説明

軟弱地盤判定装置、軟弱地盤判定方法及び軟弱地盤判定プログラム

【課題】地盤調査を行っていない場所が軟弱地盤であるかを容易に判定可能な軟弱地盤判定装置、軟弱地盤判定方法及び軟弱地盤判定プログラムを提供することを目的とする。
【解決手段】地盤調査を行った場所の地盤調査の結果に基づき、地盤調査を行っていない場所が軟弱地盤であるか否かを判定する軟弱地盤判定装置であって、建物を建築した建築場所の履歴情報を保存する保存手段と、地盤調査を行った調査場所及び地盤調査の結果の入力を受け付ける受付手段と、保存手段に保存されている履歴情報から、調査場所を含む建築場所を選択して、選択した建築場所が軟弱地盤であるか否かを地盤調査の結果に基づいて判定する判定手段と、判定手段による判定結果を表示する表示手段とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は軟弱地盤判定装置、軟弱地盤判定方法及び軟弱地盤判定プログラムに係り、特に地盤が軟弱地盤であるか否かを判定する軟弱地盤判定装置、軟弱地盤判定方法及び軟弱地盤判定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
建物が不揃いに沈下(家全体が均等に沈下するのではなく、一方向に斜めに傾くような沈下)する現象は不同沈下と呼ばれる。不同沈下が起こると、建物は大きなダメージを受けることになる。不同沈下は軟弱地盤で起こることが知られている。したがって、建物を建築する場合は地盤調査が重要である。しかし、地盤調査は資金と手間が掛かり、全ての土地で行うことは負担が大きい。
【0003】
例えば軟弱地盤については閉鎖謄本や過去の地図等である程度分かる場合もある。特許文献1には、土地の分離統合の情報を日時と変化情報により保存して土地形状を日時ごとに表示する技術が記載されている。このように、ある時期の家屋の地図は土地の変化や家屋の座標情報の変化等から作成できる。
【0004】
建物を建築する場合、従来は地盤調査の負担を小さくする為、閉鎖謄本や過去の地図などで軟弱地盤を推測していた。
【特許文献1】特開平11−213051号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
軟弱地盤のうち自然に形成された軟弱地盤については、閉鎖謄本や過去の地図等である程度分かる場合もある。しかしながら、前に建物を壊した業者が埋め戻し土にガラ(建物を取り壊したあとに出る建築廃材)を混ぜていた場合に発生する人為的に形成された軟弱地盤は閉鎖謄本や過去の地図等から推測することが難しく、地盤調査を行わなければ分からないという問題があった。
【0006】
例えば土地を購入して建物を建築しようとする購入者は、購入した土地が人為的に形成された軟弱地盤であった場合に、不測の損失が発生してしまう。また、地盤調査を行う場合の費用は土地の購入者が負担することが多かった。
【0007】
本発明の一実施形態は、上記の点に鑑みなされたもので、地盤調査を行っていない場所が軟弱地盤であるかを容易に判定可能な軟弱地盤判定装置、軟弱地盤判定方法及び軟弱地盤判定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態は、地盤調査を行った場所の地盤調査の結果に基づき、地盤調査を行っていない場所が軟弱地盤であるか否かを判定する軟弱地盤判定装置であって、建物を建築した建築場所の履歴情報を保存する保存手段と、地盤調査を行った調査場所及び地盤調査の結果の入力を受け付ける受付手段と、前記保存手段に保存されている履歴情報から、前記調査場所を含む前記建築場所を選択して、選択した前記建築場所が軟弱地盤であるか否かを前記地盤調査の結果に基づいて判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【0009】
なお、本発明の一実施形態の構成要素、表現または構成要素の任意の組合せを、方法、装置、システム、コンピュータプログラム、記録媒体、データ構造などに適用したものも本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態によれば、地盤調査を行っていない場所が軟弱地盤であるかを容易に判定可能な軟弱地盤判定装置、軟弱地盤判定方法及び軟弱地盤判定プログラムを提供可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、本発明を実施するための最良の形態を、以下の実施例に基づき図面を参照しつつ説明していく。
【0012】
図1は軟弱地盤を判定するシステムの一実施例の構成図である。図1のシステム1は地図情報システム2,一又は複数の端末3が、インターネットやLANなどのコンピュータネットワーク4を介してデータ通信可能に接続されている。
【0013】
