車載通信システム
【課題】車両ナビゲーション装置と携帯電話機との間でアプリケーションプログラムを同期させ、そのアプリケーションプログラムのサービスを受けれるようにする。
【解決手段】車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信回線を接続している状態で、車両ナビゲーション装置2及び携帯電話機3のうち何れかでアプリケーションプログラムが更新されると、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとを同一とするように何れかのアプリケーションプログラムを更新する。
【解決手段】車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信回線を接続している状態で、車両ナビゲーション装置2及び携帯電話機3のうち何れかでアプリケーションプログラムが更新されると、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとを同一とするように何れかのアプリケーションプログラムを更新する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されている車載装置と乗員が携帯可能な携帯機器とが近距離無線通信可能に構成されている車載通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
乗員が携帯可能な携帯機器が車室内に持込まれ、その車室内に持込まれた携帯機器と車両に搭載されている車載装置とが両者の間で近距離無線通信可能な近距離無線通信圏内に存在すると、両者の間で近距離無線通信回線を自動的に接続する構成が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−193046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記したような車載装置と携帯機器とが連携するシステムにおいて、車載装置と携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続している状態では、乗員が車載装置を操作することで携帯機器の動作を制御可能に構成されている。即ち、乗員が車載装置を操作することで当該車載装置に記憶されているアプリケーションプログラムを起動させると、その車載装置で起動されたアプリケーションプログラムと同一のアプリケーションプログラムが携帯機器で起動される。例えば乗員が車載装置でメニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラムを起動させると、メニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラムが携帯機器でも起動され、乗員が車載装置のメニュー画面のうち何れかのキーを操作すると、その操作内容が車載装置から携帯機器に転送され、その操作内容に応じた処理が携帯機器にて実行される。
【0005】
しかしながら、上記した構成では、車載装置及び携帯機器の双方に同一のアプリケーションプログラムが記憶されていることが前提となり、車載装置及び携帯機器のうち何れかのみにしかアプリケーションプログラムが記憶されていない構成では、そのアプリケーションプログラムにより提供されるサービスを受けることができないという問題がある。例えば乗員が車載装置のメニュー画面にて操作したキーに対応する処理が携帯機器にて実行されない場合がある。このような事情から、車載装置と携帯機器との間でアプリケーションプログラムを同期させる(一致させる)必要がある。
【0006】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車載装置と携帯機器との間でアプリケーションプログラムを同期させることにより、そのアプリケーションプログラムにより提供されるサービスを適切に受けることを可能とする車載通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載した車載通信システムによれば、車両に搭載されている車載装置及び乗員が携帯可能に構成されている携帯機器の各々は、アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム起動手段により起動可能に構成されている。ここで、乗員による車載装置及び携帯機器のうち一方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムの更新操作が行われたと更新操作判定手段が判定すると、更新手段は、車載装置と携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続していることを条件として、一方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと他方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とするように当該一方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラム及び当該他方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新する。
【0008】
これにより、例えば乗員が車載装置及び携帯機器のうち何れかでアプリケーションプログラムの更新操作を行ったことで、車載装置及び携帯機器のうち一方に記憶されているアプリケーションプログラムが更新されると、一方に記憶されているアプリケーションプログラムと他方に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とすることで、車載装置と携帯機器との間でアプリケーションプログラムを同期させることができ、そのアプリケーションプログラムにより提供されるサービスを適切に受けることができる。
【0009】
請求項2に記載した発明によれば、車載装置のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと携帯機器のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを照合して両者が同一でないと照合判定手段が判定すると、更新手段は、車載装置と携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続していることを条件として、一方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと他方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とするように当該一方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラム及び当該他方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新する。
【0010】
これにより、例えば乗員が車載装置及び携帯機器のうち何れかでアプリケーションプログラムの更新操作を行ったか否かに関係なく、車載装置に記憶されているアプリケーションプログラムと携帯機器に記憶されているアプリケーションプログラムが同一でないと、一方に記憶されているアプリケーションプログラムと他方に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とすることで、車載装置と携帯機器との間でアプリケーションプログラムを同期させることができ、そのアプリケーションプログラムにより提供されるサービスを適切に受けることができる。
【0011】
請求項3に記載した車載通信システムによれば、更新手段は、アプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段に追加すること及びアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段から削除することのうち少なくとも何れかにより、アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムを更新する。
【0012】
これにより、例えば乗員が車載装置及び携帯機器のうち何れかでアプリケーションプログラムの追加操作を行ったことでアプリケーションプログラムが追加された場合に、その追加されたアプリケーションプログラムと同じアプリケーションプログラムを追加することで対応することができる。又、例えば乗員が車載装置及び携帯機器のうち何れかでアプリケーションプログラムの削除操作を行ったことでアプリケーションプログラムが削除された場合に、その削除されたアプリケーションプログラムと同じアプリケーションプログラムを削除することで対応することができる。尚、アプリケーションプログラムを削除する場合には、アプリケーションプログラムを削除した分、メモリ容量を有効に利用することができる。
【0013】
請求項4に記載した発明によれば、更新手段は、アプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段に追加する場合には、車載装置と携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続している状態で車載装置及び携帯機器のうち何れから送信されたアプリケーションプログラムを近距離無線通信回線を通じて近距離無線通信手段に受信させることで、そのアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段に追加する。これにより、車載装置と携帯機器との間でアプリケーションプログラムを送受信することで、車載装置及び携帯機器のうち何れかとセンター装置との間で広域無線通信回線を接続することなく、アプリケーションプログラムを追加することができる。
【0014】
請求項5に記載した発明によれば、更新手段は、アプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段に追加する場合には、車載装置及び携帯機器のうち何れかとセンター装置とが両者の間で広域無線通信回線を接続している状態でセンター装置から送信されたアプリケーションプログラムを広域無線通信回線を通じて広域無線通信手段に受信させることで、そのアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段に追加する。これにより、センター装置から送信されたアプリケーションプログラムを車載装置及び携帯機器のうち何れかにより受信することで、センター装置が最新のアプリケーションプログラムを管理している場合であれば、その最新のアプリケーションプログラムを追加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態を示す全体構成図
【図2】車両ナビゲーション装置及び携帯電話機の構成を示す機能ブロック図
【図3】アプリケーションプログラムデータベースを示す図
【図4】処理の流れを示すシーケンス図
【図5】図4相当図
【図6】図4相当図
【図7】図4相当図
【図8】図4相当図
【図9】図4相当図
【図10】アプリケーションプログラムの追加操作が行われた場合にアプリケーションプログラムデータベースが更新される態様を示す図
【図11】アプリケーションプログラムの削除操作が行われた場合にアプリケーションプログラムデータベースが更新される態様を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は車載通信システムの全体構成を示している。車載通信システム1は、Bluetooth(登録商標)(以下、BTと称する)通信機能を有するBT対応の車両ナビゲーション装置2(本発明でいう車載装置)が車両に搭載されており、BT通信機能を有するBT対応の携帯電話機3(本発明でいう携帯機器)が車室内に持込まれ、それら車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信可能なBT通信圏内に存在すると、両者の間でBT通信回線を自動的に接続するように構成されている。
【0017】
車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とは、両者の間でBT通信回線を接続している状態ではBTの通信規格で規定されている複数のプロファイルを接続可能であり、例えばダイヤルアップ・ネットワーク・プロファイル(DUP)やシリアル・ポート・プロファイル(SPP)等を接続可能である。尚、車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間で複数のプロファイルを同時接続(所謂マルチプロファイル接続)可能であっても良い。又、プロファイルとは機能毎に定義された通信プロトコルを意味している。
【0018】
携帯電話機3は、センター側に設置されているセンター装置4との間でキャリア(通信事業者)5を通じて広域無線通信回線を接続可能であり、センター装置4との間で広域無線通信回線を接続している状態で広域無線通信可能である。センター装置4は、複数のコンテンツサービスプロバイダ6を接続しており、携帯電話機3との間で広域無線通信回線を接続している状態で、それら複数のコンテンツサービスプロバイダ6から提供されるデータ(コンテンツ)を広域無線通信によりキャリア5を通じて携帯電話機3に配信可能である。コンテンツサービスプロバイダ6から提供されるデータとしては、例えばニュース情報、交通情報、天気情報、旅行情報、地図情報、音楽情報及び娯楽情報等がある。ニュース情報や天気情報等は時間経過にしたがって変化が大きいリアルタイム型のデータであり、地図情報等は時間経過にしたがって変化が小さい蓄積型のデータである。
【0019】
図2は車両ナビゲーション装置2及び携帯電話機3の構成を機能ブロック図により示している。車両ナビゲーション装置2は、制御部7(本発明でいうアプリケーションプログラム起動手段、更新操作判定手段、更新手段、照合判定手段)、位置検出器8、記録媒体装着部9、操作スイッチ群10、通信装置11、BT通信部12(本発明でいう近距離無線通信手段)、外部メモリ13(本発明でいうアプリケーションプログラム記憶手段)、表示装置14、音声コントローラ15、音声認識部16、リモコンセンサ17及び外部装置インタフェース部18を備えて構成されている。
【0020】
制御部7は、周知のマイクロコンピュータからなるCPU、RAM、ROM及びI/Oバス等を有し、制御プログラムを実行して装置全体の動作を制御する。位置検出器8は、Gセンサ8a、ジャイロスコープ8b、距離センサ8c及びGPS受信機8dを備えて構成され、これらの各構成要素は互いに性質の異なる検出誤差を有している。制御部7は、これら各構成要素から入力した検出信号を互いに補完して車両の現在位置を検出(特定)する。この場合、位置検出器8は、要求される検出精度で車両の現在位置を検出可能であれば、これら全ての構成要素を備える必要はなく、又、ステアリングの舵角を検出するステアリングセンサや各車輪の回転を検出する車輪センサ等が組合わされて構成されていても良い。
【0021】
