説明

車載情報装置及び車載ナビゲーション装置

【課題】車載ナビゲーション装置から出力された地図画像を表示装置に表示させる際に、自車両の位置が含まれる適切な地図画像上の領域を決定することが可能な車載情報装置等を提供する。
【解決手段】本発明に係る車載情報装置100は、地図画像を表す画像情報を車載ナビゲーション装置200から取得し、画像情報に対応する画像を表示装置300に表示させる車載情報装置であって、画像情報と、自車両の現在位置を示す現在位置情報と、車載ナビゲーション装置によって決定された、地図画像上の領域である表示可能エリアを示す表示可能エリア情報とを車載ナビゲーション装置から取得する取得部102と、現在位置情報に基づいて、地図画像のうち表示可能エリアの一部に対応する表示エリアを決定する表示エリア決定部104と、表示エリアを表示装置に表示させる表示画面描画部106とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載情報装置等に関する。特に、地図画像を表す画像情報を車載ナビゲーション装置から取得し、画像情報に対応する画像を表示装置に表示させる車載情報装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車には多数の電子機器が搭載されている。例えば、エア・コンディショナー、カーオーディオ、走行速度や燃費等の車両状態を表示するメーター、パワーウインドウ、カーナビゲーションシステム(例えば、特許文献1を参照)などである。ここで、これら種々の電子機器の操作を、インストルメントパネルに設置された大型の表示装置に表示されるGUI(Graphical User Interface)によって行うことが考えられる(例えば、特許文献2を参照)。すなわち、車載表示装置を、他の車載機器のための汎用の入出力装置として使用することが考えられる。これによれば、1つの表示装置で複数の電子機器の操作を統一的に行うことができるため、搭乗者にとって安全かつ快適な操作が可能となる。
【0003】
さらにまた、車載表示装置を専用の車載機器以外の電子機器にとっての汎用入出力装置として使用することも試みられている。例えば、スマートフォンのようなモバイル装置と車載表示装置とを接続し、モバイル装置で稼働するアプリケーションを、車載機器の一部として使用することが想定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−34167号公報
【特許文献2】特開2005−146766号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術によれば、車載ナビゲーション装置から出力された地図画像の一部を切り出して車載表示装置に表示させる際に、自車両の現在位置を含む適切な地図画像上の切り出し領域を決定することができないという課題がある。以下、具体的に説明する。
【0006】
一般に、車載される表示装置の画面解像度は車両ごとにまちまちである。また、1つの表示装置に異なる大きさの複数のウインドウが表示される場合もある。したがって、本来であれば、車載ナビゲーション装置が、接続された表示装置に関する仕様及び現在のウインドウサイズ等の情報に基づき、適切なサイズでナビゲーション用の地図画像を生成し、表示装置へ出力することが好ましい。
【0007】
しかし、車載ナビゲーション装置及び表示装置の仕様は多様である。また、表示装置に表示されるウインドウの数や位置は、ユーザの操作にともない変更される。したがって、車載ナビゲーション装置側で、生成する地図画像のサイズを事前に定義しておくことは難しい。そのため、関連技術に係るナビゲーション装置は、事前に定められた同じ大きさの地図画像を出力する。その結果、例えば、ナビゲーション装置から出力された地図画像が、地図画像を表示するためのウインドウに比べて大きすぎた場合、関連技術に係る表示装置は、地図画像の全体を縮小して表示するか、地図画像の一部を切り出して表示するしかない。その結果、文字や記号が小さすぎて読めない地図画像、又は、必要な部分が欠けてしまった地図画像が表示装置に表示されうる。
【0008】
しかし、例えば自車両の現在位置が欠けてしまった場合には、目的地までのナビゲーションを行うことが難しい。また、極端に縮小表示されたために、自車両の現在位置や、目的地、ランドマーク等の視認が困難な地図画像を車載の表示装置に表示することは、実用性、及び、安全性の問題が生じる。
【0009】
そこで、本発明は、車載ナビゲーション装置から出力された地図画像を表示装置に表示させる際に、自車両の位置が含まれる適切な大きさの地図画像上の領域を決定することが可能な車載情報装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のある局面に係る車載情報装置は、地図画像を表す画像情報を車載ナビゲーション装置から取得し、前記画像情報に対応する画像を表示装置に表示させる車載情報装置であって、前記画像情報と、自車両の現在位置を示す現在位置情報と、前記車載ナビゲーション装置によって決定された、前記地図画像上の領域である表示可能エリアを示す表示可能エリア情報とを前記車載ナビゲーション装置から取得する取得部と、前記現在位置情報に基づいて、前記地図画像のうち、前記表示可能エリアの一部に対応する表示エリアを決定する表示エリア決定部と、前記表示エリアを前記表示装置に表示させる表示画面描画部とを備える車載情報装置である。
【0011】
この構成によると、表示エリア決定部は、自車両の現在位置が含まれるように算出された表示可能エリアの中から、表示装置に表示させるべき表示エリアを決定することができる。したがって、車載ナビゲーション装置から出力された地図画像を表示装置に表示させる際に、自車両の位置が含まれる適切な地図画像上の領域を決定することができる。
【0012】
また、前記表示可能エリアは、前記地図画像に重畳された他の画像である重畳アイコンを含まない前記地図画像上の領域として決定された領域であるとしてもよい。
【0013】
これによると、車載情報装置は、地図画像上で重畳アイコンが含まれない領域を表示エリアとして決定することができる。
【0014】
また、前記表示エリア決定部は、前記自車両の現在位置を含み、かつ、所定のサイズに対応する大きさの画像となるように前記表示エリアを決定するとしてもよい。
【0015】
これによると、表示エリア決定部は、より確実に自車両の現在位置を含む領域を表示エリアとして決定することができる。
【0016】
具体的には、前記所定のサイズは、前記表示エリアを表示させる前記表示装置の画面解像度に対応する値であるとしてもよい。
【0017】
より具体的には、前記表示画面描画部は、前記表示エリアを含む複数の画像が一覧可能に配置された画像であるマルチウインドウ画像を前記表示装置へ表示させ、前記所定のサイズは、前記マルチウインドウ画像を構成する1つのウインドウとして前記表示装置に表示される画像の解像度と一致するように定められるとしてもよい。
【0018】
マルチウインドウ画像においては、地図画像を表示すべき領域の位置及び大きさが可変となる。本願発明は、これらマルチウインドウ上の可変なウインドウ領域に現在位置を含み適切な大きさの地図画像を表示させることができる。
【0019】
また、前記表示エリア決定部は、前記表示可能エリアの大きさと、前記所定のサイズとを比較し、前記表示可能エリアの大きさが前記所定のサイズ以上である場合は、前記地図画像のうち前記所定のサイズとなる領域を前記表示エリアとして決定し、前記表示可能エリアの大きさが前記所定のサイズより小さい場合は、当該表示可能エリアの大きさ以下となるように前記所定のサイズを縮小したサイズを算出し、前記地図画像のうち前記縮小したサイズとなる領域を前記表示エリアとして決定するとしてもよい。
【0020】
これによると、表示エリア決定部は、例えば、車載ナビゲーション装置から取得した表示可能エリアの少なくとも一辺の大きさが、表示装置に表示されるウインドウの対応する一辺より小さい場合であっても、自車両の位置が含まれる適切な表示エリアを決定することができる。したがって、表示エリア決定部は、表示可能エリアの大きさと、表示装置に地図画像を表示させるべき領域の大きさとの大小関係に関わらず、適切な表示エリアを決定することができる。
【0021】
