説明

車載通信装置および車載通信装置用プログラム

【課題】ハンズフリー機能を有する車両用ナビゲーション装置1が、近隣の適当な場所で電話に応対しようという意志に沿った作動を行うようにする。
【解決手段】車両用ナビゲーション装置1は、電話着信があったときに、立ち寄り地即通知モードにおいて、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付け(ステップ510参照)、その指定立ち寄り地までの経路を算出し(ステップ520参照)、着信に係る電話回線を一時的に開いて当該指定立ち寄り地までの予想到着時刻等の情報をその回線を介して発信元に送信し(ステップ530、540、550参照)、その後指定立ち寄り地に到着すると(ステップ570参照)、当該発信元の携帯電話とのハンズフリー通話を自動的に開始する(ステップ580、590参照)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機と接続して、その携帯電話機を制御することのできる車載通信装置および車載通信装置用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両内で携帯電話を使用することによってドライバーの注意が散漫になってしまうことが社会問題化し、走行中に車両内で携帯電話機を直接操作することが交通法規違反となるに至っている。そのため、ドライバーが車両内に携帯電話機を持ち込み、運転中にその携帯電話機に電話着信があった場合、運転手が交通違反を起こさないようにする仕組みが必要である。
【0003】
このような仕組みを実現するものとして、特許文献1には、ナビゲーション機能を有する車載通信装置が、接続する携帯電話機に電話着信があったとき、車両の状態を検出し、その検出した状態に基づいて、ドライバーが電話着信に応答することが危険か否かを判断し、危険であると判断した場合、ドライバーに代わり自動的に、電子メールや音声通話で、登録された目的地と到着時刻をその電話着信の発信元に対して返答する技術が記載されている。
【特許文献1】特開2003−051896号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1のような技術を用いた場合、緊急な要件で電話をかけてくることがわかっている相手から電話着信があったときに、ドライバーが近隣の適当な場所に停車して電話に応対しようと思っているにもかかわらず、車載通信装置は発信元に(場合によっては非常に遠い)目的地を伝えてしまうという不都合が発生する。また、電話の発信元のドライバーも、目的地に到着するまで相手と話ができないと早合点してしまい、いらいら感を覚える可能性がある。
【0005】
本発明は上記点に鑑み、接続された携帯電話の電話着信に対し、ドライバーに代わって対応する車載通信装置が、ドライバーの、近隣の適当な場所で電話に応対しようという意志に沿った作動を行うようにすることを第1の目的とする。
【0006】
また、上記の特許文献1のような技術を用いた場合、電話通話の発信元のユーザがドライバーからの後の応答を不要と考える場合にも、ドライバーは目的地に停車して応答しなければいけないと考えてしまう場合がある。ドライバーからの後の応答を不要と考える場合としては、以下のような場合が考えられる。
(A)発信元ユーザはドライバーから情報を得たいが、すぐに応答できないなら別の手段で情報入手するので、時間が経ってからのドライバーの応答は不要であると考える場合。
(B)発信元ユーザがドライバーと会話したいことは、ドライバーがわざわざ停車してまでして話す内容ではない場合。
(C)発信元ユーザは間もなく始まる会議の前にドライバーに確認したいことがあるが、会議中にはドライバーと通話したくない場合。
【0007】
本発明は上記点に鑑み、接続された携帯電話の電話着信に対し、ドライバーに代わって目的地到着時刻を通知する車載通信装置において、当該着信の発信元が応答を必要としているか否かをドライバーに知らせることができるようにすることを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、携帯電話機と接続するための接続手段と、前記接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段と、前記着信検出手段の検出に基づいて、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付ける指定受付手段と、前記指定受付手段が受け付けた前記立ち寄り地の情報を前記電話着信の発信元に返す返答手段と、を備えた車載通信装置である。
【0009】
このように、車載通信装置が、接続された携帯電話の電話着信時にドライバーから受け付けた立ち寄り地の情報を当該電話着信の発信元に返す返答機能を実現させることで、ドライバーの、当該立ち寄り地で停車して当該電話着信に応対しようという意志に沿った作動を行うことができるようになる。
【0010】
なお、立ち寄り地の指定とは、施設の種別(例えばコンビニエンスストア、公園等)の指定でもよいし、特定の施設の固有名称の指定であってもよいし、地図等を用いた特定の地域の指定であってもよい。また、立ち寄り地の情報としては、例えば立ち寄り地の位置情報、立ち寄り地への到着タイミングの情報等がある。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載通信装置において、第1のモードおよび第2のモードを含む複数のモードのうちドライバーが選択したモード(以下、選択モードという)の情報を受け付ける選択受付手段を備え、前記指定受付手段は、前記選択受付手段が受け付けた情報に係る選択モードが前記第1のモードであることに基づいて、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付け、前記返答手段は、前記選択受付手段が受け付けた情報に係る選択モードが前記第1のモードであることに基づいて、前記指定受付手段が受け付けた前記立ち寄り地の情報を前記電話着信の発信元に返し、また、前記選択受付手段が受け付けた情報に係る選択モードが前記第2のモードであることに基づいて、前記着信検出手段が検出した前記電話着信に対して回線を開くよう前記携帯電話機を制御すると共に、この電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求める待機要求情報を、この開いた回線を通じて送信することを特徴とする。
【0012】
このように、さらに車載通信装置が、第2のモードを選択するためのドライバーによる入力があったことに基づいて、その電話着信に係る回線を開くよう制御し、当該電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求める待機要求情報を、その開いた回線を通じて送信することで、ドライバーの、当該近隣の適当な場所で当該電話着信に応対しようという意志に沿った作動を行こともできるようになる。また、ドライバーは、この作動と請求項1の立ち寄り地通知の作動とを、適宜選択できるようになる。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の車載通信装置において、前記返答手段は、前記着信の回線を開くよう前記携帯電話機を制御し、後で立ち寄り地の情報を通知する旨を、その開いた回線を通じて音声で伝え、その後にその回線を切断するよう前記携帯電話機を制御する返答予告手段と、前記返答予告手段の制御により前記回線が切断された後、前記指定受付手段が受け付けた立ち寄り地の情報を前記電話着信の発信元に返す予告実行手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
このようになっていることで、電話着信の回線が一時的に開かれ、後に立ち寄り地の情報を伝える旨がその開いた回線を通じて音声で伝わり、その後に、立ち寄り地の情報が電話着信の発信元に返されることになる。このような機能は、例えば、ドライバーが、立ち寄り地の選択に迷うのであまり相手を待たせたくない等の理由により、とりあえず立ち寄り地に関する情報を後に通知したいという意志がある場合等において用いれば便利である。
