説明

車載用電子機器及びプログラム

【課題】車両の購入後にもユーザ自ら容易に設置することができ、車両からの情報の取得のための配線を不用とすることができ、従来よりも、コストや手間をかけずに設置することができ、使い勝手のよい燃費表示機能を有する車載用電子機器等を提供する。
【解決手段】毎回の給油時に給油量をリモコンから入力する。平均燃費表示部54に表示される平均燃費は、これまでのトータルの燃費であり、区間平均燃費表示部53に表示される区間平均燃費とは差が出てくることとなる。この区間平均燃費と平均燃費を比較し、区間平均燃費と平均燃費が一致する場合には、区間平均燃費表示部53の文字は黒文字で表示し、区間平均燃費が平均燃費を上回ると区間平均燃費表示部53の文字は青色で表示し、区間平均燃費が平均燃費を下回ると区間平均燃費表示部53の文字は赤色で表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃費を出力する車載用電子機器等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
昨今のガソリン代の激しい変動により、ドライバーの燃費への意識は高まっている。そこで、車両のエンジンへの燃料供給量と、車輪回転数などから検出した走行距離とに基づいて、平均燃費や瞬間燃費を求めて表示する燃費表示装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−225593号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、車両の燃費を検出するためには、燃料タンクの燃料残量や燃料の消費量を検出するため、燃費表示装置は、車両メーカにおける車両の製造時に予め組み込むことが必要である。車両の購入後に後付けしようとすると車両から燃費算出のための情報を取得するための配線が必要であり、コストや手間をかけずに設置することが難しいという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、車両の購入後であってもユーザ自ら容易に設置することができ、車両からの情報の取得のための配線を不用とすることができ、従来よりも、コストや手間をかけずに設置可能であるとともに、低コストで正確な燃費を出力でき、簡便で使い勝手のよい燃費出力を行う車載用電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために、本発明に係る車載用電子機器は、(0−1)給油量を入力する給油量入力手段と、前記給油量入力手段によって入力された給油量に基づく値を算出し、算出した値に基づく出力をする制御を行う制御手段と、を備える車載用電子機器であって、ユーザが前記給油量入力手段に対して給油量の入力を忘れた場合にその旨の指示を指示入力する給油量入力忘れ指示入力手段を備え、前記制御手段は、前記給油量入力忘れ指示入力手段から給油量の入力忘れの指示が入力された場合に、当該給油忘れの指示を加味して前記給油量に基づく値を算出することを特徴とする車載用電子機器である。(0−2)前記制御手段は、前記給油量入力手段によって前回給油量が入力されてから今回給油量が入力されるまでの当該車載用電子機器の搭載された車両の走行に基づく区間値を算出し、前記給油量に基づく値は、当該走行に基づく区間値を用いて算出し、前記給油忘れの指示を加味した給油量に基づく値の算出として、当該給油量に基づく値の算出に現在の当該走行に基づく区間値を用いない制御を行うことを特徴とする(0−1)に記載の車載用電子機器である。(0−3)前記区間値として、当該車両の走行距離である区間走行距離を算出し、前記給油量に基づく値は、当該区間走行距離に基づく区間燃費であり、前記給油忘れの指示を加味した給油量に基づく値の算出として、当該給油量に基づく値の算出に現在の前記区間走行距離を算入しない制御を行うことを特徴とする(0−2)に記載の車載用電子機器である。(0−4)前記区間走行距離の履歴を記憶する区間走行距離履歴記憶手段を備え、前記制御手段は、前記給油量入力手段によって前回給油量が入力されてから現在までの走行距離である現在距離を算出し、算出した現在距離と、前記区間走行距離履歴記憶手段に記憶された区間走行距離履歴に基づく基準区間距離とが、所定の近接関係になった場合に、前記満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力をする制御を行うことを特徴とする(0−3)に記載の車載用電子機器である。(0−5)前記給油量入力手段によって入力された給油量の積算値と、算出された前記区間走行距離の積算値とに基づいて平均燃費を算出する平均燃費算出手段を備え、前記制御手段は、前記平均燃費算出手段によって算出された平均燃費を、前記区間燃費と共に出力する制御を行うことを特徴とする(0−3)または(0−4)に記載の車載用電子機器である。(0−6)前記制御手段は、前記区間燃費が前記平均燃費を下回った場合と、前記区間燃費が前記平均燃費を上回った場合とで異なる出力態様で出力する制御を行うことを特徴とする(0−5)に記載の車載用電子機器である。(0−7)前記制御手段は、取得した現在位置と速度測定装置の位置とに基づき速度測定装置に対する接近警報を報知する制御を行い、前記接近警報中は、前記区間燃費の出力を行なわない制御を行うことを特徴とする(0−3)〜(0−6)のいずれかに記載の車載用電子機器である。(0−8)前記制御手段は、エンジンが停止され再始動されるまでの時間を検出し、その検出した時間が給油に要する標準時間に対応するか否かを判定し、その検出した時間が給油に要する標準時間に対応すると判定された場合に、前記満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力をする制御を行うことを特徴とする(0−1)〜(0−7)のいずれかに記載の車載用電子機器である。