説明

車載発電システム

【課題】デバイスの破損を抑制できる車載発電システムを提供すること。
【解決手段】車載発電システム1に、エンジン11および排気管17を備える内燃機関2と、排気管17内に配置され、温度が経時的に上下する排気ガスが供給されることにより電気分極する第1デバイス3と、第1デバイス3から電力を取り出すための第2デバイス4と、アフターバーンの発生を予測するアフターバーン予測装置5および/または第1デバイス3の被水の発生を予測する被水予測装置6と、第1デバイス3に向かって流れる排気ガスの流れ方向を第1デバイス3を回避する方向に変更するための流路規制装置7と、アフターバーン予測装置5によりアフターバーンの発生が予測されたときおよび/または被水予測装置6により第1デバイス3の被水の発生が予測されたときに流路規制装置7を作動させる制御ユニット8とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載発電システム、詳しくは、自動車などの車両に搭載される車載発電システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車エンジンなどの内燃機関や、ボイラー、空調設備などの熱交換器、発電機、モータなどの電動機関、照明などの発光装置などの各種エネルギー利用装置では、例えば、排熱、光などとして、多くの熱エネルギーが放出および損失されている。
【0003】
近年、省エネルギー化の観点から、放出される熱エネルギーを回収し、エネルギー源として再利用することが要求されており、このような方法として、焦電素子を用いた熱電変換発電が、知られている。
【0004】
具体的には、例えば、複数の焦電素子のそれぞれの温度を上昇させる加熱源と、それら焦電素子のそれぞれの温度を低下させる冷却源と、加熱源および冷却源、および/または、焦電素子を移動させる移動手段とを備える発電装置を用い、加熱源および冷却源により焦電素子の温度を周期的に上昇および下降させることによって、焦電素子から直流電力または交流電力を取り出す方法が、提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−332266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、このような発電方法としては、発電装置を自動車などの車両に搭載し、例えば、内燃機関から排気ガスが排出される排気管内に焦電素子を配置するとともに、その排気ガスを加熱源および冷却源として用いることなどを検討することもできる。
【0007】
このような場合には、内燃機関に空気および燃料が供給され、燃料が燃焼されることにより排気ガスが生じ、その排気ガスにより、排気管内において焦電素子が加熱および冷却される。
【0008】
しかるに、発電装置を車載した場合、車両状態によっては、未燃焼または不完全燃焼状態の燃料が排気ガスとともに排気管に排出され、その燃料が排気管内において爆発する場合がある(アフターバーン)。
【0009】
焦電素子を排気管内に配置した場合に、排気管内においてアフターバーンが生じると、その衝撃などによって、焦電素子に破損を生じる場合がある。
【0010】
また、発電装置を車載した場合には、車両状態によっては、排気ガスに含有される水が冷却され、排気管の内壁に凝縮水が生成する場合がある。
【0011】
焦電素子を排気管内に配置した場合に、排気管の内壁に凝縮水が生成すると、その水が排気ガスにより輸送され、焦電素子に付着する場合がある。このような場合には、焦電素子が急冷されるため、焦電素子に破損を生じる場合がある。
【0012】
本発明の目的は、デバイスの破損を抑制できる車載発電システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の車載発電システムは、エンジン、および、前記エンジンから排気ガスを排出させるための排気管を備える内燃機関と、前記排気管内に配置され、温度が経時的に上下する排気ガスが供給されることにより電気分極する第1デバイスと、前記第1デバイスから電力を取り出すための第2デバイスと、前記排気管におけるアフターバーンの発生を予測するアフターバーン予測手段、および/または、前記第1デバイスの被水の発生を予測する被水予測手段と、前記排気管内において、前記第1デバイスに向かって流れる前記排気ガスの流れ方向を、前記第1デバイスを回避する方向に変更するための流方向変更手段と、前記アフターバーン予測手段によりアフターバーンの発生が予測されたとき、および/または、前記被水予測手段により前記第1デバイスの被水の発生が予測されたときに、前記流方向変更手段を作動させる制御手段とを備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明の車載発電システムによれば、アフターバーン予測手段によりアフターバーンの発生が予測されたとき、および/または、被水予測手段により第1デバイスの被水の発生が予測されたときに、制御手段により流方向変更手段が作動され、第1デバイスに向かって流れる排気ガスの流れ方向が、第1デバイスを回避する方向に変更される。
【0015】