記録媒体装着部9は、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカード又はHDD等の記録媒体19を装着する。記録媒体19は、地図データ、道路データ、目印データ及びマップマッチング用データ等を記録している。操作スイッチ群10は、表示装置14の周辺に配置されているメカニカル釦や表示装置14に形成されるタッチ釦から構成され、乗員が何れかの釦を操作すると、その操作内容を示す操作検出信号を制御部7に出力する。
【0022】
通信装置11は、例えばVICS(登録商標)装置から送信されたVICS情報を受信する等の広域無線通信を行う。BT通信部12は、携帯電話機3との間でBT通信回線を接続し、BT通信回線を接続している状態でBT通信を行う。外部メモリ13は、HDD等の大容量記憶装置から構成され、各種アプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB(データベース)13aとして記憶可能に構成されている。アプリケーションプログラムDB13aには、図3に示すように、アプリケーションプログラム名、版数、ファイルサイズ及び更新日時等を単位とするデータが記憶される。
【0023】
表示装置14は、例えば液晶ディスプレイ装置から構成され、メニュー画面や目的地設定画面等の各種表示画面を表示すると共に、車両の現在位置を示す現在位置マークや走行軌跡等を地図データの地図上に重畳表示する。尚、表示装置14は、有機ELやプラズマディスプレイ装置等から構成されていても良い。
【0024】
音声コントローラ15は、音声認識部16の動作を制御すると共に、スピーカ20からの例えば経路案内ガイダンスや警告ガイダンス等の音声出力を制御する。音声認識部16は、マイク21が入力した音声を音声認識アルゴリズムにしたがって音声認識する。リモコンセンサ17は、操作リモコン22から送信された操作検出信号を受信し、乗員が操作リモコン22により行った操作内容を検出し、その検出した操作内容を示す操作検出信号を制御部7に出力する。外部装置インタフェース部18は、車両に搭載されている各種ECUや各種センサと車載LAN23を通じて接続されており、各種ECUや各種センサとの間で各種データや各種信号を入出力する。
【0025】
上記した制御部7は、車両の現在位置と地図データに含まれている道路データとを使用して車両の現在位置が存在する道路をマップマッチングして特定するマップマッチング機能、マップマッチングして特定した車両の現在位置から乗員が設定した目的地までの経路を探索する経路探索機能、探索した経路及び地図データに含まれている道路データや交差点の位置データ等に基づいて経路案内に必要な地点を算出して経路案内する経路案内機能、車両の現在位置周辺の地図や高速道路の略図や交差点付近の拡大図等を描画する描画機能等のナビゲーションを行うための周知の機能を備えている。
【0026】
又、制御部7は、乗員によるアプリケーションプログラムDB13aに記憶されているアプリケーションプログラムの更新操作を操作スイッチ群10や操作リモコン22にて受付けると、その乗員による更新操作に基づいてアプリケーションプログラムを更新する。即ち、制御部7は、例えば乗員がサーバ(図示せず)からアプリケーションプログラムをダウンロードする操作やメモリカード等の記録媒体からアプリケーションプログラムを転送する操作を行ったことで、乗員によるアプリケーションプログラムの追加操作を受付けると、その乗員により指定されたアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB13aに追加する。又、制御部7は、例えば乗員が削除キー(図示せず)を押下する操作を行ったことで、乗員によるアプリケーションプログラムの削除操作を受付けると、その乗員により指定されたアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB13aから削除する。
【0027】
携帯電話機3は、制御部24(本発明でいうアプリケーションプログラム起動手段、更新操作判定手段、更新手段、照合判定手段)、広域無線通信部25(本発明でいう広域無線通信手段)、BT通信部26(本発明でいう近距離無線通信手段)、操作部27、表示装置28、メモリ29(本発明でいうアプリケーションプログラム記憶手段)、音声処理部30及びバッテリ残容量検出部31を備えて構成されている。
【0028】
制御部24は、周知のマイクロコンピュータからなるCPU、RAM、ROM及びI/Oバス等を有し、制御プログラムを実行して装置全体の動作を制御する。広域無線通信部25は、センター装置4との間で広域無線通信回線を接続し、広域無線通信回線を接続している状態で広域無線通信を行う。BT通信部26は、車両ナビゲーション装置2との間でBT通信回線を接続し、BT通信回線を接続している状態でBT通信を行う。
【0029】
操作部27は、電源キーや「0」〜「9」の数字キー等の各種キーを有し、乗員が何れかのキーを操作すると、その操作内容を示す操作検出信号を制御部24に出力する。表示装置28は、例えば液晶ディスプレイ装置から構成され、待受画面や着信通知画面等の各種表示画面を表示する。メモリ29は、例えば電話番号と登録名との対応を示す電話帳データ等の各種データを記憶するデータ記憶領域を有すると共に、センター装置4から広域無線通信部25により受信した各種データを記憶するデータ記憶領域を有して構成されている。又、メモリ29は、各種アプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB29aとして記憶可能に構成されている。アプリケーションプログラムDB29aには、上記した車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムDB13aと同様に、アプリケーションプログラム名、版数、ファイルサイズ及び更新日時等を単位とするデータが記憶される。
【0030】
音声処理部30は、乗員が発した音声を送話音声として入力するマイク32と、通話相手からの音声を受話音声として出力するスピーカ33とを接続しており、マイク32から入力した送話音声を送話処理すると共に、スピーカ33から出力する受話音声を受話処理する。バッテリ残容量検出部31は、携帯電話機3の動作電力源であるバッテリ34の残容量を検出し、その検出したバッテリ34の残容量を示す残容量検出信号を制御部24に出力する。
【0031】
上記した制御部24は、乗員によるアプリケーションプログラムDB29aに記憶されているアプリケーションプログラムの更新操作を操作部27にて受付けると、その乗員による操作に基づいてアプリケーションプログラムを更新する。即ち、制御部24は、例えば乗員がサーバ(図示せず)からアプリケーションプログラムをダウンロードする操作やメモリカード等の記録媒体からアプリケーションプログラムを転送する操作を行ったことで、乗員によるアプリケーションプログラムの追加操作を受付けると、その乗員により指定されたアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB29aに追加する。又、制御部24は、例えば乗員が削除キー(図示せず)を押下する操作を行ったことで、乗員によるアプリケーションプログラムの削除操作を受付けると、その乗員により指定されたアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB29aから削除する。
【0032】
センター装置4は、車両ナビゲーション装置2に記憶されているプリケーションプログラムDB13aと同様のアプリケーションプログラムDBを車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aとして記憶可能に構成されていると共に、携帯電話機3に記憶されているプリケーションプログラムDB29aと同様のアプリケーションプログラムDBを携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bとして記憶可能に構成されている。尚、センター装置4は、複数の車両ナビゲーション装置2及び複数の携帯電話機3を管理対象としており、車両ナビゲーション装置2を識別する識別情報と対応付けて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aを管理すると共に、携帯電話機3を識別する識別情報と対応付けて携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bを管理する。
【0033】
次に、上記した構成の作用について、図4乃至図11を参照して説明する。尚、ここでは、携帯電話機3が車室内に持込まれ、車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信回線を接続していると共に、携帯電話機3が広域無線通信圏内にあり、携帯電話機3とセンター装置4とが両者の間で広域無線通信回線を接続していることを前提として説明する。
【0034】
このように車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信回線を接続している状態では、乗員が車両ナビゲーション装置2の操作スイッチ群10や操作リモコン22を操作することで携帯電話機3の動作を制御可能に構成されている。例えば乗員が車両ナビゲーション装置2でメニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラムを起動させると、メニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラムが携帯電話機3でも起動され、乗員が車両ナビゲーション装置2のメニュー画面のうち何れかのキーを操作すると、その操作内容が車両ナビゲーション装置2から携帯電話機3に転送され、その操作内容に応じた処理が携帯電話機3にて実行される。
【0035】
さて、上記した構成では、乗員は車両ナビゲーション装置2を操作することで当該車両ナビゲーション装置2に記憶されているアプリケーションプログラムを更新可能であり、携帯電話機3を操作することで当該携帯電話機3に記憶されているアプリケーションプログラムを更新可能である。又、例えばアプリケーションプログラムを管理する管理者はセンター装置4を操作することでアプリケーションプログラムを更新可能である。ここでいう更新とはアプリケーションプログラムを追加すること及びアプリケーションプログラムを削除すること等である。以下、
(1)乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合、
(2)乗員が携帯電話機3にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合、
(3)管理者がセンター装置4にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合、
の各々について順次説明する。
【0036】
(1)乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、乗員によるアプリケーションプログラムの更新操作を操作スイッチ群10や操作リモコン22にて受付けると、その受付けた更新操作に基づいて自装置のアプリケーションプログラムを更新する(ステップA1)。具体的には、制御部7は、図10に示すように乗員がアプリケーションプログラムGの追加操作を行った場合であれば、アプリケーションプログラムGをアプリケーションプログラムDB13aに追加する。又、制御部7は、図11に示すように乗員がアプリケーションプログラムCの削除操作を行った場合であれば、アプリケーションプログラムCをアプリケーションプログラムDB13aから削除する。制御部7は、自装置のアプリケーションプログラムを更新すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0037】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと自機のアプリケーションプログラムとを同一とするように自機のアプリケーションプログラムを更新する(ステップB1)。
【0038】
即ち、制御部24は、乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムGの追加操作を行った場合であれば、アプリケーションプログラムGの送信要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させることで、車両ナビゲーション装置2からアプリケーションプログラムGを自機に送信させ、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラムGをBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、そのアプリケーションプログラムGをアプリケーションプログラムDB29aに記憶させることで、アプリケーションプログラムGを追加する。又、乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムCの削除操作を行った場合であれば、アプリケーションプログラムCをアプリケーションプログラムDB29aから削除する。
【0039】
次いで、制御部24は、このようにして車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと自機のアプリケーションプログラムとを同一とするように自機のアプリケーションプログラムを更新すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させる。
【0040】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムを更新する(ステップC1)。そして、センター装置4は、このようにしてアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答を携帯電話機3に送信する。
【0041】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム更新応答を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新応答をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0042】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新応答をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、アプリケーションプログラムの更新を完了した旨を示す更新完了情報を乗員に対して通知する。
【0043】
以上に説明した一連の処理により、乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムの更新操作を行うと、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新されることに追従し、携帯電話機3のアプリケーションプログラムも更新され、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとが同期される。更に、センター装置4の車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムも更新されて同期される。