(0−9)(0−1)〜(0−8)のいずれかに記載の車載用電子機器としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラムである。(1)満タン給油時に車両に対する給油量を入力する給油量入力手段と、前記給油量入力手段によって前回給油量が入力されてから今回給油量が入力されるまでの前記車両の走行距離である区間走行距離を算出する区間走行距離算出手段と、前記区間走行距離算出手段によって算出された区間走行距離と、前記給油量入力手段によって入力された今回の給油量とに基づき区間燃費を算出する区間燃費算出手段と、前記区間燃費算出手段によって算出された区間燃費を出力する出力手段とを備える。
【0007】
このような構成によれば、車両から給油量や走行距離を取得するための配線が不要となる。よって、車両の購入後にもユーザ自ら容易に設置することができ、車両からの情報の取得のための配線を不用とすることができ、従来よりも、コストや手間をかけずに設置することができる。また、満タン給油時にその給油量を入力することで、簡便な方法で比較的正確な燃費を出力することができる。
【0008】
なお、区間走行距離算出手段は、たとえば、GPS等の現在位置検出手段から出力される現在位置の変化量に基づいて前記区間走行距離を算出するとよい。給油量入力手段は例えばリモコンやタッチパネルを用いて、前記給油量を入力する構成とするとよい。
【0009】
(2)前記出力手段は、当該車載用電子機器への電源の投入後、所定の時間内に、満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力を行うとよい。このようにすれば、ユーザが満タン給油時に、給油量入力手段から給油量を入力し忘れることを防止できる。当該車載用電子機器は、車両のACCON時に車両側に有するバッテリから電源の供給を受けるものとするとよい。給油時には、ACCOFFにし、給油を行った後、ACCをONにして、車両を発進させることとなる。そのため、当該車載用電子機器への電源の投入後、所定の時間内に、給油量の入力を意識付ける内容の出力を行うことにより、給油量の入力忘れに気づくことができる。この所定の時間は、ACCをONにしてから、エンジンを始動し、車両を発進させるまでに要する一般的な時間(例えば10秒)とするとよい。このようにすれば、給油後に車両を発進させる前に、給油量の入力をすべき状況にあることに気づくことができる。給油量の入力を意識付ける内容の出力は、実施例における図5、図6のような画面表示による出力を行ったり、音声等の出力によって行ったりするとよい。
【0010】
(3)前記区間走行距離算出手段によって算出された区間走行距離の履歴を記憶する区間走行距離履歴記憶手段と、前記給油量入力手段によって前回給油量が入力されてから現在までの走行距離を算出する現在距離算出手段とを備え、前記出力手段は、前記現在距離算出手段によって算出された現在距離と、前記区間走行距離履歴記憶手段に記憶された区間走行距離履歴に基づく基準区間距離とが、所定の近接関係になった場合に、前記満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力を行うようにするとよい。所定の接近関係にない場合には、前記満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力を行わないようにするとよい。
【0011】
このようにすれば、満タンにしたばかりにもかかわらず、満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力がなされてしまい煩わしいという問題を解決できる。また、これまでの区間走行距離に基づく基準区間距離に現在距離が接近した場合には給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力がなされることになるので、満タン給油時に給油量の入力を忘れることを防止できる。基準区間距離は例えば区間走行距離履歴に記憶された区間走行距離履歴の平均値とし、所定の接近関係は例えば基準区間距離から10%〜20%程度少ない距離とするとよい。
【0012】
(4)エンジンが停止され再始動されるまでの時間を検出し、その検出した時間が給油に要する標準時間に対応するか否かを判定する給油判定手段を備え、前記出力手段は、前記給油判定手段によってその検出した時間が給油に要する標準時間に対応すると判定された場合に、前記満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力を行うようにするとよい。標準時間に対応しないと判定された場合には、前記満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力を行なわないようにするとよい。このようにすれば、給油を行っている可能性の高い場合に、満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力がなされることとなり、頻繁に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力がなされて煩わしいという問題を解決できる。また、給油判定手段によってその検出した時間が給油に要する標準時間に対応すると判定された場合に、満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力を行うので、満タン給油時に給油量の入力を忘れることを防止できる。給油に要する標準時間としては、例えば、1分から10分とするとよい。
