説明

車載用ガイダンス装置

【課題】出力されるガイダンスの内容や声色を車内の状況に合わせて変化させることにより、車内の雰囲気に水を差さず、重要なガイダンスを聞き漏らすことの無い車載用ガイダンス装置を得ることを目的とする。
【解決手段】車載機器の出力音の設定音量に応じて、音声ガイダンスの出力条件を変化させることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、車載用ガイダンス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車載用ガイダンス装置は、車内の状況が様々に変化しているにもかかわらず、スピーカから出力されるガイダンスの出力音量は、常に一定であり、TV(Television)やラジオ、オーディオ等の車載機器でスポーツを視聴したり、ロックを聴いたりしていると、大切なガイダンスを聞き逃してしまうという課題があった。このため、車載機器の音声が出力される場所に車載機器の出力音を収集するマイクを備え、前記マイクにより収集された出力音の音量に応じて、ガイダンスの出力音量を自動的に変化させるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−55055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の車載用ガイダンス装置は、ガイダンスの音量を変化させるのみであり、常に固定された内容や声色でガイダンスを出力するため、TVやラジオ、オーディオ等の車載機器でスポーツを視聴したり、ロックを聴いたりしている場合等、車内の雰囲気が盛り上がっているときに、不意に静かで冷静な声色でガイダンスが出力されるため、折角の雰囲気に水を差してしまうという課題があった。また、車載機器の出力音声の音量に応じて、ガイダンスの出力音量を変化させており、その他の車内の環境音を考慮していないため、車内の雰囲気が盛り上がっている場合には、重要なガイダンスを聞き漏らしてしまうことがあるという課題があった。
【0005】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、出力されるガイダンスの内容や声色を車内の状況に合わせて変化させることにより、車内の雰囲気に水を差さず、重要なガイダンスを聞き漏らすことの無い車載用ガイダンス装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る車載用ガイダンス装置は、車載機器の出力音の設定音量に応じて、音声ガイダンスの出力条件を変化させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、車内の状況に応じてガイダンスの出力条件を変化させるため、車内の雰囲気に水を差すことがなく、搭乗者に効率よくガイダンスを伝えることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態1のカーナビゲーション装置の構成を示したブロック図である。
【図2】実施の形態1によるカーナビゲーション装置の主要構成のみを示したブロック図である。
【図3】実施の形態1によるカーナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。
【図4】実施の形態2によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。
【図5】実施の形態2によるカーナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。
【図6】実施の形態3によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。
【図7】実施の形態3によるカーナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。
【図8】実施の形態4によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。
【図9】実施の形態4によるカーナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。
【図10】実施の形態5によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。
【図11】実施の形態5によるカーナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。
【図12】実施の形態6によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。
【図13】実施の形態6によるカーナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。
【図14】実施の形態7によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。
【図15】実施の形態7によるカーナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。
【図16】実施の形態8によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。
【図17】実施の形態8によるカーナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。
【図18】実施の形態9によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。
【図19】実施の形態9によるカーナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。
【図20】実施の形態11によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。
【図21】実施の形態11によるカーナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。
【図22】実施の形態12によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。
【図23】実施の形態12によるカーナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、この発明における、実施の形態の一例について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
実施の形態1では、車載用ガイダンス装置としてカーナビゲーション装置を取り上げて説明を行う。図1は、この実施の形態1のカーナビゲーション装置1の構成を示したブロック図である。このカーナビゲーション装置1は、自車位置を検出するためのGPS(Global Positioning System)11、ジャイロセンサ12、車速取得手段13と、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)等の記録媒体からデータを読み取る記憶媒体読取手段14と、地図情報やガイダンス内容、ガイダンスを行う条件などの設定情報等のデータを記憶するハードディスク等のデータ記憶手段15と、テレビ局やラジオ局等からの電波を受信する受信手段16と、地図や自車位置、その他搭乗者に必要な情報等を表示する液晶画面等の表示手段17と、搭乗者操作を受け付ける入力操作手段18と、自車の走行位置や、目的地までの距離、時間等、搭乗者が必要とするガイダンス情報を音声として出力するスピーカ等の音出力手段19と、車両の搭乗者の会話や騒音等の車内の環境音を収集するマイク等の音入力手段20と、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、カーナビゲーション装置1全体の演算処理を行う制御処理手段21とを備える。