【0015】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車載通信装置において、前記電話着信の発信元から電話応対不要の旨の信号を受け付けたことに基づいて、電話応対不要の旨の情報を前記ドライバーに通知する不要情報通知手段を備えたことを特徴とする。
【0016】
このようになっていることで、電話着信の発信元のユーザに対し、応答不要の選択肢を与えることができる。また、当該発信元が応答を必要としているか否かをドライバーに知らせることができる。
【0017】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車載通信装置において、前記指定受付手段が受け付けた前記立ち寄り地までの経路をドライバーに案内する経路案内手段と、前記電話着信の発信元から電話応対不要の旨の信号を受け付けたことに基づいて、前記経路案内手段による前記立ち寄り地までの前記経路の案内を中止させる中止制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0018】
このようになっていることで、立ち寄る必要のない場所に停車することをドライバーに求めずに済む。
【0019】
また、請求項6に記載の発明は、携帯電話機と接続するための接続手段と、前記接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段と、前記着信検出手段の検出に基づいて、目的地への予想到着時刻の情報を前記電話着信の発信元に返す返答手段と、前記電話着信の発信元から電話応対不要の旨の信号を受け付けたことに基づいて、電話応対不要の旨の情報を前記ドライバーに通知する不要情報通知手段を備えた車載通信装置である。
【0020】
このようになっていることで、接続された携帯電話の電話着信に対し、ドライバーに代わって目的地到着時刻を通知する車載通信装置において、当該着信の発信元が応答を必要としているか否かをドライバーに知らせることができる。
【0021】
また、請求項7に記載の発明は、携帯電話機と接続するための接続手段と、前記接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段と、待機要求通知を選択するためのドライバーによる入力があったことに基づいて、前記着信検出手段が検出した前記電話着信に対して回線を開くよう前記携帯電話機を制御すると共に、この電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求める待機要求情報を、この開いた回線を通じて送信する待機要求手段と、を備えた車載通信装置である。
【0022】
このように、車載通信装置が、待機要求通知を選択するためのドライバーによる入力があったことに基づいて、その電話着信に係る回線を開くよう制御し、当該電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求める待機要求情報を、その開いた回線を通じて送信することで、ドライバーの、当該近隣の適当な場所で当該電話着信に応対しようという意志に沿った作動を行ことができるようになる。
【0023】
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の車載通信装置において、前記待機要求手段は、前記接続手段によって接続された前記携帯電話機に内蔵されたカメラによって撮影された画像を、待機要求情報として前記発信元に送信することを特徴とする。
【0024】
また、請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の車載通信装置において、前記待機要求手段が前記待機要求情報を送信してから、前記電話着信に係る回線が開かれないまま基準時間が経過したことに基づいて、ドライバーがすぐに応答できない旨の情報を、前記電話着信の発信元に送信する即時応答不能通知手段を備えたことを特徴とする。
【0025】
このようになっているので、ドライバーの、当該近隣の適当な場所で当該電話着信に応対しようという意志にも関わらず、なかなか電話着信に応対できないような状況に陥ってしまった場合に、ドライバーがすぐに応答できない旨の情報が、電話着信の発信元に送信されるので、発信元のユーザを無駄に待たせ過ぎずに済む。
【0026】
また、請求項10に記載の発明は、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付ける指定受付手段、前記着信検出手段の検出に基づいて、携帯電話機と接続するための接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段、および、前記指定受付手段が受け付けた前記立ち寄り地の情報を前記電話着信の発信元に返す返答手段として、コンピュータを機能させる車載通信装置用プログラムである。このように、請求項1に記載の発明は、プログラムとしても把握することができる。
【0027】
また、請求項11に記載の発明は、携帯電話機と接続するための接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段、および、待機要求通知を選択するためのドライバーによる入力があったことに基づいて、前記着信検出手段が検出した前記電話着信に対して回線を開くよう前記携帯電話機を制御すると共に、この電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求める待機要求情報を、この開いた回線を通じて送信する待機要求手段として、コンピュータを機能させる車載通信装置用プログラムである。このように、請求項7に記載の発明は、プログラムとしても把握することができる。
【0028】
また、請求項12に記載の発明は、携帯電話機と接続するための接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段、前記着信検出手段の検出に基づいて、目的地への予想到着時刻の情報を前記電話着信の発信元に返す返答手段、および前記携帯電話機から電話応対不要の旨の信号を受け付けたことに基づいて、電話応対不要の旨の情報を前記ドライバーに通知する不要情報通知手段として、コンピュータを機能させる車載通信装置用プログラムである。このように、請求項6に記載の発明は、プログラムとしても把握することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
(第1実施形態)
以下、本発明の一例としての第1実施形態を示す。図1に、本実施形態に係る車両用ナビゲーション装置1のハードウェア構成を示す。本実施形態の車両用ナビゲーション装置1は、以下詳述する通り、接続された携帯電話機とのハンズフリー機能を実現し、そのハンズフリー機能の実現に際して、携帯電話機に電話着信があると、車両の走行状況、ドライバーの選択入力等に基づいて、その電話着信の発信元に対し、近隣の適当な場所で電話に応対しようというドライバーの意志に沿った返答を行うようになっている。
【0030】
この車両用ナビゲーション装置1は、位置検出器11、操作スイッチ群12、画像表示装置13、音声回路14、スピーカ14a、マイク14b、VICS受信機15、RAM16、ROM17、外部記憶部18、ブルートゥースデバイス19、および制御回路20を有している。
【0031】
位置検出器11は、いずれも周知の図示しない地磁気センサ、ジャイロスコープ、車速センサ、およびGPS受信機等のセンサを有しており、これらセンサの各々の性質に基づいた、車両の現在位置や向きを特定するための情報を制御回路20に出力する。
【0032】
操作スイッチ群12は、車両用ナビゲーション装置1に設けられた複数のメカニカルスイッチ、画像表示装置13の表示面に重ねて設けられたタッチパネル等の入力装置から成り、ユーザによるメカニカルスイッチの押下、タッチパネルのタッチに基づいた信号を制御回路20に出力する。
【0033】
画像表示装置13は、制御回路20から出力された映像信号に基づいた映像をユーザに表示する。表示映像としては、例えば現在地を中心とする地図等がある。
【0034】
