車載機器、携帯端末およびこれらを用いた案内情報提供システム
【課題】 車載機器に保持されている情報を携帯端末で有効に活用できるようにした案内情報提供システムを提供する。
【解決手段】 車両に搭載された車載機器1と可搬型の携帯端末2とを備え、車載機器1は、内部に記憶しているデータを編集して携帯端末2に送信し、携帯端末2は、車載機器1から受信したデータを利用して案内情報を出力するように構成されている。
【解決手段】 車両に搭載された車載機器1と可搬型の携帯端末2とを備え、車載機器1は、内部に記憶しているデータを編集して携帯端末2に送信し、携帯端末2は、車載機器1から受信したデータを利用して案内情報を出力するように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は車載機器、携帯端末およびこれらを用いた案内情報提供システムに関し、特に、車載機器が有する情報を携帯端末に転送してユーザの利用に供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の車載機器の1つであるカーナビゲーション装置は、機能の多様化や高度化、記憶容量の増加などに伴い、ユーザが車両で移動する際に必要な情報以外にも施設情報や観光情報といった様々な情報を内部に記憶している。しかしながら、カーナビゲーション装置が提供する機能や情報は、ユーザが車両に搭乗している間しか利用できない。
【0003】
このため、ユーザは、車両を降りた後の最終目的地までの経路や施設などの情報をカーナビゲーション装置の画面を見て記憶したり、車両を離れた後に携帯端末を利用して情報センタなどにアクセスすることにより必要な経路や施設情報などを改めて取得している。携帯端末を利用して情報センタから情報を取得する場合は、次のような問題がある。すなわち、携帯端末から情報センタへのアクセスや経路案内機能の利用などに使用料金が発生する。また、携帯端末上で最終目的地を設定する必要があり、操作が煩わしい。また、情報の検索が煩わしく、取得に時間を要する。さらに、カーナビゲーション装置で確認した情報と一致しない場合が発生し、必要な情報を入手できない場合がある。
【0004】
また、車両を降りた後に利用した施設などの情報を、その後の目的地設定や施設検索を行う際に利用したい場合は、その情報をユーザがカーナビゲーション装置に入カしなければならないという煩わしさがある。
【0005】
なお、関連する技術として、特許文献1は、車両や徒歩など移動手段が複数混在する移動スケジュールを処理する移動スケジュール処理装置を開示している。この移動スケジュール処理装置では、車両のセンターコンソールに携帯端末(PDA)をセットするための凹部が設けられている。この凹部に移動スケジュールを保持するPDAがセットされると、PDA内のデータ処理部が移動スケジュールを車載端末のデータ処理部に送信する。データ処理部は、移動スケジュールのうち、車両に関するデータのみを抜き出して保持する。現在位置が車両により移動すべき位置である場合には、車載端末のナビゲーション部が車両を誘導する。誘導が終了すると、データ処理部はPDAに対して起動を指示し、PDAによる案内に移行する。PDAは凹部から取り外され、携帯する操作者をスケジュールに従って案内する。
【0006】
また、他の関連する技術として、特許文献2は、車載ナビゲーション装置と遠隔地から携帯電話を介して通信したり、パーソナルコンピュータと遠隔地から携帯電話を介して通信することにより、ナビゲーション装置やパーソナルコンピュータ側で携帯電話ユーザの現在位置を検索したり、目的地までの経路検索や経路誘導を行う移動体通信システムを開示している。この移動体通信システムは、地図情報とGPSデータとに基づいて現在位置を演算する車載ナビゲーション装置と、GPSデータを受信すると共に、GPSデータを車載ナビゲーション装置に送信可能な携帯電話とを備え、車載ナビゲーション装置は、携帯電話から送信されたGPSデータに基づいて携帯電話を所持するユーザの現在位置を演算し、その現在位置をユーザに報知する。
【0007】
さらに、他の関連する技術として、特許文献3は、携帯型端末装置と車載情報処理装置を組み合わせ、効率的なナビゲーションを提供する技術を開示している。この技術では、携帯型端末装置は通信機能を有し、クレードルにセットすることで車載情報処理装置と結合する。情報センタに目的地を送信し、得られた経路データをディスプレイに表示するとともに車載情報処理装置に供給してスピーカから案内音声を出力する。目的地近傍に到着した場合、車載情報処理装置は目的地近傍の地図データを携帯型端末装置に供給する。ユーザは、携帯型端末装置をクレードルから外して携帯し、ディスプレイに表示された目的地近傍の地図を見ながら目的地に到達できる。
【0008】
【特許文献1】特開平9−62991号公報
【特許文献2】特開平10−103990号公報
【特許文献3】特開2001−4387号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した従来の技術では、ユーザは、車両を降りた後の最終目的地までの経路や施設などの情報をカーナビゲーション装置の画面を見て記憶する必要があるので覚えきれなかったり、車両を離れた後に携帯端末を利用して情報センタなどにアクセスすることにより必要な経路や施設情報などを改めて取得する必要があるので、車載機器に保持されている有用な情報を携帯端末で有効に活用できていないという現状がある。
【0010】
そこで、この発明は、車載機器に保持されている情報を携帯端末で有効に活用できるようにした車載機器、携帯端末およびこれらを用いた案内情報提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る案内情報提供システムは、車両に搭載された車載機器と可搬型の携帯端末とを備え、車載機器は、内部に記憶しているデータを編集して前記携帯端末に送信し、携帯端末は、車載機器から受信したデータを利用して案内情報を出力するように構成されている。
【0012】
この発明に係る車載機器は、データを記憶したデータベースと、操作により指示を行う操作手段と、操作手段からの指示に応答してデータベースから取得したデータを編集するデータ編集手段と、データ編集手段で編集されたデータを外部に送信する通信手段とを備えている。
【0013】
この発明に係る携帯端末は、外部から受信したデータを利用して案内情報を出力する案内情報出力手段と、案内情報出力手段から出力された案内情報に基づく行動または独自の行動によって内部で発生された行動履歴を含むデータを処理するデータ処理手段と、データ処理手段で処理されたデータを外部に送信する通信手段とを備えている。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、車載機器の内部に記憶しているデータを編集して携帯端末に送信し、携帯端末は、車載機器から受信したデータを利用して案内情報を出力するように構成したので、車載機器に保持されている情報を携帯端末で有効に活用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムの構成を示すブロック図である。この案内情報提供システムは、車両に搭載された車載機器1と可搬型の携帯端末2から構成されている。車載機器1としては、例えばカーナビゲーション装置を用いることができる。また、携帯端末2としては、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)を用いることができる。
【0016】
車載機器1は、車両に搭載されてユーザに種々の案内を行う。携帯端末2は、ユーザが携行して通信や通話を行う。車載機器1と携帯端末2との間のデータの送受は、有線通信または無線通信によって行われる。
【0017】
有線通信としては、RS−232C(Recommended Standard 232 version C)、USB(Universal Serial Bus)またはIEEE1394(Institute of Electrical and Electronic Engineers 1394)の他に、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)などを用いることもできる。また、無線通信としては、IrDA(Infrared Data Association)、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを用いることができる。なお、車載機器1と携帯端末2との間のデータの送受は、半導体メモリカード、ハードディスク(HDD:Hard Disc Drive)、書き込み可能なCD(Compact Disk)/DVD(Digital Versatile Disk)といったディスク(DISC)を用いて手動で行うように構成することもできる。
【0018】
次に、車載機器1の詳細を説明する。車載機器1は、位置検出手段10、ジャイロ11、車両情報取得手段12、操作手段13、音声入力手段14、表示手段15、音声出力手段16、データベース17、記憶手段18、通信手段19および制御手段20から構成されている。制御手段20はデータ処理手段21を含み、データ処理手段21は、データ編集手段22およびデータ変換手段23を含んでいる。
【0019】
位置検出手段10は、図示しないGPS衛星から送られてくるGPS信号をGPSアンテナで受信して周知の処理を施すことにより、車両の現在位置(緯度、経度および高度)を検出する。この位置検出手段10で検出された車両の現在位置を表す現在位置情報は、制御手段20に送られる。ジャイロ11は、車両が旋回する時の角速度を検出する。このジャイロ11によって検出された角速度は、制御手段20に送られる。
【0020】
車両情報取得手段12は、車両から、該車両において発生される信号、例えば、キーポジションおよびシフトポジションを表す信号、パーキングブレーキやILL(ILLumination)などの状態を表す信号、車速に応じて発生される車速パルス信号を受け取り、車両情報として制御手段20に送る。この車両情報は、車両が走行中であるか停止中であるかを判断したり、その他の車両の種々の状態を判断するために使用される。
【0021】
操作手段13は、例えば、ハードキー、タッチスイッチ、リモートコントローラなどから構成されておりユーザが、車載機器1を操作するために使用される。この操作手段13の操作により発生された操作データは、制御手段20に送られる。音声入力手段14は、例えば音声認識装置から構成されており、音声によって車載機器1を操作するために使用される。この音声入力手段14の音声操作により発生された音声操作データは、制御手段20に送られる。
【0022】
表示手段15は、例えば液晶ディスプレイから構成されており、制御手段20から送られてくる表示データに従って、地図や種々のメッセージを表示する。なお、表示手段15は、車載機器1の外部に取り付けられる別体型ディスプレイによって構成することもできる。音声出力手段16は、例えばスピーカから構成されており、制御手段20から送られてくる音声データに従って、種々のメッセージを音声で出力する。なお、音声出力手段15は、車載機器1の外部に取り付けられる別体型オーディオ装置によって構成することもできる。
【0023】
データベース17は、例えばHDD(Hard Disk Drive)から構成されており、地図データ、施設データ、画像データ、ユーザ登録データなどを記憶している。このデータベース17の内容は、制御手段20によって参照されるとともに、制御手段20によって更新される。記憶手段18は、例えばRAMから構成されており、ユーザ設定データ、その他のデータを記憶する。この記憶手段18の内容は、制御手段20によって参照されるとともに、制御手段20によって更新される。
【0024】
