説明

車載用ナビゲーション装置

【課題】ハイウェイが含まれる案内経路上で通過するハイウェイ入口、料金所あるいはハイウェイ出口の情報を運転中に容易に把握する。
【解決手段】案内経路に含まれている高速道路あるいは有料道路の出入口または高速道路あるいは有料道路の料金所のうち、自車の現在位置から当該案内経路の経路上で最初に通過する出入口または料金所に関する情報を前記案内経路から抽出し、当該出入口の情報または当該料金所の情報を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載用ナビゲーション装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両を運転する場合に、運転者を支援するために、出発地から目的地までの経路案内を行う車載用ナビゲーション装置が知られている。
この車載用ナビゲーション装置では、ユーザが出発地および経由地(最終経由地が目的地に相当)を設定すると、出発地から全ての経由地を通って、最終経由地に至るまでの案内経路の検索が行われ、表示装置に案内経路を含む地図が表示されて、経路案内を音声と表示により行うこととなっていた(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−20334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、高速道路、有料道路などのハイウェイを案内経路に含む場合に、高速道路や有料道路においては、出入口が限られているため、食事やトイレのための休憩をどこで取るか(例えば、ハイウェイ内のパーキングエリアや、一般道路上など)等の大まかなドライブ計画をドライブ中に立てる場合には、それらを通過できる時刻などを大まかに把握できることが好ましい。特にロングドライブ時には、より安全に効率的な運転を行うために、そのような情報を容易かつ確実に取得することが望まれていた。
そこで、本発明の目的は、案内経路に高速道路や有料道路などのハイウェイが含まれる場合に、通過するハイウェイ入口、料金所あるいはハイウェイ出口の情報を運転中に容易に把握することが可能な車載用ナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、経路データベースを参照して案内経路を探索し、表示装置の地図上に表示して経路案内を行う車載用ナビゲーション装置において、前記案内経路に含まれている高速道路あるいは有料道路の出入口または高速道路あるいは有料道路の料金所のうち、自車の現在位置から当該案内経路の経路上で最初に通過する出入口または料金所に関する情報を前記案内経路から抽出し、当該出入口の情報または当該料金所の情報を表示することを特徴とする。
上記構成によれば、案内経路に含まれている高速道路あるいは有料道路の出入口または高速道路あるいは有料道路の料金所のうち、自車の現在位置から当該案内経路の経路上で最初に通過する出入口または料金所に関する情報を前記案内経路から抽出し、当該出入口の情報または当該料金所の情報を表示する。
したがって、ハイウェイ入口、料金所あるいはハイウェイ出口の情報を容易かつ確実に運転中に把握して、容易に運転計画を立てることができる。
【0006】
本発明の第2態様は、第1態様において、前記出入口に関する情報または料金所の情報は、自車の現在位置から当該出入口または当該料金所までの距離および所要時間のうち少なくともいずれか一方を含むことを特徴とする。
上記構成によれば、出入口に関する情報または料金所の情報は、当該出入口または当該料金所の名称と、自車の現在位置から当該出入口または当該料金所までの距離および通過予想時刻のうち少なくともいずれか一方と、を含むので、ユーザは、当該出入口または当該料金所の名称と、距離および通過予想時刻のうち少なくともいずれか一方と、に基づいて、容易に運転計画を立てることができる。
【0007】
本発明の第3態様は、第1態様又は第2態様において、表示対象の前記出入口に関する情報または料金所の情報は、自車が当該出入口または当該料金所を通過するまで表示することを特徴とする。
上記構成によれば、表示対象の前記出入口に関する情報または料金所の情報は、自車が当該出入口または当該料金所を通過するまでは表示されるので、ユーザは、確実にこれらの情報を取得することができる。
【0008】
本発明の第4態様は、第1態様ないし第3態様のいずれかにおいて、前記出入口に関する情報または料金所の情報は、自車が当該出入口または料金所を通過した後は、表示対象から除外することを特徴とする。