さらに、前記表示画面描画部は、前記表示エリアの大きさが前記所定のサイズと一致するように前記表示エリアを拡大又は縮小して前記表示装置へ表示させるとしてもよい。
【0022】
これによると、表示画面描画部は、表示すべき領域の大きさに適合したサイズで、表示エリアを表示装置へ表示させることができる。
【0023】
また、さらに、前記表示エリアを示す表示エリア情報を記憶するための表示エリア記憶部を備え、前記表示エリア決定部は、前記表示可能エリアに前記自車両の現在位置が含まれているか否かを判定し、(A)含まれていると判定した場合には、前記表示エリアを決定し、決定した前記表示エリアを示す表示エリア情報を前記表示エリア記憶部に記憶させ、決定した前記表示エリアを前記表示画面描画部に前記表示装置へ表示させ、(B)含まれていないと判定した場合には、前記表示エリア記憶部に記憶されている表示エリア情報によって示される表示エリアを前記表示画面描画部に前記表示装置へ表示させるとしてもよい。
【0024】
これによると、車載ナビゲーション装置から出力された地図画像において、自車両の現在位置に重畳アイコンが表示されている場合には、過去、自車両の現在位置に重畳アイコンが表示されていない時点に決定された表示エリアを表示装置へ表示させる。したがって、表示可能エリア算出部が適切な表示可能エリアを算出できない場合においても、表示エリア決定部は、直前に決定された表示エリアを代用することにより、表示装置へ表示すべき画像を決定することができる。
【0025】
本発明の他の局面に係る車載ナビゲーション装置は、地図画像を表す画像情報を出力する車載ナビゲーション装置であって、前記地図画像を生成する地図描画部と、前記地図画像上の領域であって、前記地図画像に重畳された他の画像である重畳アイコンを含まない領域として決定された領域である表示可能エリアを算出する表示可能エリア算出部と、前記表示可能エリアを示す表示可能エリア情報と、自車両の現在位置を示す現在位置情報と、前記画像情報とを出力する出力部とを備える車載ナビゲーション装置である。
【0026】
この構成によると、表示可能エリア算出部により算出される表示可能エリア情報を、車載情報装置へ知らせることができる。
【0027】
具体的には、前記表示可能エリア算出部は、前記自車両の現在位置を含み、かつ、前記重畳アイコンを含まない最大の領域として前記表示可能エリアを算出するとしてもよい。
【0028】
なお、本発明は、このような車載情報装置及び車載ナビゲーション装置として実現できるだけでなく、車載情報装置及び車載ナビゲーション装置にそれぞれ含まれる特徴的な手段をステップとする、車載情報装置の制御方法及び車載ナビゲーション装置の制御方法として実現したり、そのような特徴的なステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)等の記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのはいうまでもない。
【0029】
さらに、本発明は、このような車載情報装置及び車載ナビゲーション装置の機能の一部又は全てを実現する半導体集積回路(LSI)として実現したり、このような車載情報装置及び車載ナビゲーション装置を含む車載ナビゲーションシステムとして実現したりできる。
【発明の効果】
【0030】
以上、本発明によると、車載ナビゲーション装置から出力された地図画像を表示装置に表示させる際に、自車両の位置が含まれる適切な地図画像上の領域を決定することが可能な車載情報装置等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】実施の形態並びにその変形例1及び2に係る車載情報装置により生成された画像が、車載ディスプレイに表示されている様子を示す概念図である。
【図2】実施の形態並びにその変形例1及び2に係る車載情報装置が生成し、車載ディスプレイへ表示させる画像の一例を示す図である。
【図3】本発明の関連技術において、車載ナビゲーション装置が車載情報装置へ出力する地図画像の一例と、取得した地図画像をもとに車載情報装置が生成した6画面表示の一例とを示す図である。
【図4】本発明の実施の形態において、車載ナビゲーション装置が車載情報装置へ出力する地図画像の一例と、取得した地図画像をもとに車載情報装置が生成した6画面表示の一例とを示す図である。
【図5】実施の形態に係る車載情報装置と、車載ナビゲーション装置と、表示装置とを含む、車載ナビゲーションシステムの機能ブロックを示す図である。
【図6】実施の形態において車載ナビゲーション装置から車載情報装置へ送信された地図画像の一例を示す図である。
【図7】表示装置に図6に示される地図画像が1画面表示されている状態で、ユーザが6画面表示に画面を切り替えた場合の、切替の前後において表示装置に表示される画像を示す図である。
【図8】実施の形態並びにその変形例1及び2に係る車載情報装置の処理全体の流れを示すフローチャートである。
【図9】実施の形態における表示エリア決定処理の詳細なフローチャートである。
【図10】実施の形態並びにその変形例1及び2において車載ナビゲーション装置が表示可能エリアを算出する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態並びにその変形例1及び2において表示可能エリア算出部が行う表示可能エリアの算出処理をより具体的に説明するための図である。
【図12】実施の形態の変形例1において、車載ナビゲーション装置から車載情報装置へ送信された2画面表示の地図画像の一例を示す図である。
【図13】実施の形態の変形例1において、2画面画像を、6画面表示における1つのウインドウに表示した場合の画面表示の一例を示す図である。
【図14】実施の形態の変形例1に係る表示エリア決定部が行う処理の流れを示す図である。
【図15】実施の形態の変形例2において、表示可能エリアに自車両の現在位置が含まれない地図画像の一例を示す図である。
【図16】実施の形態の変形例2に係る車載情報装置を有する車載ナビゲーションシステムの機能ブロックの構成を示す図である。
【図17】実施の形態の変形例2に係る表示エリア決定部の処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】実施の形態の変形例2において表示装置に表示される表示エリアを説明するための図である。
【図19】本発明の実施の形態並びにその変形例1及び2に係る車載情報装置等を実現するコンピュータシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例である。したがって、これらにより、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲だけによって限定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成するものとして説明される。
【0033】
まず、本発明の実施の形態に係る車載情報装置の具体的な使用状況について説明する。
【0034】
図1は、実施の形態に係る車載情報装置により生成された画像が、車両のインストルメントパネルに設置された表示装置である車載ディスプレイ300Aに表示されている様子を示す概念図である。
【0035】
車両としては、例えば自動車、軍用車両、農業車両、建設車両、産業車両等が考えられる。以下、実施の形態においては、自動車を例に説明する。
【0036】
車載ディスプレイ300Aには、エア・コンディショナーの設定温度を調整するためのウインドウを表す画像と、車載ナビゲーション装置を操作するためのウインドウを表す画像とが表示されている。以後、説明を簡単にするため、「ウインドウを表す画像」を、単にウインドウとも呼ぶ。
【0037】
ここで、車載ディスプレイ300Aは、タッチパネルであってもよい。この場合、車両の搭乗者は、ウインドウ上に重畳表示されたアイコン等のGUIを指で操作することにより、GUIに関連づけられた車両の機能を操作することができる。
【0038】