通信手段19は、当該車載機器1(より正確には制御手段20)と携帯端末2との間で行われる通信を制御する。通信手段19としては、車載機器1と携帯端末2との間の通信が有線通信で行われる場合は、RS−232C、USB、IEEE1394、CAN、LINなどのコントローラが用いられる。また、無線通信で行われる場合は、IrDA、ブルートゥース(登録商標)、DSRCなどのコントローラが用いられる。
【0025】
制御手段20は、車載機器1の全体を制御する。この制御手段20は、データ処理手段21を含み、データ処理手段21は、さらに、データ編集手段22およびデータ変換手段23を含む。これらの詳細は後述する。
【0026】
次に、携帯端末2の詳細を説明する。携帯端末2は、位置検出手段30、操作手段31、音声入力手段32、表示手段33、音声出力手段34、記憶手段35、通信手段36および制御手段37から構成されている。
【0027】
位置検出手段30は、図示しないGPS衛星からのGPS信号をGPSアンテナ(図示は省略する)で受信して周知の処理を施すことにより、自己の現在位置(緯度、経度および高度)を算出する。この位置検出手段30で検出された自己の現在位置を表す現在位置情報は、制御手段37に送られる。
【0028】
操作手段31は、例えばハードキーから構成されており、携帯端末2を操作するために使用される。この操作手段31の操作により発生された操作データは、制御手段37に送られる。音声入力手段32は、例えば音声認識装置によって構成されており、音声により携帯端末2を操作するために使用される。この音声入力手段32の音声操作により発生された音声操作データは、制御手段37に送られる。
【0029】
表示手段33は例えば液晶ディスプレイから構成されており、制御手段20から送られてくる表示データに従って、地図や種々のメッセージを表示する。音声出力手段34は、例えばスピーカから構成されており、制御手段37から送られてくる音声データに従って、種々のメッセージを音声で出力する。記憶手段35は、例えばRAMから構成されており、種々のデータを記憶する。この記憶手段35の内容は、制御手段37によって参照されるとともに、制御手段37によって更新される。なお、表示手段33および音声出力手段34は、この発明の案内情報出力手段に対応する。
【0030】
通信手段36は、当該携帯端末2(より正確に制御手段37)と車載機器1との間で行われる通信を制御する。通信手段36としては、車載機器1と携帯端末2との間の通信が有線通信で行われる場合は、RS−232C、USB、IEEE1394、CAN、LINなどのコントローラが用いられる。また、無線通信で行われる場合は、IrDA、ブルートゥース(登録商標)、DSRCなどのコントローラが用いられる。
【0031】
制御手段37は、携帯端末2の全体を制御する。この制御手段37は、データ処理手段38を含む。このデータ処理手段38は、この携帯端末2を携行したユーザの行動履歴などを含むデータを生成し、通信手段36を介して車載機器1に送る。
【0032】
次に、車載機器1において、ユーザによって行われる各種設定(以下、「ユーザ設定」という)について説明する。このユーザ設定は、ユーザが表示手段15に表示された画面を見ながら操作手段13を操作することによって、または、音声入力手段14によって音声で操作することによって行われる。そして、ユーザによって設定された内容は、ユーザ設定データとして記憶手段18に格納される。
【0033】
図2は、車載機器1に接続される携帯端末2の基本的な事項を設定するための画面を示す図である。図2において、「端末の種類」の項目では、「携帯電話(形名:×××××)」または「PDA(形名:×××××)」の何れかを指定できる。「接続方法」の項目では、「USB」、「IEEE1394」、「RS−232C」、「Bluetooth(登録商標)」、「IRDA」、「DSRC」、「半導体メモリ」、「HDD」、「DISC」または「その他」の何れかを指定できる。「データ転送開始」の項目では、「接続完了時」、「エンジン始動時」、「走行開始時」または「手動」の何れかを指定できる。さらに、「データ優先使用」の項目では、「携帯端末データを優先使用」または「車載機器データを優先使用」の何れかを指定できる。
【0034】
図3は、車載機器1から携帯端末2に送信する登録情報を設定するための画面の前半(1/2)を示す図である。図3において、「情報種類」の項目では、「目的地」、「周辺施設」、「経路・行程」、「観光情報」、「所要時間」および「その他」の中から1つ以上を指定できる。「情報属性」の項目では、「ジャンル」、「名称」、「郵便番号」、「住所」、「電話番号」、「営業時間」、「料金」、「URL」、「地図」、「画像」、「ランドマーク」および「その他」の中から1つ以上を指定できる。また、「情報件数」の項目では、「×××件以下」または「無制限」の何れかを指定できる。
【0035】
図4は、車載機器1から携帯端末2に送信する登録情報を設定するための画面の後半(2/2)を示す図である。図4において、「文字データ形式」の項目では、「テキスト」、「HTML」、「XML」または「専用形式」の何れかを指定できる。「画像データ形式」の項目では、「JPEG」、「BMP」、「GIF」または「その他」の何れかを指定できる。また、「データサイズ」の項目では、「×××以下」または「無制限」の何れかを指定できる。
【0036】
図5は、車載機器1の基本的な事項を設定するための画面を示す図である。図5において、「目的地設定完了通知」の項目では、「テロップにより通知する」または「通知しない」の何れかを指定できる。「データ転送開始」の項目では、「目的地到着前」、「目的地到着時」、「目的地到着後」または「手動」の何れかを指定できる。「目的地到着検出」の項目では、「距離(×××km以内)」または「時間(×××分前)」の何れかを指定できる。「後席からの設定操作」の項目では、「許可」または「禁止」の何れかを指定できる。
【0037】
図6は、携帯端末2から車載機器1に送信される転送情報を設定するための画面を示す図である。図6において、「情報種類」の項目では、「利用施設」、「利用経路」、「新規施設」および「その他」の中の1つ以上を指定できる。「情報属性」の項目では、「ジャンル」、「名称」、「郵便番号」、「住所」、「電話番号」、「営業時間」、「料金」、「URL」、「地図」、「画像」、「ランドマーク」および「その他」の中の1つ以上を指定できる。「転送完了時の表示」の項目では、「表示する」または「表示しない」の何れかを指定できる。さらに、「データベースへの反映」の項目では、「自動」、「手動」または「禁止」の何れか指定できる。
【0038】
次に、上記のように構成される、この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムの動作を、車両の状態毎に説明する。
【0039】
(1)出発時(走行前)
ユーザは、車載機器1または携帯端末2を用いて、目的地および目的地における行動予定(例えば、買い物や食事)を設定する。携帯端末2を用いて目的地および行動予定が設定された場合は、エンジンが始動された時点で手動または自動で、目的地および行動予定が携帯端末2から車載機器1に送信され、車載機器1での目的地設定や経路案内などに利用される。
【0040】
まず、エンジン始動時における車載機器1の動作を、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0041】
エンジン始動によって車載機器1の動作が開始されると初期処理が実行される。この初期処理では、まず、目的地が未設定であるかどうかが調べられる(ステップST10)。このステップST10において、目的地が未設定でない、つまり設定済みであることが判断されると、目的地設定済みのテロップが表示手段15の画面に表示される(ステップST11)。その後、初期処理は終了する。
【0042】
上記ステップST10において、目的地が未設定であることが判断されると、次いで、携帯端末2と車載機器1との間が接続されているかどうかが調べられる(ステップST12)。このステップST12において、接続されていることが判断されると、次いで、携帯端末2において目的地が設定済みであるかどうかが調べられる(ステップST13)。このステップST13において、携帯端末2において目的地が設定済みであることが判断されると、次いで、携帯端末2の設定が優先であるかどうかが調べられる(ステップST14)。これは、図2に示す画面の「データ優先使用」の項目で「携帯端末データを優先使用」が設定されているかどうかを、記憶手段18に記憶されているユーザ設定データを調べることにより行われる。
【0043】
このステップST14において、携帯端末2の設定が優先であることが判断されると、次いで、自動設定が許可されているかどうかが調べられる(ステップST15)。なお、自動設定の可否は、図2〜図6に示すような画面を用いて設定し、記憶手段18にユーザ設定データの一部として記憶しておくように構成できる。このステップST15において、自動設定が許可されていることが判断されると、携帯端末2から設定内容が取得され、携帯端末2の設定内容が目的地にセットされる(ステップST16)。次いで、目的地設定完了のテロップが表示手段15の画面に表示される(ステップST17)。その後、初期処理は終了する。
【0044】
上記ステップST15において、自動設定が許可されていないことが判断されると、次いで、手動による設定が実施されたかどうかが調べられる(ステップST18)。このステップST18において、手動による設定が実施されたことが判断されると、シーケンスはステップST16に進み、上述した処理が実行される。一方、ステップST18において、手動による設定が実施されていないことが判断されると、目的地未設定のテロップが表示手段15の画面に表示される(ステップST19)。その後、初期処理は終了する。
【0045】
上記ステップST12において携帯端末2と車載機器1との間が接続されていないことが判断された場合、上記ステップST13において目的地が設定済みでないことが判断された場合、および、上記ステップST14において携帯端末2の設定が優先でないことが判断され場合は、車載機器1側で目的地が設定済みであるかどうかが調べられる(ステップST20)。
【0046】
このステップST20において、車載機器1側で目的地が設定済みであることが判断されると、車載機器1の設定が目的地にセットされる(ステップST21)。次いで、目的地設定完了のテロップが表示手段15の画面に表示される(ステップST22)。その後、初期処理は終了する。上記ステップST20において、車載機器1側で目的地が設定済みでないことが判断されると、目的地未設定のテロップが表示手段15の画面に表示される(ステップST23)。その後、初期処理は終了する。
【0047】
上記初期処理が終了した時点で、目的地未設定のテロップが表示手段15の画面に表示された場合は、ユーザは、車載機器1側で操作手段13を操作して目的地の設定を行う。また、ユーザは、目的地の設定が終了すると、目的地における行動予定を設定する(図示は省略)。この設定された行動予定は、記憶手段18に記憶される。
【0048】
(2)走行中および停車時
車両の走行中においては、車載機器1は、周知のナビゲーション機能により経路案内を行うと同時に、目的地付近の施設など、ユーザが車両を降りた後に使用する情報を内部で生成する。ここで生成されるデータの内容は、予めユーザが設定して記憶手段18に記憶されている条件にしたがう。条件には、データ量の指定、画像有無の指定、経路情報有無、周辺施設の網羅範囲(エリア、ジャンル、件数)、施設関連URL(リンク集)情報などが含まれる。なお、データの生成の途中で行動予定の追加や訂正などがなされた場合は随時データの更新が行われる。また、図5に示す車載機器基本設定の画面の「後席からの設定操作」の項目で「許可」が設定されていることが記憶手段18に記憶されているユーザ設定データに示されている場合は、前席のみならず後席の乗員がデータの入カ(編集を含む)を行うこともできる。
【0049】
