説明

車載情報処理装置

【課題】
従来のナビゲーション装置では給油等により車両キーをオフして短い停止後に再び車両キーをオンすると、地図上に自車位置を示す自車マークを正確な位置に表示させるまで時間がかかるといった問題があった。
【解決手段】
車両キーのオン状態或いはオフ状態を判定し、車両キーがオフされた後にエンジンの温度が所定温度以下かどうか判定してエンジンの温度が所定温度以下になったことを検出した場合に演算手段或いは演算手段の一時記憶手段への電力供給を停止するようにした。
車両キーがオフになっても所定期間内はナビゲーション装置の電源スイッチはオンにされているため新たにアプリケーションプログラムを起動させる必要がなく、ガソリンを給油するため車両キーをオフし、給油が終了して車両キーを再びオンにした際にすばやく表示画面に地図や自車位置を表示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば自動車に搭載されるナビゲーション装置のような車システム上で動作する新規な車載情報処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車載情報処理装置としてパーソナルコンピュータと同様にオペレーティングシステム上で動作するナビゲーション装置が提案されている。
このようなオペレーティングシステム上で動作するナビゲーション装置において、電源投入からオペレーティングシステムが起動してナビゲーション処理のアプリケーションプログラムが動作するまでの一般的な処理の流れについて図1、図2及び図3を用いて説明する。
【0003】
図1はナビゲーション装置の主要部(電源部を含む)を模式化したもので、ナビゲーション装置1は演算処理部10を有し、この演算処理部10はCPU(Central Processing Unit)11、Flash ROM(Read Only Memory) 12、DRAM(Dynamic Random Access Memory)13等から構成されている。これらCPU11、Flash ROM12及びDRAM13は内部バス70によって接続されている。
【0004】
更にナビゲーション装置1には車両のバッテリから電源が供給されており、定電圧回路14において所定の電圧(例えば、3.3V)に変換され、車両キーに連動してオン/オフされる電源スイッチ16を介して定電圧回路14からの所定電圧がCPU11、FlashROM12及びRAM13等のデバイスに供給されるようになっている。
【0005】
図2のフローチャートにおいて、通常はバッテリからの電源ラインがナビゲーション装置1に接続されており、車両キーがオンされるとCPU11に対してリセットがかかるようになっているので、CPU11はステップ(以下ステップを“S”と略して表記する。)202でROM12に格納されているブートローダ(システム起動用プログラム;以後、便宜上図1にあるROM内の格納領域と同一の参照番号120を使用する。)を読み出して起動させる。
【0006】
ブートローダ120はS204でメモリや周辺デバイスの初期化を行なった後、S206でオペレーティングステムイメージをROM12の所定領域(以後、オペレーティングシステムイメージも便宜上図1にあるROM内の格納領域と同一の参照番号122を使用する。)から読み出してSDRAMなどの高速で読書きが可能なRAM13に展開し、S208でプログラムカウンタをオペレーティングステムイメージの先頭番地に設定してブートローダ処理を終了する。
【0007】
その後、図3にあるようにオペレーティングシステム122が起動してS302で初期化処理を開始し、S304で周辺デバイス等のドライバソフトが記憶されているROM12の所定領域(以後、周辺デバイス等のドライバソフトも便宜上図1にあるROM内の格納領域と同一の参照番号124を使用する。)から周辺デバイス等のドライバソフト124をロードして初期化する。
【0008】
そして初期化されたドライバソフトによりセンサデータの取得などの処理が行なわれてS306でオペレーティングシステムによる処理がすべて完了すると、S308に進んでCPU11はROM12の所定領域に記憶されているナビゲーション機能を始めとするアプリケーションプログラム126を読み出して起動させていくものである。
【特許文献1】特開2000−339053号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
