説明

車載表示制御装置、車載制御システム

【課題】表示モニタの輝度を適切に調節する。
【解決手段】ナビゲーション装置1は、ヘッドランプスイッチ2から出力されるイルミネーション信号を検出する。または、ヘッドランプ制御装置4から出力されるCAN通信データを受信する。そして、検出したイルミネーション信号、または受信した通信データに基づいて、表示モニタの輝度を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されて用いられる表示制御装置および制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のヘッドランプの点灯状態に応じて表示モニタの輝度を調節する車載表示装置が知られている。さらに、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信することにより、ヘッドランプの点灯状態に関わらず昼夜を判断し、表示モニタの輝度を調節するナビゲーション装置も知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−292198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
昨今の車両では、搭載されている各種装置の間で必要な情報を伝達するために、CAN(Controller Area Network)と呼ばれる通信ネットワークが内部に構築されている。従来の車載表示装置は、このCANを介して送信される情報に基づいて、ヘッドランプの点灯状態を判断する。しかし、車両のエンジンが停止している状態では、ナビゲーション装置とはCANを介した情報の送受信が行われないため、車載表示装置においてヘッドランプの点灯状態を判断できない。また、特許文献1に開示されるナビゲーション装置によれば、ヘッドランプの点灯状態に関わらず、受信したGPS信号に基づく昼夜の判断結果に応じて表示モニタの輝度が調節される。そのため、必ずしもユーザの意図通りに輝度調節が行われるわけではない。このように、従来の方法では、表示モニタの輝度を適切に調節できない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による車載表示制御装置は、車両のヘッドランプの点灯状態を示すイルミネーション信号を検出するイルミネーション信号検出手段と、ヘッドランプの点灯状態に関する情報を含む通信データを受信する受信手段と、イルミネーション信号検出手段により検出されたイルミネーション信号、または受信手段により受信された通信データに基づいて、表示モニタの輝度を制御する表示制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、表示モニタの輝度を適切に調節することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の一実施形態による車載制御システムの構成を図1に示す。車両100に搭載される車載制御システムは、ナビゲーション装置1、ヘッドランプスイッチ2、ヘッドランプ3、ヘッドランプ制御装置4およびイグニッションスイッチ5を備える。
【0008】
ナビゲーション装置1は、車両100を目的地まで案内するためのナビゲーション機能を有している。すなわちナビゲーション装置1は、地図データに基づいて地図を表示すると共に、車両100の位置すなわち自車位置を検出し、その自車位置を地図上に示す。ユーザの操作により目的地が設定されると、その目的地までの推奨経路を地図データに基づいて探索し、探索した推奨経路に従って車両100を目的地まで案内する。さらにナビゲーション装置1は、後述するイルミネーション信号、CAN通信データおよびイグニッション信号に基づいて、表示画面の輝度調節を行う。その具体的な方法については、後で詳しく説明する。
【0009】
ヘッドランプスイッチ2は、車両100の運転席付近に設置されており、ユーザである車両100の運転者によって操作される。ヘッドランプスイッチ2の操作状態は、ユーザの操作に応じて切り替えられる。具体的には、ヘッドランプ3を消灯するための操作位置(オフポジション)、ヘッドランプ3のスモールランプを点灯するための操作位置(スモールポジション)、またはヘッドランプ3のメインランプを点灯するための操作位置(オンポジション)のいずれかに、ユーザはヘッドランプスイッチ2の操作位置を切り替えることができる。
【0010】
ヘッドランプスイッチ2の操作状態を示す信号は、ヘッドランプスイッチ2からヘッドランプ制御装置4へ出力されると共に、イルミネーション信号としてナビゲーション装置1へ出力される。すなわち、ヘッドランプスイッチ2は、ヘッドランプ3の点灯状態に応じてイルミネーション信号をナビゲーション装置1へ出力する。なお、ヘッドランプスイッチ2の操作位置がオフポジションである場合は、ヘッドランプスイッチ2からイルミネーション信号を出力しないこととしてもよい。
【0011】
