説明

車載用のカメラ装置

【課題】撮影画像の異なる領域について同時に焦点を合わせることができる車載用のカメラ装置を提供する。
【解決手段】車載用のカメラ装置は、画像を撮影する撮像素子101と、前記撮像素子101により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階で焦点を異ならせる1つ以上のレンズ(図示の例では、レンズ102、レンズ103)を有するレンズ部と、を備えたことを特徴とする。前記レンズ部は、2つ以上のレンズ(図示の例では、レンズ102、レンズ103)を有し、前記複数の段階のそれぞれで撮影対象からの光が通過するレンズの数を異ならせて、焦点を異ならせる、ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用のカメラ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用のカメラ装置の全体またはその撮像部は、自動車などの車両の前方などの画像を撮影(撮像)するために、インナーミラーまたはフロントガラスの上部などに取り付けられる。
車載用のカメラ装置で撮影された画像に基づいて、例えば、前方の道路上の白線を認識する処理や、前方に存在する構造物を認識する処理などを行う。
【0003】
このような車載用のカメラ装置の撮像素子(撮像センサ)としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの固体撮像素子が使用される。
また、車載用のカメラ装置のレンズとしては、単焦点を持つレンズまたは焦点調節機能を備えるレンズが用いられ、画像認識の対象物が撮像素子上で均一に結像するように設計されまたは調節される。
【0004】
なお、従来においても、車載カメラ用の光学系について、開発が為されていた(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−32813号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の技術における車載用のカメラ装置では、単焦点を持つレンズが使用される場合には、レンズが近傍に焦点を持つときには遠方に焦点が合わず、逆に、レンズが遠方に焦点を持つときには近傍に焦点が合わず、撮影画像の異なる領域(例えば、近傍と遠方など)について同時に焦点を合わせることができなかった。
また、従来の技術における車載用のカメラ装置では、焦点調節機能を備えるレンズが使用される場合においても、近傍にレンズの焦点を合わせたときには遠方に焦点が合わず、逆に、遠方にレンズの焦点を合わせたときには近傍に焦点が合わないため、撮影画像の異なる領域(例えば、近傍と遠方など)について同時に焦点を合わせることができなかった。
【0007】
図12は、車載用のカメラ装置の撮像部の構成を示すブロック図である。
この車載用のカメラ装置の撮像部は、撮像素子501と、レンズ502と、を備える。
そして、車両の前方の環境について、レンズ502を通して撮像素子501上にその環境の画像を結合し、これにより撮影された画像に基づいて処理を行う。この際、レンズ502の焦点を近傍の構成物601に合わせたときには遠方の構成物602に焦点が合わなくなり、逆に、レンズ502の焦点を遠方の構成物602に合わせたときには近傍の構成物601に焦点が合わなくなる。
【0008】
本発明は、このような事情を考慮して為されたものであり、撮影画像の異なる領域(例えば、近傍と遠方など)について同時に焦点を合わせることができる車載用のカメラ装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上述した課題を解決するために、本発明に係る車載用のカメラ装置は、画像を撮影する撮像素子と、前記撮像素子により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階で焦点を異ならせる1つ以上のレンズを有するレンズ部と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
(2)本発明は、(1)に記載の車載用のカメラ装置において、前記レンズ部は、2つ以上のレンズを有し、前記複数の段階のそれぞれで撮影対象からの光が通過するレンズの数を異ならせて、焦点を異ならせる、ことを特徴とする。
【0011】
(3)本発明は、(1)または(2)に記載の車載用のカメラ装置において、前記レンズ部は、2つ以上のレンズを有し、前記複数の段階のそれぞれで撮影対象からの光が通過するレンズを異ならせて、焦点を異ならせる、ことを特徴とする。
【0012】
(4)本発明は、(1)に記載の車載用のカメラ装置において、前記レンズ部は、前記複数の段階のそれぞれで段差を設けて焦点を異ならせる1つのレンズを有する、ことを特徴とする。
【0013】
(5)本発明は、(1)から(4)のいずれか1項に記載の車載用のカメラ装置において、前記複数の段階として、前記撮像素子により撮影する画像の上側の1/2の領域の段階と下側の1/2の領域の段階を用いる、ことを特徴とする。
【0014】
(6)本発明は、(1)から(5)のいずれか1項に記載の車載用のカメラ装置において、さらに、前記撮像素子により撮影する画像における前記複数の段階のそれぞれに対応した領域ごとに、あらかじめ定められた異なる画像処理を行う画像処理部を備えた、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明によれば、撮影画像の異なる領域(例えば、近傍と遠方など)について同時に焦点を合わせることができる車載用のカメラ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る車載用のカメラ装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る車載用のカメラ装置の撮像部の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る車載用のカメラ装置により撮影される画像の一例を示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る車載用のカメラ装置の撮像部の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る車載用のカメラ装置の撮像部の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第4実施形態に係る車載用のカメラ装置の撮像部の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第5実施形態に係る車載用のカメラ装置の撮像部の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第6実施形態に係る車載用のカメラ装置の撮像部の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第7実施形態に係る車載用のカメラ装置の撮像部の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の第8実施形態に係る車載用のカメラ装置の撮像部の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第9実施形態に係る車載用のカメラ装置の撮像部の構成を示すブロック図である。
【図12】車載用のカメラ装置の撮像部の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[第1実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る車載用のカメラ装置1の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1は、撮像部11と、記憶部12と、制御部13と、を備える。
撮像部11は、撮像素子部21と、レンズ部22と、を備える。
