説明

車載音響装置、その制御方法及び制御プログラム

【課題】運転者の覚醒状態を検知し維持する技術において、楽曲選択などユーザの好みを音声情報に動的に反映させることにより、手間をかけず快適さと効果を維持する。
【解決手段】覚醒度判断手段である生体信号検知装置1で前記覚醒度が低下したと判断した場合、音源利用の履歴情報をもとに覚醒用音源を選定し、このように選定した覚醒用音源を、覚醒用再生手段52が、音源再生手段である音楽メディア再生装置7、音声信号処理装置8、音声増幅装置9ならびにスピーカ装置6を制御することにより再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カーオーディオなど車載音響装置に関連する技術を改良するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、CDなどの音楽やラジオといった音源すなわちオーディオ、音響の再生機能を備えた車載機器(「車載音響装置」と呼ぶこととする)として、音響再生を主眼としたいわゆるカーオーディオ装置や、経路の探索や誘導案内を行ういわゆるカーナビゲーション装置などが知られている。車載音響装置の中には、HDD(ハードディスクドライブ)に個別の曲やアルバムの音楽データを格納して再生できるタイプも存在する。
【0003】
また、車載音響装置の中には、運転者の覚醒度レベルを検出し、眠気を催すなど覚醒度レベルが低下するとアップテンポの音楽や予め登録した音声情報を出力し、運転者の覚醒状態を維持する機能を持つものも存在する(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この種の装置によれば、機械的な警告音などと比べ、運転者が予め登録した音声情報を出力することで、運転者の意思を尊重し運転者に不快感を与えることなく注意喚起が可能となり、また、運転者が聞き取りやすい音声情報を選択できることで、聞き逃しの防止も期待できる。
【特許文献1】特開2004−254750
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記のような従来技術にもいくつかの問題点があり、その一つは、運転者も個々人の好みがあるため、アップテンポの曲で必ずしも注意喚起になるとは限らないことであった。また、覚醒用の音声情報を予め手動で登録しておく手間を必須とすると、その手間が煩雑なことに加え、登録されるまでは装置が標準(デフォルト)で持つ警告音、音声情報や音楽などを使わざるを得ない。この場合、そのような音響は運転者の好みとは無関係なうえ、その運転者が聞き取り易いとも限らず、快適で効果的な注意喚起とならない可能性もあった。
【0006】
また、手動で登録した音声情報は、更新も手動となるため、好みが変わるなど事情が変化しても、煩雑な変更登録を再びしない限り、変化に対応できないという課題もあった。
【0007】
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するもので、その目的は、運転者の覚醒状態を検知し維持する技術において、楽曲選択などユーザの好みを音声情報に動的に反映させることにより、手間をかけず快適さと効果を維持可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、請求項1の発明は、音源を再生する音源再生手段を備え、車両に搭載する車載音響装置において、音源利用の履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、運転者の覚醒度を検知するとともにその覚醒度が所定基準より低下したかを判断する覚醒度判断手段と、前記覚醒度判断手段で前記覚醒度が低下したと判断した場合、前記履歴情報をもとに覚醒用音源を選定する選定手段と、前記選定手段で選定した前記覚醒用音源を、前記音源再生手段で再生する覚醒用再生手段と、をコンピュータの演算制御部が実現することを特徴とする。
【0009】
請求項12の発明は、請求項1の発明を方法という見方から捉えたもので、音源を再生する音源再生手段を備え、車両に搭載する車載音響装置の制御方法において、コンピュータの演算制御部により、履歴記憶手段と、覚醒度判断手段と、選定手段と、覚醒用再生手段と、を実現すると共に、前記履歴記憶手段により、音源利用の履歴情報を記憶し、前記覚醒度判断手段により、運転者の覚醒度を検知するとともにその覚醒度が所定基準より低下したかを判断し、前記覚醒度判断手段で前記覚醒度が低下したと判断した場合、前記選定手段により、前記履歴情報をもとに覚醒用音源を選定し、前記選定手段で選定した前記覚醒用音源を、前記覚醒用再生手段により、前記音源再生手段で再生することを特徴とする。
【0010】
請求項21の発明は、請求項1,12の発明をコンピュータプログラムという見方から捉えたもので、音源を再生する音源再生手段を備え、車両に搭載する車載音響装置の制御プログラムにおいて、そのプログラムは、コンピュータの演算制御部を制御することにより、履歴記憶手段と、覚醒度判断手段と、選定手段と、覚醒用再生手段と、を実現すると共に、前記履歴記憶手段により、音源利用の履歴情報を記憶させ、前記覚醒度判断手段により、運転者の覚醒度を検知するとともにその覚醒度が所定基準より低下したかを判断させ、前記覚醒度判断手段で前記覚醒度が低下したと判断した場合、前記選定手段により、前記履歴情報をもとに覚醒用音源を選定させ、前記選定手段で選定した前記覚醒用音源を、前記覚醒用再生手段により、前記音源再生手段で再生させることを特徴とする。