上記構成によれば、出入口に関する情報または料金所の情報は、自車が当該出入口または料金所を通過した後は、表示対象から除外されるため、ユーザが誤ってこれらの情報を取得してしまうことを防止することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、案内経路に高速道路や有料道路などのハイウェイが含まれる場合に、案内経路上で通過するハイウェイ入口、料金所あるいはハイウェイ出口の情報を運転中に容易かつ確実に把握できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】カーナビゲーション装置の概要構成ブロック図である。
【図2】実施形態の表示画面の説明図である。
【図3】現在地地図追加情報設定メニューの説明図である。
【図4】実施形態の処理フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
図1は、カーナビゲーション装置の概要構成ブロック図である。
カーナビゲーション装置10は、乗用車などの車両に搭載され、当該車両の経路案内を行うナビゲーション機能や施設検索機能を有する装置である。
カーナビゲーション装置10は、GPSユニット11と、ジャイロユニット12と、自己が搭載された車両側から車両の走行状態を示す信号が入力されるインターフェース(I/F)部13と、記憶部14と、操作部15と、表示制御部16と、表示部17と、音声出力制御部18と、音声出力部19と、無線ネットワーク制御部20と、これら各部を中枢的に制御する制御部21と、を備えている。
【0012】
GPSユニット11は、GPSアンテナ11aを介してGPS衛星からのGPS電波を受信し、GPS電波に重畳されたGPS信号から、車両の現在位置を示す位置座標と進行方向とを演算により取得する。
ジャイロユニット12は、図示しないジャイロセンサーを備え、ジャイロセンサーにより検出した車両の相対的な方位情報を制御部21へ出力するものである。
インターフェース部13には、車両側から車両の走行状態を示す信号として、パーキングブレーキ信号BS及び車速パルス信号SPが入力される。これらの車両の走行状態を示す信号は制御部21に出力され、制御部21では、これらのパーキングブレーキ信号BS及び車速パルス信号SPに基づいて、車両の移動速度や、車両が現在走行中であるか、停止中であるかを判別可能になっている。
【0013】
記憶部14は、比較的大きなデータ格納領域を有する記録媒体を有するハードディスクドライブ装置、あるいは、CD/DVDドライブ装置を有して構成されている。この記憶部14には、経路案内のための制御プログラムのほか、地図情報や経路案内に供される表示画像データ等の各種データを格納した経路案内データベースが記憶される経路案内データベース14aを有している。
【0014】
操作部15は、複数の上記操作ボタン15a1〜15anに加え、さらに、上記表示部17の表示パネル17aの手前側に重ねて配設されたタッチパネル15bを有し、ユーザが表示パネル17aに表示されている各種ボタン表示に対応づけてタッチパネル15bに指などで触れた場合、触れた箇所を示す信号が制御部21に入力される。これにより、制御部21は、表示パネル17aに表示している各種ボタン表示の位置と対比して、ユーザがどのボタンをタッチ操作しようとしたかを特定する。
【0015】
表示部17は、上述した表示パネル17aを備え、この表示パネル17aとしては、例えば液晶ディスプレイパネルやEL(Electro Luminescent)ディスプレイパネル等を用いて構成することができる。表示制御部16は、図示しない描画プロセッサーを有し、制御部21から地図情報、ボタン表示等の表示指示を含む描画コマンドを受け取り、この描画コマンドに基づいた表示を行うように表示部17を制御する。
【0016】
音声出力制御部18は、図示しないD/Aコンバータ、アンプ等を備え、経路案内用の音声データ信号をディジタル/アナログ変換し、アンプにより増幅して、スピーカー等により構成される音声出力部19を介して車室内に音声出力する。
無線ネットワーク制御部20は、無線アンテナ20aを備え、図示しないアクセスポイントと無線通信を確立し、アクセスポイントを介して通信ネットワークに接続し、通信ネットワークを介して接続される外部サーバー等の他の装置との間でデータの送受信を制御する。
【0017】
制御部21は、カーナビゲーション装置10を構成する各部を中枢的に制御するCPU21aと、CPU21aの作業領域として機能し、各種データを一時的に記憶するRAM21cと、CPU21aにより実行される各種制御プログラムおよびデータが不揮発的に記憶されるROM21bとを備え、GPSユニット11とジャイロユニット12との検出結果に基づき車両の現在地及び進行方向を特定し、現在地周辺の地図を表示させる。また、制御部21は、経路案内アプリケーションを実行することにより、目的地が設定された場合、目的地までの最適経路(案内経路)を探索し、地図上に表示して目的地まで経路案内処理を実行する。