【0010】
図2は、実施の形態1によるカーナビゲーション装置1の主要構成を示したブロック図である。データ記憶手段15は、TVやラジオ、オーディオ等の車載機器の設定音量を記憶する音量情報記憶部151と、前記設定音量と、前記設定音量に対応する、音量の大きさを表す数値とから成るテーブルデータを記憶する音量判定情報記憶部152と、カーナビゲーション装置1のガイダンス内容及びガイダンスを行う条件等の設定情報を記憶するガイダンス情報記憶部153と、音量判定情報記憶部152に記憶された数値と、前記数値に対応する女性や男性等の様々の声色や話し方の音声データとから成るテーブルデータを記憶するガイダンス音声記憶部154とを備える。
【0011】
また、制御処理手段21は、記憶媒体読取手段14が記憶媒体から読み取ったデータ又は受信手段16が受信したデータから音データのみを出力する信号変換手段211と、信号変換手段211から出力された音データを、音量情報記憶部151から取得した設定音量で出力するように音出力手段19へ指示すると共に、前記音データ及び前記設定音量を音量判定手段213へ出力する出力音制御手段212と、出力音制御手段212から出力された設定音量に対応する数値を音量判定情報記憶部152から取得して出力する音量判定手段213と、ガイダンス情報記憶部153から取得したガイダンス内容を、音量判定手段213から出力された数値に対応する音量又は、ガイダンス音声記憶部154から取得した、前記数値に対応した音声データの少なくとも一方で、前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示するガイダンス出力制御手段214としての機能を備える。その他の構成については、図1と同じであるので説明を省略する。
【0012】
次に動作について説明する。
図3は、実施の形態1によるナビゲーション装置1の動作を示したフローチャートである。受信手段16は、放送局等から受信したデータを信号変換手段211へ出力する(ステップST1)。また、記憶媒体読取手段14は、CD−ROM等の記憶媒体から読み取ったデータを信号変換手段211へ出力する(ステップST2)。次に、信号変換手段211は、記憶媒体読取手段14又は受信手段16から出力されたデータから音データのみを出力音制御手段212へ出力する(ステップST3)。次に、出力音制御手段212は、音量情報記憶部151に記憶された車載情報機器の設定音量を取得して、信号変換手段211から出力された音データを前記設定音量で出力するように音出力手段19へ指示すると共に、前記音データ及び前記設定音量を音量判定手段213へ出力する(ステップST4)。次に、音量判定手段213は、出力音制御手段212から出力された設定音量に対応する数値を音量比較情報152から取得してガイダンス出力制御手段214へ出力する(ステップST5)。次に、ガイダンス出力制御手段214は、ガイダンス情報記憶部153から取得したガイダンス内容を、音量判定手段213から出力された数値に対応した音量又は、ガイダンス音声記憶部154から取得した前記数値に対応した音声データの少なくとも一方で、前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示する(ステップST6)。次に、音出力手段19は、ガイダンス出力制御手段214から指示された音量又は声色の少なくとも一方でガイダンス内容を出力する(ステップST7)。
【0013】
以上のように、この実施の形態1によるカーナビゲーション装置1によれば、CDプレイヤーやラジオ等の車載機器の設定音量に応じてカーナビゲーション装置1のガイダンスの音量又は声色の少なくとも一方を変化させるようにしたので、車内の雰囲気を壊さず、重要なガイダンスを聞き逃すことが無いため、搭乗者に効率よくガイダンスを伝えることができるという効果がある。
【0014】
実施の形態2.
図4は、実施の形態2によるカーナビゲーション装置1の主要構成を示したブロック図である。なお、実施の形態1で説明したものと同様の構成には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。データ記憶手段15は、ガイダンス情報記憶部153と、会話音量判定手段215の判定結果と、前記判定結果に対応する女性や男性等の様々の声色や話し方の音声データとからなるテーブルデータを記憶するガイダンス音声記憶部154と、車両の車速と、前記車速にて走行した時に車両が生ずる騒音音量とからなるテーブルデータを記憶した走行騒音情報記憶部155とを備える。
【0015】
また、制御処理手段21は、車速取得手段13から取得した車速に対応する騒音音量を走行騒音情報記憶部155から取得し、前記騒音音量と、音入力手段20から取得した車内の環境音の音量との差を算出して、車内の会話音量を判定し、該判定結果を出力する会話音量判定手段215と、ガイダンス情報記憶部153から取得したガイダンス内容を、会話音量判定手段215から出力された会話音量の判定結果に対応した音量又は、ガイダンス音声記憶部154のテーブルデータから取得した前記判定結果に対応した音声データの少なくとも一方で、前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示するガイダンス出力制御手段214としての機能を備える。
【0016】
次に動作について説明する。
図5は、実施の形態2によるナビゲーション装置1の動作を示したフローチャートである。会話音量判定手段215は、車速取得手段13から車速を取得する(ステップST11)。次に、会話音量判定手段215は、走行騒音情報記憶部155から前記車速に対応する騒音音量を取得する(ステップST12)。次に、会話音量判定手段215は、音入力手段20から車内の環境音を取得する(ステップST13)。次に、会話音量判定手段215は、ステップST12で取得した騒音音量と、音入力手段20により取得した車内環境音の音量から車内の会話音量を判定し、該判定結果を出力する(ステップST14)。次に、ガイダンス出力制御手段214は、ガイダンス情報記憶部153から取得したガイダンス内容を、会話音量判定手段215から出力された会話音量の判定結果に対応した音量又は、ガイダンス音声記憶部154から取得した前記判定結果に対応した音声データの少なくとも一方で、前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示する(ステップST15)。次に、音出力手段19は、ガイダンス出力制御手段214から指示された音量又は音声データの少なくとも一方でガイダンス内容を出力する(ステップST16)。
【0017】
以上のように、この実施の形態3によるカーナビゲーション装置1によれば、車内の会話音量に応じてカーナビゲーション装置1のガイダンスの音量又は声色の少なくとも一方を変化させるようにしたので、車内の雰囲気を壊さず、重要なガイダンスを聞き逃すことが無いため、搭乗者に効率よくガイダンスを伝えることができるという効果がある。
【0018】
実施の形態3.