端末3は、図1のシステム1を使用するユーザ(例えば登記所職員など)が操作するものである。地図情報システム2は、不動産登記に必要な情報や軟弱地盤を判定する為に必要な情報の管理、不動産登記に必要な基本的な処理や軟弱地盤を判定する処理等を行うものである。
【0014】
ユーザは端末3を操作し、地図情報システム2が管理している情報を更新し、又、地図情報システム2が管理している情報で不動産登記や軟弱地盤の判定を行う。端末3には情報の更新に必要なユーザインターフェース(UI)や軟弱地盤の判定に必要なUIが地図情報システム2によって提供される。なお、図1のシステム1の詳細は後述する。
【0015】
図2は端末や地図情報システムを実現するコンピュータシステムの一例のハードウェア構成図である。なお、地図情報システム2は、一又は複数のコンピュータシステムにより実現される。
【0016】
図2のコンピュータシステムは、バスBで相互に接続されている入力装置11,出力装置12,ドライブ装置13,補助記憶装置14,主記憶装置15,演算処理装置16及びインターフェース装置17を有するように構成される。
【0017】
入力装置11はキーボードやマウスなどで構成され、各種信号を入力するために用いられる。出力装置12はディスプレイ装置などで構成され、各種ウインドウやデータ等を表示するために用いられる。インターフェース装置17は、モデム,LANカードなどで構成されており、ネットワーク4に接続する為に用いられる。
【0018】
地図情報システム2及び端末3を制御する各種プログラムは、例えば記録媒体18の配布やネットワーク4からのダウンロードなどによって提供される。プログラムを記録した記録媒体18はCD−ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等の様に情報を光学的,電気的或いは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等の様に情報を電気的に記録する半導体メモリ等、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。
【0019】
また、プログラムを記録した記録媒体18がドライブ装置13にセットされると、プログラムは記録媒体18からドライブ装置13を介して補助記憶装置14にインストールされる。ネットワーク4からダウンロードされたプログラムは、インターフェース装置17を介して補助記憶装置14にインストールされる。
【0020】
補助記憶装置14は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイル,データ等を格納する。主記憶装置15は、起動時に補助記憶装置14からプログラムを読み出して格納する。そして、演算処理装置16は主記憶装置15に格納されたプログラムに従って、後述するような各種処理を実現している。
【0021】
図3は地図情報システムの一例の構成図である。地図情報システム3は、登記処理装置21,軟弱地盤判定装置22,登記所地図DB23,地積測量図DB24,建物図面DB25及び根切りDB26が、LANなどのコンピュータネットワーク27を介してデータ通信可能に接続されている。なお、図3の地図情報システム2は、登記処理装置21及び軟弱地盤判定装置22と、登記所地図DB23,地積測量図DB24,建物図面DB25及び根切りDB26とが別々の構成となっているが、登記所地図DB23,地積測量図DB24,建物図面DB25及び根切りDB26を登記処理装置21又は軟弱地盤判定装置22の何れかに含ませる構成としてもよい。
【0022】
登記処理装置21は不動産登記に必要な登記所地図DB23,地積測量図DB24及び建物図面DB25の管理や不動産登記に必要な基本的な処理を行うものである。軟弱地盤判定装置22は軟弱地盤を判定する為に必要な根切りDB26の管理や軟弱地盤を判定する処理を行うものである。なお、図3の地図情報システム2の詳細は後述する。
【0023】
以下では、図1のシステム1で行う不動産登記に必要な情報の更新処理、軟弱地盤を判定する為に必要な情報の更新処理、軟弱地盤の判定処理を順次説明していく。なお、図1のシステム1は悪徳業者がガラを根切りへの埋め戻し土に混ぜることを前提とする。根切り以外へガラを廃棄する為に穴を掘削することは、隣接筆の建物に影響を与える可能性や掘削費用の増大等から実施しないと考えられるからである。
【0024】
(不動産登記に必要な情報の更新処理)
図4は軟弱地盤を判定するシステムの不動産登記に必要な情報の更新処理を説明する為のブロック構成図である。図5は軟弱地盤を判定するシステムの不動産登記に必要な情報の更新処理を表したフローチャートである。図4及び図5では不動産登記に必要な情報の更新処理の一例として分筆時の更新処理を説明する。
