説明

軟体動物駆除剤

本発明は、腹足類を制御するための化合物の使用に関する。特に本発明は、ストロビルリン化合物を用いて腹足類を制御するための方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腹足類を制御するための化合物の使用に関する。特に本発明は、ストロビルリン化合物を用いて腹足類を制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ナメクジやカタツムリ等の腹足類による問題が、園芸及び農業において深刻化している。腹足類は採餌による深刻な損害を引き起こし、醜い粘液痕跡も生じる。腹足類は、特に小麦、大麦、オート麦及び菜種等の穀物、並びに観葉及び野菜植物の深刻な害虫である。腹足類は、地表上下、種子、苗及び植物上で摂食し、新芽、根、葉及び花に損傷を与え、木立及び作物収穫高を減少させる。
【0003】
作物管理の変化(無耕農業、直接掘削、土壌蓄積高有機物等)によるナメクジやカタツムリの個体密度の増大が、この問題を更に悪化させ、より甚大且つ深刻な損害を作物にもたらしている。
【0004】
ナメクジやカタツムリを制御するための現行の化学的手法は、主にメタアルデヒド、リン酸第二鉄、メチオカルブ又はチオジカルブに基づく。メチオカルブ及びチオジカルブはカルバメート化合物であり、哺乳動物に対して高い毒性を呈する。これらは昆虫駆除剤であるので、ナメクジ制御に使用した場合、近隣に存在する有益な昆虫にも害を及ぼす場合がある。メタアルデヒド及びリン酸第二鉄は、有益な生物に対する毒性はより弱いものの、腹足類の制御効果も低い。腹足類制御の非化学的手法としては、物理的障壁の構築、甲虫等の捕食動物の導入、線虫等の寄生生物への暴露等が挙げられる。これらの方法は何れも固有の利点を有するものの、化学的手法と同等の良好な制御レベルを提供するものはない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、有効であり、且つ、有益な昆虫や動物には害のない、ナメクジやカタツムリの化学的制御方法が必要とされている。驚くべきことに今般、あるストロビルリン化合物が、有用な生物に害を及ぼすことなく、ナメクジやカタツムリの優れた制御を提供することが見出された。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、腹足類を制御する方法であって、軟体動物駆除有効量のストロビルリン化合物を含む組成物に腹足類を暴露することを含んでなる方法が提供される。
【0007】
本発明は任意の腹足類の制御に使用し得る。例えば本発明は、アリオン種(Arion spp.)(例えばA.アター(A.ater)、A.サーカムスクリプツス(A.circumscriptus)、A.ジスチンクツス(A.distinctus)、A.ファシアツス(A.fasciatus)、A.ホルテンシス(A.hortensis)、A.インテルメジウス(A.intermedius)、A.ルーフス(A.rufus)、A.サブフスカス(A.subfuscus)、A.シルバチカス(A.silvaticus)、A.ルシタニカス(A.lusitanicus))、ブラジバエナ種(Bradybaena spp.)(例えばB.フルチクム(B.fruticum))、カンタレウス種(Cantareus spp.)(例えばC.アスペルセス(C.asperses))、セパエア種(Cepaea spp.)(例えばC.ホルテンシス(C.hortensis)、C.ネモラリス(C.nemoralis))、コクロディナ種(Cochlodina spp.)(例えばC.ラミナタ(C.laminata))、デロセラス種(Deroceras spp.)(例えばD.アグレスティス(D.agrestis)、D.エムピリコルム(D.empiricorum)、D.リーブ(D.laeve)、D.パノルニマツム(D.panornimatum)、D.レチキュラタム(reticulatum))、ディスカス種(Discus spp.)(例えばD.ロツンダツス(D.rotundatus))、ユーオムフアリア種(Euomphalia spp.)、ガルバ種(Galba spp.)(例えばG.トランキュラタ(G.trunculata))、ヘリセラ種(Helicella spp.)(例えばH.イタラ(H.itala)、H.オブヴィア(H.obvia))、ヘリシゴナ種(Helicigona spp.)(例えばH.アルブストルム(H.arbustorum))、ヘリコジスカス種(Helicodiscus spp.)、ヘリクス種(Helix spp.)(例えばH.アペルタ(H.aperta)、H.アスペルサ(H.aspersa)、H.ポマチア(H.pomatia))、リマクス種(Limax spp.)(例えばL.シネレオニガー(L.cinereoniger)、L.フラバス(L.flavus)、L.マルギナツス(L.marginatus)、L.マキシムス(L.maximus)、L.テネルス(L.tenellus))、リムナエア種(Lymnaea spp.)