ヘッドランプ3は、車両100の前部に設置されている。ヘッドランプ3の点灯状態は、ヘッドランプ制御装置4によって制御される。ヘッドランプ3は、車両100の前方を照射するために点灯されるメインランプと、他車両の運転者に車両100を識別させるために点灯されるスモールランプ(車幅灯)とを含む。
【0012】
ヘッドランプ制御装置4は、ユーザによるヘッドランプスイッチ2の操作状態に応じてヘッドランプ3の点灯状態を制御する。すなわち、ヘッドランプスイッチ2の操作位置がオフポジションである場合はヘッドランプ3を消灯し、スモールポジションである場合はヘッドランプ3のスモールランプを点灯し、オンポジションである場合はヘッドランプ3のメインランプを点灯するように、ヘッドランプ制御装置4によってヘッドランプ3を制御する。このようにして、ヘッドランプ制御装置4は、ヘッドランプスイッチ2を用いて行われたユーザの操作に応じて、ヘッドランプ3の点灯状態を切り替える。
【0013】
ヘッドランプ制御装置4によって制御されたヘッドランプ3の点灯状態は、CAN通信データとしてヘッドランプ制御装置4からナビゲーション装置1へ送信される。このCAN通信データは、車両100内に設けられ、ナビゲーション装置1、ヘッドランプ制御装置4、不図示のECU(Engine Control Unit)などを含む各装置間を接続する通信ネットワークであるCANを介して送信される。すなわち、ヘッドランプ制御装置4は、ヘッドランプ3の点灯状態に応じてCAN通信データをCANを介してナビゲーション装置1へ送信する。なお、ヘッドランプ3が消灯している場合は、ヘッドランプ制御装置4からCAN通信データを送信しないこととしてもよい。
【0014】
イグニッションスイッチ5は、車両100の運転席付近に設置されたキースロットと一体に構成されており、ユーザである車両100の運転者によって操作される。イグニッションスイッチ5の操作状態は、ユーザの操作に応じて切り替えられる。具体的には、図示しない車両100のエンジンを停止するための操作位置(オフポジション)、エンジンを停止した状態で車両100の電装品類を動作させるための操作位置(アクセサリポジション)、エンジンを動作するための操作位置(オンポジション)のいずれかに、ユーザはイグニッションスイッチ5の操作位置を切り替えることができる。
【0015】
イグニッションスイッチ5の操作状態は、イグニッション信号によりナビゲーション装置1へ出力される。このイグニッション信号の内容は、イグニッションスイッチ5の操作状態、すなわち車両100のエンジンの動作状態に応じて変化する。換言すると、イグニッションスイッチ5は、車両100のエンジンの動作状態を示すイグニッション信号をナビゲーション装置1へ出力する。なお、イグニッションスイッチ5の操作位置がオフポジションである場合は、イグニッションスイッチ5からイグニッション信号を出力しないこととしてもよい。
【0016】
図2は、ナビゲーション装置1の構成を示す図である。ナビゲーション装置1は、制御部10、振動ジャイロ11、車速センサ12、ハードディスク(HDD)13、GPS受信部14、VICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)情報受信部15、表示モニタ16、スピーカ17および入力装置18を備える。
【0017】
制御部10は、マイクロプロセッサおよびその周辺回路、RAM、ROM等によって構成されている。制御部10は、ROMまたはHDD13に記録されている制御プログラムや地図データに基づいて、前述したようなナビゲーション機能を実現するための各種の処理を実行する。また制御部10は、ヘッドランプスイッチ2から出力されるイルミネーション信号と、イグニッションスイッチ5から出力されるイグニッション信号とを検出すると共に、ヘッドランプ制御装置4からCANを介して送信されるCAN通信データを受信する。そして、これらの内容に基づいて、表示モニタ16の輝度を調節する処理を行う。なお、このとき実行される処理の具体的な内容については、後でフローチャートを用いて説明する。
【0018】
振動ジャイロ11は、車両100の角速度を検出するためのセンサである。車速センサ12は、車両100の走行速度を検出するためのセンサである。振動ジャイロ11により検出された車両100の角速度と、車速センサ12により検出された車両100の走行速度は、制御部10へ出力される。
【0019】
HDD13は、記録されたデータを保持可能な不揮発性の記録媒体である。HDD13には、地図データを含む各種のデータが記録されている。HDD13に記録されているデータは、必要に応じて制御部10の制御により読み出され、制御部10が実行する様々な処理や制御に利用される。HDD13に記録された地図データは、経路計算データ、道路データおよび背景データを含む。経路計算データは、制御部10において目的地までの推奨経路を探索する処理を行う際などに用いられるデータであり、道路毎の通過所要時間などを表す。道路データは、地図を表示する際の道路形状などを表す。背景データは、河川、鉄道、各種施設(ランドマーク)など、道路以外の地図要素の形状を表す。
【0020】