図2は、車載ディスプレイ300Aに表示される画像の一例を示す。より詳細には、図2の(A)に示される車載ディスプレイ300Aには、車載ナビゲーション装置の操作用ウインドウが全画面に表示されている。このように、車載ディスプレイ300Aに、後述する車載情報装置により生成された1つのウインドウを表示することを、以後、1画面表示という。また、図2の(B)に示される車載ディスプレイ300Aには、エア・コンディショナーの操作用ウインドウ、及び、車載ナビゲーション装置の操作用ウインドウが表示されている。このように、車載ディスプレイ300Aに、車載情報装置100により生成された2つのウインドウを表示することを、以後、2画面表示という。同様にして、車載ディスプレイ300Aに、後述する車載情報装置により生成されたN個のウインドウを一覧可能に並べて表示することを、以後、N画面表示という。すなわち、図2の(C)は、3画面表示の一例を示す。また、図2の(D)は、6画面表示の一例を示す。
【0039】
なお、実施の形態に係る車載情報装置は、車載ディスプレイ300Aに表示される画面表示の種別を自由に変更することが可能なマルチウインドウ機能を有していてもよい。この場合、例えば、1画面表示の状態において、車両の搭乗者が6画面表示への遷移を指示するボタンを押すと、車載ディスプレイ300Aに表示される画像は、図2の(A)から図2の(D)へ切り替わる。このように、画面表示の種別を変更する操作を、以後、画面の切り替えと呼ぶ。
【0040】
次に、図3及び図4を参照して、実施の形態に係る車載情報装置を使用した場合の具体的な効果について説明する。
【0041】
図3は、本発明の関連技術において、ナビゲーション装置が車載情報装置へ出力する地図画像の一例と、取得した地図画像をもとに車載情報装置が生成した6画面表示の一例とを示す。
【0042】
関連技術に係る車載情報装置は、車載ナビゲーション装置から地図画像610を取得する。その後、関連技術に係る車載情報装置は、地図画像610の全体を、6つのウインドウのうちの1つに収まるように縮小して、6画面表示画像620を生成する。その結果、6画面表示画像620に含まれる地図画像622は、自車両の現在位置が確認できないほど縮小されている。地図画像622のように視認性の悪い地図画像を車載ディスプレイ300Aに表示した場合、車両操作の安全性を損なう恐れがある。
【0043】
一方、図4は、本発明の実施の形態において、車載ナビゲーション装置が車載情報装置へ出力する地図画像の一例と、取得した地図画像をもとに車載情報装置が生成した6画面表示の一例とを示す。
【0044】
ここで、実施の形態に係る車載情報装置が車載ナビゲーション装置から取得する地図画像610は、図3に示される関連技術に係る車載情報装置が車載ナビゲーション装置から取得する地図画像と同一である。しかし、実施の形態に係る車載情報装置は、地図画像610から、自車両の現在位置を含む適切な大きさの部分領域611を選択する。その後、部分領域611に含まれる地図画像を、6画面表示画像630のうちの1つのウインドウに地図画像632として表示する。その結果、6画面表示画像630に表示される地図画像632は、一見して自車両の現在位置が確認できる。また、現在位置周辺の道路も見やすいため、搭乗者は、交差点が近いことを知ることができる。
【0045】
以後、実施の形態に係る車載情報装置が、車載ナビゲーション装置から取得した地図画像610上で、部分領域611を適切に決定するための処理を説明する。
【0046】
図5は、実施の形態に係る車載情報装置100と、車載ナビゲーション装置200と、表示装置300とを含む、車載ナビゲーションシステム400の機能ブロックを示す。
【0047】
まず、車載情報装置100の構成について説明する。
【0048】
車載情報装置100は、地図画像を表す画像情報を車載ナビゲーション装置200から取得し、画像情報に対応する画像を表示装置300に表示させる車載情報装置である。
【0049】
図5に示されるように、車載情報装置100は、取得部102と、表示エリア決定部104と、表示画面描画部106と、情報受信部108とを備える。
【0050】
取得部102は、画像情報と、自車両の現在位置を示す現在位置情報と、車載ナビゲーション装置200によって決定された、地図画像上の領域である表示可能エリアを示す表示可能エリア情報とを車載ナビゲーション装置200から取得するためのインタフェースである。ここで、表示可能エリアとは、GUIとして地図画像に重畳された他の画像である重畳アイコンを含まない地図画像上の領域として決定された領域である。詳細は後述する。
【0051】
取得部102は、具体的には、電気信号、光信号、無線信号等の受信が可能な通信インタフェースである。例えば、MOST(Media Oriented Systems Transport)、IDB−1394、AVC−LAN(Audio Visual Communication−Local Area Network)などであってもよい。また、無線LAN(Local Area Network)等であってもよい。さらにまた、取得部102は、内部バスであってもよい。
【0052】
表示エリア決定部104は、現在位置情報に基づいて、地図画像のうち、表示可能エリアの少なくとも一部に対応する表示エリアを決定する。具体的には、表示可能エリアに自車両の現在位置が含まれているか否かを判定し、含まれていると判定した場合には、自車両の現在位置を含み、かつ、所定のサイズに対応する大きさの画像となるように表示エリアを決定する。ここで所定のサイズは、表示エリアを表示させる表示装置300の画面解像度に対応する値である。なお、詳細は後述する。
【0053】
表示画面描画部106は、表示エリアを表示装置300に表示させる。表示画面描画部106は、また、表示エリアを含む複数の画像のそれぞれを表示するウインドウが一覧可能に配置された画像であるマルチウインドウ画像を生成し、表示装置300へ表示させる。なお、表示画面描画部106は、ウインドウの大きさ及び形状に一致するように、表示エリアを拡大、縮小、変形してもよい。また、所定のサイズを、マルチウインドウ画像を構成する1つのウインドウとして表示装置に表示される画像の解像度と一致するように定めてもよい。
【0054】
情報受信部108は、地図画像に重畳表示させる付加情報を受信するための通信インタフェースである。具体的には、VICS(Vehicle Information and Communication System)等により取得した渋滞・工事情報、天気予報などが考えられる。
【0055】
次に、車載ナビゲーション装置200の構成について説明する。
【0056】
車載ナビゲーション装置200は、地図画像を表す画像情報を車載情報装置100へ出力する車載ナビゲーション装置である。
【0057】
図5に示されるように、車載ナビゲーション装置200は、地図描画部202と、表示可能エリア算出部204と、出力部206と、測位部208と、地図情報記憶部210とを備える。
【0058】
地図描画部202は、地図情報記憶部210から取得した地図情報をもとに、指定された領域を含み、事前に定められた大きさの地図画像を生成する。例えば、車両の現在位置周辺の地図画像、及び、目的地周辺の地図画像などである。
【0059】
表示可能エリア算出部204は、地図画像上の領域であって、GUIとして地図画像に重畳された他の画像である重畳アイコン等を含まない地図画像上の領域として決定された領域である表示可能エリアを算出する。
【0060】
出力部206は、表示可能エリアを示す表示可能エリア情報と、自車両の現在位置を示す現在位置情報と、地図描画部202により生成された地図画像を表す画像情報とを車載情報装置100へ出力するインタフェースである。具体的には、車載情報装置100が備える取得部102と同様の通信インタフェースを使用することが考えられる。
【0061】
測位部208は、例えば、GPS(Global Positioning System)等により自車両の現在位置を取得し、自車両の現在位置を示す情報である現在位置情報を出力する。
【0062】
地図情報記憶部210は、ナビゲーションに必要な地図情報を記憶している記憶部である。具体的には、HDD(Hard Disk Drive)、DVD(Digital Versatile Disc)、Blu−Ray(登録商標) Disc、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等の使用が考えられる。
【0063】
次に、表示装置300について説明する。