(例えばL.スタグナリス(L.stagnalis))、ミラクス種(Milax spp.)(例えばM.ガガテス(M.gagates)、M.マルギナツス(M.marginatus)、M.ソウェルビイ(M.sowerbyi)、M.ブダペステンシス(M.budapestensis))、オペアス種(Opeas spp.)、オキシロマ種(Oxyloma spp.)(例えばO.フェイフェリ(O.pfeifferi))、ポマセア種(Pomacea spp.)(例えばP.カナリキュラタ(P.canaliculata))、タンドニア種(Tandonia spp.)(例えばT.ブダペステンシス(T.budapestensis)、T.ソウェルビイ(T.sowerbyi))、バロニア種(Vallonia spp.)、及びゾニトイデス種(Zonitoides spp.)(例えばZ.ニチダス(Z.nitidus))等の腹足類の制御に使用し得る。
【0008】
適切には、腹足類は有肺亜綱に分類される。より適切には、本発明はカタツムリ及びナメクジの制御に関する。特に腹足類は、ヘリクス種、アグリオリマックス種(Agriolimax spp.)、リマクス種、ミラクス種、アリオン種、ポマセア種及びデロセラス種からなる群から選択され得る。
【0009】
ストロビルリン化合物が優れた真菌駆除活性を有することは当業者に周知である。ストロビルリン化合物はシトクロムbcl複合体をQ部位で阻害し、ひいてはキノール酸化部位での電子移動を遮断し、ATP形成を妨げることによって、真菌駆除剤として作用する。本発明では任意のストロビルリン化合物を使用し得る。市販の全ストロビルリン化合物の詳細が、2006年British Crop Protection Council出版のThe Pesticide Manual'、第14版に掲載されている。
【0010】
本発明の一態様では、ストロビルリン化合物は、アゾキシストロビン、ピコキシストロビン、トリフロキシストロビン、クレソキシムメチル、エネストロビン、オリサストロビン、ジモキシストロビン、メトミノストロビン、ピラクロストロビン、フルオキサストロビン、ファモキサドン及びフェンアミドンからなる群から選択される。
【0011】
好適にはストロビルリン化合物は、アゾキシストロビン、ピコキシストロビン、トリフロキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル及びピラクロストロビンからなる群から選択される。一態様では、ストロビルリン化合物は、アゾキシストロビン、ピコキシストロビン、トリフロキシストロビン及びフルオキサストロビンからなる群から選択される。或いはストロビルリン化合物は、アゾキシストロビン、ピコキシストロビン及びトリフロキシストロビンからなる群から選択される。或いはストロビルリン化合物は、アゾキシストロビン、ピコキシストロビン及びフルオキサストロビンからなる群から選択される。或いはストロビルリン化合物は、ピコキシストロビン、トリフロキシストロビン及びフルオキサストロビンからなる群から選択される。或いはストロビルリン化合物は、アゾキシストロビン又はピコキシストロビンである。更なる態様では、ストロビルリン化合物は、アゾキシストロビンである。或いはストロビルリン化合物は、ピコキシストロビンである。或いはストロビルリン化合物は、トリフロキシストロビンである。或いはストロビルリン化合物は、フルオキサストロビンである。
【0012】
更に本発明は、ストロビルリン化合物の混合物も含む。例としては、アゾキシストロビンとピコキシストロビンのと混合物、又はアゾキシストロビンとトリフロキシストロビンとの混合物等が挙げられる。かかる混合物は、例えば軟体動物駆除効果の改善に、又は抵抗性管理戦略の一環として有用である。混合物中の各化合物の相対量は、選択される化合物自体の特性を考慮に入れ、且つ軟体動物駆除効果を最大限にするように調整され得る。
【0013】
更に本発明のストロビルリン化合物は、メタアルデヒド、メチオカルブ、チオジカルブ、スピノサド、スピネトラム又は金属イオン(例えばリン酸鉄又は鉄キレートの形態にある鉄又は銅等)等の軟体動物駆除活性を有する1つ以上の他の化合物と混合され、又は共施用され得る。一態様では、ストロビルリン化合物は、メタアルデヒド、スピノサド、スピネトラム及び金属イオンからなる群から選択された少なくとも1つの化合物と混合される。特にストロビルリン化合物は、金属イオンと混合される。一態様では、ストロビルリン化合物は、金属イオンと混合される。更なる態様では、金属イオンは、鉄キレートの形態にある。或いは金属イオンは、リン酸鉄の形態にある。
【0014】
更に本発明のストロビルリン化合物は、2つ以上の害虫に対する制御を同時に提供できるように、1つ以上の他の害虫駆除化合物と混合され得る。例えば本発明のストロビルリン化合物は、優れたナメクジ及び真菌制御を提供するために1つ以上の以下の真菌駆除剤と混合され得る:クロロタロニル、シプロコナゾール、プロピコナゾール、ジフェノコナゾ−ル、ペンコナゾ−ル、フェンプロピジン及びフェンプロピモルフ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書において使用される用語「制御」又は「制御する」(“controlling”“control”)とは、腹足類の麻痺状態、忌避、採餌阻害及び殺傷を含む。植物関連では、腹足類寄生から植物を保護することを含む。