音声回路14は、制御回路20から受けた音声データに基づく音声信号をスピーカ14aに出力し、マイク14bが検出した音声信号に基づく音声データを制御回路20に出力する。
【0035】
VICS受信機15は、道路沿いに設置された路上機から無線送信された道路の渋滞情報、交通規制情報等を受信して制御回路20に出力する無線受信機である。
【0036】
外部記憶部18は、DVD、CD、HDD等の不揮発性の記憶媒体およびそれら記憶媒体に対してデータの読み出し(および可能ならば書き込み)を行う装置から成り、制御回路20が読み出して実行するプログラム、経路案内用の地図データ等を記憶している。
【0037】
地図データは、リンクおよびノードの位置、種別、ノードとリンクとの接続関係情報等を含む道路データ、および施設データを有している。施設データは、施設毎のエントリを複数有しており、各エントリは、対象とする施設の名称情報、所在位置情報、施設種類情報等を示すデータを有している。
【0038】
制御回路(コンピュータに相当する)20は、ROM17および外部記憶部18から読み出した車両用ナビゲーション装置1の動作のためのプログラムを実行し、その実行の際にはRAM16、ROM17、および外部記憶部18から情報を読み出し、RAM16および外部記憶部18に対して情報の書き込みを行い、位置検出器11、操作スイッチ群12、画像表示装置13および音声回路14と信号の授受を行う。
【0039】
ブルートゥースデバイス(図中ではBTデバイスと記す)19は、図示しないアンテナから受けた無線信号に対して、ブルートゥースの規格に従った所定の周波数変換、復調、増幅、A/D変換等を行い、その結果のデータを制御回路20に出力し、また制御回路20から受けたデータに対して、ブルートゥースの規格に従った所定のD/A変換、増幅、変調、周波数変換等を行い、その結果のデータを無線送信するために上記アンテナに出力する。本実施携帯においては、ブルートゥースデバイス19は、様々なブルートゥース接続の機能を有する携帯電話機と無線接続して通信するようになっている。
【0040】
制御回路20がプログラムを実行することによって行う具体的な処理としては、音声認識処理、現在位置特定処理、誘導経路算出処理、経路案内処理、ハンズフリー処理等がある。
【0041】
音声認識処理は、音声回路14から受けた音声に対して制御回路20に記録されている音声認識辞書を用いた周知の音声認識技術を行うことで、ドライバー等、車両の乗員の音声を文字列から成る語に変換する処理である。この音声認識処理は、ドライバーの音声入力を受け付けるために実行される。なお、以下では、ドライバーの入力とは、ドライバーの、音声認識または操作スイッチ群12を利用した入力を言う。
【0042】
現在位置特定処理は、位置検出器11からの信号に基づいて、周知のマップマッチング等の技術を用いて車両の現在位置や向きを特定する処理である。
【0043】
誘導経路算出処理は、ドライバーによる目的地の音声入力受付や操作スイッチ群12に対する操作による目的地の入力受付を行い、現在位置からその受け付けた目的地までの最適な誘導経路を算出する処理である。
【0044】
経路案内処理は、外部記憶部18から地図データを読み出し、算出された誘導経路、目的地、立ち寄り地および現在位置等をこの地図データの示す地図上に重ねた画像を、画像表示装置13に出力し、案内交差点の手前に自車両が到達した等の必要時に、右折、左折等を指示する案内音声信号を音声回路14に出力する処理である。なお、この経路案内処理を実行することで、制御回路20は、経路案内手段の一例として機能する。
【0045】
ハンズフリー処理は、ブルートゥースデバイス19を介してブルートゥース接続された携帯電話機から受けた、電話通話の相手からの音声信号を音声回路14に出力し、また、マイク14bが検出した車内のユーザの音声に基づく音声信号を、ブルートゥースデバイス10および当該携帯電話機を介して電話通話の相手に送信する処理である。
【0046】
また、制御回路20は、このハンズフリー処理に関連する処理として、図3〜図6に示すようなプログラム100〜600を実行し、この実行により、携帯電話機への電話着信に対する様々な対応を実現するようになっている。
【0047】
まず、制御回路20は、ブルートゥースデバイス19を介して携帯電話機と接続しているとき、図2に示す着信応対プログラム100を繰り返し実行するようになっており、その繰り返し実行の1回において、まずステップ110で、当該携帯電話機に電話着信があるか否かを、当該携帯電話機からの信号に基づいて判定し、電話着信があるまで、この判定を繰り返す。
【0048】
そして、電話着信があると、続いてステップ120で、着信通知をドライバーに対して行う。具体的には、電話着信があった旨、および、その電話着信の発信元の電話番号、氏名、電子メールアドレスの文字(または音声情報)を、画像表示装置13(または音声回路14)に出力する。なお、電話番号は、電話着信の信号と共に当該携帯電話機から受けるようになっている。また、氏名および電子メールアドレスは、電話着信の信号と共に当該携帯電話機から受けるようになっていてもよいし、外部記憶部18に、電話番号と氏名と電子メールアドレスが対応づけて記録されたテーブルがある場合、そのテーブルに基づいて、受けた電話番号に対応する氏名、電子メールアドレスを特定するようになっていてもよい。
【0049】
続いてステップ130で、危険度判定を行う。危険度判定とは、ハンズフリー機能を用いた電話通話をドライバーが行うことが危険であるか否かを判定する処理である。この判定は、具体的には、車両の走行状態や、ドライバーによる入力に基づいて行う。例えば、走行している道路の運転の難易度、自動操舵が行われているか否か、周囲に歩行者がいるか否か等により、運転に対するドライバーの余裕度を算出し、その余裕度に基づいて、ドライバーの運転負荷が、所定の基準よりも高いときには、危険であると判定し、そうでない場合は、危険でないと判定する。なお、道路の運転の難易度は、外部記憶部18中の地図データやVICS受信機15からの情報に基づいて、その道路の種別(高速道路、市街路等)、曲率、幅員、車線数、混雑度等に基づいて特定する。また、周囲に歩行者がいるか否かは、例えば車両に搭載された前方撮影カメラ(図示せず)からの映像に基づいて判定する。
【0050】
例えば、走行している道路が高速道路である場合、危険でないと判定し、走行している道路が市街路である場合、危険であると判定するようになっていてもよい。また例えば、ドライバーがハンズフリー通話できる旨の音声等の入力を行ったことに基づいて、電話通話をドライバーが行うことが危険でないと判定するようになっていてもよいし、ドライバーがハンズフリー通話できない旨の音声等の入力を行ったことに基づいて、電話通話をドライバーが行うことが危険であると判定するようになっていてもよい。
【0051】
続いてステップ140では、ステップ130の判定結果が危険でない旨を示していれば、ハンズフリー通話開始可能であると判定し、ステップ150の実行に進む。また、ステップ140では、ステップ130の判定結果が危険でない旨を示していれば、ハンズフリー通話開始不可能であると判定し、ステップ170の実行に進むことで、危険時アンサーバックモードに遷移する。なお、ステップ170に進む際には、危険時アンサーバックモードに入る旨の音声、画像、光(例えばLED)等による通知を行うようになっていてもよい。
【0052】
ステップ150では、当該携帯電話機を制御して当該電話着信に係る回線を開き(すなわちオフフックし)、続いてステップ160では、その回線を用いた上述のハンズフリー処理を開始し、その後着信応対プログラム100の1回分の実行を終了する。
【0053】
ステップ170では、ドライバーによるモード選択の入力を受け付ける。選択できるモードは、具体的には、ちょい待ちモード(第2のモードの一例に相当する)、到着時間モード、立ち寄り地即通知モード(第1のモードの一例に相当する)、立ち寄り地後で通知モード(第1のモードの一例に相当する)がある。続いてステップ180では、ステップ170で選択されたモード(選択モードの一例に相当する)に移行し、その後着信応対プログラム100の1回分の実行を終了する。
【0054】