【0044】
(2)乗員が携帯電話機3にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合
携帯電話機3において、制御部24は、乗員によるアプリケーションプログラムの更新操作を操作部27にて受付けると、その受付けた更新操作に基づいて自機のアプリケーションプログラムを更新する(ステップB11)。制御部24は、自機のアプリケーションプログラムを更新すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0045】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて携帯電話機3のアプリケーションプログラムと自装置のアプリケーションプログラムとを同一とするように自装置のアプリケーションプログラムを更新する(ステップA11)。次いで、制御部7は、携帯電話機3のアプリケーションプログラムと自装置のアプリケーションプログラムとを同一とするように自装置のアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0046】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム更新応答をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させる。
【0047】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムを更新する(ステップC11)。そして、センター装置4は、このようにしてアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答を携帯電話機3に送信する。
【0048】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム更新応答を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、アプリケーションプログラムの更新を完了した旨を示す更新完了情報を乗員に対して通知する。
【0049】
以上に説明した一連の処理により、乗員が携帯電話機3にてアプリケーションプログラムの更新操作を行うと、携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新されることに追従し、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムも更新され、この場合も、携帯電話機3のアプリケーションプログラムと車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムとが同期される。更に、センター装置4の車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムも更新されて同期される。
【0050】
(3)管理者がセンター装置4にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合
センター装置4は、管理者によるアプリケーションプログラムの更新操作を受付けると、その受付けた更新操作に基づいて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新し(ステップC21)、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を携帯電話機3に送信する。
【0051】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて自機のアプリケーションプログラムを更新する必要があれば、自機のアプリケーションプログラムを更新する(ステップB21)。次いで、制御部24は、アプリケーションプログラム更新要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0052】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて自装置のアプリケーションプログラムを更新する必要があれば、自装置のアプリケーションプログラムを更新する(ステップA21)。次いで、制御部7は、アプリケーションプログラム更新応答をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0053】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム更新応答をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、広域無線通信部25からアプリケーションプログラム更新応答をセンター装置4に送信させる。
【0054】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新応答を広域無線通信回線を通じて受信すると、アプリケーションプログラムの更新を完了した旨を示す更新完了情報を管理者に対して通知する。
【0055】
以上に説明した一連の処理により、管理者がセンター装置4にてアプリケーションプログラムの更新操作を行うと、車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかが更新されることに追従し、携帯電話機3のアプリケーションプログラム及び車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかが更新される。
【0056】
又、上記した構成では、車両ナビゲーション装置2、携帯電話機3及びセンター装置4のうち何れかを契機とし、車両ナビゲーション装置2に記憶されているアプリケーションプログラムと携帯電話機3に記憶されているアプリケーションプログラムとを定期的に照合する。以下、
(4)車両ナビゲーション装置2を契機として照合する場合、
(5)携帯電話機3を契機として照合する場合、
(6)センター装置4を契機として照合する場合、
の各々について順次説明する。
【0057】
(4)車両ナビゲーション装置2を契機として照合する場合
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、自装置のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとを定期的に照合する照合タイミングになったと判定すると(ステップA31にて「YES」)、アプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0058】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、自機のアプリケーションプログラムの情報(アプリケーションプログラム名、版数、ファイルサイズ及び更新日時等)を読出し(ステップB31)、その読出したアプリケーションプログラムの情報を特定可能なアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0059】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、自装置のアプリケーションプログラムの情報を読出し(ステップA32)、携帯電話機3から取得したアプリケーションプログラムの情報と自装置のアプリケーションプログラムの情報とを照合する(ステップA33)。ここで、制御部7は、両者が同一でないと判定すると、その相違を判定することで両者を同一とするための更新内容を特定し(ステップA34)、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0060】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと自機のアプリケーションプログラムとを同一とするように自機のアプリケーションプログラムを更新する(ステップB32)。
【0061】
次いで、制御部24は、このようにして車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと自機のアプリケーションプログラムとを同一とするように自機のアプリケーションプログラムを更新すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させる。
【0062】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新する(ステップC31)。そして、センター装置4は、このようにしてアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答を携帯電話機3に送信する。
【0063】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム更新応答を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新応答をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0064】
以上に説明した一連の処理により、車両ナビゲーション装置2が自装置のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとが同一でないと判定すると、携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新され、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとが同期される。更に、センター装置4の車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかが更新されて同期される。尚、以上は、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新されることなく、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムに追従するように携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新される場合を説明したが、これとは反対に、携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新されることなく、携帯電話機3のアプリケーションプログラムに追従するように車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新されても良い。
【0065】
(5)携帯電話機3を契機として照合する場合
携帯電話機3において、制御部24は、自機のアプリケーションプログラムと車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムとを定期的に照合する照合タイミングになったと判定すると(ステップB41にて「YES」)、アプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0066】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、自装置のアプリケーションプログラムの情報を読出し(ステップA41)、その読出したアプリケーションプログラムの情報を特定可能なアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0067】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、自機のアプリケーションプログラムの情報を読出し(ステップB42)、車両ナビゲーション装置2から取得したアプリケーションプログラムの情報と自機のアプリケーションプログラムの情報とを照合する(ステップB43)。ここで、制御部24は、両者が同一でないと判定すると、その相違を判定することで両者を同一とするための更新内容を特定し(ステップB44)、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0068】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて携帯電話機3のアプリケーションプログラムと自装置のアプリケーションプログラムとを同一とするように自装置のアプリケーションプログラムを更新する(ステップA42)。
【0069】
次いで、制御部7は、このようにして携帯電話機3のアプリケーションプログラムと自装置のアプリケーションプログラムとを同一とするように自装置のアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0070】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム更新応答をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させる。
【0071】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新する(ステップC41)。そして、センター装置4は、このようにしてアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答を携帯電話機3に送信する。
【0072】
以上に説明した一連の処理により、携帯電話機3が自機のアプリケーションプログラムと車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムとが同一でないと判定すると、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新され、携帯電話機3のアプリケーションプログラムと車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムとが同期される。更に、センター装置4の車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかも更新されて同期される。尚、以上は、携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新されることなく、携帯電話機3のアプリケーションプログラムに追従するように車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新される場合を説明したが、これとは反対に、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新されることなく、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムに追従するように携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新されても良い。
【0073】
(6)センター装置4を契機として照合する場合
