説明

車載装置、ナビゲーションシステム及びその制御方法

【課題】車載装置から携帯装置への目的地等の情報の送信を適切に行うことが可能な携帯装置、ナビゲーションシステムおよびその制御方法を提供すること。
【解決手段】本車載装置、ナビゲーションシステムおよびその制御方法は、車両を前記車両の目的地である第1目的地に案内する車両案内手段62と、車両案内手段62が車両の案内を開始したことに対応し、携帯装置がユーザを案内する目的地である第2目的地に関する情報を携帯装置に送信する送信手段64と、を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載装置、ナビゲーションシステム及びその制御方法に関し、特に車載装置から携帯装置に目的地を送信する車載装置、ナビゲーションシステム及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
目的地までのナビゲーションを行う車載用ナビゲージョンが広く用いられている。車載用ナビゲーションは、GPS(Global Positioning System)受信機により現在地を認識し、車両を目的地へと案内する。また、携帯電話等の携帯装置にGPS受信機を備え、ユーザを目的地に案内するナビゲーション装置も用いられている。
【0003】
車載装置から目的地等の情報を携帯装置に転送することにより、車両から離れても携帯装置を用いユーザを目的地に案内可能なナビゲーションシステムが開発されている。特許文献1には、車載装置(車載ナビゲーション装置)から携帯装置(携帯ナビゲーション装置)に経路検索結果を転送するシステムが開示されている。特許文献2には、車載装置(ナビゲーション装置)から携帯装置(携帯型情報記憶再生装置)にナビゲージョン情報を転送するシステムが開示されている。特許文献3には、目的地から所定の距離でエンジンが停止された場合、車載装置(車載用ナビゲーション装置)から携帯装置(携帯電話)に目的地の地理情報を送信するシステムが開示されている。
【特許文献1】特開2002−181555号公報
【特許文献2】特開平9−81885号公報
【特許文献3】特開2007−256137号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらのシステムによれば、車載装置が車両を目的地近くの駐車場まで案内し、ユーザが車両を降車した後は、携帯装置がユーザを徒歩により目的地まで案内することができる。特許文献1から3においては、ユーザが車両を降車する前に車載装置から携帯装置に目的地等の情報を転送する。しかしながら、例えば、車両から携帯装置への通信が切れた場合にユーザが降車したと判断するシステムにおいては、ユーザが降車したと判断してからでは、車載装置から携帯装置に情報を転送することができない。特許文献3のように、エンジンが停止された場合、車載装置から携帯装置に情報を転送するシステムにおいては、エンジン停止後の一定時間、車載装置に電源供給することになる。
【0005】
本車載装置、ナビゲーションシステムおよびその制御方法は、上記課題に鑑みなされたものであり、車載装置から携帯装置への目的地等の情報の送信を適切に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本車載装置は、車両を前記車両の目的地である第1目的地(例えば、最終目的地周辺の駐車場)に案内する車両案内手段と、前記車両案内手段が前記車両の案内を開始したことに対応し、携帯装置がユーザを案内する目的地である第2目的地(例えば、最終目的地)に関する情報を前記携帯装置に送信する送信手段と、具備することを特徴とする。本構成によれば、携帯装置がユーザを案内する目的地である第2目的地に関する情報を適切に車載装置から携帯装置に送信することができる。よって、第2目的地の情報を携帯装置に送信できないことを抑制することができる。または、第2目的地の情報を無駄に携帯装置に送信してしまうことを抑制することができる。
【0007】
上記構成において、前記第1目的地(例えば、最終目的地周辺の駐車場)と前記第2目的地(例えば、最終目的地)とを設定する目的地設定手段を具備する構成とすることができる。この構成によれば、車載装置において第2目的地を設定したため携帯装置が第2目的地に関する情報を有していない場合も、第2目的地に関する情報を適切に携帯装置に送信することができる。