【0025】
ステップS1に進み、例えば登記所にある端末3の対象地番入力手段31はユーザから分筆の対象となる地番区域を指定される。ステップS2に進み、地図情報システム2に含まれる登記処理装置21の分筆手段32は分筆に必要なUIを端末3へ提供し、ユーザから入力された情報に基づいて地図分筆時の地図修正処理を実施する。ステップS1及びステップS2は既存処理である。ステップS2の処理により、登記所地図DB23,地積測量図DB24及び建物図面DB25は更新される。
【0026】
図6は登記所地図DBの一例の構成図である。図7は地積測量図DBの一例の構成図である。図8は建物図面DBの一例の構成図である。
【0027】
図6の登記所地図DB23は、結線テーブル,座標値テーブル及び筆属性テーブルを有するように構成される。図7の地積測量図DB24は、結線テーブル,座標値テーブル及び属性テーブルを有するように構成される。また、図8の建物図面DB25は結線テーブル,座標値テーブル及び属性テーブルを有するように構成される。なお、登記所地図DB23,地積測量図DB24及び建物図面DB25が有する各テーブルの詳細は既存のものであるので説明を省略する。
【0028】
ステップS2において登記所地図DB23,地積測量図DB24及び建物図面DB25が更新されると、軟弱地盤判定装置22の根切りテーブル修正手段33はステップS3に進み、図9に示すような建物図形を用いて、建物図形(1F)と分筆線とに交点があるか否かを判定する。図9は建物図形を含む建物図面の一例のイメージ図である。建物図形は図10に示すような筆図形に記入した家屋の場所を示す図形である。図10は筆図形を含む筆図面の一例のイメージ図である。
【0029】
建物図形(1F)と分筆線とに交点があれば、根切りテーブル修正手段33はステップS4に進み、図11に示す根切りDB26の根切り図形テーブルへの登録処理を行う。図11は根切りDBの一例の構成図である。図11の根切りDB26は、根切り図形テーブル,根切り図形座標値テーブル及び根切り図形結線テーブルを有するように構成される。
【0030】
根切り図形テーブルは項目として、地番,SEQ,家屋番号,有効フラグ,ガラ可能性フラグ,変更前SEQ及び建物滅失日を有する構成である。根切り図形座標値テーブルは項目として、点番号,座標値X1及び座標値Y1を有する構成である。また、根切り図形結線テーブルは項目として、SEQ,登記年月日,点番号1及び点番号2を有する構成である。
【0031】
項目「地番」は、地番を識別する為のものである。項目「SEQ」は、レコードを識別する為のものである。項目「家屋番号」は、家屋を識別する為のものである。項目「有効フラグ」は、最新のレコードを識別する為のものである。項目「ガラ可能性フラグ」はガラが埋まっている可能性の高いことを示すものである。項目「変更前SEQ」は、更新前のレコードと対応付けるためのものである。項目「建物滅失日」は、建物滅失登記による建物滅失日を設定するためのものである。
【0032】
また、根切り図形座標値テーブル及び根切り図形結線テーブルは図12に示すような根切り図形を作図する為の、点と、その点を結線する為の情報とを有するものである。図12は根切り図形を含む根切り図面の一例のイメージ図である。根切り図形は、図10に示すような筆図形に記入した根切りの場所を示す図形である。ここで、根切りとは建物を建築するとき(または建物を取り壊すとき)、建物の基礎を作るため(または壊すため)に地盤を掘削することをいう。
【0033】
具体的に、根切りテーブル修正手段33は建物図形と分筆線とに交点があれば、その分筆線に合わせて根切り図形を分割する。根切りテーブル修正手段33は分割された根切り図形の情報を、根切り図形テーブルに登録する。根切りテーブル修正手段33は、分割前の根切り図形の情報を表す根切り図形テーブルのレコードの項目「SEQ」の値を、分割後の根切り図形の情報を表す根切り図形テーブルのレコードの項目「変更前SEQ」に設定する。
【0034】
ステップS5に進み、根切りテーブル修正手段33は図11の根切りDB26の根切り図形座標値テーブルに、根切り図形の分割に伴う新たな点の座標値を登録する。ステップS6に進み、根切りテーブル修正手段33は、図11の根切りDB26の根切り図形結線テーブルに、根切り図形の分割に伴う新たな結線情報を登録する。根切りテーブル修正手段33はステップS6の処理後、ステップS7に進む。なお、ステップS3で建物図形と分筆線とに交点がない場合も根切りテーブル修正手段33はステップS7に進む。
【0035】
ステップS7では、根切りテーブル修正手段33が、提出された建物図面の1F部分の建物図形が、管理されている建物図面の1F部分の建物図形と同じか否かを判定する。提出された建物図面の1F部分の建物図形が、管理されている建物図面の1F部分の建物図形と同じでなければ、根切りテーブル修正手段33はステップS8に進み、新しい建物図面をもとに、新たな根切り図形を作成し、根切り図形テーブルに登録する。
