説明

車載用ナビゲーション装置

【課題】車両に関する盗難を防止する車載用ナビゲーション装置
【解決手段】 車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、施設データおよび地図データを記憶する記憶手段と、目的地の指定を行う入力手段と、出力手段と、前記入力手段により目的地が指定されると前記地図データを用いて該目的地までの最適経路を探索し、前記出力手段を介して経路案内を行う制御手段と、を備えた車載用ナビゲーション装置において、前記施設データには、少なくとも施設毎の位置と種別、さらに盗難情報が含まれており、前記制御手段は、前記目的地の前記盗難情報に基づき、前記目的地が盗難多発施設か否かを判別し、前記目的地が盗難多発施設でないとき、前記目的地から所定範囲内に前記目的地と同種別の盗難多発施設が存在するか否かを検出し、前記目的地と同種別の盗難多発施設の存在を検出すると前記出力手段を介して盗難警告を出力することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザが目的地を指定したとき、指定した目的地を中心とした所定範囲内に、指定した目的地の施設と同種の盗難多発施設が存在するときユーザに対して盗難警告を報知する車載用ナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、車両盗難や車両内の物品を狙った車上荒らしが多発している。そのため、盗難を防止することが可能な車載用ナビゲーション装置が望まれている。
【0003】
そして、特許文献1(特開2006−72928号公報)には、使用者の利便性を損なうことなく車両盗難や車上荒らしを防止することが可能な車両盗難防止システムが開示されている。
【0004】
この特許文献1は、周辺監視センサやカメラなどを用いて車両盗難を検出する車載機器と通信回線で接続され、複数のセキュリティレベルを有する車両盗難防止サービスを提供する管理センタを備える車両盗難防止システムに関するものである。上記車両盗難防止システムは、車両が駐車したことを検出すると、車両が駐車した場所を検出し、次に、少なくとも駐車場所を含む駐車地域の盗難の起こり易さである盗難発生レベルを算出する。そして、ユーザの現在位置を検出し、ユーザの現在位置と駐車場所との距離を算出して、上記盗難発生レベルと上記算出した距離に基づいてセキュリティレベルを変更する。セキュリティレベルを変更することで、盗難発生の危険性が高いときに周辺監視センサやカメラなどを動作させる高いセキュリティレベルに設定することができ、車両盗難や車上荒らしを防止することが可能となっている。また、セキュリティレベルを変更する方法として、ユーザのスケジュールから次回車両を使用する時間を算出し、上記盗難発生レベルと上記算出した時間に基づきセキュリティレベルを変更することや上記算出した距離、上記算出した時間および盗難発生レベルに基づいて、セキュリティレベルを変更することが開示されている。
【特許文献1】特開2006−72928号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、セキュリティレベルを変更するために、周辺監視センサ、カメラなどの侵入者を検出するための種々の盗難防止装置および通信回線が必要でありコストが高くなると共に、通信障害などが生じた場合に車両盗難防止システムが利用できないという問題がある。
【0006】
さらに、上記特許文献1は、車両が目的地である駐車場に駐車を行った後に処理を行うシステムであるため、目的地である駐車場が盗難発生レベルの高い施設であることを出発前に知ることができないという問題がある。
【0007】
そこで、上記の課題を解決すべく、本願発明は、ナビゲーション機能を備えた装置内に、少なくとも、盗難情報と、警告を報知する出力手段とを有することで、周辺監視センサ、カメラなどの種々の盗難防止装置の設置および外部との通信を行わずして車両盗難や車上荒らしなどを未然に防ぐことができる。
【0008】
さらに、本願発明は、目的地が指定された時点で、目的地が盗難の多発している施設である盗難多発施設か否かを判別し、盗難多発施設であれば出力手段を介して盗難警告を報知し、そして、盗難多発施設でなければ、目的地を中心とした所定範囲内に上記指定された目的地と同種の盗難多発施設があるか否かを判別し、所定範囲内に同種の盗難多発施設があれば出力手段を介して盗難警告を報知することで、ユーザに対して事前に指定した目的地が盗難多発施設であるという旨の盗難警告を報知することが可能であり、且つ、指定された目的地の近くに同種の盗難多発施設が存在すれば、盗難発生の危険性が高いと判断し、同種の盗難多発施設の存在を知らせることで、より車両盗難や車上荒らしなどを未然に防ぐことが可能な車載用ナビゲーション装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