こうした処理を経て、ナビゲーション処理などのアプリケーションプログラムが起動することになるが、このアプリケーションプログラムが起動されるまでには数秒の時間がかかっていた。
【0010】
その上、ナビゲーション装置の場合はGPS衛星やジャイロ等のセンサからの信号を基に自車位置を計算して地図上に自車位置を示す自車マークを正確な位置に表示させるので、実際にシステムとして機能するまでにさらに時間がかかっていた。
【0011】
こうした問題を軽減する為に車両キーをオフさせる以前の自車位置や地図データの格納位置を記憶しておき、起動した際にその位置を初期値として前記地図をすばやく読み出して表示させるなどして改善を図っている。
【0012】
また、特開2000−339053号公報(特許文献1)では電源オフ時に主記憶装置(DRAMなどのメモリ)に表示メモリの内容を退避させ、再び電源がオンになった際にこのメモリから表示メモリに戻すことが提案されている。
【0013】
ところが、前述した従来の技術では目的地に向かって走行している途中で給油する為にガソリンスタンドに立ち寄った場合など時間的には短いものの車両キーは操作者によってオフされ、電源がオフになる。
【0014】
このため、再び車両キーをオンした後にアプリケーションプログラムが起動され、かつGPS衛星やジャイロ等のセンサからの信号を基に自車位置を計算して地図上に自車位置を示す自車マークを正確な位置に表示させるまで時間がかかるといった問題があった。
ガソリンスタンドに立ち寄るとかの場合には、操作者はすぐにでも目的地等に出発したいという気持ちが強いために操作者にとって使い勝手が良いという印象を与えることができなかった。
【0015】
本発明は少なくともこうした車両キーをオフしている時間が短いと予想される状況の後に、再び車両キーをオンにした際にすばやく起動することができるオペレーティングシステム上で動作する車載情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記した課題を解決するために本発明は、車両キーのオン状態或いはオフ状態を判定する車両キー状態判定手段と、エンジン冷却水温等からエンジンの温度を検出するエンジン温度検出手段と、前記車両キー状態判定手段にて前記車両キーがオフされた後に前記温度検出手段にて検出されたエンジンの温度が所定温度以下かどうか判定するエンジン温度判定手段と、前記エンジン温度判定手段によってエンジンの温度が所定温度以下になったことを検出した場合に前記演算手段或いは一時記憶手段への電力供給を停止する電源制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0017】
また、上記した課題を解決するために本発明は、車両キーのオン状態或いはオフ状態を判定する車両キー状態判定手段と、車両の位置を検出する車両位置検出手段と、前記車両キー状態判定手段によって前記車両キーがオフされた際に前記車両位置検出手段によって検出された車両位置が道路から所定距離以内かどうか判別する車両位置判別手段と、前記車両位置判別手段にて前記車両が道路から所定距離内に位置している場合に前記演算手段或いは一時記憶手段への電力供給を所定時間維持する電源制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
このような車載情報処理装置によれば、車両キーがオフになっても所定期間内(エンジン温度や冷却水温等に依存する時間)は演算手段の電源スイッチはオンにされているため新たにアプリケーションプログラムを起動する必要がなく、ナビゲーション装置であれば、例えばガソリンを給油するため車両キーをオフし、給油が終了して車両キーを再びオンにした際にすばやく表示画面に地図や自車位置を表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
次に本発明の一実施例を図面に基づき詳細に説明するが、以下に説明する実施例に限られることなく本発明は種々の変形、応用ができることは言うまでもない。
【実施例1】
【0020】
まず、本発明になる車載情報処理装置の代表例として自動車に搭載する形式のナビゲーション装置の内部構成例について図4を用いて説明する。
ナビゲーション装置1は演算処理部10、外部記憶装置20、センサ部30、表示部
40、外部情報受信部50、入出力部60等から構成されている。
【0021】
