説明

車載機およびナビゲーション画像割り込み表示方法

【課題】携帯端末を利用した案内対象交差点の割り込み案内を時間的・内容的な不足を改善して適切に行うことができる「車載機およびナビゲーション画像割り込み表示方法」を提供すること。
【解決手段】車載機1側のアプリケーションに基づく画像が表示されている際に携帯端末3側から割り込まれたナビゲーション画像中の誘導経路の線画が直進方向に対して所定の角度範囲の屈曲を示すものである場合には、継続表示要否判定手段4によってナビゲーション画像の継続的な割り込み表示が必要と判定した上で、表示切り替え制御手段4による表示切り替え手段5に対する制御により、携帯端末3側からの音声案内の割り込みが終了した以後においても、ナビゲーション画像を継続的に割り込み表示すること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載機およびナビゲーション画像割り込み表示方法に係り、特に、携帯端末側のナビゲーションのアプリケーションを車載機側で利用するのに好適な車載機およびナビゲーション画像割り込み表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車載機(ヘッドユニット)には、携帯端末との連携によって利便性を向上させるための種々の技術が導入されてきた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、最近では、スマートフォン等の携帯端末と車載機とを連携させるためのインターフェース規格として、「Terminal Mode(ターミナルモード)」が策定された。ここで、ターミナルモードは、車載電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)と携帯機器間のインターフェースの標準化組織「Consumer Electronics for Automotive(CE4A)」が定め、ノキア・コーポレーションが推奨するインターフェース規格である。
【0004】
このターミナルモードによれば、携帯端末側のアプリケーションに基づく画像を車載機の表示部に表示させ、車載機の操作部(タッチパネル等)によって当該アプリケーションを操作することができる。例えば、携帯端末側のアプリケーションには、ナビゲーションのアプリケーションもあるため、ターミナルモードは、このようなナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション機能を車載機側で実現することも可能となっている。
【0005】
現在、ターミナルモードによって携帯端末側のナビゲーションのアプリケーションを車載機側で利用する具体的な態様の1つとしては、車載機側で自らの(内蔵ソースの)アプリケーション(例えば、オーディオ再生アプリ)が実行されている状況下で、携帯端末側で実行されているナビゲーションのアプリケーションが誘導経路上の案内ポイントの案内タイミングとなった場合に、当該ナビゲーションのアプリケーションに基づく画像(以下、ナビゲーション画像)の表示および音声案内を車載機側に割り込ませることが考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−193319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかるに、このようなターミナルモードによる携帯端末側から車載機側へのナビゲーション画像の表示および音声案内の割り込みを行う場合に、車載機側では、ナビゲーションの割り込みを音声案内(音声データに含まれる音声の属性がナビゲーションであることを示す識別情報)でしか検知することができないため、音声案内の割り込み期間中しかナビゲーション画像を割り込み表示することができなかった。ターミナルモードの場合、従来のように、割り込みを検出するための専用線を設けて、この専用線の電圧High/Lowによって割り込みの有無を判断するようなことはできない。
【0008】
このため、案内ポイントが交差点である場合には、案内ポイントである交差点(以下、案内対象交差点と称する)よりも所定距離手前の地点で交差点音声案内の割り込みおよび交差点拡大図(ナビゲーション画像)の割り込み表示が開始した後に、数秒が経過した時点で交差点音声案内の割り込みが終了するため、これにともなって、交差点拡大図の割り込み表示も、自車が案内対象交差点に到達する前に終了してしまうことになる。
【0009】
図4は、このような交差点拡大図の割り込み表示を行う場合における画面遷移例を示したものである。すなわち、図4に示すように、車載機の表示部に車載機側のアプリケーションの実行画面を表示している状態(STEP1)において、携帯端末側からの交差点音声案内の割り込みが開始すると(STEP2)、車載機の表示部に、交差点拡大図が割り込み表示される(STEP3)。その後、交差点音声案内の割り込みが終了すると(STEP4)、自車が案内対象交差点を未通過であるにもかかわらず、交差点拡大図の割り込み表示が終了して、車載機側のアプリケーションの実行画面に戻ってしまう(STEP5)。
【0010】
すなわち、現状のターミナルモードを利用した技術においては、案内対象交差点の割り込み案内が時間的・内容的に不十分となるといった問題がある。
【0011】