図6は、実施の形態3によるカーナビゲーション装置1の主要構成を示したブロック図である。なお、実施の形態1及び2で説明したものと同様の構成には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。データ記憶手段15は、搭乗者が入力操作手段18により入力した、目的地や経路等の情報である車載機器設定内容記憶部156と、ガイダンス情報記憶部153と、車載機器の設定内容と、前記設定内容に対応する女性や男性等の様々の声色や話し方の音声データとから成るテーブルデータを記憶するガイダンス音声記憶部154とを備える。また、制御処理手段21は、ガイダンス情報記憶部153から取得したガイダンス内容を、車載機器の設定内容に対応した音量又は、ガイダンス音声記憶部154のテーブルデータから取得した前記設定内容に対応した音声データの少なくとも一方で、前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示するガイダンス出力制御手段214としての機能を備える。
【0019】
次に動作について説明する。
図7は、実施の形態3によるナビゲーション装置1の動作を示したフローチャートである。ガイダンス出力制御手段214は、車載機器設定内容記憶部156から設定内容を取得する(ステップST21)。次に、ガイダンス出力制御手段214は、ガイダンス情報記憶部153から取得したガイダンス内容を、車載機器の設定内容に対応した音量又は、ガイダンス音声記憶部154から取得した前記設定内容に対応した音声データの少なくとも一方で、前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示する(ステップST22)。次に、音出力手段19は、ガイダンス出力制御手段214の指示に基づきガイダンス内容を出力する(ステップST23)。
【0020】
以上のように、この実施の形態3によるカーナビゲーション装置1によれば、目的地や経路等の車載機器の設定内容に応じてカーナビゲーション装置1のガイダンスの音量又は声色の少なくとも一方を変化させるようにしたので、搭乗者の心情を推測し、それに即した声色でガイダンスを行うことができる効果がある。なお、ガイダンスの方法として、目的地が葬儀場の場合は、静かにガイダンスし、目的地が遊園地の場合は、明るくガイダンスすること等が考えられる。その他の効果は、実施の形態1と同じである。
【0021】
実施の形態4.
図8は、実施の形態4によるカーナビゲーション装置1の主要構成を示したブロック図である。なお、実施の形態1から3で説明したものと同様の構成には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。データ記憶手段15は、車載機器設定内容記憶部156と、車載機器の設定内容と、前記設定内容に対応するガイダンス内容やガイダンスを行う条件等の設定情報とから成るテーブルデータを記憶したガイダンス情報記憶部153と、ガイダンス音声記憶部154とを備える。また、制御処理手段21は、車載機器の設定内容に対応するガイダンス内容を、ガイダンス情報記憶部153から取得して出力するガイダンス内容判定手段216と、ガイダンス内容判定手段216から出力されたガイダンス内容を、車載機器の設定内容に対応した音量又は、ガイダンス音声記憶部154のテーブルデータから取得した前記設定内容に対応した音声データの少なくとも一方で、前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示するガイダンス出力制御手段214としての機能を備える。
【0022】
次に動作について説明する。
図9は、実施の形態4によるナビゲーション装置1の動作を示したフローチャートである。ガイダンス内容判定手段216は、車載機器設定内容記憶部156から車載機器の設定内容を取得する(ステップST31)。次に、ガイダンス内容判定手段216は、前記設定内容に対応するガイダンス内容を、ガイダンス情報記憶部153から取得して、ガイダンス出力制御手段へ出力する(ステップST32)。次に、ガイダンス出力制御手段214は、ガイダンス内容判定手段216から出力されたガイダンス内容を、車載機器の設定内容に対応した音量又は、ガイダンス音声記憶部154のテーブルデータから取得した前記設定内容に対応した音声データの少なくとも一方で、前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示する(ステップST33)。音出力手段19は、ガイダンス出力手段213から出力されたガイダンス内容を出力する(ステップST34)。
【0023】
以上のように、この実施の形態4によるカーナビゲーション装置1によれば、目的地や経路等の情報である車載機器の設定内容に応じてナビゲーション装置1のガイダンスの内容を変化させるようにしたので、搭乗者の心情を推測して、それに即した内容のガイダンスを行うことができる効果がある。また、音声及び声色は変化させずに、ガイダンスの内容のみを変化させるようにしてもよい。なお、ガイダンスの内容として、目的地が葬儀場の場合は、「ご愁傷様です。」とガイダンスし、目的地が遊園地の場合は、「ジェットコースターはお好きですか?」とガイダンスすること等が考えられる。
【0024】
なお、実施の形態1から4では、車載用ガイダンス装置として、カーナビゲーション装置を例として説明してきたが、カーナビゲーション装置以外の車載機器に適応しても同様の効果を得ることができる。また、ガイダンスの音量、音声や内容を変化させる際に、表示手段17やその他のガイダンス表示手段の表示内容を変化させるようにしてもよい。また、実施の形態1から4を組み合わせれば、搭乗者の心情により即したガイダンスを行うことができる効果がある。
【0025】
実施の形態5.