記憶部12は、画像記憶部31を備える。
制御部13は、画像処理部41を備える。
【0018】
ここで、本実施形態では、車載用のカメラ装置1に撮像部11以外に記憶部12や制御部13を備える構成を示すが、他の構成例として、撮像部11を備えるが記憶部12や制御部13を備えない車載用のカメラ装置を実施することも可能である。この他の構成例では、撮像部11を備える車載用のカメラ装置と、記憶部12や制御部13を備える他の装置(1つの装置であってもよく、または、2つ以上の装置であってもよい)から、車載用のカメラシステムが構成される。
なお、車載用のカメラ装置としては、他の様々な構成が用いられてもよい。
【0019】
また、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1の全体またはその撮像部11は、自動車などの車両の前方などの画像を撮影するために、インナーミラーまたはフロントガラスの上部などに取り付けられる。
なお、記憶部12や制御部13は、例えば、車両内において、撮像部11から離れたところに設けられてもよい。
【0020】
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1において行われる概略的な動作の例を示す。
撮像部11は、車両の前方の環境について、レンズ部22のレンズを通して撮像素子部21の撮像素子上にその環境の画像を結合し、当該画像を撮影する。
なお、撮影する画像は、例えば、静止画像であってもよく、または、動画像であってもよい。
【0021】
記憶部12は、撮像部11により撮影された画像のデータを画像記憶部31により記憶する。
また、記憶部12は、例えば、画像処理で使用されるテンプレートや判定条件やパラメータなどのように、画像データ以外の様々な情報を記憶してもよい。
【0022】
制御部13は、撮像部11により撮影された画像のデータ(例えば、画像記憶部31に記憶された画像のデータ)について、画像処理部41により、あらかじめ定められた画像処理を行う。この画像処理としては、例えば、車両の前方の道路上の白線を認識する処理や、車両の前方に存在する構造物を認識する処理などがある。
【0023】
また、制御部13は、画像処理以外の様々な処理を行ってもよい。
具体例として、制御部13は、画像処理部41により行われる画像処理の結果に基づいて、車両における様々な制御の処理を行う。
また、具体例として、制御部13は、レンズ部22のレンズを移動させるなどのように、レンズ部22のレンズに対する制御の処理(例えば、焦点調節の処理など)を行ってもよい。
【0024】
次に、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1における撮像部11の構成について説明する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る車載用のカメラ装置1の撮像部11の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る撮像部11では、撮像素子部21は、撮像素子101を有し、また、レンズ部22は、遠方用のレンズ102と、近傍の焦点調節用のレンズ103と、を有する。
【0025】
また、図2に示す近傍の構成物201と遠方の構成物202は、それぞれ、撮像素子101により画像を撮影する方向(本実施形態では、車両の前方の方向)において、相対的に、車両から近傍に存在するものと遠方に存在するものを表す。
本実施形態では、近傍の構成物201は撮影される画像の下側の半分の領域に写るとし、遠方の構成物202は撮影される画像の上側の半分の領域に写るとする。
なお、本実施形態では、図2に示される撮像素子101上では、撮影される画像の上下とは逆になっている。
【0026】
遠方用のレンズ102は、遠方のもの(例えば、遠方の構成物202)を撮像素子101で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、遠方用のレンズ102として、図2に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)を用いている。
具体的には、遠方の構成物202が、遠方用のレンズ102のみを介して、焦点が合った状態で、撮像素子101により撮影される。
【0027】
近傍の焦点調節用のレンズ103は、遠方用のレンズ102と組み合わされて、近傍のもの(例えば、近傍の構成物201)を撮像素子101で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、近傍の焦点調節用のレンズ103として、図2に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)と比べて下側の半分のみのレンズを用いている。
【0028】
本実施形態では、近傍の焦点調節用のレンズ103は、遠方用のレンズ102の前方の下部に配置されており、近傍の焦点を調節(調整)する。
具体的には、近傍の構成物201が、近傍の焦点調節用のレンズ103と遠方用のレンズ102を介して、焦点が合った状態で、撮像素子101により撮影される。
【0029】
なお、遠方用のレンズ102の位置と近傍の焦点調節用のレンズ103の位置は、例えば、固定的に構成されてもよく、または、遠方用のレンズ102の位置と近傍の焦点調節用のレンズ103の位置のうちの一方あるいは両方を、制御部13により変更して、焦点を調節することが可能な構成が用いられてもよい。
【0030】
以上のように、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、撮影画像の異なる領域(本実施形態では、近傍と遠方)について同時に焦点を合わせることができる。これにより、例えば、車室内などに搭載する車載用のカメラ装置1による画像センシング技術などにおいて、対象物に対する認識率を向上させることができる。
【0031】
具体例として、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、近傍と遠方の両方に焦点が合った画像を撮影することができるため、撮影画像の全体の領域で焦点が合った画像を撮影することができ、車線認識(例えば、白線の認識)や障害物検知(例えば、構造物の認識)における認識率を向上させることができる。
【0032】
本実施形態では、撮像素子101により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階(本実施形態では、2つの段階)で焦点を異ならせる場合に、複数の段階のそれぞれで撮影対象(本実施形態では、構成物201、202)からの光が通過するレンズ(本実施形態では、レンズ102、103)の数を異ならせて、焦点を異ならせる。
【0033】
図3は、本発明の実施形態に係る車載用のカメラ装置1により撮影される画像の一例を示す図である。
この画像(撮影画像)301では、画像301の下半分の領域311については近傍に焦点が合っており、画像301の上半分の領域312については遠方に焦点が合っている。
【0034】
通常、車載用のカメラ装置1により撮影される画像では、車両の前方に見える道路や他の車両や風景の画像のように、下側の方に近傍のものが写り、上側の方に遠方のものが写る。
このため、本実施形態のように、画像の下半分の領域については近傍に焦点を合わせ、画像の上半分の領域については遠方に焦点を合わせることは、有効である。
【0035】
ここで、本実施形態では、撮影画像の下半分の領域と上半分の領域について焦点を合わせる距離を異ならせたが、焦点を合わせる距離を異ならせる下側の領域と上側の領域との比率は、必ずしも1:1でなくてもよく、他の比率が用いられてもよい。
【0036】
次に、画像処理部41により行われる画像処理について説明する。
本実施形態では、画像処理部41は、焦点を合わせる距離を異ならせた撮影画像中の各領域ごとに、異なる画像処理(例えば、目的が異なる画像処理)を行う。各領域ごとに行う画像処理の内容は、例えば、画像処理部41などに、あらかじめ定められる。