【0011】
このように、運転者の覚醒度を検知し所定基準より低下したと判断すると、格納した音楽データなどの音源から、再生回数などの履歴をもとに、時々刻々と変化する運転者の嗜好に合い注意を喚起しそうなものを覚醒用音源として自動的に選定し再生することにより運転者を効果的に覚醒可能となる。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1記載の車載音響装置において、音楽の曲ごとに音響を表す音楽データを記憶する音楽記憶手段を有し、前記履歴記憶手段は、前記音楽記憶手段に記憶された音楽データについて、前記音源利用の履歴情報を記憶し、前記選定手段は、前記音楽記憶手段に記憶された音楽データのなかから、前記履歴情報に基づいて前記覚醒用音源を選定することを特徴とする。
【0013】
請求項13の発明は、請求項2の発明を方法という見方から捉えたもので、請求項12記載の車載音響装置の制御方法において、音楽の曲ごとに音響を表す音楽データを記憶する音楽記憶手段を、前記演算制御部により制御すること共に、前記履歴記憶手段により、前記音楽記憶手段に記憶された音楽データについて、前記音源利用の履歴情報を記憶し、前記選定手段により、前記音楽記憶手段に記憶された音楽データのなかから、前記履歴情報に基づいて前記覚醒用音源を選定することを特徴とする。
【0014】
このように、HDDなどの音楽記憶手段に予め記憶された音楽データを覚醒用に用いることにより、ラジオ局など他の音源を用いる場合と比べ、日時ごとの放送内容や電波状況などに応じて音響内容が大きく異なる不安定性を排除し、安定した覚醒効果を確実に得ることが可能となる。
【0015】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の車載音響装置において、前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、現在日時から遡って所定期間内に再生回数が一番多い曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする。
【0016】
請求項14の発明は、請求項3の発明を方法という見方から捉えたもので、請求項12又は13記載の車載音響装置の制御方法において、前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、現在日時から遡って所定期間内に再生回数が一番多い曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする。
【0017】
請求項22の発明は、請求項3,14の発明をコンピュータプログラムという見方から捉えたもので、請求項21記載の車載音響装置の制御プログラムにおいて、前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、現在日時から遡って所定期間内に再生回数が一番多い曲を、前記覚醒用音源として選定させることを特徴とする。
【0018】
このように、覚醒用音源選定の基礎とする履歴情報の対象期間を、現時点から遡って所定の期間内までに限定することにより、運転者における最新の嗜好変化に迅速に追従し、優れた覚醒効果を維持容易となる。
【0019】
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の車載音響装置において、前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、繰り返し再生の対象とした曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする。
【0020】
このように、リピート再生の対象とした曲は相当気に入った曲であり、それを用いることによって、優れた覚醒効果が実現できる。
【0021】
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の車載音響装置において、前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、一日に複数回再生した曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする。
【0022】
請求項15の発明は、請求項5の発明を方法という見方から捉えたもので、請求項12から14のいずれか一項に記載の車載音響装置の制御方法において、前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、一日に複数回再生した曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする。
【0023】
このように、一日のうちに繰返し再生した曲は相当気に入った曲であり、それを用いることにより、優れた覚醒効果が実現できる。
【0024】
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の車載音響装置において、前記履歴記憶手段は、曲を手動操作で個別に直接選択した場合を、それ以外の再生と、前記履歴情報において区別して記憶し、前記選定手段は、前記履歴情報に含まれる曲について前記選択を前記再生よりも、前記覚醒用音源の選定において優先することを特徴とする。
