説明

車載機器システム及び該車載機器システムを構成する車載機器及び携帯端末

【課題】アプリケーションが動作する携帯端末を車載機器に接続したときに、ユーザの要望に沿ったアプリケーションを実行することが可能となる「車載機器システム」を提供することである。
【解決手段】車載機器と携帯端末とが接続されてなる車載機器システムであって、前記車載機器は、前記携帯端末との接続中に動作されたアプリケーションを特定する識別情報を記憶手段に記憶させ、前記携帯端末にて動作するアプリケーション及び前記記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションから第1ユーザインタフェース手段によって前記識別情報で特定されるアプリケーションが選択されたときに、その選択されたアプリケーションの動作要求を前記携帯端末に送り、前記携帯端末は、前記動作要求に係るアプリケーションを動作させ、前記車載機器は、前記アプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理する構成となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、AV・ナビゲーション機器等の車載機器とスマートフォン等の携帯端末とが接続された構成となる車載機器システムと、その車載機器システムを構成する当該車載機器及び携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1記載のナビゲーションシステムが提案されている(特許文献1参照)。このようなナビゲーションシステムでは、オーディオ再生の機能を兼ね備える携帯端末(PND:Personal Navigation Device)が車載機器に接続された際に、経路誘導の動作とオーディオ再生の動作を適切に切換えたり、引き継ぐことができるようになっている。例えば、このようなナビゲーションシステムでは、携帯端末を車載オーディオ機器から取り外す直前に行われている車載オーディオ機器と携帯端末とによる協働した処理における動作モード(協働ラストモード)と、携帯端末が車載オーディオ機器から取り外された後、再度車載オーディオ機器に取り付けられる直前に携帯端末の単独の処理における動作モード(単独ラストモード)とが同一であるか否かの確認がなされる。これによって、協働ラストモードと単独ラストモードとが同一である場合(協働ラストモード及び単独ラストモードによる処理がナビゲーション動作処理のとき等)に、車載オーディオ機器は、携帯端末における単独ラストモードでの処理データ(地図情報及び車両位置情報等)を取得し、車載オーディオ機器と携帯端末とによって該携帯端末によって単独で行われていた経路誘導の動作を引き継ぐことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−298476公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1記載のナビゲーションシステムでは、車載オーディオシステムと携帯端末とによる協働した処理における動作モード(協働ラストモード)と携帯端末単独の処理における動作モード(単独ラストモード)とが異なる場合においても、車載オーディオ機器は、携帯端末においてなされていた処理のデータを取得することなく、前回携帯端末と車載オーディオ機器とが接続されていたときになされていた処理における動作モード(協働ラストモード)での処理データを用いた処理を行うようになっている。例えば、携帯端末がスマートフォンである場合、該携帯端末(スマートフォン)を車載オーディオ機器(車載機器)に接続する際に、該携帯端末にて動作されるアプリケーションにかかわらず、前回車載機器にて行った処理に係るアプリケーションが自動的に選択及び動作されるので、ユーザが携帯端末において動作すべきアプリケーションを選択する手間を省くことが可能となる。
【0005】
しかしながら、特許文献1記載のナビゲーションシステム(車載機器システム)では、アプリケーションが動作中の携帯端末を車載機器に接続したときに、現在携帯端末にて動作しているアプリケーションと、前回車載機器と携帯端末とが接続されていたときに動作しているアプリケーションとが異なる場合でも、前回車載機器と接続されていたときに携帯端末において動作したアプリケーションを自動的に選択及び実行されてしまうので、ユーザが要望するアプリケーションを携帯端末において実行することができない。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、アプリケーションが動作する携帯端末を車載機器に接続したときに、ユーザの要望に沿ったアプリケーションを実行することが可能な車載機器システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る車載機器システムは、車載機器とアプリケーションを備えた携帯端末とが通信可能に接続されてなる車載機器システムであって、前記車載機器は、前記携帯端末との接続中に該携帯端末にて動作されたアプリケーションを特定する識別情報を記憶する記憶手段と、少なくとも1つのアプリケーションが動作する前記携帯端末が接続されたときに、その動作する少なくとも1つのアプリケーションの識別情報と前記記憶手段に記憶された識別情報とに基づいて、前記携帯端末にて動作する少なくとも1つのアプリケーション及び前記記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションのいずれかを当該携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択させる第1ユーザインタフェース手段と、前記第1ユーザインタフェース手段によって前記記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションが前記携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択されたときに、その選択されたアプリケーションの動作要求を前記携帯端末に送るアプリ動作要求手段とを有し、前記携帯端末は、前記動作要求を受けたときに、該動作要求に係るアプリケーションを動作させるアプリ動作制御手段を有し、前記車載機器は、更に、前記携帯端末でのアプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理する処理手段を有する構成となる。