センター装置4は、車両ナビゲーション装置2に記憶されているアプリケーションプログラムと携帯電話機3に記憶されているアプリケーションプログラムとを定期的に照合する照合タイミングになったと判定すると(ステップC51にて「YES」)、アプリケーションプログラム情報取得要求を携帯電話機3に送信する。
【0074】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム情報取得要求を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、自機のアプリケーションプログラムの情報を読出し(ステップB51)、その読出したアプリケーションプログラムの情報を特定可能なアプリケーションプログラム情報取得応答を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させると共に、アプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0075】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、自装置のアプリケーションプログラムの情報を読出し(ステップA51)、その読出したアプリケーションプログラムの情報を特定可能なアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0076】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム情報取得応答を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させる。
【0077】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム情報取得応答を広域無線通信回線を通じて受信し、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム情報取得応答を広域無線通信回線を通じて受信すると、携帯電話機3から取得したアプリケーションプログラムの情報と車両ナビゲーション装置2から取得したアプリケーションプログラムの情報とを照合する(ステップC52)。ここで、センター装置4は、両者が同一でないと判定すると、その相違を判定することで更新内容を特定し(ステップC53)、その特定した更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとを同一とするように車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新し(ステップC54)、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を携帯電話機3に送信させる。
【0078】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて自機のアプリケーションプログラムを更新する必要があれば、自機のアプリケーションプログラムを更新する(ステップB52)。次いで、制御部24は、このようにしてアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答を広域無縁通信部25からセンター装置4に送信させると共に、アプリケーションプログラム更新要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0079】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて自装置のアプリケーションプログラムを更新する必要があれば、自装置のアプリケーションプログラムを更新する(ステップA52)。
【0080】
以上に説明した一連の処理により、センター装置4が車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとが同一でないと判定すると、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラム及び携帯電話機3のアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかが更新され、携帯電話機3のアプリケーションプログラムと車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムとが同期される。
【0081】
以上に説明したように本実施形態によれば、車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信回線を接続している状態で、車両ナビゲーション装置2及び携帯電話機3のうち何れかでアプリケーションプログラムが更新されると、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとを同一とするように何れかのアプリケーションプログラムを更新するように構成したので、車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3との間でアプリケーションプログラムを同期させることができ、そのアプリケーションプログラムにより提供されるサービスを適切に受けることができる。
【0082】
特に、本実施形態のように携帯電話機3が車室内に持込まれ、車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信回線を自動的に接続する構成では、例えば乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムを起動させる起動操作を行うと、乗員が携帯電話機3にて当該アプリケーションプログラムを起動させる起動操作を行わなくとも携帯電話機3で同一のアプリケーションプログラムが自動的に起動されることになり、乗員が意識していない状態でアプリケーションプログラムが自動的に起動されることになるので、このように車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3との間でアプリケーションプログラムを同期させることによる利点は大きい。
【0083】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
車載装置は、携帯電話機との間で近距離無線通信可能であれば、車両ナビゲーション装置に限らず、別の機能を有する車載装置であっても良い。
【0084】
携帯機器は、車載装置との間で近距離無線通信可能であれば、携帯電話機に限らず、別の機能を有する携帯機器であっても良い。
車両ナビゲーション装置と携帯電話機とが両者の間でBT通信を行うことに限らず、両者の間で他の近距離無線通信を行っても良い。
【0085】
車両ナビゲーション装置と携帯電話機とが連携して行うアプリケーションプログラム(本実施形態で示したようなメニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラム等)を対象として同期させる一方、車両ナビゲーション装置と携帯電話機とが連携して行わないアプリケーションプログラム(車両ナビゲーション装置及び携帯電話機のうち何れかが単独で行うアプリケーションプログラム)を対象とせずに同期させないようにしても良い。車両ナビゲーション装置と携帯電話機とが連携して行うアプリケーションプログラムとしては、上記したメニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラムの他に、音楽を再生するためのアプリケーションプログラム、目的地を検索するためのアプリケーションプログラム等がある。
【0086】
車両ナビゲーション装置と携帯電話機との間でアプリケーションプログラムを同期させた後に、更新操作が行われた一方のみで更新完了情報を乗員や管理者に対して通知することに限らず、一方で更新操作が行われたことに追従してアプリケーションプログラムを更新した他方でも更新完了情報を乗員や管理者に対して通知するようにしても良い。又、照合タイミングになったことを契機として車両ナビゲーション装置と携帯電話機との間でアプリケーションプログラムを同期させた場合にも、更新完了情報を乗員や管理者に対して通知するようにしても良い。
【0087】
携帯電話機(車両)が広域無線通信圏外にあり、携帯電話機とセンター装置とが両者の間で広域無線通信回線を接続不可能である場合には、携帯電話機が広域無線通信圏外から広域無線通信圏内に移動した後に、センター装置との間でアプリケーションプログラムを同期させても良い。
【符号の説明】
【0088】
図面中、1は車載通信システム、2は車両ナビゲーション装置(車載装置)、3は携帯電話機(携帯機器)、4はセンター装置、7は制御部(アプリケーションプログラム起動手段、更新操作判定手段、更新手段、照合判定手段)、12はBT通信部(近距離無線通信手段)、13は外部メモリ(アプリケーションプログラム記憶手段)、24は制御部(アプリケーションプログラム起動手段、更新操作判定手段、更新手段、照合判定手段)、25は広域無線通信部(広域無線通信手段)、26はBT通信部(近距離無線通信手段)、29はメモリ(アプリケーションプログラム記憶手段)である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されている車載装置と乗員が携帯可能な携帯機器とが近距離無線通信可能に構成されている車載通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
乗員が携帯可能な携帯機器が車室内に持込まれ、その車室内に持込まれた携帯機器と車両に搭載されている車載装置とが両者の間で近距離無線通信可能な近距離無線通信圏内に存在すると、両者の間で近距離無線通信回線を自動的に接続する構成が開示されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−193046号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記したような車載装置と携帯機器とが連携するシステムにおいて、車載装置と携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続している状態では、乗員が車載装置を操作することで携帯機器の動作を制御可能に構成されている。即ち、乗員が車載装置を操作することで当該車載装置に記憶されているアプリケーションプログラムを起動させると、その車載装置で起動されたアプリケーションプログラムと同一のアプリケーションプログラムが携帯機器で起動される。例えば乗員が車載装置でメニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラムを起動させると、メニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラムが携帯機器でも起動され、乗員が車載装置のメニュー画面のうち何れかのキーを操作すると、その操作内容が車載装置から携帯機器に転送され、その操作内容に応じた処理が携帯機器にて実行される。
【0005】
しかしながら、上記した構成では、車載装置及び携帯機器の双方に同一のアプリケーションプログラムが記憶されていることが前提となり、車載装置及び携帯機器のうち何れかのみにしかアプリケーションプログラムが記憶されていない構成では、そのアプリケーションプログラムにより提供されるサービスを受けることができないという問題がある。例えば乗員が車載装置のメニュー画面にて操作したキーに対応する処理が携帯機器にて実行されない場合がある。このような事情から、車載装置と携帯機器との間でアプリケーションプログラムを同期させる(一致させる)必要がある。
【0006】
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車載装置と携帯機器との間でアプリケーションプログラムを同期させることにより、そのアプリケーションプログラムにより提供されるサービスを適切に受けることを可能とする車載通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載した車載通信システムによれば、車両に搭載されている車載装置及び乗員が携帯可能に構成されている携帯機器の各々は、アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム起動手段により起動可能に構成されている。ここで、乗員による車載装置及び携帯機器のうち一方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムの更新操作が行われたと更新操作判定手段が判定すると、更新手段は、車載装置と携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続していることを条件として、一方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと他方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とするように当該一方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラム及び当該他方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新する。
【0008】
これにより、例えば乗員が車載装置及び携帯機器のうち何れかでアプリケーションプログラムの更新操作を行ったことで、車載装置及び携帯機器のうち一方に記憶されているアプリケーションプログラムが更新されると、一方に記憶されているアプリケーションプログラムと他方に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とすることで、車載装置と携帯機器との間でアプリケーションプログラムを同期させることができ、そのアプリケーションプログラムにより提供されるサービスを適切に受けることができる。
【0009】
請求項2に記載した発明によれば、車載装置のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと携帯機器のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを照合して両者が同一でないと照合判定手段が判定すると、更新手段は、車載装置と携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続していることを条件として、一方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと他方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とするように当該一方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラム及び当該他方のアプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新する。
【0010】