このような車載発電システムによれば、アフターバーンの発生が予測されるときには、排気ガスが第1デバイスを回避する方向に流れる。そのため、第1デバイスの近傍でアフターバーンが発生することを抑制することができ、その衝撃により第1デバイスが破損することを抑制することができる。
【0016】
また、このような車載発電システムによれば、排気管内に凝縮水が生じ、第1デバイスの被水の発生が予測されるときにも、排気ガスが第1デバイスを回避する方向に流れる。そのため、水が排気ガスにより輸送され第1デバイスに付着することを抑制することができ、その水により第1デバイスが急冷され、破損することを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の車載発電システムの一実施形態(第1実施形態)の概略構成図である。
【図2】本発明の車載発電システムの他の実施形態(第2実施形態)の要部概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
1.第1実施形態
図1は、本発明の車載発電システムの一実施形態(第1実施形態)の概略構成図である。
【0019】
図1において、自動車10は、車載発電システム1を備えている。
【0020】
車載発電システム1は、内燃機関2と、内燃機関2から排出され、温度が経時的に上下する排気ガスが供給されることにより電気分極する第1デバイス3と、第1デバイス3から電力を取り出すための第2デバイス4と、アフターバーンの発生を予測するアフターバーン予測手段としてのアフターバーン予測装置5と、第1デバイス3の被水の発生を予測する被水予測手段としての被水予測装置6と、排気ガスの流れ方向を変更するための流方向変更手段としての流路規制装置7と、流路規制装置7を作動させるための制御手段としての制御ユニット8とを備えている。
【0021】
内燃機関2は、エンジン11、エンジン11に空気を供給するための吸気管16、エンジン11から排気ガスを排出させるための排気管17、および、エンジン11に燃料を供給するための燃料供給手段としての燃料供給装置20を備えている。
【0022】
エンジン11は、車両などの動力を出力する装置であって、例えば、単気筒型または多気筒型(例えば、2気筒型、4気筒型、6気筒型)が採用されるとともに、その各気筒において、多サイクル方式(例えば、2サイクル方式、4サイクル方式、6サイクル方式など)が採用される。
【0023】
以下において、4気筒型が採用されるとともに、その各気筒で4サイクル方式が採用されるエンジン11について、説明する。
【0024】
このエンジン11は、並列配置される複数(4つ)の気筒12を備えている。なお、図1においては、1つの気筒12を取り出して示し、その他の気筒12については省略している。
【0025】
各気筒12は、ピストン13、燃焼室14および点火プラグ(図示せず)などを備えており、上流側が吸気管16に接続されるとともに、下流側が排気管17に接続されている。
【0026】
また、各気筒12は、吸気管16と接続される接続部分において、吸気バルブ18を備えるとともに、排気管17と接続される接続部分において、排気バルブ19を備えている。
【0027】
吸気バルブ18は、気筒12と吸気管16との接続部分において、気筒12を開閉可能に設けられている。
【0028】
排気バルブ19は、気筒12と排気管17との接続部分において、気筒12を開閉可能に設けられている。
【0029】
これら吸気バルブ18および排気バルブ19は、図示しないが、スプリングなどの弾性力によって閉方向に付勢されている。これら吸気バルブ18および排気バルブ19は、例えば、カムシャフトの回転などによって、気筒12を開閉可能としている。
【0030】
吸気管16は、エンジン11に空気を供給するために設けられ、その下流側端部がエンジン11の気筒12に接続されるとともに、上流側端部が外気に開放されている。
【0031】
また、吸気管16は、スロットルバルブ27を備えている。スロットルバルブ27は、例えば、アクセルペダルを踏み込みなどの運転操作に伴い、その開閉および開度が調節可能とされており、その開閉によって、エンジン11に空気を取り込み可能としている。
【0032】
排気管17は、エンジン11から排気ガスを排出させるために設けられ、その上流側端部がエンジン11の気筒12に接続されている。
【0033】
また、排気管17は、副排気管29を備えている。
【0034】
副排気管29は、第1デバイス3(後述)を回避する方向に排気ガスを流すために設けられるバイパス流路であって、上流側端部が第1デバイス3(後述)の上流側に接続されるとともに、下流側端部が、第1デバイス3(後述)の下流側に接続されている。
【0035】
また、図示しないが、複数(4つ)の気筒12に接続される複数(4つ)の排気管17は、それぞれ、エンジン11および第1デバイス3(後述)よりも下流側において1つに集合されており、その集合された排気管17の下流側端部は、外気に開放されている。これにより、エンジン11から排出される排気ガスを集合させ、外気に放出可能としている。
【0036】
燃料供給装置20は、燃料タンク21および燃料供給管22を備えている。
【0037】
燃料タンク21は、エンジンに供給される燃料(例えば、ガソリンなど)が貯留されるタンクであって、耐熱耐圧容器などから形成されている。
