説明

車載用情報提示装置及びプログラム

【課題】従来の2.5GHz帯のVICS及び5.8GHz帯のDSRCによる同様の情報提供システムに対応した車載機器において、両システムにより情報提供を受けるタイミングや情報内容の重複により生じるおそれがある問題を極力解決する。
【解決手段】車載用情報提示装置において、第1の路側機から第1の周波数により配信される第1の情報を受信する第1の受信手段13と、第2の路側機から第2の周波数により配信される第2の情報を受信する第2の受信手段12と、受信される第1情報又は第2情報に基づき、情報内容の提示を行う提示手段16と、併設地点に設置された第1の路側機及び第2の路側機から第1情報及び第2情報を受信したことを検出する検出手段11と、検出手段による検出が行われた場合、受信した第1情報又は第2情報の提示に関し所定の制限を付与すべく、提示手段を制御する制御手段11とを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、路側機により提供される情報を受信して提示する車載用情報提示装置、及び該装置における制御手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高度道路交通システム(ITS)の一環として、FM多重放送や路側機により提供される交通情報を車載器で受信し、図形や文字で表示するVICS(道路交通情報通信システム)が運用されている。VICSでは、高速道路上では2.5GHz帯の電波ビーコンにより、64[Kbps]で情報提供が行われている。VICSによれば、VICSセンターで編集し処理された渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムで路側機から送信し、これらの情報をカーナビゲーション装置で受信し、地図上に重ね書きして表示することもできる。
【0003】
一方、高度道路交通システムの核となっているDSRC(専用狭域通信)システムは、現在ETCサービスに用いられている5.8GHz帯を用いたシステムに標準化されつつある。つまり今後、5.8GHz帯を用いたDSRCシステムにより、従来の高速道路での電波ビーコンによる2.5GHz帯を用いた交通情報や安全運転支援のための情報の提供、ETCサービス等を包含する多種多様なサービスが提供されることになる。したがって、現状の2.5GHz帯を用いたVICSによるサービスは、ある程度の移行期間を経て、5.8GHz帯のDSRCにより同様のサービスを提供するDSRC−VICSに切り替わってゆくことになる。
【0004】
なお、特許文献1には上述の2.5GHz帯のVICSシステム及び5.8GHz帯を用いたETCサービスに対応した車載器に関する開示がある。
【0005】
【特許文献1】特開2003-288682号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
2.5GHz帯の従来のVICSシステムから5.8GHz帯のDSRC−VICSへの移行期間においては、双方の周波数帯によるサービスが混在することになる。その間、DSRC用のインフラの拡充は徐々に進んでゆくことになるので、ある地点では2.5GHz帯の電波ビーコン(以下、「VICS路側機」という。)のみが設置されており、別の箇所では5.8GHz帯のビーコン(以下、「DSRC路側機」という。)も併せて設置されているといった場合が生じる。したがって、かかる移行期間においては、VICS路側機及びDSRC路側機双方からのサービスに対応した車載器があれば好都合である。
【0007】
しかしながら、かかる車載器を搭載して、VICS路側機及びDSRC路側機の双方が設置されている併設地点を通過する際、両路側機から送信される情報をどのように取り扱うべきかが問題となる。たとえば、そのような併設地点を通過する際、VICS路側機により第2レベルのVICS情報として、進行先の高速道路等で渋滞している区間を赤色で表示した簡易図形による渋滞情報が送られてくると同時に、DSRC路側機から、同様の情報ではあるがより詳細な図形や音声による情報が送られてる場合がある。
【0008】
この場合、VICS路側機との間の通信速度である64[Kbps]よりも、DSRC路側機との間の通信速度である1[Mbps]の方が格段に速いので、DSRC路側機からの情報(以下、「DSRC情報」という。)の受信の方が先に完了し、その後にVICS情報の受信が完了するというケースが多く生じると考えられる。そうすると、詳細なDSRC情報の受信を完了し、それに基づく表示を行ったにも拘らず、その後に受信を完了したVICS情報による簡易図形が上書きして表示され、詳細なDSRC情報による表示が消されてしまうという不都合を生じる。
【0009】
本発明の目的は、このような従来技術の問題点に鑑み、従来の2.5GHz帯のVICSに対応するとともに、5.8GHz帯のDSRCによる同様の情報提供システムにも対応した車載機器において、両システムにより情報提供を受けるタイミングや情報内容の重複により生じるおそれがある問題を極力解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、第1の発明に係る車載用情報提示装置は、第1の路側機から第1の周波数により配信される第1の情報を受信する第1の受信手段と、第2の路側機から第2の周波数により配信される第2の情報を受信する第2の受信手段と、前記第1受信手段により受信される第1情報又は前記第2受信手段により受信される第2情報に基づき、情報内容の提示を行う提示手段と、併設に設置された前記第1の路側機及び第2の路側機から前記第1受信手段及び第2受信手段が前記第1情報及び第2情報を受信したことを検出する検出手段と、前記検出手段による検出が行われた場合、前記受信した第1情報及び第2情報の提示に関し所定の制限を付与すべく、前記提示手段を制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0011】