図10は、実施の形態5によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。この実施の形態5では、オーディオで再生中の曲のジャンルや、テレビやラジオの番組内容、及び渋滞情報や天候情報等の受信データの内容に応じて、音声ガイダンスの音量や声色等の出力条件を変化させる形態について説明する。
この実施の形態5によるデータ記憶手段15は、ガイダンス内容やガイダンスを行う条件等の設定情報を記憶したガイダンス情報記憶部153と、オーディオで再生中の曲のジャンルやテレビ、ラジオ等の番組内容及び渋滞情報や天候情報等のデータに基づき決定されるデータの種別と女性や男性等の様々の声色の音声データとを対応させたテーブルデータを記憶するガイダンス音声記憶部154とを備える。
【0026】
また、制御処理手段21は、記憶媒体読取手段14が記憶媒体から読み取ったデータ又は受信手段16が受信したテレビやラジオの放送波データをカーナビゲーション装置で理解可能データ形式に変換する信号変換手段211と、信号変換手段211で変換されたデータの種別を判定する信号種別判定手段(種別判定手段)217と、信号種別判定手段217での判定結果に基づき、音量又は声色の少なくとも一方を変化させて出力するよう音出力手段19へ指示するガイダンス出力制御手段214とを備える。なお、ガイダンス出力制御手段214は、前記データの種別と音量とを対応させたテーブルデータを備えているものとする。その他の構成については、実施の形態1から4で説明したものと同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0027】
次に動作について説明する。
図11は、実施の形態5によるナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。受信手段16は、放送局等から受信した放送波データを信号変換手段211へ出力する(ステップST41)。また、記憶媒体読取手段14は、CD−ROM等の記憶媒体から読み取ったデータを信号変換手段211へ出力する(ステップST42)。次に、信号変換手段211は、記憶媒体読取手段14又は受信手段16から出力されたデータをナビゲーション装置に理解可能なデータ形式に変換する(ステップST43)。次に、信号種別判定手段217は、信号変換手段211により変換されたデータ種別を判定する(ステップST44)。
【0028】
次に、ガイダンス出力制御手段214は、ガイダンス情報記憶部153に記憶された設定内容に基づいてガイダンス内容を取得すると、信号種別判定手段217で判定されたデータの種別に対応する音声データをガイダンス音声記憶部154から取得すると、信号種別判定手段217で判定されたデータの種別に対応する音量又はガイダンス音声記憶部154から取得した音声データの少なくとも一方で、取得したガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示する(ステップST45)。次に、音出力手段19は、ガイダンス出力制御手段214の指示に基づきガイダンス内容を出力する(ステップST46)。なお、ガイダンス出力制御手段214は、音量を変化させる場合、自己が有するデータの種別と音量とを対応させたテーブルデータを参照する。
【0029】
以上のように、この実施の形態5によるカーナビゲーション装置によれば、オーディオで再生中の曲のジャンルやテレビ、ラジオ等の番組内容及び渋滞情報や天候情報等の受信データの内容に応じて、音声ガイダンスの音量又は声色の少なくとも一方を変化させるようにしたので、例えば、再生中の曲がポップスであったり、テレビやラジオの番組内容がバラエティであれば、音声ガイダンスの音量を大きく、声色を明るくし、再生中の曲がバラードであったり、テレビやラジオの番組内容が紀行番組であれば、音声ガイダンスの音量を小さく、声色を静かにすることで、車内の雰囲気に合わせたガイダンスを行うことができるという効果がある。
【0030】
なお、この実施の形態5では、記憶媒体読取手段14と受信手段16の両方を備えているものとして説明を行ったが、記憶媒体読取手段14又は受信手段16の少なくとも一方を設けるようにしてもよい。また、現在は、CD−ROM等の記憶媒体や、テレビやラジオの放送波には音量や声色等の声情報が含まれていないが、将来的に、これら声情報が含まれることが考えられる。この場合、信号種別判定手段217の代わりに、声情報を取得する声情報取得手段を設け、該声情報取得手段で取得した声情報に基づいて、音声ガイダンスの音量又は声色の少なくとも一方を変化させるように構成してもよい。
【0031】
実施の形態6.
図12は、実施の形態6によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。この実施の形態6では、ユーザの個人的な情報及び受信中のテレビやラジオの放送内容に基づき、音声ガイダンスの音量や声色等の出力条件を変化させる形態について説明する。
この実施の形態6によるデータ記憶手段15は、この実施の形態6によるカーナビゲーション装置のユーザが入力操作手段18により入力操作した好みの球団やサッカーチーム等の情報が記憶されたユーザ情報記憶部157と、ガイダンス内容やガイダンスを行う条件等の設定情報を記憶したガイダンス情報記憶部153と、ユーザ情報記憶部157に記憶されたユーザ情報及び受信手段16が受信したテレビやラジオの放送波データに基づき決定されるデータの種別と女性や男性等の様々の声色の音声データとを対応させたテーブルデータを記憶するガイダンス音声記憶部154とを備える。
【0032】
また、制御処理手段21は、受信手段16が受信したテレビやラジオの放送波データをこの実施の形態6によるカーナビゲーション装置で理解可能なデータ形式に変換する信号変換手段211と、信号変換手段211で変換されたデータの種別を判定する信号種別判定手段(種別判定手段)217と、信号種別判定手段217での判定結果に基づき、音量又は声色の少なくとも一方を変化させて出力するよう音出力手段19へ指示するガイダンス出力制御手段214とを備える。なお、ガイダンス出力制御手段214は、前記データの種別と音量とを対応させたテーブルデータを備えているものとする。その他の構成については、実施の形態1から5で説明したものと同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0033】
次に動作について説明する。
図13は、実施の形態6によるナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。受信手段16は、放送局等から受信した放送波データを信号変換手段211へ出力する(ステップST51)。次に、信号変換手段211は、受信手段16から出力されたデータをナビゲーション装置に理解可能なデータ形式に変換する(ステップST52)。次に、信号種別判定手段217は、信号変換手段211により変換されたデータ種別を判定する(ステップST53)。
【0034】
次に、ガイダンス出力制御手段214は、ガイダンス情報記憶部153に記憶された設定内容に基づいてガイダンス内容を取得すると、信号種別判定手段217で判定されたデータの種別に対応する音声データをガイダンス音声記憶部154から取得して、信号種別判定手段217で判定されたデータの種別に対応する音量又はガイダンス音声記憶部154から取得した音声データの少なくとも一方で、前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示する(ステップST54)。次に、音出力手段19は、ガイダンス出力制御手段214からの指示に基づきガイダンス内容を出力する(ステップST55)。
【0035】
以上のように、この実施の形態6によるカーナビゲーション装置によれば、ユーザ情報記憶部157に記憶されたユーザ情報及び受信手段16が受信したテレビやラジオの放送波データに基づき、音声ガイダンスの音量又は声色の少なくとも一方を変化させるようにしたので、例えば、スポーツ中継等で試合結果を取得して、予め登録されたユーザの好きなチームが勝った場合には、音声ガイダンスの音量を大きく、声色を明るくし、ユーザの好きなチームが負けた場合には、音声ガイダンスの音量を小さく、声色を静かにすることで、車内の雰囲気に合わせたガイダンスを行うことができるという効果がある。
【0036】
実施の形態7.