これにより、例えば乗員が車載装置及び携帯機器のうち何れかでアプリケーションプログラムの更新操作を行ったか否かに関係なく、車載装置に記憶されているアプリケーションプログラムと携帯機器に記憶されているアプリケーションプログラムが同一でないと、一方に記憶されているアプリケーションプログラムと他方に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とすることで、車載装置と携帯機器との間でアプリケーションプログラムを同期させることができ、そのアプリケーションプログラムにより提供されるサービスを適切に受けることができる。
【0011】
請求項3に記載した車載通信システムによれば、更新手段は、アプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段に追加すること及びアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段から削除することのうち少なくとも何れかにより、アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムを更新する。
【0012】
これにより、例えば乗員が車載装置及び携帯機器のうち何れかでアプリケーションプログラムの追加操作を行ったことでアプリケーションプログラムが追加された場合に、その追加されたアプリケーションプログラムと同じアプリケーションプログラムを追加することで対応することができる。又、例えば乗員が車載装置及び携帯機器のうち何れかでアプリケーションプログラムの削除操作を行ったことでアプリケーションプログラムが削除された場合に、その削除されたアプリケーションプログラムと同じアプリケーションプログラムを削除することで対応することができる。尚、アプリケーションプログラムを削除する場合には、アプリケーションプログラムを削除した分、メモリ容量を有効に利用することができる。
【0013】
請求項4に記載した発明によれば、更新手段は、アプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段に追加する場合には、車載装置と携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続している状態で車載装置及び携帯機器のうち何れから送信されたアプリケーションプログラムを近距離無線通信回線を通じて近距離無線通信手段に受信させることで、そのアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段に追加する。これにより、車載装置と携帯機器との間でアプリケーションプログラムを送受信することで、車載装置及び携帯機器のうち何れかとセンター装置との間で広域無線通信回線を接続することなく、アプリケーションプログラムを追加することができる。
【0014】
請求項5に記載した発明によれば、更新手段は、アプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段に追加する場合には、車載装置及び携帯機器のうち何れかとセンター装置とが両者の間で広域無線通信回線を接続している状態でセンター装置から送信されたアプリケーションプログラムを広域無線通信回線を通じて広域無線通信手段に受信させることで、そのアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラム記憶手段に追加する。これにより、センター装置から送信されたアプリケーションプログラムを車載装置及び携帯機器のうち何れかにより受信することで、センター装置が最新のアプリケーションプログラムを管理している場合であれば、その最新のアプリケーションプログラムを追加することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態を示す全体構成図
【図2】車両ナビゲーション装置及び携帯電話機の構成を示す機能ブロック図
【図3】アプリケーションプログラムデータベースを示す図
【図4】処理の流れを示すシーケンス図
【図5】図4相当図
【図6】図4相当図
【図7】図4相当図
【図8】図4相当図
【図9】図4相当図
【図10】アプリケーションプログラムの追加操作が行われた場合にアプリケーションプログラムデータベースが更新される態様を示す図
【図11】アプリケーションプログラムの削除操作が行われた場合にアプリケーションプログラムデータベースが更新される態様を示す図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は車載通信システムの全体構成を示している。車載通信システム1は、Bluetooth(登録商標)(以下、BTと称する)通信機能を有するBT対応の車両ナビゲーション装置2(本発明でいう車載装置)が車両に搭載されており、BT通信機能を有するBT対応の携帯電話機3(本発明でいう携帯機器)が車室内に持込まれ、それら車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信可能なBT通信圏内に存在すると、両者の間でBT通信回線を自動的に接続するように構成されている。
【0017】
車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とは、両者の間でBT通信回線を接続している状態ではBTの通信規格で規定されている複数のプロファイルを接続可能であり、例えばダイヤルアップ・ネットワーク・プロファイル(DUP)やシリアル・ポート・プロファイル(SPP)等を接続可能である。尚、車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間で複数のプロファイルを同時接続(所謂マルチプロファイル接続)可能であっても良い。又、プロファイルとは機能毎に定義された通信プロトコルを意味している。
【0018】
携帯電話機3は、センター側に設置されているセンター装置4との間でキャリア(通信事業者)5を通じて広域無線通信回線を接続可能であり、センター装置4との間で広域無線通信回線を接続している状態で広域無線通信可能である。センター装置4は、複数のコンテンツサービスプロバイダ6を接続しており、携帯電話機3との間で広域無線通信回線を接続している状態で、それら複数のコンテンツサービスプロバイダ6から提供されるデータ(コンテンツ)を広域無線通信によりキャリア5を通じて携帯電話機3に配信可能である。コンテンツサービスプロバイダ6から提供されるデータとしては、例えばニュース情報、交通情報、天気情報、旅行情報、地図情報、音楽情報及び娯楽情報等がある。ニュース情報や天気情報等は時間経過にしたがって変化が大きいリアルタイム型のデータであり、地図情報等は時間経過にしたがって変化が小さい蓄積型のデータである。
【0019】
図2は車両ナビゲーション装置2及び携帯電話機3の構成を機能ブロック図により示している。車両ナビゲーション装置2は、制御部7(本発明でいうアプリケーションプログラム起動手段、更新操作判定手段、更新手段、照合判定手段)、位置検出器8、記録媒体装着部9、操作スイッチ群10、通信装置11、BT通信部12(本発明でいう近距離無線通信手段)、外部メモリ13(本発明でいうアプリケーションプログラム記憶手段)、表示装置14、音声コントローラ15、音声認識部16、リモコンセンサ17及び外部装置インタフェース部18を備えて構成されている。
【0020】
制御部7は、周知のマイクロコンピュータからなるCPU、RAM、ROM及びI/Oバス等を有し、制御プログラムを実行して装置全体の動作を制御する。位置検出器8は、Gセンサ8a、ジャイロスコープ8b、距離センサ8c及びGPS受信機8dを備えて構成され、これらの各構成要素は互いに性質の異なる検出誤差を有している。制御部7は、これら各構成要素から入力した検出信号を互いに補完して車両の現在位置を検出(特定)する。この場合、位置検出器8は、要求される検出精度で車両の現在位置を検出可能であれば、これら全ての構成要素を備える必要はなく、又、ステアリングの舵角を検出するステアリングセンサや各車輪の回転を検出する車輪センサ等が組合わされて構成されていても良い。
【0021】
記録媒体装着部9は、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカード又はHDD等の記録媒体19を装着する。記録媒体19は、地図データ、道路データ、目印データ及びマップマッチング用データ等を記録している。操作スイッチ群10は、表示装置14の周辺に配置されているメカニカル釦や表示装置14に形成されるタッチ釦から構成され、乗員が何れかの釦を操作すると、その操作内容を示す操作検出信号を制御部7に出力する。
【0022】
通信装置11は、例えばVICS(登録商標)装置から送信されたVICS情報を受信する等の広域無線通信を行う。BT通信部12は、携帯電話機3との間でBT通信回線を接続し、BT通信回線を接続している状態でBT通信を行う。外部メモリ13は、HDD等の大容量記憶装置から構成され、各種アプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB(データベース)13aとして記憶可能に構成されている。アプリケーションプログラムDB13aには、図3に示すように、アプリケーションプログラム名、版数、ファイルサイズ及び更新日時等を単位とするデータが記憶される。
【0023】
表示装置14は、例えば液晶ディスプレイ装置から構成され、メニュー画面や目的地設定画面等の各種表示画面を表示すると共に、車両の現在位置を示す現在位置マークや走行軌跡等を地図データの地図上に重畳表示する。尚、表示装置14は、有機ELやプラズマディスプレイ装置等から構成されていても良い。
【0024】
音声コントローラ15は、音声認識部16の動作を制御すると共に、スピーカ20からの例えば経路案内ガイダンスや警告ガイダンス等の音声出力を制御する。音声認識部16は、マイク21が入力した音声を音声認識アルゴリズムにしたがって音声認識する。リモコンセンサ17は、操作リモコン22から送信された操作検出信号を受信し、乗員が操作リモコン22により行った操作内容を検出し、その検出した操作内容を示す操作検出信号を制御部7に出力する。外部装置インタフェース部18は、車両に搭載されている各種ECUや各種センサと車載LAN23を通じて接続されており、各種ECUや各種センサとの間で各種データや各種信号を入出力する。
【0025】
上記した制御部7は、車両の現在位置と地図データに含まれている道路データとを使用して車両の現在位置が存在する道路をマップマッチングして特定するマップマッチング機能、マップマッチングして特定した車両の現在位置から乗員が設定した目的地までの経路を探索する経路探索機能、探索した経路及び地図データに含まれている道路データや交差点の位置データ等に基づいて経路案内に必要な地点を算出して経路案内する経路案内機能、車両の現在位置周辺の地図や高速道路の略図や交差点付近の拡大図等を描画する描画機能等のナビゲーションを行うための周知の機能を備えている。
【0026】
又、制御部7は、乗員によるアプリケーションプログラムDB13aに記憶されているアプリケーションプログラムの更新操作を操作スイッチ群10や操作リモコン22にて受付けると、その乗員による更新操作に基づいてアプリケーションプログラムを更新する。即ち、制御部7は、例えば乗員がサーバ(図示せず)からアプリケーションプログラムをダウンロードする操作やメモリカード等の記録媒体からアプリケーションプログラムを転送する操作を行ったことで、乗員によるアプリケーションプログラムの追加操作を受付けると、その乗員により指定されたアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB13aに追加する。又、制御部7は、例えば乗員が削除キー(図示せず)を押下する操作を行ったことで、乗員によるアプリケーションプログラムの削除操作を受付けると、その乗員により指定されたアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB13aから削除する。
【0027】
携帯電話機3は、制御部24(本発明でいうアプリケーションプログラム起動手段、更新操作判定手段、更新手段、照合判定手段)、広域無線通信部25(本発明でいう広域無線通信手段)、BT通信部26(本発明でいう近距離無線通信手段)、操作部27、表示装置28、メモリ29(本発明でいうアプリケーションプログラム記憶手段)、音声処理部30及びバッテリ残容量検出部31を備えて構成されている。
【0028】
制御部24は、周知のマイクロコンピュータからなるCPU、RAM、ROM及びI/Oバス等を有し、制御プログラムを実行して装置全体の動作を制御する。広域無線通信部25は、センター装置4との間で広域無線通信回線を接続し、広域無線通信回線を接続している状態で広域無線通信を行う。BT通信部26は、車両ナビゲーション装置2との間でBT通信回線を接続し、BT通信回線を接続している状態でBT通信を行う。
【0029】
操作部27は、電源キーや「0」〜「9」の数字キー等の各種キーを有し、乗員が何れかのキーを操作すると、その操作内容を示す操作検出信号を制御部24に出力する。表示装置28は、例えば液晶ディスプレイ装置から構成され、待受画面や着信通知画面等の各種表示画面を表示する。メモリ29は、例えば電話番号と登録名との対応を示す電話帳データ等の各種データを記憶するデータ記憶領域を有すると共に、センター装置4から広域無線通信部25により受信した各種データを記憶するデータ記憶領域を有して構成されている。又、メモリ29は、各種アプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB29aとして記憶可能に構成されている。アプリケーションプログラムDB29aには、上記した車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムDB13aと同様に、アプリケーションプログラム名、版数、ファイルサイズ及び更新日時等を単位とするデータが記憶される。
【0030】
音声処理部30は、乗員が発した音声を送話音声として入力するマイク32と、通話相手からの音声を受話音声として出力するスピーカ33とを接続しており、マイク32から入力した送話音声を送話処理すると共に、スピーカ33から出力する受話音声を受話処理する。バッテリ残容量検出部31は、携帯電話機3の動作電力源であるバッテリ34の残容量を検出し、その検出したバッテリ34の残容量を示す残容量検出信号を制御部24に出力する。
【0031】
上記した制御部24は、乗員によるアプリケーションプログラムDB29aに記憶されているアプリケーションプログラムの更新操作を操作部27にて受付けると、その乗員による操作に基づいてアプリケーションプログラムを更新する。即ち、制御部24は、例えば乗員がサーバ(図示せず)からアプリケーションプログラムをダウンロードする操作やメモリカード等の記録媒体からアプリケーションプログラムを転送する操作を行ったことで、乗員によるアプリケーションプログラムの追加操作を受付けると、その乗員により指定されたアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB29aに追加する。又、制御部24は、例えば乗員が削除キー(図示せず)を押下する操作を行ったことで、乗員によるアプリケーションプログラムの削除操作を受付けると、その乗員により指定されたアプリケーションプログラムをアプリケーションプログラムDB29aから削除する。
【0032】