【0038】
燃料供給管22は、燃料タンク21からエンジン11に燃料を供給するために設けられており、その上流側端部が燃料タンク21に接続されるとともに、下流側端部が、燃料噴射弁23に接続されている。
【0039】
燃料噴射弁23は、エンジン11に対する燃料タンク21からの燃料の供給量を調節するとともに、その燃料をエンジン11に対して噴射するための弁であって、燃料供給管22の下流側端部に設けられ、吸気管16の吸気バルブ18よりも上流側に接続されている。
【0040】
燃料噴射弁23としては、特に制限されず、公知の噴射弁を用いることができる。
【0041】
このような燃料噴射弁23は、エンジン11のエンジン制御ユニット28に電気的に接続されており、エンジン制御ユニット28によって、その開閉が制御されている。
【0042】
エンジン制御ユニット28は、エンジン11の運転状態(例えば、図示しない回転計により検知されるエンジン11の回転数、例えば、図示しない圧力センサにより検知されるスロットルバルブ27下流側の吸気管16内の圧力など)に基づいて燃料供給量を制御するユニットであって、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータから構成されている。
【0043】
そして、このエンジン制御ユニット28に燃料噴射弁23が電気的に接続されることにより、エンジン制御ユニット28からの制御信号が、燃料噴射弁23に入力可能とされている。これにより、エンジン制御ユニット28が、エンジン11の運転状態に応じて、燃料噴射弁23の開閉および開度、すなわち、燃料噴射弁23による燃料の噴射量(エンジン11に対する燃料の供給量)を制御可能としている。
【0044】
第1デバイス3は、内燃機関2(エンジン11)から排出され、温度が経時的に上下する排気ガスが供給されることにより、温度が経時的に上下され、電気分極するデバイスである。
【0045】
ここでいう電気分極とは、結晶の歪みにともなう正負イオンの変位により誘電分極し電位差が生じる現象、例えばピエゾ効果、および/または、温度変化により誘電率が変化し電位差が生じる現象、例えば焦電効果などのように、材料に起電力が発生する現象と定義する。
【0046】
このような第1デバイス3として、より具体的には、例えば、ピエゾ効果により電気分極するデバイス、焦電効果により電気分極するデバイスなどが挙げられる。
【0047】
ピエゾ効果は、応力または歪みが加えられたときに、その応力または歪みの大きさに応じて電気分極する効果(現象)である。
【0048】
このようなピエゾ効果により電気分極する第1デバイス3としては、特に制限されず、公知のピエゾ素子(圧電素子)を用いることができる。
【0049】
第1デバイス3としてピエゾ素子が用いられる場合には、ピエゾ素子は、例えば、その周囲が固定部材により固定され、体積膨張が抑制された状態において、排気ガスに接触(曝露)されるように、排気管17内に配置される。
【0050】
固定部材としては、特に制限されず、例えば、後述する第2デバイス4(例えば、電極など)を用いることもできる。
【0051】
そして、このような場合には、ピエゾ素子は、排気ガスの経時的な温度変化により、加熱または冷却され、これにより、膨張または収縮する。
【0052】
このとき、ピエゾ素子は、固定部材により体積膨張が抑制されているため、ピエゾ素子は、固定部材に押圧され、ピエゾ効果(圧電効果)、または、キュリー点付近での相変態により、電気分極する。これにより、詳しくは後述するが、第2デバイス4を介して、ピエゾ素子から電力が取り出される。
【0053】
また、このようなピエゾ素子は、通常、加熱状態または冷却状態が維持され、その温度が一定(すなわち、体積一定)になると、電気分極が中和され、その後、冷却または加熱されることにより、再度、電気分極する。
【0054】
そのため、上記したように排気ガスが周期的に温度変化し、高温状態と低温状態とが周期的に繰り返される場合などには、ピエゾ素子が周期的に繰り返し加熱および冷却されるため、ピエゾ素子の電気分極およびその中和が、周期的に繰り返される。
【0055】
その結果、後述する第2デバイス4により、電力が、周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として取り出される。
【0056】
焦電効果は、例えば、絶縁体(誘電体)などを加熱および冷却する時に、その温度変化に応じて絶縁体が電気分極する効果(現象)であって、第1効果および第2効果を含んでいる。
【0057】
第1効果は、絶縁体の加熱時および冷却時において、その温度変化により自発分極し、絶縁体の表面に、電荷を生じる効果とされている。
【0058】
また、第2効果は、絶縁体の加熱時および冷却時において、その温度変化により結晶構造に圧力変形が生じ、結晶構造に加えられる応力または歪みにより、圧電分極を生じる効果(ピエゾ効果、圧電効果)とされている。
【0059】
このような焦電効果により電気分極するデバイスとしては、特に制限されず、公知の焦電素子を用いることができる。
【0060】
第1デバイス3として焦電素子が用いられる場合には、焦電素子は、排気ガスに接触(曝露)されるように、排気管17内に配置される。
【0061】
