説明

車載通信装置

【課題】任意のタイミングで無線接続を要求する通信端末の選択を最初からやり直すことができる車載通信装置を提供する。
【解決手段】登録リストを読み出し(ステップS10)、登録リストに記録された優先順位の情報に基づいて、通信端末を順次選択し(ステップS20、S80)、選択された通信端末を探索して無線接続を要求する(ステップS30)。この無線接続の要求に対して当該通信端末からの応答があると、無線接続を確立する(ステップS90)。サーチ再開スイッチが操作されると(ステップS60)、通信端末の選択を中断してステップS20へ戻り、最も高い優先順位が設定されたものから通信端末を順次選択し直す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されて使用される通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、予め設定された優先順位に基づいて、リストに登録された携帯電話機などの通信端末を順次選択し、その中で接続できた通信端末を用いて外部との通信を行う車載通信装置が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−120693号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示される従来の車載通信装置において、複数の通信端末がリストに登録されていると、その通信端末が設定された優先順位にしたがって順次選択され、無線接続の要求が行われる。登録された全ての通信端末に接続できなかった場合は、最初から通信端末が選択し直され、無線接続の要求が繰り返し行われる。したがって、一度無線接続の要求をしたが応答がなく、無線接続できなかった通信端末に対して、再び無線接続の要求を行いたい場合であっても、ユーザは任意のタイミングで無線接続を要求する通信端末の選択を最初からやり直すことができない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、予め登録された複数の通信端末のいずれかと無線接続する車載通信装置であって、通信端末に対してそれぞれ設定された優先順位の情報を取得する情報取得手段と、情報取得手段により取得された優先順位の情報に基づいて、通信端末を順次選択する選択手段と、選択手段により選択された通信端末を探索して無線接続を要求する無線接続要求手段と、無線接続要求手段による無線接続の要求に対して当該通信端末からの応答があったか否かを判定する応答判定手段と、応答判定手段により当該通信端末からの応答があったと判定されると、当該通信端末との無線接続を確立する無線接続手段と、ユーザからの無線接続要求の再開指示を検出する検出手段とを備え、検出手段により無線接続要求の再開指示が検出されると、選択手段は、通信端末の選択を中断して、最も高い優先順位が設定されたものから通信端末を順次選択し直すものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車載通信装置において、通信端末との無線接続の履歴に基づいて、優先順位の情報を更新する更新手段をさらに備えるものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載の車載通信装置において、更新手段は、最近無線接続された通信端末に対して最も高い優先順位を設定するものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3いずれか一項に記載の車載通信装置において、応答判定手段は、所定の応答待ち時間内に当該通信端末からの応答があったか否かを判定し、応答待ち時間内に検出手段により無線接続要求の再開指示が検出された場合、選択手段は、その応答待ち時間の経過後に、最も高い優先順位が設定されたものから通信端末を順次選択し直すものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ユーザは任意のタイミングで無線接続を要求する通信端末の選択を最初からやり直すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の一実施の形態によるナビゲーション装置の構成を図1に示す。ナビゲーション装置1は、車両に搭載されており、通信端末2とBluetooth(登録商標)通信により無線接続される。通信端末2は、たとえば携帯電話などであり、無線接続されたナビゲーション装置1からの制御に応じて、不図示の無線通信網を介して、指定された通信相手との間で通信回線を確立する。こうして通信端末2を用いて通信回線を確立することにより、ナビゲーション装置1は、通信相手を指定し、その通信相手との間で様々な情報の送受信を行うことができる。たとえば、電話、電子メールの送受信、各種情報(渋滞情報、地図情報等)のダウンロードなどが、ナビゲーション装置1と通信相手との間で行われる。
【0008】