【0025】
請求項16の発明は、請求項6の発明を方法という見方から捉えたもので、請求項12から15のいずれか一項に記載の車載音響装置の制御方法において、前記履歴記憶手段により、曲を手動操作で個別に直接選択した場合を、それ以外の再生と、前記履歴情報において区別して記憶し、前記選定手段により、前記履歴情報に含まれる曲について前記選択を前記再生よりも、前記覚醒用音源の選定において優先することを特徴とする。
【0026】
請求項23の発明は、請求項6,16の発明をコンピュータプログラムという見方から捉えたもので、請求項21又は22に記載の車載音響装置の制御プログラムにおいて、前記履歴記憶手段により、曲を手動操作で個別に直接選択した場合を、それ以外の再生と、前記履歴情報において区別して記憶させ、前記選定手段により、前記履歴情報に含まれる曲について前記選択を前記再生よりも、前記覚醒用音源の選定において優先させることを特徴とする。
【0027】
このように、アルバムなどの一環として事実上再生したに過ぎない再生履歴よりも、個別の曲そのものをズバリ直接選択した履歴を優先して曲を選定することにより、運転者の嗜好により合致した曲を用いて効果的な覚醒効果が実現される。
【0028】
請求項7の発明は、請求項6記載の車載音響装置において、前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、個別の直接選択により複数回連続して再生した曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする。
【0029】
請求項17の発明は、請求項7の発明を方法という見方から捉えたもので、請求項16記載の車載音響装置の制御方法において、前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、個別の直接選択により複数回連続して再生した曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする。
【0030】
このように、個別の直接選択を、さらに、一日のうちに複数回行った曲は、特に気に入った曲であり、それを用いることにより、優れた覚醒効果が実現できる。
【0031】
請求項8の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の車載音響装置において、前記履歴記憶手段は、曲ごとに、最後まで再生したか、途中で再生が中断されたかを、前記履歴情報において区別して記憶し、前記選定手段は、前記履歴情報に含まれる曲について、前記、最後まで再生した曲を、途中で再生が中断された曲よりも、前記覚醒用音源の選定において優先することを特徴とする。
【0032】
請求項18の発明は、請求項8の発明を方法という見方から捉えたもので、請求項12から17のいずれか一項に記載の車載音響装置の制御方法において、前記履歴記憶手段により、曲ごとに、最後まで再生したか、途中で再生が中断されたかを、前記履歴情報において区別して記憶し、前記選定手段により、前記履歴情報に含まれる曲について、前記、最後まで再生した曲を、途中で再生が中断された曲よりも、前記覚醒用音源の選定において優先することを特徴とする。
【0033】
このように、曲を最後まで再生したか途中で中断したかの別を、覚醒用音源の選定に反映させることにより、運転者が曲を気に入っている度合いに応じて優れた覚醒効果が得られる。
【0034】
請求項9の発明は、請求項1から8のいずれか一項に記載の車載音響装置において、ラジオチューナーを有し、前記履歴記憶手段は、ラジオ局の選局について、前記音源利用の履歴情報を記憶し、前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、前記ラジオチューナーの各ラジオ局のなかから前記覚醒用音源を選定することを特徴とする。
【0035】
請求項19の発明は、請求項9の発明を方法という見方から捉えたもので、請求項12から18のいずれか一項に記載され、ラジオチューナーを有する車載音響装置の制御方法において、前記履歴記憶手段により、ラジオ局の選局について、前記音源利用の履歴情報を記憶し、前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、前記ラジオチューナーの各ラジオ局のなかから前記覚醒用音源を選定することを特徴とする。
【0036】
請求項24の発明は請求項9,19の発明をコンピュータプログラムという見方から捉えたもので、請求項21から23のいずれか一項に記載され、ラジオチューナーを有する車載音響装置を制御する制御プログラムにおいて、前記履歴記憶手段により、ラジオ局の選局について、前記音源利用の履歴情報を記憶させ、前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、前記ラジオチューナーの各ラジオ局のなかから前記覚醒用音源を選定させることを特徴とする。
【0037】
このように、HDDなどの音楽記憶手段に予め記憶された音楽データを覚醒用に用いることにより、ラジオ局など他の音源を用いる場合と比べ、日時により音響内容が大きく異なる不安定性を排除し、安定した覚醒効果を確実に得ることが可能となる。
