている状態であるナビ音声取得状態を前記車載機側で検出させるための所定の音声を、当該ナビゲーション音声に続いて提供する第2のステップと、
前記車載機側において、前記ナビ音声取得状態を検出する第3のステップと、
前記車載機側において、前記第3のステップによって前記ナビ音声取得状態が検出されている場合に、前記表示部への前記ナビゲーション画像の割り込み表示を選択的に行い、前記ナビ音声取得状態が検出されていない場合に、前記表示部への前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示を選択的に行う第4のステップと
を含み、
前記第3のステップは、前記ナビゲーション音声の前記車載機側での取得が前記ナビゲーション画像の前記車載機側での取得中に終了した後においても、前記所定の音声の取得期間中は前記ナビ音声取得状態を検出する第3’のステップを含み、
前記第4のステップは、前記所定の音声の取得期間中は、前記第3’のステップによって前記ナビ音声取得状態が検出されていることに基づいて、取得中の前記ナビゲーション画像の割り込み表示を選択的に行う第4’のステップを含むこと
を特徴とするナビゲーション割り込み方法。
【請求項7】
前記車載機側において、前記所定の音声の取得期間中に、前記車載機側のアプリケーションに基づく音声の出力を選択的に行う第5のステップを含むこと
を特徴とする請求項6に記載のナビゲーション割り込み方法。
【請求項8】
前記車載機側において、前記第4のステップにおける前記ナビゲーション画像の割り込み表示が開始された場合に、その旨を前記携帯端末に通知する第6のステップを含み、
前記第2のステップにおける前記所定の音声の提供は、前記第6のステップにおける通知を待って行うこと
を特徴とする請求項6または請求項7に記載のナビゲーション割り込み方法。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−113601(P2013−113601A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257361(P2011−257361)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】