ナビゲーション装置1は、制御部10、振動ジャイロ11、車速センサ12、ハードディスク(HDD)13、GPS受信部14、無線インタフェース部15、表示モニタ16、スピーカ17および入力装置18を備えている。
【0009】
制御部10は、マイクロプロセッサや各種周辺回路、RAM、ROM等によって構成されており、HDD13に記録されている制御プログラムや地図データに基づいて、各種の処理を実行する。この制御部10により、ナビゲーション装置1における様々な処理が実行される。たとえば、目的地を設定する際の目的地の探索処理、設定された目的地までの推奨経路の探索処理、各種の画像表示処理、ルート案内時の処理などが実行される。
【0010】
振動ジャイロ11は、自車両の角速度を検出するためのセンサである。車速センサ12は、自車両の車速を検出するためのセンサである。これらのセンサを用いて自車両の運動状態を所定の時間間隔ごとに検出することにより、自車両の移動量が求められ、それによって自車両の現在位置が検出される。
【0011】
HDD13は、データの書き換えが可能な不揮発性の記録媒体であり、地図データを含む各種のデータが記録されている。HDD13に記録されている地図データは、必要に応じて制御部10の制御により読み出され、制御部10が実行する様々な処理や制御に利用される。この地図データには、経路計算データと、経路誘導データと、道路データと、背景データとが含まれている。経路計算データは、目的地までのルート探索に用いられる。経路誘導データは、設定された経路に従って自車両を目的地まで誘導するために用いられ、交差点名称や道路名称などを表す。道路データは、道路の形状や種別を表す。背景データは、河川や鉄道などの道路以外の地図形状や、各種施設の位置などを表す。なお、地図データにおいて各道路を表す最小単位はリンクと呼ばれている。すなわち、地図データにおいて各道路は複数のリンクによって構成されている。
【0012】
GPS受信部14は、GPS衛星から送信されるGPS信号を受信して制御部10へ出力する。GPS信号には、自車両の位置と現在時刻を求めるための情報として、そのGPS信号を送信したGPS衛星の位置と送信時刻の情報が含まれている。したがって、所定数以上のGPS衛星からGPS信号を受信することにより、これらの情報に基づいて自車両の現在位置と現在時刻を算出することができる。
【0013】
無線インタフェース部15は、ナビゲーション装置1と通信端末2がBluetooth通信を行う際に、所定の無線インタフェース処理を実行する。この無線インタフェース部15が行う無線インタフェース処理により、制御部10からの送信データがBluetooth通信用の無線信号に変換され、通信端末2へと送信される。また、無線インタフェース部15において受信された通信端末2からのBluetooth通信用の無線信号が、受信データに変換されて制御部10へと出力される。こうして無線インタフェース部15により通信端末2に対して無線信号が送受信されることにより、ナビゲーション装置1と通信端末2が無線接続される。
【0014】
表示モニタ16は、ナビゲーション装置1において様々な画面表示を行うための装置であり、液晶ディスプレイ等を用いて構成される。この表示モニタ16により、自車両の周辺の地図画面などが表示される。表示モニタ16に表示される画面の内容は、制御部10が行う画面表示制御によって決定される。なお、表示モニタ16は、たとえば自車両のダッシュボード上やインストルメントパネル内など、ユーザが見やすいような位置に設置されている。スピーカ17は、制御部10の制御により、たとえば経路案内用の音声など、様々な内容の音声を出力する。
【0015】
入力装置18は、ナビゲーション装置1を動作させるための様々な入力操作をユーザが行うための装置であり、各種の入力スイッチ類を有している。ユーザはこの入力装置18を操作することにより、たとえば、目的地に設定したい施設や地点の名称等を入力したり、予め登録された登録地の中から目的地を選択したり、地図を任意の方向にスクロールしたりすることができる。なお、入力装置18の中には、後述するサーチ再開スイッチも含まれている。入力装置18は、操作パネルやリモコンなどによって実現することができる。あるいは、表示モニタ16と一体化されたタッチパネルにより入力装置18を実現してもよい。ユーザが入力装置18を操作して目的地を設定すると、ナビゲーション装置1は、前述の経路計算データに基づいて、所定のアルゴリズムの演算を行うことにより、目的地までの推奨経路を探索する。そして、自車両の現在位置を検出し、その周辺の道路地図を表示しながら、探索された推奨経路に従って自車両を目的地まで誘導する。
【0016】
ナビゲーション装置1に電源が投入されると、ナビゲーション装置1と通信端末2との無線接続が自動的に開始される。このとき、ナビゲーション装置1は、Bluetooth通信が可能な範囲内において通信端末2を探索する。通信端末2が探索されると、ナビゲーション装置1は通信端末2に対して、無線接続の要求を発信する。この無線接続の要求に対する応答が通信端末2からナビゲーション装置1に送信されると、ナビゲーション装置1は、通信端末2との無線接続を確立する。このようにして、ナビゲーション装置1と通信端末2が無線接続される。あるいは、電源投入時ではなく、ユーザが入力装置18により所定の操作を行ったときに、ナビゲーション装置1と通信端末2の無線接続が開始されるようにしてもよい。