【0038】
請求項10の発明は、請求項9記載の車載音響装置において、前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、現時点から遡って所定期間内の累計聴取時間が最長のラジオ局を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする。
【0039】
請求項20の発明は、請求項10の発明を方法という見方から捉えたもので、請求項19記載の車載音響装置の制御方法において、前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、現時点から遡って所定期間内の累計聴取時間が最長のラジオ局を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする。
【0040】
このように、最近最も長く聞いているラジオ局のチャンネルを、覚醒用音源としてチューニングし利用することにより、運転者の嗜好に合った確実な覚醒効果を実現可能となる。
【0041】
請求項11の発明は、請求項1から10のいずれか一項に記載の車載音響装置において、ユーザを識別する識別手段を、前記演算制御部により実現し、前記履歴記憶手段及び前記選定手段は、前記履歴情報の記憶及びその履歴情報に基づく覚醒用音源の選定を、前記識別手段で識別したユーザごとに行うことを特徴とする。
【0042】
このように、識別するユーザごとに履歴情報や覚醒用音源の選定を独立させることにより、複数のユーザが利用する車両の場合も、個々のユーザの嗜好に合った優れた覚醒効果が実現可能となる。
【発明の効果】
【0043】
以上のように、本発明によれば、運転者の覚醒状態を検知し維持する技術において、楽曲選択などユーザの好みを音声情報に動的に反映させることにより、手間をかけず快適さと効果を維持可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
次に、本発明を実施するための最良の実施形態について、図に沿って説明する。なお、背景技術や課題での説明と共通の前提事項は適宜省略する。
【0045】
〔1.構成〕
本実施形態は、車両に搭載する車載音響装置を示すもので、音響の機能を主眼としたいわゆるカーオーディオ装置としても、また、経路誘導案内の機能を備えたいわゆるカーナビゲーション装置としても把握でき、これらに対応する方法やプログラムとしても把握できるが、ここでは、カーオーディオ装置を例にとり、以下、「本装置」と呼ぶ。
【0046】
まず、本装置の構成を図1に示す。この図において、1は、生体信号検知装置で、例えば、運転者の脳波、眼電位、心拍、脈拍、皮膚電位、眼の開閉状態のうち少なくとも1つを検知することや、運転者の動きを感知する事により、運転者の覚醒度レベル、すなわち運転者が眠気を感じている度合い等を検知する回路を有し、運転者の覚醒度を検知するとともにその覚醒度が所定基準より低下したかを判断する覚醒度判断手段である。
【0047】
2は、運転者などによる音源利用の履歴情報その他の各種情報を記憶し保持する情報記憶装置で、履歴記憶手段とも呼び、例えば、シンクロナスダイナミックRAM(SDRAM)などを用いる。3は、通常の音楽再生時に再生させる音楽を選択する楽曲選択装置で、タッチパネル、ハードキーなどのスイッチ類、リモコンなどを用いる。
【0048】
音楽データ記憶装置4は、音楽の曲ごとに音響を表す音楽データを記憶するもので、音楽記憶手段と呼ぶ。この音楽記憶手段4は、より具体的には、音楽メディア再生装置7により再生した音声信号およびその圧縮信号を録音したり、外部より入力した音声信号を保存し、再生データとして用いるために、HDD、フラッシュメモリなどに記憶する部分である。
【0049】
5は、装置全体の制御を司るメインCPUおよびその周辺回路であり、演算制御部5と呼ぶ。6は、音楽データの再生音を出力する車載等のスピーカ装置である。7は、CD・DVD・MDなどの音楽メディアを再生して音声を発生させたり、再生したデータを音楽記憶手段4に蓄えるための音楽メディア再生装置であり、DVD、CD、MDメカニズムなどを用いる。
【0050】
8は、音楽記憶手段4に蓄えられたデータをアナログ音声信号に変換したり、7の音楽メディア再生装置より出力されるデータを処理する音声信号処理装置で、DSP、D/Aコンバータなどを用いる。また、9は、音声信号処理装置8より出力される音声を増幅してスピーカ装置6に出力する音声増幅回路であり、プリアンプ、パワーアンプなどを用いる。
【0051】
これらのうち、スピーカ装置6と、音楽メディア再生装置7、音声信号処理装置8ならびに音声増幅回路9は、音源を再生する音源再生手段を構成する。
【0052】
また、演算制御部4は、図示しない所定の制御プログラムにしたがって、本装置の各ハードウェア要素を制御及び利用することにより、図1に示す各要素51〜53を実現するが、これら各要素は、以下のような本発明及び本実施形態の各機能作用を実現実行する処理手段である。
【0053】
〔2.作用の概要〕
すなわち、選定手段51は、覚醒度判断手段すなわち生体信号検知装置1で前記覚醒度が低下したと判断した場合、履歴記憶手段2に記憶されている前記履歴情報をもとに覚醒用音源を選定し、このように選定した前記覚醒用音源を、覚醒用再生手段52が、音源再生手段である音楽メディア再生装置7、音声信号処理装置8、音声増幅回路9ならびにスピーカ装置6により再生する。