図14は、実施の形態7によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。この実施の形態7では、オーディオやテレビやラジオで再生中の曲の再生速度に応じて、音声ガイダンスの再生速度等の出力条件を変化させる形態について説明する。
この実施の形態7によるデータ記憶手段15は、ガイダンス内容やガイダンスを行う条件等の設定情報を記憶したガイダンス情報記憶部153と、信号変換手段211で変換されたデータの再生速度とガイダンスの速度とを対応させたテーブルデータを記憶した再生音速度判定情報記憶部158とを備える。
【0037】
また、制御処理手段21は、記憶媒体読取手段14が記憶媒体から読み取ったデータ又は受信手段16が受信したテレビやラジオの放送波データを、この実施の形態7によるカーナビゲーション装置で理解可能データ形式に変換する信号変換手段211と、再生音速度判定情報記憶部158を参照して信号変換手段211で変換されたデータから音楽等の再生速度を判定してガイダンスの速度を指示する再生音速度判定手段218と、該指示に基づいて音出力手段19へ音声ガイダンスの再生速度を変化させて出力するよう指示するガイダンス出力制御手段214とを備える。その他の構成については、実施の形態1から6で説明したものと同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】
次に動作について説明する。
図15は、実施の形態7によるナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。受信手段16は、放送局等から受信した放送波データを信号変換手段211へ出力する(ステップST61)。また、記憶媒体読取手段14は、CD−ROM等の記憶媒体から読み取ったデータを信号変換手段211へ出力する(ステップST62)。次に、信号変換手段211は、記憶媒体読取手段14又は受信手段16から出力されたデータをナビゲーション装置に理解可能なデータ形式に変換する(ステップST63)。次に、再生音速度判定手段218は、再生音速度判定情報記憶部158を参照して、信号変換手段211で変換されたデータの再生速度に対応するガイダンスの速度を判定し(ステップST64)、該判定速度でガイダンスを行うようガイダンス出力制御手段214へ指示する。
【0039】
次に、ガイダンス出力制御手段214は、ガイダンス情報記憶部153に記憶された設定内容に基づいてガイダンス内容を取得すると、該取得したガイダンス内容を、再生音速度判定手段218に指示された速度で前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示する。次に、音出力手段19は、ガイダンス出力制御手段214から指示された再生速度でガイダンス内容を出力する(ステップST65)。
【0040】
以上のように、この実施の形態7によるカーナビゲーション装置によれば、オーディオやテレビやラジオで再生中の曲の再生速度に応じて、音声ガイダンスの再生速度を変化させるようにしたので、例えば、再生中の曲の再生速度が速い場合には、音声ガイダンスの速度も速くすることにより、車内の雰囲気に合わせたガイダンスを行うことができるという効果がある。なお、実施の形態1から6と同様に、ガイダンス音声記憶部154をデータ記憶手段15に備え、音声ガイダンスの速度に加え、ガイダンスの音声を変化させるようにしてもよい。
【0041】
実施の形態8.
図16は、実施の形態8によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。この実施の形態8では、オーディオで再生中の曲のジャンルや、テレビやラジオの番組内容に基づき、音声ガイダンスを行うキャラクタ等の出力条件を変化させる形態について説明する。
この実施の形態8によるデータ記憶手段15は、オーディオで再生中の曲のジャンルや、テレビやラジオの番組内容に基づき決定されるデータの種別と表示手段17へ表示するキャラクタとを対応させたテーブルデータを記憶するキャラクタ情報記憶部159と、前記データの種別に対応したガイダンス内容やガイダンスを行う条件等の設定情報を記憶したガイダンス情報記憶部153と、前記データの種別と女性や男性等の様々の声色の音声データとを対応させたテーブルデータを記憶するガイダンス音声記憶部154とを備える。
【0042】
また、制御処理手段21は、受信手段16が受信したテレビやラジオの放送波データをこの実施の形態8によるカーナビゲーション装置で理解可能データ形式に変換する信号変換手段211と、信号変換手段211で変換されたデータの種別を判定する信号種別判定手段(種別判定手段)217と、信号種別判定手段217での判定結果に基づき、音声ガイダンスの内容及び声色を変化させて出力するよう音出力手段19へ指示するガイダンス出力制御手段214と、信号変換手段211での判定結果に基づき、女の子や犬等のキャラクタを表示手段17へ表示する画面表示制御手段219とを備える。その他の構成については、実施の形態1から7で説明したものと同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0043】
次に動作について説明する。
図17は、実施の形態8によるナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。受信手段16は、放送局等から受信した放送波データを信号変換手段211へ出力する(ステップST71)。また、記憶媒体読取手段14は、CD−ROM等の記憶媒体から読み取ったデータを信号変換手段211へ出力する(ステップST72)。次に、信号変換手段211は、記憶媒体読取手段14又は受信手段16から出力されたデータをナビゲーション装置に理解可能なデータ形式に変換する(ステップST73)。次に、信号種別判定手段217は、信号変換手段211により変換されたデータ種別を判定する(ステップST74)。
【0044】
次に、ガイダンス出力制御手段214は、ガイダンス情報記憶部153に記憶された設定内容及びデータ種別に基づいてガイダンス内容を取得すると、該取得したガイダンス内容を、信号種別判定手段217で判定されたデータの種別に対応する音声データで、前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示する。また、画面表示制御手段218は、信号種別判定手段217で判定されたデータの種別に対応するキャラクタを決定する(ステップST75)。次に、音出力手段19は、ガイダンス出力制御手段214から指示された内容及び声色でガイダンス内容を出力する(ステップST76)。また、表示手段17は、画像表示制御手段219で決定されたキャラクタを表示する(ステップST77)。
【0045】
以上のように、この実施の形態8によるカーナビゲーション装置によれば、オーディオで再生中の曲のジャンルや、テレビやラジオの番組内容に基づき、音声ガイダンスを行うキャラクタを変化させるようにしたので、例えば、再生中の曲がポップスであったり、テレビやラジオの番組内容がバラエティであれば、女の子や犬などのくだけた言葉遣いのキャラクタによりガイダンスをさせ、再生中の曲がバラードであったり、テレビやラジオの番組内容が紀行番組であれば、アナウンサーなどの丁寧な言葉遣いのキャラクタによりガイダンスをさせることで、車内の雰囲気に合わせたガイダンスを行うことができるという効果がある。なお、この実施の形態8では、記憶媒体読取手段14と受信手段16の両方を備えているものとして説明を行ったが、記憶媒体読取手段14又は受信手段16の少なくとも一方を設けるようにしてもよい。
【0046】
実施の形態9.