このような場合において、焦電素子は、排気ガスの経時的な温度変化により、加熱または冷却され、その焦電効果(第1効果および第2効果を含む)により、電気分極する。これにより、詳しくは後述するが、第2デバイス4を介して、焦電素子から電力が取り出される。
【0062】
また、このような焦電素子は、通常、加熱状態または冷却状態が維持され、その温度が一定になると、電気分極が中和され、その後、冷却または加熱されることにより、再度、電気分極する。
【0063】
そのため、上記したように排気ガスが周期的に温度変化し、高温状態と低温状態とが周期的に繰り返される場合などには、焦電素子が周期的に繰り返し加熱および冷却されるため、焦電素子の電気分極およびその中和が、周期的に繰り返される。
【0064】
その結果、後述する第2デバイス4により、電力が、周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として取り出される。
【0065】
このような第1デバイス3として、具体的には、上記したように、公知の焦電素子(例えば、BaTiO、CaTiO、(CaBi)TiO、BaNdTi14、BaSmTi12、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)など)、公知のピエゾ素子(例えば、水晶(SiO)、酸化亜鉛(ZnO)、ロッシェル塩(酒石酸カリウム−ナトリウム)(KNaC)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT:Pb(Zr,Ti)O)、ニオブ酸リチウム(LiNbO)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、リチウムテトラボレート(Li)、ランガサイト(LaGaSiO14)、窒化アルミニウム(AlN)、電気石(トルマリン)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)など)などを用いることができる。
【0066】
これら第1デバイス3は、単独使用または2種類以上併用することができる。
【0067】
第1デバイス3のキュリー点は、例えば、−77℃以上、好ましくは、−10℃以上であり、例えば、1300℃以下、好ましくは、900℃以下である。
【0068】
また、第1デバイス3(絶縁体(誘電体))の比誘電率は、例えば、1以上、好ましくは、100以上、より好ましくは、2000以上である。
【0069】
このような車載発電システム1では、第1デバイス3(絶縁体(誘電体))の比誘電率が高いほど、エネルギー変換効率が高く、高電圧で電力を取り出すことができるが、第1デバイス3の比誘電率が上記下限未満であれば、エネルギー変換効率が低く、得られる電力の電圧が低くなる場合がある。
【0070】
なお、第1デバイス3(絶縁体(誘電体))は、排気ガスの温度変化によって電気分極するが、その電気分極は、電子分極、イオン分極および配向分極のいずれでもよい。
【0071】
例えば、配向分極によって分極が発現する材料(例えば、液晶材料など)では、その分子構造を変化させることにより、発電効率の向上を図ることができるものと期待されている。
【0072】
このような第1デバイス3は、排気管17内において、例えば、互いに間隔を隔てて複数整列配置され、第2デバイス4(および必要により設けられる固定部材(図示せず))により、固定されている。なお、図1においては、1つの第1デバイス3を取り出して示し、その他の第1デバイス3については省略している。
【0073】
これにより、第1デバイス3は、排気管17内において、第2デバイス4を介して、排気ガスに接触(曝露)可能とされている。
【0074】
第2デバイス4は、第1デバイス3から電力を取り出すために設けられる。
【0075】
このような第2デバイス4は、より具体的には、特に制限されないが、例えば、上記の第1デバイス3を挟んで対向配置される2つの電極(例えば、銅電極、銀電極など)、例えば、それら電極に接続される導線などを備えており、第1デバイス3に電気的に接続されている。
【0076】
また、第2デバイス4は、必要により、昇圧器(図示せず)、交流/直流変換器(AC−DCコンバーター)(図示せず)などを介して、バッテリー9に、電気的に接続されている。
【0077】
アフターバーン予測装置5は、排気管17においてアフターバーン(後述)が発生することを予測するための装置であって、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータから構成されている。
【0078】
このアフターバーン予測装置5は、詳しくは後述するアフターバーンの発生要因に応じて、図1において破線で示すように、スロットルバルブ27や、点火プラグ(図示せず)、リミッター(図示せず)などに電気的に接続されており、アフタバーン(後述)の発生を予測可能としている。
【0079】
被水予測装置6は、排気管17内に配置される第1デバイス3に水が付着すること(すなわち、第1デバイス3の被水の発生)を予測するための装置であって、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータから構成されている。
【0080】