【0017】
なお、ナビゲーション装置1は、無線接続の対象とする複数の通信端末を予め登録し、登録リストとしてHDD13に記録しておくことにより、その複数の通信端末からいずれかを選択して無線接続することができる。この登録リストには、登録された複数の通信端末の各々について、電話番号と接続の優先順位とが記録されている。
【0018】
図2は、HDD13に記録されている登録リストの例を示している。図2(a)は、接続前の登録リストの例である。この登録リストでは、5つの通信端末A〜Eのそれぞれに対して、ナビゲーション装置1に無線接続される際の優先順位と、電話番号とが設定されている。なお、優先順位はナビゲーション装置1との無線接続の履歴に応じて変更され、履歴が新しいものほど高い優先順位が設定される。すなわち、ナビゲーション装置1と無線接続された時期は、通信端末Aが最も新しく、そこからB、C、D、Eの順に古くなっている。
【0019】
ナビゲーション装置1は、図2(a)の登録リストに基づいて、通信端末Aから順次選択して接続要求を行い、無線接続を試みる。その結果、通信端末Cから応答があり、ナビゲーション装置1と通信端末Cとが無線接続されたとする。このときナビゲーション装置1は、無線接続された通信端末Cを介して前述のような様々な情報の送受信を行うと共に、その無線接続の結果を反映して登録リストの内容を更新する。
【0020】
図2(b)は、通信端末Cとの接続結果を反映して更新された接続後の登録リストの例である。この登録リストは、図2(a)の接続前の登録リストから変更されており、最近無線接続された通信端末Cに対して最も高い優先順位が設定されている。さらに、この変更に応じて、通信端末AおよびBの優先順位が一つずつ繰り下げられている。このようにして、通信端末との無線接続の履歴に基づいて、登録リストにおける優先順位の情報が逐次更新される。
【0021】
以上説明したように、ナビゲーション装置1は、登録リストにより予め登録された複数の通信端末の中から、設定された優先順位に基づいていずれかを選択し、選択した通信端末と無線接続する。図1に示す通信端末2は、こうしてナビゲーション装置1と無線接続された通信端末を表している。
【0022】
以上説明したようにして通信端末との無線接続を行う際に、ナビゲーション装置1の制御部10において実行される処理のフローチャートを図3に示す。ステップS10では、HDD13から登録リストの読み出しを行う。これにより、予め登録された複数の通信端末に対してそれぞれ設定された優先順位の情報を取得する。
【0023】
ステップS20では、ステップS10で読み出した登録リストに基づいて、最も優先順位の高い通信端末を選択する。すなわち、登録リストにおいて無線接続の履歴が最新である通信端末を選択する。
【0024】
ステップS30では、ステップS20で選択した通信端末に対して無線接続要求処理を行う。この無線接続要求処理では、初めに、無線インタフェース部15によるBluetooth通信が可能な範囲内において、当該通信端末を探索する。選択した通信端末が探索されたら、次に、その通信端末に対して所定の無線接続の要求信号を送信する。このようにして無線接続要求処理を行うことにより、選択した通信端末を探索して無線接続を要求することができる。
【0025】
ステップS40では、ステップS30の接続要求処理による無線接続の要求に対して、当該通信端末からの応答があったか否かを判定する。応答があった場合はステップS90へ進み、応答がなかった場合はステップS50へ進む。
【0026】
ステップS40からステップS50へ進んだ場合、ステップS50では、ステップS30で無線接続要求処理を実行してから所定の応答待ち時間、たとえば10秒間が経過したか否かを判定する。応答待ち時間が経過していなければステップS40へ戻り、ステップS40の判定を継続する。このようにすることで、ステップS40において、所定の応答待ち時間内に当該通信端末からの応答があったか否かを判定することができる。応答待ち時間が経過したら、次のステップS60へ進む。
【0027】
ステップS60では、ステップS30で無線接続要求処理を実行した後に、ユーザによってサーチ再開スイッチが操作されたか否かを判定する。サーチ再開スイッチが操作された場合は、接続可能な通信端末の探索を再開する。すなわち、ステップS20へ戻ることにより、最も優先順位の高い通信端末から選択し直して、ステップS30の無線接続要求処理の実行を再開する。これにより、通信端末の選択を中断し、最も高い優先順位が設定されたものから通信端末を順次選択し直して、無線接続の要求を再開することができる。
【0028】