【0008】
このような構成によれば、少なくとも1つのアプリケーションが動作中の携帯端末が車載機器に接続されると、その動作中のアプリケーションを特定する識別情報と記憶手段によって記憶された前回接続されたときに携帯端末にて動作されたアプリケーションの識別情報とに基づいて携帯端末にて動作させるべきアプリケーションを第1ユーザインタフェース手段によってユーザに選択させ、第1ユーザインタフェース手段によって記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションが携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択されたときに、選択されたアプリケーションの動作要求を携帯端末に送り、該動作要求に応じたアプリケーションを携帯端末にて動作させ、該アプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理するので、少なくとも1つのアプリケーションが動作する携帯端末を車載機器に接続したユーザは、携帯端末にて動作しているアプリケーション以外のアプリケーションを選択したときにでも、比較的容易な操作で携帯端末においてユーザの要望に沿ったアプリケーションを動作させることが可能となる。さらに、携帯端末のアプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理するので、車載機器においても携帯端末におけるアプリケーションの動作に係る処理を行うことができるようになる。
【0009】
本発明に係る車載機器システムにおいて、車載機器は、表示部を有し、前記処理手段は、前記アプリケーションの動作により得られる情報を前記表示部に表示させる表示制御手段を有する構成とすることができる。
【0010】
このような構成によれば、携帯端末のアプリケーションの動作により得られる情報が車載機器の表示部に表示されるので、ユーザは車載機器の表示画面において携帯端末のアプリケーションによる処理を視認及び操作することが可能となる。
【0011】
本発明に係る車載機器システムにおいて、前記車載機器は、前記第1ユーザインタフェースにより前記携帯端末にて動作する2以上のアプリケーションが当該携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択されたときに、前記2以上のアプリケーションの動作にて得られる情報を前記処理手段にて処理させるべきか否かを選択させる第2ユーザインタフェース手段を有し、前記第2ユーザインタフェース手段により前記2以上のアプリケーションの動作にて得られる情報を前記処理手段に処理させるべきであるとの選択がなされたときに、前記処理手段は、前記2以上のアプリケーションの動作により得られる情報を取得して各アプリケーションに対応させて並列的に処理する構成とすることができる。
【0012】
このような構成によれば、2つ以上のアプリケーションが動作中である携帯端末が車載機器に接続され、ユーザインタフェース手段によって該携帯端末にて動作する2以上のアプリケーションが当該携帯端末にて動作されるべきアプリケーションとして選択されたときに、2以上のアプリケーションの動作にて得られる情報を処理手段にて処理させるべきか否かの選択をユーザにさせ、2以上のアプリケーションの動作にて得られる情報を処理手段に処理させるべきであるとの選択がなされたときに、処理手段が2以上のアプリケーションの動作により得られる情報を取得して各アプリケーションに対応させて並列的に処理するので、2つ以上のアプリケーションが動作されている携帯端末が車載機器に接続された場合においても、比較的容易な操作で携帯端末においてユーザの要望に沿ったアプリケーションを動作させることが可能となる。
【0013】
本発明に係る車載機器システムは、前記第2ユーザインタフェース手段により前記2以上のアプリケーションの動作にて得られる情報を前記処理手段にて処理させるべきでないとの選択がなされたときに、前記2以上のアプリケーションのいずれの動作にて得られる情報を処理すべきであるかを選択させる第3ユーザインタフェース手段を有し、前記処理手段は、前記第3ユーザインタフェースにより選択されたアプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理する構成とすることができる。
【0014】
このような構成によれば、第2インターフェイス手段により2以上のアプリケーションの動作にて得られる情報を処理手段にて処理すべきではないとの選択がなされたときに、該2以上のアプリケーションのいずれの動作にて得られる情報を処理すべきであるかを第3インターフェイス手段によって選択させ、ユーザに選択されたアプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理するので、よりユーザの要望に沿ったアプリケーションを動作させることが可能となる。
【0015】
本発明に係る車載機器システムにおいて、前記車載機器は、表示部を有し、前記処理手段は、前記2以上のアプリケーションの動作により得られる情報を前記表示部に並列的に表示させる表示制御手段を有する構成とすることができる。
【0016】
このような構成によれば、携帯端末にて動作する2以上のアプリケーションの動作により得られる情報が車載機器の表示部に並列的に表示されるので、ユーザは車載機器の表示画面において携帯端末にて動作する2以上のアプリケーションによる処理を視認及び操作することが可能となる。
【0017】
本発明に係る車載機器システムにおいて、前記携帯端末におけるアプリ動作制御手段は、動作しているアプリケーションに代えて前記動作要求に係るアプリケーションを動作させる構成とすることができる。
【0018】
このような構成によれば、車載機器からの動作要求に係るアプリケーションを現在携帯端末にて動作中のアプリケーションに代えて動作させるので、よりユーザの要望に沿ったアプリケーションを動作させることが可能となる。