この被水予測装置6は、温度センサ15を備えている。温度センサ15は、第1デバイス3よりも上流側の排気管17の内壁温度を検知するため、排気管17に近接または接触して設けられている。温度センサ15としては、例えば、赤外放射温度計や、熱電対温度計などの公知の温度センサが用いられる。
【0081】
この温度センサ15によって排気管17の内壁温度を測定することにより、被水予測装置6は、排気管17の内壁に凝縮水が生成されることを予測可能とし、これにより、第1デバイス3の被水の発生を予測可能としている。
【0082】
流路規制装置7は、例えば、排気ガスが排気管17を通過する位置と、排気ガスが副排気管29を通過する位置とを切り替える三方弁であって、排気管17に介在されるように、排気管17と副排気管29の上流側端部との接続部分に設けられている。
【0083】
このような流路規制装置7は、その切り替えによって、排気管17および副排気管29を開閉可能としている。
【0084】
具体的には、流路規制装置7は、排気管17を開通させるとともに、副排気管29を閉塞させることにより、排気ガスを排気管17内に流し、第1デバイス3に供給する位置と、排気管17を閉塞させるとともに、副排気管29を開通させることにより、排気ガスを副排気管29内に流し、第1デバイス3を回避させることができる位置とに切り替え可能とされている。
【0085】
このように、流路規制装置7は、その切り替えによって、第1デバイス3に向かって流れる排気ガスの流れ方向を、第1デバイス3を回避する方向に変更可能としている。
【0086】
制御ユニット8は、車載発電システム1における電気的な制御を実行するユニット(例えば、ECU:Electronic Control Unit)であり、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータから構成されている。
【0087】
この制御ユニット8は、図1において破線で示すように、アフターバーン予測装置5および被水予測装置6に電気的に接続されるとともに、流路規制装置7に電気的に接続されており、後述するように、アフターバーン予測装置5によりアフターバーンの発生が予測されたとき、および/または、被水予測装置6により第1デバイス3の被水の発生が予測されたときに、流路規制装置7を作動可能としている。
2.発電方法
以下において、上記した車載発電システム1を用いた発電方法について、詳述する。
【0088】
この車載発電システム1では、エンジン11の駆動により、気筒12においてピストンの昇降運動が繰り返されており、これにより、例えば、4サイクル方式では、吸気工程、圧縮工程、爆発工程、排気工程などが順次実施される。
【0089】
より具体的には、このエンジン11では、まず、スロットルバルブ27が開かれ、吸気管16から空気が供給されるとともに、燃料供給管22から所定量の燃料が燃料噴射弁23によって供給(噴射)され、それらが混合される。そして、空気と燃料との混合気が、吸気バルブ18が開かれることにより、気筒12の燃焼室14に供給される(吸気工程)。
【0090】
次いで、吸気バルブ18が閉じられ、ピストン13が上昇することにより、燃焼室14の混合気が圧縮され、高温化される(圧縮工程)。
【0091】
次いで、図示しない点火プラグにより混合気が点火され、爆発的に燃焼されるとともに、ピストン13が爆発により押し下げられる(爆発工程)。
【0092】
その後、排気バルブ19が開かれ、燃焼により生じたガス(排気ガス)が、気筒12から排出される(排気工程)。
【0093】
このように、エンジン11では、燃料が燃焼され、動力が出力されるとともに、高温の排気ガスが、排気管17の内部を排気工程において通過する。
【0094】
このとき、エンジン11の熱が、排気ガスを介して伝達され、排気ガスの温度(排気管17の内部温度)は、排気工程において上昇する。一方、その他の工程(吸気工程、圧縮工程、爆発工程)では、排気管17内の排気ガス量が低減されるので、排気ガスの温度(排気管17の内部温度)は下降する。
【0095】
このように、排気ガスの温度は、排気工程において上昇し、吸気工程、圧縮工程および爆発工程において下降し、つまり、経時的に上下する。
【0096】
とりわけ、上記の各工程は、ピストンサイクルに応じて、周期的に順次繰り返されるため、排気ガスは、上記の各工程の繰り返しの周期に伴って、周期的に温度変化、より具体的には、高温状態と低温状態とが、周期的に繰り返される。
【0097】
このような車載発電システム1において、内燃機関2および排気ガスの温度は、高温状態における温度が、例えば、200〜1200℃、好ましくは、700〜900℃であり、低温状態における温度が、上記の高温状態における温度未満、より具体的には、例えば、100〜800℃、好ましくは、200〜500℃であり、高温状態と低温状態との温度差が、例えば、10〜600℃、好ましくは、20〜500℃である。
【0098】
また、それら高温状態と低温状態との繰り返し周期は、例えば、10〜400サイクル/秒、好ましくは、30〜100サイクル/秒である。
【0099】
そして、この車載発電システム1では、上記したように、排気管17の内部に、第1デバイス3が配置されている。
【0100】