このステップ170および180の実行により、例えばドライバーが「ちょい待ち」と発声することで音声入力(待機要求通知を選択するためのドライバーによる入力の一例に相当する)を行うと、図3に示すちょい待ちモード用プログラム300の実行が始まる。また、例えばドライバーが「到着時間」と発声することで音声入力を行うと、図4に示す到着時間モード用プログラム400の実行が始まる。また、例えばドライバーが「立ち寄り地すぐ」と発声することで音声入力(立ち寄り地通知を選択するためのドライバーによる入力の一例に相当する)を行うと、図5に示す立ち寄り地即通知モード用プログラム500の実行が始まる。また、例えばドライバーが「立ち寄り地あとで」と発声することで音声入力(立ち寄り地通知を選択するためのドライバーによる入力の一例に相当する)を行うと、図6に示す立ち寄り地後で通知モード用プログラム600の実行が始まる。
【0055】
以下、各モードのプログラムを実行する制御回路20の処理内容について説明する。制御回路20は、ちょい待ちモード用プログラム300の実行において、まずステップ305で、当該携帯電話機を制御して当該電話着信に係る回線を開き、続いてステップ310で、タイマをスタートさせて時間の計測を開始する。
【0056】
続いてステップ320で、当該開いた回線を通じて、発信元の携帯電話機に対して待ち画像および文字データ(待機要求情報に相当する)を送信する。なお、発信元の携帯電話機は、通話回線を介して画像データを受信すると、その画像を液晶ディスプレイに表示させ、通話回線を介して文字データを受信すると、その文字を液晶ディスプレイに表示させることができるようになっている。送信する待ち画像データは、車両用ナビゲーション装置1に接続された携帯電話機に付属のカメラに撮影させた画像であってもよいし、あらかじめ外部記憶部18に記録された画像であってもよい。また、文字データとしては、「少しお待ちください」等、この電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求める旨のものを用いる。また、ステップ320では、この電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求める旨の音声データや音楽データを送信するようになっていてもよい。
【0057】
続いてステップ325では、着信応対プログラム100のステップ130と同等の危険度判定を行い、更に続いてステップ330では、ステップ140と同等のハンズフリー通話開始可か否かの判定を行い、通話開始不可なら続いてステップ340を実行し、通話開始可なら続いてステップ350でハンズフリー処理を開始してちょい待ちモード用プログラム300の実行を終了する。
【0058】
ステップ340では、ステップ310で開始したタイマが満了したか否か、すなわちタイマ計測開始時から基準時間が経過したか否かを判定し、タイマ満了ならば続いてステップ360を実行し、タイマ満了でないなら再度ステップ320を実行する。なお、基準時間は、あらかじめ記憶された一定値であってもよいし、各種条件に基づいて変動するような値であってもよいし、一定の範囲内でランダムに決まる値であってもよい。なお、各種条件に基づいて変動するとは、例えばドライバーの設定入力に基づいて変動することや、また、車速が大きいほど小さくなることが考えられる。
【0059】
タイマ満了後のステップ360では、ちょい待ちモードを終了する旨の通知を画像表示装置13および音声回路14にそれぞれ画像および音声で出力し、続いてステップ370では、ドライバーによるモード選択の入力を受け付ける。ここで選択できるモードは、到着時間モード、立ち寄り地即通知モード、および立ち寄り地後で通知モードの3つである。続いてステップ380では、ステップ370で選択されたモードに対応するプログラムの実行を開始し、その後ちょい待ちモード用プログラム300の実行を終了する。
【0060】
このようなちょい待ちモード用プログラム300を制御回路20が実行することで、車両用ナビゲーション装置1は、電話着信があったときに、ちょい待ちモード時において、電話着信のある回線を開き(ステップ305参照)、運転の余裕度が高まり通話開始可能となるまで(ステップ325、330参照)、または、基準時間が経過するまで(ステップ310、340参照)、電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求める待機要求情報を送信し続ける(ステップ320参照)。そして、通話開始可能となると、ハンズフリー通話を開始する(ステップ350参照)。また、通話開始可能とならないうちに基準時間以上経過すると、到着時間モード、立ち寄り地即通知モード、および立ち寄り地後でモード(総称して「あとでモード」という)のうち、ドライバーの選択したモードに遷移する(ステップ360〜380参照)。
【0061】
なお、制御回路20は、ステップ320〜340が実行されている間は、ドライバーと発信元の携帯電話機の使用者との間の通話が実現できないように、音声回路14から受けた音声データを接続している携帯電話機に出力せず、かつ、当該携帯電話機から受けた発信元からの音声データを、音声回路14に出力しないようにする。
【0062】
また、到着時間モード用プログラム400の実行において、制御回路20は、まずステップ410で、当該携帯電話機を制御して当該電話着信に係る回線を開き、続いてステップ420で、目的地への到着予想時刻を算出し、その算出した到着時刻を、文字データまたは音声データとして、当該開いた回線を通じて、発信元の携帯電話機に対して送信し、続いてステップ430で、当該携帯電話機を制御して開いている回線を切断する(すなわちオンフックする)。なお、目的地への到着予想時刻は、自車両の現在の平均走行速度と、目的地までの誘導経路の長さに基づいて特定する。なお、目的地が設定されていない場合は、ステップ420は実行しない。
【0063】
また、立ち寄り地即通知モード用プログラム500の実行において、制御回路20は、まずステップ510で、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を促す表示を画像表示装置13および音声回路14を用いて行い、そしてドライバーによる立ち寄り地の(例えば音声による)指定入力を待ち、入力を受け付けると、続いてステップ520で、上述の誘導経路算出処理により、指定立ち寄り地までの経路を算出する。なお、立ち寄り地の入力は、固有の名称を指定するものでもよいし、駐車場、公園等のジャンルを指定するものでもよい。ジャンルを指定した場合、経路の算出対象の立ち寄り地としては、例えば当該ジャンルに当てはまる施設のうち、現在の誘導経路から最も近い施設であってもよいし、現在位置から最も近い施設であってもよい。また、この立ち寄り地即通知モード用プログラム500と並列的に実行する経路案内においては、以後この立ち寄り地までの誘導経路の案内を行うようになる。
【0064】
続いてステップ530では、当該携帯電話機を制御して当該電話着信に係る回線を開き、続いてステップ540では、指定立ち寄り地の名称および指定立ち寄り地のへの予想到着時刻を、文字、画像、または音声による情報として、当該開いた回線を通じて、当該携帯電話機に送信する。ここで、指定立ち寄り地への到着予想時刻は、自車両の現在の平均走行速度と、当該指定立ち寄り地への誘導経路の長さに基づいて特定するようになっていてもよいし、他の方法を用いてもよい。
【0065】
続いてステップ550では、当該携帯電話機を制御して開いている回線を切断し、続いてステップ570で、自車両の現在位置が当該指定立ち寄り地に到着するまで待ち、到着すると続いてステップ580で、当該発信元の携帯電話機の電話番号に発呼、すなわちダイヤルを行って通話回線を開き、続いてステップ590でハンズフリー処理を開始した後、立ち寄り地即通知モード用プログラム500の実行を終了する。
【0066】