そこで、本発明は、このような問題点に鑑みなされたものであり、携帯端末を利用した案内対象交差点の割り込み案内を時間的・内容的な不足を改善して適切に行うことができる車載機およびナビゲーション画像割り込み表示方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述した目的を達成するため、本発明に係る車載機は、表示部および操作部を有する車載機本体を備え、所定の携帯端末が、当該携帯端末側のアプリケーションに基づく画像を前記表示部に表示して、当該アプリケーションを前記操作部によって操作することが可能な所定の接続状態で接続可能とされた車載機であって、前記携帯端末が前記所定の接続状態で接続されているとともに、車載機側のアプリケーションに基づく画像が前記表示部に表示されている際に、前記携帯端末側からのナビゲーションのアプリケーションに基づく音声案内の割り込みの開始が検出されたことを契機として、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示から前記ナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えを行い、前記音声案内の割り込みの終了が検出されたことを契機として、前記ナビゲーション画像の割り込み表示から前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを行う表示切り替え手段と、この表示切り替え手段によって前記ナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えが行われた場合に、前記ナビゲーション画像中に認識された誘導経路の線画の形状に基づいて、前記音声案内の割り込みが終了した以後における前記ナビゲーション画像の継続的な割り込み表示の要否を判定し、この際に、前記認識された誘導経路の線画が直進方向に対して所定の角度範囲の屈曲を示すものである場合には、前記継続的な割り込み表示が必要と判定し、一方、前記認識された誘導経路の線画が前記屈曲を示さないものである場合には、前記継続的な割り込み表示が不要と判定する継続表示要否判定手段と、この継続表示要否判定手段によって前記継続的な割り込み表示が必要と判定された場合に、前記表示切り替え手段に対して、前記音声案内の割り込みの終了が検出された場合における前記ナビゲーション画像の割り込み表示から前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを禁止するための制御を行う表示切り替え制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0013】
また、本発明に係るナビゲーション画像割り込み表示方法は、車載機と所定の携帯端末とを、前記携帯端末側のアプリケーションに基づく画像を前記車載機の表示部に表示して、当該アプリケーションを前記車載機の操作部によって操作することが可能な所定の接続状態で接続した上で、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像を前記表示部に表示している場合における前記表示部への前記携帯端末側からのナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション画像の割り込み表示を行うためのナビゲーション画像割り込み表示方法であって、前記車載機と前記携帯端末とが前記所定の接続状態で接続されているとともに、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像が前記表示部に表示されている際に、前記携帯端末側からの前記ナビゲーションのアプリケーションに基づく音声案内の割り込みの開始を検出する第1のステップと、この第1のステップにおける前記割り込みの開始の検出が行われた場合に、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示から前記ナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えを行う第2のステップと、この第2のステップにおける前記割り込み表示への切り替えが行われた場合に、前記ナビゲーション画像中に認識された誘導経路の線画の形状に基づいて、前記音声案内の割り込みが終了した以後における前記ナビゲーション画像の継続的な割り込み表示の要否を判定し、この際に、前記認識された誘導経路の線画が直進方向に対して所定の角度範囲の屈曲を示すものである場合には、前記継続的な割り込み表示が必要と判定し、一方、前記認識された誘導経路の線画が前記屈曲を示さないものである場合には、前記継続的な割り込み表示が不要と判定する第3のステップと、この第3のステップにおいて前記継続的な割り込み表示が必要と判定された場合には、前記音声案内の割り込みの終了が検出された以後においても、前記ナビゲーション画像の割り込み表示から前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを行わず、一方、前記第3のステップにおいて前記継続的な割り込み表示が不要と判定された場合には、前記音声案内の割り込みの終了が検出された時点で、前記ナビゲーション画像の割り込み表示から前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを行う第4のステップとを含むことを特徴としている。
【0014】
そして、このような本発明によれば、携帯端末側から割り込まれたナビゲーション画像中の誘導経路の線画が直進方向に対して所定の角度範囲の屈曲を示すものである場合には、自車が屈曲点に該当する案内対象交差点を通過していないとみなしてナビゲーション画像(交差点拡大図)の継続的な割り込み表示が必要と判定した上で、携帯端末側からの音声案内の割り込みが終了した以後においてもナビゲーション画像を継続的に割り込み表示することができるので、案内対象交差点を適切に案内することができる。
【0015】
さらに、本発明の車載機において、前記継続表示要否判定手段は、前記継続的な割り込み表示が必要と判定した後に、前記継続的な割り込み表示の要否の判定を、前記継続的な割り込み表示が不要と判定されるまで繰り返し行い、前記表示切り替え制御手段は、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを禁止するための制御を行った後に、前記継続表示要否判定手段の前記判定の繰り返しによって前記継続的な割り込み表示が不要と判定されるようになった場合には、当該切り替えを禁止するための制御を解除してもよい。同様に、本発明のナビゲーション画像割り込み表示方法において、前記第3のステップにおいて前記継続的な割り込み表示が必要と判定された後に、前記継続的な割り込み表示の要否の判定を、前記継続的な割り込み表示が不要と判定されるまで繰り返し行う第5のステップと、前記第4のステップにおいて前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを行わなかった場合において、その後、前記第5のステップにおいて前記継続的な割り込み表示が不要と判定されるようになった場合に、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを行う第6のステップとを含んでもよい。