【0036】
ステップS9に進み、根切りテーブル修正手段33は図11の根切りDB26の根切り図形座標値テーブルに、新たな根切り図形に伴う新たな点の座標値を登録する。ステップS10に進み、根切りテーブル修正手段33は、図11の根切りDB26の根切り図形結線テーブルに、新たな根切り図形に伴う新たな結線情報を登録する。根切りテーブル修正手段33はステップS10の処理後、ステップS11に進む。
【0037】
なお、ステップS7において、提出された建物図面の1F部分の建物図形が、管理されている建物図面の1F部分の建物図形と同じである場合も、根切りテーブル修正手段33はステップS11に進む。ステップS11では、根切りテーブル修正手段33が、建物滅失登記か否かを判定する。
【0038】
建物滅失登記であれば、根切りテーブル修正手段33はステップS12に進み、図11の根切り図形テーブルの項目「建物滅失日」に建物滅失日を設定した後、図5に示したフローチャートの処理を終了する。また、ステップS11において、建物滅失登記でない場合も、根切りテーブル修正手段33は図5に示したフローチャートの処理を終了する。
【0039】
(軟弱地盤を判定する為に必要な情報の更新処理)
図13は軟弱地盤を判定するシステムの軟弱地盤を判定する為に必要な情報の更新処理を説明する為のブロック構成図である。図14は軟弱地盤を判定するシステムの軟弱地盤を判定する為に必要な情報の更新処理を表したフローチャートである。
【0040】
ステップS21に進み、例えば登記所にある端末3の座標値入力手段41はユーザから地盤調査によりガラが発見された地点の座標値を入力される。座標値入力手段41は入力された座標値を地図情報システム2に含まれる軟弱地盤判定装置22の根切りテーブル情報抽出・更新手段42に通知する。地図情報システム2に含まれる根切りテーブル情報抽出・更新手段42は軟弱地盤を判定する為に必要な情報の更新に必要なUIを端末3へ提供する。そして、根切りテーブル情報抽出・更新手段42は端末3から地盤調査の結果を通知される。
【0041】
ステップS22に進み、根切りテーブル情報抽出・更新手段42はステップS21で通知された座標値に対応し、且つ、項目「有効フラグ」が「有効」になっている情報(ある根切り図形を示す最新のレコード)を図11に示す根切り図形テーブルから抽出する。
【0042】
ステップS23に進み、根切りテーブル情報抽出・更新手段42は地盤調査の結果をステップS22で抽出した最新のレコードの項目「ガラ可能性フラグ」に設定する。根切りテーブル情報抽出・更新手段42はステップS24に進み、ステップS23で設定した地盤調査の結果(ガラ可能性フラグの設定値)を退避する。
【0043】
ステップS25に進み、根切りテーブル情報抽出・更新手段42はステップS22で抽出した最新のレコードの項目「変更前SEQ」をもとに、親レコードを根切り図面テーブルから検索する。
【0044】
ステップS26に進み、根切りテーブル情報抽出・更新手段42はステップS24で退避した地盤調査の結果(ガラ可能性フラグの設定値)を、ステップS25で検索により抽出した親レコードに設定する。
【0045】
ステップS27に進み、根切りテーブル情報抽出・更新手段42はステップS25で検索により抽出した親レコードの項目「変更前SEQ」の設定値が「初期」であるか否かを判定する。ステップS25で検索により抽出した親レコードの項目「変更前SEQ」の設定値が「初期」でなければ、根切りテーブル情報抽出・更新手段42はステップS25に戻り、前回のステップS25で検索により抽出した親レコードの項目「変更前SEQ」の設定値をもとに、更なる親レコードを根切り図面テーブルから検索する。
【0046】
そして、根切りテーブル情報抽出・更新手段42は前述したステップS26及びS27の処理を行う。ステップS25〜S27の処理は、ステップS25で検索により抽出した親レコードの項目「変更前SEQ」の設定値が「初期」であると判定されるまで繰り返し行われる。ステップS25で検索により抽出した親レコードの項目「変更前SEQ」の設定値が「初期」であれば、根切りテーブル情報抽出・更新手段42は、図14に示したフローチャートの処理を終了する。
【0047】
(軟弱地盤の判定処理)
図15は、軟弱地盤を判定するシステムの軟弱地盤の判定処理を説明する為のブロック構成図である。図16は、軟弱地盤を判定するシステムの軟弱地盤の判定処理を表したフローチャートである。
【0048】
ステップS31に進み、例えば登記所にある端末3の対象地番入力手段51はユーザから軟弱地盤の判定の対象となる地番区域を指定される。なお、ステップS31は既存処理である。
【0049】