さらに本実施形態の制御部21は、探索した案内経路が高速道路あるいは有料道路などのハイウェイを含む場合には、自車の現在位置から当該案内経路の経路上で最初に通過する出入口または料金所に関する情報を案内経路から抽出し、当該出入口の情報または当該料金所の情報を表示するように制御を行って経路案内処理を実行する。
【0018】
図2は、実施形態の表示画面の説明図である。
表示部17の表示画面31には、自車の現在位置MV及び案内経路NVが表示された地図画面32と、案内経路における進行方向にある直近の交差点の情報を表示する交差点情報表示領域33と、時刻を表示する時刻表示領域34と、目的地を含む地図に切り替える地図位置切替ボタン35と、現在地メニューを表示させる現在地メニュー表示ボタン36と、地図表示モードを切り替えるモード変更ボタン37と、地図表示をヘディングアップモードで行うか、ノースアップモードで行うかを切り替える地図向き切替ボタン38と、表示している地図に含まれる自車両の周辺情報およびハイウェイ出入口情報を表示する情報表示領域39と、表示している地図の縮尺を変更する表示縮尺変更ボタン40と、オーディオの再生状態および変更を行うオーディオ再生状態ボタン45と、を備えている。
【0019】
ここで、地図位置切替ボタン35、現在地メニュー表示ボタン36、地図表示モード変更ボタン37、地図向き切替ボタン38、表示縮尺変更ボタン40及びオーディオ再生状態ボタン45は、表示パネル17a及びタッチパネル15bが共働して各ボタンとして機能している。なお、オーディオ再生状態ボタン45上には、例えば、オーディオ非再生時には、「オーディオオフ」と表示され、CD再生時には、「CD」と表示され、AM放送受信時には「AM」と表示され、FM放送受信時には「FM」と表示され、オーディオの再生状態を容易に把握できるようにしている。
上記構成において、地図位置切替ボタン35には、目的地までの距離、目的地までの予測到着時刻が表示されており、運転計画(ドライブプラン)を立てやすくなっている。
さらに情報表示領域39の上部は、表示している地図に含まれる自車両の周辺情報を表示する周辺情報表示領域39Aと、ハイウェイ出入口情報を表示するハイウェイ出入口情報表示領域39Bと、を備えている。
【0020】
ここで、ハイウェイ出入口情報表示領域39Bは、自車の現在位置から当該案内経路の経路上で最初に通過する表示対象の入口、出口あるいは料金所の種別を表す出入口種別アイコンを表示するアイコン表示領域41と、入口、出口あるいは料金所の名称を表示する名称表示領域42と、表示対象の入口、出口あるいは料金所の通過予想時刻を表示する通過予想時刻表示領域43と、表示対象の入口、出口あるいは料金所までの距離(=経路上の道程)を表示する距離表示領域44と、を備えている。
上記構成において、料金所の名称が取得できない場合には、名称表示領域42に単に「料金所」と表示する。
【0021】
また、通過予想時刻表示領域43には、12時間表示あるいは24時間表示のうち時刻表示領域34に表示する時刻に対して設定されている時間表示設定と同一の設定で、通過予想時刻の表示の後ろに「頃」という文字を付加して表示する。なお、通過予想時刻に代えて、所要時間を表示するようにしても良い。
また、距離表示領域44には、表示対象の入口、出口あるいは料金所までの距離をkm単位あるいはm単位で表示する。また、距離表示の更新は、表示状態に応じて、km単位、100m単位、m単位など適時行う。
【0022】
なお、探索した案内経路が高速道路あるいは有料道路などのハイウェイを含む場合であっても、新たにできた道路のように、ハイウェイ出入口情報がない場合には、ハイウェイ出入口情報表示領域39Bに「情報がありません」と表示する。さらに、探索した案内経路が高速道路あるいは有料道路などのハイウェイを含まない場合には、ハイウェイ出入口情報表示領域39Bに「ハイウェイを含むルート走行時に表示します」と表示する。
【0023】
図3は、現在地地図追加情報設定メニューの説明図である。
また、ユーザの設定により情報表示領域39にハイウェイ出入口情報表示領域39Bの表示そのものを行わないように構成することも可能である。この場合には、情報表示領域39には、周辺情報表示領域39Aのみが表示されることとなる。
この場合に、ユーザが情報表示領域39にハイウェイ出入口情報表示領域39Bを表示するように設定する場合には、図3に示すように、現在地地図追加情報設定メニュー51を表示させ、ハイウェイ出入口情報表示設定ボタン52を選択状態とし、ハイウェイ出入口情報表示領域39Bを表示しないように設定する場合には、ハイウェイ出入口情報表示設定ボタン52を非選択状態とすることとなる。
【0024】