センター装置4は、車両ナビゲーション装置2に記憶されているプリケーションプログラムDB13aと同様のアプリケーションプログラムDBを車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aとして記憶可能に構成されていると共に、携帯電話機3に記憶されているプリケーションプログラムDB29aと同様のアプリケーションプログラムDBを携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bとして記憶可能に構成されている。尚、センター装置4は、複数の車両ナビゲーション装置2及び複数の携帯電話機3を管理対象としており、車両ナビゲーション装置2を識別する識別情報と対応付けて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aを管理すると共に、携帯電話機3を識別する識別情報と対応付けて携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bを管理する。
【0033】
次に、上記した構成の作用について、図4乃至図11を参照して説明する。尚、ここでは、携帯電話機3が車室内に持込まれ、車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信回線を接続していると共に、携帯電話機3が広域無線通信圏内にあり、携帯電話機3とセンター装置4とが両者の間で広域無線通信回線を接続していることを前提として説明する。
【0034】
このように車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信回線を接続している状態では、乗員が車両ナビゲーション装置2の操作スイッチ群10や操作リモコン22を操作することで携帯電話機3の動作を制御可能に構成されている。例えば乗員が車両ナビゲーション装置2でメニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラムを起動させると、メニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラムが携帯電話機3でも起動され、乗員が車両ナビゲーション装置2のメニュー画面のうち何れかのキーを操作すると、その操作内容が車両ナビゲーション装置2から携帯電話機3に転送され、その操作内容に応じた処理が携帯電話機3にて実行される。
【0035】
さて、上記した構成では、乗員は車両ナビゲーション装置2を操作することで当該車両ナビゲーション装置2に記憶されているアプリケーションプログラムを更新可能であり、携帯電話機3を操作することで当該携帯電話機3に記憶されているアプリケーションプログラムを更新可能である。又、例えばアプリケーションプログラムを管理する管理者はセンター装置4を操作することでアプリケーションプログラムを更新可能である。ここでいう更新とはアプリケーションプログラムを追加すること及びアプリケーションプログラムを削除すること等である。以下、
(1)乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合、
(2)乗員が携帯電話機3にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合、
(3)管理者がセンター装置4にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合、
の各々について順次説明する。
【0036】
(1)乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、乗員によるアプリケーションプログラムの更新操作を操作スイッチ群10や操作リモコン22にて受付けると、その受付けた更新操作に基づいて自装置のアプリケーションプログラムを更新する(ステップA1)。具体的には、制御部7は、図10に示すように乗員がアプリケーションプログラムGの追加操作を行った場合であれば、アプリケーションプログラムGをアプリケーションプログラムDB13aに追加する。又、制御部7は、図11に示すように乗員がアプリケーションプログラムCの削除操作を行った場合であれば、アプリケーションプログラムCをアプリケーションプログラムDB13aから削除する。制御部7は、自装置のアプリケーションプログラムを更新すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0037】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと自機のアプリケーションプログラムとを同一とするように自機のアプリケーションプログラムを更新する(ステップB1)。
【0038】
即ち、制御部24は、乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムGの追加操作を行った場合であれば、アプリケーションプログラムGの送信要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させることで、車両ナビゲーション装置2からアプリケーションプログラムGを自機に送信させ、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラムGをBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、そのアプリケーションプログラムGをアプリケーションプログラムDB29aに記憶させることで、アプリケーションプログラムGを追加する。又、乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムCの削除操作を行った場合であれば、アプリケーションプログラムCをアプリケーションプログラムDB29aから削除する。
【0039】
次いで、制御部24は、このようにして車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと自機のアプリケーションプログラムとを同一とするように自機のアプリケーションプログラムを更新すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させる。
【0040】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムを更新する(ステップC1)。そして、センター装置4は、このようにしてアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答を携帯電話機3に送信する。
【0041】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム更新応答を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新応答をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0042】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新応答をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、アプリケーションプログラムの更新を完了した旨を示す更新完了情報を乗員に対して通知する。
【0043】
以上に説明した一連の処理により、乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムの更新操作を行うと、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新されることに追従し、携帯電話機3のアプリケーションプログラムも更新され、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとが同期される。更に、センター装置4の車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムも更新されて同期される。
【0044】
(2)乗員が携帯電話機3にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合
携帯電話機3において、制御部24は、乗員によるアプリケーションプログラムの更新操作を操作部27にて受付けると、その受付けた更新操作に基づいて自機のアプリケーションプログラムを更新する(ステップB11)。制御部24は、自機のアプリケーションプログラムを更新すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0045】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて携帯電話機3のアプリケーションプログラムと自装置のアプリケーションプログラムとを同一とするように自装置のアプリケーションプログラムを更新する(ステップA11)。次いで、制御部7は、携帯電話機3のアプリケーションプログラムと自装置のアプリケーションプログラムとを同一とするように自装置のアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0046】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム更新応答をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させる。
【0047】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムを更新する(ステップC11)。そして、センター装置4は、このようにしてアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答を携帯電話機3に送信する。
【0048】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム更新応答を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、アプリケーションプログラムの更新を完了した旨を示す更新完了情報を乗員に対して通知する。
【0049】
以上に説明した一連の処理により、乗員が携帯電話機3にてアプリケーションプログラムの更新操作を行うと、携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新されることに追従し、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムも更新され、この場合も、携帯電話機3のアプリケーションプログラムと車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムとが同期される。更に、センター装置4の車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムも更新されて同期される。
【0050】
(3)管理者がセンター装置4にてアプリケーションプログラムの更新操作を行った場合
センター装置4は、管理者によるアプリケーションプログラムの更新操作を受付けると、その受付けた更新操作に基づいて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新し(ステップC21)、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を携帯電話機3に送信する。
【0051】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて自機のアプリケーションプログラムを更新する必要があれば、自機のアプリケーションプログラムを更新する(ステップB21)。次いで、制御部24は、アプリケーションプログラム更新要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0052】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて自装置のアプリケーションプログラムを更新する必要があれば、自装置のアプリケーションプログラムを更新する(ステップA21)。次いで、制御部7は、アプリケーションプログラム更新応答をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0053】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム更新応答をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、広域無線通信部25からアプリケーションプログラム更新応答をセンター装置4に送信させる。
【0054】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新応答を広域無線通信回線を通じて受信すると、アプリケーションプログラムの更新を完了した旨を示す更新完了情報を管理者に対して通知する。
【0055】
以上に説明した一連の処理により、管理者がセンター装置4にてアプリケーションプログラムの更新操作を行うと、車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかが更新されることに追従し、携帯電話機3のアプリケーションプログラム及び車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかが更新される。
【0056】
又、上記した構成では、車両ナビゲーション装置2、携帯電話機3及びセンター装置4のうち何れかを契機とし、車両ナビゲーション装置2に記憶されているアプリケーションプログラムと携帯電話機3に記憶されているアプリケーションプログラムとを定期的に照合する。以下、
(4)車両ナビゲーション装置2を契機として照合する場合、
(5)携帯電話機3を契機として照合する場合、
(6)センター装置4を契機として照合する場合、
の各々について順次説明する。
【0057】
(4)車両ナビゲーション装置2を契機として照合する場合
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、自装置のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとを定期的に照合する照合タイミングになったと判定すると(ステップA31にて「YES」)、アプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0058】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、自機のアプリケーションプログラムの情報(アプリケーションプログラム名、版数、ファイルサイズ及び更新日時等)を読出し(ステップB31)、その読出したアプリケーションプログラムの情報を特定可能なアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0059】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、自装置のアプリケーションプログラムの情報を読出し(ステップA32)、携帯電話機3から取得したアプリケーションプログラムの情報と自装置のアプリケーションプログラムの情報とを照合する(ステップA33)。ここで、制御部7は、両者が同一でないと判定すると、その相違を判定することで両者を同一とするための更新内容を特定し(ステップA34)、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0060】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと自機のアプリケーションプログラムとを同一とするように自機のアプリケーションプログラムを更新する(ステップB32)。