【0013】
(5)前記給油量入力手段によって入力された給油量の積算値と、前記区間走行距離算出手段によって算出された区間走行距離の積算値とに基づいて平均燃費を算出する平均燃費算出手段を備え、前記出力手段は、前記平均燃費算出手段によって算出された平均燃費を、前記区間燃費と共に出力するとよい。
【0014】
このような構成によれば、ユーザは、区間燃費と平均燃費を対比して両者の状況を把握することが容易にできる。よって使い勝手がよい。
【0015】
(6)前記出力手段は、前記区間燃費が前記平均燃費を下回った場合と、前記区間燃費が前記平均燃費を上回った場合とで異なる出力態様で出力するとよい。
【0016】
このような構成によれば、前回の給油から今回の給油までの間の燃費が、これまでの平均燃費を上回っているか下回っているかが容易に分かる。よって使い勝手がよい。出力態様としては、たとえば、区間燃費が平均燃費を下回ると赤の表示として出力し、上回ると青の表示として出力するなど色を変えて出力するとよい。
【0017】
(7)前記平均燃費算出手段は、ユーザが前記給油量入力手段に対して給油量の入力を忘れた場合に、その旨を指示入力する給油量入力忘れ指示入力手段を備え、前記給油量入力忘れ指示入力手段から給油量の入力忘れの指示が入力された場合に、前記区間走行距離の積算値に、現在の前記区間走行距離を算入しないようにするとよい。このようにすれば、満タン給油時にユーザによる給油量の入力忘れがあった場合に、算出する区間距離の積算値(実施例における累積走行距離)が実際の走行距離の積算値とずれてしまうことを防止することができる。
【0018】
(8)取得した現在位置と速度測定装置の位置とに基づき速度測定装置に対する接近警報を報知する報知手段を備え、前記出力手段は、前記報知手段に対して前記区間燃費の出力を行ない、前記報知手段は、前記接近警報中は、前記区間燃費の出力を行なわないようにするとよい。
【0019】
このような構成によれば、いわゆるレーダー探知機の報知手段を共用して区間燃費の出力をすることができ、コストを抑えて提供することができるとともに、区間燃費の出力によって接近警報が出力されないといった問題の発生を防止することができる。
(9)なお、(1)〜(8)のいずれかに記載の車載用電子機器における機能をコンピュータに実現させるためのプログラムとして実現できる。
【0020】
なお、上記の各種の算出手段は、実施形態では、制御部18の機能として実現される。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、車両の購入後にもユーザ自ら容易に設置することができ、車両からの情報の取得のための配線を不用とすることができ、従来よりも、コストや手間をかけずに設置することができ、使い勝手のよい燃費表示機能を有する車載用電子機器等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示す図である。
【図2】レーダー探知機のブロック図である。
【図3】待ち受け画面・レーダースコープ・GPS警報の表示例を示す図である。
【図4】レーダー波警報機能における警報画面の表示例を示す図である。
【図5】満タン確認画面の表示例を示す図である。
【図6】給油量入力画面の描画例を説明する図である。
【図7】平均燃費計測モード画面の表示例を説明する図である。
【図8】平均燃費計測モード画面の表示例を説明する図である。
【図9】平均燃費計測モード画面の表示例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1,図2は、本発明の車載用電子機器として好適な一実施形態であるレーダー探知機の構成を示している。本レーダー探知機は通常ダッシュボード上に取り付けられる。本レーダー探知機は、図1に示すように、ケース本体1の上面にソーラーパネル2並びにスイッチ部3を配置し、ケース本体1の前面側(車両前方へ配置される側(フロントガラス側))内部に速度測定装置の発する周波数帯のマイクロ波を検知するマイクロ波受信器4を配置し、ケース本体1の後面側(車両後方へ配置される側(ユーザ側))に表示部5と警報ランプ6と赤外線通信機7とリモコン受信器16を配置している。また、ケース本体1の上面側内部には、GPS受信器8を配置する。さらに、ケース本体1の一方の側面には、アダプタージャック9を配置し、他方の側面には電源スイッチ10並びに図示省略するDCジャックを配置する。また、ケース本体1内には、スピーカ20も内蔵している。本実施形態では、表示部5は2.4インチの小型液晶ディスプレイであり、表示部5を実装するケース本体1の後方側の高さHは、その他の部位の高さH0よりも大きくしている。
【0024】
図2に示すように、赤外線通信機7は携帯電話機12等の赤外線通信機を内蔵した通信装置との間でデータの送受を行なう。アダプタージャック9は、メモリカードリーダ13を接続する端子である。アダプタージャック9にメモリカードリーダ13を接続することで、そのメモリカードリーダ13に装着されたメモリカード14に格納されたデータを内部に取り込むことができる。より具体的には、メモリカード14に格納されたデータは、新規な目標物の情報(経度・緯度を含む位置情報,種別情報等)などの更新情報があり、その更新情報が制御部18経由で装置に内蔵されるデータベース19に格納(ダウンロード)され、データ更新がされる。なお、メモリカードリーダ13の機能は、本体ケース1内に内蔵するように構成してもよい。
【0025】