サーチ再開スイッチが操作されたときに、ナビゲーション装置1の制御部10において上記のような処理が実行されることで、ユーザは任意のタイミングで無線接続を要求する通信端末の選択を最初からやり直すことができる。したがって、通信端末を個別に指定して無線接続の要求を行う操作をしなくても、優先度の高い通信端末については、サーチ再開スイッチを操作するだけで、優先的に無線接続の要求を再度行うことができる。一方、サーチ再開スイッチが操作されなかった場合は、ステップS70へ進む。
【0029】
なお、サーチ再開スイッチは、ユーザが無線接続要求の再開指示を行うためのスイッチである。すなわち、ユーザがサーチ再開スイッチを操作することで、ステップS60において、ユーザからの無線接続要求の再開指示が検出される。このサーチ再開スイッチは、前述したように入力装置18の一部であり、たとえば車両のステアリングに取り付けられている。または、これを操作パネルやリモコンに取り付けてもよい。あるいは、タッチパネル操作によりサーチ再開スイッチを実現してもよい。
【0030】
また、上記のステップS60は、ステップS50において応答待ち時間が経過したと判定された後に実行される。この応答待ち時間内にサーチ再開スイッチが操作されていた場合は、応答待ち時間の経過後にステップS60からステップS20へ戻る。このようにすることで、応答待ち時間内に当該通信端末からの応答が検出された場合、その応答待ち時間の経過後に、最も高い優先順位が設定されたものから通信端末を順次選択し直すことができる。したがって、無線接続を要求する対象の通信端末が応答待ち時間内に切り替わってしまうのを防いで、通信端末との無線接続を正しく行うことができる。
【0031】
ステップS70では、そのとき選択していた通信端末が、登録リストにおいて優先順位が最下位のものであったか否かを判定する。優先順位が最下位の通信端末であった場合、すなわち、接続履歴が最も古い通信端末を選択していた場合は、ステップS20へ戻る。これにより、登録リストの最初から接続要求処理を再開する。一方、優先順位が最下位の通信端末でなかった場合、すなわち、そのとき選択していた通信端末よりも接続履歴が古い通信端末が登録リストに登録されている場合は、ステップS80へ進む。
【0032】
ステップS80では、そのとき選択していた通信端末の次に優先順位の高い通信端末を選択する。すなわち、登録リストにおいて次に接続履歴が新しい通信端末を、次回の無線接続要求処理において無線接続を要求すべき通信端末として選択する。ステップS80を実行したら、ステップS30へ戻る。このようにして、登録リストに記録されている優先順位に基づいて、通信端末を順次選択し、いずれかの通信端末と接続されるまで無線接続を試みる。
【0033】
また、ステップS40からステップS90へ進んだ場合、ステップS90では、当該通信端末との無線接続を確立する。次のステップS100では、登録リストを更新する。ここでは、ステップS30の無線接続要求処理によって無線接続された通信端末、すなわち最近無線接続された通信端末に対して最も高い優先順位を設定することにより、登録リストを更新する。ステップS100を実行したら、図3のフローチャートを終了する。その後は、無線接続された通信端末を用いて、前述のような様々な情報の送受信を指定した通信相手との間で行う。このようにして、ナビゲーション装置1において通信端末との無線接続が行われる。
【0034】
以上説明した実施の形態によれば、次の作用効果を奏する。
(1)ナビゲーション装置1は、制御部10の制御により、HDD13に記録された登録リストを読み出し、その登録リストに予め登録された複数の通信端末に対してそれぞれ設定された優先順位の情報を取得する(ステップS10)。こうして取得した優先順位の情報に基づいて、通信端末を順次選択し(ステップS20、S80)、選択された通信端末を探索して無線接続を要求する(ステップS30)。この無線接続の要求に対して当該通信端末からの応答があったか否かを判定し(ステップS40)、応答があったと判定されると、当該通信端末との無線接続を確立する(ステップS90)。また、サーチ再開スイッチが操作されたか否かを判定することにより、ユーザからの無線接続要求の再開指示を検出する(ステップS60)。無線接続要求の再開指示が検出されると、ステップS20へ戻ることにより、通信端末の選択を中断して、最も高い優先順位が設定されたものから通信端末を順次選択し直すこととした。このようにしたので、ユーザは任意のタイミングで無線接続を要求する通信端末の選択を最初からやり直すことができる。
【0035】
(2)ナビゲーション装置1は、制御部10の制御により、通信端末との無線接続の履歴に基づいて、登録リストにおける優先順位の情報を更新する(ステップS100)。すなわち、無線接続された通信端末に対して最も高い優先順位を設定することとした。このようにしたので、最近使用した通信端末を優先的に無線接続することができる。
【0036】