GPS受信部14は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信して制御部10へ出力する。GPS信号には、車両の位置と現在時刻を求めるための情報として、そのGPS信号を送信したGPS衛星の位置と送信時刻が含まれている。車両の現在位置は、振動ジャイロ11から出力された車両の角速度、車速センサ12から出力された車両の走行速度、GPS受信部14から出力されたGPS信号、HDD13に記録された地図データなどに基づいて、制御部10により所定時間毎に求められる。
【0021】
VICS情報受信部15は、VICSセンターからナビゲーション装置1に対して送信されるVICS情報を受信する。このVICS情報により、渋滞情報や通行規制情報、駐車場情報などの様々な道路交通情報がナビゲーション装置1に対して送信される。VICS情報受信部15により受信されたVICS情報は制御部10に出力され、制御部10において推奨経路を探索するときに利用されると共に、その内容が表示モニタ16において表示される。
【0022】
なお、VICSセンターからナビゲーション装置1へのVICS情報の送信は、主に高速道路上に設置されている電波ビーコンや、主に一般道路上に設置されている光ビーコン、またはFM多重放送によって行われる。電波ビーコンや光ビーコンは、その設置地点付近を通過する車両に対して、電波あるいは光(赤外線)により局所的にVICS情報を送信するものである。これに対して、FM多重放送では比較的広い地域に対してVICS情報を送信することができる。
【0023】
表示モニタ16は、制御部10の制御により、地図画像などの様々な画像や映像を表示する。表示モニタ16は、たとえば自車両のダッシュボード上やインストルメントパネル内など、運転席から見やすい位置に設置されている。表示モニタ16の輝度は、制御部10によって調節される。表示モニタ16には、たとえば液晶ディスプレイなどが用いられる。スピーカ17は、制御部10の制御により、経路案内用の音声などを出力する。
【0024】
入力装置18は、ナビゲーション装置1を動作させるための様々な入力操作をユーザが行うための装置であり、各種の入力スイッチ類を有している。ユーザは、入力装置18を操作することにより、たとえば、目的地に設定したい施設や地点の名称等を入力したり、予め登録された登録地の中から目的地を選択したり、地図を任意の方向にスクロールしたりすることができる。この入力装置18は、操作パネルやリモコンなどによって実現することができる。あるいは、入力装置18を表示モニタ16と一体化されたタッチパネルとしてもよい。
【0025】
次に、ナビゲーション装置1において表示モニタ16の輝度を調節する方法について説明する。図2は、表示モニタ16の輝度を調節する際に制御部10によって実行される処理のフローチャートである。このフローチャートについて以下に説明する。
【0026】
ステップS10では、イグニッションスイッチ5から出力されるイグニッション信号を検出する。このイグニッション信号は、前述のように車両100のエンジンの動作状態を示している。
【0027】
ステップS20では、ステップS10で検出したイグニッション信号に基づいて、車両100のエンジンが動作中であるか否かを判定する。イグニッション信号がエンジン動作中であることを表している場合、すなわちイグニッション信号が示すイグニッションスイッチ5の操作位置がオンポジションである場合は、ステップS30へ進む。一方、イグニッション信号がエンジン停止中であることを表している場合、すなわちイグニッションスイッチ5からイグニッション信号が出力されていない場合や、イグニッション信号が示すイグニッションスイッチ5の操作位置がオフポジションまたはアクセサリポジションである場合は、ステップS70へ進む。
【0028】
ステップS20において車両100のエンジンが動作中であると判定された場合、続くステップS30では、ヘッドランプ制御装置4からCANを介して送信されるCAN通信データを受信する。このCAN通信データは、前述のようにヘッドランプ3の点灯状態に関する情報を含んでいる。
【0029】
ステップS40では、ステップS30で受信したCAN通信データに基づいて、ヘッドランプ3が点灯中であるか否かを判定する。ヘッドランプ3が点灯中であることをCAN通信データが示している場合はステップS50へ進み、ステップS50において表示モニタ16を低輝度で表示する。すなわち、ヘッドランプ3が点灯中である場合は、夜間あるいはトンネル内などの暗い場所を車両100が走行していると考えられるため、ユーザが眩しくないように表示モニタ16の輝度を低く抑える。
【0030】
一方、ヘッドランプ3が点灯中ではないことをCAN通信データが示している場合は、ステップS40からステップS60へ進み、ステップS60において表示モニタ16を高輝度で表示する。すなわち、ヘッドランプ3が点灯していない場合は、昼間に明るい場所を車両100が走行していると考えられるため、ユーザが見やすいように表示モニタ16の輝度を上げる。ステップS50またはステップS60を実行したら、図3のフローチャートを終了する。
【0031】