データベース19は、制御部18のマイコン内あるいはマイコンに外付けした不揮発性メモリ(たとえばEEPROM)である。データベース19には、出荷時に一定の目標物に関する情報を登録しており、その後に追加された目標物についてのデータ等が上記のようにしてデータ更新することができる。また、データ更新は、赤外線通信機7を介して行なうこともできる。また、データベース19には各種の設定情報を記憶している。この設定情報として、初回満タン給油確認フラグがある。初回給油確認フラグは、工場出荷時にはその値を「0」として記憶し、出荷している。また、後述する給油量入力フラグは、電源投入時の初期化処理で「0」とする。
【0026】
DCジャックは、図示省略のシガープラグコードを接続するためのもので、そのシガープラグコードを介して車両のシガーソケットに接続して電源供給を受け得るようにする。更に、本実施形態のレーダー探知機は、無線受信器15を備えている。無線受信器15は、飛来する所定周波数の無線を受信する。
【0027】
リモコン受信器16は、赤外線によりリモコン(携帯機:子機)17とデータ通信をし、装置に対する各種の設定を行なう。また、スイッチ部3も制御部18に接続され(図示省略)、リモコン17と同様の設定を行えるようになっている。
【0028】
リモコン17には、平均燃費表示ボタン、待受切替ボタン、満タンボタン、給油量入力ボタン、キャンセルボタン、計測ボタン、リセットボタン、OKボタンと、「0」から「9」までの数字及び小数点「.」の各ボタンからなる数値ボタンを備えている。
【0029】
また、制御部18は、上記の各種の入力機器(GPS受信器8、マイクロ波受信器4、無線受信器15、リモコン受信器16、メモリカードリーダ13、赤外線通信機7)から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示部5,警報ランプ6,スピーカ20)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。なお、これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。
【0030】
本実施形態のレーダー探知機における機能は、制御部18に有するコンピュータが実行するプログラムとして制御部18のEEPROM上に格納され、これを制御部18に有するコンピュータが実行することで実現される。
【0031】
制御部18の有するプログラムによってコンピュータが実現する機能としては、待ち受け画面表示機能、レーダースコープ表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能、燃費表示機能などが挙げられる。
【0032】
待ち受け画面表示機能は、図3(a)に示すように、GPS受信器8によって検出した自車両の速度、緯度、経度、高度を表示する機能である。レーダースコープ表示機能は、図3(b)に示すように、GPS受信器8によって検出した現在位置から所定の範囲内(例えば約1kmの範囲内)にある目標物をデータベース19に記憶された位置情報に基づいて検索し、自車位置と目標物の位置との相対的な位置関係を表示部5に表示させる機能である。図3(b)中の左側の「W」が西、右側の「E」が東、上側の「N」が北の方角を示し、「W」と「E」を結ぶ左右方向の線と「N」から下へ伸びる上下方向の線との交点にあるアイコンが自車位置を示している。また「L」「RD」「P」「N」等の文字を有するアイコンが目標物の種類と位置を示す。図3(a)に示すような待ち受け画面表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、図3(b)に示すようなレーダースコープ表示機能に切り替える。また、レーダースコープ表示機能実行中にリモコン17に設けた待受切替ボタンの押下が検出された場合、待ち受け画面表示機能に切り替える処理を行う。
【0033】
制御部18は、待ち受け画面表示機能またはレーダースコープ表示機能の実行中に、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能、燃費表示機能等の各機能を実現する処理を実行する。
【0034】
GPS警報機能は、待ち受け画面表示機能またはレーダースコープ表示機能の実行中に、データベース19に記憶された目標物の緯度経度とGPS受信器8によって検出した現在位置の緯度経度から両者の距離を求め、求めた距離が所定の距離(例えば500m以内)になった場合に、表示部5にその旨を表示し、スピーカ20からその旨を示す音声を出力する処理である。例えば、図3(a)の待ち受け画面表示機能または図3(b)のレーダースコープ機能の実行中に、図中上方にある目標物「L」(ループコイル式レーダーを示す)と自車位置との距離が500mになった場合には、図3(c)のように、目標物であるループコイルの模式図または写真のデータをデータベース19から読み出して表示部5に表示させるとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出してスピーカ20から「500m先、ループコイルです」と音声を出力する接近報知を行なう。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0035】
こうした目標物としては、レーダー、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内
ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等があり、これらの目標物の種別情報とその位置を示す緯度経度情報と表示部5に表示する模式図または写真のデータと音声データとを対応付けてデータベース19に記憶している。
【0036】