、施設データおよび地図データを記憶する記憶手段と、目的地の指定を行う入力手段と、出力手段と、前記入力手段により目的地が指定されると前記地図データを用いて該目的地までの最適経路を探索し、前記出力手段を介して経路案内を行う制御手段と、を備えた車載用ナビゲーション装置において、前記施設データには、少なくとも施設毎の位置と種別、さらに盗難情報が含まれており、前記制御手段は、前記目的地の前記盗難情報に基づき、前記目的地が盗難多発施設か否かを判別し、前記目的地が盗難多発施設でないとき、前記目的地から所定範囲内に前記目的地と同種別の盗難多発施設が存在するか否かを検出し、前記目的地と同種別の盗難多発施設の存在を検出すると前記出力手段を介して盗難警告を出力することを特徴とする。
【0010】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる車載用ナビゲーション装置において、前記制御手段は、前記所定範囲内に前記目的地と同種別の盗難多発施設の存在を検出すると前記出力手段を介して前記種別に応じた盗難警告を出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1にかかる発明においては、車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、施設データおよび地図データを記憶する記憶手段と、目的地の指定を行う入力手段と、出力手段と、前記入力手段により目的地が指定されると前記地図データを用いて該目的地までの最適経路を探索し、前記出力手段を介して経路案内を行う制御手段と、を備えた車載用ナビゲーション装置において、前記施設データには、少なくとも施設毎の位置と種別、さらに盗難情報が含まれており、前記制御手段は、前記目的地の前記盗難情報に基づき、前記目的地が盗難多発施設か否かを判別し、前記目的地が盗難多発施設でないとき、前記目的地から所定範囲内に前記目的地と同種別の盗難多発施設が存在するか否かを検出し、前記目的地と同種別の盗難多発施設の存在を検出すると前記出力手段を介して盗難警告を出力する。
【0012】
かかる構成によれば、ユーザにより目的地が指定されたとき、指定された目的地の近くに同種別の盗難多発施設が存在すると盗難警告を出力することで、指定された目的地が車両盗難や車上荒らしなどの危険性が高い施設であることを知らせることが可能である。
【0013】
請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかる車載用ナビゲーション装置において、前記制御手段は、前記所定範囲内に前記目的地と同種別の盗難多発施設の存在を検出すると前記出力手段を介して前記種別に応じた盗難警告を出力する。
【0014】
かかる構成によれば、例えば、種別がコンビニエンスストアのときでは、停車時間が短く、ロックのし忘れが多いなどの種別の特性を考慮した盗難警告を出力することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の具体例を実施例及び図面を用いて説明する。但し、以下に示す実施例は、車載用ナビゲーション装置を例示するものであるが、本発明をこの車載用ナビゲーション装置に特定するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の車載用ナビゲーション装置にも等しく適応し得るものである。
【実施例】
【0016】
図1は、本発明に係る車載用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。車載用ナビゲーション装置1は、制御手段10、現在位置検出手段11、地図記憶手段12、表示手段13、音声出力手段14、入力手段15、を備えて構成される。
【0017】
制御手段10は、図示しないCPU、ROMおよびRAMを備え、ROMに記憶された種々の制御プログラムに基づきCPUが演算処理を行うことで車載用ナビゲーション装置1における各部の動作を制御するものであり、制御手段10は、経路探索機能、盗難多発施設判定機能および出力制御機能を有している。なお、これらの機能については後述する。
【0018】
現在位置検出手段11は、複数のGPS衛星からの信号を一定の周期で受信して現在位置を測位するGPS受信機を備えている。また、車両に加速度センサや舵角センサなどの各種のセンサを設け、各種センサ出力を取得して現在位置を算出して推測航法を行う自立航法機能を備えてもよく、自立航法機能を備えることによりトンネル内などのGPS電波が受信できない場合でも、現在位置を検出することが可能となる。
【0019】