【0008】
上記構成において、前記目的地設定手段は、ユーザにより目的地が選択された後、前記目的地周辺の駐車場が新規目的として選択された場合は、前記目的地を前記第2目的地として設定するとともに前記新規目的地を前記第1目的地として設定し、前記目的地周辺の駐車場が新規目的地として選択されなかった場合は、前記目的地を第1目的地および第2目的地として設定する構成とすることができる。車両の目的地としてユーザが設定した位置が駐車場の場合、第2目的地は第1目的地と異なる場合が多い。この構成によれば、第1目的地とは別に第2目的地を設定することができる。一方、第1目的地が駐車場以外の場合、第2目的地は第1目的地と同じ場合が多い。この構成によれば、第1目的地を第2目的地とすることができる。
【0009】
上記構成において、前記携帯装置は携帯電話である構成とすることができる。
【0010】
本ネビゲーションシステムは、車両を前記車両の目的地である第1目的地(例えば、最終目的地周辺の駐車場)に案内する車両案内手段と、前記車両案内手段が前記車両の案内を開始したことに対応し、第2目的地(例えば、最終目的地)に関する情報を携帯装置に送信する送信手段と、を含む車載装置と、ユーザを前記第2目的地に案内する前記携帯装置と、を具備することを特徴とする。本構成によれば、第2目的地に関する情報を適切に車載装置から携帯装置に送信することができる。
【0011】
本ナビゲーションシステムの制御方法は、携帯装置と車載装置とを含むナビゲーションシステムの制御方法であって、前記車載装置が車両を前記車両の目的地である第1目的地(例えば、最終目的地周辺の駐車場)に案内するステップと、前記車載装置が前記車両の案内を開始したことに対応し、第2目的地(例えば、最終目的地)に関する情報を前記車載装置から前記携帯装置に送信するステップと、前記携帯装置がユーザを第2目的地に案内するステップと、を含むことを特徴とする。本構成によれば、第2目的地に関する情報を適切に車載装置から携帯装置に送信することができる。
【発明の効果】
【0012】
本構成によれば、第2目的地(例えば、最終目的地)に関する情報を適切に車載装置から携帯装置に送信することができ、例えば、第1目的地(例えば、最終目的地周辺の駐車場)に到着後、第2目的地に関する情報を車載装置から携帯装置へ送信する前にエンジンを停止してしまい第2目的地に関する情報が送信できなくなるといった問題やエンジン停止後の一定時間、車載装置に電源を供給する構成を新たに追加するといった問題を解消できる。よって、第2目的地の情報を携帯装置に送信できないことを抑制できる。または、第2目的地の情報を無駄に携帯装置に送信してしまうことを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、図面を用い実施例について説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は、実施例1に係るナビゲーションシステムのブロック図である。図1を参照に、ナビゲーションシステム100は車載ナビゲーション装置である車載装置10および例えば携帯電話である携帯装置30を含んでいる。車載装置10と携帯装置30との間は、例えばBuletooth通信等の無線通信52や赤外線等の光通信を用い情報の送受信を行うことができる。携帯装置30は移動体通信網54を介しセンターサーバ(CP)50と通信することができる。
【0015】
車載装置10は、制御部12、記憶部14、GPS受信部16、インターフェース(IF)部24、ヒューマンインターフェース(HMI)部18、表示部20および操作部22を含んでいる。記憶部14は、例えばハードディスクユニットであり、地図データに関する情報である地図情報や目的地に関する情報である目的地情報等を記憶している。記憶部14は、制御部12に地図情報や目的地情報を出力する。また、記憶部14は、制御部12から取得した目的地情報等を記憶する。GPS受信部16はGPS信号より自車位置を認識し、自車位置に関する情報を制御部12に出力する。また、GPS受信部16は、GPS信号に加え自立航法部(不図示)からの自立航法情報を用いて自車位置を認識することができる。HMI部18は表示部20および操作部22と制御部12との間のインターフェースである。表示部20は、例えば液晶画面であり、制御部12からの信号により地図やメニューリストを表示する。操作部22は、例えば、タッチパネルや釦等であり、制御部12に操作信号を出力する。例えば、ユーザが操作部22を操作することにより、メニューの選択等を行うことができる。IF部24は、制御部12から取得した情報を携帯装置30に送信する。また、携帯装置30から受信した情報を制御部12に出力する。