また、このとき、流路規制装置7は、排気管17を開通させるとともに、副排気管29を閉塞させている。
【0101】
そのため、エンジン11(内燃機関2)から排出される排気ガスが、排気管17内に導入されると、その排気管17内において、第1デバイス3に排気ガスが供給され、第1デバイス3が、第2デバイス4を介して排気ガスに接触(曝露)され、加熱および/または冷却される。
【0102】
すなわち、第1デバイス3が、エンジン11(内燃機関2)、および、そのエンジン11の熱を伝達する排気ガスの経時的な温度変化により、加熱および/または冷却される。
【0103】
そして、これにより、第1デバイス3を、周期的に高温状態または低温状態にすることができ、第1デバイス3を、その素子(例えば、ピエゾ素子、焦電素子など)に応じた効果(例えば、ピエゾ効果、焦電効果など)により、電気分極させることができる。
【0104】
そのため、この車載発電システム1では、第2デバイス4を介して、各第1デバイス3から電力を周期的に変動する波形(例えば、交流、脈流など)として、取り出すことができる。
【0105】
その後、この方法では、例えば、図1において点線で示すように、上記により得られた電力を、必要により第2デバイス4に接続される昇圧器(図示せず)で昇圧し、交流/直流変換器(図示せず)において直流電圧に変換した後、バッテリー9に蓄電する。バッテリー9に蓄電された電力は、自動車10や、自動車10に搭載される各種電気部品の動力などとして、適宜、用いることができる。
【0106】
一方、発電に用いられた排気ガスは、第1デバイス3を通過した後、公知の触媒などによって浄化され、外気に排出される。
3.アフターバーンおよび被水
上記した車載発電システム1が搭載される自動車10では、その走行条件によって、アフターバーンの発生や、第1デバイス3の被水の発生が予測される場合がある。以下において、それぞれの発生が予測される場合について、詳述する。
(1)アフターバーン
アフターバーンは、燃焼室14内において燃焼しなかった燃料(未燃焼燃料)や、燃焼が不十分であった燃料(不完全燃焼燃料)が、気筒12から排気管17に排出されたときに、排気管17内において燃焼(爆発)する現象であり、種々の要因によって惹起される。
【0107】
例えば、自動車10の運転中、アクセルペダルの踏み込みによりスロットルバルブ27の開度を大とし、空気の供給量を増加させるとともに、燃料噴射弁23による燃料の供給量を増加させる場合などには、燃料の増加量に対して空気の増加量が不十分となる場合があり、気筒12内において、燃料が過剰となる場合がある。
【0108】
そして、気筒12内に燃料が過剰に供給されると、燃料を十分に燃焼させることができず、未燃焼燃料や不完全燃焼燃料が、排気管17に排出される場合がある。
【0109】
また、例えば、アクセルペダルを戻し、スロットルバルブ27を閉とする場合には、空気の供給が停止されるので、吸気バルブ18の近傍に付着している燃料などが負圧によって気筒12に供給され、気筒12内における燃料量が過剰となる場合がある。そして、上記と同様、燃料が過剰に供給されると、気筒12内において十分に燃焼させることができず、未燃焼燃料や不完全燃焼燃料が排気管17に排出される場合がある。
【0110】
このように、スロットルバルブ27の開閉およびその開度によって、過剰の燃料が気筒12内に供給されると、未燃焼燃料や不完全燃焼燃料が排気管17に排出される場合があり、このような場合に、排気管17内におけるアフターバーンの発生が予測される。
【0111】
なお、アフターバーンの発生は、上記に限定されず、その他の種々の要因により予測される。具体的には、例えば、気筒12に備えられる点火プラグ(図示せず)が摩耗すると、燃料の燃焼時において点火不良が生じ、十分に燃料を燃焼させることができない場合がある。このような場合にも、未燃焼燃料や不完全燃焼燃料が排気管17に排出され、アフターバーンが発生する場合がある。
【0112】
また、例えば、図示しないが、自動車10では、点火プラグ(図示せず)による点火を停止させ、または、点火を遅延させることにより、スピードリミッターなどのリミッター(図示せず)の作動させる場合がある。このような場合にも、未燃焼燃料や不完全燃焼燃料が排気管17に排出され、アフターバーンが発生する場合がある。
【0113】
そして、このようにして未燃焼燃料や不完全燃焼燃料が排気管17に排出され、排気管17内でアフターバーンが発生すると、その衝撃などによって、第1デバイス3に破損を生じる場合がある。
【0114】
そのため、この車載発電システム1では、第1デバイス3の破損を抑制するため、アフターバーンの発生を予測し、その予測に基づいて、排気ガスの流れ方向を、第1デバイス3に向かって流れる方向から、第1デバイス3を回避する方向に変更する。
【0115】
具体的には、この車載発電システム1では、まず、上記したアフターバーンの発生を、アフターバーン予測装置5により予測する。
【0116】
具体的には、アフターバーン予測装置5により、アフターバーンの発生要因(例えば、スロットルバルブ27、点火プラグ(図示せず)、リミッター(図示せず)など)の作動状況を検知し、上記したアフターバーンの発生条件に適合するか否かを判断することによって、アフターバーンの発生を予測する。