地図記憶手段12は、各道路の交差点や分岐点などの結節点をノードとし、それぞれのノード間を結ぶ経路をリンクとしたノードデータとリンクデータを含む道路データを記憶する。ノードデータには、ノード番号、ノードの位置座標、接続リンク本数、交差点名称などが含まれるほか、交差点等の案内地点に対応する案内ポイントおよび右折や左折、直進などを案内する案内データも記憶されている。リンクデータには、起点および終点となるノード番号、高速道路や国道などの道路種別、リンク長、所要時間、車線数、車道幅などが含まれる。
【0020】
また、地図記憶手段12には、駐車場やコンビニエンスストアなどの施設毎の施設データも記憶されている。施設データには、施設の名称、位置座標、営業時間、種別、ランドマークなどの施設の画像が含まれ、さらに、施設データには、盗難情報も含まれている。
【0021】
盗難情報とは、施設毎に車両盗難や車上荒らしなどの盗難が多発している施設であるか否かの情報である。
【0022】
なお、盗難情報は、予めHDD(Hard Disk Drive)などの記憶媒体に記憶しておくほか、別途通信部を設け、盗難情報が収集されている各都道府県の警察などのサーバと通信を行うことで、最新の盗難情報を得ることができる。
【0023】
また、本実施例中では盗難が多発している施設を盗難多発施設として説明する。
【0024】
ここで、図2を用いて、地図記憶手段12に記憶された施設データの説明を行う。図2に示すように、施設データには、AAパーキングなどの施設毎の名称、経度と緯度からなる施設の位置座標、例えば、CC食堂においては10時00分から21時00分までと記憶されている営業時間、屋内駐車場や飲食店などの種別、そして、盗難多発施設であるか否かの情報が記憶されている。
【0025】
また、図2では、施設の名称、位置座標、営業時間、種別、盗難多発施設であるか否かの情報のみを記載したが、これに限ることはなく、例えば、施設の住所や連絡先などのデータも記憶するようにしてもよい。
【0026】
さらに、盗難情報も、盗難多発施設であるか否かの情報のみに限ることはなく、例えば、盗難の発生率、車両盗難や車上荒らしなどの盗難の種別なども記憶するようにしてもよい。また、記憶した盗難の発生率が所定値以上か否かを判別し、所定値以上であれば盗難多発施設であると判別し、所定値未満であれば盗難多発施設でないと判別するようにしてもよい。
【0027】
表示手段13は、LCD(液晶表示装置)や有機ELDなどの表示装置から構成され、制御手段10の指示により地図記憶手段12に記憶されている道路データおよび施設データに含まれる画像や盗難警告メッセージなどを表示するための装置である。
【0028】
音声出力手段14は、スピーカーなどで構成され、制御手段10の指示により経路案内に必要な音声案内メッセージや盗難警告メッセージなどを出力する。
【0029】
入力手段15は、表示手段13の表示画面上に設置されたタッチパネル、リモコン、各種キーなどにより構成され、車載用ナビゲーション装置1の電源ON/OFF等の各種操作入力や、経路探索時の目的地および経由地などの指定を行うためのインターフェースである。
【0030】
ここで、経路探索時の目的地および経由地の指定は、表示手段13に表示された地図上から上記タッチパネルなどを用いることでユーザが所望する目的地を指定することが可能であるほか、ジャンル検索や周辺施設検索などの施設検索機能を備え、施設検索機能で施設を検索し、目的地および経由地などに指定することも可能である。
【0031】
次に、上述した制御手段10が有している経路探索機能、盗難多発施設判定機能および出力制御機能について説明を行う。
【0032】
経路探索機能は、入力手段15を介してユーザにより出発地および目的地が指定されると、地図記憶手段12に記憶されている道路データを参照し、出発地から目的地に至る最適経路を探索する。
【0033】
ここで、最適経路とは、現在位置またはユーザによって指定された出発地に対応するノードからユーザによって指定された目的地に対応するノードまでに至るリンクとノードをダイクストラ法などの各種の手法によって探索し、リンク長や所要時間などを累積し、総リンク長または総所要時間などが最短となる経路を最適経路とし、当該経路に属するノードやリンクを最適経路データとして提供する。
【0034】
次に、盗難多発施設判定機能を、図3および図4のフローチャートを用いて説明する。
【0035】
まず、ある施設が目的地としてユーザにより指定されると、地図記憶手段12に記憶された施設データに含まれる盗難多発施設であるか否かの情報を参照して、目的地に指定された施設(A)が盗難多発施設であるか否かを判別する(ステップS11)。
【0036】
ステップS11の処理において、目的地に指定された施設(A)が盗難多発施設であると判別すると(ステップS11のY)、RAMに目的地に指定された施設(A)が盗難多発施設であるという旨の情報を一時記憶し(ステップS12)、本機能の処理を終了する。
【0037】
