説明

軟弱地山のトンネル施工方法

【課題】工期の短縮化を図りつつトンネル掘削時の沈下を効果的に防止する上で有利な軟弱地山のトンネル施工方法を提供する。
【解決手段】トンネル10の全断面に対応する切羽12の周囲を除く部分にトンネル10の延在方向に沿って複数の第1の鏡ボルト14を専用の施工装置を用いて打設すると共に、切羽12の周囲にトンネル10の内部から離間する方向に沿って複数の第2の鏡ボルト16を専用の施工装置を用いて打設することにより切羽12を補強する補強工程を行う。次に、補強された切羽12を、不図示の掘削機を用いて第1の鏡ボルト14および第2の鏡ボルト16を破壊しつつ掘削し、トンネル10の全断面をトンネル10の延在方向に沿って掘削する掘削工程を行う。これにより、地山2にトンネル空洞部18が掘削され、これによりトンネル空洞部18の周面1802が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は軟弱地山のトンネル施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、軟弱地山におけるトンネル掘削では、多くの場合、トンネル断面を上半と下半に分け、上半を先進させて掘削する上半先進ベンチカット工法が採用されている(特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−170486号公報
【特許文献2】特開平10−115187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のベンチカット工法は、トンネル断面の上半を掘削後、下半を掘削するため、大型の施工機械が使用できず、工期の短縮化を図る上で不利がある。
また、トンネル断面の上半を掘削後、下半を掘削するため、下半を掘削時に上半全体が下向きに沈下する不都合が生じやすい不利がある。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、工期の短縮化を図りつつトンネル掘削時の沈下を効果的に防止する上で有利な軟弱地山のトンネル施工方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述の目的を達成するため、本発明は、軟弱な地山にトンネルを施工する軟弱地山のトンネル施工方法であって、前記トンネルの全断面に対応する切羽の周囲を除く部分に前記トンネルの延在方向に沿って複数の第1の鏡ボルトを打設すると共に、前記切羽の周囲に前記トンネルの内部から離間する方向に沿って複数の第2の鏡ボルトを打設することにより前記切羽を補強する補強工程と、前記補強された切羽を、前記第1の鏡ボルトおよび前記第2の鏡ボルトを破壊しつつ掘削し、前記トンネルの全断面を前記トンネルの延在方向に沿って掘削する掘削工程とを備え、前記補強工程は、前記地山の掘削が進行し前記第1の鏡ボルトの地山に打ち込まれた部分の長さが短くなって所定の長さとなる毎に、前記第1の鏡ボルトおよび前記第2の鏡ボルトが前記切羽から新たに打設されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、第1、第2の鏡ボルトを切羽に打設することにより軟弱な地山の切羽を補強し、これにより切羽をあたかも壁として扱い、切羽に支保効果を発揮させる。
そのため、軟弱な地山であってもトンネルの全断面を掘削することが可能となる。
したがって、従来のベンチカット工法に比較して大型の施工機械が使用でき、工期の短縮化を図りつつトンネルの沈下を効果的に防止する上で有利となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施の形態の施工方法を説明するトンネル10の正面図である。
【図2】(A)は第1、第2の鏡ボルト14、16が地山2に打設された状態を示すトンネル10の側面断面図、(B)はトンネル10の平面断面図である。
【図3】(A)は地山2が掘削された状態を示すトンネル10の側面断面図、(B)はトンネル10の平面断面図である。