ステップS32に進み、地図情報システム2に含まれる軟弱地盤判定装置22の地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52は軟弱地盤の判定に必要なUIを端末3へ提供し、ユーザに出力する過去の地図の枚数(過去地図枚数)を指定させる。なお、出力する過去の地図の枚数の詳細は後述する。
【0050】
ステップS33に進み、地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52は図6に示す登記所地図DB23の結線テーブルから項目「有効フラグ」が「有効」のレコードを抽出する。
【0051】
また、ステップS34に進み、地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52は図11に示す根切りDB26の根切り図形テーブルから項目「有効フラグ」が「有効」のレコードを抽出し、抽出したレコードが示す根切り図形を抽出する。
【0052】
地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52は、抽出した根切り図形に対応するレコードを、図11に示す根切りDB26の根切り図形結線テーブルから抽出する。ステップS35に進み、地図出力手段53はステップS33及びS34で抽出したレコードをもとに、適宜、登記所地図DB23,地積測量図DB24,建物図面DB25及び根切りDB26を利用して地図を出力する。
【0053】
ステップS36に進み、地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52は図17に示すような登記事件管理簿から最新のレコードを検索し、検索により抽出したレコードの項目「登記年月日」の設定値を退避する。図17は、登記事件管理簿の一例の構成図である。
【0054】
ステップS37に進み、地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52は図6に示す登記所地図DB23の結線テーブル及び図11に示す根切りDB26の根切り図形結線テーブルにレコードが存在し、且つ、過去地図枚数が0より大きいかを判定する。
【0055】
図6に示す登記所地図DB23の結線テーブル及び図11に示す根切りDB26の根切り図形結線テーブルにレコードが存在し、且つ、過去地図枚数が0より大きければ、地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52はステップS38に進む。ステップS38では、地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52が、ステップS36で退避した登記年月日より古いレコードの中で最新のレコードを図6に示す登記所地図DB23の結線テーブルから地番ごとに抽出する。
【0056】
また、ステップS39に進み、地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52はステップS38で抽出したレコードと項目「登記年月日」の設定値が同じレコードを根切りDB26の根切り図形結線テーブルから抽出する。ステップS40に進み、地図出力手段53はステップS38及びS39で抽出したレコードをもとに、適宜、登記所地図DB23,地積測量図DB24,建物図面DB25及び根切りDB26を利用して地図を出力する。
【0057】
また、ステップS41に進み、地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52はステップS38で抽出したレコードの項目「登記年月日」の設定値を退避する。ステップS42に進み、地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52は過去地図枚数から1を引いた後、ステップS37の処理に戻る。
【0058】
ステップS37〜S42の処理は、図6に示す登記所地図DB23の結線テーブル及び図11に示す根切りDB26の根切り図形結線テーブルにレコードが存在しないか、過去地図枚数が0より大きくなくなるまで繰り返し行われる。
【0059】
なお、図6に示す登記所地図DB23の結線テーブル及び図11に示す根切りDB26の根切り図形結線テーブルにレコードが存在しないか、過去地図枚数が0より大きくなくなれば、地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段52は図16のフローチャートの処理を終了する。図6のフローチャートの処理により、軟弱地盤判定装置22は後述の軟弱地盤判定地図54を出力する。
【実施例1】
【0060】