【0019】
本発明に係る車載機器は、アプリケーションを備えた携帯端末と通信可能に接続される車載機器であって、前記携帯端末との接続中に該携帯端末にて動作されたアプリケーションを特定する識別情報を記憶する記憶手段と、少なくとも1つのアプリケーションが動作する前記携帯端末が接続されたときに、その動作する少なくとも1つのアプリケーションの識別情報と前記記憶手段に記憶された識別情報とに基づいて、前記携帯端末にて動作する少なくとも1つのアプリケーション及び前記記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションのいずれかを当該携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択させる第1ユーザインタフェース手段と、前記第1ユーザインタフェース手段によって前記記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションが前記携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択されたときに、その選択されたアプリケーションの動作要求を前記携帯端末に送るアプリ動作要求手段と、前記携帯端末でのアプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理する処理手段を有する構成となる。
【0020】
このような構成によれば、少なくとも1つのアプリケーションが動作中の携帯端末との接続中に、その動作中のアプリケーションを特定する識別情報と記憶手段によって記憶された前回接続されたときに携帯端末にて動作されたアプリケーションの識別情報とに基づいて携帯端末にて動作させるべきアプリケーションを第1ユーザインタフェース手段によってユーザに選択させ、第1ユーザインタフェース手段によって記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションが携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択されたときに、選択されたアプリケーションの動作要求を携帯端末に送り、該動作要求に応じたアプリケーションを携帯端末にて動作させ、該アプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理するので、少なくとも1つのアプリケーションが動作する携帯端末を車載機器に接続したユーザは、携帯端末にて動作しているアプリケーション以外のアプリケーションを選択したときにでも、比較的容易な操作で携帯端末においてユーザの要望に沿ったアプリケーションを動作させることが可能となる。さらに、携帯端末のアプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理するので、携帯端末におけるアプリケーションの動作に係る処理を行うことができるようになる。
【0021】
本発明に係る携帯端末は、アプリケーションを備え車載機器に通信可能に接続される携帯端末であって、少なくとも1つのアプリケーションが動作している状態で前記車載機器に接続されて該車載機器からアプリケーションの動作要求を受けたときに、該動作要求に係るアプリケーションを動作させるアプリ動作制御手段を有する構成となる。
【0022】
このような構成によれば、少なくとも1つのアプリケーションが動作している状態で車載機器に接続されて、該車載機器からアプリケーションの動作要求を受けたときに、該動作要求に係るアプリケーションを動作させるので、車載機器にてユーザが選択したアプリケーションをその要望に沿って動作させることが可能となる。
【0023】
本発明に係る携帯端末において、前記アプリ動作制御手段は、前記動作している少なくとも1つのアプリケーションに代えて、前記動作要求に係るアプリケーションを動作させる構成とすることができる。
【0024】
このような構成によれば、携帯端末で動作中のアプリケーションに代えて、車載機器からの動作要求に係るアプリケーションを動作させるので、よりユーザの要望に沿ったアプリケーションを動作させることが可能となる。
【発明の効果】
【0025】
本発明に係る車載機器システムによれば、少なくとも1つのアプリケーションが動作中の携帯端末が車載機器に接続されると、その動作中のアプリケーションを特定する識別情報と記憶手段によって記憶された前回接続されたときに携帯端末にて動作されたアプリケーションの識別情報とに基づいて携帯端末にて動作させるべきアプリケーションを第1ユーザインタフェース手段によってユーザに選択させ、第1ユーザインタフェース手段によって記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションが携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択されたときに、選択されたアプリケーションの動作要求を携帯端末に送り、該動作要求に応じたアプリケーションを携帯端末にて動作させ、該アプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理するので、少なくとも1つのアプリケーションが動作する携帯端末を車載機器に接続したユーザは、携帯端末にて動作しているアプリケーション以外のアプリケーションを選択したときにでも、比較的容易な操作で携帯端末においてユーザの要望に沿ったアプリケーションを動作させるので、アプリケーションが動作する携帯端末を車載機器に接続したときに、ユーザの要望に沿ったアプリケーションを実行することが可能となる。
【0026】
また、本発明に係る車載機器及び携帯端末によれば、前述した車載機器システムを構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態に係る車載機器システムを構成する車載機器及び携帯端末(スマートフォン)を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る車載機器システムを構成する車載機器の処理ユニットによる処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図1に示す車載機器システムを構成するスマートフォン(携帯端末)のホーム画面の一例を示す図である。