以上のような立ち寄り地即通知モード用プログラム500を制御回路20が実行することで、車両用ナビゲーション装置1は、電話着信があったときに、立ち寄り地即通知モードにおいて、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付け(ステップ510参照)、その指定立ち寄り地までの経路を算出し(ステップ520参照)、着信に係る電話回線を一時的に開いて当該指定立ち寄り地までの予想到着時刻等の情報をその回線を介して発信元に送信し(ステップ530、540、550参照)、その後指定立ち寄り地に到着すると(ステップ570参照)、当該発信元の携帯電話とのハンズフリー通話を自動的に開始する(ステップ580、590参照)。
【0067】
また、立ち寄り地後で通知モード用プログラム600の実行において、制御回路20は、まずステップ605で、当該携帯電話機を制御して当該電話着信に係る回線を開き、続いてステップ610で、「電話可能時刻を後ほどお伝えします」という音声、文字列、または画像を、当該回線を通じて当該携帯電話機に送信し、続いてステップ615で、当該接続している携帯電話機を制御して開いている回線を切断する。
【0068】
続いてステップ620では、ステップ510と同等の処理で立ち寄り地の指定を受け付け、さらに続いてステップ625では、ステップ520と同等の処理で、指定立ち寄り地までの経路を算出する。さらに続いてステップ630では、指定立ち寄り地の名称および指定立ち寄り地のへの予想到着時刻を、文字、画像、または音声による情報として、電子メールで、当該携帯電話機の電子メールアドレス宛に送信する。なお、このメール送信は、接続している当該携帯電話機を制御してメール送信を行わせてもよいし、車両用ナビゲーション装置1が図示しない無線LANインターフェース等を用いて自ら電子メール送信を行うようになっていてもよい。また、予想到着時刻はステップ540と同等の処理で特定する。なお、発信元の携帯電話機の電子メールアドレスは、電話着信の信号と共に当該携帯電話機から受けるようになっていてもよいし、外部記憶部18に、電話番号と氏名と電子メールアドレスが対応づけて記録されたテーブルがある場合、そのテーブルに基づいて、受けた電話番号に対応する電子メールアドレスを特定するようになっていてもよい。
【0069】
続いてステップ640では、自車両の現在位置が指定立ち寄り地に到着するまで待ち、到着すると続いてステップ645で、当該発信元の携帯電話機の電話番号にダイヤルを行って通話回線を開き、続いてステップ650でハンズフリー処理を開始した後、立ち寄り地後で通知モード用プログラム600を終了する。
【0070】
以上のような立ち寄り地後で通知モード用プログラム600制御回路20が実行することで、車両用ナビゲーション装置1は、電話着信があったときに、立ち寄り地後で通知モードにおいて、着信に係る電話回線を一時的に開いて、後で立ち寄り地の情報を通知する旨をその回線を通じて発信元に送信し(ステップ605、610、615参照)、その後、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付け(ステップ620参照)、その指定立ち寄り地までの経路を算出し(ステップ625参照)、発信元の携帯電話機のメールアドレスに、その指定立ち寄り地までの予想到着時刻等の情報を送信し(ステップ630参照)、その後指定立ち寄り地に到着すると(ステップ640参照)、当該発信元の携帯電話とのハンズフリー通話を自動的に開始する(ステップ645、650参照)。
【0071】
なお、到着時間モード用プログラム400のステップ410、立ち寄り地即通知モード用プログラム500のステップ530、および立ち寄り地後で通知モード用プログラム600のステップ605においては、既に発信元携帯電話機との回線が開いている場合(具体的にはちょい待ちモードから遷移した場合)は、再度回線を開く処理を行わなくてもよい。
【0072】
以上説明した通り、ブルートゥースによって携帯電話機と無線接続してハンズフリー機能を実現する車両用ナビゲーション装置1は、接続する携帯電話機への着信があったとき(ステップ110参照)、その着信の発信元を通知し(ステップ120参照)、ハンズフリー機能を用いた電話通話をドライバーが行うことが危険であると判定すると(ステップ130、140参照)、ちょい待ちモード、到着時間モード、立ち寄り地即通知モード、立ち寄り地後で通知モードのうちいずれか1つを選択する音声または操作スイッチ群12による入力があったことに基づいて(ステップ170参照)、選択されたモードによる、当該発信元の携帯電話機への情報送信を行う(ステップ180参照)。このようになっていることで、ドライバーは、すぐには出られない電話に対する応対方法を、適宜選択できるようになる。
【0073】
そして、ちょい待ちモードでは、電話着信に対して回線を開くよう携帯電話機を制御すると共に、この電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求めるカメラ撮影画像等を、この開いた回線を通じて送信する。このようになっていることで、ドライバーの、当該近隣の適当な場所で当該電話着信に応対しようという意志に沿った作動を行ことができるようになる。このようなモードは、電話をかけてきた相手が重要な人であり、すぐに応答を返したいと思った場合に選択すれば便利である。
【0074】
また、ちょい待ちモードでは、待機要求情報を当該発信元携帯電話機に最初に送信してから、電話着信に係る回線が開かれないまま基準時間が経過したことに基づいて、ちょい待ちモードから「あとでモード」に遷移し、ドライバーがすぐに応答できない旨の情報送信する(ステップ540、610、420)。このようになっているので、ドライバーの、当該近隣の適当な場所で当該電話着信に応対しようという意志にも関わらず、なかなか電話着信に応対できないような状況に陥ってしまった場合に、ドライバーがすぐに応答できない旨の情報が、電話着信の発信元に送信されるので、発信元のユーザを無駄に待たせ過ぎずに済む。
【0075】
また、立ち寄り地即通知モードでは、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付け、その立ち寄り地に至るまでにかかる時間の情報を電話着信の発信元に返す。このようになっていることで、ドライバーの、当該立ち寄り地で停車して当該電話着信に応対しようという意志に沿った作動を行うことができるようになる。
【0076】
また、立ち寄り地後で通知モードでは、着信の回線を一時的に開き、後で立ち寄り地の情報を通知する旨を、その開いた回線を通じて音声で伝え、その後に、ドライバーの指定による立ち寄り地に至るまでにかかる時間の情報を当該発信元に返す。このような機能は、例えば、ドライバーが、立ち寄り地の選択に迷うのであまり相手を待たせたくない等の理由により、とりあえず立ち寄り地に関する情報を後に通知したいという意志がある場合等において選択すれば便利である。
【0077】
このようになっていることで、ドライバーの目的地が遠くても、立ち寄り地を見つけて、電話をかけてきた相手に、いつどこで電話をかけ直すことが可能かを短時間で教えることができることにより、ドライバーは早く電話を返さなければ考えて焦ることもなくなり、精神的に安定し、安全運転が維持できる。一方、電話をかけた方も、どれくらい待てば通話できるかを短時間で通知されることで、安心感を得ることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態のハードウェア構成は第1実施形態と同じである。また、本実施形態における制御回路20の作動は、図4に示した到着時間モード用プログラム400に代えて図7に示す到着時間モード用プログラム700を実行し、図5に示した立ち寄り地即通知モード用プログラム500に代えて図8に示す立ち寄り地即通知モード用プログラム800を実行し、図6に示した立ち寄り地後で通知モード用プログラム600に変えて図9に示す立ち寄り地後で通知モード用プログラム900を実行すること以外は、第1実施形態と同じである。なお、各プログラム400〜900において、同一のステップ番号が付されたステップの処理内容は互いに同一であり、ここではそれらの処理の詳細については説明を省略する。
【0078】
制御回路20は、図7の到着時間モード用プログラム700の実行において、第1実施形態と同様に、着信のあった回線を開き(ステップ410参照)、目的地予想到着時刻を着信の発信元に送信し(ステップ420参照)、その後当該回線を切断する(ステップ430参照)。