【0054】
このように、運転者の覚醒度を検知し所定基準より低下したと判断すると、格納した音楽データなどの音源から、再生回数などの履歴をもとに、時々刻々と変化する運転者の嗜好に合い注意を喚起しそうなものを覚醒用音源として自動的に選定し再生することにより運転者を効果的に覚醒可能となる。
【0055】
そして、典型的には、履歴記憶手段2は、音楽記憶手段4に記憶された音楽データについて、音源利用の履歴情報を記憶し、選定手段51は、音楽記憶手段4に記憶された音楽データのなかから、履歴情報に基づいて覚醒用音源を選定する。
【0056】
このように、HDDなどの音楽記憶手段4に予め記憶された音楽データを覚醒用に用いることにより、ラジオ局など他の音源を用いる場合と比べ、日時ごとの放送内容や電波状況などに応じて音響内容が大きく異なる不安定性を排除し、安定した覚醒効果を確実に得ることが可能となる。
【0057】
〔3.音源選定の基準〕
次に、本装置において、選定手段51により上記のように覚醒用音源を選定する基準は、以下のように複数考えられる。その一つは、前記履歴情報に基づき、内蔵時計に基づく現在日時や履歴情報に記録しておく日時をもとに、現在日時から遡って所定期間、例えば、一日、一週間、一月などの内に再生回数が一番多い曲を、覚醒用音源として選定することである。
【0058】
このように、覚醒用音源選定の基礎とする履歴情報の対象期間を、現時点から遡って所定の期間内までに限定することにより、運転者における最新の嗜好変化に迅速に追従し、優れた覚醒効果を維持容易となる。
【0059】
また、他の基準の例は、前記履歴情報に基づき、カーオーディオなどの機能として知られたいわゆる繰り返し再生(リピート再生)の対象とした曲、また、一日に複数回再生した曲を、覚醒用音源として選定することである。このように、リピート再生の対象とした曲、また、一日のうちに繰返し再生した曲は相当気に入った曲であり、それを用いることによって、優れた覚醒効果が実現できる。
【0060】
また、本装置において選定手段51により覚醒用音源を選定する他の基準の例として、自動リピート再生機能やランダム(シャッフル)再生などにより、曲を一群の複数曲の一環として再生することを狭義の「再生」と呼び、これに対し、手動操作により個別の曲を直接選択することを狭義の「選択」と呼ぶこととする。
【0061】
そして、上記のような「選択」を、それ以外の「再生」と、履歴情報において区別して記憶し、選定手段51により、その履歴情報に含まれる曲について「選択」を「再生」よりも、覚醒用音源の選定において優先する。このように、アルバムなどの一環として事実上再生したに過ぎない再生履歴よりも、個別の曲そのものをズバリ直接選択した履歴を優先して曲を選定することにより、運転者の嗜好により合致した曲を用いて効果的な覚醒効果が実現される。
【0062】
また、さらには、選定手段51により、履歴情報に基づき、個別の直接「選択」により複数回連続して再生した曲を、覚醒用音源として選定する。このように、個別の直接選択を、さらに一日のうちに複数回行った曲は特に気に入った曲であり、それを用いることにより優れた覚醒効果が実現できる。
【0063】
また、さらに他の基準の例として、履歴記憶手段2により、曲ごとに、最後まで再生したか、他の音源への切替操作などで途中で再生が中断されたかを、前記履歴情報において区別して記憶し、選定手段51により、履歴情報に含まれる曲について、上記の区別により、最後まで再生した曲を、途中で再生が中断された曲よりも、覚醒用音源の選定において優先する。このように、曲を最後まで再生したか途中で中断したかの別を、覚醒用音源の選定に反映させることにより、運転者が曲を気に入っている度合いに応じて優れた覚醒効果が得られる。
【0064】
〔4.処理の例〕
次に、本実施形態における上記のような処理の一例について、フローチャート及びデータの例を示す。まず、音源利用の履歴情報を定常的に記憶してゆく処理手順を、図2のフローチャートに示す。
【0065】
すなわち、音源や曲の切替りの際(ステップS11)、それが覚醒度レベルの低下によるものでない限り(ステップS12)、履歴記憶手段2が、アルバム再生などの一環としての「再生」であるか(ステップS15,S16)、HDDからの個別の「選択」であるか(ステップS15,S17)を、履歴情報として記憶する。履歴情報の形式は自由であり、単純な例を示せば、図3に例示するように、曲ごとに、例えば狭義の「選択」と「再生」の各回数を累計更新していくことが考えられる。
【0066】
また、図4のフローチャートに示すように、覚醒度判断手段1により検知する運転者の覚醒状態すなわち覚醒度レベルが(ステップS21)が所定のレベル以下と判断すると(ステップS22)、まず、覚醒用再生手段52が音楽メディア再生装置7や音声信号処理装置8、音声増幅回路9を制御し作動状態を読み取ることにより、本装置で再生されている音源すなわちミュージックソースを判断し、ミュージックソースがHDDオーディオ以外の例えばラジオやCD等である場合は(ステップS23)HDDオーディオに切り替える(ステップS24)。
【0067】
また、選定手段51は、履歴記憶手段2に記憶された履歴情報より、実装又は設定に応じ、広義の再生もしくは狭義の「選択」または「再生」の回数が最も多い曲を覚醒用音源として選び出す(ステップS25)。