【図4】図1に示すスマートフォンにて音楽再生アプリケーションが動作している例を示す図である。
【図5】図1に示す車載機器の表示部にユーザインタフェース画面が表示された一例を示す図である。
【図6】図1に示す車載機器と接続されたスマートフォンにて動作している音楽再生アプリケーションに係る画像が車載機器の表示部に表示された一例を示す図である。
【図7】図1に示す車載機器とスマートフォンとが接続され、スマートフォンにて動作しているナビゲーションアプリケーションに係る画像が車載機器の表示部に表示された一例を示す図である。
【図8A】本発明に第2の実施の形態に係る車載機器システムを構成する車載機器の処理ユニットによる処理手順を示すフローチャートである。
【図8B】本発明に第2の実施の形態に係る車載機器システムを構成する車載機器の処理ユニットによる処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図1に示すスマートフォンと車載機器とが接続されているときの各表示部の一例を示す図(その1)である。
【図10】図1に示すスマートフォンと車載機器とが接続されているときの各表示部の一例を示す図(その2)である。
【図11】図1に示すスマートフォンと車載機器とが接続されているときの各表示部の一例を示す図(その3)である。
【図12】図1に示すスマートフォンと車載機器とが接続されているときの各表示部の一例を示す図(その4)である。
【図13】図1に示すスマートフォンと車載機器とが接続されているときの各表示部の一例を示す図(その5)である。
【図14】図1に示すスマートフォンと車載機器とが接続されているときの各表示部の一例を示す図(その6)である。
【図15】図1に示すスマートフォンと車載機器とが接続されているときの各表示部の一例を示す図(その7)である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0029】
本発明の実施の形態に係る車載機器システム及び該車載機器システムを構成する車載機器100及びスマートフォン20(携帯端末)は、図1に示すように構成される。
【0030】
図1において、車載機器100は、外部機器接続用のコネクタ19を有しており、該コネクタ19を介してスマートフォン20(携帯端末)が接続できるようになっている。さらに、車載機器100は、コンピューターユニット(例えば、CPU)によって構成される処理ユニット11を有している。処理ユニット11には、各種音源及び映像源(例えば、CD及びDVD)の再生処理が可能なAVユニット17及び自車両のナビゲーションが可能なナビゲーションユニット18が接続されている。また、処理ユニット11には、スピーカ16と接続される出力回路15が接続されている。これによって、AVユニット17及びナビゲーションユニット18による処理に係る音声信号を出力回路15を介してスピーカ16から出力することが可能となっている。加えて、処理ユニット11には、AVユニット17及びナビゲーションユニット18において利用する楽曲情報及び地図情報等の各種情報を記憶可能な記憶部14(記憶手段:例えば、ハードディスク)と、LCD等によって構成される各種処理に伴う映像等を表示する表示部13(表示手段)と、表示部13上にタッチパネル形式にて形成される各種処理に必要な指示が入力可能な操作部12とが接続されている。
【0031】
また、車載機器100は、コネクタ19によってスマートフォン20(携帯端末)と接続されており、例えば、スマートフォン20と接続されるコネクタ19を介して通信が可能となっている。スマートフォン20には、ナビゲーションアプリケーションの他、検索アプリケーション、音楽再生アプリケーション等の多くのアプリケーションが備えられている。
【0032】
前述したようなアプリケーションを備えるスマートフォン20と車載機器100とが接続された車載機器システムでは、図2に示すような手順にて処理がなされる。例えば、車載機器100の処理ユニット11は、図2に示す手順にてスマートフォン20のアプリケーションを動作させる。まず第1の実施の形態に係る車載機器システムについて説明する。
【0033】
図2において、車載機器100の処理ユニット11は、コネクタ19を介してスマートフォン20が接続されたか否かを確認する(S11)。そしてスマートフォン20の接続が確認されると、処理ユニット11はスマートフォン20にてアプリケーションが動作されているか否かを判定する(S12)。例えば、処理ユニット11によってスマートフォン20においていずれのアプリケーションも動作されていないと判定された(S12でNO)とき、スマートフォン20の表示画面には、図3に示すようなホーム画面が表示されている。このホーム画面が表示されているときに、例えば、ユーザが音楽再生アプリAAAを選択すると、スマートフォン20の表示画面は図4に示すようになる。このようにスマートフォン20において、アプリケーション(例えば、音楽再生アプリAAA)が動作されていると判定された(S12でYES)ときに、処理ユニット11は、動作中のアプリケーションの情報を取得する(S13)。このとき処理ユニット11によって取得される情報は、少なくともアプリケーションを特定する識別情報(例えば、アプリケーションの名称等)を含んでいる。
【0034】
このようにしてスマートフォン20にて動作中のアプリケーションの識別情報を取得すると、処理ユニット11は、前回スマートフォン20と車載機器100とが接続されていたときに、該スマートフォン20にて動作されたアプリケーションの識別情報が記憶されている記憶部14(記憶手段)から該識別情報(例えば、アプリケーション名)を抽出する。そして、前述したステップS13にて取得した現在スマートフォン20にて動作中のアプリケーションを特定する識別情報と記憶部14から抽出した識別情報とを表示部13に表示させる(S14)。具体的には、処理ユニット11は、図5に示すように、前回接続時に動作されたアプリケーションと現在動作しているアプリケーションのいずれかのアプリケーションをスマートフォン20にて動作させるべきアプリケーションとして選択させるためのユーザインタフェース画面を表示部13に表示させる(第1ユーザインタフェース手段)。