具体的には、本実施形態のように、画像の下側の領域については近傍に焦点を合わせ、画像の上側の領域については遠方に焦点を合わせる場合に、例えば、画像の下側の領域については、路面に書かれた白線あるいは文字などを認識する画像処理を行い、また、画像の上側の領域については、障害物を認識する画像処理や、標識を認識する画像処理や、天気が明るいかあるいは暗いかを認識する画像処理を行う。
【0037】
なお、路面に書かれた白線あるいは文字などとしては、例えば、車線を表す白線や、交差点を表す白線や、道路の速度制限(例えば、60kmなど)を表す文字などを用いることができる。
【0038】
また、例えば、このような画像処理の結果に基づいて、制御部13が車両に対する制御の処理を行ってもよい。
具体例として、制御部13は、車線の認識結果に基づいてハンドル(走行方向)を制御する機能や、道路の速度制限の値に基づいてアクセルやブレーキ(走行速度)を制御する機能や、障害物の認識結果に基づいてブレーキ(障害物との衝突回避)を制御する機能や、天気の認識結果に基づいて天気が暗いときにはワイパーを動作させるように制御する機能などを有してもよい。
【0039】
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、焦点を合わせる距離を異ならせた撮影画像中の各領域ごとに、それぞれの領域において焦点が同時に合った状態で、それぞれの領域に対して異なる画像処理(例えば、目的が異なる画像処理)を同時に行うことができる。
具体的には、本実施形態のように、画像の下側の領域については近傍に焦点を合わせ、画像の上側の領域については遠方に焦点を合わせることで、画像の下側の領域に対する画像処理と、画像の上側の領域に対する他の画像処理とを同時に実行することができる。
【0040】
ここで、本実施形態では、撮影画像中の上下方向の2つの領域(上側の領域と下側の領域)について焦点を合わせる距離を異ならせる構成を示したが、他の構成例として、撮影画像中の上下方向の3つ以上の領域について焦点を合わせる距離を異ならせる構成を用いることもできる。このような構成では、下側の方の領域についてより近傍に焦点を合わせ、上側の方の領域についてより遠方に焦点を合わせる。
【0041】
[第2実施形態]
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1の概略的な構成および動作は、図1に示されるものと同様である。
このため、本実施形態では、図1を参照して説明する。
以下では、第1実施形態とは異なる構成である撮像部11について詳しく説明する。なお、第1実施形態と同様な点については、説明を省略または簡略化する。
【0042】
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1における撮像部11の構成について説明する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る車載用のカメラ装置1の撮像部11の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る撮像部11では、撮像素子部21は、撮像素子111を有し、また、レンズ部22は、近傍用のレンズ112と、遠方の焦点調節用のレンズ113と、を有する。
【0043】
また、図4に示す近傍の構成物211と遠方の構成物212は、それぞれ、撮像素子111により画像を撮影する方向(本実施形態では、車両の前方の方向)において、相対的に、車両から近傍に存在するものと遠方に存在するものを表す。
本実施形態では、近傍の構成物211は撮影される画像の下側の半分の領域に写るとし、遠方の構成物212は撮影される画像の上側の半分の領域に写るとする。
なお、本実施形態では、図4に示される撮像素子111上では、撮影される画像の上下とは逆になっている。
【0044】
近傍用のレンズ112は、近傍のもの(例えば、近傍の構成物211)を撮像素子111で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、近傍用のレンズ112として、図4に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)を用いている。
具体的には、近傍の構成物211が、近傍用のレンズ112のみを介して、焦点が合った状態で、撮像素子111により撮影される。
【0045】
遠方の焦点調節用のレンズ113は、近傍用のレンズ112と組み合わされて、遠方のもの(例えば、遠方の構成物212)を撮像素子111で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、遠方の焦点調節用のレンズ113として、図4に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)と比べて上側の半分のみのレンズを用いている。
【0046】
本実施形態では、遠方の焦点調節用のレンズ113は、近傍用のレンズ112の前方の上部に配置されており、遠方の焦点を調節(調整)する。
具体的には、遠方の構成物212が、遠方の焦点調節用のレンズ113と近傍用のレンズ112を介して、焦点が合った状態で、撮像素子111により撮影される。
【0047】
なお、近傍用のレンズ112の位置と遠方の焦点調節用のレンズ113の位置は、例えば、固定的に構成されてもよく、または、近傍用のレンズ112の位置と遠方の焦点調節用のレンズ113の位置のうちの一方あるいは両方を、制御部13により変更して、焦点を調節することが可能な構成が用いられてもよい。
【0048】
以上のように、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、撮影画像の異なる領域(本実施形態では、近傍と遠方)について同時に焦点を合わせることができる。これにより、例えば、車室内などに搭載する車載用のカメラ装置1による画像センシング技術などにおいて、対象物に対する認識率を向上させることができる。
【0049】
具体例として、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、近傍と遠方の両方に焦点が合った画像を撮影することができるため、撮影画像の全体の領域で焦点が合った画像を撮影することができ、車線認識(例えば、白線の認識)や障害物検知(例えば、構造物の認識)における認識率を向上させることができる。
【0050】
本実施形態では、撮像素子111により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階(本実施形態では、2つの段階)で焦点を異ならせる場合に、複数の段階のそれぞれで撮影対象(本実施形態では、構成物211、212)からの光が通過するレンズ(本実施形態では、レンズ112、113)の数を異ならせて、焦点を異ならせる。
【0051】
[第3実施形態]
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1の概略的な構成および動作は、図1に示されるものと同様である。
このため、本実施形態では、図1を参照して説明する。
以下では、第1実施形態とは異なる構成である撮像部11について詳しく説明する。なお、第1実施形態と同様な点については、説明を省略または簡略化する。
【0052】
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1における撮像部11の構成について説明する。
図5は、本発明の第3実施形態に係る車載用のカメラ装置1の撮像部11の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る撮像部11では、撮像素子部21は、撮像素子121を有し、また、レンズ部22は、遠方用のレンズ122と、近傍の焦点調節用のレンズ123と、を有する。
【0053】