【0117】
そして、アフターバーン予測装置5によりアフターバーンの発生が予測されているときには、制御ユニット8によって流路規制装置7を作動させ、第1デバイス3の上流側において、排気管17を閉塞させるとともに、副排気管29を開通させる。
【0118】
これにより、排気管17を流れる排気ガスは、流路規制装置7によって副排気管29に導入され、第1デバイス3に向かって流れる排気ガスの流れ方向が、第1デバイス3を回避する方向に変更される。そして、排気ガスは、第1デバイス3を回避するように、第1デバイス3の上流側から副排気管29に導入され、第1デバイス3の下流側において再び排気管17に導入され、公知の触媒などによって浄化され、外気に排出される。
【0119】
このような車載発電システム1によれば、アフターバーンの発生が予測されるときには、排気ガスが第1デバイス3を回避する方向に流れる。そのため、第1デバイス3の近傍でアフターバーンが発生することを抑制することができ、その衝撃により第1デバイス3が破損することを抑制することができる。
(2)被水
上記した車載発電システム1では、気筒12から排出される排気ガスに含有される水蒸気が冷却され、排気管17の内壁に凝縮水が生成する場合がある。
【0120】
具体的には、例えば、エンジン11の始動直後などには、排気管17の内壁温度が、排気ガスの露点または露点近傍以下である場合があり、そのような場合には、エンジン11から排出された排気ガスが、排気管17内において冷却される。そして、排気ガスに含有される水蒸気が冷却されることにより、排気管17の内壁に、凝固水が生成する。
【0121】
このように凝縮水が生成すると、その凝縮水が排気ガスにより輸送され、第1デバイス3に付着する、すなわち、第1デバイス3の被水を生じる場合がある。
【0122】
このような場合には、第1デバイス3が急冷されるため、第1デバイス3に破損を生じる場合がある。
【0123】
そのため、この車載発電システム1では、第1デバイス3の破損を抑制するため、第1デバイス3の被水の発生を予測し、その予測に基づいて、排気ガスの流れ方向を、第1デバイス3に向かって流れる方向から、第1デバイス3を回避する方向に変更する。
【0124】
具体的には、この車載発電システム1では、まず、上記した被水の発生を、被水予測装置6により予測する。
【0125】
具体的には、温度センサ15により、第1デバイス3よりも上流側の排気管17の内壁温度を検知する。そして、被水予測装置6において、温度センサ15による検知温度が、排気ガスの露点または露点近傍の温度以下であるか否かが判断される。
【0126】
排気管17の内壁温度が、排気ガスの露点または露点近傍の温度以下であれば、気筒12から排気ガスが排気管17に排出されたときに、排気ガス中の水蒸気が冷却され、排気管17の内壁に凝縮水が生成され、その凝縮水により第1デバイス3の被水を生じる場合がある。
【0127】
そのため、排気管17の内壁温度が、排気ガスの露点または露点近傍の温度以下であるか否かを判断することによって、第1デバイス3の被水の発生を予測する。
【0128】
そして、被水予測装置6により第1デバイス3の被水の発生が予測されているときには、制御ユニット8によって流路規制装置7を作動させ、第1デバイス3の上流側において、排気管17を閉塞させるとともに、副排気管29を開通させる。
【0129】
これにより、排気管17を流れる排気ガスは、流路規制装置7によって副排気管29に導入され、第1デバイス3に向かって流れる排気ガスの流れ方向が、第1デバイス3を回避する方向に変更される。そして、排気ガスは、第1デバイス3を回避するように、第1デバイス3の上流側から副排気管29に導入され、第1デバイス3の下流側において再び排気管17に導入され、公知の触媒などによって浄化され、外気に排出される。
【0130】
このような車載発電システム1によれば、排気管17内に凝縮水が生じ、第1デバイス3の被水の発生が予測されるときにも、排気ガスが第1デバイス3を回避する方向に流れる。そのため、水が排気ガスにより輸送され第1デバイス3に付着することを抑制することができ、その水により第1デバイス3が急冷され、破損することを抑制することができる。
4.第2実施形態
図2は、本発明の車載発電システムの他の実施形態(第2実施形態)の要部概略構成図である。
【0131】
上記した説明では、排気管17に副排気管29を備え、流路規制装置7により排気ガスを副排気管29に導入し、第1デバイス3に向かって流れる排気ガスの流れ方向を、第1デバイス3を回避する方向に変更したが、例えば、副排気管29を備えることなく、第1デバイス3に向かって流れる排気ガスの流れ方向を、第1デバイス3を回避する方向に変更することもできる。
【0132】
この実施形態では、図2に示すように、排気管17には副排気管29が備えられておらず、その排気管17には、略直方体状の箱型空間30が介在されている。箱型空間30内には、第1デバイス3が、車高方向一方側に偏在するように、配置されている。
【0133】
また、この実施形態では、流路規制装置7は、略平板形状の規制部材25を備えており、箱型空間30内において、第1デバイス3よりも上流側に、揺動可能に固定されている。
【0134】