【図4】(A)は新たな第1、第2の鏡ボルト14、16が地山2に打設された状態を示すトンネル10の側面断面図、(B)はトンネル10の平面断面図である。
【図5】(A)はインバート22が施工された状態を示すトンネル10の側面断面図、(B)はトンネル10の平面断面図である。
【図6】(A)はさらに地山2が掘削されインバート22が施工された状態を示すトンネル10の側面断面図、(B)はトンネル10の平面断面図である。
【図7】支保工20の施工を説明するトンネル10の正面図である。
【図8】支保工20の施工を説明するトンネル10の側面断面図である。
【図9】工程を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に本発明の実施の形態について図1乃至図9を参照して説明する。
本実施の形態においては、図1、図2(A),(B)に示すように、トンネル10を掘削しようとする地山2は切羽12が自立できない軟弱地山であるものとして説明する。
【0009】
予め、第1、第2の鏡ボルト14、16を用意しておく。
第1、第2の鏡ボルト14、16は、直線状に延在する断面が円筒形の管体と、管体に設けられ該管体の内周と外周とを連通する複数の孔とを備え、専用の施工装置を用いて切羽12に打設されるものである。
本実施の形態では、管体は鋼製であり、管体の周方向および長手方向に間隔をおいて管体破壊用の複数の切れ目(スリット)が設けられている。
管体の長さLは例えば12m乃至24mであり、管体の直径Dは例えば60mmである。
このような第1、第2の鏡ボルト14、16として従来公知のさまざまな鏡ボルトが使用可能である。
【0010】
まず、切羽12に打設する第1、第2の鏡ボルト14、16の本数を決定する(図9:ステップS10)。言い換えると、1本の鏡ボルトが担当する切羽12の面積の大きさを決定する。
第1、第2の鏡ボルト14、16の本数は、地山2の性状や地山2の変位状況に基づいて適宜決定すればよい。
地山2の性状としては、地山2の土質、ヤング率、ポアソン比など従来公知のさまざまな計測項目を適宜採用することができる。
地山2の変位状況は切羽前方変位計を用いて計測することができる。
切羽前方変位計は、切羽に設けた孔内に設置することで切羽前方の変位を計測するものであり、このような切羽前方変位計として、スイス国のSOLEXPERTS社製の製品名Trivecなど従来公知のさまざまな計測機器が使用可能である。
【0011】
図1、図2(A),(B)に示すように、トンネル10の全断面に対応する切羽12の周囲を除く部分にトンネル10の延在方向に沿って複数の第1の鏡ボルト14を専用の施工装置を用いて打設すると共に、切羽12の周囲にトンネル10の内部から離間する方向に沿って複数の第2の鏡ボルト16を専用の施工装置を用いて打設することにより切羽12を補強する補強工程を行う(図9:ステップS12)。
第1、第2の鏡ボルト14、16の打設は、管体が切羽12から地山2に打ち込まれると共に、管体が地山2に打ち込まれた状態で管体にモルタルが注入されることでモルタルが内周に充填されると共に、モルタルが内周から孔を介して外周と地山2との間に充填されることでなされる。
本実施の形態では、軟弱な地山2の地盤を改良し切羽12を補強するために、モルタルの管体への注入圧力が2〜3MPaとされる。
注入圧力が2〜3MPaであると、モルタルの地山2への充填が必要十分なものとなり地盤改良を適切に行う上で有利となる。
注入圧力が2MPaを下回ると、モルタルの地山2への充填が不足し地盤改良を適切に行う上で不利があり、3MPaを超過すると、モルタルの地山2への充填が過剰となり工事費、労力、時間が無駄になる点で不利となる。
【0012】
次に、図3(A),(B)に示すように、補強された切羽12を、不図示の掘削機を用いて第1の鏡ボルト14および第2の鏡ボルト16を破壊しつつ掘削し、トンネル10の全断面をトンネル10の延在方向に沿って掘削する掘削工程を行う(図9:ステップS14)。これにより、地山2にトンネル空洞部18が掘削され、これによりトンネル空洞部18の周面1802が形成される。