【0064】
表示装置300は、具体的には、ブラウン管や液晶ディスプレイを備えた車載ディスプレイ等である。本実施の形態においては、車両のインストルメントパネルに設置された車載ディスプレイを想定している。なお、表示装置300は、車両のフロントウインドウ付近に備えられたヘッドアップディスプレイ等であってもよい。
【0065】
なお、車載情報装置100は、情報受信部108を備えなくてもよい。後述するように、情報受信部108が受信する付加情報がなくとも、車載ナビゲーション装置200から取得する情報のみに基づき、車載情報装置100は適切な地図画像を生成することができるためである。したがって、車載情報装置100は、情報受信部108を備えなくても同様の発明の効果を奏する。
【0066】
また、車載ナビゲーション装置200は、測位部208及び地図情報記憶部210を備えなくてもよい。例えば、車載ナビゲーション装置200の外部装置によって測位した自車両の位置情報を地図描画部202が取得することにより、測位部208を備えなくても同様の発明の効果を奏する。また、例えばネットワークに接続された地図情報データベースから無線通信により地図描画部202が地図情報を取得することにより、地図情報記憶部210を備えなくても同様の発明の効果を奏する。
【0067】
次に、図6〜図11を参照して、実施の形態に係る車載情報装置100が、車載ナビゲーション装置200から取得した地図画像を表示装置300へ出力する際の処理について具体的に説明する。
【0068】
図6は、実施の形態において車載ナビゲーション装置200から車載情報装置100へ送信された地図画像の一例である。
【0069】
図6に示されるように、地図描画部202が生成した地図画像には、自車両の現在位置を示す三角形の画像、車載ナビゲーション装置200を操作するためのGUIである重畳アイコン230が含まれている。
【0070】
また、破線で囲まれた矩形領域として、表示可能エリア220が示されている。車載ナビゲーション装置200が備える表示可能エリア算出部204は後述する手順により、地図描画部202が生成した地図画像のそれぞれについて、表示可能エリア220を算出する。
【0071】
なお、図6には、表示可能エリア220が画像上に表されているが、実際には、表示可能エリア220を示す情報である表示可能エリア情報が、車載ナビゲーション装置200から車載情報装置100へ送信される。表示可能エリア情報の表現形式には、任意のものが使用できる。例えば、座標情報、画像情報、及びその組合せなどである。
【0072】
図7は、図6に示される地図画像が1画面表示されている状態で、ユーザが6画面表示に画面を切り替えた場合の表示装置300に表示される画像を示す。
【0073】
図7の(A)に示される1画面表示においては、車載情報装置100は、車載ナビゲーション装置200から取得した地図画像をそのまま表示している。
【0074】
その後、6画面表示へ画面が切り替えられた場合、車載情報装置100が備える表示エリア決定部104は、表示可能エリア220の内側に、表示エリア222を決定する。その後、図7の(B)を参照して、表示画面描画部106は、表示エリア222に含まれる地図画像を、表示装置300に表示される6つのウインドウのうちの1つであるウインドウ642に表示させる。
【0075】
次に、図8及び図9を参照して、実施の形態に係る車載情報装置100が行う処理の流れを説明する。
【0076】
図8は、実施の形態に係る車載情報装置100の処理全体の流れを示すフローチャートである。
【0077】
まず、取得部102は、車載ナビゲーション装置200から、画像情報、現在位置情報、及び表示可能エリア情報を取得する(S210)。
【0078】
次に、表示エリア決定部104は、現在位置情報と表示可能エリア情報とに基づいて、表示エリア222を決定する(S212)。
【0079】
最後に、表示画面描画部106は、決定された表示エリア222を表示装置300へ表示させる(S214)。
【0080】
図9は、実施の形態における表示エリア決定処理(図8のS212)の詳細なフローチャートである。
【0081】
表示エリア決定部104は、地図画像のうち、自車両の現在位置を中心に、所定のサイズ(S)の領域を表示エリア222として設定する(S224)。ここで所定のサイズは、例えば、マルチウインドウ画像を構成する1つのウインドウとして表示装置300に表示される画像の形状及び縦・横の解像度と一致するように定める。これにより、車載情報装置100は、自車両の現在位置を含み、かつ、ウインドウの大きさと一致した地図画像を表示装置300に表示させることができる。
【0082】
以上述べたように、実施の形態に係る車載情報装置100は、画像情報と、自車両の現在位置を示す現在位置情報と、車載ナビゲーション装置によって決定された、地図画像上の領域である表示可能エリアを示す表示可能エリア情報とを車載ナビゲーション装置200から取得する取得部102と、現在位置情報に基づいて、地図画像のうち、表示可能エリアの少なくとも一部に対応する表示エリアを決定する表示エリア決定部104と、表示エリアを表示装置300に表示させる表示画面描画部106とを備える。
【0083】
次に、図10及び図11を参照して、実施の形態に係る表示可能エリア算出部204が表示可能エリア220を算出する処理の流れについて説明する。
【0084】
図10は、表示可能エリア算出部204が表示可能エリア220を算出する処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0085】
まず、車載ナビゲーション装置200が備える表示可能エリア算出部204は、例えば地図描画部202から自車両の現在位置を取得する。ここでは、現在位置を原点とする(S310)。また、地図描画部202によって生成された地図画像を、現在位置を原点としたX−Y平面に対応付ける。さらに、表示可能エリア算出部204は、地図描画部202から、地図画像に表示される重畳アイコンのX−Y平面内における位置を取得する。
【0086】
次に、表示可能エリア算出部204は、原点を中心とした矩形領域を生成する。ここで、矩形領域は、初期状態において地図画像に含まれているいずれの重畳アイコンに接触せず、かつ、矩形領域の内側に重畳アイコンを含まないように生成される。その後、表示可能エリア算出部204は、矩形領域を+X、−X、+Y、−Yの4方向へ、いずれかの重畳アイコンと接するまで広げる(S314でNoの場合の、S312へのループ)。
【0087】
ここで、矩形領域が重畳アイコンと接した場合(S314でYes)、表示可能エリア算出部204は、重畳アイコンと接した方向への矩形領域の拡大を中止する。その後、まだ重畳アイコンと接していない方向にのみ、さらに矩形領域を広げる(S316)。
【0088】
こうして、表示可能エリア算出部204は、+X、−X、+Y、−Yのいずれの方向へも矩形領域が広がらなくなるまで、矩形領域を広げる(S318でNoの場合の、S316へのループ)。
【0089】
その後、+X、−X、+Y、−Yのいずれの方向へも矩形領域が広がらなくなった場合(S318でYes)、表示可能エリア算出部204は、その時点における矩形領域を、表示可能エリア220として出力する。
【0090】
図11は、表示可能エリア算出部204が行う表示可能エリアの算出処理をより具体的に説明するための図である。より詳細には、図11の(A)は、図10のステップS310に対応する。ここでは、原点に現在位置をとっている。また、現在位置を中心に、右上の座標を(10、8)とし、左下の座標を(−10、−8)とするX−Y平面が、車載ナビゲーション装置200から車載情報装置100へ送られる地図画像の全体に対応する平面である。この平面上には、重畳アイコン230B、230C、及び230Dが含まれる。
【0091】
次に、図11の(B)は、図10のステップS312及びステップS314に対応する。表示可能エリア算出部204は、矩形領域を上下左右に拡大させる。図11の(B)は、拡大の結果、矩形領域の上辺が重畳アイコン230Bに接した状況を示す。
【0092】
次に、図11の(C)は、図10のステップS316に対応する。表示可能エリア算出部204は、重畳アイコン230Bに接した上辺を除き、左、右、及び下の3方向へ矩形領域をさらに拡大させる。図11の(C)は、拡大の結果、さらに矩形領域の右辺が重畳アイコン230Cに接した状況を示す。