また、ステップS20において車両100のエンジンが動作中ではないと判定された場合、続くステップS70では、ヘッドランプスイッチ2から出力されるイルミネーション信号を検出する。このイルミネーション信号は、前述のようにヘッドランプ3の点灯状態を示している。
【0032】
ステップS80では、ステップS70で検出したイルミネーション信号に基づいて、ヘッドランプ3が点灯中であるか否かを判定する。ヘッドランプ3が点灯中であることをイルミネーション信号が表している場合、すなわちイルミネーション信号が示すヘッドランプスイッチ2の操作位置がオンポジションまたはスモールポジションである場合は、ステップS90へ進む。一方、ヘッドランプ3が点灯中ではないことをイルミネーション信号が表している場合、すなわちヘッドランプスイッチ2からイルミネーション信号が出力されていない場合や、イルミネーション信号が示すヘッドランプスイッチ2の操作位置がオフポジションである場合は、ステップS120へ進む。
【0033】
ステップS90では、ステップS70で検出したイルミネーション信号に基づいて、ヘッドランプ3のメインランプが点灯中であるか否かを判定する。ヘッドランプ3のメインランプが点灯中であることをイルミネーション信号が表している場合、すなわちイルミネーション信号が示すヘッドランプスイッチ2の操作位置がオンポジションである場合は、ステップS100へ進む。一方、ヘッドランプ3のメインランプが点灯中ではないことをイルミネーション信号が表している場合、すなわちイルミネーション信号が示すヘッドランプスイッチ2の操作位置がスモールポジションであり、スモールランプが点灯している場合は、ステップS110へ進む。
【0034】
ステップS100では、ユーザに対してヘッドランプ3の消し忘れを警告するために、表示モニタ16において所定の消し忘れ警告表示を行う。すなわち、ステップS20において車両100のエンジンが動作中ではないと判定され、さらにステップS90においてメインランプが点灯していると判定された場合は、ヘッドランプ3のメインランプを点灯させたままでユーザがエンジンを停止したと考えられる。このような場合は、消し忘れ警告表示を行うことにより、ユーザがヘッドランプ3を消し忘れるのを防ぐようにする。ステップS100を実行したら、図3のフローチャートを終了する。
【0035】
一方、ステップS110では、ステップS50と同様に、表示モニタ16を低輝度で表示してユーザが眩しくないようにする。また、ステップS120では、ステップS60と同様に、表示モニタ16を高輝度で表示してユーザが見やすいようにする。ステップS110またはステップS120を実行したら、図3のフローチャートを終了する。
【0036】
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)ナビゲーション装置1は、制御部10が行う処理により、ヘッドランプスイッチ2から出力されるイルミネーション信号を検出する(ステップS70)。または、ヘッドランプ制御装置4から出力されるCAN通信データを受信する(ステップS30)。そして、ステップS70で検出したイルミネーション信号、またはステップS30で受信したCAN通信データに基づいて、表示モニタ16の輝度を制御する(ステップS80、S90、S110、S120、S40、S50およびS60)。このようにしたので、表示モニタ16の輝度を適切に調節することができる。
【0037】
(2)ナビゲーション装置1は、制御部10が行う処理により、イグニッションスイッチ5から出力されるイグニッション信号を検出し(ステップS10)、検出したイグニッション信号に基づいて車両100のエンジンが動作中であるか否かを判定する(ステップS20)。その結果、エンジンが動作中であると判定した場合、制御部10は、CAN通信データを受信し(ステップS30)、受信したCAN通信データに基づいてヘッドランプ3が点灯中であるか否かを判定して(ステップS40)、その判定結果に基づいて表示モニタ16の輝度を制御する(ステップS50、S60)。また、エンジンが動作中ではないと判定した場合、制御部10は、イルミネーション信号を検出し(ステップS70)、検出したイルミネーション信号に基づいてヘッドランプ3が点灯中であるか否かを判定して(ステップS80)、その判定結果に基づいて表示モニタ16の輝度を制御する(ステップS110、S120)。このようにしたので、車両100のエンジンが停止しており、CANを介した情報の送受信が行われない場合であっても、ヘッドランプ3の点灯状態に応じて表示モニタ16の輝度を適切に調節することができる。
【0038】
(3)制御部10は、ステップS20において車両100のエンジンが動作中ではないと判定した場合、イルミネーション信号に基づいてヘッドランプ3のメインランプが点灯しているか否かを判断する(ステップS90)。その結果、メインランプが点灯していると判断したときには、表示モニタ16に所定の消し忘れ警告表示を行う(ステップS100)。このようにしたので、ヘッドランプ3のメインランプを点灯させたままでユーザがエンジンを停止した場合に、ヘッドランプ3の消し忘れを防いで不要なバッテリー消費を無くすことができる。
【0039】