【0035】
これによってユーザが、ユーザインタフェース画面上に示されたタッチパネル形式の操作部12の操作によって、現在動作中のアプリケーション(音楽再生アプリAAA)を選択しないで(S15でNO)、前回スマートフォン20と車載機器100とが接続されたときに動作されたアプリケーション(例えば、NaviアプリA)を選択する(S16でYES)と、処理ユニット11は、選択されたアプリケーション(NaviアプリA)の動作要求をスマートフォン20に送る(S17:アプリ動作要求手段)。一方、スマートフォン20は、ステップS17によって送信された動作要求を受けると、動作中であったアプリケーションに代えて、該動作要求に係るアプリケーション(NaviアプリA)を動作(起動)させる(アプリ動作制御手段)。フローチャートに戻って、車載機器100の処理ユニット11は、ステップS17において送信された動作要求に係るアプリケーションの動作を確認し(S18)、次のステップへと移行する。
【0036】
そして、処理ユニット11は、スマートフォン20にて動作しているアプリケーションとの協働処理を開始する(S19:処理手段)。具体的には、処理ユニット11は、図6に示すように、現在スマートフォン20にて動作しているアプリケーション(音楽再生アプリAAA)の動作により得られた情報(例えば、画像及び音声信号等)を取得し、車載機器100において処理する。これによって、スマートフォン20と接続された車載機器100において、音楽再生アプリAAAの動作による画像を表示部13に表示し(表示制御手段)、取得した音声信号を出力回路15を介してスピーカ16から音声出力する。
【0037】
一方、ユーザが、ユーザインタフェース画面上に示されたタッチパネル形式の操作部12の操作によって、現在動作中のアプリケーションが選択された(S15でYES)ときに、処理ユニット11は、前述したようにスマートフォン20にて動作しているアプリケーションとの協働処理を開始する(S19)。具体的には、処理ユニット11は、図7に示すように、現在スマートフォン20にて動作しているアプリケーション(NaviアプリA)の動作により得られた情報(例えば、地図情報及び位置情報等)を取得し、車載機器100において処理する。これによって、スマートフォン20と接続された車載機器100において、NaviアプリAの動作による地図情報及び位置情報からなる画像を表示部13により表示し、経路案内を行う。
【0038】
そして処理ユニット11は、スマートフォン20にて動作しているアプリケーションとの協働処理が終了するのを監視し(S20)、協働処理が終了したと判定する(S20でYES)と、記憶部14に前回接続時に動作していたアプリケーションとして、該アプリケーションの情報を格納する(S21)。このようにして、車載機器100によるスマートフォン20との協働処理がなされる。
【0039】
前述したような車載機器システムでは、アプリケーション(例えば、音楽再生アプリAAA)が動作中であるスマートフォン20が車載機器100に接続されると、前回接続時に動作されたアプリケーションと現在動作しているアプリケーションのいずれかのアプリケーションをスマートフォン20にて動作させるべきアプリケーションとして選択させるためのユーザインタフェース画面を表示部13に表示させることによって、ユーザにスマートフォン20にて動作させるべきアプリケーションを選択させるので、アプリケーションが動作中のスマートフォン20を車載機器100に接続したときに、動作中のアプリケーションを無視することなく、ユーザの要望に沿ったアプリケーションをスマートフォン20において実行することが可能となる。このようにして、ユーザの要望に沿ったアプリケーションをスマートフォン20において実行することができるので、車載機器100においても、実行されたアプリケーションの動作により得られた情報(例えば、画像及び音声信号等)を取得し、協働処理(例えば、表示部13への画像表示及びスピーカ16からの音声出力処理)をすることが可能となる。
【0040】
なお、前述した車載機器システムにおいて、ステップS19において、スマートフォン20にて動作されるアプリケーションの動作により得られた情報を取得し、車載機器100において協働処理を行うこととしたが、もちろん、車載機器100からの動作要求によって動作されたアプリケーションの情報をスマートフォン20においてのみ利用することとしてもよい。
【0041】
次に、第2の実施の形態に係る車載機器システムについて説明する。この車載機器システムは、スマートフォン20において動作されるアプリケーションが2つ以上であるときにも、対応可能な車載機器システムである。このような車載機器システムでは、図8A及び図8Bに示すような手順にて処理がなされる。
【0042】
図8A及び図8Bにおいて、車載機器100の処理ユニット11は、コネクタ19を介してスマートフォン20が接続されたか否かを確認する(S31)。そしてスマートフォン20の接続が確認されると、処理ユニット31はスマートフォン20にてアプリケーションが動作されているか否かを判定する(S32)。例えば、スマートフォン20においてメインアプリケーションとして音楽再生アプリAAAが動作され、そのバックグラウンドにてNaviアプリB(サブアプリケーション)が動作している際に、複数のアプリケーション(例えば、音楽再生アプリAAA及びNaviアプリB)が動作されていると判定された(S32でYES)ときに、処理ユニット11は、動作中のアプリケーションの情報を取得する(S33)。このとき処理ユニット11によって取得される情報は、少なくともアプリケーションを特定する識別情報(アプリケーションの名称)を含んでいる。
【0043】