【0093】
その後、表示可能エリア算出部204は、まだ重畳アイコンに接していない左及び下の2方向へ矩形領域をさらに拡大させる。こうして、表示可能エリア算出部204は、図10のステップS318でNoとなる間は、矩形領域を拡大させ続ける。
【0094】
最後に、図11の(D)は、図10のステップS318でYesの場合に対応する。矩形領域の上辺は重畳アイコン230Bに接している。また、矩形領域の右辺は重畳アイコン230Cに接している。さらに、矩形領域の左辺は重畳アイコン230Dに接している。また、矩形領域の下辺は地図画像に対応する平面の下辺に接しており、これ以上拡大できない。したがって、矩形領域は、上下左右いずれの方向にも広がらない。表示可能エリア算出部204は、この時点における矩形領域を、表示可能エリア220とする。
【0095】
こうして求められる表示可能エリア220には、自車両の現在位置が含まれ、かつ、重畳アイコンが含まれていない。なぜなら、複数のウインドウのうちの1つに地図画像を表示する場合を考えると、地図画像上に重畳アイコンは不要である。分割された小さなウインドウ上でGUI操作を行うことは通常想定されないためである。むしろ、重畳アイコンを含まないほうが、より広い範囲の地図を表示することができて好ましい。したがって、実施の形態に係る表示可能エリア算出部204は、自車両の現在位置が含まれ、重畳アイコンが含まれない地図画像上の領域として、表示可能エリアを算出する。
【0096】
なお、以上述べた表示可能エリアの算出方法は例示である。表示可能エリア算出部204は、自車両の現在位置を含み、かつ、重畳アイコンを含まない最大の領域を算出するための任意の方法を使用できる。また、表示可能エリア算出部204は、必ずしも、重畳アイコンを含まない最大の領域として表示可能エリアを算出しなくてもよい。例えば、重畳アイコン230を含まない略最大の領域を表示可能エリアとしてもよい。より具体的には、図11の(A)に示される平面を複数のブロックに分割し、重畳アイコン230B〜230Dを含むブロックと、当該ブロックより外側にあるブロックとを除いた領域を表示可能エリア220としてもよい。
【0097】
なお、上記の説明において、表示可能エリア算出部204は、地図描画部202から自車両の現在位置、及び重畳アイコンの表示位置を取得した。しかし、表示可能エリア算出部204は画像認識技術を用いて、地図描画部202によって生成された地図画像から直接これらの位置を取得してもよい。例えば、車両の現在位置、及び重畳アイコンを表す画像としてそれぞれ事前に定められた画像が地図画像に含まれる位置をパターンマッチングにより取得してもよい。この場合には、表示可能エリア算出部204は、車載ナビゲーション装置200に代わり、車載情報装置100が備えてもよい。
【0098】
以上述べたように、実施の形態に係る車載情報装置100によると、表示エリア決定部104は、地図画像上において、自車両の現在位置が含まれ、かつ、重畳アイコンが含まれない表示可能エリア220と、自車両の現在位置とを、車載ナビゲーション装置200から取得することができる。したがって、車載ナビゲーション装置200から出力された地図画像を表示装置300に表示させる際に、自車両の位置が含まれる適切な地図画像上の領域を決定することができる。
【0099】
(変形例1)
以上述べた本発明の実施の形態においては、車載情報装置100が、車載ナビゲーション装置200から1画面表示の地図画像を取得した場合について説明した。
【0100】
次に、図12〜図14を参照し、実施の形態の変形例1として、車載情報装置100が、車載ナビゲーション装置200から取得した2画面表示の地図画像を、6画面表示の一部として表示する場合について説明する。
【0101】
なお、本変形例においては、車載ナビゲーション装置200が出力する画像自体が、2画面表示となっている。以後、車載ナビゲーション装置200が出力する2画面表示の画像と、車載情報装置100が備える表示画面描画部106が生成する2画面表示の画像とを区別するため、車載ナビゲーション装置200が出力する2画面表示の地図画像を、2画面画像と呼ぶ。また、車載ナビゲーション装置200が出力する1画面表示の地図画像を、1画面画像と呼ぶ。
【0102】
図12は、車載ナビゲーション装置200から車載情報装置100へ送信された2画面画像の一例を示す図である。2画面画像の左半分には、縮尺が100mの地図が表示されている。また、自車両の現在位置を示す三角形の画像、及び重畳アイコンも表示されている。一方、右半分には、自車両がもうじき進入する交差点の拡大図が表示されている。
【0103】
なお、この2画面画像に対して表示可能エリア算出部204が算出した表示可能エリアを、表示可能エリア220Bとして示している。
【0104】
ここで再度図6を参照して、1画面画像の場合は、自車両の現在位置が地図画像の中央付近に表示される。したがって、表示可能エリア220も1画面画像の中央を含むように設定されている。一方、2画面画像の場合は、自車両の現在位置が地図画像の左1/4程度の位置に表示されている。したがって、2画面画像の場合には、自車両の現在位置が表示されている左1/4を中心に、縦に細長い領域として表示可能エリア220Bが設定されている。
【0105】
図13は、実施の形態において、2画面画像の一部を6画面表示における1つのウインドウに表示した場合の画面表示の一例を示す。
【0106】
より詳細には、図13の(A)は、表示装置300に表示された2画面画像を示す。また、図13の(B)は、表示装置300に表示された6画面表示における1つのウインドウに表示された地図画像を示す。
【0107】
例えば、ユーザからの操作により、2画面画像が表示されている1画面表示から、6画面表示へ切り替えられた場合に、2画面画像における表示エリア222に含まれる領域が、6画面表示における1つのウインドウに表示される。車載情報装置100が適切な表示エリア222を設定することで、6画面表示においても、2画面画像中の自車両の現在位置を含む見やすい地図を表示することができる。
【0108】
ここで、2画面画像においては車載ナビゲーション装置200から通知される表示可能エリアが1画面画像と比較して狭くなる。例えば、再度図12を参照して、表示可能エリア220Bの横幅が、6画面表示における1つのウインドウの横幅より小さい場合も想定される。この場合、表示エリア決定部104は、図9に示される手順によっては表示エリアを決定することができない。図9のステップS224は、表示可能エリア220Bが所定のサイズ(S)以上あることを前提にしているためである。
【0109】
そこで本変形例においては、表示可能エリア220Bの大きさに関わらず表示エリア222を決定できる表示エリア決定部104Aの処理を、図14を参照して説明する。なお、本変形例に係る車載情報装置(図示なし)の構成は、図5に示す車載情報装置100の構成要素のうち、表示エリア決定部104を表示エリア決定部104Aに変更した構成となる。また、本変形例に係る車載情報装置の全体の処理の流れは、図8に示される車載情報装置100における処理の流れと共通する。
【0110】
図14は、実施の形態の変形例に係る表示エリア決定部104Aが行う処理の流れを示す図である。すなわち、図8に示される表示エリア決定処理(ステップS212)の詳細なフローチャートに相当する。なお、図9と同一のステップについては同一の符号をつけ、詳細な説明は省略する。
【0111】
まず、表示エリア決定部104Aは、表示可能エリア220の現在位置の周辺に、所定のサイズ(S)以上の領域があるか否かを判定する(S222)。ここで、表示エリア決定部104Aは、所定のサイズ以上の領域があると判定した場合には(S222でYes)、表示可能エリア220において現在位置を含む所定のサイズ(S)の領域を表示エリア222として設定する(S224)。その後、表示エリア決定部104Aは、表示画面描画部106に、表示エリア222を表示装置300に表示させる。
【0112】
一方、表示エリア決定部104Aが、表示可能エリア220の現在位置の周辺に所定のサイズ(S)以上の領域がないと判定した場合(S222でNo)、表示エリア決定部104Aは、所定のサイズ(S)を表示可能エリア220内におさめるために必要な、所定のサイズ(S)の縮小率を算出する(S228)。こうして縮小された所定のサイズをS’とする。