【0016】
用語「軟体動物駆除有効量」とは、摂取され、又は感知された時に良好な制御レベルを達成するのに十分な化合物の量を言う。
【0017】
本発明は、ストロビルリン化合物が優れた真菌駆除活性を有するので、化合物が施用される場所、例えば植物上及び植物の周辺で良好な真菌制御も達成され得るという追加利点を有する。
【0018】
ストロビルリン化合物は、植物、又は植物が生育している場所に直接施用され得る。適切には化合物は、植物茎の根元に隣接した土壌に施用されて、植物近くのナメクジ又はカタツムリの化合物への最大限の暴露を保証する。
【0019】
ストロビルリン化合物は、土壌又は生育培地への直接施用により、植物の根を保護するためにも使用され得る。好適にはこれは、化合物が生育培地の全体に渡り完全に混合され得るように、植物が植えられる前に行われる予防手段である。
【0020】
適切にはストロビルリン化合物は、組成物又は製剤の形態において施用される。例えばストロビルリンは、餌の中に組み入れられた、餌の上に覆われた、又は餌の中に吸収された成分としての形態において施用され得る。適切には組成物は、ナメクジの腹による化合物の吸収を促進させるために、更に1つ以上のアジュバント、界面活性剤及び/又は分散剤を含む。一態様では、組成物は、更に少なくとも1つのアジュバントを含む。他の態様では、組成物は、更に少なくとも1つの界面活性剤を含む。
【0021】
ストロビルリン真菌駆除剤は、任意の都合の良い物理的形態において施用され得る。例えば真菌駆除剤は、乳剤、懸濁濃縮物、すぐに使える溶液、エマルション、マイクロエマルション、噴霧可能粉末、溶解性粉末、分散性粉末、湿式粉末、ダスト、顆粒、ペレット、餌又はカプセル製剤として製剤化され得る。
【0022】
消費者施用のための本発明の組成物は、適切には噴霧可能粉末、顆粒、又はペレット製剤等のすぐに使える形式において製剤化される。農作物への専門的施用のための本発明の組成物は、適切には分散性顆粒、噴霧可能液体濃縮物、すぐに使える餌、又はペレットとして製剤化される。
【0023】
一態様では、ストロビルリン化合物は、軟体動物誘引物質、及び任意に担体を含む餌組成物の形態にある。
【0024】
作物保護製品において慣用的に使用される任意の適切な担体は、本発明の組成物において使用され得る。これらは、製剤技術における当業者に周知である。
【0025】
軟体動物誘引物質は、軟体動物を引き付ける任意のものである。誘引物質は、誘食剤(phagostimulant)であり得る。
【0026】
誘引物質又は担体は、誘食剤であり得る。誘食剤は、軟体動物駆除剤を摂取する腹足類を引き付けるためにナメクジやカタツムリ餌製剤において慣用的に使用され、且つ典型的に誘引物質及び/又は食物である。誘食剤と他の適切な有機及び/又は無機担体との混合物も使用され得る。
【0027】
軟体動物駆除剤のための適切な誘食剤は、挽いた穀物(小麦粉、大麦粉、ライ麦粉及び米デンプン等)、砕いた大豆、魚粉、糖蜜、砕いた菜種等を含む。誘食剤の混合物も本発明において使用され得る。
【0028】
誘食剤は、担体及び誘引物質として作用し得る。任意の適切な軟体動物誘引物質は、餌組成物において使用され得る。他の公知の誘引物質は、ビール、酵母、及び死んだナメクジの抽出物を含む。
【0029】
腹足類にとってより快い餌を作るために、1つ以上の以下の物質も添加剤として使用され得る:a)ビタミンB、特にBl、B2、ニコチン酸又はニコチンアミド;b)ビタミンE;c)動物又は野菜のタンパク性材料、例えばアルブミン及びそれらの加水分解産物、特に例えばペプシン(メタプロテイン、プロテオース、ペプトン、ポリペプチド、ペプチド、ジケトピペラジン及びアミノ酸等)による酵素加水分解によって得られたもの;d)合成製品でもあり得る1つ以上のアミノ酸又はその塩もしくはアミド;e)核酸、又はヌクレオチド、ヌクレオシド、アデニン、グアニン、シトシン、ウラシルもしくはチミン等のその加水分解産物;f)尿素又はカルバミン酸;g)アンモニウム塩、例えば酢酸アンモニウム;h)アミノ糖、例えばグルコサミン又はガラクトサミン;i)ナトリウム、カリウム、カルシウムもしくはマグネシウムの化合物、又はマンガン、銅、鉄、コバルト、亜鉛、アルミニウム、ホウ素又はモリブデンの微量化合物;j)リン酸又は糖リン酸;k)水。
【0030】
餌組成物は、アントラキノン等の1つ以上の鳥忌避剤も含み得る。
【0031】
餌組成物は、静真菌性、真菌駆除性、静バクテリア性及び/又はバクテリア駆除性作用を有する、安息香酸ナトリウム、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、臭化セチルトリメチルアンモニウム、クエン酸、酒石酸、ソルビン酸、フェノール、アルキルフェノール又は塩素化フェノール等の安定剤を任意に含み得る。