したがって、第1の鏡ボルト14は掘削の進行に伴い全長にわたって破壊されるが、第2の鏡ボルト16は、周面1802からトンネル空洞部18の内側に位置する部分のみが破壊され、周面1802から地山2に打設された部分は残存することになる。
なお、必要に応じて掘削工程に先立って水抜きを実施しておく。
このような掘削機として、自由断面掘削機、バックホー、ブレーカなど従来公知のさまざまな掘削機が使用可能である。
この場合、切羽12が、トンネル空洞部18側に凹状の曲面切羽となるように掘削すると、切羽12の安定性をより確保する上で有利となる。
【0013】
次に、掘削機によって切羽12から掘削されたズリ(土砂)を搬出するズリ出し工程を行う(図9:ステップS16)。ズリ出し工程は、例えば、トンネル10内を自走するトラックによって行ってもよく、あるいは、コンベアベルトによって行ってもよく、従来公知のさまざまな装置、方法が採用可能である。
【0014】
次に、切羽12の掘削を停止し、支保工の設置作業を行うための準備として、切羽12と、トンネル空洞部18の周面1802に対してコンクリートを薄く吹き付ける1次吹き付け工程を行う(図9:ステップS18)。
1次吹き付け工程により切羽12や周面1802から土砂が落下することが防止され支保工の設置作業の円滑化が図られる。
【0015】
次に、図8に示すように、掘削工程によって掘削されたトンネル空洞部18の下部を除く部分でトンネル空洞部18の延在方向に間隔をおいた複数箇所に、それぞれトンネル空洞部18の周面1802に沿って型鋼からなる支保工20を設置する支保工設置工程を行う(図9:ステップS20)。
支保工20を構成する型鋼としてはH型鋼など従来公知のさまざまな型鋼が使用可能である。
【0016】
図7に示すように、支保工20は、周面1802のうち上部を支える第1の支保工2002と、第1の支保工2002の両端に接続され周面1802のうち左右の側部を支える第2、第3の支保工2004、2006とを有し、第1の支保工2002と第2、第3の支保工2004、2006はヒンジで接続されている。
トンネル空洞部18を支保工20で補強する場合、トンネル空洞部18の周面1802の上部に最も力が加わる。特に本発明では軟弱な地山2を対象としているのでこの力は大きくなる。
しかしながら、上記のような支保工20を用いると、周面1802の上部を支持する第1の支保工2002は、その延在方向の中間部に継ぎ目を有することなく単一の部材となっており、その延在方向の両端が第2、第3の支保工2004、2006で支持されているため、支保工20の強度を確保し支保効果を効果的に発揮させることができ、トンネル空洞部18の補強を確実に行う上で有利となる。
【0017】
なお、従来のベンチカット工法では、トンネル空洞部を支保工で補強する場合、4つの型鋼で支保工を構成している。
すなわち、上半の掘削後に、接続された2つの型鋼を設置して周面を支持させ、したがって、接続された2つの型鋼で周面の上部を支持する。
そして、下半の掘削後に上記の2つ型鋼のそれぞれに1つずつ型鋼を接続することにより、合計4つの型鋼で周面を支持する。
そのため、周面の上部を支持する2つの型鋼の接続部分に、周面の上部から大きな力が加わるため、支保工の強度を確保する上で不利となり、本発明のような軟弱な地山を対象とし、トンネルの全断面を掘削していく場合に不適となる。
【0018】
次に、支保工20と支保工20との間に位置する周面1802に対してコンリートを吹き付ける2次吹き付け工程を行う(図9:ステップS22)。
2次吹き付け工程で吹き付けるコンクリートの厚さは、支保工20を構成する型鋼の高さと同じ程度である。
2次吹き付け工程で吹き付けられたコンクリートは、1次吹き付け工程で吹き付けられたコンクリートの上に吹き付けられることから、第2の鏡ボルト16が周面1802から露出する部分は、1次吹き付け工程で吹き付けられたコンクリートを介して2次吹き付け工程で吹き付けられたコンクリートと接合される。
なお、1次吹き付け工程、支保工設置工程、2次吹き付け工程は、トンネル空洞部18を所定長掘削する毎に、例えば1m掘削する毎に行う。