【0016】
そして、このような本発明によれば、携帯端末側から割り込まれたナビゲーション画像中の誘導経路の線画が直進方向に対して所定の角度範囲の屈曲を示すものでなくなることによって、自車が案内対象交差点を通過したとみなされるまで、ナビゲーション画像の割り込み表示を継続させることができるので、案内対象交差点の適切な案内を確実に行うことができる。また、交差点拡大図以外の不要なナビゲーション画像の割り込み表示を未然に回避することができる。
【0017】
さらにまた、本発明の車載機において、前記継続表示要否判定手段は、前記誘導経路の線画を、前記ナビゲーション画像の輝度に基づいて認識してもよい。
【0018】
そして、このような構成によれば、ナビゲーション画像中の誘導経路は、視認性の観点から周辺地図(背景)よりも高輝度で表示される傾向があることを利用して、ナビゲーション画像中の誘導経路を簡便かつ適切に認識することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、携帯端末を利用した案内対象交差点の割り込み案内を時間的・内容的な不足を改善して適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る車載機の実施形態として、車載機を含む車載システムを示すブロック図
【図2】図1の車載機が交差点拡大図の割り込み表示を行う場合における画面遷移例を示す図
【図3】本発明に係るナビゲーション画像割り込み表示方法の実施形態を示すフローチャート
【図4】従来のターミナルモード技術の問題点を示す画面遷移例図
【発明を実施するための形態】
【0021】
(車載機の実施形態)
以下、本発明に係る車載機の実施形態について、図1および図2を参照して説明する。
【0022】
図1は、本実施形態における車載機1を含む車載システム2を示すブロック図である。
【0023】
図1に示すように、本実施形態における車載システム2は、車載機(車載機本体)1と、これに接続された携帯端末3とによって構成されている。なお、車載機1と携帯端末3とは、ターミナルモードでの接続状態を確立できるのであれば、有線(例えば、USB)および無線のいずれの接続手段によって接続されてもよい。
【0024】
図1に示すように、車載機1は、継続表示要否判定手段および表示切り替え制御手段としての機能を兼ねた主制御部としての車載側制御部4を有しているとともに、この車載側制御部4との間で信号やデータの入/出力を行う構成部として、操作部としての操作入力部5、車載アプリ部6、音声切り替え部7、割り込み検出部8および表示切り替え手段としての画像切り替え部10を有している。また、図1に示すように、画像切り替え部10には、入力された画像データに対応した画像を表示する表示部としての機能を有する車載側画像出力部11が接続されている。さらに、図1に示すように、音声切り替え部7には、入力された音声データに対応した音声出力を行う車載側音声出力部12が接続されている。なお、車載側制御部4は、CPUやMPU等の演算処理装置によって構成してもよい。この場合に、演算処理装置の実行プログラムは、ROM等の記憶部に記憶させておき、演算処理装置の処理結果の一時的な保存は、RAM等の記憶部に対して行ってもよい。また、操作入力部5としては、タッチパネル等の入力インターフェースを適用することができる。さらに、車載アプリ部6は、車載側制御部4の実行プログラムの一つとしての車載機1側のアプリケーションソフトウェア(以下、車載アプリと略称する)が記憶部に記憶されたものである。車載アプリとしては、例えば、楽曲や映画等のオーディオ/ビデオ再生用のアプリケーションを挙げることができる。さらにまた、音声切り替え部7、割り込み検出部8および画像切り替え部10は、車載側制御部4と同様の演算処理装置がそれらの機能を司ってもよい。
【0025】
一方、図1に示すように、携帯端末3は、演算処理装置等からなる携帯側制御部15を有しており、この携帯側制御部15には、携帯側画像出力部16、携帯側音声出力部17およびNAVIアプリ部18がぞれぞれ接続されている。NAVIアプリ部18は、携帯端末3側のアプリケーションソフトウェアとしてのナビゲーションのアプリケーション(以下、NAVIアプリと称する)が記憶部に記憶されたものであり、このNAVIアプリは、携帯側制御部15によって実行されて、携帯側画像出力部16によるナビゲーション画像の表示および携帯側音声出力部17による音声案内に利用されるようになっている。なお、図示はされていないが、携帯端末3は、NAVIアプリ以外の携帯端末3側のアプリケーション(例えば、オーディオ/ビデオ再生アプリ等)を保有している。
【0026】
そして、本実施形態においては、このような携帯端末3側のアプリケーションを車載機1側で利用することが可能に構成されている。すなわち、本実施形態において、車載機1と携帯端末3とは、ターミナルモードでの接続状態を確立することができるターミナルモード対応機器とされている。このようなターミナルモードは、例えば、車載機1にインストールされているターミナルモード用のアプリケーションを操作入力部5の操作にともなって車載側制御部4が実行することによって実現してもよい。ターミナルモードの確立に際しては、車載機1と携帯端末3との間で、両者のターミナルモード用のアプリケーションに基づいて、ターミナルモードでの接続に必要な所定のデータの授受および動作設定が行われてもよい。
【0027】