また、図5に示す近傍の構成物221と遠方の構成物222は、それぞれ、撮像素子121により画像を撮影する方向(本実施形態では、車両の前方の方向)において、相対的に、車両から近傍に存在するものと遠方に存在するものを表す。
本実施形態では、近傍の構成物221は撮影される画像の下側の半分の領域に写るとし、遠方の構成物222は撮影される画像の上側の半分の領域に写るとする。
なお、本実施形態では、図5に示される撮像素子121上では、撮影される画像の上下とは逆になっている。
【0054】
遠方用のレンズ122は、遠方のもの(例えば、遠方の構成物222)を撮像素子121で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、遠方用のレンズ122として、図5に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)を用いている。
具体的には、遠方の構成物222が、遠方用のレンズ122のみを介して、焦点が合った状態で、撮像素子121により撮影される。
【0055】
近傍の焦点調節用のレンズ123は、遠方用のレンズ122と組み合わされて、近傍のもの(例えば、近傍の構成物221)を撮像素子121で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、近傍の焦点調節用のレンズ123として、図5に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)と比べて上側の半分のみのレンズを用いている。
【0056】
本実施形態では、近傍の焦点調節用のレンズ123は、撮像素子121の前方(遠方用のレンズ122の後方)の上部(近傍側を撮影する部分)に配置されており、近傍の焦点を調節(調整)する。
具体的には、近傍の構成物221が、遠方用のレンズ122と近傍の焦点調節用のレンズ123を介して、焦点が合った状態で、撮像素子121により撮影される。
【0057】
なお、遠方用のレンズ122の位置と近傍の焦点調節用のレンズ123の位置は、例えば、固定的に構成されてもよく、または、遠方用のレンズ122の位置と近傍の焦点調節用のレンズ123の位置のうちの一方あるいは両方を、制御部13により変更して、焦点を調節することが可能な構成が用いられてもよい。
【0058】
以上のように、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、撮影画像の異なる領域(本実施形態では、近傍と遠方)について同時に焦点を合わせることができる。これにより、例えば、車室内などに搭載する車載用のカメラ装置1による画像センシング技術などにおいて、対象物に対する認識率を向上させることができる。
【0059】
具体例として、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、近傍と遠方の両方に焦点が合った画像を撮影することができるため、撮影画像の全体の領域で焦点が合った画像を撮影することができ、車線認識(例えば、白線の認識)や障害物検知(例えば、構造物の認識)における認識率を向上させることができる。
【0060】
本実施形態では、撮像素子121により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階(本実施形態では、2つの段階)で焦点を異ならせる場合に、複数の段階のそれぞれで撮影対象(本実施形態では、構成物221、222)からの光が通過するレンズ(本実施形態では、レンズ122、123)の数を異ならせて、焦点を異ならせる。
【0061】
[第4実施形態]
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1の概略的な構成および動作は、図1に示されるものと同様である。
このため、本実施形態では、図1を参照して説明する。
以下では、第1実施形態とは異なる構成である撮像部11について詳しく説明する。なお、第1実施形態と同様な点については、説明を省略または簡略化する。
【0062】
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1における撮像部11の構成について説明する。
図6は、本発明の第4実施形態に係る車載用のカメラ装置1の撮像部11の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る撮像部11では、撮像素子部21は、撮像素子131を有し、また、レンズ部22は、近傍用のレンズ132と、遠方の焦点調節用のレンズ133と、を有する。
【0063】
また、図6に示す近傍の構成物231と遠方の構成物232は、それぞれ、撮像素子131により画像を撮影する方向(本実施形態では、車両の前方の方向)において、相対的に、車両から近傍に存在するものと遠方に存在するものを表す。
本実施形態では、近傍の構成物231は撮影される画像の下側の半分の領域に写るとし、遠方の構成物232は撮影される画像の上側の半分の領域に写るとする。
なお、本実施形態では、図6に示される撮像素子131上では、撮影される画像の上下とは逆になっている。
【0064】
近傍用のレンズ132は、近傍のもの(例えば、近傍の構成物231)を撮像素子131で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、近傍用のレンズ132として、図6に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)を用いている。
具体的には、近傍の構成物231が、近傍用のレンズ132のみを介して、焦点が合った状態で、撮像素子131により撮影される。
【0065】
遠方の焦点調節用のレンズ133は、近傍用のレンズ132と組み合わされて、遠方のもの(例えば、遠方の構成物232)を撮像素子131で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、遠方の焦点調節用のレンズ133として、図6に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)と比べて下側の半分のみのレンズを用いている。
【0066】
本実施形態では、遠方の焦点調節用のレンズ133は、撮像素子131の前方(近傍用のレンズ132の後方)の下部(遠方側を撮影する部分)に配置されており、遠方の焦点を調節(調整)する。
具体的には、遠方の構成物232が、近傍用のレンズ132と遠方の焦点調節用のレンズ133を介して、焦点が合った状態で、撮像素子131により撮影される。
【0067】
なお、近傍用のレンズ132の位置と遠方の焦点調節用のレンズ133の位置は、例えば、固定的に構成されてもよく、または、近傍用のレンズ132の位置と遠方の焦点調節用のレンズ133の位置のうちの一方あるいは両方を、制御部13により変更して、焦点を調節することが可能な構成が用いられてもよい。
【0068】
以上のように、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、撮影画像の異なる領域(本実施形態では、近傍と遠方)について同時に焦点を合わせることができる。これにより、例えば、車室内などに搭載する車載用のカメラ装置1による画像センシング技術などにおいて、対象物に対する認識率を向上させることができる。
【0069】
具体例として、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、近傍と遠方の両方に焦点が合った画像を撮影することができるため、撮影画像の全体の領域で焦点が合った画像を撮影することができ、車線認識(例えば、白線の認識)や障害物検知(例えば、構造物の認識)における認識率を向上させることができる。
【0070】
本実施形態では、撮像素子131により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階(本実施形態では、2つの段階)で焦点を異ならせる場合に、複数の段階のそれぞれで撮影対象(本実施形態では、構成物231、232)からの光が通過するレンズ(本実施形態では、レンズ132、133)の数を異ならせて、焦点を異ならせる。