ここで、第1の路側機、第1周波数、第1情報、及び第1受信手段としては、たとえばDSRC路側機、5.8GHz帯の周波数、DSRC情報、及びDSRC端末が該当する。第2の路側機、第2周波数、第2情報、及び第2受信手段としては、たとえばVICS路側機、2.5GHz帯の周波数、VICS情報、及びVICS端末が該当する。これは、逆であってもよい。提示手段としては、第1情報又は第2情報に基づき、その情報内容を音声出力や画像表示により提示する手段が該当する。併設に設置された第1の路側機及び第2の路側機から第1情報及び第2情報を受信したことの検出は、所定の短時間、たとえば数秒以内に第1情報及び第2情報双方の受信があったことを検出することによって行うことができる。所定の制限としては、たとえば、第1情報及び第2情報のうちのいずれか一方についての提示が全体として又は部分的に行われないようにするものや、いずれか一方についての提示のタイミングを遅らせるものが該当する。
【0012】
この構成において、車載用情報提示装置は、第1の路側機を車両が通過するとき、該路側機から配信される第1情報を、第1受信手段により受信し、提示手段によりその内容を提示することができる。一方、第2の路側機を車両が通過するとき、該路側機から配信される第2情報を、第2受信手段により受信し、提示手段によりその内容を提示することができる。他方、第1の路側機及び第2の路側機が併設された地点を車両が通過するとき、これらの路側機から第1受信手段及び第2受信手段が第1情報及び第2情報を受信したことを検出手段により検出することができる。その場合には、制御手段により、受信した第1情報及び第2情報の提示に関し所定の制限を付与すべく、提示手段を制御する。その際、制御手段は、たとえば、第2情報についての提示を制限し、第1情報の提示が優先的になされるように提示手段を制御することができる。
【0013】
第2の発明に係る車載用情報提示装置は、第1発明において、前記所定の制限は、前記受信した第2情報についての提示が行われないようにするものであることを特徴とする。
【0014】
第3の発明に係る車載用情報提示装置は、第1発明において、前記所定の制限は、前記受信した第1情報及び第2情報のうちのタイムスタンプの古い方については提示が行われないようにするものであることを特徴とする。
【0015】
第4の発明に係る車載用情報提示装置は、第1発明において、前記所定の制限は、前記受信した第1情報及び第2情報のうちのいずれか一方については、所定の期間が経過してから提示が行われるようにするものであることを特徴とする。
【0016】
第5の発明に係る車載用情報提示装置は、第1の路側機から第1の周波数により配信される第1の情報を受信する第1の受信手段と、第2の路側機から第2の周波数により配信される第2の情報を受信する第2の受信手段と、前記第1受信手段により受信される第1情報又は前記第2受信手段により受信される第2情報に基づき、情報内容の提示を行う提示手段と、第1の地点及びその後に到達する第2の地点において、前記第1地点で前記第1受信手段による第1情報の受信が行われる場合、前記第2地点で前記第2受信手段により受信される第2情報についての前記提示手段による提示に関し、前記第2情報について所定の制限を付与すべく、前記提示手段を制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0017】
第6の発明に係る車載用情報提示装置は、第5発明において、前記所定の制限は、前記第1情報の受信時点から所定の時間が経過するまでに、又は前記第1地点を基準とする所定の範囲を車両が脱するまでに、該第2情報の受信が行われるとき、該第2情報に基づく前記提示手段による提示は行われないようにするものであることを特徴とする。
【0018】
第7の発明に係る車載用情報提示装置は、第5発明において、前記所定の制限は、前記第2地点で受信される第2情報のタイムスタンプが、前記第1地点で受信される第1情報のタイムスタンプに一致する場合、前記第2地点で受信される第2情報についての前記提示手段による提示が行われないようにするものであることを特徴とする。
【0019】
第8の発明に係る車載用情報提示装置は、第5発明において、前記所定の制限は、前記第1情報に画像データが含まれ、前記第2情報に画像データ及び音声データが含まれ、かつ該第1情報及び第2情報のタイムスタンプが一致し又は該第1情報及び第2情報の受信時刻の差が所定以下である場合には、該第1情報についてはその画像データが提示されるが、該第2情報についてはその音声データが提示され、画像データは提示されないようにするものであることを特徴とする。
【0020】
第9の発明に係る車載用情報提示装置は、第5発明において、前記所定の制限は、前記第1情報及び第2情報が地図表示型のものであり、かつ前記第1地点から第2地点に至るまでに所定時間が経過していない場合には、該第2情報に基づく提示が行われないようにするものであることを特徴とする。
【0021】
第10の発明に係る車載用情報提示装置は、第1の路側機から第1の周波数により配信される第1の情報を受信する第1の受信手段と、第2の路側機から第2の周波数により配信される第2の情報を受信する第2の受信手段と、前記第1受信手段により受信される第1情報に基づく表示を行う第1の表示手段と、前記第2受信手段により受信される第2情報に基づく表示を前記第1表示手段とは独立に行う第2の表示手段とを具備することを特徴とする。
【0022】
第11の発明に係るプログラムは、第1〜第9のいずれかの発明に係る車載用情報提示装置における制御手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、併設に設置された第1の路側機及び第2の路側機から第1情報及び第2情報を受信したことを検出したとき、受信した第1情報及び第2情報の提示に関し所定の制限を付与すべく、提示手段を制御するようにしたため、第1情報の提示と第2情報の提示とが時間的又は内容的に重複することによる問題を極力解決することができる。