【0019】
次に、図5(A),(B)に示すように、地山2の掘削が所定の距離進行される毎に、掘削されたトンネル空洞部18の底部にインバート設置用の凹部1810をトンネル空洞部18に沿って掘削するインバート掘削工程を行う(図9:ステップS24)。
そして、凹部1810にコンクリートを打設するインバート打設工程を行い、これによりインバート22を施工する(図9:ステップS26)。これによりインバート22はその幅方向の両端が、2次吹き付け工程で周面1802に形成されたコンクリートの部分に結合され一体化される。
インバート22は、掘削機による切羽12の掘削工程に支障がない範囲で切羽12に近接した箇所まで施工することができる。
具体的には、インバート22と切羽12との距離は、例えば8m〜16m程度確保すればよく、インバート22は切羽12に近接した箇所まで施工することができる。
したがって、インバート22を、周面1802に形成されたコンクリートの部分に早期に結合させることができ、トンネル空洞部18の安定性を早期に確保する上で有利となる。
なお、インバート22は、鉄筋コンクリートで構成しても、無筋コンクリートで構成してもよい。あるいは、インバート22は、凹部1810に型鋼を設置したのち凹部1810にコンクリートを吹き付けることで構成してもよい。
【0020】
地山の掘削が進行し第1の鏡ボルト14の地山2に打ち込まれた部分の長さが短くなり、所定の長さになったならば、第1の鏡ボルト14および第2の鏡ボルト16を切羽12から新たに打設する補強工程を行う(図9:ステップS12)。
すなわち、本実施の形態では、既に打設されている第1の鏡ボルト14の長さLがL/2になった時点で、第1の鏡ボルト14および第2の鏡ボルト16を切羽12から新たに打設する。
言い換えると、地山2の掘削が進行し第1の鏡ボルト14の地山2に打ち込まれた部分の長さが短くなって所定の長さとなる毎に、第1の鏡ボルト14および第2の鏡ボルト16を切羽12から新たに打設していく。
このようにすることで、切羽12の前方に常に一定の長さ以上の第1の鏡ボルト14および第2の鏡ボルト16が位置することになり、軟弱な地山の切羽12の補強を確実に行い、これにより切羽をあたかも壁として扱い、切羽に支保効果を発揮させることができる。
【0021】
なお、本実施の形態では、2次吹き付け工程の後、インバート22を施工したのち補強工程を行う場合について説明したが、2次吹き付け工程の後、補強工程を先行して行ったのち、インバート22を施工するようにしてもよい。
【0022】
以上の工程(ステップS10乃至S26)を繰り返して実行することにより、図6(A)、(B)に示すように、トンネル10が施工される。
【0023】
本実施の形態によれば、第1、第2の鏡ボルト14、16によって切羽12を補強し、補強された切羽12を第1、第2の鏡ボルト14、16を破壊しつつトンネル10の延在方向に沿って掘削し、掘削により第1の鏡ボルト14の地山2に打ち込まれた部分の長さが短くなって所定の長さとなる毎に、第1の鏡ボルト14および第2の鏡ボルト16を切羽12から新たに打設するようにした。
したがって、軟弱な地山2の切羽12を確実に補強することができ、言い換えると軟弱な地山2の切羽12を定量的に補強しているため、切羽12を壁として扱うことができ支保効果を効果的に発揮させることができるため、軟弱な地山2に対してトンネル10の全断面を掘削することができる。
そのため、従来のベンチカット工法に比較して大型の施工機械が使用でき工期の短縮化を図る上で有利となり、しかも、トンネル10の沈下を効果的に防止する上で有利となる。
【0024】
また、本実施の形態によれば、第2の鏡ボルト16は、周面1802からトンネル空洞部18の内側に位置する部分のみが破壊され、周面1802から地山2に打設された部分は残存するため、この残存する第2の鏡ボルト16が周面1802に形成されたコンクリートの部分と結合される。