【0071】
[第5実施形態]
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1の概略的な構成および動作は、図1に示されるものと同様である。
このため、本実施形態では、図1を参照して説明する。
以下では、第1実施形態とは異なる構成である撮像部11について詳しく説明する。なお、第1実施形態と同様な点については、説明を省略または簡略化する。
【0072】
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1における撮像部11の構成について説明する。
図7は、本発明の第5実施形態に係る車載用のカメラ装置1の撮像部11の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る撮像部11では、撮像素子部21は、撮像素子141を有し、また、レンズ部22は、近傍用と遠方用の両方に対応したレンズ142を有する。
【0073】
また、図7に示す近傍の構成物241と遠方の構成物242は、それぞれ、撮像素子141により画像を撮影する方向(本実施形態では、車両の前方の方向)において、相対的に、車両から近傍に存在するものと遠方に存在するものを表す。
本実施形態では、近傍の構成物241は撮影される画像の下側の半分の領域に写るとし、遠方の構成物242は撮影される画像の上側の半分の領域に写るとする。
なお、本実施形態では、図7に示される撮像素子141上では、撮影される画像の上下とは逆になっている。
【0074】
近傍用と遠方用の両方に対応したレンズ142は、上下(本実施形態では、上側の半分と下側の半分)で形状が異なるレンズ(本実施形態では、段差がある両凸レンズ)であり、レンズ142の下側が使用されることになる近傍側とレンズ142の上側が使用されることになる遠方側とで焦点が異なっている。
【0075】
このレンズ142の下側は、近傍のもの(例えば、近傍の構成物241)を撮像素子141で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズ部分が構成されており、そのレンズ142が配置されている。
具体的には、近傍の構成物241が、レンズ142の下側を介して、焦点が合った状態で、撮像素子141により撮影される。
【0076】
また、このレンズ142の上側は、遠方のもの(例えば、遠方の構成物242)を撮像素子141で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズ部分が構成されており、そのレンズ142が配置されている。
具体的には、遠方の構成物242が、レンズ142の上側を介して、焦点が合った状態で、撮像素子141により撮影される。
【0077】
なお、レンズ142の位置は、例えば、固定的に構成されてもよく、または、制御部13により変更して、焦点を調節することが可能な構成が用いられてもよい。
また、本実施形態では、レンズ142の形状として、上側の厚みが下側の厚みより薄い形状を用いたが、他の様々な形状が用いられてもよい。
【0078】
以上のように、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、撮影画像の異なる領域(本実施形態では、近傍と遠方)について同時に焦点を合わせることができる。これにより、例えば、車室内などに搭載する車載用のカメラ装置1による画像センシング技術などにおいて、対象物に対する認識率を向上させることができる。
【0079】
具体例として、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、近傍と遠方の両方に焦点が合った画像を撮影することができるため、撮影画像の全体の領域で焦点が合った画像を撮影することができ、車線認識(例えば、白線の認識)や障害物検知(例えば、構造物の認識)における認識率を向上させることができる。
【0080】
本実施形態では、撮像素子141により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階(本実施形態では、2つの段階)で焦点を異ならせる場合に、複数の段階のそれぞれで撮影対象(本実施形態では、構成物241、242)からの光が通過するレンズ142の部分に段差を設けて、焦点を異ならせる
【0081】
[第6実施形態]
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1の概略的な構成および動作は、図1に示されるものと同様である。
このため、本実施形態では、図1を参照して説明する。
以下では、第1実施形態とは異なる構成である撮像部11について詳しく説明する。なお、第1実施形態と同様な点については、説明を省略または簡略化する。
【0082】
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1における撮像部11の構成について説明する。
図8は、本発明の第6実施形態に係る車載用のカメラ装置1の撮像部11の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る撮像部11では、撮像素子部21は、撮像素子151を有し、また、レンズ部22は、近傍用のレンズ152と、遠方用のレンズ153と、を有する。
【0083】
また、図8に示す近傍の構成物251と遠方の構成物252は、それぞれ、撮像素子151により画像を撮影する方向(本実施形態では、車両の前方の方向)において、相対的に、車両から近傍に存在するものと遠方に存在するものを表す。
本実施形態では、近傍の構成物251は撮影される画像の下側の半分の領域に写るとし、遠方の構成物252は撮影される画像の上側の半分の領域に写るとする。
なお、本実施形態では、図8に示される撮像素子151上では、撮影される画像の上下とは逆になっている。
【0084】
近傍用のレンズ152は、近傍のもの(例えば、近傍の構成物251)を撮像素子151で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、近傍用のレンズ152として、図8に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)と比べて下側の半分のみのレンズを用いている。
具体的には、近傍の構成物251が、近傍用のレンズ152のみを介して、焦点が合った状態で、撮像素子151により撮影される。
【0085】
遠方用のレンズ153は、遠方のもの(例えば、遠方の構成物252)を撮像素子151で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、遠方用のレンズ153として、図8に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)と比べて上側の半分のみのレンズを用いている。
具体的には、遠方の構成物252が、遠方用のレンズ153のみを介して、焦点が合った状態で、撮像素子151により撮影される。
【0086】
なお、近傍用のレンズ152の位置と遠方用のレンズ153の位置は、例えば、固定的に構成されてもよく、または、近傍用のレンズ152の位置と遠方用のレンズ153の位置のうちの一方あるいは両方を、制御部13により変更して、焦点を調節することが可能な構成が用いられてもよい。
【0087】
以上のように、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、撮影画像の異なる領域(本実施形態では、近傍と遠方)について同時に焦点を合わせることができる。これにより、例えば、車室内などに搭載する車載用のカメラ装置1による画像センシング技術などにおいて、対象物に対する認識率を向上させることができる。
【0088】