レーダー波警報機能は、マイクロ波受信器4によって速度測定装置(移動式レーダー等(以下、単に「レーダー」と称する))から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、表示部5に対して警報画面を表示するとともに、スピーカ20から警報音を出力する警報機能である。例えば、レーダーの発するマイクロ波の周波数帯のマイクロ波がマイクロ波受信器4によって検出された場合に、図4に示すように、データベース19に記憶されたレーダーの模式図または写真を表示部5に警報画面として表示するとともに、データベース19に記憶された音声データを読み出して「レーダーです。スピード注意」という音声をスピーカ20から出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0037】
無線警報機能は、無線受信器15によって、緊急車両等の発する無線を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、データベース19に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示部5に表示するとともに、データベース19に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、スピーカ20からその無線の種別を示す警報音声を出力する。たとえば、取締無線を受信した場合には「取締無線です。スピード注意」のように音声を出力する。音声出力中は、警報ランプ6を点燈させる。
【0038】
本実施形態のレーダー探知機は、さらに燃費計測機能を備える。ACCがONにされ、車両のエンジンが始動されると、車両においてシガーソケットへの給電が開始され、DCジャックから図2に示した各部へ電源が供給される。制御部18は、電源投入時に、図5に示す満タン確認画面を表示部5に表示させ、「満タン給油時に満タンボタンを押してください」という音声をスピーカ10から出力する。満タン確認画面には、図5に示すように「満タン給油時に満タンボタンを押してください」という文字列と、満タンボタン42とキャンセルボタン44を備える。
【0039】
満タン確認画面の表示は、ACCONの1秒後から開始して15秒間行う。この満タン確認画面の表示時間の間にユーザからのリモコン17の満タンボタンの押下が検出されなかった場合や、この満タン確認画面の表示時間の間にリモコン17のキャンセルボタンの押下が検出された場合に、初回給油確認フラグが「1」であるか否かを判定し、「1」である場合、平均燃費計測モード画面の表示処理へ移行し、「1」でない場合、待ち受け画面表示機能の処理へ移行する。
【0040】
なお、表示部5に表示したボタン(図5から図9に示す各ボタン)に対応するリモコンのボタンが押下された際には、その表示したボタンの反転表示を行った後に、反転表示されたことを視認可能な時間経過後(例えば0.3秒)、当該ボタンに割り当てた機能の処理へ移行する。このようにして、画面上の反転表示の状態を見ることでリモコン17の正しいボタンを押下したか否かを容易に確認できる。
【0041】
図5の満タン確認画面を表示中にリモコン17の満タンボタンの押下が検出された場合には、データベース19に記憶された初回給油確認フラグが「0」であるか否かを判定し、「0」である場合には、初回給油確認フラグを「1」に変更して、区間走行距離計測値をリセットしてから、区間走行距離計測値の計測を開始して、図3(a)の待ち受け画面表示機能の処理へ移行する。区間走行距離計測値は、前回満タンにした時点から今回満タンした時点までに走行した距離を計測するためのものである。区間走行距離計測値は、GPS受信器8から1秒後ごとに出力される現在位置の緯度経度から求めた変位量(走行距離)を積算することで算出し、算出ごとにデータベース19に記憶する。また、1秒ごとに出力される現在地位の緯度経度に関する情報も、走行履歴としてデータベース19に記録する。データベース19の容量がいっぱいになった場合には、古いものから上書きして記録していく。
【0042】
一方、データベース19に記憶された初回給油確認フラグが「0」であるか否かの判定において、初回確認フラグが「1」である場合には、図6に示す給油量入力画面の表示処理へ移行する。
【0043】
前述のようにデータベース19の初回給油確認フラグは、工場出荷時に「0」として記憶し出荷している。よって、初回の給油時には、初回給油確認フラグを「1」に変更され、区間走行距離計測値の計測を開始されて、図3(a)の待ち受け画面表示機能の処理へ移行されることとなる。次回の満タンボタン押下時には、データベース19に記憶された初回給油確認フラグは「1」となるため、図6に示す給油量確認画面が表示されることとなる。
【0044】
また、制御部18は、待ち受け画面表示機能及びレーダースコープ表示機能の実行中に、リモコン17に設けた満タンボタンの押下が検出された場合にも、前述した図5の満タン確認画面を表示中にリモコン17の満タンボタンの押下が検出された場合と同様の処理を行う。なお、制御部18は、レーダー波警報機能、GPS警報機能、無線警報機能による接近警報の出力中に、リモコン17に設けた満タンボタンの押下が検出された場合には、これらの接近警報の出力が完了し、待ち受け画面表示機能またはレーダースコープ表示機能の処理に移行するまでは、前述した図5の満タン確認画面を表示中にリモコン17の満タンボタンの押下が検出された場合と同様の処理(平均燃費計測モード画面の表示を含む)へは移行しない。
【0045】