【0032】
本発明は、広いスペクトラム真菌駆除剤であるという追加利点を有し、ストロビルリンは、餌自体の上でのカビの生育を減じることにより真菌保護を提供するだろう。これは、真菌活性を有する特定の防腐剤を添加することを必要とせずに、餌の持続活性、ひいてはより長く且つより良好な軟体動物駆除活性を保証する。
【0033】
組成物は、腹足類に対する長期間の保護を提供できるように、ストロビルリン化合物の経時的な持続放出又は遅延放出を提供するように製剤化され得る。製剤において採用され得る適切な持続放出助剤は、例えば樹脂(尿素/ホルムアルデヒド樹脂等)、大豆ミール、ワックス、ステアリン酸塩及び油(ヒマシ油等)を含む。
【0034】
本発明の組成物において使用され得る他の助剤は、例えば結合剤(メチルセロソルブ、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩、天然ワックス、化学的に修飾されたワックス及び合成ワックス、糖、デンプン、アルギン酸塩、寒天、リグノスルホン酸塩及びアラビアゴム等)、保湿剤(ポリアルコール、例えば糖又はグリセロール等)、防腐剤、着色剤及び温血種の忌避剤を含む。
【0035】
また湿気劣化から餌組成物を保護し、且つその後の土壌へのストロビルリン化合物の浸出のために、餌組成物はコーティングされ得る。かかるコーティングは、餌組成物の有効期限を延ばし、必要とされる再施用の頻度を減少し得る。適切には餌組成物は、湿気のある土壌に施用される場合は、時期を早めて分解されない。
【0036】
餌組成物は、典型的に顆粒又はペレットの形態において提供される。ペレットの大きさは、摂取を確実にするために、標的腹足類によってそれらが容易に摂取され得るようなものである。典型的にペレットは、約1〜約5mmの長さである。
【0037】
アゾキシストロビン等のいくつかのストロビルリンは、植物根によって取り込まれ、植物の周囲に運搬されるように、植物に浸透性である。かかるストロビルリンについて、植物による土壌からの化合物の取り込みは、植物材料上で餌を採る腹足類が、軟体動物駆除剤に暴露されるだろうという追加利点を有する。従ってこれは、軟体動物駆除化合物を運搬する追加又は代替方法であり得る。
【0038】
本発明によれば、植物又は植物を取り囲む場所を軟体動物駆除有効量のストロビルリン化合物、又はストロビルリン化合物を含む軟体動物駆除有効量の組成物で処理することを含んでなる、植物への軟体動物損害を減じるための方法を提供する。更に本発明は、作物又は作物を取り囲む場所を軟体動物駆除有効量のストロビルリン化合物、又はストロビルリン化合物を含む軟体動物駆除有効量の組成物で処理することを含んでなる、作物収穫高を改良するための方法にまで広がる。
【0039】
上記で使用された用語「場所(locus)」とは、作物又は植物が生育する物理的な位置を言う。例えば農作物に関する場所としては、田畑が挙げられ、野菜作物に関する場所としては、花壇又は家庭菜園が挙げられ、観賞植物に関する場所としては、植木鉢又はコンテナが挙げられる。
【0040】
「作物収穫高を改良する」とは、主題の方法の施用なしで同一の条件下で生み出された同一の植物の収穫高を超えて、測定可能な量で植物の収穫高(例えば植物バイオマス、穀物又は果実収穫高、タンパク質含有量、炭水化物又は油含有量、或いは葉面積によって測定されるような)を増加させることを意味する。
【0041】
本発明によれば、軟体動物駆除有効量のストロビルリン化合物、軟体動物誘引物質、及び任意に担体を含んでなる腹足類を制御するための組成物が提供される。任意に組成物は、界面活性剤等のアジュバントも含む。適切には組成物は、餌組成物である。適切にはストロビルリン化合物は、餌の中に導入され、餌の中に吸収され、又は餌の上にコーティングされる。
【0042】
本発明にかかる腹足類を制御するために特に適切である製剤は、0〜90重量%の担体材料、0.01〜20重量%の活性成分、10〜95重量%の誘食剤、0.5〜25重量%の結合剤、及び任意に0〜15重量%の他の助剤を含む顆粒又はペレットである。適切には顆粒又はペレットは、0〜70重量%の担体材料、1〜10重量%の活性成分、25〜90重量%の誘食剤、5〜20重量%の結合剤、及び任意に0〜15重量%の他の助剤を含む。
【0043】
本発明の組成物の施用率は、製剤中のストロビルリン化合物に濃度によって決まる。典型的にストロビルリン化合物の濃度は、組成物が約1〜15kg餌/haの範囲の用量で施用され得るように調整されるだろう。組成物が0.01〜20重量%の活性成分を含む場合、これは約0.1g ai/ha〜3000g ai/haの間で施用されるのと同等である。最適な制御を達成するために、軟体動物駆除組成物は、植物間で可能な限り均一に分配されることが好適である。
【0044】
本発明によれば、腹足類を制御するための、ストロビルリン化合物を含む組成物の使用が提供される。本発明は、開いた(植木鉢、庭、田畑等)又は閉じた(温室、ビニールハウス等)環境のいずれかにおいて、任意の作物、鑑賞用又は野菜植物を腹足類による損害から保護するために使用され得る。