車両が停車した時は、車載機器1は、目的地までの残距離などにより目的地付近に到着したことを判断すると、具体的には、ユーザ設定データを参照することにより、図5に示す車載機器基本設定の画面の「データ転送開始」および「目的地到着検出」の項目で指定された条件に合致する旨が判断されると、生成されたデータの携帯端末2への送信が開始される。また、車載機器1は、目的地付近に駐車したことを検出した場合、表示手段15の画面に行動予定を表示する。なお、行動予定は、音声出力手段16を用いた音声によって案内するように構成することもできる。なお、停車後に行動予定の追加や訂正が行われた場合は、データが更新される。
【0050】
次に、走行中および停車時の車載機器1の動作を、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0051】
車両の走行が開始されると、走行中/停車処理が実行される。この走行中/停車処理では、まず、目的地が設定済みであるかどうかが調べられる(ステップST30)。このステップST30において、目的地が設定済みでないことが判断されると、走行中/停車処理は終了する。一方、ステップST30において、目的地が設定済みであることが判断されると、次いで、ユーザ設定データが更新されたかどうかが調べられる(ステップST31)。具体的には、目的地や行動予定の変化の有無、車載機器1における各種設定の変化の有無などが調べられる。このステップST31において、ユーザ設定データが更新されたことが判断されると、次いで、データ変換済みフラグがクリアされる(ステップST32)。次いで、データ転送済みフラグがクリアされる(ステップST33)。その後、シーケンスはステップST34に進む。上記ステップST31において、ユーザ設定データが更新されていないことが判断された場合は、ステップST32およびST33の処理はスキップされる。
【0052】
ステップST34においては、データ変換が未完了であるかどうかが調べられる。このステップST34において、データ変換が未完了でない、つまり完了していることが判断されると、シーケンスはステップST38に進む。一方、データ変換が未完了であることが判断されると、次いで、データ変換開始条件が成立しているかどうかが調べられる(ステップST35)。このステップST35において、データ変換開始条件が成立していないことが判断されると、シーケンスはステップST38に進む。一方、データ変換開始条件が成立していることが判断されると、データ変換処理が行われる(ステップST36)。このステップST36で行われるデータ変換処理は、この発明のデータ編集手段22およびデータ変換手段23に対応し、詳細は後述するが、携帯端末2に送信すべきデータが抽出されて、該携帯端末2に好適な形式のデータに変換される。次いで、データ変換済みフラグがセットされる(ステップST37)。その後、シーケンスは、ステップST38に進む。
【0053】
ステップST38においては、データ変換が完了したかどうかが調べられる。このステップST38において、データ変換が完了していないことが判断されると、走行中/停車処理は終了する。一方、データ変換が完了したことが判断されると、次いで、データ転送が未完了であるかどうかが調べられる(ステップST39)。このステップST39において、データ転送が未完了であることが判断されると、次いで、データ自動転送が許可されているか禁止されているかが調べられる(ステップST40)。なお、データ自動転送の可否は、図2〜図6に示すような画面を用いて設定し、記憶手段18にユーザ設定データの一部として記憶するように構成できる。このステップST40において、データ自動転送が許可されていることが判断されると、目的地近傍到着判定処理が行われ(ステップST41)、その後、シーケンスはステップST43に進む。一方、データ自動転送が禁止されていることが判断されると、ユーザ転送開始操作判定処理が行われ(ステップST42)、その後、シーケンスはステップST43に進む。
【0054】
ステップST43においては、データ送信開始条件が成立したかどうかが調べられる(ステップST43)。具体的には、データ自動転送が許可されている場合は目的地の近傍に到着したかどうかが、データ自動転送が禁止されている場合はユーザによって転送開始操作がなされたかどうかが調べられる。このステップST43において、データ送信開始条件が成立していないことが判断されると、走行中/停車処理は終了する。一方、データ送信開始条件が成立したことが判断されると、次いで、データ転送処理が行われる(ステップST44)。すなわち、車載機器1から携帯端末2にデータが転送される。
【0055】
次いで、データ送信が完了したかどうかが調べられる(ステップST45)。このステップST45において、データ送信が完了していないことが判断されると、シーケンスはステップST44に戻り、以下、ステップST44およびST45の処理が繰り返される。そして、この繰り返し実行の途中で、ステップST45において、データ送信が完了したことが判断されると、データ転送済みフラグがセットされる(ステップST46)。その後、走行中/停車処理は終了する。
【0056】
上記ステップST39において、データ転送が未完了でない、つまりデータ転送が完了していることが判断されると、次いで、駐車が完了したかどうかが調べられる(ステップST47)。ここで、駐車が未完了、つまり車両が走行中であることが判断されると、走行中/停車処理は終了する。一方、駐車が完了したことが判断されると、転送済みデータの表示が許可されているか禁止されているかが調べられる(ステップST48)。転送済みデータの表示の可否は、図2〜図6に示すような画面を用いて設定し、記憶手段18にユーザ設定データの一部として記憶しておくように構成できる。
【0057】
このステップST48において、転送済みデータの表示が禁止されていることが判断されると、走行中/停車処理は終了する。一方、転送済みデータの表示設定が許可されていることが判断されると、転送済みデータ表示処理が行われる(ステップST49)。これにより、車載機器1から携帯端末2に転送されたデータが、表示手段15の画面に表示される。従って、ユーザは、携帯端末2に転送されたデータの内容を、車載機器1の表示手段15の画面を見ることにより確認できる。その後、走行中/停車処理は終了する。
【0058】
次に、図8のステップST36で行われるデータ変換処理の詳細を、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0059】
このデータ変換処理では、まず、画像データ有無の設定が「有り」になっているか「無し」になっているかが調べられる(ステップST50)。このステップST50において、画像データ有無の設定が「有り」になっていることが判断されると、画像データ生成処理が行われる(ステップST51)。その後、シーケンスはステップST52に進む。一方、画像データ有無の設定が「無し」になっていることが判断されると、ステップST51の処理はスキップされる。
【0060】
次いで、経路データ有無の設定が「有り」になっているか「無し」になっているかが調べられる(ステップST52)。このステップST52において、経路データ有無の設定が「有り」になっていることが判断されると、経路データ生成処理が行われる(ステップST53)。その後、シーケンスはステップST54に進む。一方、経路データ有無の設定が「無し」になっていることが判断されると、ステップST53の処理はスキップされる。
【0061】
次いで、周辺施設データ有無の設定が「有り」になっているか「無し」になっているかが調べられる(ステップST54)。このステップST54において、周辺施設データ有無の設定が「有り」になっていることが判断されると、周辺施設データの抽出が行われる(ステップST55)。次いで、周辺施設関連URL有無設定が「有り」になっているか「無し」になっているかが調べられる(ステップST56)。このステップST56において、周辺施設関連URL有無の設定が「有り」になっていることが判断されると、URLデータ生成処理が行われる(ステップST57)。一方、周辺施設関連URL有無の設定が「無し」になっていることが判断されると、ステップST57の処理はスキップされる。
【0062】
次いで、周辺施設データ抽出が完了したかどうかが調べられる(ステップST58)。このステップST58において、周辺施設データ抽出が完了していないことが判断されると、シーケンスはステップST55に戻り、上述した処理が繰り返される。この繰り返し実行の途中で、ステップST58において、周辺施設データ抽出が完了したことが判断されると、シーケンスはステップST59に進む。上記ステップST54において、周辺施設データ有無の設定が「無し」になっていることが判断されると、ステップST55〜ST58の処理はスキップされ、シーケンスはステップST59に進む。
【0063】
ステップST59では、データ方式設定に応じた分岐、つまりデータ形式に応じた分岐が行われる。そして、この分岐によって、データ変換処理A(ステップST60)、データ変換処理B(ステップST61)およびデータ変換処理C(ステップST62)の何れかが実行される。次いで、データ変換済みフラグがセットされる(ステップST63)。その後、シーケンスは図8のフローチャートに示す走行中/停車処理にリターンする。
【0064】
(3)降車後
ユーザは、携帯端末2に蓄積された情報を随時利用して行動する。例えば、事前に車載機器1で作成した経路の確認、周辺施設の検索、観光案内の参照などを行う。この場合、利用した施設や内容など、途中の行動履歴は携帯端末2の記憶手段35に記憶される。また、携帯端末2に備えられたカメラで撮影した画像なども記憶手段35に記憶される。また、携帯端末2に備えられた音声記録機能を使用して録音した音声なども記憶手段35に記憶される。また、携帯端末2に備えられた決済機能を利用した場合は、利用店舗や支出明細情報なども記憶手段35に記憶される。さらに、携帯端末2に備えられた位置検出手段30により得られた移動軌跡なども記憶手段35に記憶される。
【0065】
なお、携帯端末2において、事前に車載機器1から転送されてきた情報が不足する場合は、インターネットに接続して必要な情報をダウンロードすることができる。このときに利用する関連サイトURL(リンク集)などは、予め車載機器1から携帯端末2に送信されているものとする。
【0066】
(4)帰車後
携帯端末2から車載機器1に対し、行動履歴などのデータがフィードバックされる。フィードバックされたデータは、車載機器1上で編集可能(例えばお気に入りに追加やインデックスを付けるなど)である。このフィードバックされたデータは、次回から、車載機器1で目的地設定や施設検索する際に利用される。
【0067】
次に、携帯端末2から車載機器1にデータがフィードバックされる際の車載機器1の動作を、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0068】
携帯端末2から車載機器1にデータをフィードバックするフィードバック処理では、まず、携帯端末2と車載機器1との間が接続されているかどうかが調べられる(ステップST70)。このステップST70において、接続されていないことが判断されると、フィードバック処理は終了する。一方、接続されていることが判断されると、次いで、フィードバックは未完了であるかどうかが調べられる(ステップST71)。ここで、フィードバックが未完了であることが判断されると、次いで、携帯端末2に累積データが有るかどうかが調べられる(ステップST72)。
【0069】
このステップST72において、累積データが無いことが判断されると、フィードバック処理は終了する。一方、累積データが有ることが判断されると、次いで、フィードバックの自動実施が設定されているかどうかが調べられる(ステップST73)。なお、フィードバックの自動実施の可否は、図2〜図6に示すような画面を用いて設定し、記憶手段18にユーザ設定データの一部として記憶しておくように構成できる。このステップST73において、フィードバックの自動実施が設定されていることが判断されると、データ転送処理が実施される(ステップST74)。このデータ転送処理では、携帯端末2から車載機器1へデータが転送される。