ターミナルモードでの接続状態においては、基本的に、携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像を、車載側画像出力部11によって車載機1側で表示し、また、操作入力部5の操作によって、当該携帯端末3側のアプリケーションを車載機1で操作することが可能とされている。すなわち、ターミナルモードにおいては、車載機1側において、携帯端末3側で表示されている携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像と同一の画像が携帯端末3側から取得されて表示されている状況下で、操作入力部5が、操作内容に応じた座標信号を入力すると、この入力結果が、車載側制御部4によって携帯側制御部15に入力される。次いで、携帯側制御部15は、当該入力された座標信号と、予め保有している車載機1と携帯端末3との画面座標対応関係データ(座標の対応関係を示すテーブルであってもよい)とに基づいて、携帯端末3の画面上における当該座標信号に該当する座標を割り出す。次いで、携帯側制御部15は、割り出された携帯端末3の画面上の座標に対応するコマンドが存在する場合、すなわち、割り出された座標が、携帯端末3側で表示されている携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像における既知の操作領域(操作ボタン等)に該当する場合には、該当するコマンドに応じた当該携帯端末3側のアプリケーションの動作を実行する。そして、このような携帯端末3側のアプリケーションの動作の実行結果は、携帯端末3側から車載機1側に入力されて、映像および音声の出力として反映されることになる。ただし、ターミナルモードにおいて、携帯端末3側での音声出力は禁止してもよい。また、車載機1は、携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像を表示する際には、車載機1の画面サイズと携帯端末3の画面サイズとの差異を予め把握した上で、画像サイズの拡大やアスペクト比変更等の必要な画像処理を行ってもよい。
【0028】
ここで、携帯端末3側のアプリケーションとしてNAVIアプリを実行する場合には、携帯端末3は、経路のデータその他の最新の地図データを通信を介してサーバから取得してもよい。このとき、携帯端末3は、NAVIアプリにおける公知の地点検索機能によって操作入力部5の操作に応じた目的地の検索・設定を行って、この設定結果を示す目的地情報をサーバに送信してもよい。また、このとき、携帯端末3は、自らに搭載された位置検出機能(例えば、GPSレシーバ)によって現在地の位置(絶対座標)を測位し、測位結果を自車位置情報としてサーバに送信してもよい。そして、サーバは、このようにして携帯端末3から送信された目的地情報および自車位置情報に基づいて、目的地までの最適経路を探索し、探索結果を携帯端末3に提供してもよい。この場合には、携帯端末3側で、サーバから提供された最適経路を誘導経路とした経路誘導が実行され、実行結果としての画像および音声が車載機側1に反映されることになる。なお、操作入力部5の操作に応じた目的地の設定は、ターミナルモードによる車載機1側での携帯端末3側のアプリケーションの操作の一態様に他ならない。
【0029】
また、本実施形態においては、車載機1に対して、携帯端末3とのターミナルモードでの接続を行う際の初期設定として、車載アプリと携帯端末3側のアプリケーションとの双方が起動される場合における車載機1側での表示/音声出力の優先順位について、原則的に車載アプリの表示/音声出力を優先させ、NAVIアプリの音声案内時に限定してNAVIアプリの表示/音声出力を割り込ませる旨の設定(以下、音声案内時割り込み設定と称する)を行うことができるようになっている。このような音声案内時割り込み設定は、前述したターミナルモード用のアプリケーションにおける設定画面に対する操作入力部5の操作によって行うことができるようにしてもよい。また、音声案内時割り込み設定は、これに対応するフラグを車載側制御部4に設定することによって行うようにしてもよい。なお、音声案内時割り込み設定状態においても、車載アプリが起動されていない場合には、携帯端末3側のアプリケーションが車載機1側で表示/音声出力されてもよいことは勿論である。
【0030】
さらに、本実施形態において、割り込み検出部8は、車載機1と携帯端末3とがターミナルモードで接続されているとともに、音声案内時割り込み設定状態の車載側制御部4によって車載アプリが実行されて、これに基づく画像、音声が車載側画像出力部11、車載側音声出力部12によって出力(表示/音声出力)されている際に、携帯端末3側からのNAVIアプリに基づく音声案内の割り込みの開始(すなわち、当該音声案内の割り込みを開始すべきこと(換言すれば、開始タイミング))を検出するようになっている。この検出は、携帯端末3側から携帯側音声出力部17を介して割り込み検出部8に入力された携帯端末3側のアプリケーションにおける音声データに基づいて行われる。このとき、割り込み検出部8は、当該入力された音声データから、この音声データの属性がナビゲーション(NAVIアプリ)であることを示す識別情報(例えば、RTPパケットヘッダ内の情報)が取得されたことによって、音声案内の割り込みの開始を検出するようにしてもよい。一方、割り込み検出部8は、音声案内以外の携帯端末3側のアプリケーションに基づく音声データが入力された場合には、この音声データの識別情報から得られる音声データの属性がナビゲーション以外のもの(例えば、楽曲)であること等によって、音声案内の割り込みの開始を不検出とすればよい。また、割り込み検出部8は、検出処理を開始するに際して、必要であれば、車載機1と携帯端末3とがターミナルモードで接続されていることや、音声案内時割り込み設定状態において車載アプリが実行されていることを、車載制御部4からの入力信号(例えば、音声案内の割り込みの検出処理を開始すべき旨の制御信号)や、動作状態フラグの設定値等に基づいて検知してもよい。
【0031】