【0068】
そして、再生を開始する際、覚醒用再生手段52は、音声信号処理装置8や音声増幅回路9を制御することにより、まずボリュームレベルを判定し、所定のレベル以下の場合は(ステップS26)、音が小さ過ぎて運転者に対する覚醒効果が不十分となる可能性があるため、ボリュームを所定のレベルに設定する(ステップS27)。なお、ここでいう所定のレベルは、絶対的なあるボリュームレベルでもよいし、現状のボリュームレベルを基準に、1〜2段階もしくは1〜2割の音量アップなどのように相対的制御としてもよいが、もちろん前提として、オーディオOFFの場合は自動的にONとするものである。
【0069】
そして、再生開始処理に進むが(ステップS28)、再生開始処理では、図5のフローチャートに示すように、覚醒用音源として再生するために選択された楽曲が既に再生されている場合(ステップS31)、同一の楽曲を自動的に再生しても、覚醒レベル向上のための注意喚起効果が不十分となる可能性があるため、履歴情報をもとに、二番目に再生回数が多い、もしくは二番目に選択回数が多い楽曲を選定のうえ(ステップS32)、再生を開始する(ステップS33)。
【0070】
なお、図3の例は、選択と再生の累計回数に基づいた単純な例であるが、履歴情報の内容とそれに対応する音源選定の基準は、既に説明したように各種考えられ、例えば、図6に例示するように、楽曲の個々の利用ごとに、再生等の開始時刻と終了時刻、「選択」又は「再生」の別、リピート機能による再生であったか否か、再生が曲の最後まで完了したか中断されたか、などを履歴情報に記録しておけば、それらの各情報に基づき、現時点から一日以内の履歴だけを基礎としたり、「再生」より「選択」を重視したり、リピート再生された曲や最後まで再生された曲を使ったり、それらを複数組み合わせるなど、多様な基準が適用可能となる。
【0071】
〔5.他の実施形態〕
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するものやそれ以外の他の実施形態も含むものである。例えば、再生される音楽データの記憶手段は、HDDには限定されず、外部に取り去られたりせず本装置内に再生可能に確保されていれば、フラッシュメモリやDVDメディア、音楽CDなど他の種類の媒体でもよい。
【0072】
この場合、例えば、音楽CDが入れ替えられた場合、入れ替え前の音楽CDのTOC等に基づく情報を履歴情報などにおいて維持し、その音楽CDが再度戻されれば、覚醒用音源を選定する候補としてもよい。なお、導入初期などで再生可能な音楽ソースが本装置内に全く存在しない場合は、注意喚起のための電子音やメロディーなどを必要に応じ予め用意しておく。
【0073】
また、覚醒用音源として、HDDなどの音楽データに代え、またはそれと共に、ラジオ局を利用してもよく、さらに、このラジオ局には、チューナーで受信するテレビ放送の音声を含めてもよい。
【0074】
すなわち、ラジオチューナーを有する車載音響装置において、履歴記憶手段において、ラジオ局の選局について、音源利用の履歴情報を記憶し、この履歴情報に基づき選定手段により、ラジオチューナーの各ラジオ局のなかから覚醒用音源を選定する。このように、HDDなどの音楽記憶手段に予め記憶された音楽データを覚醒用に用いることにより、ラジオ局など他の音源を用いる場合と比べ、日時により音響内容が大きく異なる不安定性を排除し、安定した覚醒効果を確実に得ることが可能となる。
【0075】
さらに、上記のような履歴情報に基づき、選定手段により、現時点から遡って所定期間内の累計聴取時間が最長のラジオ局を、覚醒用音源として選定することが望ましい。このように、最近最も長く聞いているラジオ局のチャンネルを、覚醒用音源としてチューニングし利用することにより、運転者の嗜好に合った確実な覚醒効果を実現可能となる。
【0076】
また、履歴情報や覚醒用音源はユーザ別に取り扱うことが望ましい。すなわち、ユーザによる番号選択などの識別操作や、いわゆるキーレスエントリー機構におけるICチップのIDなどによりユーザを識別する識別手段を、演算制御部により実現し、履歴記憶手段及び選定手段は、履歴情報の記憶及びその履歴情報に基づく覚醒用音源の選定を、前記識別手段で識別したユーザごとに行う。このように、識別するユーザごとに履歴情報や覚醒用音源の選定を独立させることにより、複数のユーザが利用する車両の場合も、個々のユーザの嗜好に合った優れた覚醒効果が実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す図。
【図2】本発明の実施形態において、音源利用の履歴情報を記録する処理手順を示すフローチャート。
【図3】本発明の実施形態において、音源利用の履歴情報を例示する概念図。
【図4】本発明の実施形態において、覚醒用音源を選定する処理手順を示すフローチャート。
【図5】本発明の実施形態において、選定した覚醒用音源を再生する処理手順を示すフローチャート。
【図6】本発明の実施形態において、音源利用の履歴情報について他の例を示す概念図。
【符号の説明】
【0078】
1…生体信号検知装置(覚醒度判断部)
2…情報記憶装置(履歴記憶手段)
3…楽曲選択装置
4…音楽データ記憶装置(音楽記憶手段)
5…メインCPUおよびその周辺回路(演算制御部)