【0045】
腹足類の制御に適した標的作物は、例えば穀物(小麦、大麦、ライ麦、オート麦、米、トウモロコシ又はソルガム等);ビート(テンサイ又は飼料用ビート等);果実(ナシ状果、核果、リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクランボ、イチゴ、ラズベリー又はブラックベリー等);マメ科植物(豆、レンズ豆、エンドウ又は大豆等);油料作物(菜種、カラシ、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、キャスター、カカオ又はピーナツ等);マロー(カボチャ、キュウリ又はメロン等);繊維植物(綿、亜麻、麻又はジュート等;柑橘果実(オレンジ、レモン、グレープフルーツ又はタンジェリン等);野菜(ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ種、ニンジン、タマネギ、トマト、ポテト又は唐辛子等);ローレル(アボカド、シナモニウム(Cinnamonium)又はショウノウ等);及びタバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、茶、コショウ、ブドウのつる、ホップ、バナナ科、ラテックス植物及び鑑賞植物を含む。
【0046】
例えば本発明は、以下の任意の鑑賞植物種において使用され得る:アゲラタム(Ageratum)、アロンソア(Alonsoa)、アネモネ種(Anemone spp.)、アニソドンテア カペンシス(Anisodontea capsenisis)、アンテミス(Anthemis)、アンティリヌム(Antirrhinum)、ロドデンドロン種(Rhododendron spp.)、ベゴニア種(Begonia spp.)(例えばB.エラチオール(B.elatior)、B.センパフローレンス(B.semperflorens)、B.チュベレウクス(B.tubereux))、ブーゲンビリア種(Bougainvillea spp.)、ブラキコメ種(Brachycome spp.)、カルセオラリア(Calceolaria)、カプシカム アンヌウム(Capsicum annuum)、カタランサス ロセウス(Catharanthus roseus)、装飾用ブラシカ(Ornamental Brassica)、カンナ種(Canna spp.)、クリサンスマム(Chrysanthemum)、シネラリア種(Cineraria spp.)(C.マリタイム(C.maritime))、クラッスラ コッキネア(Crassula coccinea)、クフェア イグネア(Cuphea ignea)、ディケントラ スペクタビリス(Dicentra spectabilis)、ドロテアンツス(Dorotheantus)、ユーストマ グランディフロラム(Eustoma grandiflorum)、フォーサイシア(Forsythia)、フクシア種(Fuchsia spp.)、ゼラニウム グナファリウム(Geranium Gnaphalium)、ゴンフレナ グロボーサ(Gomphrena globosa)、ヘリオトロピウム(Heliotropium)、ヘリアンサス(Helianthus)、ハイビスカス(Hibiscus)、ホルテンシア(Hortensia)、ホスタ(Hosta)、ヒポエステス フィロスタキア(Hypoestes phyllostachya)、インパチェンス種(Impatiens spp.)(I.ウォレリアナ(I.Walleriana))、イレシネス(Iresines)、カランコエ種(Kalanchoe spp.)、ランタナ カマラ(Lantana camara)、ラバテラ トリメストリス(Lavatera trimestris)、レオノティス レオヌルス(Leonotis leonurus)、リリアム(Lilium)、メセンブリアンテマム(Mesembryanthemum)、ミムラス(Mimulus)、ネメシア(Nemesia)、テーゲィテス(Tagetes)、ダイアンサス種(Dianthus spp.)(カーネーション(carnation))、カンナ(Canna)、オキサリス(Oxalis)、ベリス(Bellis)、ペラルゴニウム種(Pelargonium spp.)(P.ペルタタム(P.peltatum)、P.ゾナル(P.Zonale))、ビオラ種(Viola spp.)(パンジー(pansy))、ペチュニア(Petunia)、プレクトランサス(Plecthranthus)、ポインセチア(Poinsettia)、パルテノキッスス種(Parthenocissus spp.)(P.クインクエフォリア(P.Quinquefolia)、P.トリクスピダタ(P.Tricuspidata))、プリムラ(Primula)、ラナンキュラス(Ranunculus)、ローザ種(Rosa spp.)(バラ(rose))、サルビア(Salvia)、スカエヴォラ アエモラ(Scaevola aemola)、シザンサス ウィセトネンシス(Schizanthus wisetonensis)、ソラヌム(Solanum)、サフィニア(Surfinia)、テーゲィテス種(Tagetes spp.)、ニコチニア(Nicotinia)、バーベナ種(Verbena spp.)、ジニア種(Zinnia spp.)及び他の花壇用植物。好適な本分類の中にある観賞用作物は、ビオラ、ペチュニア、ベゴニア、インパチェンス、ゼラニウム(種子及び挿し木由来を含む)、クリサンスマム(挿し木由来を含む)、ローザ(鉢植え植物及び挿し木由来を含む)、ポインセチア、ラナンキュラス、フクシア、サルビア及びホルテンシアである。