演算処理部10はCPU(Central Processing Unit)11、Flash ROM(Read Only Memory) からなる記憶装置12、DRAM(Dynamic Random Access Memory)13から構成されている。もちろん演算処理部10を構成する要素はこれら以外にもあるが、本発明の説明に関連のない構成要素の図示は省略してある。
【0022】
CPU11は後述するアプリケーションプログラムを実行するほか種々の演算をするために用いられる。
例えばセンサ部30からの信号を所定のロジックにしたがって演算したり、GPS(Global Positioning System)信号受信部51からの情報に基づいて車両の現在位置を算出し、算出した現在位置情報から表示に必要な地図情報を外部記憶装置20から読み出して現在位置としての自車位置マークと共に表示部40に表示する機能を有している。
【0023】
記憶装置12はナビゲーション装置1の各種機能のアプリケーションプログラムやその
演算に必要なデータなどを記憶しておくもので、ここではFlash ROM12を用いているがこれと同等の機能を有するEPROM等であってもよい。
DRAM13は処理中の作業エリアとして使用したり、地図データなどを一時記憶したりするために用いられるもので、地図情報や演算データ、例えば後述するタッチパネルの指定場所の位置情報や選択された道路を構成する地点情報等を記憶したりするものである。
【0024】
外部記憶装置20は地図データ、道路種別、道路データを構成するノードやリンク構成
情報等の経路計算用道路データ、座標値、電話番号、住所等の施設情報等のナビゲーシ
ョン処理に必要な情報をデータベースとして構築している。
そして、外部記憶装置20は前述した情報を記憶しているDVD(Digital Versatile Disk)23が挿入されるDVDドライブ21及びハードディスクドライブの一方或いは両方の組み合わせで構成されている。
【0025】
センサ部30は方位センサ31、ジャイロ32を備えており、方位センサ31は地球が有している磁場を検出して自動車の向きを検出し、また、ジャイロ32は光ファイバジャイロや振動ジャイロ等が用いられ、自動車が回転した角度を検出するものである。
これらの方位センサ31及びジャイロ32の検出信号はアナログーディジタル変換器(A/D)34によりディジタル信号に変換されて内部バス70を介して演算処理部10に送られる。
【0026】
また、センサ部30は車輪速センサ33を備えており、車輪速センサ33は車輪の回転に伴って出力されるパルス信号をカウンタ35により計数することにより自動車の走行距離信号を生成し、この走行距離信号は同様に内部バス70を介して演算処理部10に送られる。
【0027】
温度センサ37は自動車エンジンの冷却水温や潤滑油温あるいはエンジン自体の温度を検出する機能を有している。この温度センサ37の検出信号はアナログーディジタル変換器(A−D変換器)34によりディジタル信号に変換されたのち、演算処理部10に送られる。
【0028】
また、これとは別に車両のエンジン制御用コンピュータ(図示せず)と定期的に通信を行ない、冷却水の温度を示す温度センサ37のデータをシリアルデータとしてSCI(Serial Communication Interface)36を介して取り込み、内部バス70を介してDRAM13に格納するようにしても良い。
【0029】
GPS信号受信部51はGPSアンテナ54を介してGPS衛星からの信号を受信し、自動車と衛星との間の距離および距離の変化率を測定することにより、自動車の現在位置、進行方向および進行方位を測定するもので、これらの測定データはSCI(Serial Communication Interface)53から内部バス70を介して演算部10に送られる。
【0030】
更に交通情報受信部52はFM多重受信機55を介してFM放送に重畳されているVICS情報を定期的に受信し、渋滞情報や交通規制及び交通事故発生情報等の交通情報を取り込み、これらの情報はSCI53から内部バス70を介して演算部10に送られ、そして、これらの交通情報は地図情報と共に表示部40で表示されるものである。
【0031】
表示部40は表示ドライバ41、コントローラ43、バッファ44等よりなる表示制御
手段及び液晶パネル42から構成され、内部バス70を介して演算処理部10から送られてくるデータをバッファ44に格納し、これに基づいて液晶パネル42に地図、誘導ルート、自車位置などを表示させるものである。