6…スピーカ装置
7…音楽メディア再生装置
8…音声信号処理装置
9…音声増幅回路
51…選定手段
52…覚醒用再生手段
53…識別手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音源を再生する音源再生手段を備え、車両に搭載する車載音響装置において、
音源利用の履歴情報を記憶する履歴記憶手段と、
運転者の覚醒度を検知するとともにその覚醒度が所定基準より低下したかを判断する覚醒度判断手段と、
前記覚醒度判断手段で前記覚醒度が低下したと判断した場合、前記履歴情報をもとに覚醒用音源を選定する選定手段と、
前記選定手段で選定した前記覚醒用音源を、前記音源再生手段で再生する覚醒用再生手段と、
をコンピュータの演算制御部が実現することを特徴とする車載音響装置。
【請求項2】
音楽の曲ごとに音響を表す音楽データを記憶する音楽記憶手段を有し、
前記履歴記憶手段は、前記音楽記憶手段に記憶された音楽データについて、前記音源利用の履歴情報を記憶し、
前記選定手段は、前記音楽記憶手段に記憶された音楽データのなかから、前記履歴情報に基づいて前記覚醒用音源を選定する
ことを特徴とする請求項1記載の車載音響装置。
【請求項3】
前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、現在日時から遡って所定期間内に再生回数が一番多い曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする請求項1又は2記載の車載音響装置。
【請求項4】
前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、繰り返し再生の対象とした曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の車載音響装置。
【請求項5】
前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、一日に複数回再生した曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の車載音響装置。
【請求項6】
前記履歴記憶手段は、曲を手動操作で個別に直接選択した場合を、それ以外の再生と、前記履歴情報において区別して記憶し、
前記選定手段は、前記履歴情報に含まれる曲について前記選択を前記再生よりも、前記覚醒用音源の選定において優先する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の車載音響装置。
【請求項7】
前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、個別の直接選択により複数回連続して再生した曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする請求項6記載の車載音響装置。
【請求項8】
前記履歴記憶手段は、曲ごとに、最後まで再生したか、途中で再生が中断されたかを、前記履歴情報において区別して記憶し、
前記選定手段は、前記履歴情報に含まれる曲について、前記、最後まで再生した曲を、途中で再生が中断された曲よりも、前記覚醒用音源の選定において優先する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の車載音響装置。
【請求項9】
ラジオチューナーを有し、
前記履歴記憶手段は、ラジオ局の選局について、前記音源利用の履歴情報を記憶し、
前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、前記ラジオチューナーの各ラジオ局のなかから前記覚醒用音源を選定する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の車載音響装置。
【請求項10】
前記選定手段は、前記履歴情報に基づき、現時点から遡って所定期間内の累計聴取時間が最長のラジオ局を、前記覚醒用音源として選定する
ことを特徴とする請求項9記載の車載音響装置。
【請求項11】
ユーザを識別する識別手段を、前記演算制御部により実現し、
前記履歴記憶手段及び前記選定手段は、前記履歴情報の記憶及びその履歴情報に基づく覚醒用音源の選定を、前記識別手段で識別したユーザごとに行う
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の車載音響装置。
【請求項12】
音源を再生する音源再生手段を備え、車両に搭載する車載音響装置の制御方法において、
コンピュータの演算制御部により、履歴記憶手段と、覚醒度判断手段と、選定手段と、覚醒用再生手段と、を実現すると共に、
前記履歴記憶手段により、音源利用の履歴情報を記憶し、
前記覚醒度判断手段により、運転者の覚醒度を検知するとともにその覚醒度が所定基準より低下したかを判断し、
前記覚醒度判断手段で前記覚醒度が低下したと判断した場合、前記選定手段により、前記履歴情報をもとに覚醒用音源を選定し、
前記選定手段で選定した前記覚醒用音源を、前記覚醒用再生手段により、前記音源再生手段で再生する
ことを特徴とする車載音響装置の制御方法。
【請求項13】
音楽の曲ごとに音響を表す音楽データを記憶する音楽記憶手段を、前記演算制御部により制御すること共に、