【0070】
次いで、データ転送が完了したかどうかが調べられる(ステップST75)。このステップST75において、データ転送が完了していないことが判断されると、シーケンスはステップST74に戻り、ステップST74およびST75の処理が繰り返される。この繰り返し実行の途中で、ステップST75において、データ転送が完了したことが判断されると、フィードバック完了フラグがセットされる(ステップST76)。その後、フィードバック処理は終了する。
【0071】
上記ステップST73において、フィードバックの自動実施が設定されていないことが判断されると、フィードバック開始操作の有無が調べられる(ステップST77)。このステップST77において、フィードバック開始操作が有ることが判断されると、シーケンスはステップST74に進み、上述した処理が実行される。一方、フィードバック開始操作が無いことが判断されると、フィードバック処理は終了する。
【0072】
上記ステップST71において、フィードバックが未完了でない、つまりフィードバックが完了したことが判断されると、次いで、フィードバックデータ表示がONに設定されているかどうかが調べられる(ステップST78)。これは、図6に示す画面の「転送完了時の表示」の項目で「表示する」が設定されているかどうかを、記憶手段18に記憶されているユーザ設定データを調べることにより行われる。このステップST78において、フィードバックデータ表示がONに設定されていることが判断されると、フィードバックデータ確認画面の表示が行われる(ステップST79)。一方、フィードバックデータ表示がONに設定されていないことが判断されると、ステップST79の処理はスキップされる。
【0073】
次いで、フィードバックデータ編集がONに設定されているかどうかが調べられる(ステップST80)。なお、フィードバックデータ編集のON/OFFは、図2〜図6に示すような画面を用いて設定し、記憶手段18にユーザ設定データの一部として記憶しておくように構成できる。このステップST80において、フィードバックデータ編集がONに設定されていることが判断されると、フィードバックデータ編集画面の表示が行われる(ステップST81)。一方、フィードバックデータ編集がONに設定されていないことが判断されると、ステップST81の処理はスキップされる。
【0074】
次いで、フィードバックデータ反映要求が有るかどうかが調べられる(ステップST82)。これは、図6に示す画面の「データベースへの反映」の項目で「自動」が設定されているかどうかを、記憶手段18に記憶されているユーザ設定データを調べることにより行われる。なお、「手動」が設定されている場合は、データベース17に反映させるための操作がなされたかどうかが調べられる。
【0075】
このステップST82において、フィードバックデータ反映要求が無いことが判断されると、フィードバック処理は終了する。一方、フィードバックデータ反映要求が有ることが判断されると、フィードバックデータ変換処理が行われる(ステップST83)。次いで、データベース更新処理が行われる(ステップST84)。次いで、データ更新が完了したかどうかが調べられる(ステップST85)。このステップST85において、データ更新が完了していないことが判断されると、シーケンスはステップST84に戻り、ステップST84およびST85の処理が繰り返される。この繰り返し実行の途中で、ステップST85において、データ更新が完了したことが判断されると、フィードバック処理は終了する。
【0076】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムによれば、車載機器1の内部に記憶しているデータを編集して携帯端末2に送信し、携帯端末2は、車載機器1から受信したデータを利用して案内情報を出力するように構成したので、車載機器1に保持されている情報を携帯端末2で有効に活用できる。
【0077】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る案内情報提供システムは、実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する携帯端末2に、付加的な情報を情報センタから送信するようにしたものである。
【0078】
図11は、発明の実施の形態2に係る案内情報提供システムの構成を示すブロック図である。この案内情報提供システムは、実施の形態1に係る案内情報提供システムに、情報センタ3が追加されて構成されている。情報センタ3は、専用記憶エリア4を備えている。専用記憶エリア4には、インデックスが付された付加的な情報が記憶される。
【0079】
この案内情報提供システムでは、車載機器1は、あらかじめ付加的な情報を作成し、この作成した付加的な情報にインデックス、例えばURLなどを付して情報センタ3の専用記憶エリア4に登録するとともに、その情報にアクセスするためのインデックスを携帯端末2に送信しておく。ここで、付加的な情報とは、車載機器1から携帯端末2に送信される情報以外の情報をいう。
【0080】
ユーザは、降車後に付加的な情報が必要となった場合、携帯端末2を操作して情報センタ3にアクセスし、あらかじめ登録しておいたインデックスから選択することにより必要な情報を素早く入手することができる。
【0081】
以上説明したように、この発明の実施の形態2に係る案内情報提供システムによれば、車載機器1から携帯端末2へ付加的な情報を送信する必要がなく、インデックス情報だけを送信すれば済むので、車載機器1から携帯端末2へのデータ転送量を少なくできるとともに、携帯端末2に要求される記憶容量が増大するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する携帯端末の基本的な事項を設定するための画面を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する車載機器から携帯端末に送信する登録情報を設定するための画面の前半(1/2)を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する車載機器から携帯端末に送信する登録情報を設定するための画面の後半(2/2)を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する車載機器の基本的な事項を設定するための画面を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する携帯端末から車載機器に送信する転送情報を設定するための画面を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する車載機器のエンジン始動時における動作を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する車載機器の走行中および停車時の動作を示すフローチャートである。
【図9】図8に示すデータ変換処理の詳細を示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する携帯端末から車載機器にデータがフィードバックされる際の車載機器の動作を示すフローチャートである。
【図11】この発明の実施の形態2に係る案内情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0083】
1 車載機器、2 携帯端末、3 情報センタ、4 専用記憶エリア、10 位置検出手段、11 ジャイロ、12 車両情報取得手段、13 操作手段、14 音声入力手段、15 表示手段、16 音声出力手段、17 データベース、18 記憶手段、19 通信手段、20 制御手段、21 データ処理手段、22 データ編集手段、23 データ変換手段、30 位置検出手段、31 操作手段、32 音声入力手段、33 表示手段、34 音声出力手段、35 記憶手段、36 通信手段、37 制御手段、38 データ処理手段。
【技術分野】
【0001】
この発明は車載機器、携帯端末およびこれらを用いた案内情報提供システムに関し、特に、車載機器が有する情報を携帯端末に転送してユーザの利用に供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の車載機器の1つであるカーナビゲーション装置は、機能の多様化や高度化、記憶容量の増加などに伴い、ユーザが車両で移動する際に必要な情報以外にも施設情報や観光情報といった様々な情報を内部に記憶している。しかしながら、カーナビゲーション装置が提供する機能や情報は、ユーザが車両に搭乗している間しか利用できない。
【0003】
このため、ユーザは、車両を降りた後の最終目的地までの経路や施設などの情報をカーナビゲーション装置の画面を見て記憶したり、車両を離れた後に携帯端末を利用して情報センタなどにアクセスすることにより必要な経路や施設情報などを改めて取得している。携帯端末を利用して情報センタから情報を取得する場合は、次のような問題がある。すなわち、携帯端末から情報センタへのアクセスや経路案内機能の利用などに使用料金が発生する。また、携帯端末上で最終目的地を設定する必要があり、操作が煩わしい。また、情報の検索が煩わしく、取得に時間を要する。さらに、カーナビゲーション装置で確認した情報と一致しない場合が発生し、必要な情報を入手できない場合がある。
【0004】
また、車両を降りた後に利用した施設などの情報を、その後の目的地設定や施設検索を行う際に利用したい場合は、その情報をユーザがカーナビゲーション装置に入カしなければならないという煩わしさがある。
【0005】
なお、関連する技術として、特許文献1は、車両や徒歩など移動手段が複数混在する移動スケジュールを処理する移動スケジュール処理装置を開示している。この移動スケジュール処理装置では、車両のセンターコンソールに携帯端末(PDA)をセットするための凹部が設けられている。この凹部に移動スケジュールを保持するPDAがセットされると、PDA内のデータ処理部が移動スケジュールを車載端末のデータ処理部に送信する。データ処理部は、移動スケジュールのうち、車両に関するデータのみを抜き出して保持する。現在位置が車両により移動すべき位置である場合には、車載端末のナビゲーション部が車両を誘導する。誘導が終了すると、データ処理部はPDAに対して起動を指示し、PDAによる案内に移行する。PDAは凹部から取り外され、携帯する操作者をスケジュールに従って案内する。
【0006】
また、他の関連する技術として、特許文献2は、車載ナビゲーション装置と遠隔地から携帯電話を介して通信したり、パーソナルコンピュータと遠隔地から携帯電話を介して通信することにより、ナビゲーション装置やパーソナルコンピュータ側で携帯電話ユーザの現在位置を検索したり、目的地までの経路検索や経路誘導を行う移動体通信システムを開示している。この移動体通信システムは、地図情報とGPSデータとに基づいて現在位置を演算する車載ナビゲーション装置と、GPSデータを受信すると共に、GPSデータを車載ナビゲーション装置に送信可能な携帯電話とを備え、車載ナビゲーション装置は、携帯電話から送信されたGPSデータに基づいて携帯電話を所持するユーザの現在位置を演算し、その現在位置をユーザに報知する。
【0007】
さらに、他の関連する技術として、特許文献3は、携帯型端末装置と車載情報処理装置を組み合わせ、効率的なナビゲーションを提供する技術を開示している。この技術では、携帯型端末装置は通信機能を有し、クレードルにセットすることで車載情報処理装置と結合する。情報センタに目的地を送信し、得られた経路データをディスプレイに表示するとともに車載情報処理装置に供給してスピーカから案内音声を出力する。目的地近傍に到着した場合、車載情報処理装置は目的地近傍の地図データを携帯型端末装置に供給する。ユーザは、携帯型端末装置をクレードルから外して携帯し、ディスプレイに表示された目的地近傍の地図を見ながら目的地に到達できる。