図3の例の場合、表示可能な情報としては、ハイウェイ出入口情報以外に機能A、機能B、機能Cに関する情報が存在するが、これらは、排他的に選択可能となっており、機能A、機能Bあるいは機能Cに関する情報のいずれかを表示画面31に表示させる場合には、機能A情報表示設定ボタン53、機能B情報表示設定ボタン54、機能C情報表示設定ボタン55のうち、いずれかを選択状態とすることとなり、この場合には、選択状態にあったハイウェイ出入口情報表示設定ボタン52は非選択状態となる。また、ハイウェイ出入口情報、機能A情報、機能B情報及び機能C情報の全てを表示画面31に表示させたくない場合には、追加表示禁止ボタン56を選択状態とすることで、ハイウェイ出入口情報表示設定ボタン52能A情報表示設定ボタン53、機能B情報表示設定ボタン54及び機能C情報表示設定ボタン55は、全て非選択状態となる。
なお、以上の説明は、ハイウェイ出入口情報、機能A情報、機能B情報及び機能C情報のいずれかを排他的に選択する場合のものであったが、これらの情報のうち、複数の情報を選択して表示するように構成することも可能である。
【0025】
次に実施形態の動作について説明する。
図4は、実施形態の処理フローチャートである。
経路案内を行わせる場合、まず、ユーザは、操作部15を操作して、一または複数の経由地を設定して、案内経路の探索条件を設定する(ステップS11)。
具体的には、タッチパネル15bを介して、地図画面上で地点を直接入力したり、住所、電話番号、緯度・経度、地図コードなどの経由地指定情報を入力したりして経由地を特定する。
【0026】
これにより制御部21は、記憶部14の経路案内データベース14aを探索して、案内経路データを生成する(ステップS12)。この場合において、一の経由地を設定した場合には、当該経由地は目的地となり、自車の現在位置から目的地に至る案内経路を探索することとなる。また、複数の経由地を設定した場合には、最後に経由すべき経由地として設定された経由地が目的地となり、他の経由地は、目的地に向かう際に途中で経由する途中経由地となる。
【0027】
そして、案内経路を生成した制御部21は、図2に示したように、自車の現在位置MV及び案内経路NV(=案内経路データに相当)が表示された地図画面32を表示部17の表示画面31に表示する(ステップS13)。そして、制御部21は、生成した案内経路NVに従って、音声および画面表示により経路案内を行うこととなる。
次に制御部21は、生成した案内経路NVが高速道路、有料道路などのハイウェイを含むか否かを判別する(ステップS14)。具体的には、案内経路データをノードデータ及びリンクデータで構成した場合に、ノードデータ及びリンクデータにハイウェイを構成していることを表す属性データが含まれている場合に、案内経路NVが高速道路、有料道路などのハイウェイを含むと判別することとなる。
【0028】
ステップS14の判別において、生成した案内経路データが高速道路、有料道路などのハイウェイを含まない場合には(ステップS14;No)、制御部21は、生成した案内経路データに従って、通常の経路案内を行うこととなる。
ステップS14の判別において、生成した案内経路データが高速道路、有料道路などのハイウェイを含む場合には(ステップS14;Yes)、案内経路データからハイウェイ出入口情報を抽出する(ステップS15)。
そして、制御部21は、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bにハイウェイの出入口情報を表示することとなる(ステップS16)。
【0029】
その後、制御部21は、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bに表示しているハイウェイの入口、出口あるいは料金所を通過したか否かを自車位置およびマップマッチングの結果に基づいて判別する(ステップS17)。
ステップS17の判別において、未だ情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bに表示しているハイウェイの入口、出口あるいは料金所を通過していない場合には(ステップS17;No)、待機状態となる。
【0030】
また、ステップS17の判別において、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bに表示しているハイウェイの入口、出口あるいは料金所を通過した場合には(ステップS17;Yes)、制御部21は、次に情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bに表示すべきハイウェイの入口、出口あるいは料金所が存在するか否かを判別する(ステップS18)。
【0031】
ステップS18の判別において、次に情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bに表示すべきハイウェイの入口、出口あるいは料金所が存在する場合には(ステップS18;Yes)、処理を再びステップS16に移行して、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bに情報を表示することとなる。これにより、直前まで表示されていたハイウェイの入口、出口あるいは料金所の情報は、表示対象から除外されることとなり、不要な情報が誤ってユーザに取得されることがない。