【0061】
次いで、制御部24は、このようにして車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと自機のアプリケーションプログラムとを同一とするように自機のアプリケーションプログラムを更新すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させる。
【0062】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新する(ステップC31)。そして、センター装置4は、このようにしてアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答を携帯電話機3に送信する。
【0063】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム更新応答を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新応答をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0064】
以上に説明した一連の処理により、車両ナビゲーション装置2が自装置のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとが同一でないと判定すると、携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新され、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとが同期される。更に、センター装置4の車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかが更新されて同期される。尚、以上は、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新されることなく、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムに追従するように携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新される場合を説明したが、これとは反対に、携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新されることなく、携帯電話機3のアプリケーションプログラムに追従するように車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新されても良い。
【0065】
(5)携帯電話機3を契機として照合する場合
携帯電話機3において、制御部24は、自機のアプリケーションプログラムと車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムとを定期的に照合する照合タイミングになったと判定すると(ステップB41にて「YES」)、アプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0066】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、自装置のアプリケーションプログラムの情報を読出し(ステップA41)、その読出したアプリケーションプログラムの情報を特定可能なアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0067】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、自機のアプリケーションプログラムの情報を読出し(ステップB42)、車両ナビゲーション装置2から取得したアプリケーションプログラムの情報と自機のアプリケーションプログラムの情報とを照合する(ステップB43)。ここで、制御部24は、両者が同一でないと判定すると、その相違を判定することで両者を同一とするための更新内容を特定し(ステップB44)、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0068】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて携帯電話機3のアプリケーションプログラムと自装置のアプリケーションプログラムとを同一とするように自装置のアプリケーションプログラムを更新する(ステップA42)。
【0069】
次いで、制御部7は、このようにして携帯電話機3のアプリケーションプログラムと自装置のアプリケーションプログラムとを同一とするように自装置のアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0070】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム更新応答をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させる。
【0071】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新する(ステップC41)。そして、センター装置4は、このようにしてアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答を携帯電話機3に送信する。
【0072】
以上に説明した一連の処理により、携帯電話機3が自機のアプリケーションプログラムと車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムとが同一でないと判定すると、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新され、携帯電話機3のアプリケーションプログラムと車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムとが同期される。更に、センター装置4の車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかも更新されて同期される。尚、以上は、携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新されることなく、携帯電話機3のアプリケーションプログラムに追従するように車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新される場合を説明したが、これとは反対に、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムが更新されることなく、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムに追従するように携帯電話機3のアプリケーションプログラムが更新されても良い。
【0073】
(6)センター装置4を契機として照合する場合
センター装置4は、車両ナビゲーション装置2に記憶されているアプリケーションプログラムと携帯電話機3に記憶されているアプリケーションプログラムとを定期的に照合する照合タイミングになったと判定すると(ステップC51にて「YES」)、アプリケーションプログラム情報取得要求を携帯電話機3に送信する。
【0074】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム情報取得要求を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、自機のアプリケーションプログラムの情報を読出し(ステップB51)、その読出したアプリケーションプログラムの情報を特定可能なアプリケーションプログラム情報取得応答を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させると共に、アプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0075】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム情報取得要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、自装置のアプリケーションプログラムの情報を読出し(ステップA51)、その読出したアプリケーションプログラムの情報を特定可能なアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信部12から携帯電話機3に送信させる。
【0076】
携帯電話機3において、制御部24は、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム情報取得応答をBT通信回線を通じてBT通信部26により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム情報取得応答を広域無線通信部25からセンター装置4に送信させる。
【0077】
センター装置4は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム情報取得応答を広域無線通信回線を通じて受信し、車両ナビゲーション装置2から送信されたアプリケーションプログラム情報取得応答を広域無線通信回線を通じて受信すると、携帯電話機3から取得したアプリケーションプログラムの情報と車両ナビゲーション装置2から取得したアプリケーションプログラムの情報とを照合する(ステップC52)。ここで、センター装置4は、両者が同一でないと判定すると、その相違を判定することで更新内容を特定し(ステップC53)、その特定した更新内容に基づいて車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとを同一とするように車両ナビゲーション装置側アプリケーションプログラムDB4aのアプリケーションプログラム及び携帯電話機側アプリケーションプログラムDB4bのアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新し(ステップC54)、その更新内容を特定可能なアプリケーションプログラム更新要求を携帯電話機3に送信させる。
【0078】
携帯電話機3において、制御部24は、センター装置4から送信されたアプリケーションプログラム更新要求を広域無線通信回線を通じて広域無線通信部25により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて自機のアプリケーションプログラムを更新する必要があれば、自機のアプリケーションプログラムを更新する(ステップB52)。次いで、制御部24は、このようにしてアプリケーションプログラムを更新すると、アプリケーションプログラム更新応答を広域無縁通信部25からセンター装置4に送信させると共に、アプリケーションプログラム更新要求をBT通信部26から車両ナビゲーション装置2に送信させる。
【0079】
車両ナビゲーション装置2において、制御部7は、携帯電話機3から送信されたアプリケーションプログラム更新要求をBT通信回線を通じてBT通信部12により受信すると、その受信したアプリケーションプログラム更新要求により特定される更新内容に基づいて自装置のアプリケーションプログラムを更新する必要があれば、自装置のアプリケーションプログラムを更新する(ステップA52)。
【0080】
以上に説明した一連の処理により、センター装置4が車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとが同一でないと判定すると、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラム及び携帯電話機3のアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかが更新され、携帯電話機3のアプリケーションプログラムと車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムとが同期される。
【0081】
以上に説明したように本実施形態によれば、車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信回線を接続している状態で、車両ナビゲーション装置2及び携帯電話機3のうち何れかでアプリケーションプログラムが更新されると、車両ナビゲーション装置2のアプリケーションプログラムと携帯電話機3のアプリケーションプログラムとを同一とするように何れかのアプリケーションプログラムを更新するように構成したので、車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3との間でアプリケーションプログラムを同期させることができ、そのアプリケーションプログラムにより提供されるサービスを適切に受けることができる。
【0082】
特に、本実施形態のように携帯電話機3が車室内に持込まれ、車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3とが両者の間でBT通信回線を自動的に接続する構成では、例えば乗員が車両ナビゲーション装置2にてアプリケーションプログラムを起動させる起動操作を行うと、乗員が携帯電話機3にて当該アプリケーションプログラムを起動させる起動操作を行わなくとも携帯電話機3で同一のアプリケーションプログラムが自動的に起動されることになり、乗員が意識していない状態でアプリケーションプログラムが自動的に起動されることになるので、このように車両ナビゲーション装置2と携帯電話機3との間でアプリケーションプログラムを同期させることによる利点は大きい。
【0083】
本発明は、上記した実施形態にのみ限定されるものではなく、以下のように変形又は拡張することができる。
車載装置は、携帯電話機との間で近距離無線通信可能であれば、車両ナビゲーション装置に限らず、別の機能を有する車載装置であっても良い。
【0084】
携帯機器は、車載装置との間で近距離無線通信可能であれば、携帯電話機に限らず、別の機能を有する携帯機器であっても良い。
車両ナビゲーション装置と携帯電話機とが両者の間でBT通信を行うことに限らず、両者の間で他の近距離無線通信を行っても良い。
【0085】