【0008】
【特許文献1】特開平9−62991号公報
【特許文献2】特開平10−103990号公報
【特許文献3】特開2001−4387号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述した従来の技術では、ユーザは、車両を降りた後の最終目的地までの経路や施設などの情報をカーナビゲーション装置の画面を見て記憶する必要があるので覚えきれなかったり、車両を離れた後に携帯端末を利用して情報センタなどにアクセスすることにより必要な経路や施設情報などを改めて取得する必要があるので、車載機器に保持されている有用な情報を携帯端末で有効に活用できていないという現状がある。
【0010】
そこで、この発明は、車載機器に保持されている情報を携帯端末で有効に活用できるようにした車載機器、携帯端末およびこれらを用いた案内情報提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この発明に係る案内情報提供システムは、車両に搭載された車載機器と可搬型の携帯端末とを備え、車載機器は、内部に記憶しているデータを編集して前記携帯端末に送信し、携帯端末は、車載機器から受信したデータを利用して案内情報を出力するように構成されている。
【0012】
この発明に係る車載機器は、データを記憶したデータベースと、操作により指示を行う操作手段と、操作手段からの指示に応答してデータベースから取得したデータを編集するデータ編集手段と、データ編集手段で編集されたデータを外部に送信する通信手段とを備えている。
【0013】
この発明に係る携帯端末は、外部から受信したデータを利用して案内情報を出力する案内情報出力手段と、案内情報出力手段から出力された案内情報に基づく行動または独自の行動によって内部で発生された行動履歴を含むデータを処理するデータ処理手段と、データ処理手段で処理されたデータを外部に送信する通信手段とを備えている。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、車載機器の内部に記憶しているデータを編集して携帯端末に送信し、携帯端末は、車載機器から受信したデータを利用して案内情報を出力するように構成したので、車載機器に保持されている情報を携帯端末で有効に活用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムの構成を示すブロック図である。この案内情報提供システムは、車両に搭載された車載機器1と可搬型の携帯端末2から構成されている。車載機器1としては、例えばカーナビゲーション装置を用いることができる。また、携帯端末2としては、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)を用いることができる。
【0016】
車載機器1は、車両に搭載されてユーザに種々の案内を行う。携帯端末2は、ユーザが携行して通信や通話を行う。車載機器1と携帯端末2との間のデータの送受は、有線通信または無線通信によって行われる。
【0017】
有線通信としては、RS−232C(Recommended Standard 232 version C)、USB(Universal Serial Bus)またはIEEE1394(Institute of Electrical and Electronic Engineers 1394)の他に、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)などを用いることもできる。また、無線通信としては、IrDA(Infrared Data Association)、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを用いることができる。なお、車載機器1と携帯端末2との間のデータの送受は、半導体メモリカード、ハードディスク(HDD:Hard Disc Drive)、書き込み可能なCD(Compact Disk)/DVD(Digital Versatile Disk)といったディスク(DISC)を用いて手動で行うように構成することもできる。
【0018】
次に、車載機器1の詳細を説明する。車載機器1は、位置検出手段10、ジャイロ11、車両情報取得手段12、操作手段13、音声入力手段14、表示手段15、音声出力手段16、データベース17、記憶手段18、通信手段19および制御手段20から構成されている。制御手段20はデータ処理手段21を含み、データ処理手段21は、データ編集手段22およびデータ変換手段23を含んでいる。
【0019】
位置検出手段10は、図示しないGPS衛星から送られてくるGPS信号をGPSアンテナで受信して周知の処理を施すことにより、車両の現在位置(緯度、経度および高度)を検出する。この位置検出手段10で検出された車両の現在位置を表す現在位置情報は、制御手段20に送られる。ジャイロ11は、車両が旋回する時の角速度を検出する。このジャイロ11によって検出された角速度は、制御手段20に送られる。
【0020】
車両情報取得手段12は、車両から、該車両において発生される信号、例えば、キーポジションおよびシフトポジションを表す信号、パーキングブレーキやILL(ILLumination)などの状態を表す信号、車速に応じて発生される車速パルス信号を受け取り、車両情報として制御手段20に送る。この車両情報は、車両が走行中であるか停止中であるかを判断したり、その他の車両の種々の状態を判断するために使用される。
【0021】
操作手段13は、例えば、ハードキー、タッチスイッチ、リモートコントローラなどから構成されておりユーザが、車載機器1を操作するために使用される。この操作手段13の操作により発生された操作データは、制御手段20に送られる。音声入力手段14は、例えば音声認識装置から構成されており、音声によって車載機器1を操作するために使用される。この音声入力手段14の音声操作により発生された音声操作データは、制御手段20に送られる。
【0022】
表示手段15は、例えば液晶ディスプレイから構成されており、制御手段20から送られてくる表示データに従って、地図や種々のメッセージを表示する。なお、表示手段15は、車載機器1の外部に取り付けられる別体型ディスプレイによって構成することもできる。音声出力手段16は、例えばスピーカから構成されており、制御手段20から送られてくる音声データに従って、種々のメッセージを音声で出力する。なお、音声出力手段15は、車載機器1の外部に取り付けられる別体型オーディオ装置によって構成することもできる。
【0023】
データベース17は、例えばHDD(Hard Disk Drive)から構成されており、地図データ、施設データ、画像データ、ユーザ登録データなどを記憶している。このデータベース17の内容は、制御手段20によって参照されるとともに、制御手段20によって更新される。記憶手段18は、例えばRAMから構成されており、ユーザ設定データ、その他のデータを記憶する。この記憶手段18の内容は、制御手段20によって参照されるとともに、制御手段20によって更新される。
【0024】
通信手段19は、当該車載機器1(より正確には制御手段20)と携帯端末2との間で行われる通信を制御する。通信手段19としては、車載機器1と携帯端末2との間の通信が有線通信で行われる場合は、RS−232C、USB、IEEE1394、CAN、LINなどのコントローラが用いられる。また、無線通信で行われる場合は、IrDA、ブルートゥース(登録商標)、DSRCなどのコントローラが用いられる。
【0025】
制御手段20は、車載機器1の全体を制御する。この制御手段20は、データ処理手段21を含み、データ処理手段21は、さらに、データ編集手段22およびデータ変換手段23を含む。これらの詳細は後述する。
【0026】
次に、携帯端末2の詳細を説明する。携帯端末2は、位置検出手段30、操作手段31、音声入力手段32、表示手段33、音声出力手段34、記憶手段35、通信手段36および制御手段37から構成されている。
【0027】
位置検出手段30は、図示しないGPS衛星からのGPS信号をGPSアンテナ(図示は省略する)で受信して周知の処理を施すことにより、自己の現在位置(緯度、経度および高度)を算出する。この位置検出手段30で検出された自己の現在位置を表す現在位置情報は、制御手段37に送られる。
【0028】
操作手段31は、例えばハードキーから構成されており、携帯端末2を操作するために使用される。この操作手段31の操作により発生された操作データは、制御手段37に送られる。音声入力手段32は、例えば音声認識装置によって構成されており、音声により携帯端末2を操作するために使用される。この音声入力手段32の音声操作により発生された音声操作データは、制御手段37に送られる。
【0029】
表示手段33は例えば液晶ディスプレイから構成されており、制御手段20から送られてくる表示データに従って、地図や種々のメッセージを表示する。音声出力手段34は、例えばスピーカから構成されており、制御手段37から送られてくる音声データに従って、種々のメッセージを音声で出力する。記憶手段35は、例えばRAMから構成されており、種々のデータを記憶する。この記憶手段35の内容は、制御手段37によって参照されるとともに、制御手段37によって更新される。なお、表示手段33および音声出力手段34は、この発明の案内情報出力手段に対応する。
【0030】
通信手段36は、当該携帯端末2(より正確に制御手段37)と車載機器1との間で行われる通信を制御する。通信手段36としては、車載機器1と携帯端末2との間の通信が有線通信で行われる場合は、RS−232C、USB、IEEE1394、CAN、LINなどのコントローラが用いられる。また、無線通信で行われる場合は、IrDA、ブルートゥース(登録商標)、DSRCなどのコントローラが用いられる。
【0031】
制御手段37は、携帯端末2の全体を制御する。この制御手段37は、データ処理手段38を含む。このデータ処理手段38は、この携帯端末2を携行したユーザの行動履歴などを含むデータを生成し、通信手段36を介して車載機器1に送る。
【0032】
次に、車載機器1において、ユーザによって行われる各種設定(以下、「ユーザ設定」という)について説明する。このユーザ設定は、ユーザが表示手段15に表示された画面を見ながら操作手段13を操作することによって、または、音声入力手段14によって音声で操作することによって行われる。そして、ユーザによって設定された内容は、ユーザ設定データとして記憶手段18に格納される。
【0033】
図2は、車載機器1に接続される携帯端末2の基本的な事項を設定するための画面を示す図である。図2において、「端末の種類」の項目では、「携帯電話(形名:×××××)」または「PDA(形名:×××××)」の何れかを指定できる。「接続方法」の項目では、「USB」、「IEEE1394」、「RS−232C」、「Bluetooth(登録商標)」、「IRDA」、「DSRC」、「半導体メモリ」、「HDD」、「DISC」または「その他」の何れかを指定できる。「データ転送開始」の項目では、「接続完了時」、「エンジン始動時」、「走行開始時」または「手動」の何れかを指定できる。さらに、「データ優先使用」の項目では、「携帯端末データを優先使用」または「車載機器データを優先使用」の何れかを指定できる。
【0034】
図3は、車載機器1から携帯端末2に送信する登録情報を設定するための画面の前半(1/2)を示す図である。図3において、「情報種類」の項目では、「目的地」、「周辺施設」、「経路・行程」、「観光情報」、「所要時間」および「その他」の中から1つ以上を指定できる。「情報属性」の項目では、「ジャンル」、「名称」、「郵便番号」、「住所」、「電話番号」、「営業時間」、「料金」、「URL」、「地図」、「画像」、「ランドマーク」および「その他」の中から1つ以上を指定できる。また、「情報件数」の項目では、「×××件以下」または「無制限」の何れかを指定できる。