給油量入力画面には、図6に示すように、給油量表示部61、数値入力ボタン62、キャンセルボタン63、訂正ボタン64、OKボタン65を備える。リモコン17に備える数字ボタンの押下が検出された場合、検出された数字ボタンに対応する数値を給油量表示部61に表示する。リモコン17に備える訂正ボタンが押下された場合には、給油量表示部に表示した数値をクリアして図6に示す表示状態とする。リモコン17のOKボタンの押下が検出された場合、表示した数値を給油量入力値としてデータベース19に記憶し、現在の区間走行距離表示値を区間走行距離過去値としてデータベース19に記憶した後、区間走行距離計測値を区間走行距離表示値としてデータベース19に記憶し、給油量入力フラグを「1」として、平均燃費計測モード画面表示処理へ移行する。一方、リモコン17のキャンセルボタンの押下が検出された場合、給油量入力フラグを「0」として平均燃費計測モード画面表示処理へ移行する。
【0046】
また、制御部18は、待ち受け画面表示機能及びレーダースコープ表示機能の実行中に、リモコン17に設けた平均燃費表示ボタンの押下が検出された場合にも、平均燃費計測モード画面表示処理へ移行する。
【0047】
平均燃費計測モード画面表示処理では、まず、表示部5に対して平均燃費計測モード画面の描画処理を行う。平均燃費計測モード画面には、図7に示すように、給油量表示部51、区間走行距離表示部52、区間平均燃費表示部53、平均燃費表示部54、給油量ボタン55、リセットボタン56、計測ボタン57、キャンセルボタン58を備える。
【0048】
給油量表示部51は、データベース19に記憶された給油量入力値を表示する。区間走行距離表示部52は、データベース19に記憶された区間走行距離表示値を表示する。区間平均燃費表示部53は、データベース19に記憶された給油量入力値をデータベース19に記憶された区間走行距離表示値で除して求めた区間平均燃費を表示する。平均燃費表示部54は、データベース19に記憶された累積給油量をデータベース19に記憶された累積走行距離で除して求めた平均燃費を表示する。
【0049】
区間平均燃費と平均燃費を比較し、区間平均燃費と平均燃費が一致する場合には、区間平均燃費表示部53の文字は黒文字で表示し、区間平均燃費が平均燃費を上回ると区間平均燃費表示部53の文字は青色で表示し、区間平均燃費が平均燃費を下回ると区間平均燃費表示部53の文字は赤色で表示する。
【0050】
平均燃費計測モード画面を表示しているときに、リモコン17の計測ボタンの押下が検出された場合、データベース19に記憶されている累積給油量にデータベース19に記憶された給油量入力値を加算して新たな累積給油量を求め、この値をデータベース19に累積給油量として記憶する。また、データベース19に記憶されている累積走行距離に区間走行距離計測値を加算して新たな累積給油量を求め、この値をデータベース19の累積給油量として記憶する。そして、区間走行距離計測値をリセットして区間走行距離の計測を開始し、待ち受け画面表示機能の処理へ移行する。
【0051】
平均燃費計測モード画面を表示しているときに、リモコン17からのキャンセルボタンの押下が検出された場合、給油量入力フラグが「1」であるか否かを判定し、給油量入力フラグが「1」である場合には、データベース19に記憶された区間走行距離過去値を区間走行距離表示値としてデータベース19に記憶した後、給油量入力フラグを「0」にして、待ち受け画面表示機能の処理へ移行する。一方、この判定において給油量入力フラグが「0」である場合には、そのまま待ち受け画面表示機能の処理へ移行する。
【0052】
また、平均燃費計測モード画面を表示しているときに、給油量入力フラグが「0」であって、平均燃費計測モード画面を表示後、15秒間操作リモコン17からの操作が検出されない場合には、制御部18は、待ち受け画面表示機能の処理へ移行する。
【0053】
一方、平均燃費計測モード画面を表示しているときに、リモコン17からのリセットボタン(給油量入力忘れ指示入力手段を構成する)の押下が検出された場合、区間走行距離計測値の計測は停止して、給油量と区間走行距離計測値をリセットし(0にして)、初回給油確認フラグを「0」に変更して記憶し、区間走行距離計測値の計測は停止したままで、前述した満タン確認画面の表示処理へ移行する。この処理は、給油量入力忘れ指示入力手段に関する処理である。
【0054】
ユーザは、エンジンを停止して、二回目の給油を行なって、エンジンを始動させた際に表示部5に表示される図5の満タン確認画面を見て、リモコン17の満タンボタンを押す。すると、図6の給油量入力画面が表示されるので、今回の給油量をリモコン17から入力する。例えば、今回32.1リットル給油した場合には、リモコン17の数字ボタン「3」「2」「.」「1」を順に押下して、OKボタンを押下する。
【0055】
すると、図8に示すように、給油量入力値である「32.1L」が、給油量表示部51に表示される。また、このとき区間走行距離計測値が450kmであった場合、この「450km」が区間走行距離表示値され、区間走行距離表示部52に表示される。また、区間平均燃費として、この「450km」を給油量入力値である「32.1L」で除した「14km/L」が区間平均燃費表示部53に表示され、平均燃費として累積走行距離である「450km」を累積給油量である「32.1L」で除した「14km/L」が平均燃費表示部54に表示されることとなる。ユーザによって計測ボタン57が押下されると、区間走行距離計測値をリセットして(0にして)、区間走行距離計測値の計測を開始する。
【0056】
ユーザは、3回目以降の給油時も2回目の給油時と同様にして、給油量を入力する。3回目以降の給油時は、図9に示すように、平均燃費表示部54に表示される平均燃費と、区間平均燃費表示部53に表示される区間平均燃費とは差が出てくることとなる。図9の状態では区間平均燃費が平均燃費を下回っているため区間平均燃費表示部53の文字は赤色で表示される。
【0057】