【0113】
次に、表示エリア決定部104Aは、表示可能エリア220において、現在位置を含む所定のサイズ(S’)の領域を表示エリア222として設定する(S230)。その後、表示エリア決定部104Aは、表示画面描画部106に、表示エリア222を表示装置300に表示させる。
【0114】
なお、表示画面描画部106は、表示エリア222を所定のサイズ(S)となるように拡大してもよい。具体的には、表示画面描画部106は、表示エリア決定部104Aにより決定された表示エリア222の大きさを、S/S’倍に拡大した画像を表示装置300に表示させてもよい。
【0115】
以上述べたように、本変形例に係る表示エリア決定部104Aは、表示可能エリアの大きさと、所定のサイズとを比較する。そして、表示可能エリアの大きさが所定のサイズ以上である場合は、地図画像のうち所定のサイズとなる領域を表示エリアとして決定する。また、表示可能エリアの大きさが所定のサイズより小さい場合は、当該表示可能エリアの大きさ以下となるように所定のサイズを縮小したサイズを算出し、地図画像のうち縮小したサイズとなる領域を表示エリアとして決定する。ここで、表示画面描画部106は、表示エリアの大きさが所定のサイズと一致するように表示エリアを拡大又は縮小して表示装置へ表示させてもよい。
【0116】
これによると、本変形例に係る車載情報装置は、例えば、車載ナビゲーション装置200から取得した表示可能エリア220の少なくとも一辺の大きさが、表示装置300に表示されるウインドウの対応する一辺より小さい場合であっても、自車両の位置が含まれる適切な表示エリアを決定することができる。
【0117】
(変形例2)
上記の変形例1においては、車載ナビゲーション装置200から送信された表示可能エリア220に自車両の現在位置が含まれていることを前提としている。しかし、後述するように、表示可能エリア220に自車両の現在位置が含まれていない場合もありうる。この場合には、変形例1に係る表示エリア決定部104では、適切な表示エリア222を決定することができない。そこで、表示可能エリア220に自車両の現在位置が含まれていない場合にも、表示装置に表示させるべき適切な地図画像上の領域を決定することが可能な車載情報装置について、以下に説明する。
【0118】
図15は、表示可能エリア220に自車両の現在位置が含まれない地図画像の一例を示す図である。
【0119】
図15において、本来、自車両の現在位置を示す三角形の画像が表示される位置に、「注意して下さい」というメッセージを表示する重畳アイコン230Aが表示されている。例えば、搭乗者へ緊急の情報を伝える必要がある場合などに、車載ナビゲーション装置200は、画面の中央にメッセージが表示された地図画像を生成する。このとき、自車両の現在位置が重畳アイコンの領域内に含まれている。
【0120】
ここで、図15に示される地図画像に対して、図10及び図11に示される手順により表示可能エリア算出部204が表示可能エリア220を算出した場合、矩形領域は初期状態における原点より広がらない。したがって、表示可能エリア220は例えば原点(0、0)となる。しかし、表示可能エリア220が原点では、表示エリア決定部104は、表示エリアを決定することができない。
【0121】
以後、この課題を解決する本変形例に係る車載情報装置について、図16〜図18を参照して説明する。
【0122】
図16は、本変形例に係る車載情報装置100Aを有する車載ナビゲーションシステム400Aの機能ブロックの構成を示す図である。図16に示されるように、車載ナビゲーションシステム400Aは、車載情報装置100Aと、車載ナビゲーション装置200と、表示装置300とを備える。なお、実施の形態及び変形例1として既に説明した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号をつけ、詳細な説明は省略する。
【0123】
本変形例に係る車載情報装置100Aは、取得部102と、表示エリア決定部104Bと、表示エリア記憶部105と、表示画面描画部106Aと、情報受信部108とを備える。
【0124】
ここで、表示エリア決定部104Bは、表示可能エリアに自車両の現在位置が含まれているかを判定すること、及び、決定した表示エリアを示す表示エリア情報を表示エリア記憶部に記憶させることが、変形例1に係る表示エリア決定部104Aと異なる。表示エリア決定部104Bの詳細は後述する。
【0125】
表示エリア記憶部105は、表示エリアを示す表示エリア情報を記憶するための記憶部である。表示エリア記憶部105には、具体的には、RAM、ROM、SRAM等の使用が考えられる。
【0126】
表示画面描画部106Aは、表示エリア決定部104Bが表示可能エリアに自車両の現在位置が含まれていないと判定した場合には、表示エリア記憶部105に記憶されている表示エリア情報によって示される表示エリアを表示装置300へ表示させる。
【0127】
図17は、本変形例に係る表示エリア決定部104Bの処理の流れを示すフローチャートである。なお、図14に示される表示エリア決定部104Aの処理の流れを示すフローチャートと同一の処理を行うステップには同一の符号をつけ、詳細な説明は省略する。
【0128】
表示エリア決定部104Bは、まず、車載ナビゲーション装置200から取得した表示可能エリアに、同じく車載ナビゲーション装置200から取得した自車両の現在位置が含まれているか否かを判定する(S220)。例えば、図15に示したように、自車両の現在位置が重畳アイコンの領域内に含まれている場合、表示可能エリア算出部204は、有効な大きさを有する表示可能エリアを算出できない。したがって、表示エリア決定部104Bは、表示可能エリアに自車両の現在位置は含まれないと判定する。
【0129】
表示エリア決定部104Bが、ステップS220において、表示可能エリアに自車両の現在位置が含まれると判定した場合(S220においてYes)、続いて、表示エリア決定部104Bは、表示可能エリアの現在位置の周辺に、所定のサイズ(S)以上の領域があるか否かを判定する(S222)。ここで、所定のサイズ以上の領域があると判定した場合には(S222でYes)、表示エリア決定部104Bは、表示可能エリアにおいて現在位置を含む所定のサイズ(S)の領域を表示エリアとして設定する(S224)。その後、表示画面描画部106は、表示エリアを表示装置300に表示される1つのウインドウ内に表示させる。さらにまた、表示エリア決定部104Bは、決定した表示エリアを示す表示エリア情報を、表示エリア記憶部105に記憶させる(S226)。
【0130】
また、表示エリア決定部104が、表示可能エリアの現在位置の周辺に所定のサイズ(S)以上の領域がないと判定した場合(S222でNo)に行う、ステップS228及びステップS230は、図14と同様である。その後、表示エリア決定部104Bは、決定した表示エリアを示す表示エリア情報を表示エリア記憶部105に記憶させる(S226)。
【0131】
一方、表示エリア決定部104Bが、現在位置が含まれない判定した場合(S220においてNo)、表示画面描画部106Aは、以前に表示エリア決定部104Bが表示エリア記憶部105に記憶させた表示エリア情報を取得する。その後、表示エリア決定部104Bは、表示画面描画部106Aに、表示エリア情報が示す表示エリアを表示装置300に表示させる。すなわち、車載情報装置100Aは、直近に表示エリア記憶部105に記憶させた表示エリアを、現時点における表示エリアの代用として表示装置300に表示させる。
【0132】
図18は、本変形例において表示装置300に表示される表示エリアを説明するための図である。より詳細には、図18の(A)、(B)、(C)は、それぞれ、時刻t、t、tにおける、実際の車両位置、表示装置300に表示される1画面表示の一例、及び、表示装置300に表示される6画面表示の一例を示す。すなわち、現在位置表示地図510、511、512は、それぞれ、時刻t、t、tにおける自車両の現在位置を表す。また、画面310a、310c、310eは、それぞれ、時刻t、t、tにおいて表示装置300に表示された1画面表示の例を示す。さらにまた、画面310b、310d、310fは、それぞれ、時刻t、t、tにおいて表示装置300に表示された6画面表示の例を示す。