【0024】
また、併設に設置された第1の路側機及び第2の路側機から第1情報及び第2情報を受信したことを検出したとき、受信した第2情報についての提示が行われないようにしたため、たとえば、第2情報によって、より詳細な第1情報についての提示が上書きされ、消されてしまうのを防止するとともに、第1情報を優先的に提示することができる。
【0025】
また、併設に設置された第1の路側機及び第2の路側機から第1情報及び第2情報を受信したことを検出したとき、受信した第1情報及び第2情報のうちのタイムスタンプの古い方については提示が行われないようにしたため、新しい情報の提示を優先して行うことができる。
【0026】
また、併設に設置された第1の路側機及び第1の路側機から第1情報及び第2情報を受信したことを検出したとき、受信した第1情報及び第2情報のうちのいずれか一方については、所定の期間が経過してから提示が行われるようにしたため、一方の情報が他方の情報によってすぐに上書きされ、消されてしまうのを防止しつつ、双方の情報の提示を行うことができる。
【0027】
また、第1の地点及びその後に到達する第2の地点において、第1地点で第1情報の受信が行われる場合、第2地点で受信される第2情報についての提示手段による提示に関し、第2情報について所定の制限を付与すべく、提示手段を制御するようにしたため、第1情報及び第2情報の内容における詳細度の差異に基づいて生じるおそれのある問題を極力解決することができる。
【0028】
また、第1情報の受信時点から所定の時間が経過するまでに、又は第1地点を基準とする所定の範囲を車両が脱するまでに、第2情報の受信が行われるとき、第2情報に基づく提示手段による提示は行われないようにしたため、たとえば、所定時間の間は、より詳細な第1情報の提示を、第2情報によって消されることなく維持し、大まかな第2情報の提示を排除することができる。
【0029】
また、第2地点で受信される第2情報のタイムスタンプが、第1地点で受信される第1情報のタイムスタンプに一致する場合、第2地点で受信される第2情報についての前記提示手段による提示が行われないようにしたため、新たな内容のものではない情報が再度第2地点において提示されるのを防止することができる。
【0030】
また、第1情報に画像データが含まれ、第2情報に画像データ及び音声データが含まれ、かつ第1情報及び第2情報のタイムスタンプが一致し又は第1情報及び第2情報の受信時刻の差が所定以下である場合には、第1情報についてはその画像データが提示されるが、第2情報についてはその音声データが提示され、画像データは提示されないようにしたため、第2地点においては第1情報の画像データの表示と、第2情報の音声出力とを合成して提示させることができる。
【0031】
また、第1情報及び第2情報が地図表示型のものであり、かつ第1地点から第2地点に至るまでに所定時間が経過していない場合には、第2情報に基づく提示が行われないようにしたため、たとえば、より詳細な第1情報に基づく地図表示による情報の提示が、それが有効であるにもかかわらず大まかな第2情報に基づく地図表示よる情報の提示によって上書きされ、置き換えられてしまうのを防止することができる。
【0032】
また、第1情報に基づく表示を行う第1の表示手段と、第2情報に基づく表示を第1表示手段とは別個独立に行う第2の表示手段とを設けるようにしたため、第1情報に基づく表示及び第2情報に基づく表示を、それぞれ独立に、並行して行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
図1は本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、このナビゲーション装置は、地図データベースや現在位置検出手段を備え、ナビゲーションのための種々の処理を行うナビゲーション処理部11、VICS路側機からのVICS情報を受信するVICS受信部12、DSRC路側機からのDSRC情報を受信するDSRC受信部13、VICS受信部12により受信した信号に対して復調処理等を施し、提示用のデータを出力するVICS処理部14、DSRC受信部13により受信した信号に対して復調処理等を施し、提示用のデータを出力するDSRC処理部15、並びに、ナビゲーション装置とユーザとの間のインタフェースとして機能する入出力部16を備える。
【0034】
入出力部16は、ユーザが操作入力を行うための操作入力部16a、画像による出力を行う画像出力部16b、及び音声による出力を行う音声出力部16cを備える。VICS処理部14及びDSRC処理部15からの提示用データには音声データ及び画像データが含まれ、それぞれ、音声出力部16c及び画像出力部16bに供給され、音声及び画像として出力される。
【0035】
ナビゲーション処理部11は、地図データベースや、現在位置検出手段が検出する現在位置等に基づき、経路案内のための地図や現在位置の表示を画像出力部16bにおいて行わせ、また、案内音声を音声出力部16cから出力させる機能を有する。VICS受信部12は、高速道路上の必要な箇所に配置されたVICS路側機からのVICS情報を受信するものである。VICS情報にはレベル1の文字表示型、レベル2の簡易図形表示型、レベル3の地図表示型がある。VICS処理部14の出力に基づき、各レベルに応じた表示が、画像出力部16bにおいて行われることになる。またナビゲーション処理部11は、DSRC処理部15及びVICS処理部14から入出力部16への画像データや音声データの出力を、適宜禁止する機能を有する。
【0036】
図2はナビゲーション処理部11の制御部による処理の第1の例を示すフローチャートである。この動作は、制御部による処理の一部として、所定間隔で繰り返される。この処理においては、VICS路側機及びDSRC路側機の双方が設置されている併設地点を車両が通過することにより、車両に搭載されたナビゲーション装置がVICS情報及びDSRC情報の双方を受信した場合、VICS情報の提示は行わずに、DSRC情報の提示を行うようにしている。