【0047】
本発明の組成物は、更に植物繁殖材料、例えば果実等の種子、塊茎又はカーネル(kernel)の腹足類からの保護に適している。繁殖材料は、植付け前に例えば浸漬、噴霧又は播種前の種子粉衣によって組成物で処理され得る。或いは組成物は、繁殖材料が植え付けられる場所(例えば地面上、種子畝間内、又は鉢植え植物生育媒体中)に直接施用され得る。本発明は、腹足類から貯蔵製品を保護するためにも使用され得る。
【実施例】
【0048】
以下の実施例は、本発明を更に説明するために示すものであり、本発明を限定することを意図するものではない。
【0049】
[実施例1]
D−レチキュラタムの強制摂取試験
強制摂取試験は、フィールドナメクジ、デロセラス レチキュラタムを用いて設定した。ストロビルリン、アゾキシストロビンを含む製剤をナメクジの腹に直接注入した。製剤(Dynasty(商標)100FS)の詳細は;
アゾキシストロビン 100FS ミルベース 10 %w/v
2%のキサンタンガム 17.5%w/v
脱イオン水 76.5%w/vである。
【0050】
ナメクジを野外収集し、強制摂取試験前48時間絶食させた。各ナメクジの重さを量り、10〜20分間二酸化炭素を用いて麻酔した。試験溶液を寒天ゼリー(1.0%w/v)中に導入して、逆流の危険性を減らした。それぞれのナメクジについて、10μl分割量の暖かい寒天混合物を、微細ガラスマイクロシリンジを用いて口腔内に注入し、ナメクジ作物中にそっと放した。その後、各ナメクジを、湿潤の未漂白の吸い取り紙を敷いたラベル付ペトリ皿内に導入した。各処理につき20匹のナメクジを導入した。比較対照として暖かい寒天ゲルの未処理コントロールを注入した。
【0051】
処理されたナメクジを制御された環境条件下(12時間光周期、15℃、90%相対湿度)で維持し、ナメクジの健康評価を3日間かけて記録した。ナメクジの健康状態を以下の何れかのカテゴリーに分類した。
・ 健常:兆候なしを示す
・ 影響有り:いくつかの中毒兆候、過剰な粘液産生/奇形を示す
・ 死
【0052】
結果を表1に示す。
【表1】

【0053】
以上の結果は、アゾキシストロビンがD−レチキュラタムナメクジに対して活性であり、アゾキシストロビン濃度の増大及び時間経過に従って有効性が増加することを示す。
【0054】
[実施例2]
多様なストロビルリン化合物を用いたデロセラス・レチキュラタムの強制摂取試験
成体D.レチキュラタムを、水を注いだ混合した草の鉢からフィールド収集し、湿った、漂白されていない吸い取り紙が敷かれたプラスチックの箱の中で、且つ制御された環境条件下(12時間光周期、10℃、90%RH))で保持した。ナメクジには小麦穀物及び新鮮な葉の混合物上で、試験に先立ち最大1週間を超えずにアドリブで餌を与えた。その後にナメクジを処理前の48時間飢えさせた。
【0055】
個々のナメクジの重さを量り、10〜20分間COを用いて麻酔した。試験溶液を寒天ゼリー(1.0%w/v)中に導入して、逆流の危険性を減らした。その後に20μl分割量の暖かい寒天混合物を、微細ガラスマイクロシリンジを用いてそれぞれのナメクジの口腔内に注入し、ナメクジ作物中にそっと放した。その後、各ナメクジを、湿潤の未漂白の吸い取り紙を敷いたラベル付ペトリ皿内に導入した。処理適用後に、ナメクジを制御された環境条件下(12時間光周期、10℃、90%RH)で維持し、ナメクジの健康状態を3日間かけて記録した。ナメクジの健康状態を以下の4つのカテゴリーの1つの中に分類した。
・ 健常(兆候なしを示す)
・ 影響有り(いくつかの中毒兆候、過剰な粘液産生/奇形を示す)
・ 瀕死(重篤に影響/麻痺されて、優しい刺激への応答に対して動くことができない)
・ 死
【0056】
各処理について、20匹のナメクジを注入した。表2に処理方法を示す。表3に結果を、各処理で試験したナメクジ総数に対するパーセンテージとして表す。
【0057】
【表2】

【0058】
【表3】

【0059】
暖かい寒天ゲルの形態にある未処理コントロールを、比較目的のためにそれぞれの試験バッチに注入した。未処理の寒天ゲルを強制摂取させた場合は、ナメクジの死亡は観察されなかった。
【0060】