車両ナビゲーション装置と携帯電話機とが連携して行うアプリケーションプログラム(本実施形態で示したようなメニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラム等)を対象として同期させる一方、車両ナビゲーション装置と携帯電話機とが連携して行わないアプリケーションプログラム(車両ナビゲーション装置及び携帯電話機のうち何れかが単独で行うアプリケーションプログラム)を対象とせずに同期させないようにしても良い。車両ナビゲーション装置と携帯電話機とが連携して行うアプリケーションプログラムとしては、上記したメニュー画面を表示させるためのアプリケーションプログラムの他に、音楽を再生するためのアプリケーションプログラム、目的地を検索するためのアプリケーションプログラム等がある。
【0086】
車両ナビゲーション装置と携帯電話機との間でアプリケーションプログラムを同期させた後に、更新操作が行われた一方のみで更新完了情報を乗員や管理者に対して通知することに限らず、一方で更新操作が行われたことに追従してアプリケーションプログラムを更新した他方でも更新完了情報を乗員や管理者に対して通知するようにしても良い。又、照合タイミングになったことを契機として車両ナビゲーション装置と携帯電話機との間でアプリケーションプログラムを同期させた場合にも、更新完了情報を乗員や管理者に対して通知するようにしても良い。
【0087】
携帯電話機(車両)が広域無線通信圏外にあり、携帯電話機とセンター装置とが両者の間で広域無線通信回線を接続不可能である場合には、携帯電話機が広域無線通信圏外から広域無線通信圏内に移動した後に、センター装置との間でアプリケーションプログラムを同期させても良い。
【符号の説明】
【0088】
図面中、1は車載通信システム、2は車両ナビゲーション装置(車載装置)、3は携帯電話機(携帯機器)、4はセンター装置、7は制御部(アプリケーションプログラム起動手段、更新操作判定手段、更新手段、照合判定手段)、12はBT通信部(近距離無線通信手段)、13は外部メモリ(アプリケーションプログラム記憶手段)、24は制御部(アプリケーションプログラム起動手段、更新操作判定手段、更新手段、照合判定手段)、25は広域無線通信部(広域無線通信手段)、26はBT通信部(近距離無線通信手段)、29はメモリ(アプリケーションプログラム記憶手段)である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、アプリケーションプログラムを記憶するアプリケーションプログラム記憶手段と、前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムを起動可能なアプリケーションプログラム起動手段と、を有する車載装置と、
乗員が携帯可能に構成され、アプリケーションプログラムを記憶するアプリケーションプログラム記憶手段と、前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムを起動可能なアプリケーションプログラム起動手段と、を有する携帯機器とを備え、前記車載装置と前記携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続可能に構成されている車載通信システムであって、
乗員による前記車載装置及び前記携帯機器のうち一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムの更新操作が行われたか否かを判定する更新操作判定手段と、
乗員による前記車載装置及び前記携帯機器のうち一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムの更新操作が行われたと前記更新操作判定手段が判定した場合に、前記車載装置と前記携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続していることを条件として、一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと他方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とするように当該一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラム及び当該他方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新する更新手段と、を備えたことを特徴とする車載通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載した車載通信システムにおいて、
前記車載装置の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと前記携帯機器の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを照合して両者が同一であるか否かを判定する照合判定手段を備え、
前記更新手段は、前記車載装置の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと前記携帯機器の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとが同一でないと前記照合判定手段が判定した場合に、前記車載装置と前記携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続していることを条件として、一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと他方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とするように当該一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラム及び当該他方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新することを特徴とする車載通信システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した車載通信システムにおいて、
前記更新手段は、アプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段に追加すること及びアプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段から削除することのうち少なくとも何れかにより、前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムを更新することを特徴とする車載通信システム。
【請求項4】
請求項3に記載した車載通信システムにおいて、
前記車載装置と前記携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続している状態で前記車載装置及び前記携帯機器のうち何れから送信されたアプリケーションプログラムを近距離無線通信回線を通じて受信する近距離無線通信手段を備え、
前記更新手段は、アプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段に追加する場合には、前記車載装置と前記携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続している状態で前記車載装置及び前記携帯機器のうち何れから送信されたアプリケーションプログラムを近距離無線通信回線を通じて前記近距離無線通信手段に受信させることで、そのアプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段に追加することを特徴とする車載通信システム。
【請求項5】
請求項3に記載した車載通信システムにおいて、
前記車載装置及び前記携帯機器のうち何れかがセンター装置との間で広域無線通信回線を接続している状態で前記センター装置から送信されたアプリケーションプログラムを広域無線通信回線を通じて受信する広域無線通信手段を備え、
前記更新手段は、アプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段に追加する場合には、前記車載装置及び前記携帯機器のうち何れかとセンター装置とが両者の間で広域無線通信回線を接続している状態で前記センター装置から送信されたアプリケーションプログラムを広域無線通信回線を通じて前記広域無線通信手段に受信させることで、そのアプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段に追加することを特徴とする車載通信システム。
【請求項1】
車両に搭載され、アプリケーションプログラムを記憶するアプリケーションプログラム記憶手段と、前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムを起動可能なアプリケーションプログラム起動手段と、を有する車載装置と、
乗員が携帯可能に構成され、アプリケーションプログラムを記憶するアプリケーションプログラム記憶手段と、前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムを起動可能なアプリケーションプログラム起動手段と、を有する携帯機器とを備え、前記車載装置と前記携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続可能に構成されている車載通信システムであって、
乗員による前記車載装置及び前記携帯機器のうち一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムの更新操作が行われたか否かを判定する更新操作判定手段と、
乗員による前記車載装置及び前記携帯機器のうち一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムの更新操作が行われたと前記更新操作判定手段が判定した場合に、前記車載装置と前記携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続していることを条件として、一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと他方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とするように当該一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラム及び当該他方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新する更新手段と、を備えたことを特徴とする車載通信システム。
【請求項2】
請求項1に記載した車載通信システムにおいて、
前記車載装置の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと前記携帯機器の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを照合して両者が同一であるか否かを判定する照合判定手段を備え、
前記更新手段は、前記車載装置の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと前記携帯機器の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとが同一でないと前記照合判定手段が判定した場合に、前記車載装置と前記携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続していることを条件として、一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムと他方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムとを同一とするように当該一方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラム及び当該他方の前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムのうち少なくとも何れかを更新することを特徴とする車載通信システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した車載通信システムにおいて、
前記更新手段は、アプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段に追加すること及びアプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段から削除することのうち少なくとも何れかにより、前記アプリケーションプログラム記憶手段に記憶されているアプリケーションプログラムを更新することを特徴とする車載通信システム。
【請求項4】
請求項3に記載した車載通信システムにおいて、
前記車載装置と前記携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続している状態で前記車載装置及び前記携帯機器のうち何れから送信されたアプリケーションプログラムを近距離無線通信回線を通じて受信する近距離無線通信手段を備え、
前記更新手段は、アプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段に追加する場合には、前記車載装置と前記携帯機器とが両者の間で近距離無線通信回線を接続している状態で前記車載装置及び前記携帯機器のうち何れから送信されたアプリケーションプログラムを近距離無線通信回線を通じて前記近距離無線通信手段に受信させることで、そのアプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段に追加することを特徴とする車載通信システム。
【請求項5】
請求項3に記載した車載通信システムにおいて、
前記車載装置及び前記携帯機器のうち何れかがセンター装置との間で広域無線通信回線を接続している状態で前記センター装置から送信されたアプリケーションプログラムを広域無線通信回線を通じて受信する広域無線通信手段を備え、
前記更新手段は、アプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段に追加する場合には、前記車載装置及び前記携帯機器のうち何れかとセンター装置とが両者の間で広域無線通信回線を接続している状態で前記センター装置から送信されたアプリケーションプログラムを広域無線通信回線を通じて前記広域無線通信手段に受信させることで、そのアプリケーションプログラムを前記アプリケーションプログラム記憶手段に追加することを特徴とする車載通信システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−43346(P2012−43346A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−186102(P2010−186102)
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月23日(2010.8.23)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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