具体例として、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、近傍と遠方の両方に焦点が合った画像を撮影することができるため、撮影画像の全体の領域で焦点が合った画像を撮影することができ、車線認識(例えば、白線の認識)や障害物検知(例えば、構造物の認識)における認識率を向上させることができる。
【0089】
本実施形態では、撮像素子151により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階(本実施形態では、2つの段階)で焦点を異ならせる場合に、複数の段階のそれぞれで撮影対象(本実施形態では、構成物251、252)からの光が通過するレンズ(本実施形態では、レンズ152、153)を異ならせて、焦点を異ならせる。
【0090】
[第7実施形態]
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1の概略的な構成および動作は、図1に示されるものと同様である。
このため、本実施形態では、図1を参照して説明する。
以下では、第1実施形態とは異なる構成である撮像部11について詳しく説明する。なお、第1実施形態と同様な点については、説明を省略または簡略化する。
【0091】
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1における撮像部11の構成について説明する。
図9は、本発明の第7実施形態に係る車載用のカメラ装置1の撮像部11の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る撮像部11では、撮像素子部21は、撮像素子161を有し、また、レンズ部22は、近傍用のレンズ162と、中距離の焦点調節用のレンズ163と、遠方の焦点調節用のレンズ164と、を有する。
【0092】
また、図9に示す近傍の構成物261と中距離の構成物262と遠方の構成物263は、それぞれ、撮像素子161により画像を撮影する方向(本実施形態では、車両の前方の方向)において、相対的に、車両から近傍に存在するものと中距離に存在するものと遠方に存在するものを表す。
本実施形態では、近傍の構成物261は撮影される画像の下側の1/3の領域に写るとし、中距離の構成物262は撮影される画像の中央の1/3の領域に写るとし、遠方の構成物263は撮影される画像の上側の1/3の領域に写るとする。
なお、本実施形態では、図9に示される撮像素子161上では、撮影される画像の上下とは逆になっている。
【0093】
近傍用のレンズ162は、近傍のもの(例えば、近傍の構成物261)を撮像素子161で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、近傍用のレンズ162として、図9に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)を用いている。
具体的には、近傍の構成物261が、近傍用のレンズ162のみを介して、焦点が合った状態で、撮像素子161により撮影される。
【0094】
中距離の焦点調節用のレンズ163は、近傍用のレンズ162と組み合わされて、中距離のもの(例えば、中距離の構成物262)を撮像素子161で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、中距離の焦点調節用のレンズ163として、図9に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)と比べて中央部分の1/3のみのレンズを用いている。
【0095】
本実施形態では、中距離の焦点調節用のレンズ163は、近傍用のレンズ162の前方の中央部に配置されており、中距離の焦点を調節(調整)する。
具体的には、中距離の構成物262が、中距離の焦点調節用のレンズ163と近傍用のレンズ162を介して、焦点が合った状態で、撮像素子161により撮影される。
【0096】
遠方の焦点調節用のレンズ164は、近傍用のレンズ162と組み合わされて、遠方のもの(例えば、遠方の構成物263)を撮像素子161で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、遠方の焦点調節用のレンズ164として、図9に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)と比べて上側部分の1/3のみのレンズを用いている。
【0097】
本実施形態では、遠方の焦点調節用のレンズ164は、近傍用のレンズ162の前方の上部に配置されており、遠方の焦点を調節(調整)する。
具体的には、遠方の構成物263が、遠方の焦点調節用のレンズ164と近傍用のレンズ162を介して、焦点が合った状態で、撮像素子161により撮影される。
【0098】
なお、近傍用のレンズ162の位置と中距離の焦点調節用のレンズ163の位置と遠方の焦点調節用のレンズ164の位置は、例えば、固定的に構成されてもよく、または、近傍用のレンズ162の位置と中距離の焦点調節用のレンズ163の位置と遠方の焦点調節用のレンズ164の位置のうちの1つ以上を、制御部13により変更して、焦点を調節することが可能な構成が用いられてもよい。
【0099】
以上のように、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、撮影画像の異なる領域(本実施形態では、近傍と中距離と遠方)について同時に焦点を合わせることができる。これにより、例えば、車室内などに搭載する車載用のカメラ装置1による画像センシング技術などにおいて、対象物に対する認識率を向上させることができる。
【0100】
具体例として、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、近傍と中距離と遠方の全てに焦点が合った画像を撮影することができるため、撮影画像の全体の領域で焦点が合った画像を撮影することができ、車線認識(例えば、白線の認識)や障害物検知(例えば、構造物の認識)における認識率を向上させることができる。
【0101】
なお、例えば、画像処理部41は、撮影画像の上側の領域(遠方の領域)と中央の領域(中距離の領域)と下側の領域(近傍の領域)のそれぞれについて、異なる画像処理(例えば、目的が異なる画像処理)を行う。撮影画像の中央の領域(中距離の領域)については、例えば、障害物を認識する画像処理などを行う。
【0102】
また、本実施形態では、撮影画像の上側の1/3の領域と中央の1/3の領域と下側の1/3の領域について焦点を合わせる距離を異ならせたが、焦点を合わせる距離を異ならせる上側の領域と中央の領域と下側の領域との比率は、必ずしも1:1:1でなくてもよく、他の比率が用いられてもよい。
【0103】
本実施形態では、撮像素子161により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階(本実施形態では、3つの段階)で焦点を異ならせる場合に、複数の段階のそれぞれで撮影対象(本実施形態では、構成物261、262、263)からの光が通過するレンズ(本実施形態では、レンズ162、163、164)やレンズの数を異ならせて、焦点を異ならせる。
【0104】
[第8実施形態]
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1の概略的な構成および動作は、図1に示されるものと同様である。
このため、本実施形態では、図1を参照して説明する。
以下では、第1実施形態とは異なる構成である撮像部11について詳しく説明する。なお、第1実施形態と同様な点については、説明を省略または簡略化する。
【0105】
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1における撮像部11の構成について説明する。
図10は、本発明の第8実施形態に係る車載用のカメラ装置1の撮像部11の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る撮像部11では、撮像素子部21は、撮像素子171を有し、また、レンズ部22は、近傍用のレンズ172と、遠方の焦点調節用のレンズ173と、中距離の焦点調節用のレンズ174と、を有する。