【0037】
すなわち、図2の処理を開始すると制御部は、まずステップ21において、VICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信したか否かを判定する。このような受信は、VICS路側機及びDSRC路側機が併設されている地点を、ナビゲーション装置を搭載した車両が通過するときに行われる。
【0038】
ここで、VICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信したか否かの判定は、たとえば、VICS情報又はDSRC情報のうち、先に受信が開始された方の受信開始時から所定時間内、たとえば数秒以内に、他方の受信が開始されたか否かを調べることにより行うことができる。所定時間内に他方の受信が開始された場合にはVICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信したと判定され、所定時間内に他方の受信が開始されなかった場合には併設地点で受信したとは判定されない。
【0039】
この所定時間としては、たとえば数秒間が該当する。VICS路側機及びDSRC路側機の双方が設置されている併設地点においては、VICS情報及びDSRC情報の受信開始時間は、併設地点として設定されたエリアの大きさによって異なり、さらにVICS情報及びDSRC情報の受信に要する時間は、受信するVICS情報やDSRC情報のデータ量及び車両の速度等に依存して変動する。したがって、これらの変動要素を考慮し、併設地点におけるVICS情報及びDSRC情報の受信であることが正しく認識できるように、前記所定時間を定める必要がある。
【0040】
また、VICS情報又はDSRC情報の受信が開始されたか否かを判定するためには、VICS情報又はDSRC情報の受信中であるか否かを判定する必要があるが、この判定は、たとえばVICS受信部12及びDSRC受信部13における受信信号の強度を調べることによって行うことができる。VICS受信部12における受信信号の強度が所定値以上であればVICS情報の受信中であり、DSRC受信部13における受信信号の強度が所定値以上であればDSRC情報の受信中であると判定することができる。
【0041】
また、受信情報に含まれるビーコンIDに基づき、2.5GHz帯を使用する電波ビーコンすなわちVICS路側機からの情報であるか、又は5.8GHz帯を使用するビーコンすなわちDSRC路側機からの情報であるかを区別することができる。したがって双方の情報が混在して通過する部分の情報に基づいてVICS情報又はDSRC情報の受信中であるかどうかを判定する必要がある場合には、その部分の情報に含まれるビーコンIDを調べることにより、その判定を行うことができる。また、VICS路側機のビーコンIDを含むVICS情報をVICS処理部14が検出したかどうか、DSRC路側機のビーコンIDを含む情報の受信をDSRC処理部15が検出したかどうかに基づいて、VICS情報又はDSRC情報の受信中であるかどうかを判定することもできる。
【0042】
ステップ21においてVICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信しなかったと判定した場合には、直ちに図2の処理を終了する。VICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信したと判定した場合には、ステップ22へ進み、受信したVICS情報の提示のための画像データや音声データが出力されないように、VICS処理部14を制御する。その後、図2の処理を終了する。
【0043】
これによれば、VICS路側機及びDSRC路側機の併設地点を通過することによりVICS情報の受信及びDSRC情報の受信が競合した場合、VICS情報に基づく情報の提示を禁止するようにしたため、VICS情報の受信完了時点よりも前に受信を完了したDSRC情報に基づいて行われ、又は開始された表示や音声出力が、その直後に受信を完了したVICS情報に基づく表示や音声出力によって、瞬時に置き換えられてしまうのを防止することができる。
【0044】
図3はナビゲーション処理部11の制御部による処理の第2の例を示すフローチャートである。この処理は、制御部による処理の一部として、所定間隔で繰り返される。この処理においては、VICS路側機及びDSRC路側機の双方が設置されている併設地点を車両が通過することによりナビゲーション装置がVICS情報及びDSRC情報の双方を受信した場合、受信情報に含まれるタイムスタンプに基づき、古い方の情報の提示は行わずに、新しい方の情報の提示を行うようにしている。
【0045】
すなわち、図3の処理を開始すると制御部は、まずステップ31において、VICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信したか否かを判定する。このような受信は、VICS路側機及びDSRC路側機が併設されている地点を、ナビゲーション装置を搭載した車両が通過するときに行われる。VICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信したか否かの判定は、上記図2の処理の場合と同様にして行うことができる。
【0046】
VICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信しなかったと判定した場合には、直ちに図3の処理を終了する。VICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信したと判定した場合には、ステップ32へ進み、受信したVICS情報及びDSRC情報のうちの古い方の情報の画像データや音声データが出力されないように、VICS処理部14又はDSRC処理部15を制御する。その後、図3の処理を終了する。受信したVICS情報及びDSRC情報のうち、いずれが古いかは、これらの情報中に含まれるタイムスタンプによって判断することができる。