【0079】
制御回路20はその後ステップ740で、発信元への応答が不要であるか否かを判定する。この判定は、回線がステップ410の処理によって開かれステップ420の処理によって閉じられるまでの期間中に、当該回線を介して応答不要の旨の信号を受けたか否かによって判定する。応答不要の旨の信号としては、例えば発信元のユーザが特定のキーを押下した旨を示すトーン信号であってもよい。
【0080】
当該期間中に応答不要の旨の信号を受けた場合、発信元への応答が不要であると判定し、続いてステップ750を実行し、当該期間中に応答不要の旨の信号を受けなかった場合、発信元への応答が必要であると判定し、続いて到着時間モード用プログラム700の実行を終了する。
【0081】
ステップ750では、応答不要の旨の通知をドライバーに対して行う。この通知は、音声回路14に対して応答不要の旨の音声信号を出力することで実現してもよいし、画像表示装置13に応答不要の旨の文字を表示させることで実現してもよい。ステップ750の後、到着時間モード用プログラム700の実行を終了する。
【0082】
このようになっていることで、着信の発信元のユーザは、車両用ナビゲーション装置1に対して目的地に到着後の応答を必要としない旨を、車両用ナビゲーション装置1によるアンサーバックが行われる回線を通じて伝えることができる。そして、車両用ナビゲーション装置1は、ドライバーに対して、着信の発信元のユーザが応答を必要としていない旨を通知することができる。したがって、ドライバーは、望まれていないにもかかわらず目的地到着後に発信元のユーザに応答の電話発信を行ってしまうことがなくなる。
【0083】
また制御回路20は、図8の立ち寄り地即通知モード用プログラム800の実行において、第1実施形態と同様に、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付け(ステップ510参照)、その指定立ち寄り地までの経路を算出し(ステップ520参照)、着信に係る電話回線を一時的に開いて当該指定立ち寄り地までの予想到着時刻等の情報をその回線を介して発信元に送信する(ステップ530、540、550参照)。
【0084】
制御回路20はその後ステップ852で、発信元への応答が不要であるか否かを判定する。この判定は、回線がステップ530の処理によって開かれステップ550の処理によって閉じられるまでの期間中に、当該回線を介して応答不要の旨の信号を受けたか否かによって判定する。
【0085】
当該期間中に応答不要の旨の信号を受けた場合、発信元への応答が不要であると判定し、続いてステップ854を実行し、当該期間中に応答不要の旨の信号を受けなかった場合、発信元への応答が必要であると判定し、続いて指定立ち寄り地への到着を待って(ステップ570参照)、到着すると自動的に発信元へ電話発呼を行い(ステップ580参照)、回線が開かれるとハンズフリー処理を開始する(ステップ590参照)。
【0086】
ステップ854では、ステップ750と同様に、応答不要の旨の通知をドライバーに対して行う。続いてステップ856では、立ち寄り地破棄の処理を行う。具体的には、制御回路20が行っている指定立ち寄り地までの経路案内を終了し、目的地までの経路案内を再開する。ステップ856の後、立ち寄り地即通知モード用プログラム800の実行を終了する。
【0087】
このようになっていることで、着信の発信元のユーザは、車両用ナビゲーション装置1に対して立ち寄り地に到着後の応答を必要としない旨を、車両用ナビゲーション装置1によるアンサーバックが行われる回線を通じて伝えることができる。そして、車両用ナビゲーション装置1は、ドライバーに対して、着信の発信元のユーザが応答を必要としていない旨を通知することができる。したがって、ドライバーは、望まれていないにもかかわらず立ち寄り地に向かい、さらに立ち寄り地で発信元のユーザに応答の電話発信を行ってしまうことがなくなる。
【0088】
また制御回路20は、図9の立ち寄り地後で通知モード用プログラム900の実行において、第1実施形態と同様に、着信のあった回線を開き(ステップ605参照)、後で立ち寄り地の情報を通知する旨をその回線を通じて発信元に送信し(ステップ610参照)、その後当該回線を切断する(ステップ615参照)。
【0089】
制御回路20はその後ステップ910で、発信元への応答が不要であるか否かを判定する。この判定は、回線がステップ605の処理によって開かれステップ615の処理によって閉じられるまでの期間中に、当該回線を介して応答不要の旨の信号を受けたか否かによって判定する。
【0090】
当該期間中に応答不要の旨の信号を受けた場合、発信元への応答が不要であると判定し、続いてステップ920で、ステップ750と同様に、応答不要の旨の通知をドライバーに対して行う。
【0091】
また、ステップ910においては、当該期間中に応答不要の旨の信号を受けなかった場合、発信元への応答が必要であると判定し、その後、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付け(ステップ620参照)、その指定立ち寄り地までの経路を算出し(ステップ625参照)、発信元の携帯電話機のメールアドレスに、その指定立ち寄り地までの予想到着時刻等の情報を送信し(ステップ630参照)、その後指定立ち寄り地に到着すると(ステップ640参照)、当該発信元の携帯電話とのハンズフリー通話を自動的に開始する(ステップ645、650参照)。
【0092】
このようになっていることで、着信の発信元のユーザは、車両用ナビゲーション装置1に対して立ち寄り地に到着後の応答を必要としない旨を、車両用ナビゲーション装置1によるアンサーバックが行われる回線を通じて伝えることができる。そして、車両用ナビゲーション装置1は、ドライバーに対して、着信の発信元のユーザが応答を必要としていない旨を通知することができる。したがって、ドライバーは、望まれていないにもかかわらず立ち寄り地を指定し、立ち寄り地に向かい、さらに立ち寄り地で発信元のユーザに応答の電話発信を行ってしまうことがなくなる。
【0093】
また、図7、図8、図9において、回線切断前に応答不要判定の判断を設けても良い。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態においては、車両用ナビゲーション装置1に対して電話発信を行った結果、目的地予想到着時刻や立ち寄り地の通知を受けた発信元のユーザが、後に再度当該車両用ナビゲーション装置1に電話発信を行い、それら通知が不要である旨を伝えることができるようになっている。具体的には、本実施形態が第1実施形態と異なるのは、制御回路20が図2に示した着信応対プログラム100に代えて図10に示す着信応対プログラム1000を実行することである。なお、
なお、図2の着信応対プログラム100と図10の着信応対プログラム1000において同一の符号が付されたステップは、互いに同一の処理を行うものであり、ここではそれらの詳細についての説明は省略する。
【0094】
制御回路20は、着信応対プログラム100の実行において、着信があると(ステップ110参照)、続いてステップ1015で、その着信が応答予定の電話番号からの着信であるか否かを判定する。応答予定の電話番号とは、過去のプログラム400〜600の実行によって開かれた回線の通話相手の電話番号である。言い換えれば、応答予定の電話番号とは、ドライバーが後で応答の電話発信を行おうと判断した対象の電話番号である。なお、制御回路20は、プログラム400〜600の実行によって開かれた回線の通話相手の電話番号をRAM16または外部記憶部18に記録するようになっている。そして、再度ドライバーが当該電話番号に対して電話発信を行うと、当該電話番号の記録を消去するようになっている。したがって、応答予定の電話番号とは、より詳しくは、ドライバーが後で応答の電話発信を行おうと判断し、かつまだ発信を行っていない電話番号である。
【0095】