【0016】
携帯装置30は、制御部32、記憶部34、GPS受信部36、IF部44、HMI部38、表示部40、操作部42および電話IF部46を含んでいる。電話IF部46は、移動体通信網54に接続し制御部32と外部との情報の送受信を行う。制御部32は、例えばセンターサーバ50から移動体通信網54および電話IF部46を介し、最新の地図データ等を取得することができる。その他の各部の機能は車載装置10と同様であり説明を省略する。
【0017】
図2は、実施例1に係るナビゲージョンシステムの動作を説明するフロー図である。図2を参照に、携帯装置30の制御部32は、操作部42からの入力や記憶部34に記憶されている目的地リストを基に目的地を設定する(ステップS10)。制御部32はIF部44を介し目的地情報を車載装置10に送信する(ステップS12)。車載装置10の制御部12はIF部24を介し目的地情報を取得する。制御部12は車両の走行開始を認識する(ステップS14)と、制御部12は、GPS受信部16から自車位置に関する情報、記憶部14から地図データに関する情報を取得し、表示部20に地図、目的地への経路、目的地を表示させ、車両を目的地に案内する(ステップS16)。制御部12は車両の駐車を認識する(ステップS18)と、現在位置に関する情報をIF部24を介し、携帯装置30に送信する。携帯装置30の制御部32はIF部44を介し現在位置に関する情報を取得する。制御部32は、車載装置10の制御部と同様に、ユーザを目的地に案内する(ステップS22)。制御部32は、目的地への到着を認識する(ステップS24)と案内を終了する。
【0018】
このように、実施例1に係るナビゲーションシステムにおいては、携帯装置30と車載装置10との間で目的地情報や現在位置に関する情報を通信する。これにより、携帯装置30で設定した目的地に、車載装置10が車両を案内することができる。また、車両を駐車した後、携帯装置30がユーザを目的地に案内することができる。
【0019】
図3は、実施例1に係るナビゲーションシステムの別の動作の例である。図3を参照に、車載装置10の制御部12が目的地を設定する(ステップS11)。図2と同様に車両を案内する(ステップS14からS18)。制御部12はIF部24を介し目的地情報を携帯装置30に送信する(ステップS26またはS28)。携帯装置30は、図2と同様に、ユーザを案内する(ステップS22およびS24)。このように、車載装置10で目的地を設定することもできる。図3の動作の場合、携帯装置30で目的地を設定していないため、目的地情報を車載装置10から携帯装置30に適切に送信することが求められる。図3のステップS28のように、車両が駐車した後に目的地情報を送信する場合、ユーザが車両から降車したか否かの判断が難しい。そこで、実施例1においては、車載装置10が車両の案内を開始したことに対応し、目的地情報を携帯装置30に送信する(ステップS26)。
【0020】
以下、目的地情報を車載装置10から携帯装置30に適切に送信する例について説明する。
【0021】
図4は、車載装置10の機能ブロック図である。車載装置10の制御部12等は、目的地設定手段60、車両案内手段62および送信手段64として機能する。また、記憶部14は記憶手段70として機能する。記憶手段70は、地図データに関する情報である地図情報や目的地として選択する可能性のある目的地リスト、目的地周辺の駐車場リスト等を記憶している。目的地設定手段60は記憶手段70の地図情報等に基づき第1目的地および第2目的地を設定する。第1目的地とは、車両の目的地であり、例えばユーザの最終目的付近の駐車場である。第2目的地とはユーザの最終目的地である。第1目的地と第2目的地が同じ場合もある。第1目的地および第2目的地に関する情報には、例えば、第1目的地の緯度、経度、高さに関する情報が含まれ、住所、電話番号、施設名等が含まれてもよい。目的地設定手段60は記憶手段70に第1目的地および第2目的地に関する情報を記憶させる。