そのため、フォアポーリングやロックボルトを施工する工程を省くことができるので、工期の短縮化を図る上でより有利となることは無論のこと、材料コストの低減化を図る上でも有利となる。
【符号の説明】
【0025】
2……地山
10……トンネル
12……切羽
14……第1の鏡ボルト
16……第2の鏡ボルト
18……トンネル空洞部
1802……周面
1810……インバート設置用の凹部
20……支保工
2002……第1の支保工
2004……第2の支保工
2006……第3の支保工
22……インバート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軟弱な地山にトンネルを施工する軟弱地山のトンネル施工方法であって、
前記トンネルの全断面に対応する切羽の周囲を除く部分に前記トンネルの延在方向に沿って複数の第1の鏡ボルトを打設すると共に、前記切羽の周囲に前記トンネルの内部から離間する方向に沿って複数の第2の鏡ボルトを打設することにより前記切羽を補強する補強工程と、
前記補強された切羽を、前記第1の鏡ボルトおよび前記第2の鏡ボルトを破壊しつつ掘削し、前記トンネルの全断面を前記トンネルの延在方向に沿って掘削する掘削工程とを備え、
前記補強工程は、前記地山の掘削が進行し前記第1の鏡ボルトの地山に打ち込まれた部分の長さが短くなって所定の長さとなる毎に、前記第1の鏡ボルトおよび前記第2の鏡ボルトが前記切羽から新たに打設される、
ことを特徴とする軟弱地山のトンネル施工方法。
【請求項2】
前記第1、第2の鏡ボルトは、管体と、前記管体に設けられ該管体の内周と外周とを連通する複数の孔と、前記管体の周方向および長手方向に間隔をおいて設けられた前記管体破壊用の複数の切れ目とを備え、
前記第1、第2の鏡ボルトの打設は、前記管体が前記地山に打ち込まれた状態で前記管体にモルタルが注入されることで前記モルタルが前記内周に充填されると共に、前記モルタルが前記内周から前記孔を介して前記外周と前記地山との間に充填されることでなされ、
前記モルタルの前記管体への注入圧力が2〜3MPaである、
ことを特徴とする請求項1記載の軟弱地山のトンネル施工方法。
【請求項3】
前記掘削工程が所定の距離進行する毎に、前記トンネル空洞部の周面に対してコンクリートを薄く吹き付ける1次吹き付け工程、前記トンネル空洞部の延在方向に間隔をおいた複数箇所に、それぞれ前記トンネル空洞部の周面に沿って型鋼からなる支保工を設置する支保工設置工程、前記設置された支保工と支保工との間に位置する前記トンネル空洞部の周面に対してコンリートを吹き付ける2次吹き付け工程を行い、
前記第2の鏡ボルトが前記トンネル空洞部の周面から露出する部分は、前記1次吹き付け工程で吹き付けられたコンクリートを介して前記2次吹き付け工程で吹き付けられたコンクリートと接合される、
ことを特徴とする請求項1または2記載の軟弱地山のトンネル施工方法。
【請求項4】
前記支保工の設置は、前記トンネル空洞部の下部を除く部分で前記トンネル空洞部の周面に沿ってなされ、
前記支保工は、前記周面のうち上部を支える第1の支保工と、前記第1の支保工の両端に接続され前記周面のうち左右の側部を支える第2、第3の支保工とを有し、
前記第1の支保工と前記第2、第3の支保工はヒンジで接続されている、
ことを特徴とする請求項3記載の軟弱地山のトンネル施工方法。
【請求項5】
前記地山の掘削が所定の距離進行される毎に、掘削されたトンネル空洞部の底部にインバート設置用の凹部が前記トンネル空洞部に沿って掘削され、
前記凹部にインバートが施工される、
ことを特徴とする請求項1乃至4に何れか1項記載の軟弱地山のトンネル施工方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−190643(P2011−190643A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−59201(P2010−59201)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(302060926)株式会社フジタ (285)
【Fターム(参考)】