【0047】
これによれば、VICS路側機及びDSRC路側機の併設地点を通過することによりVICS情報の受信及びDSRC情報の受信が競合した場合、古い方の情報に基づく情報の提示を禁止するようにしたため、新しい方の情報に基づく表示や音声出力が、その直後に受信を完了した古い方の情報に基づく表示や音声出力によって瞬時に置き換えられてしまうのを防止することができる。
【0048】
図4はナビゲーション処理部11の制御部における処理の第3の例を示すフローチャートである。この処理は、制御部による処理の一部として、所定間隔で繰り返される。この処理においては、DSRC情報を受信した場合、所定の時間が経過するまで、又は所定の距離を車両が移動するまで、その後の別の地点で受信するVICS情報の表示を行わないようにして、DSRC情報を優先させて表示するようにしている。
【0049】
すなわち、処理を開始すると、制御部はまず、ステップ41において、DSRC情報を受信したか否かを判定する。この判定は、図2の処理の場合と同様に、DSRC受信部13における受信信号の電界強度や、受信信号中のビーコンIDに基づいて行うことができる。ステップ41においてDSRC情報を受信したと判定した場合には、ステップ42へ進み、その後のVICS情報の提示を禁止する時間的又は空間的範囲を規定する禁止ウィンドウの設定を行う。具体的には、時間的又は空間的範囲を脱したかどうかの判定のために比較されるタイマの値又は走行距離の積算値をリセットしたり、経度・緯度の指定により空間的範囲を設定する。タイマ値又は走行距離の積算値のリセットが行われた場合にはその後、これらの値が経過時間に応じて、又は走行距離に応じて、積算されてゆくことになる。
【0050】
ただし、時間的範囲のみを規定すると、渋滞等の場合、車両がほとんど移動していないにもかかわらず、禁止ウィンドウが解除され、VICS情報の提示が許容されるおそれがあるので、それを回避するためには空間的範囲をも規定するように禁止ウィンドウの設定を行うのが好ましい。この設定が行われると、時間的又は空間的範囲あるいはその双方の範囲を超えることによって禁止ウィンドウが解除されるまで、VICS情報の提示が禁止されることになる。すなわち制御部は、VICS情報に基づく提示のための画像データや音声データを出力しないように、VICS処理部14を制御する。ステップ42における禁止ウィンドウの設定後、図4の処理を終了する。
【0051】
一方、ステップ41において、DSRC情報を受信しなかったと判定した場合には、ステップ43へ進み、上記ステップ42における禁止ウィンドウの設定がなされているか否かの判定を行う。禁止ウィンドウの設定がなされていないと判定した場合には図4の処理を終了する。禁止ウィンドウの設定がなされていると判定した場合には、ステップ44において、禁止ウィンドウの解除条件を充足したかどうかを判定する。すなわち、上記時間的又は空間的範囲あるいはその双方の範囲を脱したか否かを判定する。この判定は、上記タイマ値又は走行距離の積算値が所定の値に達したかどうか、あるいは車両の現在位置が上記経度・緯度の値により設定した空間的範囲を脱したかどうかに基づいて行うことができる。
【0052】
ステップ44において解除条件を充足したと判定した場合には、ステップ45において禁止ウィンドウを解除し、図4の処理を終了する。この後、新たにDSRC情報が受信されるまでは、VICS情報の受信に応じ、受信したVICS情報についての提示が行われることになる。解除条件を充足していないと判定した場合には、そのまま図4の処理を終了する。
【0053】
これによれば、DSRC情報の受信を開始したとき、所定の時間的又は空間的な禁止ウィンドウを設定し、ウィンドウ内においてはVICS情報の提示を禁止するようにしたため、DSRC情報についての提示が行われた後、所定の間は、不要なVICS情報の提示を排除することができる。
【0054】
図5はナビゲーション処理部11の制御部における処理の第4の例を示すフローチャートである。この処理は、制御部による処理の一部として、所定間隔で繰り返される。この処理においては、たとえばVICS情報を受信したとき、前回別の地点で受信し提示したDSRC情報のタイムスタンプと、今回受信したVICS情報のタイムスタンプとが一致する場合、今回受信したVICS情報についての提示は行わないようにしている。受信順序が逆の場合も同様である。
【0055】
すなわち、処理を開始すると、制御部はまず、ステップ51において、前回DSRC情報を受信した場合において今回VICS情報の受信を行ったか、又は前回VICS情報を受信した場合において今回DSRC情報の受信を行ったかどうかを判定する。この判定は所定の領域に記憶してある、後述の前回受信情報に基づいて行うことができる。
【0056】
いずれの受信も行ってはいないと判定した場合には、直ちに図5の処理を終了する。いずれかの受信を行ったと判定した場合には、ステップ52において、受信したVICS情報又はDSRC情報のタイムスタンプと、前記所定領域に記憶してある前回受信情報中のタイムスタンプとを比較し、両タイムスタンプが一致したか否かを、ステップ53において判定する。
【0057】
両タイムスタンプが一致しなかったと判定した場合には、ステップ54において、受信したVICS情報又はDSRC情報のタイムスタンプを、今回受信した情報がVICS情報又はDSRC情報のいずれかであるかを示す情報とともに、前回受信情報として、前記所定領域に上書きして記憶させ、図5の処理を終了する。この場合、受信したVICS情報又はDSRC情報に基づく提示が行われることになる。
【0058】