【0022】
車両案内手段62は、GPS受信部16が出力する自車位置に関する情報、記憶手段70の地図情報および第1目的地に関する情報に基づき、車両を第1目的地に案内する。送信手段64は、記憶手段70から第2目的地に関する情報を取得し、車両案内手段62が案内を開始したことに対応し、IF部24を介し第2目的地に関する情報を携帯装置30に送信する。
【0023】
図5は携帯装置30の機能ブロック図である。携帯装置30の制御部32等は、受信手段80およびユーザ案内手段82として機能する。記憶部34は記憶手段90として機能する。記憶手段90は、地図情報等を記憶している。受信手段80は、IF部44を介し第2目的地に関する情報を取得する。ユーザ案内手段82は、GPS受信部36が出力する自車位置に関する情報、記憶手段90の地図情報および第2目的地に関する情報に基づき、ユーザを第2目的地に案内する。
【0024】
図6から図9は、車載装置10の動作を示すフローチャートである。図3の主にステップS14、S26に対応する。図10(a)から図10(c)は、表示部20が表示する画面を示す図である。図11(a)から図11(c)は、記憶手段70が記憶する各情報を示す図である。図6を参照に、目的地設定手段60は、POI(位置情報)検索を行うか判断する(ステップS30)。ユーザが操作部22を用いPOI検索スイッチをオンさせると、目的地設定手段60は、POI検索を行うと判断する。
【0025】
Yesの場合、図7を参照に、目的地設定手段60は、記憶手段70内の目的地リストからPOI位置を検索し、目的とすべきPOI位置(例えばPOI位置X)を選択する(ステップS50)。このPOI位置はユーザが最終的に目的地とする位置であり、第2目的地となるべき位置である。図7を参照に、目的地設定手段60は、POI位置X付近の地図を表示する(ステップS52)。目的地設定手段60は、表示部20が表示している地図上の以前の第1目的地および第2目的地をクリアする(ステップS54)。目的地設定手段60は、表示部20が表示している地図上にPOI位置Xを表示する(ステップS56)。図10(a)を参照に、表示部20は、地図にPOI位置Xを例えばX等のシンボルで表示する。終了し、ステップS30に戻る。
【0026】
図6を参照に、ステップS30でNoの場合、目的地設定手段60は駐車場を検索するか判断する(ステップS32)。例えば、図10(a)の画面で、ユーザが「周辺駐車場」との表示にタッチすると、目的地設定手段60は駐車場を検索すると判断する。Yesの場合、図8および図11(a)を参照に、目的地設定手段60は、記憶手段70に、選択されたPOI位置としてPOI位置Xを記憶させる(ステップS60)。図8および図10(b)を参照に、目的地設定手段60はPOI位置X付近の駐車場リストを記憶手段70から取得し、表示部20に駐車場リストを表示させる(ステップS62)。ユーザが図10(b)の画面の駐車場リストのうちひとつをタッチすると、タッチした駐車場が選択される。例えば、駐車場位置Yの駐車場を選択する。図8および図10(c)を参照に、目的地設定手段60は、記憶手段70から選択された駐車場付近の地図情報を取得し、表示部20に地図を表示させる(ステップS64)。駐車場位置Yを例えばP等のシンボルで表示する。図8および図11(a)を参照に、目的地設定手段60は、選択された駐車場位置として駐車場位置Yを記憶手段70に記憶させる(ステップS66)。終了し、ステップS30に戻る。
【0027】
図6を参照に、ステップS32でNoの場合、目的地設定手段60は、表示部20が表示している地図がスクロールされたか判断する(ステップS34)。ユーザは操作部22を操作し、目的地を設定するため地図をスクロールすることができる。Yesの場合、目的地設定手段60は、POI位置Xおよび駐車場位置Yをクリアする(ステップS40)。終了し、ステップS30に戻る。
【0028】