ステップ1015で、当該着信が応答予定の電話番号からの着信であると判定した場合、続いてステップ1020で、信号受付のための処理を行う。具体的には、着信に応じて回線を開き、その回線を通じて、応答が不要であれば所定の操作(例えば当該発信元の電話機の特定のキーの押下)を行うよう要求する音声を出力し、その操作に基づく信号(例えば特定のキーのトーン信号)を所定期間待つ。
【0096】
続いてステップ1030で、ステップ1020の処理結果に基づいて、後の応答が不要であるか否かを判定する。具体的には、ステップ1040で当該所定の操作に基づく信号を受けていれば、応答が不要であると判定し、信号を所定期間内に受けていなければ、応答が必要であると判定する。応答が不要であると判定した場合は、続いてステップ1040を実行し、必要であると判定した場合は、続いてステップ120を実行する。
【0097】
ステップ1040では、第2実施形態のステップ750、856、920と同様の方法で、応答不要の旨の通知をドライバーに対して行う。続いてステップ1050では、ステップ620、510において立ち寄り地が指定され、その立ち寄り地への経路案内が行われている場合、その立ち寄り地への案内を終了する。ステップ1050の後、着信応対プログラム1000の実行を終了する。なお、ステップ120〜160の処理は、第1実施形態と同じである。
【0098】
このように、車両用ナビゲーション装置1は、応答予定の電話番号から、応答不要の旨を通知する着信があった場合、当該応答予定の電話番号に対して応答する必要がない旨の通知をドライバーに対して行い、さらに、当該応答予定の電話番号に応答するための立ち寄り地への経路案内を終了することができる。
【0099】
したがって、車両用ナビゲーション装置1に対して電話発信を行った結果、目的地予想到着時刻や立ち寄り地の通知を受けた発信元のユーザが、後に再度当該車両用ナビゲーション装置1に電話発信を行い、それら通知が不要である旨を伝えることができるようになる。そして、ドライバーが、望まれていないにもかかわらず後に発信元のユーザに応答の電話発信を行ってしまうことがなくなる。
【0100】
なお、上記の実施形態においては、車両用ナビゲーション装置1が車載通信装置の一例に相当し、ブルートゥースデバイス19が接続手段の一例に相当する。また、制御回路20が、着信応対プログラム100、1000のステップ110を実行することで着信検出手段の一例として機能し、ステップ170を実行することで選択受付手段の一例として機能し、 する。また、制御回路20が、ちょい待ちモード用プログラム300のステップ320を実行することで待機要求手段の一例として機能する。
【0101】
また、制御回路20が、到着時間モード用プログラム400、700のステップ420を実行することで、即時応答不能通知手段の一例および返答手段の一例として機能する。
【0102】
また、制御回路20が、立ち寄り地即通知モード用プログラム500、800のステップ510を実行することで、指定受付手段の一例として機能し、ステップ530、540、および550を実行することで、返答手段の一例として機能し、ステップ540を実行することで、即時応答不能通知手段の一例として機能する。
【0103】
また、制御回路20が、立ち寄り地後で通知モード用プログラム600、900のステップ605、610、615、および630を実行することで、返答手段の一例として機能し、ステップ605、610、および615を実行することで、返答予告手段の一例として機能し、ステップ630を実行することで、予告実行手段の一例として機能し、ステップ610を実行することで、即時応答不能通知手段の一例として機能する。
【0104】
また、制御回路20が、到着時間モード用プログラム700のステップ750、立ち寄り地即通知モード用プログラム800のステップ854、立ち寄り地後で通知モード用プログラム900のステップ920、着信応対プログラム1000のステップ1040を実行することで、不要情報通知手段の一例として機能する。
【0105】
また、制御回路20が、立ち寄り地即通知モード用プログラム800のステップ854および着信応対プログラム1000のステップ1050を実行することで、中止制御手段の一例として機能する。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の構成は、上記実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の各発明特定事項の機能を実現し得る種々の形態を包含するものである。
【0106】
例えば、制御回路20は、必ずしも、ステップ570〜590、ステップ640〜650のように、立ち寄り地に着いても、自動的に発信元にダイヤルするようになっておらずともよい。その立ち寄り地に着いたときに、ドライバーが自らダイヤルしてもよい。
【0107】
また、ステップ540、630で送信するのは、立ち寄り地への到着時刻でなくとも、立ち寄り地までの距離であってもよい、すなわち、立ち寄り地への到着がいつになるかを(詳細にであれ大まかにであれ)知るために役立つことができるような、立ち寄り地に係る情報であればよい。更には、立ち寄り地への距離や到着時間でなくとも「コンビニエンスストアに着いてから電話します」という旨の情報等、立ち寄り地の種別のみを送信するようになっていてもよい。
【0108】
また、制御回路20は、ステップ360では、すぐに通話できないことを謝罪する旨の文字データ、音声データ、画像データを発信元の携帯電話機に送信した後、回線を切断するようになっていてもよい。この場合、このステップ370を実行することで、制御回路20が、即時応答不能通知手段の一例として機能することになる。
【0109】
また、制御回路20は、ステップ630では、当該発信元の携帯電話機にダイヤルして回線を開いた上で、立ち寄り地の情報を文字データ、音声データ、画像データ等により送信し、その直後回線を切断してもよい。
【0110】
また、着信応対プログラム100のステップ170、180で、ドライバーが「近くのコンビニ」と発声することで、音声認識により「近くの」、「コンビニ」という2つの語を認識し、「近くの」という特定のキーワードを認識したことに基づいて、立ち寄り地即通知モード用プログラム500の実行を開始し、「コンビニ」という、施設種別に係るキーワードを認識したことに基づいて、ステップ510を省略し、ステップ520で、最も近いコンビニエンスストアまでの経路を算出するようになっていてもよい。
【0111】
また、制御回路20は、ちょい待ちモードからあとでモードに移行する直前、すなわちステップ380の直前に、当該発信元携帯電話機との回線を切断し、「あとでモード」の開始時に回線を再度開くようになっていてもよい。
【0112】
また、制御回路20は、ステップ130、140の、ハンズフリー機能を用いた電話通話をドライバーが行うことが危険であるか否かの判定を行わず、ステップ110で肯定の判定があったときは直ちにステップ180を実行するようになっていてもよい。
【0113】
また、ステップ380で再度ちょい待ちモードが選択できるようになっていてもよい。このようになっていれば、タイマが満了してもユーザはまだちょいまちモードを継続したいという状況において便利である。
【0114】
また、上記の実施形態では、車載通信装置の一例として車両用ナビゲーション装置1が示されているが、車載通信装置は、車両用ナビゲーション装置1である必要はない。その場合、ナビゲーション装置から位置情報、タイミング情報をもらうようになっていてもよい。また、車載通信装置は、必ずしもハンズフリー機能を有していなくともよく、携帯電話機と接続して携帯電話を制御することができるような装置であれば足りる。
【0115】
また、第2実施形態においては、制御回路20は、ステップ420、540、610のアンサーバックのための処理の前に、応答不要の旨の信号を発信元の電話機から受けた場合は、これらアンサーバックのための処理を実行しないまま、直ちに回線を切断し、処理をステップ740、852、910のそれぞれに移してもよい。
【0116】
また、第2実施形態において、制御回路20は着信応対プログラム100に変えて着信応対プログラム1000を実行するようになっていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0117】