一方、ステップ53において両タイムスタンプが一致したと判定した場合には、ステップ55において、受信したVICS情報又はDSRC情報に基づく提示が行われないように、VICS処理部14又はDSRC処理部15を制御し、図5の処理を終了する。この場合、受信したVICS情報又はDSRC情報に基づく提示が行われることはない。
【0059】
これによれば、VICS情報及びDSRC情報をこの順で又はこれとは逆の順で受信した場合、前回提示したVICS情報又はDSRC情報のタイムスタンプと、今回受信したVICS情報又はDSRC情報のタイムスタンプとが一致するとき、今回受信したVICS情報又はDSRC情報についての提示は行われないので、常に新しいVICS情報又はDSRC情報についての提示を行うことができる。
【0060】
図6はナビゲーション処理部11の制御部における処理の第5の例を示すフローチャートである。この処理は、制御部による処理の一部として、所定間隔で繰り返される。この処理においては、VICS情報を受信し、その後にDSRC情報を別の地点において受信したとき、VICS情報及びDSRC情報のタイムスタンプが一致する場合には、DSRC情報については画像出力を禁止するようにしている。
【0061】
すなわち、処理を開始すると、制御部はまず、ステップ61において、VICS情報を受信したか否かを判定する。VICS情報を受信したと判定した場合には、ステップ62において受信したVICS情報のタイムスタンプを、所定の記憶領域において上書きして記憶し、図6の処理を終了する。VICS情報を受信しなかったと判定した場合には、ステップ63において、DSRC情報を受信したか否かを判定する。DSRC情報を受信しなかったと判定した場合には図6の処理を終了する。
【0062】
ステップ63において、DSRC情報を受信したと判定した場合には、ステップ64へ進み、前記所定領域に記憶されているタイムスタンプと、受信したDSRC情報のタイムスタンプとが一致するか否かを判定する。一致しないと判定した場合には図6の処理を終了する。一致すると判定した場合には、ステップ65において、DSRC処理部15からの画像データの出力が行われないように、DSRC処理部を制御する。この後、図6の処理を終了する。
【0063】
これによれば、VICS情報を受信し、その情報について提示が行われた後、他の地点でDSRC情報を受信した際、両者のタイムスタンプが一致する場合には、DSRC処理部15からの画像データの出力を禁止するようにしたため、VICS情報による画像表示は維持され、DSRC情報については音声出力のみによる提示がなされることになる。
【0064】
図7はナビゲーション処理部11の制御部における処理の第6の例を示すフローチャートである。この処理は、制御部による処理の一部として、所定間隔で繰り返される。この処理においては、VICS情報を受信し、その後、所定時間内にDSRC情報を別の地点で受信したとき、DSRC情報に基づく画像の出力を禁止するようにしている。
【0065】
すなわち、処理を開始すると、制御部はまず、ステップ71において、VICS情報を受信したか否かを判定する。VICS情報を受信したと判定した場合には、ステップ72において、受信したVICS情報の受信時刻を、所定の記憶領域において上書きして記憶し、図7の処理を終了する。VICS情報を受信しなかったと判定した場合には、ステップ73において、DSRC情報を受信したか否かを判定する。DSRC情報を受信しなかったと判定した場合には図7の処理を終了する。
【0066】
ステップ73において、DSRC情報を受信したと判定した場合には、ステップ74へ進み、前記所定領域に記憶されている時刻と、受信したDSRC情報の受信時刻との差が所定値以下であるか否かを判定する。所定値以下ではないと判定した場合には図7の処理を終了する。所定値以下であると判定した場合には、ステップ75において、DSRC処理部15から画像データが出力されないように、DSRC処理部15を制御する。その後、図7の処理を終了する。
【0067】
これによれば、VICS情報を受信し、それに基づく提示がなされた後、所定時間内に別の地点でDSRC情報を受信した場合には、DSRC処理部15からの画像データの出力を禁止するようにしたため、VICS情報による画像表示は維持され、DSRC情報にについては音声出力のみによる提示がなされることになる。
【0068】
図8はナビゲーション処理部11の制御部における処理の第7の例を示すフローチャートである。この処理は、制御部による処理の一部として、所定間隔で繰り返される。この処理においては、VICS路側機及びDSRC路側機の双方が設置されている併設地点を車両が通過することにより、車両に搭載されたナビゲーション装置がVICS情報及びDSRC情報の双方を受信した場合、一方についての提示を行ってから所定時間が経過してタイムアウトとなるまでは、他方の情報の提示を禁止するようにしている。
【0069】
すなわち、処理を開始すると、制御部はまず、ステップ81において、VICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信したか否かを判定する。このような受信は、VICS路側機及びDSRC路側機が併設されている地点を、ナビゲーション装置を搭載した車両が通過するときに行われる。この判定は図2の処理における場合と同様にして行うことができる。
【0070】
ステップ81において、VICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信しなかったと判定した場合には、直ちに図8の処理を終了する。VICS情報及びDSRC情報を併設地点で受信したと判定した場合には、ステップ82へ進み、遅く受信が完了した方のVICS情報又はDSRC情報についての提示が、先に受信を完了して提示が行われているVICS情報又はDSRC情報についての提示時点から所定時間行われないように、VICS処理部14又はDSRC処理部15を制御する。所定時間としては、先に受信を完了して提示が行われているVICS情報又はDSRC情報について設定されているタイムアウト時間が採用される。この後、図8の処理を終了する。この場合、後で受信が完了した方のVICS情報又はDSRC情報についての提示が、所定時間の経過後に行われることになる。