このようにしてスマートフォン20にて動作中のアプリケーションの識別情報を取得すると、処理ユニット11は、前回スマートフォン20と車載機器100とが接続されていたときに、該スマートフォン20にて動作されたアプリケーションの識別情報が記憶されている記憶部14(記憶手段)から該識別情報を抽出する。そして、前述したステップS33にて取得した現在スマートフォン20にて動作中のアプリケーションを特定する識別情報と記憶部14から抽出した識別情報とを表示部13に表示させる(S34)。具体的には、処理ユニット11は、図9に示すように、前回接続時に動作されたアプリケーション(NaviアプリA)と現在動作しているアプリケーション(メインアプリ:音楽再生アプリAAA及びサブアプリ:NaviアプリB)のいずれかのアプリケーションをスマートフォン20にて動作させるべきアプリケーションとして選択させるためのユーザインタフェース画面を表示部13に表示させる(第1ユーザインタフェース手段)。
【0044】
これによってユーザが、ユーザインタフェース画面上に示されたタッチパネル形式の操作部12の操作によって、現在動作中のアプリケーションを選択しないで(S35でNO)、前回スマートフォン20と車載機器100とが接続されたときに動作されたアプリケーション(例えば、NaviアプリA)を選択する(S36でYES)と、処理ユニット11は、選択されたアプリケーション(NaviアプリA)の動作要求をスマートフォン20に送る(S37:アプリ動作要求手段)。一方、スマートフォン20は、ステップS37によって送信された動作要求を受けると、該動作要求に係るアプリケーション(NaviアプリA)を動作させる(アプリ動作制御手段)。フローチャートに戻って、車載機器100の処理ユニット11は、ステップS37において送信された動作要求に係るアプリケーションの動作を確認し(S38)、次のステップへと移行する。
【0045】
そして、処理ユニット11は、スマートフォン20にて動作しているアプリケーションとの協働処理を開始する(S39:処理手段)。具体的には、処理ユニット11は、図10に示すように、現在スマートフォン20にて動作しているアプリケーション(NaviアプリA)の動作により得られた情報(例えば、地図情報及び位置情報等)を取得し、車載機器100において処理する。これによって、スマートフォン20と接続された車載機器100において、NaviアプリAの動作による地図情報及び位置情報からなる画像を表示部13に表示し(表示制御手段)、経路案内を行う。
【0046】
このとき、スマートフォン20では、該スマートフォン20にて動作中のアプリケーションであったメインアプリケーションである音楽再生アプリAAAを動作要求に応じて起動したNaviアプリAのバックグラウンドにて動作するようになっている。また、このようにスマートフォン20にて動作中のアプリケーションであったメインアプリケーションをバックグラウンドにて動作するようにしたが、もちろんサブアプリケーションであったNaviアプリBをそのままバックグラウンドにて動作するようにしてもよいし、動作要求を車載機器100から受けたときに、動作要求があったアプリケーション以外のアプリケーション(音楽再生アプリAAA及びNaviアプリB)を終了させるようにしてもよい。
【0047】
一方、ユーザが、ユーザインタフェース画面上に示されたタッチパネル形式の操作部12の操作によって、現在動作中の複数(2つ以上)のアプリケーションが選択された(S35でYES)ときに、処理ユニット11は、表示部13に複数のアプリケーションに係る画像を表示させるか否かを選択させるためのユーザインタフェース画面を表示させる(S42:第2ユーザインタフェース手段)。より具体的には、処理ユニット11は、図11に示すように、現在スマートフォン20にて動作している複数のアプリケーション(音楽再生アプリAAA及びNaviアプリA)それぞれの動作により得られた情報(画像)を2画面表示するか否かをユーザに選択させるための画面を表示部13に表示させる。
【0048】
これによって、ユーザが図11に示す表示ユーザインタフェース画面上に形成されたタッチパネル形式の操作部12の操作によって、2画面表示を許可する選択をした(S42でYES)ときに、処理ユニット11は、スマートフォン20にて動作中の複数のアプリケーションとの協働処理を開始する(S43)。具体的には、処理ユニット11は、図12に示すように、現在スマートフォンにて動作中のメインアプリケーションである音楽再生アプリAAA及びサブアプリケーションであるNaviアプリBそれぞれの動作により得られた情報(音声信号、地図情報、及び位置情報等)を取得し、車載機器100にて処理する。これによって、スマートフォン20と接続された車載機器100において、NaviアプリB及び音楽再生アプリAAAのそれぞれの動作による情報から得られた画像を表示部13に併せて表示させ、ルート案内及び音声出力を行う。
【0049】
そして処理ユニット11は、スマートフォン20にて動作している複数のアプリケーションとの協働処理が終了するのを監視し(S44)、協働処理が終了したと判定する(S44でYES)と、記憶部14に前回接続時に動作していたアプリケーションとして、メインアプリケーション(音楽再生アプリAAA)の情報を格納する(S48)。
【0050】
一方、ステップS42において、ユーザが図11に示す表示ユーザインタフェース画面上に形成されたタッチパネル形式の操作部12の操作によって、2画面表示を拒否する選択をした(S42でNO)ときに、処理ユニット11は、現在スマートフォン20にて動作中のメインアプリケーション、もしくはサブアプリケーションのいずれのアプリケーションの動作により得られる情報(画像)を表示部13に表示させるのかをユーザに選択させるためのユーザインタフェース画面を表示部13に表示させる(S45:第3ユーザインタフェース手段)。具体的には、処理ユニット11は、図13に示すように、現在スマートフォン20にてメインアプリケーションとして動作中の音楽再生アプリAAAとそのバックグラウンドにて(サブアプリケーションとして)動作中のNaviアプリBとのいずれのアプリケーションをスマートフォン20にて動作させ続け、その動作により得られる情報を表示部13に表示すべきアプリケーションとして選択させるためのユーザインタフェース画面を表示部13に表示させる。
【0051】