ここでは、対象となる地区が図18に示すように遷移した例について説明する。図18は対象となる地区の地図の遷移を表したイメージ図である。図18に示すように、1960年の地番「10」は建物「K01」が建築された大きな宅地だったと仮定する。1980年には建物「K01」が取り壊され、1960年の地番「10」が分筆され、建物「K10」及び建物「K20」が建築された地番「10」及び地番「11」の宅地となったと仮定する。1995年には建物「K10」が取り壊され、1980年の地番「10」が分筆され、地番「10」及び地番「12」の宅地になったと仮定する。
【0061】
2007年には建物「K20」が取り壊され、1995年の地番「11」及び地番「12」が分筆され、1995年の地番「11」及び地番「12」から分筆された地番が合筆して、地番「10」,地番「11」,地番「12」及び地番「20」の宅地になったと仮定する。なお、地番「10」及び地番「11」には建物「K40」及び建物「K30」が建築されている。
【0062】
図19は、1960年から1980年における登記所地図DBの遷移を表した構成図である。図19は、上側が1960年の登記所地図DB23を表しており、下側が1980年の登記所地図DB23を表している。1980年には1960年の地番「10」が分筆され、地番「10」及び地番「11」の宅地となったため、上側の登記所地図DB23に下側の登記所地図DB23の網掛けしたレコードが追加されている。図19に表した登記所地図DB23の遷移は図5のステップS2によって行われる。
【0063】
図20は、1960年から1980年における地積測量図DBの遷移を表した構成図である。図20は、上側が1960年の地積測量図DB24を表しており、下側が1980年の地積測量図DB24を表している。1980年には1960年の地番「10」が分筆され、地番「10」及び地番「11」の宅地となったため、上側の登記所地図DB23に下側の登記所地図DB23の網掛けしたレコードが追加されている。図20に表した地積測量図DB24の遷移は図5のステップS2によって行われる。
【0064】
また、図21は1960年から1980年における根切りDBの遷移を表した構成図である。図21は、上側が1960年の根切りDB26を表しており、下側が1980年の根切りDB26を表している。
【0065】
1980年には1960年の地番「10」が分筆された為、地番「10」の分筆線「t14−t15」と、地番「10」の建物「K01」の建物図形との交点があるかが判定される。図18の例では交点がある為、下側の根切りDB26の根切り図形テーブルにおける分割前の根切り図形の情報を表すレコードの項目「有効フラグ」の設定値が「有効」から「無効」に修正される。
【0066】
分筆線「t14−t15」に合わせて根切り図形を分割する為、下側の根切りDB26には分割された根切り図形の情報を表す為の網掛けしたレコードが追加されている。下側の根切り図形テーブルには、分割後の根切り図形の情報を表すレコードの項目「変更前SEQ」として、分割前の根切り図形の情報を表すレコードの項目「SEQ」の設定値「10.1」が設定されている。図21に表した根切りDB26の遷移は、図5のステップS3〜S6によって行われる。
【0067】
図22は他の登記処理により建物が変更された場合における根切りDBの遷移を表した構成図である。1980年には、提出された建物図面の1F部分の建物図形が、管理されている建物図面の1F部分の建物図形と同じか否かが判定される。
【0068】
図18の例では、提出された建物図面における建物「K10」,「K20」の1F部分の建物図形が、管理されている建物図面における建物「K01」の1F部分の建物図形と異なるため、提出された建物図面をもとに、建物「K10」,「K20」に対応した新たな根切り図形を作成し、根切り図形テーブルに登録する。なお、管理されている建物図面における建物「K01」に対応した根切り図形テーブルのレコードは項目「有効フラグ」の設定値が「有効」から「無効」に修正される。また、根切り図形座標値テーブル及び根切り図形結線テーブルには、新たな根切り図形に伴う新たな点の座標値及び結線情報を登録するため、網掛けしたレコードが追加されている。図22に表した根切りDB26の遷移は図5のステップS7〜S10によって行われる。
【0069】
また、図23は建物滅失登記が行われた場合における根切りDBの遷移を表した構成図である。1980年には、建物滅失登記が提出されているか否かが判定される。ここでは建物「K01」の建物滅失登記が提出されていたものとする。建物「K01」の建物滅失登記が提出されていた為、根切り図形テーブルは、建物「K01」に対応したレコードの項目「建物滅失日」に建物滅失日が設定される。図23に表した根切りDB26の遷移は図5のステップS11〜S12によって行われる。図19〜図23に示した処理を2007年まで行うと、根切りDB26は図24に示すようになる。図24は2007年時点での根切りDBの一例の構成図である。