ステップS11の処理において、目的地に指定された施設(A)が盗難多発施設でないと判別すると(ステップS11のN)、目的地に指定された施設(A)を中心として予め定められた距離(例えば、500m)を半径とした範囲を算出する(ステップS13)。
【0038】
なお、本実施例中では、目的地に指定された施設を中心として予め定められた距離を半径とした範囲を単に所定範囲と記載する。
【0039】
そして、ステップS13の処理において算出した所定範囲内に、目的地に指定された施設(A)と同種の盗難多発施設(B)があるか否かを判別する(ステップS14)。
【0040】
ステップS14の処理において、所定範囲内に、目的地に指定された施設(A)と同種の盗難多発施設(B)があると判別すると(ステップS14のY)、RAMに所定範囲内に、目的地に指定された施設(A)と同種の盗難多発施設(B)があるという旨の情報を一時記憶し(ステップS15)、本機能の処理を終了する。
【0041】
なお、ステップS14の処理において、所定範囲内に、目的地に指定された施設(A)と同種の盗難多発施設(B)がないと判別すると(ステップS14のN)、本機能の処理を終了する。
【0042】
ここで、目的地に指定された施設と同種の盗難多発施設とは、地図記憶手段12に記憶された施設データに含まれる施設の種別が目的地に指定された施設と同じであり、且つ、上記施設データに含まれる盗難多発施設であるか否かの情報が、盗難多発施設である施設のことである。例えば、図2を用いて説明すると、目的地に指定された施設の種別が屋外駐車場である場合は、BB駐車場が目的地に指定された施設と同種の盗難多発施設となる。
【0043】
出力制御機能は、表示手段13および音声出力手段14から出力する各種画像出力および各種音声出力を制御する機能である。上記盗難多発施設判定機能によりRAMに一時記憶された情報を参照して、目的地に指定された施設が盗難多発施設である場合は、「目的地に指定した施設は盗難が多発している施設です。」などの目的地に指定した施設が盗難多発施設であるという旨の音声出力制御を行い、且つ、同様のメッセージを表示画面に表示させる制御を行う。また、目的地に指定された施設の所定範囲内に同種の盗難多発施設がある場合は、例えば、施設の種別がコンビニエンスストアのときは、「指定された目的地はコンビニです。この近くのコンビニで盗難が多発しています。立ち寄る際は短い時間でもロックをしましょう。」など施設の種別に応じて目的地に指定した施設の近くに目的地に指定された施設と同種の盗難多発施設が存在するという旨の音声出力制御を行い、且つ、同様のメッセージを表示画面に表示させるように制御する。
【0044】
なお、所定範囲内に同種の盗難多発施設が存在する場合に盗難警告を報知する理由としては、車両盗難や車上荒らしは、過去に盗難が発生した施設から比較的近距離に存在する施設で多発するケースがあり、さらに、車両盗難や車上荒らしは、例えば、施設の種別がコンビニエンスストアのときでは、停車時間が短く、ロックのし忘れや安易なロックしか行わないなどの施設の種別毎の特性を逆手にとって犯行が行われるケースがあるため、目的地に指定された施設が盗難多発施設ではなかったとしても、目的地に指定された施設の近くに同種の盗難多発施設がある場合には、盗難多発施設と同様に盗難発生の危険性を有していると考えられ、盗難多発施設と同様に盗難警告を報知すべきであると考えたためである。
【0045】
なお、盗難警告を報知するための、複数の盗難警告メッセージはRAMなどの記憶媒体に記憶されている。
【0046】
次に、図5のフローチャートを用いて本実施例の制御手段10の動作制御について説明を行う。
【0047】
まず、ユーザが入力手段15を操作して、目的地を指定すると(ステップS1)、ステップS1の処理において、指定された目的地は施設か否かを判別する(ステップS2)。
【0048】
ステップS2の処理において、指定された目的地は施設であると判別すると(ステップS2のY)、地図記憶手段12に記憶された施設データに含まれる盗難情報を参照して、指定された目的地が盗難多発施設であるか否かを判別する(ステップS3)。
【0049】
ステップS3の処理において、盗難多発施設であると判別すると(ステップS3のY)、ステップS4の処理へ進む。
【0050】
ステップS4の処理では、表示手段13および音声出力手段14を介して目的地が盗難多発施設であるという旨の報知を行い(ステップS4)、本発明の処理を終了する。
【0051】
ステップS3の処理において、盗難多発施設でないと判別すると(ステップS3のN)、ステップS5の処理へ進み、指定された目的地を中心とした所定範囲を算出する(ステップS5)。
【0052】
次に、ステップS6の処理へ進み、算出した所定範囲内に指定された目的地の施設と同種の盗難多発施設があるか否かを判別する(ステップS6)。
【0053】
ステップS6の処理において、算出した所定範囲内に指定された目的地と同種の盗難多発施設があると判別すると(ステップS6のY)、ステップS7の処理へ進む。