また、ステップS18の判別において、次に情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bに表示すべきハイウェイの入口、出口あるいは料金所が存在しない場合には(ステップS18;No)、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bに「情報がありません」と表示して処理を終了する。
【0032】
ここで、ハイウェイ出入口情報の抽出についてより具体的に説明する。
まず、最も基本的な例を説明する。
一般道路から高速道路、有料道路などのハイウェイを経由して、再び一般道路に戻る場合、一般道路とハイウェイとの間には、ハイウェイの入口が存在し、ハイウェイ入口の後に料金所が存在する。さらにハイウェイから一般道路に戻る場合には、ハイウェイと一般道路との間にハイウェイの出口が存在する。
【0033】
したがって、このような状態で、自車両が一般道路を経由してハイウェイに向かう場合には、案内経路の経路上で最初に通過するのは、ハイウェイの入口となるので、制御部21は、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bにハイウェイの入口情報を表示することとなる。すなわち、アイコン表示領域41には、図2に示したように、ハイウェイの入口を表すアイコンが表示され、名称表示領域42には、ハイウェイの入口の名称(図2では、「浦和IC」)が表示され、通過予想時刻表示領域43には、ハイウェイの入口の通過予想時刻(図2では、「10:38頃」)が表示され、距離表示領域44には、ハイウェイの入口までの距離(図2では、「3.3km」)が表示される。
【0034】
そして、このハイウェイの入口情報は、対応する入口を通過するまで表示がなされる。
なお、対応する入口を通過する前に案内経路の再探索(リルート)がなされた場合には、情報表示領域39には、「情報がありません」と表示される。
ハイウェイの入口の通過後に、案内経路の経路上で最初に通過するのは、上述の例の場合には、料金所となるので、制御部21は、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bにハイウェイの料金所情報を表示することとなる。すなわち、アイコン表示領域41には、ハイウェイの料金所を表すアイコンが表示され、名称表示領域42には、当該料金所の名称が表示され、通過予想時刻表示領域43には、当該料金所の通過予想時刻が表示され、距離表示領域44には、当該料金所までの距離が表示される。そして、この料金所情報は、対応する料金所を通過するまで表示がなされる。
【0035】
次に、ハイウェイの料金所の通過後に、案内経路の経路上で最初に通過するのは、上述の例の場合には、ハイウェイの出口となるので、制御部21は、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bにハイウェイの出口情報を表示することとなる。すなわち、アイコン表示領域41には、ハイウェイの出口を表すアイコンが表示され、名称表示領域42には、当該出口の名称が表示され、通過予想時刻表示領域43には、当該出口の通過予想時刻が表示され、距離表示領域44には、当該出口までの距離が表示される。
そして、この出口情報は、対応する出口を通過するまで表示がなされる。
さらに、出口を通過後においては、表示すべき情報が無くなるため、情報表示領域39には、「情報がありません」と表示される。
【0036】
以上の説明のように、本実施形態によれば、案内経路にハイウェイが含まれている場合に、案内経路上で最初に通過するハイウェイの入口、出口または料金所の情報を表示するので、ドライブ中に大まかな運転計画を容易に立てることができる。
これにより、食事やトイレのための休憩をいつ取ればよいのかを容易に把握でき、効率的な運転が行える。
また、ハイウェイの入口、出口あるいは料金所の通過時刻によって、料金の割引が適用され、料金が異なるような場合に、ハイウェイの入口、出口あるいは料金所の通過時刻を考慮した運転計画を容易に立てることができ、経費削減に貢献することも可能である。
【0037】
以上の説明は、一般道路とハイウェイとの間にランプウェイ(いわゆるランプ)が存在しない場合のものであったが、ランプウェイは、ハイウェイの本線ではないため、制御部21が実行する経路案内アプリケーション上では、一般道路と同様の扱いとなっている。