【0035】
図4は、車載機器1から携帯端末2に送信する登録情報を設定するための画面の後半(2/2)を示す図である。図4において、「文字データ形式」の項目では、「テキスト」、「HTML」、「XML」または「専用形式」の何れかを指定できる。「画像データ形式」の項目では、「JPEG」、「BMP」、「GIF」または「その他」の何れかを指定できる。また、「データサイズ」の項目では、「×××以下」または「無制限」の何れかを指定できる。
【0036】
図5は、車載機器1の基本的な事項を設定するための画面を示す図である。図5において、「目的地設定完了通知」の項目では、「テロップにより通知する」または「通知しない」の何れかを指定できる。「データ転送開始」の項目では、「目的地到着前」、「目的地到着時」、「目的地到着後」または「手動」の何れかを指定できる。「目的地到着検出」の項目では、「距離(×××km以内)」または「時間(×××分前)」の何れかを指定できる。「後席からの設定操作」の項目では、「許可」または「禁止」の何れかを指定できる。
【0037】
図6は、携帯端末2から車載機器1に送信される転送情報を設定するための画面を示す図である。図6において、「情報種類」の項目では、「利用施設」、「利用経路」、「新規施設」および「その他」の中の1つ以上を指定できる。「情報属性」の項目では、「ジャンル」、「名称」、「郵便番号」、「住所」、「電話番号」、「営業時間」、「料金」、「URL」、「地図」、「画像」、「ランドマーク」および「その他」の中の1つ以上を指定できる。「転送完了時の表示」の項目では、「表示する」または「表示しない」の何れかを指定できる。さらに、「データベースへの反映」の項目では、「自動」、「手動」または「禁止」の何れか指定できる。
【0038】
次に、上記のように構成される、この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムの動作を、車両の状態毎に説明する。
【0039】
(1)出発時(走行前)
ユーザは、車載機器1または携帯端末2を用いて、目的地および目的地における行動予定(例えば、買い物や食事)を設定する。携帯端末2を用いて目的地および行動予定が設定された場合は、エンジンが始動された時点で手動または自動で、目的地および行動予定が携帯端末2から車載機器1に送信され、車載機器1での目的地設定や経路案内などに利用される。
【0040】
まず、エンジン始動時における車載機器1の動作を、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0041】
エンジン始動によって車載機器1の動作が開始されると初期処理が実行される。この初期処理では、まず、目的地が未設定であるかどうかが調べられる(ステップST10)。このステップST10において、目的地が未設定でない、つまり設定済みであることが判断されると、目的地設定済みのテロップが表示手段15の画面に表示される(ステップST11)。その後、初期処理は終了する。
【0042】
上記ステップST10において、目的地が未設定であることが判断されると、次いで、携帯端末2と車載機器1との間が接続されているかどうかが調べられる(ステップST12)。このステップST12において、接続されていることが判断されると、次いで、携帯端末2において目的地が設定済みであるかどうかが調べられる(ステップST13)。このステップST13において、携帯端末2において目的地が設定済みであることが判断されると、次いで、携帯端末2の設定が優先であるかどうかが調べられる(ステップST14)。これは、図2に示す画面の「データ優先使用」の項目で「携帯端末データを優先使用」が設定されているかどうかを、記憶手段18に記憶されているユーザ設定データを調べることにより行われる。
【0043】
このステップST14において、携帯端末2の設定が優先であることが判断されると、次いで、自動設定が許可されているかどうかが調べられる(ステップST15)。なお、自動設定の可否は、図2〜図6に示すような画面を用いて設定し、記憶手段18にユーザ設定データの一部として記憶しておくように構成できる。このステップST15において、自動設定が許可されていることが判断されると、携帯端末2から設定内容が取得され、携帯端末2の設定内容が目的地にセットされる(ステップST16)。次いで、目的地設定完了のテロップが表示手段15の画面に表示される(ステップST17)。その後、初期処理は終了する。
【0044】
上記ステップST15において、自動設定が許可されていないことが判断されると、次いで、手動による設定が実施されたかどうかが調べられる(ステップST18)。このステップST18において、手動による設定が実施されたことが判断されると、シーケンスはステップST16に進み、上述した処理が実行される。一方、ステップST18において、手動による設定が実施されていないことが判断されると、目的地未設定のテロップが表示手段15の画面に表示される(ステップST19)。その後、初期処理は終了する。
【0045】
上記ステップST12において携帯端末2と車載機器1との間が接続されていないことが判断された場合、上記ステップST13において目的地が設定済みでないことが判断された場合、および、上記ステップST14において携帯端末2の設定が優先でないことが判断され場合は、車載機器1側で目的地が設定済みであるかどうかが調べられる(ステップST20)。
【0046】
このステップST20において、車載機器1側で目的地が設定済みであることが判断されると、車載機器1の設定が目的地にセットされる(ステップST21)。次いで、目的地設定完了のテロップが表示手段15の画面に表示される(ステップST22)。その後、初期処理は終了する。上記ステップST20において、車載機器1側で目的地が設定済みでないことが判断されると、目的地未設定のテロップが表示手段15の画面に表示される(ステップST23)。その後、初期処理は終了する。
【0047】
上記初期処理が終了した時点で、目的地未設定のテロップが表示手段15の画面に表示された場合は、ユーザは、車載機器1側で操作手段13を操作して目的地の設定を行う。また、ユーザは、目的地の設定が終了すると、目的地における行動予定を設定する(図示は省略)。この設定された行動予定は、記憶手段18に記憶される。
【0048】
(2)走行中および停車時
車両の走行中においては、車載機器1は、周知のナビゲーション機能により経路案内を行うと同時に、目的地付近の施設など、ユーザが車両を降りた後に使用する情報を内部で生成する。ここで生成されるデータの内容は、予めユーザが設定して記憶手段18に記憶されている条件にしたがう。条件には、データ量の指定、画像有無の指定、経路情報有無、周辺施設の網羅範囲(エリア、ジャンル、件数)、施設関連URL(リンク集)情報などが含まれる。なお、データの生成の途中で行動予定の追加や訂正などがなされた場合は随時データの更新が行われる。また、図5に示す車載機器基本設定の画面の「後席からの設定操作」の項目で「許可」が設定されていることが記憶手段18に記憶されているユーザ設定データに示されている場合は、前席のみならず後席の乗員がデータの入カ(編集を含む)を行うこともできる。
【0049】
車両が停車した時は、車載機器1は、目的地までの残距離などにより目的地付近に到着したことを判断すると、具体的には、ユーザ設定データを参照することにより、図5に示す車載機器基本設定の画面の「データ転送開始」および「目的地到着検出」の項目で指定された条件に合致する旨が判断されると、生成されたデータの携帯端末2への送信が開始される。また、車載機器1は、目的地付近に駐車したことを検出した場合、表示手段15の画面に行動予定を表示する。なお、行動予定は、音声出力手段16を用いた音声によって案内するように構成することもできる。なお、停車後に行動予定の追加や訂正が行われた場合は、データが更新される。
【0050】
次に、走行中および停車時の車載機器1の動作を、図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0051】
車両の走行が開始されると、走行中/停車処理が実行される。この走行中/停車処理では、まず、目的地が設定済みであるかどうかが調べられる(ステップST30)。このステップST30において、目的地が設定済みでないことが判断されると、走行中/停車処理は終了する。一方、ステップST30において、目的地が設定済みであることが判断されると、次いで、ユーザ設定データが更新されたかどうかが調べられる(ステップST31)。具体的には、目的地や行動予定の変化の有無、車載機器1における各種設定の変化の有無などが調べられる。このステップST31において、ユーザ設定データが更新されたことが判断されると、次いで、データ変換済みフラグがクリアされる(ステップST32)。次いで、データ転送済みフラグがクリアされる(ステップST33)。その後、シーケンスはステップST34に進む。上記ステップST31において、ユーザ設定データが更新されていないことが判断された場合は、ステップST32およびST33の処理はスキップされる。
【0052】
ステップST34においては、データ変換が未完了であるかどうかが調べられる。このステップST34において、データ変換が未完了でない、つまり完了していることが判断されると、シーケンスはステップST38に進む。一方、データ変換が未完了であることが判断されると、次いで、データ変換開始条件が成立しているかどうかが調べられる(ステップST35)。このステップST35において、データ変換開始条件が成立していないことが判断されると、シーケンスはステップST38に進む。一方、データ変換開始条件が成立していることが判断されると、データ変換処理が行われる(ステップST36)。このステップST36で行われるデータ変換処理は、この発明のデータ編集手段22およびデータ変換手段23に対応し、詳細は後述するが、携帯端末2に送信すべきデータが抽出されて、該携帯端末2に好適な形式のデータに変換される。次いで、データ変換済みフラグがセットされる(ステップST37)。その後、シーケンスは、ステップST38に進む。
【0053】
ステップST38においては、データ変換が完了したかどうかが調べられる。このステップST38において、データ変換が完了していないことが判断されると、走行中/停車処理は終了する。一方、データ変換が完了したことが判断されると、次いで、データ転送が未完了であるかどうかが調べられる(ステップST39)。このステップST39において、データ転送が未完了であることが判断されると、次いで、データ自動転送が許可されているか禁止されているかが調べられる(ステップST40)。なお、データ自動転送の可否は、図2〜図6に示すような画面を用いて設定し、記憶手段18にユーザ設定データの一部として記憶するように構成できる。このステップST40において、データ自動転送が許可されていることが判断されると、目的地近傍到着判定処理が行われ(ステップST41)、その後、シーケンスはステップST43に進む。一方、データ自動転送が禁止されていることが判断されると、ユーザ転送開始操作判定処理が行われ(ステップST42)、その後、シーケンスはステップST43に進む。
【0054】
ステップST43においては、データ送信開始条件が成立したかどうかが調べられる(ステップST43)。具体的には、データ自動転送が許可されている場合は目的地の近傍に到着したかどうかが、データ自動転送が禁止されている場合はユーザによって転送開始操作がなされたかどうかが調べられる。このステップST43において、データ送信開始条件が成立していないことが判断されると、走行中/停車処理は終了する。一方、データ送信開始条件が成立したことが判断されると、次いで、データ転送処理が行われる(ステップST44)。すなわち、車載機器1から携帯端末2にデータが転送される。
【0055】