【0070】
図25は地盤調査時の情報の更新処理を説明する為のイメージ図である。図25における印「◎」は地盤調査の結果、問題が無かった地点を表している。印「★」は地盤調査の結果、ガラが発見された等、問題があった地点を表している。
【0071】
例えばユーザは、登記所にある端末3から地盤調査により問題のある地点又は問題の無い地点の座標値を入力する。入力された問題のある地点又は問題の無い地点の座標値は軟弱地盤判定装置22へ通知される。
【0072】
軟弱地盤判定装置22は、項目「有効フラグ」が有効であり、且つ、ユーザに入力された問題のある地点又は問題の無い地点の座標値を含むレコードを、根切り図形テーブルから抽出する。
【0073】
軟弱地盤判定装置22は根切り図形テーブルから抽出したレコードの項目「ガラ可能性フラグ」に問題のあることを示すフラグ又は問題の無いことを示すフラグを図26に示すように設定する。図26は項目「ガラ可能性フラグ」が設定された根切り図形テーブルの一例の構成図である。
【0074】
図26の根切り図形テーブルは項目「SEQ」が「12.2」のレコードの項目「ガラ可能性フラグ」に「問題なし」が設定され、項目「SEQ」が「20.2」のレコードの項目「ガラ可能性フラグ」に「問題あり」が設定されている。
【0075】
次に、軟弱地盤判定装置22は根切り図形テーブルから抽出したレコードの項目「変更前SEQ」をもとに、親レコードを根切り図面テーブルから検索する。例えば図26の根切り図形テーブルの場合は、項目「SEQ」が「12.2」のレコードの項目「変更前SEQ」をもとに、項目「SEQ」が「12.1」のレコードを抽出し、項目「SEQ」が「20.2」のレコードの項目「変更前SEQ」をもとに、項目「SEQ」が「11.2」のレコードを抽出する。
【0076】
例えば、抽出された項目「SEQ」が「12.1」のレコードの項目「ガラ可能性フラグ」には子レコードである項目「SEQ」が「12.2」のレコードの項目「ガラ可能性フラグ」と同じ設定値「問題なし」を設定する。
【0077】
抽出された項目「SEQ」が「11.2」のレコードの項目「ガラ可能性フラグ」には子レコードである項目「SEQ」が「20.2」のレコードの項目「ガラ可能性フラグ」と同じ設定値「問題あり」を設定する。
【0078】
なお、軟弱地盤判定装置22は根切り図形テーブルから抽出したレコードの項目「変更前SEQ」が「初期」となるまで上記処理を繰り返し行う。上記処理の結果、複数の子レコードが存在し、その子レコードの項目「ガラ可能性フラグ」の設定値が異なっている親レコードがあった場合は、親レコードの項目「ガラ可能性フラグ」に設定値「不明」を設定する。
【0079】
根切り図形テーブルから抽出したレコードの項目「変更前SEQ」が「初期」となるまで上記処理を繰り返し行うことにより、図26に示した根切り図形テーブルは図27に示すように更新される。図27は地盤調査時の情報により更新された根切り図形テーブルの一例の構成図である。なお、図25〜図27に示した根切り図形テーブルの更新は図14のフローチャートに示す手順によって行われる。
【0080】
図28は軟弱地盤の判定処理により出力可能となる軟弱地盤判定地図の一例のイメージ図である。例えばユーザは、登記所にある端末3から軟弱地盤の判定の対象となる地番を入力する。入力された地番は軟弱地盤判定装置22に通知される。また、軟弱地盤判定装置22はUIを端末3へ提供し、出力する過去の地図の枚数(過去地図枚数)をユーザに指定させる。
【0081】
過去地図枚数とは、図28に示す軟弱地盤判定地図54に含まれる過去の地図の枚数であって、図28の場合、2007年の地図,1995年の地図,1980年の地図及び1960年の地図の4枚である。
【0082】
次に、軟弱地盤判定装置22は、登記所地図DB23の結線テーブルから項目「有効フラグ」が「有効」のレコードを抽出する。また、軟弱地盤判定装置22は、図27に示す根切りDB26の根切り図形テーブルから項目「有効フラグ」が「有効」のレコードを抽出し、抽出したレコードが示す根切り図形を抽出する。
【0083】
軟弱地盤判定装置22は、抽出した根切り図形に対応するレコードを、図24に示す根切りDB26の根切り図形結線テーブルから抽出する。軟弱地盤判定装置22は、登記所地図DB23の結線テーブル及び根切りDB26の根切り図形結線テーブルから抽出したレコードをもとに、適宜、登記所地図DB23,地積測量図DB24,建物図面DB25及び根切りDB26を利用して2007年の地図を出力する。
【0084】