【0032】
また、コントローラ43は液晶パネル42に設置されたタッチパネル45に設けられた多数の近接センサからの信号を受けてユーザの指等で押された位置を検出する処理も行なっており、検出した位置に関する情報は割込みをかけてCPU11に送るようになっている。
尚、液晶パネル42とタッチセンサーを備えたタッチパネル45を組み合わせたものを表示画面として以下表記する。
【0033】
入出力部60はユーザによる指示を受け付けるハードスイッチやジョグスイッチなどで
構成されるKey PAD62、ユーザの操作するリモコン65からの光信号を受信するリモコン受光部61、演算処理部10が生成したユーザへのメッセージをスピーカ(SP)66で音声信号に変換すると共にマイク68を介して入力される音声信号を取り込んで信号変換するCODEC63等により構成されている。
これらはPIO(Port Input/Output)64及び内部バス70を介して演算処理部10とデータのやり取りを実行する
【0034】
次に、図5に基づきナビゲーション装置における電源部周辺の構成を説明するが、定電圧回路14及び電源スイッチ16ついては従来と同様の構成なので説明は省略する。
【0035】
電源制御回路18は定電圧回路14から直接的に電源供給を受けて動作するようになっており、車両キーの状態を示す車両キー信号に加え、車両位置情報73及び冷却水温、潤滑油温或いはエンジン自身の温度を示す温度情報72を定期的に取り込み、それらの状態に応じて電源スイッチ16をオン/オフして電力供給の制御を行なうようになっている。
【0036】
また、電源制御回路18は自身でタイマー機能を内蔵しており設定された時間を計測できるようになっており、計測時間の終了状態に応じて電源スイッチ16をオン/オフして電力供給の制御を行なうようになっている。
【0037】
ここで温度情報72はDRAM13の所定領域に格納されている前述の温度センサ37の温度データであり、車両位置情報73はCPU11が地図上に表示するために定期的に算出する自車位置情報であり、自車位置に最も近い道路からの距離情報を計算して求めることができる。
【0038】
次に図6に記載のフローチャートに基づき電源制御処理について説明すると、まず車両キーがオフされるとCPU11に割り込みがかかり、車両キーオフ割り込み処理が起動される。
【0039】
この車両キーオフ割り込み処理が起動されると、まずS602で電源制御回路18はその時点から定期的に温度情報72を取得し、その後S604に進んで温度情報が所定温度以下になったかどうか判定する。この判定は自動車が立ち寄りのために短い時間停止するのか或いは長い時間にわたって停止するのかを判断するためのステップである。
【0040】
したがって、S604で温度情報が所定温度以下でない場合はエンジンが冷えていないことを表しておリ、これは短い時間の停止を表しているので電源スイッチ16はオンのままに維持しておくことになる。
【0041】
一方、S604で温度情報72が所定温度以下になった場合はエンジンが長い時間にわたって停止していたことを表しているので、この場合はS606で再起動時に同じ状態が再現できるように設定値などを退避させる等のシャットダウン処理を行ない、その後S608に進み電源スイッチ16をオフに設定して装置内の各種デバイスへの電源供給を停止する。
【0042】
このように、車両キーがオフになっても所定期間内(エンジン温度や冷却水温等に依存する時間)はナビゲーション装置1の電源スイッチ16はオンにされているためナビゲーション装置1の電源は停止されないので、新たにアプリケーションプログラムを起動してGPS衛星やジャイロ等のセンサからの信号を基に自車位置を計算して地図上に自車位置を示す自車マークを正確な位置に表示させる必要がない。
したがって、例えばガソリンを給油するため車両キーをオフし、給油が終了して車両キーを再びオンにした際にすばやく表示画面42に地図や自車位置を表示することができる。
【実施例2】
【0043】
次に本発明の第2の実施例になる電源制御処理の方法について図7を用いて説明するが、装置内部の構成は実施例1と同じなので説明は省略する。
【0044】
まず、車両キーがOFFされるとCPU11に割込みがかかり、車両キーオフ割り込み処理が起動される。この車両キーオフ割り込み処理が起動されると、S702で電源制御回路18はDRAM13の所定領域から車両位置情報73を取得する。