これによって、ユーザが図13に示す表示ユーザインタフェース画面上に形成されたタッチパネル形式の操作部12の操作によって、スマートフォン20にてメインアプリケーションとして動作中の音楽再生アプリAAAが選択されると(S45でメインアプリ選択)、処理ユニット11は、該音楽再生アプリAAAとの協働処理を開始する(S46)。具体的には、処理ユニット11は、図14に示すように、現在スマートフォンにて動作中のメインアプリケーションである音楽再生アプリAAAの動作により得られた情報(画像及び音声信号等)を取得し、車載機器100にて処理する。これによって、スマートフォン20と接続された車載機器100において、音楽再生アプリAAAの動作による画像を表示部13に表示し、取得した音声信号を出力回路15を介してスピーカ16から音声出力する。
【0052】
そして処理ユニット11は、スマートフォン20にて動作している音楽再生アプリAAAとの協働処理が終了するのを監視し(S47)、協働処理が終了したと判定する(S47でYES)と、記憶部14に前回接続時に動作していたアプリケーションとして、メインアプリケーション(音楽再生アプリAAA)の情報を格納する(S48)。
【0053】
一方、ユーザが図13に示す表示ユーザインタフェース画面上に形成されたタッチパネル形式の操作部12の操作によって、スマートフォン20にてサブアプリケーションとして動作中のNaviアプリBが選択されると(S45でサブアプリ選択)、処理ユニット11は、該NaviアプリBとの協働処理を開始する(S49)。具体的には、処理ユニット11は、図15に示すように、現在スマートフォンにて動作中のサブアプリケーションであるNaviアプリBの動作により得られた情報(地図情報及び位置情報等)を取得し、車載機器100にて処理する。これによって、スマートフォン20と接続された車載機器100において、NaviアプリBの動作による画像を表示部13に表示し、経路案内がなされる。
【0054】
このとき、スマートフォン20では、該スマートフォン20にて動作中のアプリケーションであったメインアプリケーションである音楽再生アプリAAAを動作要求に応じて起動したNaviアプリBのバックグラウンドにて動作するようになっている。また、このようにスマートフォン20にて動作中のアプリケーションであったメインアプリケーションをバックグラウンドにて動作するようにしたが、もちろん、動作要求があった(選択された)アプリケーション以外のアプリケーション(音楽再生アプリAAA)を終了させるようにしてもよい。
【0055】
フローチャートに戻って、処理ユニット11は、スマートフォン20にて動作しているNaviアプリBとの協働処理が終了するのを監視し(S50)、協働処理が終了したと判定する(S50でYES)と、記憶部14に前回接続時に動作していたアプリケーションとして、サブアプリケーション(NaviアプリB)の情報を格納する(S51)。
【0056】
なお、ステップS48において、メインアプリとして利用されたアプリケーションのみを記憶部14に格納するようにしたが、メインアプリ及びサブアプリとして利用された複数のアプリケーションを前回接続時に動作されたアプリケーションとして登録するようにしてもよい。
【0057】
前述したように本発明の第2の実施の形態に係る車載機器システムでは、複数のアプリケーション(例えば、NaviアプリB及び音楽再生アプリAAA)が動作中のスマートフォン20が車載機器100に接続されると、前回接続時に動作されたアプリケーション(NaviアプリA)と現在動作している複数のアプリケーション(音楽再生アプリAAA及びNaviアプリB)のいずれかのアプリケーションをスマートフォン20にて動作させるべきアプリケーションとして選択させるためのユーザインタフェース画面を表示部13に表示させ、ユーザにスマートフォン20にて動作させるべきアプリケーションを選択させるので、アプリケーションが動作中のスマートフォン20を車載機器100に接続したときに、動作中のアプリケーションを無視することなく、ユーザの要望に沿ったアプリケーションをスマートフォン20において実行することが可能となる。
【0058】
さらに、現在スマートフォン20においてメインアプリケーションとして動作中のアプリケーション(音楽再生アプリAAA)、もしくはサブアプリケーションとして動作中のアプリケーション(NaviアプリB)があるときに、これら複数のアプリケーションの動作により得られた情報を併せて表示させるか否かの選択を表示ユーザインタフェース画面によって、選択させることができるので、よりユーザの要望に沿ったアプリケーションに係る処理を車載機器100においてすることができる。また、メインアプリケーション(音楽再生アプリAAA)及びサブアプリケーション(NaviアプリB)を併せて車載機器100の表示部13に表示させないことが選択されると、それらのいずれのアプリケーションを車載機器100の表示部13に表示させるべきアプリケーションであるかをユーザに選択させるので、さらにユーザの要望に沿ったアプリケーションをスマートフォン20及び車載機器100での協働処理において選択することが可能となる。
【0059】
なお、スマートフォン20が有線ではなく、無線にて車載機器100に接続される構成とすることもできる。
【0060】
更に、車載機器100に通信可能に接続される携帯端末は、スマートフォン20に限られず、情報処理機能を備えた携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、ハンディパソコン等であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0061】
以上、説明したように、本発明に係る車載機器システムは、アプリケーションが動作中の携帯端末を車載機器に接続したときに、動作中のアプリケーションを無視することなく、ユーザの要望に沿ったアプリケーションを携帯端末において実行することができるという効果を奏し、AV・ナビゲーション機器等の車載機器とスマートフォン等の携帯端末とが接続された構成となる車載機器システムと、その車載機器システムを構成する当該車載機器及び携帯端末として有用である。
【符号の説明】