次いで、データ送信が完了したかどうかが調べられる(ステップST45)。このステップST45において、データ送信が完了していないことが判断されると、シーケンスはステップST44に戻り、以下、ステップST44およびST45の処理が繰り返される。そして、この繰り返し実行の途中で、ステップST45において、データ送信が完了したことが判断されると、データ転送済みフラグがセットされる(ステップST46)。その後、走行中/停車処理は終了する。
【0056】
上記ステップST39において、データ転送が未完了でない、つまりデータ転送が完了していることが判断されると、次いで、駐車が完了したかどうかが調べられる(ステップST47)。ここで、駐車が未完了、つまり車両が走行中であることが判断されると、走行中/停車処理は終了する。一方、駐車が完了したことが判断されると、転送済みデータの表示が許可されているか禁止されているかが調べられる(ステップST48)。転送済みデータの表示の可否は、図2〜図6に示すような画面を用いて設定し、記憶手段18にユーザ設定データの一部として記憶しておくように構成できる。
【0057】
このステップST48において、転送済みデータの表示が禁止されていることが判断されると、走行中/停車処理は終了する。一方、転送済みデータの表示設定が許可されていることが判断されると、転送済みデータ表示処理が行われる(ステップST49)。これにより、車載機器1から携帯端末2に転送されたデータが、表示手段15の画面に表示される。従って、ユーザは、携帯端末2に転送されたデータの内容を、車載機器1の表示手段15の画面を見ることにより確認できる。その後、走行中/停車処理は終了する。
【0058】
次に、図8のステップST36で行われるデータ変換処理の詳細を、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0059】
このデータ変換処理では、まず、画像データ有無の設定が「有り」になっているか「無し」になっているかが調べられる(ステップST50)。このステップST50において、画像データ有無の設定が「有り」になっていることが判断されると、画像データ生成処理が行われる(ステップST51)。その後、シーケンスはステップST52に進む。一方、画像データ有無の設定が「無し」になっていることが判断されると、ステップST51の処理はスキップされる。
【0060】
次いで、経路データ有無の設定が「有り」になっているか「無し」になっているかが調べられる(ステップST52)。このステップST52において、経路データ有無の設定が「有り」になっていることが判断されると、経路データ生成処理が行われる(ステップST53)。その後、シーケンスはステップST54に進む。一方、経路データ有無の設定が「無し」になっていることが判断されると、ステップST53の処理はスキップされる。
【0061】
次いで、周辺施設データ有無の設定が「有り」になっているか「無し」になっているかが調べられる(ステップST54)。このステップST54において、周辺施設データ有無の設定が「有り」になっていることが判断されると、周辺施設データの抽出が行われる(ステップST55)。次いで、周辺施設関連URL有無設定が「有り」になっているか「無し」になっているかが調べられる(ステップST56)。このステップST56において、周辺施設関連URL有無の設定が「有り」になっていることが判断されると、URLデータ生成処理が行われる(ステップST57)。一方、周辺施設関連URL有無の設定が「無し」になっていることが判断されると、ステップST57の処理はスキップされる。
【0062】
次いで、周辺施設データ抽出が完了したかどうかが調べられる(ステップST58)。このステップST58において、周辺施設データ抽出が完了していないことが判断されると、シーケンスはステップST55に戻り、上述した処理が繰り返される。この繰り返し実行の途中で、ステップST58において、周辺施設データ抽出が完了したことが判断されると、シーケンスはステップST59に進む。上記ステップST54において、周辺施設データ有無の設定が「無し」になっていることが判断されると、ステップST55〜ST58の処理はスキップされ、シーケンスはステップST59に進む。
【0063】
ステップST59では、データ方式設定に応じた分岐、つまりデータ形式に応じた分岐が行われる。そして、この分岐によって、データ変換処理A(ステップST60)、データ変換処理B(ステップST61)およびデータ変換処理C(ステップST62)の何れかが実行される。次いで、データ変換済みフラグがセットされる(ステップST63)。その後、シーケンスは図8のフローチャートに示す走行中/停車処理にリターンする。
【0064】
(3)降車後
ユーザは、携帯端末2に蓄積された情報を随時利用して行動する。例えば、事前に車載機器1で作成した経路の確認、周辺施設の検索、観光案内の参照などを行う。この場合、利用した施設や内容など、途中の行動履歴は携帯端末2の記憶手段35に記憶される。また、携帯端末2に備えられたカメラで撮影した画像なども記憶手段35に記憶される。また、携帯端末2に備えられた音声記録機能を使用して録音した音声なども記憶手段35に記憶される。また、携帯端末2に備えられた決済機能を利用した場合は、利用店舗や支出明細情報なども記憶手段35に記憶される。さらに、携帯端末2に備えられた位置検出手段30により得られた移動軌跡なども記憶手段35に記憶される。
【0065】
なお、携帯端末2において、事前に車載機器1から転送されてきた情報が不足する場合は、インターネットに接続して必要な情報をダウンロードすることができる。このときに利用する関連サイトURL(リンク集)などは、予め車載機器1から携帯端末2に送信されているものとする。
【0066】
(4)帰車後
携帯端末2から車載機器1に対し、行動履歴などのデータがフィードバックされる。フィードバックされたデータは、車載機器1上で編集可能(例えばお気に入りに追加やインデックスを付けるなど)である。このフィードバックされたデータは、次回から、車載機器1で目的地設定や施設検索する際に利用される。
【0067】
次に、携帯端末2から車載機器1にデータがフィードバックされる際の車載機器1の動作を、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0068】
携帯端末2から車載機器1にデータをフィードバックするフィードバック処理では、まず、携帯端末2と車載機器1との間が接続されているかどうかが調べられる(ステップST70)。このステップST70において、接続されていないことが判断されると、フィードバック処理は終了する。一方、接続されていることが判断されると、次いで、フィードバックは未完了であるかどうかが調べられる(ステップST71)。ここで、フィードバックが未完了であることが判断されると、次いで、携帯端末2に累積データが有るかどうかが調べられる(ステップST72)。
【0069】
このステップST72において、累積データが無いことが判断されると、フィードバック処理は終了する。一方、累積データが有ることが判断されると、次いで、フィードバックの自動実施が設定されているかどうかが調べられる(ステップST73)。なお、フィードバックの自動実施の可否は、図2〜図6に示すような画面を用いて設定し、記憶手段18にユーザ設定データの一部として記憶しておくように構成できる。このステップST73において、フィードバックの自動実施が設定されていることが判断されると、データ転送処理が実施される(ステップST74)。このデータ転送処理では、携帯端末2から車載機器1へデータが転送される。
【0070】
次いで、データ転送が完了したかどうかが調べられる(ステップST75)。このステップST75において、データ転送が完了していないことが判断されると、シーケンスはステップST74に戻り、ステップST74およびST75の処理が繰り返される。この繰り返し実行の途中で、ステップST75において、データ転送が完了したことが判断されると、フィードバック完了フラグがセットされる(ステップST76)。その後、フィードバック処理は終了する。
【0071】
上記ステップST73において、フィードバックの自動実施が設定されていないことが判断されると、フィードバック開始操作の有無が調べられる(ステップST77)。このステップST77において、フィードバック開始操作が有ることが判断されると、シーケンスはステップST74に進み、上述した処理が実行される。一方、フィードバック開始操作が無いことが判断されると、フィードバック処理は終了する。
【0072】
上記ステップST71において、フィードバックが未完了でない、つまりフィードバックが完了したことが判断されると、次いで、フィードバックデータ表示がONに設定されているかどうかが調べられる(ステップST78)。これは、図6に示す画面の「転送完了時の表示」の項目で「表示する」が設定されているかどうかを、記憶手段18に記憶されているユーザ設定データを調べることにより行われる。このステップST78において、フィードバックデータ表示がONに設定されていることが判断されると、フィードバックデータ確認画面の表示が行われる(ステップST79)。一方、フィードバックデータ表示がONに設定されていないことが判断されると、ステップST79の処理はスキップされる。
【0073】
次いで、フィードバックデータ編集がONに設定されているかどうかが調べられる(ステップST80)。なお、フィードバックデータ編集のON/OFFは、図2〜図6に示すような画面を用いて設定し、記憶手段18にユーザ設定データの一部として記憶しておくように構成できる。このステップST80において、フィードバックデータ編集がONに設定されていることが判断されると、フィードバックデータ編集画面の表示が行われる(ステップST81)。一方、フィードバックデータ編集がONに設定されていないことが判断されると、ステップST81の処理はスキップされる。
【0074】
次いで、フィードバックデータ反映要求が有るかどうかが調べられる(ステップST82)。これは、図6に示す画面の「データベースへの反映」の項目で「自動」が設定されているかどうかを、記憶手段18に記憶されているユーザ設定データを調べることにより行われる。なお、「手動」が設定されている場合は、データベース17に反映させるための操作がなされたかどうかが調べられる。
【0075】
このステップST82において、フィードバックデータ反映要求が無いことが判断されると、フィードバック処理は終了する。一方、フィードバックデータ反映要求が有ることが判断されると、フィードバックデータ変換処理が行われる(ステップST83)。次いで、データベース更新処理が行われる(ステップST84)。次いで、データ更新が完了したかどうかが調べられる(ステップST85)。このステップST85において、データ更新が完了していないことが判断されると、シーケンスはステップST84に戻り、ステップST84およびST85の処理が繰り返される。この繰り返し実行の途中で、ステップST85において、データ更新が完了したことが判断されると、フィードバック処理は終了する。
【0076】
以上説明したように、この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムによれば、車載機器1の内部に記憶しているデータを編集して携帯端末2に送信し、携帯端末2は、車載機器1から受信したデータを利用して案内情報を出力するように構成したので、車載機器1に保持されている情報を携帯端末2で有効に活用できる。
【0077】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る案内情報提供システムは、実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する携帯端末2に、付加的な情報を情報センタから送信するようにしたものである。
【0078】