そして、このような割り込み検出部8による音声案内の割り込みの開始の検出(検出信号の出力)を契機として、画像切り替え部10は、車載アプリに基づく画像の表示からNAVIアプリに基づくナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えを行うようになっている。ここで、画像切り替え部10には、ターミナルモード接続状態かつ音声案内時割り込み設定状態において、車載アプリに基づく画像データだけでなく、携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像データが、携帯側画像出力部16を介して入力される。そして、画像切り替え部10は、割り込み検出部8による音声案内の割り込みの開始が検出されていない状態においては、当該入力された車載アプリに基づく画像データおよび携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像データのうち、車載アプリに基づく画像データを選択して、これを車載側画像出力部11に出力する。これにより、ターミナルモードにおいても、ナビゲーションの音声案内が開始しない限りは、車載側画像出力部11によって車載アプリに基づく画像が表示される。一方、画像切り替え部10は、割り込み検出部8による音声案内の割り込みの開始が検出された場合には、携帯端末3側のアプリケーションに基づく画像データとしてのナビゲーション画像の画像データを選択して、これを車載側画像出力部11に出力する。これにより、ターミナルモードにおいてナビゲーションの音声案内が開始した場合には、車載側画像出力部11によってナビゲーション画像が表示される。このようにして、画像切り替え部10による車載アプリに基づく画像の表示からナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えが行われる。
【0032】
また、音声切り替え部7には、ターミナルモード接続状態かつ音声案内時割り込み設定状態において、車載アプリに基づく音声データが入力されるだけでなく、携帯端末3側のアプリケーションに基づく音声データが、携帯側音声出力部17を介して入力される場合がある。そして、音声切り替え部7は、割り込み検出部8による音声案内の割り込みの開始が検出されていない状態においては、当該入力された車載アプリに基づく音声データおよび携帯端末3側のアプリケーションに基づく音声データのうち、車載アプリに基づく音声データを選択して、これを車載側音声出力部12に出力する。これにより、ターミナルモードにおいても、ナビゲーションの音声案内が開始しない限りは、車載側音声出力部12によって車載アプリに基づく音声が出力される。一方、音声切り替え部7は、割り込み検出部8による音声案内の割り込みの開始が検出された場合には、携帯端末3側のアプリケーションに基づく音声データとしての音声案内の音声データを選択して、これを車載側音声出力部12に出力する。これにより、ターミナルモードにおいてナビゲーションの音声案内が開始した場合には、車載側音声出力部12によって音声案内が割り込み出力される。このようにして、音声切り替え部7による音声案内の割り込みが行われる。
【0033】
さらに、割り込み検出部8は、前述のようにして音声案内の割り込みの開始を検出した後に、当該音声案内の割り込みの終了(すなわち、当該音声案内の割り込みを終了すべきこと(換言すれば、終了タイミング))を検出するようになっている。このとき、割り込み検出部8は、音声案内の音声データの終端を示す識別情報を取得することによって、音声案内の割り込みの終了を検出するようにしてもよい。
【0034】
そして、本実施形態においては、このような音声案内の割り込みの終了が検出された以後においても、音声案内の対象(案内ポイント)が交差点である場合には、ナビゲーション画像としての交差点拡大図の継続的な表示を行うための手段が講じられている。
【0035】
すなわち、本実施形態において、車載側制御部4(継続表示要否判定手段)は、画像切り替え部10によってナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えが行われたことを検知すると、公知の画像解析方法によって、ナビゲーション画像中の誘導経路の線画を画像認識するようになっている。このとき、車載側制御部4は、ナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えが行われたことを、画像切り替え部10からのその旨を示すデータの取得によって検知してもよい。そして、車載側制御部4は、誘導経路の線画が認識された場合には、認識された線画の形状に基づいて、音声案内の割り込みが終了した以後におけるナビゲーション画像の継続的な割り込み表示の要否を判定するようになっている。この判定(以下、継続表示要否判定と称する)において、車載側制御部4は、認識された誘導経路の線画が、直進方向に対して交差点における右左折とみなすべき所定の角度範囲の屈曲を示すものである場合には、継続的な割り込み表示が必要と判定するようになっている。一方、車載側制御部4は、認識された誘導経路の線画が当該屈曲を示さないものである場合には、継続的な割り込み表示が不要と判定するようになっている。ここで、ナビゲーション画像中の誘導経路の線画を認識する画像解析方法としては、ナビゲーション画像の輝度(画像データの各画素ごとの輝度信号)に基づいて認識する方法を挙げることができる。この方法においては、例えば、ナビゲーション画像中における閾値以上の輝度値が所定画素数以上連続する部位を、誘導経路の線画と認識してもよい。なお、車載側制御部4は、誘導経路の線画が認識されなかった場合には、その時点で継続的な割り込み表示が不要と判定すればよい。また、屈曲の有無の判断においては、例えば、認識された誘導経路の線画の自車位置側(通常は、画面下側)の端部における接線(線画の連続方向に向かう接線)を、線画のエッジ部を構成する一連の所定数画素のXY座標変化量等に基づいて求め、この接線の方向を直進方向と決定してもよい。そして、これ以降、当該線画について、その目的地側の端部に向かって順次接線を求めていき、この過程で、求められた接線が前記決定された直進方向に対して所定の角度範囲の角度をなしているか否かをその都度判定していくようにしてもよい。