アゾキシストロビン(処理1〜4)は、ナメクジを殺すのに極めて有効であることを示した。プロビット解析では、平均濃度の0.068mg a.i./ナメクジが個体数の99%を殺すことを示したので、アゾキシストロビンがデロセラスレチキュラタムに対して大いに毒性であることを示唆している。処理5及び6は、「ブランク製剤」コントロール、すなわちAmistar製剤(250SC)と同一であるが、アゾキシストロビンが存在しないものであった。結果は、これらのコントロールについては殆ど活性がないことを示し、アゾキシストロビン等のストロビルリン化合物の存在が軟体動物駆除効果の鍵であることを示している。
【0061】
更に処理8(トリフロキシストロビン)及び10(フルオキサストロビン)は、0.5mg a.i./ナメクジで十分なナメクジ死亡レベルを提供した。
【0062】
[実施例3]
多様なナメクジ種に対するアゾキシストロビン(FS製剤)及びピコキシストロビンの強制摂取試験
本試験で使用した方法は、ナメクジ種としてデロセラス レチキュラタム、アリオン ジスチンクツス、アリオン ファシアツス及びタンドニア ブダペステンシスを収集し、試験したことを除き、実施例2に記載のものと同じであった。
【0063】
それぞれの処理について、20匹のナメクジに注入した。表4に処理方法を示す。表5に結果を、各処理で試験したナメクジ総数に対するパーセンテージとして示す。
【0064】
【表4】

【0065】
【表5】

【0066】
暖かい寒天ゲルの形態にある未処理コントロールを、比較目的のためにそれぞれの試験バッチに注入した。未処理の寒天ゲルを強制摂取させた場合は、ナメクジの死亡は観察されなかった。
【0067】
ピコキシストロビン(処理1〜4)は、0.05mg a.i./ナメクジと同等以上の用量で施用される場合に、ナメクジを殺すのに極めて有効であることを示した。プロビット解析では、平均濃度の0.198mg a.i./ナメクジが個体数の99%を殺すことを示したので、ピコキシストロビンがデロセラス レチキュラタムに対して大いに毒性であることを示唆している。
【0068】
アゾキシストロビンは、既にD.レチキュラタムに対して0.1mg a.i./ナメクジと同等の濃度で大いに軟体動物駆除性であることが示されている。これらの発見の結果として、アゾキシストロビンを3つの他のナメクジ種に対してスクリーニングし、処理の種特異性を評価した。結果は、アゾキシストロビン(100FS製剤の形態において施用された)が全ての3つの種に対して効果的であることを示した。プロビット解析は、個体数の約99%を殺すためには、アゾキシストロビンが、A.ジスチンクツスに対して0.183mg a.i./ナメクジ、A.ファシアツスに対して0.904mg a.i./ナメクジ及びT.ブダペステンシスに対して0.163mg a.i./ナメクジと同等の濃度で送達されることが必要であるだろうということを示した。かかる発見は、おそらく約0.1mg a.i./ナメクジの濃度が、大きさに関係なく全ての認識されたナメクジの害虫種に対して有効であることを示唆する。
【0069】
処理19(Dynasty 1OOFS製剤)及び20(アゾキシストロビンが存在しない「ブランク」1OOFS製剤)についての結果の比較は、ブランク製剤は軽度の軟体動物駆除活性を有するが、アゾキシストロビンは良好なナメクジ死亡レベルを提供するために存在しなければならないということを示す。製剤中に存在する界面活性剤は、ナメクジの腹の中へのストロビルリン化合物の取り込みを改良し得ると考えられる。
【0070】
[実施例4]
多様なナメクジ種に対するアゾキシストロビン(SC製剤)の強制摂取試験
本試験において使用した方法は、以下のナメクジ種:デロセラス レチキュラタム、アリオン ジスチンクツス、アリオン ファシアツス及びタンドニア ブダペステンシスが収集され、試験されたことを除き、実施例2に記載のものと同じであった。
【0071】
それぞれの処理について、少なくとも20匹のナメクジに注入した。表6は処理方法を示す。結果は表7に示し、それぞれの処理について試験されたナメクジの総数のパーセンテージとして示す。
【0072】
【表6】

【0073】
【表7】

【0074】
結果は、アゾキシストロビン(250SC製剤の形態において施用された)が試験された全ての4つのナメクジ種に対して有効であることを示す。
【0075】
実施例3と同様にブランク製剤(処理5)は、いくらかの活性を有するが、これはアゾキシストロビンが存在する場合に観察された活性と同じくらい良好ではない(処理1、同じナメクジ種と比較する)。
【0076】
[実施例5]
アゾキシストロビン及び鉄キレートの強制摂取試験
本試験で使用した方法は、実施例2に記載の方法と同じである。試験した処理を表9に示す。また、結果を表9に、それぞれの処理について試験されたナメクジの総数のパーセンテージとして示す。
【0077】
【表8】

【0078】
【表9】

【0079】
上記結果は、鉄キレートとアゾキシストロビンを同等比率の混合物として施用すると、各化合物の単独使用よりもはるかに優れたナメクジの制御が達成されることを示す。
【0080】
[実施例6]
軟体動物駆除活性における界面活性剤の潜在的効果を確立するための試験