図6を参照に、ステップS34でNoの場合、目的地設定手段60は、目的地を設定すると判断する(ステップS36)。例えば、図10(c)の画面で、ユーザが新規目的地との表示にタッチすると、目的地設定手段60は、目的地を設定するかと判断する。Yesの場合、図9を参照に、目的地設定手段60は、車両の目的地である第1目的地を設定する(ステップS70)。例えば、図10(c)の画面で、ユーザが新規目的地との表示にタッチしたときの地図上のカーソル+の位置を第1目的地とする。目的地設定手段60は、第1目的地が駐車場位置Yかを判断する(ステップS72)。Yesの場合、目的地設定手段60は、ステップS50において選択されたPOI位置(例えばPOI位置X)を第2目的地とする(ステップS76)。Noの場合、目的地設定手段60は、第1目的地を第2目的地とする(ステップS74)。目的地設定手段60は、第1目的地および第2目的地を記憶手段70に記憶させる(ステップS78)。終了し、ステップS30に戻る。
【0029】
図9のステップS72でYseの場合、第1目的地は駐車場位置Yであるから、ユーザは車両を降車した後、POI位置Xまで徒歩で行く。よって、図11(b)のように、記憶手段70には第1目的地として駐車場位置Y、第2目的地としてPOI位置Xが記憶される。ステップS72でNoの場合、第1目的地は駐車場位置Y以外の設定位置Zである。この場合、ユーザは、駐車場以外の場所を設定したことになる。よって、図11(c)のように、第1目的地と第2目的地は同じ設定位置Zとなる。
【0030】
図6を参照に、ステップS36においてNoの場合、車両案内手段62は、車両の第1目的地への案内を開始する。送信手段64は、車両案内手段62が車両の案内を開始したか判断する(ステップS38)。Yseの場合、送信手段64は、IF部24に、第2目的地に関する情報を携帯装置30に送信させる(ステップS42)。終了し、ステップS30に戻る。ステップS38において、Noの場合、ステップS30に戻る。
【0031】
実施例1によれば、図6のステップS42のように、送信手段64は、車両案内手段62が車両の案内を開始したことに対応し、第2目的地の位置に関する情報を携帯装置30に送信する。車両案内手段62が案内を開始するタイミングは、ユーザが目的地へ向かおうとするタイミングである。これにより、携帯装置30を用いユーザを案内する可能性の高いタイミングに、送信手段64が第2目的地の位置に関する情報を携帯装置30に送信できる。よって、第2目的地の情報を携帯装置30に送信できないことを抑制することができる。また、第2目的地の情報を無駄に携帯装置30に送信してしまうことを抑制することができる。また、ユーザの最終目的地である第2目的地の情報を携帯装置30に送信するため、本来の目的地でない駐車場位置等が携帯装置30に通知されることがない。
【0032】
なお、実施例1においては、図6のステップS38およびS42のように、車両案内手段62が車両の案内を開始した直後に、送信手段64が第2目的地に関する情報を携帯装置30に送信しているが、車両案内手段62が車両の案内を開始したことに対応し、送信手段64が第2目的地に関する情報を送信すれば、直後でなくてもよい。
【0033】
実施例1においては、図3のように、目的地設定手段60が第1目的地と前記第2目的地とを設定する場合を例に説明したが、図2のように、第1目的地と前記第2目的地とは携帯装置30で設定してもよい。車載装置10が第2目的地を設定した場合、携帯装置30は第2目的地に関する情報を有していない。よって、実施例1のように、第2目的地に関する情報を携帯装置30に適切に送信することが好ましい。
【0034】
図7のステップS50〜S56のように、ユーザにより目的地(POI位置)が選択される。その後、図9のステップS70〜S78のように、ユーザにより目的地周辺の駐車場を新規目的地ととして選択された場合は、目的地設定手段60は、目的地(POI位置)を第2目的地として設定するとともに新規目的地を第1目的地として設定することができる(ステップS74)。一方、ユーザにより目的地周辺の駐車場が新規目的地として選択されなかった場合は、目的地設定手段60は、目的地(POI位置)を第1目的地および第2目的地として設定することができる(ステップS76)。車両を案内する第1目的地が駐車場の場合、ユーザの最終目的地である第2目的地は第1目的地と異なる場合が多い。よって、図7のステップS50のように、第2目的地を別に設定することができる。一方、車両を案内する第1目的地が駐車場以外の場合、ユーザの最終目的地である第2目的地は第1目的地と同じ場合が多い。よって、第1目的地を第2目的地とすることができる。