この場合には、前記求められた接線が前記決定された直進方向に対して所定の角度範囲の角度をなしていると判定された場合に、その時点で屈曲有りと判断し、一方、誘導経路の線画における目的地側の端部に至るまで、前記求められた接線が前記決定された直進方向に対して所定の角度範囲となっていないと判定され続けた場合に、屈曲無しと判断すればよい。あるいは、交差点拡大図においては、画面縦方向(Y方向)が直進方向となっていることが多いので、画面縦方向を直進方向と画一的に決定して、画面縦方向に対する線画の各位置での接線の角度を評価してもよい。また、所定の角度範囲としては、直進方向が画面縦方向となるように交差点拡大図が表示されるアプリケーションの場合には、90°および270°を中心とした角度範囲(例えば、70°〜110°、250°〜290°等)を選択してもよい。ただし、屈曲の有無の判断は、このような方法に限定されるものではない。例えば、画像解析によって線画の中心線を求めることができるのでれば、このような中心線を線画の形状の評価に利用してもよい。
【0036】
そして、このような継続表示要否判定において継続的な割り込み表示が必要と判定された場合には、車載側制御部4(表示切り替え制御手段)は、画像切り替え部10に対して、音声案内の割り込みが終了した場合におけるナビゲーション画像の割り込み表示から車載アプリに基づく画像の表示への切り替えを禁止するための制御(以下、表示切り替え禁止制御と称する)を行うようになっている。
【0037】
このような表示切り替え禁止制御(制御信号)を受けて、画像切り替え部10は、音声案内の割り込みの終了が検出されたことを割り込み検出部8からのその旨の検出信号の取得等によって検知した場合においても、携帯側画像出力部16から入力されるナビゲーション画像(交差点拡大図)の画像データを選択して車載側画像出力部11に出力し続けるようになっている。このようにして、音声案内の割り込みの終了後においても、交差点拡大図が継続的に表示されることになる。なお、車載側制御部4は、交差点拡大図の継続表示を行う場合には、音声案内終了後に車載アプリに基づく音声が出力されないように当該音声についての消音処理を行ってもよい。
【0038】
一方、継続表示要否判定において継続的な割り込み表示が不要と判定され、表示切り替え禁止制御が行われない場合には、画像切り替え部10は、割り込み検出部8による音声案内の割り込みの終了の検出を契機として、ナビゲーション画像の割り込み表示から車載アプリに基づく画像の表示への切り替えを行うようになっている。このときの処理は、前述したナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えの場合とは逆に、画像切り替え部10に入力されているナビゲーション画像の画像データおよび車載アプリに基づく画像データのうち、車載アプリに基づく画像データを選択して車載側画像出力部11に出力することによって行うことができる。
【0039】
なお、音声切り替え部7は、音声案内の割り込みが終了した場合には、車載アプリに基づく音声の出力への切り替えを行うが、この処理は、音声切り替え部7に入力されている車載アプリに基づく音声データを選択して車載側音声出力部12に出力することによって行うことができる。
【0040】
以上の構成によれば、携帯端末3側から割り込まれたナビゲーション画像中の誘導経路の線画が直進方向に対して所定の角度範囲の屈曲を示すものである場合には、自車が屈曲点に該当する案内対象交差点を通過していないとみなしてナビゲーション画像(交差点拡大図)の継続的な割り込み表示が必要と判定した上で、携帯端末3側からの音声案内の割り込みが終了した以後においてもナビゲーション画像を継続的に割り込み表示することができる。なお、屈曲の有無の判断に所定の角度範囲を設けることは、分岐案内が行われる場合のように、交差点案内時以外におけるナビゲーション画像中に誘導経路が認識されるケースとの峻別を行う上でも有意義である。
【0041】
ここで、図2は、本実施形態において交差点拡大図の割り込み表示を行う場合における画面遷移例を示したものである。すなわち、図2に示すように、車載機1側で車載アプリに基づく画面を表示している状態(STEP11)において、携帯端末3側からの交差点音声案内の割り込みが開始すると(STEP12)、車載機1側で、交差点拡大図が割り込み表示される(STEP13)。この場合に、交差点拡大図中に認識された誘導経路Rに基づく継続表示要否判定においては、継続的な割り込み表示が必要と判定されて、表示切り替え禁止制御が行われることになるので、その後、交差点音声案内の割り込みが終了(STEP14)したとしても、交差点拡大図の割り込み表示が継続されることになる(STEP15)。
【0042】
ところで、表示切り替え禁止制御が行われている期間中は、ナビゲーション画像の割り込み表示が継続されるため、この期間が長すぎれば、いずれは交差点拡大図とは異なる不要なナビゲーション画像(広域地図画像等)が表示されることになる。したがって、表示切り替え禁止制御には、交差点拡大図の表示期間を想定した終期を設定することが望ましい。この終期は、表示切り替え禁止制御の開始から一定時間が経過した時点といった画一的なものであってもよいが、より好ましくは、継続表示要否判定を繰り返すことによって個別に設定されたものとする。すなわち、この場合に、車載側制御部4は、継続表示要否判定において継続的な割り込み表示が必要と判定した後に、当該継続表示要否判定を、継続的な割り込み表示が不要と判定するまで定期的に繰り返す。そして、車載側制御部4は、表示切り替え禁止制御を開始した後に、継続表示要否判定の繰り返しによって継続的な割り込み表示が不要と判定されるようになった場合に、この時点を終期として、表示切り替え禁止制御を解除する。このように構成すれば、携帯端末3側から割り込まれたナビゲーション画像中の誘導経路の線画が直進方向に対して所定の角度範囲の屈曲を示すものでなくなることによって、自車が案内対象交差点を通過したとみなされるまで、ナビゲーション画像の割り込み表示を継続させることができるので、ナビゲーション画像の割り込み表示の終期を、NAVIアプリにおける交差点拡大図の表示終期に合わせることができる。