図18は、実施の形態9によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。この実施の形態9では、音出力手段19を車両の各座席に設け、車内の会話音量や走行音等の車内環境音とガイダンス内容の優先度に基づいて、音声ガイダンスを各座席に設けられた音出力手段19のうちどの音出力手段19から出力するかを選択して、音声ガイダンスの出力条件を変化させる形態について説明する。
なお、この実施の形態9によるカーナビゲーション装置は、ガイダンス出力制御手段214が、ガイダンス情報記憶部153に記憶されたガイダンス内容の優先度とガイダンスを出力する音出力手段19とを対応させたテーブルデータを備えている点が、実施の形態2によるカーナビゲーション装置と異なる。その他の構成については、実施の形態2によるカーナビゲーション装置と同様であるので、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0047】
次に動作について説明する。
図19は、実施の形態9によるナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。会話音量判定手段215は、車速取得手段13から車速を取得する(ステップST81)。次に、会話音量判定手段215は、走行騒音情報記憶部155から前記車速に対応する騒音音量を取得する(ステップST82)。次に、会話音量判定手段215は、音入力手段20から車内の環境音を取得する(ステップST83)。次に、会話音量判定手段215は、ステップST12で取得した騒音音量と、音入力手段20により取得した車内環境音の音量から車内の会話音量を判定し、該判定結果を出力する(ステップST84)。次に、ガイダンス出力制御手段214は、自己が備えるテーブルデータを参照して、ガイダンス情報記憶部153から取得したガイダンス内容の優先度を取得し(ステップST85)、音声ガイダンスをどの音出力手段19から出力するかを選択する(ステップST86)。次に、ガイダンス出力制御手段214は、ステップST86で選択した音出力手段19へ前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示し、音出力手段19は、ガイダンス出力制御手段214からの指示に基づきガイダンス内容を出力する(ステップST87)。
【0048】
以上のように、この実施の形態9によるカーナビゲーション装置によれば、音出力手段19を車両の各座席に設け、車内の会話音量や走行音等の車内環境音とガイダンス内容の優先度に基づいて、音声ガイダンスを各座席に設けられた音出力手段19のうちどの音出力手段19から出力するかを選択するようにしたので、例えば、車内が盛り上がっている場合には、運転者にのみ必要な情報は、運転席に設けられた音出力手段19からのみガイダンスを出力することで、他の搭乗者の会話の邪魔にならず、車内の雰囲気を壊さないといった効果がある。なお、実施の形態1から8と同様に、ガイダンス音声記憶部154をデータ記憶手段15に備え、ガイダンスの音声も変化させるようにしてもよい。
【0049】
実施の形態10.
実施の形態1から実施の形態9では、ガイダンスの出力条件を変化させてガイダンスを行う形態について説明したが、ユーザによる入力操作手段18の操作により、再度同一内容のガイダンスを行うようにしても良い。このように構成すれば、車内が盛り上がっており、音声ガイダンスを聞き逃した場合であっても、再度ガイダンスを確認することができるという効果がある。なお、この場合、通常の音量や声色、すなわち出力条件を変化させる前の状態で、再度ガイダンスを行うようにしても良く、制御処理手段21に画面表示制御手段219を設け、表示手段17にガイダンス内容を表示させるようにしても良い。なお、この場合、ガイダンス内容を全て表示する必要は無く、要約だけを表示するようにしても良い。また、入力操作手段18の操作により、ガイダンスの速度を変化させて再度ガイダンスするようにしてもよい。
【0050】
実施の形態11.