【0045】
S702で車両位置情報73が取得されるとS704に進み、現在の車両位置情報73が道路からどの程度離れているか計算し、その距離が所定値以下であるかどうかを判断する。この判断は例えば、ガソリンスタンドのように道路からの距離が短い場合を判断している。
【0046】
このS704で道路から離れている場合は所定値よりも大きいと判断してS710に進んでシャットダウン処理を行ない、その後S712で電源スイッチ16をオフに設定して電源供給を停止するが、これは通常の車両キーオフと同様の処理となる。
【0047】
一方、S704で現在の車両位置情報73が近接する道路に近い場合は所定値より小さいと判断してS706に進んで内蔵のタイマーを所定値にセットする。
S706で内蔵のタイマーが所定値にセットされると、S708に進んでタイマーがタイムアウトしたかどうかを判断し、タイムアウトしないと再びタイムアウトするのを判断し、タイムアウトした場合にはS710に進んでシャットダウン処理を行ない、その後S712で電源スイッチ16をオフに設定して電源供給を停止する。
【0048】
このように、S704で道路から近い場所に停車しているか判断し、S708で給油など短い停車後の車両キーオンを推定して電源をオフしないようにしているためナビゲーション装置1の電源は停止されないので、新たにアプリケーションプログラムを起動させる必要がない。
したがって、例えばガソリンを給油したり、コンビニで買い物したりするため車両キーをオフし、給油や買物が終了して車両キーを再びオンにした際にすばやく表示画面42に地図や自車位置を表示することができる。
【0049】
尚、実施例1では温度情報、実施例2では車両位置情報(実際には道路からの距離情報)とタイマー設定値を情報として電源供給を停止するタイミングを設定したが、両者の情報を組み合わせて、例えば、道路からの距離が所定値よりも小さく、タイマーを稼動している間に温度が所定値以下になった場合にはタイマーがタイムアウトしていなくても電源スイッチをOFFに設定して電源供給を停止させるようにしても良い。
これは外気温が低い場合などバッテリの能力が下がり、ナビゲーション装置の電源をオンのままにしておくとバッテリにかかる負荷が大きくなることを避けるために有効である。
【0050】
また、実施例1及び実施例2では、ナビゲーション装置内のすべての電源を一括して制御する例を示したが、図8に示すように起動に必要なデータが格納されているDRAM13用としての定電圧源回路15及び電源スイッチ17を別に設け、この電源スイッチ17を前述した実施例の電源制御処理を実行するようにしても良い。この場合にはDRAM13をセルフリフレッシュモードに設定しておくことが必要である。尚、DRAM13以外の電源は従来通りの車両キーの状態に応じて制御する様にすれば良い。
【0051】
このような構成にすることにより車両キーがオフされた後、DRAM13をリフレッシュするのに必要な電流だけが供給されることになるので、消費される電流が少なくなり車両バッテリにかかる負担を低減することができる。
【0052】
以上に説明した実施例1及び実施例2においては、車両キーをオフした後も電源スイッチが投入状態となるため表示画面に地図等が表示されたままとなりナビゲーション装置の故障と勘違いされる惧れがあるので、車両キーオフの場合は表示装置の電源をオフにしておく処理を当業者の範囲で必要に応じて追加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】従来の車載情報処理装置の内部構成を説明する図である。
【図2】車載情報処理装置での起動処理を説明する為のフローチャート図である。
【図3】車載情報処理装置での起動処理を説明する為のフローチャート図である。
【図4】本発明の車載情報処理装置の代表例であるナビゲーション装置の内部構成を説明する図である。
【図5】図4に示すナビゲーション装置の電源部の構成を説明する図である。
【図6】本発明の車載情報処理装置における第1の電源制御処理例を説明する図である。
【図7】本発明の車載情報処理装置における第2の電源制御処理例を説明する図である。
【図8】ナビゲーション装置の電源部の他の実施例を説明する図である。
【符号の説明】
【0054】