【0062】
11 処理ユニット
12 操作部
13 表示部
14 記憶部
15 出力回路
16 スピーカ
17 AVユニット
18 ナビゲーションユニット
19 コネクタ
20 スマートフォン
100 車載機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車載機器とアプリケーションを備えた携帯端末とが通信可能に接続されてなる車載機器システムであって、
前記車載機器は、前記携帯端末との接続中に該携帯端末にて動作されたアプリケーションを特定する識別情報を記憶する記憶手段と、
少なくとも1つのアプリケーションが動作する前記携帯端末が接続されたときに、その動作する少なくとも1つのアプリケーションの識別情報と前記記憶手段に記憶された識別情報とに基づいて、前記携帯端末にて動作する少なくとも1つのアプリケーション及び前記記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションのいずれかを当該携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択させる第1ユーザインタフェース手段と、
前記第1ユーザインタフェース手段によって前記記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションが前記携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択されたときに、その選択されたアプリケーションの動作要求を前記携帯端末に送るアプリ動作要求手段とを有し、
前記携帯端末は、前記動作要求を受けたときに、該動作要求に係るアプリケーションを動作させるアプリ動作制御手段を有し、
前記車載機器は、更に、前記携帯端末でのアプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理する処理手段を有する車載機器システム。
【請求項2】
車載機器は、表示部を有し、
前記処理手段は、前記アプリケーションの動作により得られる情報を前記表示部に表示させる表示制御手段を有する請求項1記載の車載機器システム。
【請求項3】
前記車載機器は、前記第1ユーザインタフェースにより前記携帯端末にて動作する2以上のアプリケーションが当該携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択されたときに、前記2以上のアプリケーションの動作にて得られる情報を前記処理手段にて処理させるべきか否かを選択させる第2ユーザインタフェース手段を有し、
前記第2ユーザインタフェース手段により前記2以上のアプリケーションの動作にて得られる情報を前記処理手段に処理させるべきであるとの選択がなされたときに、前記処理手段は、前記2以上のアプリケーションの動作により得られる情報を取得して各アプリケーションに対応させて並列的に処理する請求項1記載の車載機器システム。
【請求項4】
前記第2ユーザインタフェース手段により前記2以上のアプリケーションの動作にて得られる情報を前記処理手段にて処理させるべきでないとの選択がなされたときに、前記2以上のアプリケーションのいずれの動作にて得られる情報を処理すべきであるかを選択させる第3ユーザインタフェース手段を有し、
前記処理手段は、前記第3ユーザインタフェースにより選択されたアプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理する請求項3記載の車載機器システム。
【請求項5】
前記車載機器は、表示部を有し、
前記処理手段は、前記2以上のアプリケーションの動作により得られる情報を前記表示部に並列的に表示させる表示制御手段を有する請求項3または4記載の車載機器システム。
【請求項6】
前記携帯端末におけるアプリ動作制御手段は、動作しているアプリケーションに代えて前記動作要求に係るアプリケーションを動作させる請求項1乃至5のいずれかに記載の車載機器システム。
【請求項7】
アプリケーションを備えた携帯端末と通信可能に接続される車載機器であって、
前記携帯端末との接続中に該携帯端末にて動作されたアプリケーションを特定する識別情報を記憶する記憶手段と、
少なくとも1つのアプリケーションが動作する前記携帯端末が接続されたときに、その動作する少なくとも1つのアプリケーションの識別情報と前記記憶手段に記憶された識別情報とに基づいて、前記携帯端末にて動作する少なくとも1つのアプリケーション及び前記記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションのいずれかを当該携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択させる第1ユーザインタフェース手段と、
前記第1ユーザインタフェース手段によって前記記憶手段に記憶された識別情報にて特定されるアプリケーションが前記携帯端末にて動作させるべきアプリケーションとして選択されたときに、その選択されたアプリケーションの動作要求を前記携帯端末に送るアプリ動作要求手段と、前記携帯端末でのアプリケーションの動作により得られる情報を取得して処理する処理手段を有する車載機器。
【請求項8】
アプリケーションを備え車載機器に通信可能に接続される携帯端末であって、
少なくとも1つのアプリケーションが動作している状態で前記車載機器に接続されて該車載機器からアプリケーションの動作要求を受けたときに、該動作要求に係るアプリケーションを動作させるアプリ動作制御手段を有する携帯端末。
【請求項9】
前記アプリ動作制御手段は、前記動作している少なくとも1つのアプリケーションに代えて、前記動作要求に係るアプリケーションを動作させる請求項8記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−211854(P2012−211854A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−78136(P2011−78136)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】