図11は、発明の実施の形態2に係る案内情報提供システムの構成を示すブロック図である。この案内情報提供システムは、実施の形態1に係る案内情報提供システムに、情報センタ3が追加されて構成されている。情報センタ3は、専用記憶エリア4を備えている。専用記憶エリア4には、インデックスが付された付加的な情報が記憶される。
【0079】
この案内情報提供システムでは、車載機器1は、あらかじめ付加的な情報を作成し、この作成した付加的な情報にインデックス、例えばURLなどを付して情報センタ3の専用記憶エリア4に登録するとともに、その情報にアクセスするためのインデックスを携帯端末2に送信しておく。ここで、付加的な情報とは、車載機器1から携帯端末2に送信される情報以外の情報をいう。
【0080】
ユーザは、降車後に付加的な情報が必要となった場合、携帯端末2を操作して情報センタ3にアクセスし、あらかじめ登録しておいたインデックスから選択することにより必要な情報を素早く入手することができる。
【0081】
以上説明したように、この発明の実施の形態2に係る案内情報提供システムによれば、車載機器1から携帯端末2へ付加的な情報を送信する必要がなく、インデックス情報だけを送信すれば済むので、車載機器1から携帯端末2へのデータ転送量を少なくできるとともに、携帯端末2に要求される記憶容量が増大するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する携帯端末の基本的な事項を設定するための画面を示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する車載機器から携帯端末に送信する登録情報を設定するための画面の前半(1/2)を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する車載機器から携帯端末に送信する登録情報を設定するための画面の後半(2/2)を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する車載機器の基本的な事項を設定するための画面を示す図である。
【図6】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する携帯端末から車載機器に送信する転送情報を設定するための画面を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する車載機器のエンジン始動時における動作を示すフローチャートである。
【図8】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する車載機器の走行中および停車時の動作を示すフローチャートである。
【図9】図8に示すデータ変換処理の詳細を示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態1に係る案内情報提供システムを構成する携帯端末から車載機器にデータがフィードバックされる際の車載機器の動作を示すフローチャートである。
【図11】この発明の実施の形態2に係る案内情報提供システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0083】
1 車載機器、2 携帯端末、3 情報センタ、4 専用記憶エリア、10 位置検出手段、11 ジャイロ、12 車両情報取得手段、13 操作手段、14 音声入力手段、15 表示手段、16 音声出力手段、17 データベース、18 記憶手段、19 通信手段、20 制御手段、21 データ処理手段、22 データ編集手段、23 データ変換手段、30 位置検出手段、31 操作手段、32 音声入力手段、33 表示手段、34 音声出力手段、35 記憶手段、36 通信手段、37 制御手段、38 データ処理手段。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載された車載機器と可搬型の携帯端末とを備えた案内情報提供システムにおいて、
前記車載機器は、内部に記憶しているデータを編集して前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、前記車載機器から受信したデータを利用して案内情報を出力する
ことを特徴とする案内情報提供システム。
【請求項2】
車載機器は、
データを記憶したデータベースと、
操作により指示を行う操作手段と、
前記操作手段からの指示に応答して前記データベースから取得したデータを編集するデータ編集手段と、
前記データ編集手段で編集されたデータを携帯端末に送信する通信手段
とを備えたことを特徴とする請求項1記載の案内情報提供システム。
【請求項3】
車載機器は、
携帯端末に送信するデータの形式を記憶する記憶手段と、
データ編集手段で編集されたデータを前記記憶手段に記憶されている形式のデータに変換するデータ変換手段とを備え、
通信手段は、前記データ変換手段で変換されたデータを前記携帯端末に送信する
ことを特徴とする請求項2記載の案内情報提供システム。
【請求項4】
携帯端末は、
内部で発生された行動履歴を含むデータを処理するデータ処理手段と、
前記データ処理手段で処理されたデータを車載機器に送信する通信手段とを備え、
前記車載機器は、
前記携帯端末から受信したデータに基づきデータベースを更新するデータ処理手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の案内情報提供システム。
【請求項5】
データ処理手段は、操作手段からの指示に応答して、携帯端末から受信したデータを編集し、該編集されたデータに基づきデータベースを更新する
ことを特徴とする請求項4記載の案内情報提供システム。
【請求項6】
インデックスが付された付加的な情報が登録された情報センタを備え、
前記車載機器は、内部に記憶しているデータを編集したデータおよび前記インデックスを前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、前記車載機器から受信したデータを利用して案内情報を出力するとともに、前記車載機器から受信したインデックスを用いて前記情報センタから付加的な情報をダウンロードして出力する
ことを特徴とする請求項1記載の案内情報提供システム。
【請求項7】
データを記憶したデータベースと、
操作により指示を行う操作手段と、
前記操作手段からの指示に応答して前記データベースから取得したデータを編集するデータ編集手段と、
前記データ編集手段で編集されたデータを外部に送信する通信手段
とを備えた車載機器。
【請求項8】
外部に送信するデータの形式を記憶する記憶手段と、
データ編集手段で編集されたデータを前記記憶手段に記憶されている形式のデータに変換するデータ変換手段とを備え、
通信手段は、前記データ変換手段で変換されたデータを外部に送信する
ことを特徴とする請求項7記載の車載機器。
【請求項9】
外部から受信した行動履歴を含むデータに基づきデータベースを更新するデータ処理手段を備えたことを特徴とする請求項7または請求項8記載の車載機器。
【請求項10】
データ処理手段は、操作手段からの指示に応答して、外部から受信したデータを編集し、該編集されたデータに基づきデータベースを更新する
ことを特徴とする請求項9記載の車載機器。
【請求項11】
外部から受信したデータを利用して案内情報を出力する案内情報出力手段と、
前記案内情報出力手段から出力された案内情報に基づく行動または独自の行動によって内部で発生された行動履歴を含むデータを処理するデータ処理手段と、
前記データ処理手段で処理されたデータを外部に送信する通信手段
とを備えた携帯端末。
【請求項1】
車両に搭載された車載機器と可搬型の携帯端末とを備えた案内情報提供システムにおいて、
前記車載機器は、内部に記憶しているデータを編集して前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、前記車載機器から受信したデータを利用して案内情報を出力する
ことを特徴とする案内情報提供システム。
【請求項2】
車載機器は、
データを記憶したデータベースと、
操作により指示を行う操作手段と、
前記操作手段からの指示に応答して前記データベースから取得したデータを編集するデータ編集手段と、
前記データ編集手段で編集されたデータを携帯端末に送信する通信手段
とを備えたことを特徴とする請求項1記載の案内情報提供システム。
【請求項3】
車載機器は、
携帯端末に送信するデータの形式を記憶する記憶手段と、
データ編集手段で編集されたデータを前記記憶手段に記憶されている形式のデータに変換するデータ変換手段とを備え、
通信手段は、前記データ変換手段で変換されたデータを前記携帯端末に送信する
ことを特徴とする請求項2記載の案内情報提供システム。
【請求項4】
携帯端末は、
内部で発生された行動履歴を含むデータを処理するデータ処理手段と、
前記データ処理手段で処理されたデータを車載機器に送信する通信手段とを備え、
前記車載機器は、
前記携帯端末から受信したデータに基づきデータベースを更新するデータ処理手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の案内情報提供システム。
【請求項5】
データ処理手段は、操作手段からの指示に応答して、携帯端末から受信したデータを編集し、該編集されたデータに基づきデータベースを更新する
ことを特徴とする請求項4記載の案内情報提供システム。
【請求項6】
インデックスが付された付加的な情報が登録された情報センタを備え、
前記車載機器は、内部に記憶しているデータを編集したデータおよび前記インデックスを前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、前記車載機器から受信したデータを利用して案内情報を出力するとともに、前記車載機器から受信したインデックスを用いて前記情報センタから付加的な情報をダウンロードして出力する
ことを特徴とする請求項1記載の案内情報提供システム。
【請求項7】
データを記憶したデータベースと、
操作により指示を行う操作手段と、
前記操作手段からの指示に応答して前記データベースから取得したデータを編集するデータ編集手段と、
前記データ編集手段で編集されたデータを外部に送信する通信手段
とを備えた車載機器。
【請求項8】
外部に送信するデータの形式を記憶する記憶手段と、
データ編集手段で編集されたデータを前記記憶手段に記憶されている形式のデータに変換するデータ変換手段とを備え、
通信手段は、前記データ変換手段で変換されたデータを外部に送信する
ことを特徴とする請求項7記載の車載機器。
【請求項9】
外部から受信した行動履歴を含むデータに基づきデータベースを更新するデータ処理手段を備えたことを特徴とする請求項7または請求項8記載の車載機器。
【請求項10】
データ処理手段は、操作手段からの指示に応答して、外部から受信したデータを編集し、該編集されたデータに基づきデータベースを更新する
ことを特徴とする請求項9記載の車載機器。
【請求項11】
外部から受信したデータを利用して案内情報を出力する案内情報出力手段と、
前記案内情報出力手段から出力された案内情報に基づく行動または独自の行動によって内部で発生された行動履歴を含むデータを処理するデータ処理手段と、
前記データ処理手段で処理されたデータを外部に送信する通信手段
とを備えた携帯端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−64756(P2007−64756A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−249777(P2005−249777)
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月30日(2005.8.30)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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