【0035】
なお、図9および図11(c)の説明においては、ステップS74およびS78において、目的地設定手段60は、記憶手段70に第2目的地として設定位置Zを記憶させている。別の例として、記憶手段70には、第2目的地を記憶させず、図6のステップS42において、送信手段64は、記憶手段70に第2目的地が記憶されていなければ、第1目的地である設定位置Zを第2目的地として携帯装置30に送信することもできる。
【0036】
実施例1においては、携帯装置30が移動体通信網との通信を行う携帯インターフェース44を含む携帯電話を例に説明した。携帯装置30は携帯電話でなくともよい。
【0037】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】図1は、実施例1に係るナビゲーションシステムのブロック図である。
【図2】図2は、実施例1に係るナビゲーションシステムの動作を示すフロー図である。
【図3】図3は、実施例1に係るナビゲーションシステムの動作を示す別のフロー図である。
【図4】図4は、車載装置の機能ブロック図である。
【図5】図5は、携帯装置の機能ブロック図である。
【図6】図6は、車載装置の処理を示すフローチャート(その1)である。
【図7】図7は、車載装置の処理を示すフローチャート(その2)である。
【図8】図8は、車載装置の処理を示すフローチャート(その3)である。
【図9】図9は、車載装置の処理を示すフローチャート(その4)である。
【図10】図10(a)から図10(c)は、表示部の画面を示す例である。
【図11】図11(a)から図11(c)は、記憶手段が記憶する情報の例である。
【符号の説明】
【0039】
10 車載装置
30 携帯装置
60 目的地設定手段
62 車両案内手段
64 送信手段
70 記憶手段
80 受信手段
82 ユーザ案内手段
100 ナビゲーションシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両を前記車両の目的地である第1目的地に案内する車両案内手段と、
前記車両案内手段が前記車両の案内を開始したことに対応し、携帯装置がユーザを案内する目的地である第2目的地に関する情報を前記携帯装置に送信する送信手段と、
を具備することを特徴とする車載装置。
【請求項2】
前記第1目的地と前記第2目的地とを設定する目的地設定手段を具備することを特徴とする請求項1記載の車載装置。
【請求項3】
前記目的地設定手段は、
ユーザにより目的地が選択された後、前記目的地周辺の駐車場が新規目的として選択された場合は、前記目的地を前記第2目的地として設定するとともに前記新規目的地を前記第1目的地として設定し、
前記目的地周辺の駐車場が新規目的地として選択されなかった場合は、前記目的地を第1目的地および第2目的地として設定することを特徴とする請求項2記載の車載装置。
【請求項4】
前記携帯装置は携帯電話であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の車載装置。
【請求項5】
車両を前記車両の目的地である第1目的地に案内する車両案内手段と、前記車両案内手段が前記車両の案内を開始したことに対応し、第2目的地に関する情報を携帯装置に送信する送信手段と、を含む車載装置と、
ユーザを前記第2目的地に案内する前記携帯装置と、
を具備するナビゲーションシステム。
【請求項6】
携帯装置と車載装置とを含むナビゲーションシステムの制御方法であって、
前記車載装置が車両を前記車両の目的地である第1目的地に案内するステップと、
前記車載装置が前記車両の案内を開始したことに対応し、第2目的地に関する情報を前記車載装置から前記携帯装置に送信するステップと、
前記携帯装置がユーザを第2目的地に案内するステップと、
を含むことを特徴とするナビゲーションシステムの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−38586(P2010−38586A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198880(P2008−198880)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】