【0054】
ステップS7の処理では、表示手段13および音声出力手段14を介して施設の種別に応じて目的地に指定された施設の近くに目的地に指定された施設と同種の盗難多発施設が存在するという旨の報知を行い(ステップS7)、本発明の処理を終了する。
【0055】
なお、ステップS6の処理において、算出した所定範囲内に指定された目的地の施設と同種の盗難多発施設がないと判別した場合(ステップS6のN)、および、ステップS2の処理において、指定された目的地は施設でないと判別すると(ステップS2のN)、本発明の処理を終了する。
【0056】
なお、本発明の処理を終了した後は、ステップS1の処理において、指定された目的地までの経路探索、経路案内の処理を行う。
【0057】
以上が本発明の実施例であるが、本発明を上記実施例に限ることはなく、例えば、施設データに含まれる施設の種別のほかに、屋内駐車場や立体駐車場などの施設の駐車場の種別を記憶し、同種の盗難多発施設を判別する際に、施設の種別ではなく施設の駐車場の種別を用いて判別するようにしてもよい。
【0058】
図6を用いて詳細に説明すると、例えば、EEコンビニでは、施設の種別がコンビニエンスストアと記憶され、駐車場の種別が屋外駐車場と記憶されている。そして、上記駐車場の種別を用いて同種の盗難多発施設を判別する。例えば、目的地に指定された施設の駐車場の種別が屋外駐車場のとき、同種の盗難多発施設は、BB駐車場とEEコンビニとなる。
【0059】
また、報知を行うタイミングも目的地が指定されたときのみに限らず、車両が目的地付近に近づいた際に、再度報知を行うようにしてもよい。
【0060】
さらに、上記所定範囲内に複数の同種の盗難多発施設が存在した場合は、盗難発生の危険性がかなり高いと思われるため、「指定された目的地はコンビニです。この近くの複数のコンビニで盗難が多発しています。盗難発生の危険性が高いため、立ち寄る際は短い時間でもロックをしましょう。」などの施設の種別に応じて目的地に指定した施設の近くに目的地に指定された施設と同種の盗難多発施設が複数存在し、盗難発生の危険性が高いという旨の盗難警告を報知するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係る実施例の車載用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】地図記憶手段に記憶された施設データの例を示す説明図である。
【図3】制御手段が有している盗難多発施設判定機能の説明図である。
【図4】制御手段が有している盗難多発施設判定機能の動作を示すフローチャートである。
【図5】本実施例の車載用ナビゲーション装置の制御手段の動作制御を示すフローチャートである。
【図6】地図記憶手段に記憶された駐車場の種別を含む施設データの例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0062】
1 : 車載用ナビゲーション装置
10 : 制御手段
11 : 現在位置検出手段
12 : 地図記憶手段
13 : 表示手段
14 : 音声出力手段
15 : 入力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の現在位置を検出する現在位置検出手段と、施設データおよび地図データを記憶する記憶手段と、目的地の指定を行う入力手段と、出力手段と、前記入力手段により目的地が指定されると前記地図データを用いて該目的地までの最適経路を探索し、前記出力手段を介して経路案内を行う制御手段と、を備えた車載用ナビゲーション装置において、
前記施設データには、少なくとも施設毎の位置と種別、さらに盗難情報が含まれており、前記制御手段は、前記目的地の前記盗難情報に基づき、前記目的地が盗難多発施設か否かを判別し、前記目的地が盗難多発施設でないとき、前記目的地から所定範囲内に前記目的地と同種別の盗難多発施設が存在するか否かを検出し、前記目的地と同種別の盗難多発施設の存在を検出すると前記出力手段を介して盗難警告を出力することを特徴とする車載用ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記所定範囲内に前記目的地と同種別の盗難多発施設の存在を検出すると前記出力手段を介して前記種別に応じた盗難警告を出力することを特徴とする請求項1に記載の車載用ナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−151734(P2010−151734A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−332394(P2008−332394)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】