本試験で使用した方法は、実施例2に記載の方法と同じである。表10に試験した処理を示す。表11に結果を、それぞれの処理について試験されたナメクジの総数のパーセンテージとして示す。それぞれの処理について20匹のナメクジを試験した。比較のしやすさのために、施用されたそれぞれの処理の濃度は、Amistar(商標)の処理において0.1mg a.i./ナメクジの率で施用されたそれぞれの成分の量と同等であった。
【0081】
【表10】

* Attplus(商標)242
【0082】
【表11】

【0083】
工業用等級アゾキシストロビンを寒天中へ導入すること(ひいてはナメクジへ強制摂取されるアゾキシストロビンの濃度を制御すること)における困難性のために、処理1の結果は信頼できるものではなく、またアゾキシストロビンの本質的な軟体動物駆除活性を適切に示し得ない。
【0084】
結果は、界面活性剤のみ(処理2)、及びブランク製剤(処理3)の両方の処理がいくらかのナメクジ死亡率をもたらしたが、追加的なアゾキシストロビンの存在が100%のナメクジ死亡率という優れた結果を与えたことを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
腹足類を制御する方法であって、軟体動物駆除有効量のストロビルリン化合物を含む組成物に腹足類を暴露することを含んでなる方法。
【請求項2】
前記ストロビルリン化合物が組成物の形態で施用される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記組成物が更に少なくとも1つの界面活性剤を含んでなる、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記組成物が更に少なくとも1つの更なる軟体動物駆除化合物を含んでなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記組成物が更に鉄キレートを含んでなる、請求項5に記載の方法。
【請求項6】
前記腹足類がサブクラス有肺亜綱由来である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記腹足類が、ヘリクス種(Helix spp.)、アグリオリマックス種(Agriolimax spp.)、リマクス種(Limax spp.)、ミラクス種(Milax spp.)、アリオン種(Arion spp.)、ポマセア種(Pomacea spp.)及びデロセラス種(Deroceras spp.)からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ストロビルリン化合物が、アゾキシストロビン、ピコキシストロビン、トリフロキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシムメチル及びピラクロストロビンからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ストロビルリン化合物がアゾキシストロビンである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ストロビルリン化合物が、腹足類が存在する場所に施用される、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記ストロビルリン化合物が餌組成物の形態であり、前記餌組成物が担体と、任意により誘引物質とを含んでなる、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
植物への軟体動物損害を減少させるための方法であって、植物又は植物を取り囲む場所を、軟体動物駆除有効量のストロビルリン化合物で処理することを含んでなる方法。
【請求項13】
腹足類を制御するための組成物であって、
a)軟体動物駆除有効量のストロビルリン化合物、
b)軟体動物誘引物質、及び、
c)任意により担体を含んでなる組成物。
【請求項14】
前記軟体動物誘引物質又は担体が、誘食剤である、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
更に少なくとも1つの界面活性剤を含んでなる、請求項15に記載の組成物。
【請求項16】
少なくとも1つの更なる軟体動物駆除化合物を含んでなる、請求項13〜15のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項17】
更に鉄キレートを含んでなる、請求項16に記載の組成物。
【請求項18】
ストロビルリン化合物を含んでなる組成物の、腹足類を制御するための使用。

【公表番号】特表2011−510921(P2011−510921A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−543577(P2010−543577)
【出願日】平成21年1月27日(2009.1.27)
【国際出願番号】PCT/GB2009/000229
【国際公開番号】WO2009/095656
【国際公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】