【0133】
時刻tにおいては、車載ナビゲーション装置200から取得した地図画像のうち、表示エリア決定部104Bにより決定された表示エリア222に含まれる領域が、画面310bに示される6画面表示における1つのウインドウに表示されている。したがって、図18の(A)においては、実際の車両位置と、1画面表示において表示される自車両の現在位置と、6画面表示において表示される自車両の現在位置とが一致している。
【0134】
次に、時刻tにおいては、画面310cに示されるように、車載ナビゲーション装置200から取得した地図画像において、重畳アイコン230Aが表示される領域内に自車両の現在位置が含まれている。この場合、画面310dに示されるように、時刻tにおける表示エリア222が、時刻tにおける表示エリアの代用としてウインドウに表示される。したがって、現在位置表示地図511に示される実際の車両位置と、画面310dに示される自車両の現在位置とには、ズレが生じている。
【0135】
その後、時刻tにおいて、画面310eに示されるように、地図画像上から重畳アイコン230Aが消えたとする。そのため、表示エリア決定部104Bは、再び表示エリア222aを決定することができる。その結果、時刻tにおいて表示エリア222aがウインドウに表示されている。したがって、図18の(C)においては、再度、実際の車両位置と、1画面表示において表示される自車両の現在位置と、6画面表示において表示される自車両の現在位置とが一致する。
【0136】
なお、一般に、車載ナビゲーション装置200が重畳アイコン230Aのような警告メッセージを、地図上に長時間表示し続けることは想定しがたい。したがって、画面310dに表示される現在位置と、実際の車両位置のズレとは一定の範囲内に収まると考えられる。
【0137】
以上述べたように、本変形例に係る車載情報装置100Aは、さらに、表示エリアを示す表示エリア情報を記憶するための表示エリア記憶部105を備えている。また、表示エリア決定部104Bは、表示可能エリアに自車両の現在位置が含まれているか否かを判定する。判定の結果、含まれていると判定した場合には、表示エリアを決定し、決定した表示エリアを示す表示エリア情報を表示エリア記憶部105に記憶させる。また、決定した表示エリアを表示画面描画部106Aに表示装置300へ表示させる。
【0138】
一方、含まれていないと判定した場合には、表示エリア決定部104Bは、表示エリア記憶部105に記憶されている表示エリア情報によって示される表示エリアを表示画面描画部106Aに表示装置300へ表示させる。
【0139】
このように、本変形例に係る車載情報装置100Aによれば、地図画像上における自車両の現在位置へ重畳アイコンが重畳されているために表示可能エリア算出部204が適切な表示可能エリアを算出できない場合においても、表示エリア決定部104Bは、直前に決定された表示エリアを表示装置300へ表示すべき画像として決定することができる。
【0140】
なお、図7を参照した実施の形態の説明においては、表示エリア決定部104が表示エリア222を決定するタイミングとして、1画面表示から6画面表示への画面切り替えのタイミングを例に挙げた。しかし、表示エリア決定部104が表示エリア222を決定するタイミングはこれに限られない。例えば、車載ナビゲーション装置200から取得する地図画像が表示装置300の全画面の画面解像度よりも大きい場合には、表示エリア決定部104は、表示装置300に表示する1画面表示のための画像として表示エリア222を決定してもよい。
【0141】
同様に、図13を参照した実施の形態の変形例1の説明において、表示エリア決定部104Aが表示エリア222を決定するタイミングとして、1画面表示から6画面表示への画面切り替えのタイミングを例に挙げた。しかし、表示エリア決定部104Aが表示エリア222を決定するタイミングはこれに限られない。例えば、車載ナビゲーション装置200から取得する2画面画像が表示装置300の全画面の画面解像度よりも大きい場合には、表示エリア決定部104Aは、表示装置300に表示する1画面表示のための画像として表示エリア222を決定してもよい。
【0142】
また、図18を参照した実施の形態の変形例2の説明において、表示画面描画部106Aは、表示エリア記憶部105に記憶されている表示エリア情報によって示される表示エリアを、6画面表示における1つのウインドウに表示する例を挙げた。しかし、表示画面描画部106Aが、表示エリア情報によって示される表示エリアを表示する領域はこれに限られない。例えば、N画面表示における少なくとも1つのウインドウに対して、表示エリア情報により示される表示エリアを表示させてもよい。また、表示画面描画部106Aは、1画面表示においても、一時的に全ての重畳アイコンを消し、現在位置周辺の地図を表示装置300へ表示させるために、表示エリア情報により示される表示エリアを表示させてもよい。
【0143】
なお、実施の形態並びにその変形例1及び2で説明した車載情報装置100、車載情報装置100A、車載ナビゲーション装置200、車載ナビゲーションシステム400、及び車載ナビゲーションシステム400Aは、コンピュータにより実現することも可能である。車載情報装置100、車載情報装置100A、車載ナビゲーション装置200、車載ナビゲーションシステム400、及び車載ナビゲーションシステム400Aを、車載情報装置100等と呼ぶ。
【0144】
図19は、車載情報装置100等を実現するコンピュータシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0145】
車載情報装置100等は、コンピュータ34と、コンピュータ34に指示を与えるためのキーボード36及びマウス38と、コンピュータ34の演算結果等の情報を提示するためのディスプレイ32と、コンピュータ34で実行されるプログラムを読み取るためのCD−ROM(Compact Disc−Read Only Memory)装置40及び通信モデム(図示せず)とを含む。
【0146】
車載情報装置100等が行う処理であるプログラムは、コンピュータで読取可能な媒体であるCD−ROM42に記憶され、CD−ROM装置40で読み取られる。又は、コンピュータネットワークを通じて通信モデム52で読み取られる。
【0147】
コンピュータ34は、CPU(Central Processing Unit)44と、ROM(Read Only Memory)46と、RAM(Random Access Memory)48と、ハードディスク50と、通信モデム52と、バス54とを含む。
【0148】
CPU44は、CD−ROM装置40又は通信モデム52を介して読み取られたプログラムを実行する。ROM46は、コンピュータ34の動作に必要なプログラムやデータを記憶する。RAM48は、プログラム実行時のパラメタなどのデータを記憶する。ハードディスク50は、プログラムやデータなどを記憶する。通信モデム52は、コンピュータネットワークを介して他のコンピュータとの通信を行う。バス54は、CPU44、ROM46、RAM48、ハードディスク50、通信モデム52、ディスプレイ32、キーボード36、マウス38及びCD−ROM装置40を相互に接続する。
【0149】
さらに、上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integrated Circuit:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0150】
さらにまた、上記の各装置を構成する構成要素の一部又は全部は、各装置に脱着可能なICカード又は単体のモジュールから構成されているとしてもよい。ICカード又はモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカード又はモジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムに従って動作することにより、ICカード又はモジュールは、その機能を達成する。このICカード又はこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