【0043】
(ナビゲーション画像割り込み表示方法の実施形態)
次に、図1の車載機1を適用した本発明に係るナビゲーション画像割り込み表示方法の一実施形態について、図3を参照して説明する。なお、便宜上、図3の初期状態において、車載機1と携帯端末3とは、ターミナルモードで接続されており、また、車載機1は、音声案内時割り込み設定状態になっているものとする。
【0044】
そして、このような初期状態から、まず、図3のステップ21(ST21)において、操作入力部5の操作による車載アプリ(例えば、楽曲)の実行の指示に基づいて、画像切り替え部10および車載側画像出力部11により、車載アプリに基づく画像を表示する。
【0045】
次いで、ステップ22(ST22)において、車載側制御部4により、割り込み検出部8による音声案内の割り込みの開始の検出が行われたか否かを判定する。そして、ステップ22(ST22)において肯定的な判定結果が得られた場合には、ステップ23(ST23)に進み、否定的な判定結果が得られた場合には、ステップ22(ST22)を繰り返す。
【0046】
次いで、ステップ23(ST23)において、画像切り替え部10および車載側画像出力部11により、ナビゲーション画像の割り込み表示を開始する。
【0047】
次いで、ステップ24(ST24)において、車載側制御部4により、ステップ23(ST23)において表示が開始されたナビゲーション画像に対して、前述した手法による継続表示要否判定を行う。そして、この継続表示要否判定において継続的な割り込み表示が必要(Yes)と判定された場合には、ステップ25(ST25)に進み、継続的な割り込み表示が不要(No)と判定された場合には、ステップ31(ST31)に進む。
【0048】
ここで、ステップ25(ST25)以降の処理について先に説明すると、まず、ステップ25(ST25)において、車載側制御部4により、画像切り替え部10に対する表示切り替え禁止制御を開始する。
【0049】
次いで、ステップ26(ST26)において、車載側制御部4により、割り込み検出部8による音声案内の割り込みの終了の検出が行われたか否かを判定する。そして、ステップ26(ST26)において肯定的な判定結果が得られた場合には、ステップ27(ST27)に進み、否定的な判定結果が得られた場合には、ステップ26(ST26)を繰り返す。
【0050】
次いで、ステップ27(ST27)において、画像切り替え部10および車載側画像出力部11により、ナビゲーション画像の割り込み表示を継続する。
【0051】
次いで、ステップ28(ST28)において、車載側制御部4により、表示切り替え要否判定(再判定)を行う。そして、この継続表示要否判定において継続的な割り込み表示が必要(Yes)と判定された場合には、ステップ28(ST28)を繰り返し、継続的な割り込み表示が不要(No)と判定された場合には、ステップ29(ST29)に進む。
【0052】
次いで、ステップ29(ST29)において、車載側制御部4により、画像切り替え部10に対する表示切り替え禁止制御を解除する。
【0053】
次いで、ステップ30(ST30)において、画像切り替え部10および車載側画像出力部11により、ナビゲーション画像の割り込み表示を終了する。その後は、ステップ21(ST21)に戻って車載アプリの実行画面に復帰し、新たな音声案内の割り込みの機会を窺う。
【0054】
一方、ステップ31(ST31)においては、ステップ26(ST26)と同様に、車載側制御部4により、割り込み検出部8による音声案内の割り込みの終了の検出が行われたか否かを判定する。そして、ステップ31(ST31)において肯定的な判定結果が得られた場合には、ステップ30(ST30)に進み、否定的な判定結果が得られた場合には、ステップ31(ST31)を繰り返す。
【0055】
以上述べたように、本発明によれば、携帯端末3側からの音声案内の割り込みが終了した以後においても、交差点拡大図を継続的に割り込み表示することができるので、案内対象交差点を適切に案内することができる。
【0056】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限度において種々変更することができる。
【0057】
例えば、車載側制御部4は、継続表示要否判定の際における誘導経路の線図の認識に、ナビゲーション画像の色情報(画像データの色信号)を補助的に用いるようにしてもよい。また、継続表示要否判定にあたっては、誘導経路の線画の先端部の矢印図形を認識した上で、この矢印図形が指示する方向(直進方向に対する角度)に基づいて継続的な割り込表示の要否を判定してもよい。
【符号の説明】
【0058】
1 車載機
3 携帯端末
4 車載側制御部
10 画像切り替え部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部および操作部を有する車載機本体を備え、所定の携帯端末が、当該携帯端末側のアプリケーションに基づく画像を前記表示部に表示して、当該アプリケーションを前記操作部によって操作することが可能な所定の接続状態で接続可能とされた車載機であって、
前記携帯端末が前記所定の接続状態で接続されているとともに、車載機側のアプリケーションに基づく画像が前記表示部に表示されている際に、前記携帯端末側からのナビゲーションのアプリケーションに基づく音声案内の割り込みの開始が検出されたことを契機として、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示から前記ナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えを行い、前記音声案内の割り込みの終了が検出されたことを契機として、前記ナビゲーション画像の割り込み表示から前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを行う表示切り替え手段と、