【図1】本発明の第1実施形態に係る車両用ナビゲーション装置1のハードウェア構成図である。
【図2】第1実施形態において制御回路20が実行する着信応対プログラム100のフローチャートである。
【図3】第1実施形態におけるちょい待ちモード用プログラム300のフローチャートである。
【図4】第1実施形態における到着時間モード用プログラム400のフローチャートである。
【図5】第1実施形態における立ち寄り地即通知モード用プログラム500のフローチャートである。
【図6】第1実施形態における立ち寄り地後で通知モード用プログラム600のフローチャートである。
【図7】第2実施形態における到着時間モード用プログラム700のフローチャートである。
【図8】第2実施形態における立ち寄り地即通知モード用プログラム800のフローチャートである。
【図9】第2実施形態における立ち寄り地後で通知モード用プログラム900のフローチャートである。
【図10】第3実施形態における着信応対プログラム1000のフローチャートである。
【符号の説明】
【0118】
1…車両用ナビゲーション装置、11…位置検出器、12…操作スイッチ群、
13…画像表示装置、14…スピーカ、15…VICS受信機、16…RAM、
17…ROM、18…外部記憶部、19…ブルートゥースデバイス、20…制御回路、
100、1000…着信応対プログラム、300…ちょい待ちモード用プログラム、
400、700…到着時間モード用プログラム、
500、800…立ち寄り地即通知モード用プログラム、
600、900…立ち寄り地後で通知モード用プログラム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話機と接続するための接続手段と、
前記接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段と、
前記着信検出手段の検出に基づいて、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付ける指定受付手段と、
前記指定受付手段が受け付けた前記立ち寄り地の情報を前記電話着信の発信元に返す返答手段と、を備えた車載通信装置。
【請求項2】
第1のモードおよび第2のモードを含む複数のモードのうちドライバーが選択したモード(以下、選択モードという)の情報を受け付ける選択受付手段を備え、
前記指定受付手段は、前記選択受付手段が受け付けた情報に係る選択モードが前記第1のモードであることに基づいて、ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付け、
前記返答手段は、前記選択受付手段が受け付けた情報に係る選択モードが前記第1のモードであることに基づいて、前記指定受付手段が受け付けた前記立ち寄り地の情報を前記電話着信の発信元に返し、また、前記選択受付手段が受け付けた情報に係る選択モードが前記第2のモードであることに基づいて、前記着信検出手段が検出した前記電話着信に対して回線を開くよう前記携帯電話機を制御すると共に、この電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求める待機要求情報を、この開いた回線を通じて送信することを特徴とする請求項1に記載の車載通信装置。
【請求項3】
前記返答手段は、前記着信の回線を開くよう前記携帯電話機を制御し、後で立ち寄り地の情報を通知する旨を、その開いた回線を通じて音声で伝え、その後にその回線を切断するよう前記携帯電話機を制御する返答予告手段と、
前記返答予告手段の制御により前記回線が切断された後、前記指定受付手段が受け付けた立ち寄り地の情報を前記電話着信の発信元に返す予告実行手段と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の車載通信装置。
【請求項4】
前記電話着信の発信元から電話応対不要の旨の信号を受け付けたことに基づいて、電話応対不要の旨の情報を前記ドライバーに通知する不要情報通知手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車載通信装置。
【請求項5】
前記指定受付手段が受け付けた前記立ち寄り地までの経路をドライバーに案内する経路案内手段と、
前記電話着信の発信元から電話応対不要の旨の信号を受け付けたことに基づいて、前記経路案内手段による前記立ち寄り地までの前記経路の案内を中止させる中止制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車載通信装置。
【請求項6】
携帯電話機と接続するための接続手段と、
前記接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段と、
前記着信検出手段の検出に基づいて、目的地への予想到着時刻の情報を前記電話着信の発信元に返す返答手段と、
前記電話着信の発信元から電話応対不要の旨の信号を受け付けたことに基づいて、電話応対不要の旨の情報を前記ドライバーに通知する不要情報通知手段を備えた車載通信装置。
【請求項7】
携帯電話機と接続するための接続手段と、
前記接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段と、
待機要求通知を選択するためのドライバーによる入力があったことに基づいて、前記着信検出手段が検出した前記電話着信に対して回線を開くよう前記携帯電話機を制御すると共に、この電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求める待機要求情報を、この開いた回線を通じて送信する待機要求手段と、を備えた車載通信装置。
【請求項8】
前記待機要求手段は、前記接続手段によって接続された前記携帯電話機に内蔵されたカメラによって撮影された画像を、待機要求情報として前記発信元に送信することを特徴とする請求項7に記載の車載通信装置。
【請求項9】
前記待機要求手段が前記待機要求情報を送信してから、前記電話着信に係る回線が開かれないまま基準時間が経過したことに基づいて、ドライバーがすぐに応答できない旨の情報を、前記電話着信の発信元に送信する即時応答不能通知手段を備えたことを特徴とする請求項7または8に記載の車載通信装置。
【請求項10】
ドライバーによる電話応対用の立ち寄り地の指定を受け付ける指定受付手段、
前記着信検出手段の検出に基づいて、携帯電話機と接続するための接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段、
前記指定受付手段が受け付けた前記立ち寄り地の情報を前記電話着信の発信元に返す返答手段として、コンピュータを機能させる車載通信装置用プログラム。
【請求項11】
携帯電話機と接続するための接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段、および、
待機要求通知を選択するためのドライバーによる入力があったことに基づいて、前記着信検出手段が検出した前記電話着信に対して回線を開くよう前記携帯電話機を制御すると共に、この電話着信の発信元に対してそのまま待つよう求める待機要求情報を、この開いた回線を通じて送信する待機要求手段として、コンピュータを機能させる車載通信装置用プログラム。
【請求項12】
携帯電話機と接続するための接続手段によって接続された前記携帯電話機に電話着信があることを検出する着信検出手段、
前記着信検出手段の検出に基づいて、目的地への予想到着時刻の情報を前記電話着信の発信元に返す返答手段、および
前記携帯電話機から電話応対不要の旨の信号を受け付けたことに基づいて、電話応対不要の旨の情報を前記ドライバーに通知する不要情報通知手段として、コンピュータを機能させる車載通信装置用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−13931(P2007−13931A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−125698(P2006−125698)
【出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】