図20は、実施の形態11によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。この実施の形態11では、車内の会話音量に基づいて、オーディオの音量を変化させる形態について説明する。
なお、この実施の形態11によるカーナビゲーション装置は、会話音量判定手段215での判定結果とテレビやラジオ、オーディオ等(以下、オーディオ等)から出力すべき音量とを対応させたテーブルデータを記憶するオーディオ音量情報記憶部160と、会話音量判定手段215での判定結果に基づき、オーディオ音量情報記憶部160を参照してオーディオ等から出力すべき音量を判定するオーディオ音量制御手段220とを備え、ガイダンスの出力条件ではなく、オーディオ等の出力音量を変化させる点で実施の形態2によるカーナビゲーション装置と異なる。その他の構成については、実施の形態2によるカーナビゲーション装置と同様であるので、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0051】
次に動作について説明する。
図21は、実施の形態11によるナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。会話音量判定手段215は、車速取得手段13から車速を取得する(ステップST91)。次に、会話音量判定手段215は、走行騒音情報記憶部155から前記車速に対応する騒音音量を取得する(ステップST92)。次に、会話音量判定手段215は、音入力手段20から車内の環境音を取得する(ステップST93)。次に、会話音量判定手段215は、ステップST12で取得した騒音音量と音入力手段20により取得した車内環境音の音量とから車内の会話音量を判定し該判定結果を出力する(ステップST94)。
【0052】
次に、オーディオ音量制御手段220は、会話音量判定手段215での判定結果に基づき、オーディオ音量情報記憶部160を参照して、オーディオ等から出力すべき音量を判定する(ステップST95)。次に、ガイダンス出力制御手段214から音出力手段19へガイダンスの出力が指示されると、オーディオ音量情報記憶部160は、ステップST95で判定した音量でオーディオ等の出力を行うよう指示する。次に音出力手段19は、オーディオ音量制御手段220から指示された音量でオーディオ等の出力を行い(ステップST96)、ガイダンス出力制御手段214から指示された内容のガイダンスを出力する(ステップST97)。なお、このオーディオ等の出力音量の変化は、ガイダンス出力時のみ行われる。
【0053】
以上のように、この実施の形態11によるカーナビゲーション装置によれば、車内の会話音量に基づいて、オーディオの音量を変化させるようにしたので、例えば、車内が盛り上がっている場合に、オーディオ等の音量を下げることで、ガイダンスの音量を上げることなくガイダンス内容をユーザに聞き取りやすくすることができるという効果がある。なお、実施の形態2と同様に、ガイダンス音声記憶部154をデータ記憶手段15に備え、ガイダンスの音声も変化させるようにしてもよい
【0054】
実施の形態12.
図22は、実施の形態12によるカーナビゲーション装置の主要構成を示したブロック図である。この実施の形態12では、ワイパ駆動の有無等の車情報に基づいて、音声ガイダンスの出力条件を変化させる形態について説明する。
この実施の形態12によるデータ記憶手段15は、ガイダンス内容やガイダンスを行う条件等の設定情報を記憶したガイダンス情報記憶部153と、女性や男性等の様々の声色の音声データを記憶するガイダンス音声記憶部154と、ワイパ駆動の有無等の車情報とガイダンス音声記憶部154に記憶された女性や男性等の様々の声色の音声データとを対応させたテーブルデータを記憶する車情報記憶部161とを備える。
【0055】
また、制御処理手段21は、車情報取得手段22で取得した車情報に基づき、車情報記憶部161を参照して、ガイダンス音声記憶部154に記憶された音声データのうちどの音声データを用いてガイダンスを行うかを決定するガイダンス出力制御手段214を備える。なお、ガイダンス出力制御手段214は、前記車情報と音量とを対応させたテーブルデータを備えているものとする。その他の構成については、実施の形態1から10で説明したものと同様であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0056】
次に動作について説明する。
図22は、実施の形態12によるナビゲーション装置の動作を示したフローチャートである。ガイダンス出力制御手段214は、車情報取得手段22から車情報を取得する(ステップST101)。次に、ガイダンス出力制御手段214は、車情報記憶部161を参照して、該取得した車情報に対応する音声データをガイダンス音声記憶部154から取得して、前記車情報に対応する音量又はガイダンス音声記憶部154から取得した音声データの少なくとも一方で、前記ガイダンス内容を出力するよう音出力手段19へ指示する(ステップST102)。次に、音出力手段19は、ガイダンス出力制御手段214から指示された音量又は声色の少なくとも一方でガイダンス内容を出力する(ステップST103)。
【0057】
以上のように、この実施の形態12によるカーナビゲーション装置によれば、ワイパ駆動の有無や車両の車速等の車情報に基づいて、音声ガイダンスの音量又は声色の少なくとも一方を変化させるようにしたので、例えば、高速走行中や、ワイパ駆動状態でかつヘッドワイトが点灯している場合(夜間の雨天走行時)には、運転者の運転負荷が高いと判断できるため、音声ガイダンスの音量を上げてより聞こえやすくしたり、又は冷静な声色でガイダンスすることにより、運転者を落ち着かせることができる効果がある。
【符号の説明】
【0058】
1 カーナビゲーション装置、 11 GPS、 12 ジャイロセンサ、 13 車速取得手段、 14 記憶媒体読取手段、 15 データ記憶手段、 16 受信手段、 17 表示手段、 18 入力操作手段、 19 音出力手段、 20 音入力手段、 21 制御処理手段、 22 車情報取得手段、 151 音量情報記憶部、 152 音量判定情報記憶部、 153 ガイダンス情報記憶部、 154 ガイダンス音声記憶部、 155 走行騒音情報記憶部、 156 車載機器設定内容記憶部、 157 ユーザ情報記憶部、 158 再生音速度判定情報記憶部、 159 キャラクタ情報記憶部、 160 オーディオ音量情報記憶部、 161 車情報記憶部、 211 信号変換手段、 212 出力音制御手段、 213 音量判定手段、 214 ガイダンス出力制御手段、 215 会話音量判定手段、 216 ガイダンス内容判定手段、 217 信号種別判定手段、 218 再生音速度判定手段、 219 画面表示制御手段、 220 オーディオ音量制御手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搭乗者に対し必要な情報を提供する車載用ガイダンス装置において、