この表示切り替え手段によって前記ナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えが行われた場合に、前記ナビゲーション画像中に認識された誘導経路の線画の形状に基づいて、前記音声案内の割り込みが終了した以後における前記ナビゲーション画像の継続的な割り込み表示の要否を判定し、この際に、前記認識された誘導経路の線画が直進方向に対して所定の角度範囲の屈曲を示すものである場合には、前記継続的な割り込み表示が必要と判定し、一方、前記認識された誘導経路の線画が前記屈曲を示さないものである場合には、前記継続的な割り込み表示が不要と判定する継続表示要否判定手段と、
この継続表示要否判定手段によって前記継続的な割り込み表示が必要と判定された場合に、前記表示切り替え手段に対して、前記音声案内の割り込みの終了が検出された場合における前記ナビゲーション画像の割り込み表示から前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを禁止するための制御を行う表示切り替え制御手段と
を備えたことを特徴とする車載機。
【請求項2】
前記継続表示要否判定手段は、前記継続的な割り込み表示が必要と判定した後に、前記継続的な割り込み表示の要否の判定を、前記継続的な割り込み表示が不要と判定されるまで繰り返し行い、
前記表示切り替え制御手段は、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを禁止するための制御を行った後に、前記継続表示要否判定手段の前記判定の繰り返しによって前記継続的な割り込み表示が不要と判定されるようになった場合には、当該切り替えを禁止するための制御を解除すること
を特徴とする請求項1に記載の車載機。
【請求項3】
前記継続表示要否判定手段は、前記誘導経路の線画を、前記ナビゲーション画像の輝度に基づいて認識すること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載機。
【請求項4】
車載機と所定の携帯端末とを、前記携帯端末側のアプリケーションに基づく画像を前記車載機の表示部に表示して、当該アプリケーションを前記車載機の操作部によって操作することが可能な所定の接続状態で接続した上で、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像を前記表示部に表示している場合における前記表示部への前記携帯端末側からのナビゲーションのアプリケーションに基づくナビゲーション画像の割り込み表示を行うためのナビゲーション画像割り込み表示方法であって、
前記車載機と前記携帯端末とが前記所定の接続状態で接続されているとともに、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像が前記表示部に表示されている際に、前記携帯端末側からの前記ナビゲーションのアプリケーションに基づく音声案内の割り込みの開始を検出する第1のステップと、
この第1のステップにおける前記割り込みの開始の検出が行われた場合に、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示から前記ナビゲーション画像の割り込み表示への切り替えを行う第2のステップと、
この第2のステップにおける前記割り込み表示への切り替えが行われた場合に、前記ナビゲーション画像中に認識された誘導経路の線画の形状に基づいて、前記音声案内の割り込みが終了した以後における前記ナビゲーション画像の継続的な割り込み表示の要否を判定し、この際に、前記認識された誘導経路の線画が直進方向に対して所定の角度範囲の屈曲を示すものである場合には、前記継続的な割り込み表示が必要と判定し、一方、前記認識された誘導経路の線画が前記屈曲を示さないものである場合には、前記継続的な割り込み表示が不要と判定する第3のステップと、
この第3のステップにおいて前記継続的な割り込み表示が必要と判定された場合には、前記音声案内の割り込みの終了が検出された以後においても、前記ナビゲーション画像の割り込み表示から前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを行わず、一方、前記第3のステップにおいて前記継続的な割り込み表示が不要と判定された場合には、前記音声案内の割り込みの終了が検出された時点で、前記ナビゲーション画像の割り込み表示から前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを行う第4のステップと
を含むことを特徴とするナビゲーション画像割り込み表示方法。
【請求項5】
前記第3のステップにおいて前記継続的な割り込み表示が必要と判定され後に、前記継続的な割り込み表示の要否の判定を、前記継続的な割り込み表示が不要と判定されるまで繰り返し行う第5のステップと、
前記第4のステップにおいて前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを行わなかった場合において、その後、前記第5のステップにおいて前記継続的な割り込み表示が不要と判定されるようになった場合に、前記車載機側のアプリケーションに基づく画像の表示への切り替えを行う第6のステップと
を含むことを特徴とする請求項4に記載のナビゲーション画像割り込み表示方法。

【図1】
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【図3】
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【図2】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−102376(P2013−102376A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245568(P2011−245568)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】