以上のような制御部18の処理によれば、前回の給油から今回の給油までの間の燃費が、これまでの平均燃費を上回っているか下回っているかが容易に分かる。また、同一画面に区間燃費と平均燃費が並べて表示されるので、区間燃費と平均燃費とを対比することが容易にできる。また、GPS受信器8からの情報に基づいて電源のみの配線でよく、車両からの情報の取得のための配線は不要である。よって、車両の購入後にもユーザ自ら容易に設置することができ、車両からの情報の取得のための配線を不用とすることができ、従来よりも、コストや手間をかけずに設置することができる。
ユーザは、満タン給油をして、リモコン17の満タンボタンを押して、給油量をリモコン17から入力するだけで、区間平均燃費や平均燃費を確認できる。
【0058】
なお、本実施例においては、リモコン17のボタン押下の操作を検出して、操作を入力することとしたが、表示部5上にタッチパネルを設けて、当該タッチパネルのタッチ位置を検出して、操作を入力するようにしてもよい。例えば、待ち受け画面表示機能またはレーダースコープ表示機能の実行中にタッチパネルへのタッチが検出された場合に、図6の平均燃費計測モード画面を表示させ、以後各ボタン55〜58、62〜65の位置へのタッチを検出した際に、上述したリモコン17での操作があった場合と同様の処理を行うようにするとよい。
【0059】
また、給油時に給油量の入力を忘れた場合であっても、ユーザは、平均燃費計測モード画面が表示された状態で、リモコン17に備えるリセットボタンを押下すれば、区間走行距離計測値の計測は停止され、給油量と区間走行距離計測値はリセットされる。
【0060】
エンジンを始動した際には、満タン確認画面の表示と音声の報知がなされるので、次の給油時に満タン確認ボタンを押下して給油量入力画面で給油量を入力することを、忘れてしまうという問題を防止できる。普段の車両の利用開始時に、給油した際には満タン給油することと、満タン給油した際にはリモコン17の満タンボタンを押下して給油量を入力することを、ユーザに意識付けることができる。
【0061】
また、給油量の入力忘れがあったとしても、ユーザは、平均燃費計測モード画面が表示された状態で、リモコン17に備えるリセットボタンを押下すれば、給油量や区間走行距離計測量がリセットされ、これらは、現在の累積給油量や累積走行距離には加算されないので、給油量の入力し忘れによって、表示される平均燃費が実際の値と大きくずれることを防止することができる。
【0062】
また、上述の実施形態並びに変形例では、エンジンを始動した際(車載用電子機器(レーダー探知機)への電源の投入後)には、毎回、満タン確認画面の表示と音声の報知による給油量の入力を行うように意識付ける処理を実行するようにしたが、本発明は必ずしも係る機能をすべてのエンジン始動時に行う必要はない。
【0063】
すなわち、例えば、給油中はエンジンを停止しているので、給油後にはエンジンが始動されて上記の状態になるが、係るケースよりも通常のエンジンを停止した駐停車後に運転をするためにエンジンを始動する回数の方が多い。従って、ユーザは、給油後でなく運転をするためにエンジンを始動する都度、図5に示す確認画面に対してキャンセルボタン44を選択する処理が必要となり、煩雑となる。そこで、エンジンを停止してから次に始動するまでの時間が一定時間以内の場合に上記の確認画面の表示と音声の報知を行い、一定時間(標準時間)を超えた場合には係る処理を行わないようにしてもよい。一定時間は、給油に伴いガソリンスタンドに停車している時間に基づいて設定する。通常、給油のためでなくエンジンを停止して駐停車している時間に比べ、給油のためにエンジンを切っている時間の方が短いので、係る機能を搭載することにより、通常の駐停車後にエンジンを始動した場合にキャンセルボタン44の押下等の処理を行う回数を削減することができる。なお、ガソリンスタンドの給油時に、休憩その他である程度の時間エンジンを停止した状態のままにすることがあるので、上記の一定時間は、それらを考慮して少し長めに設定すると好ましい。そして、エンジンを停止している時間の算出は、例えば、走行距離を算出するためにGPS信号により現在位置の履歴を記録することから、位置情報と共に最終地点での時刻情報も併せて記録し、エンジン始動に伴いレーダー探知機の電源が入ったときの現在時刻との差から求めることができる。また、この種のレーダー探知機は、内蔵電池を有していることから、車両からの電源供給が停止されたならば、その内蔵電池により内部の電子回路・制御部の一部を動作させ、停車している時間を算出してもよい。さらに、この内蔵電池による算出は、電池容量の保護のため、例えば、電源供給がされた時の時刻(内部時計・GPS受信器等から取得)をメモリに格納し、次に電源投入された時の時刻から停車時間を算出したり、上記の一定時間を計測するタイマを設け、タイマがタイムアップしたら内蔵電池による動作も停止したりすることができる。後者の場合、タイムアップする前にエンジンが始動したならば給油による停車と判断して確認画面の表示等をし、エンジンが始動して電源が投入されたときにすでにタイムアップしていたならば通常の駐停車と判断して確認画面の表示等を行わない処理を実行できる。もちろん、この種の機能を設けた場合、マニュアル操作での満タン・給油量の入力を行える機能を併せて備えるとよい。
【0064】
また、例えば、前述した区間走行距離計測値を区間走行距離表示値としてデータベース19に記憶する際に、データベース19に区間走行距離計測値の履歴(区間走行距離履歴)も記憶するようにするとよい。そして、制御部18は、前述した、電源投入時に、図5に示す満タン確認画面を表示部5に表示させる前に、区間走行距離計測値(特許請求の範囲における現在距離)が、データベース19に記憶された区間走行距離履歴の平均値の80%に相当する値を超えているか否かの判定を行い、超えている場合、満タン確認画面を表示部5に表示させて「満タン給油時に満タンボタンを押してください」という音声をスピーカ20から出力する処理に移行し、超えていない場合、満タン確認画面を表示部5に表示させる処理と「満タン給油時に満タンボタンを押してください」という音声をスピーカ20から出力する処理には移行せずに、平均燃費計測モード画面表示処理に移行するようにしてもよい。このようにすれば、満タンにしたばかりにもかかわらず、満タン確認画面の出力がなされてしまい煩わしいという問題を解決できる。