このため、ランプウェイ上に料金所が設けられている場合には、当該料金所は、ハイウェイの料金所とみなされないため、本実施形態では、ランプウェイ上の料金所については、これらが存在しないとみなして、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bに入口情報、出口情報あるいはハイウェイ本線上の料金所について表示するようにしている。
【0038】
すなわち、ランプウェイに設けられた料金所の手前の一般道路側に、ハイウェイの入口が存在する場合には、ハイウェイの入口を通過するまでは、制御部21は、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bにハイウェイの入口情報を表示することとなる。そして、入口を通過した後は、制御部21は、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bにハイウェイ本線上の料金所あるいはハイウェイの出口の情報を表示することとなる。なお、本線上に料金所がない場合には、直ちにハイウェイの出口の情報を表示することとなる。
【0039】
同様にして、ハイウェイの出口側のランプウェイに料金所が設けられている場合には、ハイウェイの出口を通過するまでは、制御部21は、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bにハイウェイの出口情報を表示することとなる。そして、出口を通過した後は、制御部21は、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bに「情報がありません」と表示することとなる。
以上の説明においては、情報表示領域39のハイウェイ出入口情報表示領域39Bにハイウェイの入口情報、出口情報あるいは料金所情報のいずれかを表示するものであったが、ハイウェイの入口に至るまでには、入口から出口に至るまでの複数の情報を順次表示し、ハイウェイの入口を通過した後は、経路上で通過予定の料金所および出口の情報を順次表示するように構成することも可能である。この場合において、料金所が複数存在する場合には、最初に通過する料金所の情報のみを表示するように構成することも可能である。
【符号の説明】
【0040】
10 カーナビゲーション装置
14a 経路案内データベース(経路データベース)
21 制御部
31 表示画面
32 地図画面
39 情報表示領域
39A 周辺情報表示領域
39B ハイウェイ出入口情報表示領域
41 アイコン表示領域
42 名称表示領域
43 通過予想時刻表示領域
44 距離表示領域
51 現在地地図追加情報設定メニュー
52 ハイウェイ出入口情報表示設定ボタン
53 オーディオ情報表示設定ボタン
54 マルチメータ情報表示設定ボタン
55 自車方位情報表示設定ボタン
56 追加表示禁止ボタン
MV 現在位置(自車位置)
NV 案内経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路データベースを参照して案内経路を探索し、表示装置の地図上に表示して経路案内を行う車載用ナビゲーション装置において、
前記案内経路に含まれている高速道路あるいは有料道路の出入口または高速道路あるいは有料道路の料金所のうち、自車の現在位置から当該案内経路の経路上で最初に通過する出入口または料金所に関する情報を前記案内経路から抽出し、当該出入口の情報または当該料金所の情報を表示することを特徴とする車載用ナビゲーション装置。
【請求項2】
請求項1記載の車載用ナビゲーション装置において、
前記出入口に関する情報または料金所の情報は、当該出入口または当該料金所の名称と、自車の現在位置から当該出入口または当該料金所までの距離および通過予想時刻のうち少なくともいずれか一方と、を含むことを特徴とする車載用ナビゲーション装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の車載用ナビゲーション装置において、
表示対象の前記出入口に関する情報または料金所の情報は、前記自車が当該出入口または当該料金所を通過するまで表示することを特徴とする車載用ナビゲーション装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車載用ナビゲーション装置において、
前記出入口に関する情報または料金所の情報は、前記自車が当該出入口または当該料金所を通過した後は、表示対象から除外することを特徴とする車載用ナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−227003(P2011−227003A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−99262(P2010−99262)
【出願日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】