11‥CPU、12‥Flash ROM、13‥RAM、14‥定電圧回路、15‥電源スイッチ、18‥電源制御回路車、72‥温度情報、73‥車両位置情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アプリケーションプログラムを実行するCPUと、前記アプリケーションプログラムや前記アプリケーションプログラムの演算に必要なデータ等を記憶しておく記憶手段と、前記アプリケーションプログラムの演算処理中の作業エリア及びデータ等などを一時記憶する一時記憶手段等よりなる演算手段を備えた自動車に搭載される車載情報処理装置において、
車両キーのオン状態或いはオフ状態を判定する車両キー状態判定手段と、エンジン冷却水等のエンジンの温度を検出するエンジン温度検出手段と、前記車両キー状態判定手段にて前記車両キーがオフされた後に前記温度検出手段にて検出されたエンジンの温度が所定温度以上かどうか判定するエンジン温度判定手段と、前記エンジン温度判定手段によってエンジンの温度が所定温度以下になったことを検出した場合に前記演算手段への電力供給を停止する電源制御手段とを備えたことを特徴とする車載情報処理装置。
【請求項2】
アプリケーションプログラムを実行するCPUと、前記アプリケーションプログラムや前記アプリケーションプログラムの演算に必要なデータ等を記憶しておく記憶手段と、前記アプリケーションプログラムの演算処理中の作業エリア及びデータ等などを一時記憶する一時記憶手段等よりなる演算手段を備えた自動車に搭載される車載情報処理装置において、
車両キーのオン状態或いはオフ状態を判定する車両キー状態判定手段と、車両の位置を検出する車両位置検出手段と、前記車両キー状態判定手段によって前記車両キーがオフされた後に前記車両位置検出手段によって検出された車両位置が近接した道路から所定距離以内かどうか判別する車両位置判別手段と、前記特定位置判別手段にて前記車両が近接した道路から所定距離内に位置している場合に前記演算手段への電力供給を所定時間維持するする電源制御手段とを備えたことを特徴とする車載情報処理装置。
【請求項3】
アプリケーションプログラムを実行するCPUと、前記アプリケーションプログラムや前記アプリケーションプログラムの演算に必要なデータ等を記憶しておく記憶手段と、前記アプリケーションプログラムの演算処理中の作業エリア及びデータ等などを一時記憶する一時記憶手段等よりなる演算手段を備えた自動車に搭載される車載情報処理装置において、
車両キーがオフされると前記CPU及び前記記憶手段への電力供給を停止する電力停止手段と、電源車両キーのオン状態或いはオフ状態を判定する車両キー状態判定手段と、エンジン冷却水等のエンジンの温度を検出するエンジン温度検出手段と、前記車両キー状態判定手段にて前記車両キーがオフされた後に前記温度検出手段にて検出されたエンジンの温度が所定温度以上かどうか判定するエンジン温度判定手段と、前記エンジン温度判定手段によってエンジンの温度が所定温度以下になったことを検出した場合に前記一時記憶手段への電源供給を停止する電源制御手段とを備えたことを特徴とする車載情報処理装置。
【請求項4】
アプリケーションプログラムを実行するCPUと、前記アプリケーションプログラムや前記アプリケーションプログラムの演算に必要なデータ等を記憶しておく記憶手段と、前記アプリケーションプログラムの演算処理中の作業エリア及びデータ等などを一時記憶する一時記憶手段等よりなる演算手段を備えた自動車に搭載される車載情報処理装置において、
車両キーがオフされると前記CPU及び前記記憶手段への電力供給を停止する電力停止手段と、車両キーのオン状態或いはオフ状態を判定する車両キー状態判定手段と、車両の位置を検出する車両位置検出手段と、前記車両キー状態判定手段によって前記車両キーがオフされた後に前記車両位置検出手段によって検出された車両位置が近接した道路から所定距離以内かどうか判別する車両位置判別手段と、前記特定位置判別手段にて前記車両が近接した道路から所定距離内に位置している場合に前記一時記憶手段への電力供給を所定時間維持する電源制御手段とを備えたことを特徴とする車載情報処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2006−293789(P2006−293789A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−115209(P2005−115209)
【出願日】平成17年4月13日(2005.4.13)
【出願人】(501348139)株式会社 エイチ・シー・エックス (86)
【Fターム(参考)】