【0065】
また、上述した実施形態並びに変形例は、車載用電子機器としてレーダー探知機に適用した例を示したが、他の各種の車載用電子機器に適用することができることはもちろんであり、さらには、燃費等を求める専用の車載用電子機器として提供することもできる。
【符号の説明】
【0066】
1 ケース本体
2 ソーラーパネル
4 マイクロ波受信器
5 表示部
6 ランプ
7 赤外線通信機
8 GPS受信器
9 アダプタージャック
10 電源スイッチ
11 携帯電話機
12 メモリカードリーダ
14 メモリカード
15 無線受信器
16 リモコン受信器
17 リモコン
18 制御部
19 データベース
20 スピーカ
51 給油量表示部
52 区間走行距離表示部
53 区間平均燃費表示部
54 平均燃費表示部
55 給油量ボタン
56 リセットボタン
57 計測ボタン
58、63 キャンセルボタン
61 給油量表示部
62 数値入力ボタン
64 訂正ボタン
65 OKボタン



【特許請求の範囲】
【請求項1】
油量を入力する給油量入力手段と、
前記給油量入力手段によって入力された給油量に基づく値を算出し、算出した値に基づく出力をする制御を行う制御手段と、
を備える車載用電子機器であって、
ユーザが前記給油量入力手段に対して給油量の入力を忘れた場合にその旨の指示を指示入力する給油量入力忘れ指示入力手段を備え、
前記制御手段は、前記給油量入力忘れ指示入力手段から給油量の入力忘れの指示が入力された場合に、当該給油忘れの指示を加味して前記給油量に基づく値を算出すること
を特徴とする車載用電子機器。
【請求項2】
前記制御手段は、前記給油量入力手段によって前回給油量が入力されてから今回給油量が入力されるまでの当該車載用電子機器の搭載された車両の走行に基づく区間値を算出し、
前記給油量に基づく値は、当該走行に基づく区間値を用いて算出し、
前記給油忘れの指示を加味した給油量に基づく値の算出として、当該給油量に基づく値の算出に現在の当該走行に基づく区間値を用いない制御を行うこと
を特徴とする請求項1に記載の車載用電子機器。
【請求項3】
前記区間値として、当該車両の走行距離である区間走行距離を算出し、
前記給油量に基づく値は、当該区間走行距離に基づく区間燃費であり、
前記給油忘れの指示を加味した給油量に基づく値の算出として、当該給油量に基づく値の算出に現在の前記区間走行距離を算入しない制御を行うこと
を特徴とする請求項2に記載の車載用電子機器。
【請求項4】
前記区間走行距離の履歴を記憶する区間走行距離履歴記憶手段を備え
前記制御手段は、前記給油量入力手段によって前回給油量が入力されてから現在までの走行距離である現在距離を算出し、算出した現在距離と、前記区間走行距離履歴記憶手段に記憶された区間走行距離履歴に基づく基準区間距離とが、所定の近接関係になった場合に、前記満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力をする制御を行うこと
を特徴とする請求項3に記載の車載用電子機器。
【請求項5】
前記給油量入力手段によって入力された給油量の積算値と、算出された前記区間走行距離の積算値とに基づいて平均燃費を算出する平均燃費算出手段を備え、
前記制御手段は、前記平均燃費算出手段によって算出された平均燃費を、前記区間燃費と共に出力する制御を行うこと
を特徴とする請求項3または4車載用電子機器。
【請求項6】
前記制御手段は、前記区間燃費が前記平均燃費を下回った場合と、前記区間燃費が前記平均燃費を上回った場合とで異なる出力態様で出力する制御を行うこと
を特徴とする請求項5に記載の車載用電子機器。
【請求項7】
前記制御手段は、取得した現在位置と速度測定装置の位置とに基づき速度測定装置に対する接近警報を報知する制御を行い、前記接近警報中は、前記区間燃費の出力を行なわない制御を行うこと
を特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項8】
前記制御手段は、エンジンが停止され再始動されるまでの時間を検出し、その検出した時間が給油に要する標準時間に対応するか否かを判定し、その検出した時間が給油に要する標準時間に対応すると判定された場合に、前記満タン給油時に給油量の入力を行うように意識付ける内容の出力をする制御を行うこと
を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の車載用電子機器。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の車載用電子機器としての機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−97750(P2012−97750A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254568(P2011−254568)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【分割の表示】特願2009−141131(P2009−141131)の分割
【原出願日】平成21年6月12日(2009.6.12)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】