【0151】
また、本発明は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよい。また、コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
【0152】
さらに、本発明は、上記コンピュータプログラム又は上記デジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc(登録商標))、USBメモリ、SDカードなどのメモリカード、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されている上記デジタル信号であるとしてもよい。
【0153】
また、本発明は、上記コンピュータプログラム又は上記デジタル信号を、電気通信回線、無線又は有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
【0154】
また、本発明は、マイクロプロセッサとメモリを備えたコンピュータシステムであって、上記メモリは、上記コンピュータプログラムを記憶しており、上記マイクロプロセッサは、上記コンピュータプログラムに従って動作するとしてもよい。
【0155】
また、上記プログラム又は上記デジタル信号を上記記録媒体に記録して移送することにより、又は上記プログラム又は上記デジタル信号を、上記ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
【0156】
さらに、上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。
【0157】
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0158】
本発明は、車載情報装置等に適用できる。特に地図画像を表す画像情報を車載ナビゲーション装置から取得し、画像情報に対応する画像を表示装置に表示させる車載情報装置等に適用できる。
【符号の説明】
【0159】
32 ディスプレイ
34 コンピュータ
36 キーボード
38 マウス
40 CD−ROM装置
42 CD−ROM
44 CPU
46 ROM
48 RAM
50 ハードディスク
52 通信モデム
54 バス
100、100A 車載情報装置
102 取得部
104、104A、104B 表示エリア決定部
105 表示エリア記憶部
106、106A 表示画面描画部
108 情報受信部
200 車載ナビゲーション装置
202 地図描画部
204 表示可能エリア算出部
206 出力部
208 測位部
210 地図情報記憶部
220、220B 表示可能エリア
222、222a 表示エリア
230、230A、230B、230C、230D 重畳アイコン
300 表示装置
300A 車載ディスプレイ
310a、310b、310c、310d、310e、310f 画面
400、400A 車載ナビゲーションシステム
510、511、512 現在位置表示地図
610、622、632 地図画像
611 部分領域
620、630 6画面表示画像
642 ウインドウ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図画像を表す画像情報を車載ナビゲーション装置から取得し、前記画像情報に対応する画像を表示装置に表示させる車載情報装置であって、
前記画像情報と、自車両の現在位置を示す現在位置情報と、前記車載ナビゲーション装置によって決定された、前記地図画像上の領域である表示可能エリアを示す表示可能エリア情報とを前記車載ナビゲーション装置から取得する取得部と、
前記現在位置情報に基づいて、前記地図画像のうち、前記表示可能エリアの一部に対応する表示エリアを決定する表示エリア決定部と、
前記表示エリアを前記表示装置に表示させる表示画面描画部とを備える
車載情報装置。
【請求項2】
前記表示可能エリアは、前記地図画像に重畳された他の画像である重畳アイコンを含まない前記地図画像上の領域として決定された領域である
請求項1に記載の車載情報装置。
【請求項3】
前記表示エリア決定部は、前記自車両の現在位置を含み、かつ、所定のサイズに対応する大きさの画像となるように前記表示エリアを決定する
請求項2に記載の車載情報装置。
【請求項4】
前記所定のサイズは、前記表示エリアを表示させる前記表示装置の画面解像度に対応する値である
請求項3に記載の車載情報装置。
【請求項5】
前記表示画面描画部は、前記表示エリアを含む複数の画像が一覧可能に配置された画像であるマルチウインドウ画像を前記表示装置へ表示させ、
前記所定のサイズは、前記マルチウインドウ画像を構成する1つのウインドウとして前記表示装置に表示される画像の解像度と一致するように定められる
請求項4に記載の車載情報装置。
【請求項6】
前記表示エリア決定部は、前記表示可能エリアの大きさと、前記所定のサイズとを比較し、前記表示可能エリアの大きさが前記所定のサイズ以上である場合は、前記地図画像のうち前記所定のサイズとなる領域を前記表示エリアとして決定し、前記表示可能エリアの大きさが前記所定のサイズより小さい場合は、当該表示可能エリアの大きさ以下となるように前記所定のサイズを縮小したサイズを算出し、前記地図画像のうち前記縮小したサイズとなる領域を前記表示エリアとして決定する
請求項3に記載の車載情報装置。
【請求項7】
前記表示画面描画部は、前記表示エリアの大きさが前記所定のサイズと一致するように前記表示エリアを拡大又は縮小して前記表示装置へ表示させる
請求項6に記載の車載情報装置。
【請求項8】
さらに、前記表示エリアを示す表示エリア情報を記憶するための表示エリア記憶部を備え、
前記表示エリア決定部は、前記表示可能エリアに前記自車両の現在位置が含まれているか否かを判定し、
(A)含まれていると判定した場合には、前記表示エリアを決定し、決定した前記表示エリアを示す表示エリア情報を前記表示エリア記憶部に記憶させ、決定した前記表示エリアを前記表示画面描画部に前記表示装置へ表示させ、
(B)含まれていないと判定した場合には、前記表示エリア記憶部に記憶されている表示エリア情報によって示される表示エリアを前記表示画面描画部に前記表示装置へ表示させる
請求項1〜7のいずれか1項に記載の車載情報装置。
【請求項9】
地図画像を表す画像情報を出力する車載ナビゲーション装置であって、
前記地図画像を生成する地図描画部と、
前記地図画像上の領域であって、前記地図画像に重畳された他の画像である重畳アイコンを含まない領域として決定された領域である表示可能エリアを算出する表示可能エリア算出部と、
前記表示可能エリアを示す表示可能エリア情報と、自車両の現在位置を示す現在位置情報と、前記画像情報とを出力する出力部とを備える
車載ナビゲーション装置。
【請求項10】
前記表示可能エリア算出部は、前記自車両の現在位置を含み、かつ、前記重畳アイコンを含まない最大の領域として前記表示可能エリアを算出する
請求項9に記載の車載ナビゲーション装置。
【請求項11】
地図画像を表す画像情報を車載ナビゲーション装置から取得し、前記画像情報に対応する画像を表示装置に表示させる車載情報装置の制御方法であって、
前記画像情報と、自車両の現在位置を示す現在位置情報と、前記車載ナビゲーション装置によって決定された、前記地図画像上の領域である表示可能エリアを示す表示可能エリア情報とを前記車載ナビゲーション装置から取得する取得ステップと、
前記現在位置情報に基づいて、前記地図画像のうち、前記表示可能エリアの一部に対応する表示エリアを決定する表示エリア決定ステップと、
前記表示エリアを前記表示装置に表示させる表示画面描画ステップとを含む
車載情報装置の制御方法。
【請求項12】
請求項11に記載の車載情報装置の制御方法をコンピュータに実行させる
プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2013−29478(P2013−29478A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−167357(P2011−167357)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】