【0071】
これによれば、先に受信が完了した方のVICS情報又はDSRC情報の提示時点からその提示についてのタイムアウト時間が経過するまで、後に受信が完了した方のVICS情報又はDSRC情報についての提示を行わないようにしたため、先に受信が完了したVICS情報又はDSRC情報の提示がタイムアウトに至るまではその提示を確保し、その後、後に受信が完了したVICS情報又はDSRC情報の提示を行うことができる。したがって、先に受信が完了したVICS情報又はDSRC情報についての提示が、後に受信が完了したVICS情報又はDSRC情報の提示によって直ちに上書きされたり妨害されたりするのを防止することができる。
【0072】
図9はナビゲーション処理部11の制御部における処理の第8の例を示すフローチャートである。この処理は、制御部による処理の一部として、所定間隔で繰り返される。この処理においては、地図表示型のDSRC情報を受信してから所定時間が経過するまでは、他の地点において地図表示型のVICS情報を受信した場合でも、それに基づく提示は行わないようにしている。
【0073】
すなわち、図9の処理を開始すると、制御部はまずステップ91において、地図表示型のDSRC情報を受信したか否かを判定する。地図表示型のDSRC情報とは、従来のVICSにおけるレベル3の情報に対応するものである。地図表示型のDSRC情報を受信したと判定した場合には、ステップ92においてDSRC情報を受信してから所定時間たとえば5分が経過したか否かを判定するタイマをリセットして、図9の処理を終了する。この場合、この後、受信したDSRC情報に基づき、ナビゲーション用地図に重ねて、詳細な渋滞等に関する交通情報を示す図形が表示されることになる。
【0074】
ステップ91において地図表示型のDSRC情報を受信しなかったと判定した場合にはステップ93へ進み、地図表示型、すなわちレベル3のVICS情報を受信したか否かを判定する。受信しなかったと判定した場合には、図9の処理を終了する。受信したと判定した場合にはステップ94へ進み、最後に地図表示型のDSRC情報を受信してから所定時間たとえば5分が経過したか否かを判定する。この判定は、ステップ92でリセットされるタイマに基づいて行われる。
【0075】
ステップ94において所定時間が経過したと判定した場合には図9の処理を終了する。この場合、この後、受信した地図表示型のVICS情報に基づき、ナビゲーション用地図に重ねて、渋滞等に関する交通情報を示す図形が表示されることになる。ステップ94において所定時間が経過していないと判定した場合には、ステップ95へ進み、受信したVICS情報に基づくVICS処理部14からの出力が行われないようにVICS処理部14を制御する。この後、図9の処理を終了する。
【0076】
これによれば、地図表示型のDSRC情報を受信してから所定時間が経過するまでは、地図表示型のVICS情報を受信しても、それ基づく提示は行わないようにしたため、DSRC情報に基づく詳細な情報に関する表示が、VICS情報による粗い情報による表示に置き換わってしまうのを防止することができる。
【0077】
図10は本発明の別の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。同図において、図1と同一の符号は図1の場合と同様の要素を示す。図中の161は入出力部16に設けられたDSCR情報の提示用の画像出力部であり、162は入出力部16に設けられたVICS情報の提示用の画像出力部である。すなわち、図1のナビゲーション装置ではDSRC情報及びVICS情報についての提示に際し、画像出力部16bを共用しているが、本実施形態では、それぞれ専用の画像出力部161及び画像出力部162を用いることができる。
【0078】
この場合、DSRC情報及びVICS情報についての上述のような表示タイミングの調整や表示禁止措置を講ずる必要は無く、受信したDSRC情報及びVICS情報のそれぞれを、何ら制限なく通常のタイミングで画像出力部161及び162において表示することができる。したがってユーザは適宜、画像出力部116又は162の表示を、所望に応じて参照することができる。
【0079】
なお、本発明は上述実施形態に限定されることなく、適宜変形して実施することができる。たとえば、上述においては言及しなかったが、図2〜図9の各処理のいずれを採用するかをユーザが設定することができるようにしてもよい。その際、可能な処理を組み合わせて行うように設定することができるようにしてもよい。たとえば、図2、図3、及び図8の処理は、VICS路側機及びDSRC路側機の併設地点においてVICS情報の受信及びDSRC情報の受信が競合した場合の処理であり、図4〜図7及び図9の処理は異なる地点でVICS情報及びDSRC情報を受信した場合の処理であるため、前者のいずれかの処理と、後者のいずれかの処理とを組み合わせることが可能である。
【0080】
また、上述実施形態においては、本発明をナビゲーション装置に適用した例について説明したが、これに限らず、ナビゲーション機能を有していない、交通情報受信専用の車載機器として実施したり、ETC機能を付随させた車載機器として実施したり、カーオーディオ装置を付随させた車載機器として実施したりすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の一実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の装置におけるナビゲーション処理部の制御部による処理の第1の例を示すフローチャートである。
【図3】図1の装置におけるナビゲーション処理部の制御部による処理の第2の例を示すフローチャートである。