なお、以上説明した実施の形態では、ナビゲーション装置1において表示モニタ16の輝度を制御する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、様々な車載表示制御装置に対して適用可能である。すなわち、車両内に設置された表示モニタの表示制御を行う様々な車載表示制御装置において、上記で説明したような輝度の制御を行うことができる。
【0040】
なお、以上説明した実施の形態や各種の変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されない。
【0041】
以上説明した実施の形態では、車載表示制御装置をナビゲーション装置1により実現し、イルミネーション信号検出手段、受信手段、表示制御手段、イグニッション信号検出手段および判定手段を制御部10が実行する処理によってそれぞれ実現した。また、ヘッドランプ制御装置および通信制御装置をヘッドランプ制御装置4により実現し、イルミネーション信号出力装置をヘッドランプスイッチ2、通信ネットワークをCANによりそれぞれ実現した。しかし、これらはあくまで一例であり、発明を解釈する際、実施の形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係には何ら限定も拘束もされない。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態による車載制御システムの構成を示す図である。
【図2】ナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図3】表示モニタの輝度を調節する際に実行される処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0043】
1:ナビゲーション装置、2:ヘッドランプスイッチ、3:ヘッドランプ、
4:ヘッドランプ制御装置、5:イグニッションスイッチ、
10:制御部、11:振動ジャイロ、12:車速センサ、13:HDD、
14:GPS受信部、15:VICS情報受信部、16:表示モニタ、
17:スピーカ、18:入力装置、100:車両

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のヘッドランプの点灯状態を示すイルミネーション信号を検出するイルミネーション信号検出手段と、
前記ヘッドランプの点灯状態に関する情報を含む通信データを受信する受信手段と、
前記イルミネーション信号検出手段により検出された前記イルミネーション信号、または前記受信手段により受信された前記通信データに基づいて、表示モニタの輝度を制御する表示制御手段とを備えることを特徴とする車載表示制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車載表示制御装置において、
前記車両のエンジンの動作状態を示すイグニッション信号を検出するイグニッション信号検出手段と、
前記イグニッション信号検出手段により検出された前記イグニッション信号に基づいて前記エンジンが動作中であるか否かを判定する判定手段とをさらに備え、
前記判定手段により前記エンジンが動作中であると判定された場合、前記表示制御手段は、前記通信データに基づいて前記表示モニタの輝度を制御し、
前記判定手段により前記エンジンが動作中ではないと判定された場合、前記表示制御手段は、前記イルミネーション信号に基づいて前記表示モニタの輝度を制御することを特徴とする車載表示制御装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車載表示制御装置において、
前記ヘッドランプはメインランプとスモールランプを含み、
前記判定手段により前記エンジンが動作中ではないと判定された場合、前記表示制御手段は、前記イルミネーション信号に基づいて前記メインランプが点灯しているか否かを判断し、前記メインランプが点灯していると判断したときには、前記表示モニタに所定の警告表示を行うことを特徴とする車載表示制御装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の車載表示制御装置と、
ユーザの操作に応じて前記ヘッドランプの点灯状態を切り替えるヘッドランプ制御装置と、
前記ヘッドランプの点灯状態に応じて前記イルミネーション信号を前記車載表示制御装置へ出力するイルミネーション信号出力装置と、
前記車載表示制御装置を含む複数の装置間を接続する通信ネットワークと、
前記ヘッドランプの点灯状態に応じて前記通信データを前記通信ネットワークを介して前記車載表示制御装置へ送信する通信制御装置とを備えることを特徴とする車載制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−301184(P2009−301184A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−152923(P2008−152923)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】