【0106】
また、図10に示す近傍の構成物271と中距離の構成物272と遠方の構成物273は、それぞれ、撮像素子171により画像を撮影する方向(本実施形態では、車両の前方の方向)において、相対的に、車両から近傍に存在するものと中距離に存在するものと遠方に存在するものを表す。
本実施形態では、近傍の構成物271は撮影される画像の下側の1/3の領域に写るとし、中距離の構成物272は撮影される画像の中央の1/3の領域に写るとし、遠方の構成物273は撮影される画像の上側の1/3の領域に写るとする。
なお、本実施形態では、図10に示される撮像素子171上では、撮影される画像の上下とは逆になっている。
【0107】
近傍用のレンズ172は、近傍のもの(例えば、近傍の構成物271)を撮像素子171で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、近傍用のレンズ172として、図10に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)を用いている。
具体的には、近傍の構成物271が、近傍用のレンズ172のみを介して、焦点が合った状態で、撮像素子171により撮影される。
【0108】
遠方の焦点調節用のレンズ173は、近傍用のレンズ172と組み合わされて、遠方のもの(例えば、遠方の構成物273)を撮像素子171で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、遠方の焦点調節用のレンズ173として、図10に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)と比べて下側部分の1/3のみのレンズを用いている。
【0109】
本実施形態では、遠方の焦点調節用のレンズ173は、撮像素子171の前方(近傍用のレンズ172の後方)の下部(遠方側を撮影する部分)に配置されており、遠方の焦点を調節(調整)する。
具体的には、遠方の構成物273が、近傍用のレンズ172と遠方の焦点調節用のレンズ173を介して、焦点が合った状態で、撮像素子171により撮影される。
【0110】
中距離の焦点調節用のレンズ174は、近傍用のレンズ172と組み合わされて、中距離のもの(例えば、中距離の構成物272)を撮像素子171で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズが構成されており、そのレンズが配置されている。なお、本実施形態では、中距離の焦点調節用のレンズ174として、図10に示されるように、通常の形状のレンズ(本実施形態では、両凸レンズ)と比べて中央部分の1/3のみのレンズを用いている。
【0111】
本実施形態では、中距離の焦点調節用のレンズ174は、撮像素子171の前方(近傍用のレンズ172の後方)の中央部(中央部分を撮影する部分)に配置されており、中距離の焦点を調節(調整)する。
具体的には、中距離の構成物272が、近傍用のレンズ172と中距離の焦点調節用のレンズ174を介して、焦点が合った状態で、撮像素子171により撮影される。
【0112】
なお、近傍用のレンズ172の位置と遠方の焦点調節用のレンズ173の位置と中距離の焦点調節用のレンズ174の位置は、例えば、固定的に構成されてもよく、または、近傍用のレンズ172の位置と遠方の焦点調節用のレンズ173の位置と中距離の焦点調節用のレンズ174の位置のうちの1つ以上を、制御部13により変更して、焦点を調節することが可能な構成が用いられてもよい。
【0113】
以上のように、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、撮影画像の異なる領域(本実施形態では、近傍と中距離と遠方)について同時に焦点を合わせることができる。これにより、例えば、車室内などに搭載する車載用のカメラ装置1による画像センシング技術などにおいて、対象物に対する認識率を向上させることができる。
【0114】
具体例として、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、近傍と中距離と遠方の全てに焦点が合った画像を撮影することができるため、撮影画像の全体の領域で焦点が合った画像を撮影することができ、車線認識(例えば、白線の認識)や障害物検知(例えば、構造物の認識)における認識率を向上させることができる。
【0115】
なお、例えば、画像処理部41は、撮影画像の上側の領域(遠方の領域)と中央の領域(中距離の領域)と下側の領域(近傍の領域)のそれぞれについて、異なる画像処理(例えば、目的が異なる画像処理)を行う。撮影画像の中央の領域(中距離の領域)については、例えば、障害物を認識する画像処理などを行う。
【0116】
また、本実施形態では、撮影画像の上側の1/3の領域と中央の1/3の領域と下側の1/3の領域について焦点を合わせる距離を異ならせたが、焦点を合わせる距離を異ならせる上側の領域と中央の領域と下側の領域との比率は、必ずしも1:1:1でなくてもよく、他の比率が用いられてもよい。
【0117】
本実施形態では、撮像素子171により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階(本実施形態では、3つの段階)で焦点を異ならせる場合に、複数の段階のそれぞれで撮影対象(本実施形態では、構成物271、272、273)からの光が通過するレンズ(本実施形態では、レンズ172、173、174)やレンズの数を異ならせて、焦点を異ならせる。
【0118】
[第9実施形態]
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1の概略的な構成および動作は、図1に示されるものと同様である。
このため、本実施形態では、図1を参照して説明する。
以下では、第1実施形態とは異なる構成である撮像部11について詳しく説明する。なお、第1実施形態と同様な点については、説明を省略または簡略化する。
【0119】
本実施形態に係る車載用のカメラ装置1における撮像部11の構成について説明する。
図11は、本発明の第9実施形態に係る車載用のカメラ装置1の撮像部11の構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る撮像部11では、撮像素子部21は、撮像素子181を有し、また、レンズ部22は、近傍用と中距離用と遠方用の全てに対応したレンズ182を有する。
【0120】
また、図11に示す近傍の構成物281と中距離の構成物282と遠方の構成物283は、それぞれ、撮像素子181により画像を撮影する方向(本実施形態では、車両の前方の方向)において、相対的に、車両から近傍に存在するものと中距離に存在するものと遠方に存在するものを表す。
本実施形態では、近傍の構成物281は撮影される画像の下側の1/3の領域に写るとし、中距離の構成物282は撮影される画像の中央の1/3の領域に写るとし、遠方の構成物283は撮影される画像の上側の1/3の領域に写るとする。
なお、本実施形態では、図11に示される撮像素子181上では、撮影される画像の上下とは逆になっている。
【0121】
近傍用と中距離用と遠方用の全てに対応したレンズ182は、上中下(本実施形態では、上側の1/3と中央の1/3と下側の1/3)で形状が異なるレンズ(本実施形態では、段差がある両凸レンズ)であり、レンズ182の下側が使用されることになる近傍側とレンズ182の中央が使用されることになる中距離とレンズ182の上側が使用されることになる遠方側とで焦点が異なっている。
【0122】
このレンズ182の下側は、近傍のもの(例えば、近傍の構成物281)を撮像素子181で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズ部分が構成されており、そのレンズ182が配置されている。
具体的には、近傍の構成物281が、レンズ182の下側を介して、焦点が合った状態で、撮像素子181により撮影される。