車載機器の設定音量を取得する出力音制御手段と、
前記設定音量と、前記設定音量に対応する数値とから成るテーブルデータを記憶する音量判定情報記憶部と、
前記設定音量の大きさに対応する数値を、前記音量判定情報記憶部から取得して出力する音量判定手段と、
前記音量判定手段から出力された数値に基づき、音声ガイダンスの出力条件を変化させるガイダンス出力制御手段とを備えたことを特徴とする車載用ガイダンス装置。
【請求項2】
搭乗者に対し必要な情報を提供する車載用ガイダンス装置において、
車両の車速を取得する車速取得手段と、
前記車速と、前記車速にて走行した時の騒音音量とから成るテーブルデータを記憶する走行騒音情報記憶部と、
車室内の環境音を収集する音入力手段と、
車速取得手段から取得した車速に対応する騒音音量を前記走行騒音情報記憶部から取得し、前記騒音音量と、前記音入力手段から取得した車内環境音の音量とに基づき、車内の会話音量を判定して該判定結果を出力する会話音量判定手段と、
前記会話音量判定手段から出力された判定結果に基づき、音声ガイダンスの出力条件を変化させるガイダンス出力制御手段とを備えたことを特徴とする車載用ガイダンス装置。
【請求項3】
搭乗者に対し必要な情報を提供する車載用ガイダンス装置において、
放送波を受信する受信手段と、
前記受信手段で受信した放送波に含まれる情報に基づき、音声ガイダンスの種別を判定する種別判定手段と、
前記信号種別判定手段の判定結果に基づき、音声ガイダンスの出力条件を変化させるガイダンス出力制御手段とを備えたことを特徴とする車載用ガイダンス装置。
【請求項4】
搭乗者に対し必要な情報を提供する車載用ガイダンス装置において、
記憶媒体に記憶された情報を読み取る記憶媒体読取手段と、
前記記憶媒体読取手段により読み取られた情報に基づき、音声ガイダンスの種別を判定する種別判定手段と、
前記信号種別判定手段の判定結果に基づき、音声ガイダンスの出力条件を変化させるガイダンス出力制御手段とを備えたことを特徴とする車載用ガイダンス装置。
【請求項5】
搭乗者に対し必要な情報を提供する車載用ガイダンス装置において、
放送波を受信する受信手段と、
ユーザ情報を記憶するユーザ情報記憶部と、
前記受信手段で受信した放送波及び前記ユーザ情報記憶部に記憶されたユーザ情報に基づき、音声ガイダンスの種別を判定する種別判定手段と、
前記信号種別判定手段の判定結果に基づき、音声ガイダンスの出力条件を変化させるガイダンス出力制御手段とを備えたことを特徴とする車載用ガイダンス装置。
【請求項6】
搭乗者に対し必要な情報を提供する車載用ガイダンス装置において、
車両情報を取得する車両情報取得手段と、
前記車両情報取得手段により取得された車両情報に基づき、音声ガイダンスの出力条件を変化させるガイダンス出力制御手段とを備えたことを特徴とする車載用ガイダンス装置。
【請求項7】
前記ガイダンス出力制御手段は、音声ガイダンスの音量又は声色の少なくとも一方を変化させることを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の車載用ガイダンス装置。
【請求項8】
前記ガイダンス出力制御手段は、前記信号種別判定手段の判定結果に基づき、音声ガイダンスの声色及び内容を変化させることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の車載用ガイダンス装置。
【請求項9】
搭乗者に対し必要な情報を提供する車載用ガイダンス装置において、
車載機器の設定内容を記憶する車載機器設定内容記憶部と、
前記車載機器設定内容記憶部に記憶された設定内容に基づき、音声ガイダンスの出力条件を変化させるガイダンス出力制御手段とを備えたことを特徴とする車載用ガイダンス装置。
【請求項10】
前記ガイダンス出力制御手段は、前記車載機器設定内容記憶手段の設定内容に基づき、前記音声ガイダンスの内容を変化させることを特徴とする請求項9に記載の車載用ガイダンス装置。
【請求項11】
搭乗者に対し必要な情報を提供する車載用ガイダンス装置において、
記憶媒体を再生する再生機器の再生速度を判定する再生速度判定手段と、
前記再生速度判定手段により判定された再生速度に基づき、音声ガイダンスの出力条件を変化させるガイダンス出力制御手段を備えたことを特徴とする車載用ガイダンス装置。
【請求項12】
前記ガイダンス出力制御手段は、音声ガイダンスの速度を変化させることを特徴とする請求項11に記載の車載用ガイダンス装置。
【請求項13】
指示信号に基づいて、変化前の出力条件で再度音声ガイダンスを行うことを特徴とする請求項1から請求項請求項12のうちいずれか1項に記載の車載用ガイダンス装置。
【請求項14】
音声ガイダンスの内容を表示する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1から請求項請求項12のうちいずれか1項に記載の車載用ガイダンス装置。
【請求項15】
指示信号に基づいて、音声ガイダンスの速度を変更して再度音声ガイダンスを行うことを特徴とする請求項1から請求項12のうちいずれか1項に記載の車載用ガイダンス装置。
【請求項16】
搭乗者に対し必要な情報を提供する車載用ガイダンス装置において、
音声ガイダンスを出力する複数の音出力手段と、
車室内の環境音を収集する音入力手段と、
前記音入力手段から取得した車内環境音の音量とに基づき、車内の会話音量を判定して該判定結果を出力する会話音量判定手段と、
前記会話音量判定手段から出力された判定結果及びガイダンス内容に基づき、前記複数の音出力手段から音声ガイダンスを出力する音出力手段を選択するガイダンス出力制御手段とを備えたことを特徴とする車載用ガイダンス装置。
【請求項17】
搭乗者に対し必要な情報を提供する車載用ガイダンス装置において、
車室内の会話音を収集する会話音収集手段と、
前記会話音収集手段により収集された会話音の音量を判定する会話音量判定手段と、
前記会話音量判定手段の判定結果に基づき、音声出力装置からの出力音量を変化させる音出力手段とを備えたことを特徴とする車載用ガイダンス装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−108522(P2012−108522A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−281635(P2011−281635)
【出願日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【分割の表示】特願2007−319602(P2007−319602)の分割
【原出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】