【図4】図1の装置におけるナビゲーション処理部の制御部による処理の第3の例を示すフローチャートである。
【図5】図1の装置におけるナビゲーション処理部の制御部による処理の第4の例を示すフローチャートである。
【図6】図1の装置におけるナビゲーション処理部の制御部による処理の第5の例を示すフローチャートである。
【図7】図1の装置におけるナビゲーション処理部の制御部による処理の第6の例を示すフローチャートである。
【図8】図1の装置におけるナビゲーション処理部の制御部による処理の第7の例を示すフローチャートである。
【図9】図1の装置におけるナビゲーション処理部の制御部による処理の第8の例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の別の実施形態に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0082】
11:ナビゲーション処理部、12:VICS受信部、13:DSRC受信部、14:VICS処理部、15:DSRC処理部、16:入出力部、16a:操作入力部、16b:画像出力部、16c:音声出力部、161:DSRC画像出力部、162:VICS画像出力部。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の路側機から第1の周波数により配信される第1の情報を受信する第1の受信手段と、
第2の路側機から第2の周波数により配信される第2の情報を受信する第2の受信手段と、
前記第1受信手段により受信される第1情報又は前記第2受信手段により受信される第2情報に基づき、情報内容の提示を行う提示手段と、
併設に設置された前記第1の路側機及び第2の路側機から前記第1受信手段及び第2受信手段が前記第1情報及び第2情報を受信したことを検出する検出手段と、
前記検出手段による検出が行われた場合、前記受信した第1情報及び第2情報の提示に関し所定の制限を付与すべく、前記提示手段を制御する制御手段とを具備することを特徴とする車載用情報提示装置。
【請求項2】
前記所定の制限は、前記受信した第2情報についての提示が行われないようにするものであることを特徴とする請求項1に記載の車載用情報提示装置。
【請求項3】
前記所定の制限は、前記受信した第1情報及び第2情報のうちのタイムスタンプの古い方については提示が行われないようにするものであることを特徴とする請求項1に記載の車載用情報提示装置。
【請求項4】
前記所定の制限は、前記受信した第1情報及び第2情報のうちのいずれか一方については、所定の期間が経過してから提示が行われるようにするものであることを特徴とする請求項1に記載の車載用情報提示装置。
【請求項5】
第1の路側機から第1の周波数により配信される第1の情報を受信する第1の受信手段と、
第2の路側機から第2の周波数により配信される第2の情報を受信する第2の受信手段と、
前記第1受信手段により受信される第1情報又は前記第2受信手段により受信される第2情報に基づき、情報内容の提示を行う提示手段と、
第1の地点及びその後に到達する第2の地点において、前記第1の地点で前記第1受信手段による第1情報の受信が行われる場合、前記第2地点で前記第2受信手段により受信される第2情報についての前記提示手段による提示に関し、前記第2情報について所定の制限を付与すべく、前記提示手段を制御する制御手段とを具備することを特徴とする車載用情報提示装置。
【請求項6】
前記所定の制限は、前記第1情報の受信時点から所定の時間が経過するまでに、又は前記第1地点を基準とする所定の範囲を車両が脱するまでに、該第2情報の受信が行われるとき、該第2情報に基づく前記提示手段による提示は行われないようにするものであることを特徴とする請求項5に記載の車載用情報提示装置。
【請求項7】
前記所定の制限は、前記第2地点で受信される第2情報のタイムスタンプが、前記第1地点で受信される第1情報のタイムスタンプに一致する場合、前記第2地点で受信される第2情報についての前記提示手段による提示が行われないようにするものであることを特徴とする請求項5に記載の車載用情報提示装置。
【請求項8】
前記所定の制限は、前記第1情報に画像データが含まれ、前記第2情報に画像データ及び音声データが含まれ、かつ該第1情報及び第2情報のタイムスタンプが一致し又は該第1情報及び第2情報の受信時刻の差が所定以下である場合には、該第1情報についてはその画像データが提示されるが、該第2情報についてはその音声データが提示され、画像データは提示されないようにするものであることを特徴とする請求項5に記載の車載用情報提示装置。
【請求項9】
前記所定の制限は、前記第1情報及び第2情報が地図表示型のものであり、かつ前記第1地点から第2地点に至るまでに所定時間が経過していない場合には、該第2情報に基づく提示が行われないようにするものであることを特徴とする請求項5に記載の車載用情報提示装置。
【請求項10】
第1の路側機から第1の周波数により配信される第1の情報を受信する第1の受信手段と、
第2の路側機から第2の周波数により配信される第2の情報を受信する第2の受信手段と、
前記第1受信手段により受信される第1情報に基づく表示を行う第1の表示手段と、
前記第2受信手段により受信される第2情報に基づく表示を前記第1表示手段とは独立に行う第2の表示手段とを具備することを特徴とする車載用情報提示装置。
【請求項11】
請求項1〜9の車載用情報提示装置における制御手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−304836(P2007−304836A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−132302(P2006−132302)
【出願日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000003595)株式会社ケンウッド (1,981)
【Fターム(参考)】