【0123】
また、このレンズ182の中央は、中距離のもの(例えば、中距離の構成物282)を撮像素子181で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズ部分が構成されており、そのレンズ182が配置されている。
具体的には、中距離の構成物282が、レンズ182の中央を介して、焦点が合った状態で、撮像素子181により撮影される。
【0124】
また、このレンズ182の上側は、遠方のもの(例えば、遠方の構成物283)を撮像素子181で撮影する場合に焦点が合うように、そのレンズ部分が構成されており、そのレンズ182が配置されている。
具体的には、遠方の構成物283が、レンズ182の上側を介して、焦点が合った状態で、撮像素子181により撮影される。
【0125】
なお、レンズ182の位置は、例えば、固定的に構成されてもよく、または、制御部13により変更して、焦点を調節することが可能な構成が用いられてもよい。
また、本実施形態では、レンズ182の形状として、下側の厚み、中央の厚み、上側の厚みの順で次第に薄くなる形状を用いたが、他の様々な形状が用いられてもよい。
【0126】
以上のように、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、撮影画像の異なる領域(本実施形態では、近傍と中距離と遠方)について同時に焦点を合わせることができる。これにより、例えば、車室内などに搭載する車載用のカメラ装置1による画像センシング技術などにおいて、対象物に対する認識率を向上させることができる。
【0127】
具体例として、本実施形態に係る車載用のカメラ装置1では、近傍と中距離と遠方の全てに焦点が合った画像を撮影することができるため、撮影画像の全体の領域で焦点が合った画像を撮影することができ、車線認識(例えば、白線の認識)や障害物検知(例えば、構造物の認識)における認識率を向上させることができる。
【0128】
なお、例えば、画像処理部41は、撮影画像の上側の領域(遠方の領域)と中央の領域(中距離の領域)と下側の領域(近傍の領域)のそれぞれについて、異なる画像処理(例えば、目的が異なる画像処理)を行う。撮影画像の中央の領域(中距離の領域)については、例えば、障害物を認識する画像処理などを行う。
【0129】
また、本実施形態では、撮影画像の上側の1/3の領域と中央の1/3の領域と下側の1/3の領域について焦点を合わせる距離を異ならせたが、焦点を合わせる距離を異ならせる上側の領域と中央の領域と下側の領域との比率は、必ずしも1:1:1でなくてもよく、他の比率が用いられてもよい。
【0130】
本実施形態では、撮像素子181により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階(本実施形態では、3つの段階)で焦点を異ならせる場合に、複数の段階のそれぞれで撮影対象(本実施形態では、構成物281、282、283)からの光が通過するレンズ182の部分に段差を設けて、焦点を異ならせる
【0131】
(以上の実施形態のまとめ)
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0132】
具体例として、撮像素子の種類や配置などは、様々なものが用いられてもよい。
また、レンズの形状、数あるいは配置などは、様々なものが用いられてもよい。
また、撮像素子により撮影する画像の上下方向の一方向(上から下の方向、または、下から上の方向)において複数の段階で焦点を異ならせる場合に、これら複数の段階の数(各段階に対応する撮影画像中の領域の数)や、各段階に対応する撮影画像中の領域の大きさなどは、様々なものが用いられてもよい。
また、車載用のカメラ装置が適用される車両としては、様々な車両が用いられてもよい。
【0133】
なお、上述した実施形態に係る制御部13の機能(例えば、画像処理部41の機能や、他の機能)を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、処理を行ってもよい。
なお、ここで言う「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)や周辺機器等のハードウェアを含むものであってもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の書き込み可能な不揮発性メモリ、DVD(Digital Versatile Disk)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0134】
さらに、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory))のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことを言う。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。
さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0135】
1…車載用のカメラ装置 11…撮像部 12…記憶部 13…制御部
21…撮像素子部 22…レンズ部 31…画像記憶部 41…画像処理部
101、111、121、131、141、151、161、171、181、501…撮像素子
102、103、112、113、122、123、132、133、142、152、153、162〜164、172〜174、182、502…レンズ
201、202、211、212、221、222、231、232、241、242、251、252、261〜263、271〜273、281〜283、601、602…構成物
301…画像 311、312…領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を撮影する撮像素子と、
前記撮像素子により撮影する画像の上下方向の一方向において複数の段階で焦点を異ならせる1つ以上のレンズを有するレンズ部と、
を備えたことを特徴とする車載用のカメラ装置。
【請求項2】
前記レンズ部は、2つ以上のレンズを有し、
前記複数の段階のそれぞれで撮影対象からの光が通過するレンズの数を異ならせて、焦点を異ならせる、
ことを特徴とする請求項1に記載の車載用のカメラ装置。
【請求項3】
前記レンズ部は、2つ以上のレンズを有し、
前記複数の段階のそれぞれで撮影対象からの光が通過するレンズを異ならせて、焦点を異ならせる、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載用のカメラ装置。
【請求項4】
前記レンズ部は、前記複数の段階のそれぞれで段差を設けて焦点を異ならせる1つのレンズを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の車載用のカメラ装置。
【請求項5】
前記複数の段階として、前記撮像素子により撮影する画像の上側の1/2の領域の段階と下側の1/2の領域の段階を用いる、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の車載用のカメラ装置。
【請求項6】
さらに、前記撮像素子により撮影する画像における前記複数の段階のそれぞれに対応した領域ごとに、あらかじめ定められた異なる画像処理を行う画像処理部を備えた、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車載用のカメラ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−88591(P2013−88591A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−228492(P2011−228492)
【出願日】平成23年10月18日(2011.10.18)
【出願人】(300052246)株式会社ホンダエレシス (105)
【Fターム(参考)】