前記履歴記憶手段により、前記音楽記憶手段に記憶された音楽データについて、前記音源利用の履歴情報を記憶し、
前記選定手段により、前記音楽記憶手段に記憶された音楽データのなかから、前記履歴情報に基づいて前記覚醒用音源を選定する
ことを特徴とする請求項12記載の車載音響装置の制御方法。
【請求項14】
前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、現在日時から遡って所定期間内に再生回数が一番多い曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする請求項12又は13記載の車載音響装置の制御方法。
【請求項15】
前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、一日に複数回再生した曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする請求項12から14のいずれか一項に記載の車載音響装置の制御方法。
【請求項16】
前記履歴記憶手段により、曲を手動操作で個別に直接選択した場合を、それ以外の再生と、前記履歴情報において区別して記憶し、
前記選定手段により、前記履歴情報に含まれる曲について前記選択を前記再生よりも、前記覚醒用音源の選定において優先する
ことを特徴とする請求項12から15のいずれか一項に記載の車載音響装置の制御方法。
【請求項17】
前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、個別の直接選択により複数回連続して再生した曲を、前記覚醒用音源として選定することを特徴とする請求項16記載の車載音響装置の制御方法。
【請求項18】
前記履歴記憶手段により、曲ごとに、最後まで再生したか、途中で再生が中断されたかを、前記履歴情報において区別して記憶し、
前記選定手段により、前記履歴情報に含まれる曲について、前記、最後まで再生した曲を、途中で再生が中断された曲よりも、前記覚醒用音源の選定において優先する
ことを特徴とする請求項12から17のいずれか一項に記載の車載音響装置の制御方法。
【請求項19】
請求項12から18のいずれか一項に記載され、ラジオチューナーを有する車載音響装置の制御方法において、
前記履歴記憶手段により、ラジオ局の選局について、前記音源利用の履歴情報を記憶し、
前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、前記ラジオチューナーの各ラジオ局のなかから前記覚醒用音源を選定する
ことを特徴とする車載音響装置の制御方法。
【請求項20】
前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、現時点から遡って所定期間内の累計聴取時間が最長のラジオ局を、前記覚醒用音源として選定する
ことを特徴とする請求項19記載の車載音響装置の制御方法。
【請求項21】
音源を再生する音源再生手段を備え、車両に搭載する車載音響装置の制御プログラムにおいて、
そのプログラムは、コンピュータの演算制御部を制御することにより、履歴記憶手段と、覚醒度判断手段と、選定手段と、覚醒用再生手段と、を実現すると共に、
前記履歴記憶手段により、音源利用の履歴情報を記憶させ、
前記覚醒度判断手段により、運転者の覚醒度を検知するとともにその覚醒度が所定基準より低下したかを判断させ、
前記覚醒度判断手段で前記覚醒度が低下したと判断した場合、前記選定手段により、前記履歴情報をもとに覚醒用音源を選定させ、
前記選定手段で選定した前記覚醒用音源を、前記覚醒用再生手段により、前記音源再生手段で再生させる
ことを特徴とする車載音響装置の制御プログラム。
【請求項22】
前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、現在日時から遡って所定期間内に再生回数が一番多い曲を、前記覚醒用音源として選定させることを特徴とする請求項21記載の車載音響装置の制御プログラム。
【請求項23】
前記履歴記憶手段により、曲を手動操作で個別に直接選択した場合を、それ以外の再生と、前記履歴情報において区別して記憶させ、
前記選定手段により、前記履歴情報に含まれる曲について前記選択を前記再生よりも、前記覚醒用音源の選定において優先させる
ことを特徴とする請求項21又は22に記載の車載音響装置の制御プログラム。
【請求項24】
請求項21から23のいずれか一項に記載され、ラジオチューナーを有する車載音響装置を制御する制御プログラムにおいて、
前記履歴記憶手段により、ラジオ局の選局について、前記音源利用の履歴情報を記憶させ、
前記選定手段により、前記履歴情報に基づき、前記ラジオチューナーの各ラジオ局のなかから前記覚醒用音源を選定させる
ことを特徴とする車載音響装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−31922(P2009−31922A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−193593(P2007−193593)
【出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【出願人】(000001487)クラリオン株式会社 (1,722)
【Fターム(参考)】