具体的には、流路規制装置7は、その一端部がヒンジを介して箱型空間30の内側面に固定されており、箱型空間30の内面に沿って箱型空間を開放する位置と、箱型空間30から斜めに起立して箱型空間30を半閉塞する位置とに揺動される。
【0135】
このような流路規制装置7は、制御ユニット8によって、規制部材25の揺動が制御されており、その揺動によって箱型空間30を開放および半閉塞可能としている。これにより、流路規制装置7は、排気ガスの流れ方向を規制して、第1デバイス3に向かって流れる排気ガスの流れ方向を、第1デバイス3を回避する方向に変更可能としている。
【0136】
このような車載発電システム1においても、上記と同様、排気管17においてアフターバーンが発生する場合や、第1デバイス3の被水が発生する場合があり、このような場合には、上記と同様、第1デバイス3に破損を生じる場合がある。
【0137】
そのため、このような車載発電システム1においても、第1デバイス3の破損を抑制するために、アフターバーンの発生および/または第1デバイス3の被水の発生を予測し、その予測に基づいて、排気ガスの流れ方向を、第1デバイス3に向かって流れる方向から、第1デバイス3を回避する方向に変更する。
【0138】
具体的には、まず、上記と同様にして、アフターバーン予測装置5によりアフターバーンの発生を予測し、また、被水予測装置6により第1デバイス3の被水の発生を予測する。
【0139】
そして、アフターバーン予測装置5によりアフターバーンの発生が予測されているとき、および/または、被水予測装置6により第1デバイス3の被水の発生が予測されているときには、制御ユニット8によって流路規制装置7を作動させ、規制部材25を揺動させる。これにより、第1デバイス3の上流側において、箱型空間30を半閉塞させる(図2破線参照)。
【0140】
半閉塞における閉塞の度合いは、特に制限されないが、好ましくは、流路規制装置7の規制部材25の先端部が、第1デバイス3の厚みと同程度の高さとなるように規制部材25を揺動させ、箱型空間30を半閉塞する。
【0141】
これにより、排気ガスの流れ方向が、流路規制装置7によって規制され、第1デバイス3に向かって流れる排気ガスの流れ方向が、第1デバイス3を回避する方向に変更される(図2矢印参照)。そして、排気ガスは、第1デバイス3を回避するように、第1デバイス3の上流側から下流側に流され、公知の触媒などによって浄化され、外気に排出される。
【0142】
このような車載発電システム1によれば、アフターバーンの発生が予測されるときには、排気ガスが第1デバイス3を回避する方向に流れる。そのため、第1デバイス3の近傍でアフターバーンが発生することを抑制することができ、その衝撃により第1デバイス3が破損することを抑制することができる。
【0143】
また、このような車載発電システム1においても、排気管17内に凝縮水が生じ、第1デバイス3の被水の発生が予測されるときにも、排気ガスが第1デバイス3を回避する方向に流れる。そのため、水が排気ガスにより輸送され第1デバイス3に付着することを抑制することができ、その水により第1デバイス3が急冷され、破損することを抑制することができる。
【0144】
なお、上記した説明では、アフターバーン予測装置5、被水予測装置6、制御ユニット8およびエンジン制御ユニット28は、それぞれ別体として設けられているが、例えば、アフターバーン予測装置5、被水予測装置6、制御ユニット8およびエンジン制御ユニット28の2つ以上が、一体的に設けられていてもよい。
【符号の説明】
【0145】
1 車載発電システム
2 内燃機関
3 第1デバイス
4 第2デバイス
5 アフターバーン予測装置
6 被水予測装置
7 流路規制装置
8 制御ユニット
11 エンジン
17 排気管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エンジン、および、前記エンジンから排気ガスを排出させるための排気管を備える内燃機関と、
前記排気管内に配置され、温度が経時的に上下する排気ガスが供給されることにより電気分極する第1デバイスと、
前記第1デバイスから電力を取り出すための第2デバイスと、
前記排気管におけるアフターバーンの発生を予測するアフターバーン予測手段、および/または、前記第1デバイスの被水の発生を予測する被水予測手段と、
前記排気管内において、前記第1デバイスに向かって流れる前記排気ガスの流れ方向を、前記第1デバイスを回避する方向に変更するための流方向変更手段と、
前記アフターバーン予測手段によりアフターバーンの発生が予測されたとき、および/または、前記被水予測手段により前記第1デバイスの被水の発生が予測されたときに、前記流方向変更手段を作動させる制御手段とを備えることを特徴とする、車載発電システム。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−96274(P2013−96274A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238486(P2011−238486)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000002967)ダイハツ工業株式会社 (2,560)