(3)ステップS40では、所定の応答待ち時間内に当該通信端末からの応答があったか否かを判定する。この応答待ち時間内にユーザがサーチ再開スイッチを操作することにより、無線接続要求の再開指示が検出された場合、その応答待ち時間の経過後にステップS60からステップS20へ戻って、最も高い優先順位が設定されたものから通信端末を順次選択し直すこととした。このようにしたので、無線接続を要求する対象の通信端末が応答待ち時間内に切り替わってしまうのを防いで、通信端末との無線接続を正しく行うことができる。
【0037】
なお、以上説明した実施の形態では、本発明をナビゲーション装置に適用した例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、様々な車載通信装置に適用することができる。また、通信端末との無線接続にBluetooth通信を利用する例を説明したが、他の通信規格を利用して無線接続を行ってもよい。上記実施の形態や各種の変形例は、あくまで一例である。したがって、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。
【0038】
以上説明した実施の形態では、特許請求の範囲に記載された各手段を、ナビゲーション装置1の制御部10において実行される処理によりそれぞれ実現することとした。すなわち、ナビゲーション装置1の制御部10は、情報取得手段、選択手段、無線接続要求手段、応答判定手段、無線接続手段、検出手段および更新手段として機能することができる。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、各実施の形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係には何ら限定も拘束もされない。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施の形態によるナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図2】登録リストの例を示す図である。
【図3】通信端末との無線接続を行う際に実行される処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0040】
1:ナビゲーション装置、2:通信端末、10:制御部、11:振動ジャイロ、
12:車速センサ、13:HDD、14:GPS受信部、15:無線インタフェース部、16:表示モニタ、17:スピーカ、18:入力装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め登録された複数の通信端末のいずれかと無線接続する車載通信装置であって、
前記通信端末に対してそれぞれ設定された優先順位の情報を取得する情報取得手段と、
前記情報取得手段により取得された優先順位の情報に基づいて、前記通信端末を順次選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された通信端末を探索して無線接続を要求する無線接続要求手段と、
前記無線接続要求手段による無線接続の要求に対して当該通信端末からの応答があったか否かを判定する応答判定手段と、
前記応答判定手段により当該通信端末からの応答があったと判定されると、当該通信端末との無線接続を確立する無線接続手段と、
ユーザからの無線接続要求の再開指示を検出する検出手段とを備え、
前記検出手段により無線接続要求の再開指示が検出されると、前記選択手段は、前記通信端末の選択を中断して、最も高い優先順位が設定されたものから前記通信端末を順次選択し直すことを特徴とする車載通信装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車載通信装置において、
前記通信端末との無線接続の履歴に基づいて、前記優先順位の情報を更新する更新手段をさらに備えることを特徴とする車載通信装置。
【請求項3】
請求項2に記載の車載通信装置において、
前記更新手段は、最近無線接続された通信端末に対して最も高い優先順位を設定することを特徴とする車載通信装置。
【請求項4】
請求項1〜3いずれか一項に記載の車載通信装置において、
前記応答判定手段は、所定の応答待ち時間内に当該通信端末からの応答があったか否かを判定し、
前記応答待ち時間内に前記検出手段により無線接続要求の再開指示が検出された場合、前記選択手段は、その応答待ち時間の経過後に、最も高い優先順位が設定されたものから前記通信端末を順次選択し直すことを特徴とする車載通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−300927(P2008−300927A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−141720(P2007−141720)
【出願日】平成19年5月29日(2007.5.29)
【出願人】(591132335)株式会社ザナヴィ・インフォマティクス (745)
【Fターム(参考)】