図28における地盤調査の結果、問題が無かった地点を表している印「◎」,地盤調査の結果、ガラが発見された等、問題があった地点を表している印「★」,印「◎」の地点から問題が無いと判定(推測)された地点を表している印100及び印「★」の地点から問題があると判定(推測)された地点を表している印101は根切り図形テーブルの項目「ガラ可能性フラグ」をもとに表示する。
【0085】
続いて、軟弱地盤判定装置22は図17に示すような登記事件管理簿の最新のレコードを検索し、検索により抽出したレコードの項目「登記年月日」の設定値を退避する。軟弱地盤判定装置22は図6に示す登記所地図DB23の結線テーブル及び図24に示す根切りDB26の根切り図形結線テーブルにレコードが存在し、且つ、過去地図枚数が0より大きいかを判定する。
【0086】
図6に示す登記所地図DB23の結線テーブル及び図24に示す根切りDB26の根切り図形結線テーブルにレコードが存在し、且つ、過去地図枚数が0より大きければ、軟弱地盤判定装置22は退避した登記年月日より古いレコードの中で最新のレコードを図6に示す登記所地図DB23の結線テーブルから地番ごとに抽出する。
【0087】
また、軟弱地盤判定装置22は抽出したレコードと項目「登記年月日」の設定値が同じレコードを根切りDB26の根切り図形結線テーブルから抽出する。軟弱地盤判定装置22は登記所地図DB23の結線テーブル及び根切りDB26の根切り図形結線テーブルから抽出した、退避した登記年月日より古いレコードの中で最新のレコードをもとに、1995年の地図を出力する。
【0088】
軟弱地盤判定装置22は退避した登記年月日より古いレコードの中で最新のレコードの項目「登記年月日」の設定値を退避し直し、更に過去地図枚数から1を引く。軟弱地盤判定装置22は、上記処理を図6に示す登記所地図DB23の結線テーブル及び図24に示す根切りDB26の根切り図形結線テーブルにレコードが存在しないか、過去地図枚数が0より大きくなくなるまで繰り返し行う。
【0089】
なお、図6に示す登記所地図DB23の結線テーブル及び図24に示す根切りDB26の根切り図形結線テーブルにレコードが存在しないか、過去地図枚数が0より大きくなくなるまで上記処理を繰り返し行えば、軟弱地盤判定装置22は図28に示すような軟弱地盤判定地図54を出力できるようになる。
【0090】
図28の軟弱地盤判定地図54を出力することにより、ユーザは例えば、どの時点で悪徳業者がガラを根切りへの埋め戻し土に混ぜたかを推測することが容易となる。以上、図1のシステム1では、他人が実施した地盤調査の結果や、自分が周辺で行った地盤調査の結果をもとに、問題がある地点を精度良く判定(推測)できる。
【0091】
本発明は、以下に記載する付記のような構成が考えられる。
(付記1)
地盤調査を行った場所の地盤調査の結果に基づき、地盤調査を行っていない場所が軟弱地盤であるか否かを判定する軟弱地盤判定装置であって、
建物を建築した建築場所の履歴情報を保存する保存手段と、
地盤調査を行った調査場所及び地盤調査の結果の入力を受け付ける受付手段と、
前記保存手段に保存されている履歴情報から、前記調査場所を含む前記建築場所を選択して、選択した前記建築場所が軟弱地盤であるか否かを前記地盤調査の結果に基づいて判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果を表示する表示手段と
を有することを特徴とする軟弱地盤判定装置。
(付記2)
前記保存手段は、建物を建築した建築場所の履歴情報として、過去に建物を建築した又は取り壊したときに地盤を掘削した掘削場所の履歴情報を保存していることを特徴とする付記1記載の軟弱地盤判定装置。
(付記3)
前記判定手段は、前記保存手段に保存されている履歴情報から、前記調査場所を含む前記建築場所を新しいものから順番に選択して、選択した前記建築場所が軟弱地盤であるか否かを前記地盤調査の結果に基づいて判定していき、
分筆により複数に分けられた前記建築場所が異なる判定結果となったときに、分筆前の前記建築場所は軟弱地盤であるか否かが不明であると判定することを特徴とする付記1又は2記載の軟弱地盤判定装置。
(付記4)
前記表示手段は、前記保存手段に保存されている履歴情報から前記建築場所の変化を表した複数の時期の地図を作成して、その地図上に、前記判定手段による判定結果を前記建築場所と対応させて表示することを特徴とする付記1乃至3何れか一項記載の軟弱地盤判定装置。
(付記5)
前記地盤調査の結果は、前記地盤調査を行った場所に、建築廃材が埋没しているか否かを調査した結果であることを特徴とする付記1乃至4何れか一項記載の軟弱地盤判定装置。
(付記6)
地盤調査を行った場所の地盤調査の結果に基づき、地盤調査を行っていない場所が軟弱地盤であるか否かを判定する軟弱地盤判定装置が、
地盤調査を行った調査場所及び地盤調査の結果の入力を受け付ける受付ステップと、
建物を建築した建築場所の履歴情報を保存する保存手段の履歴情報から、前記調査場所を含む前記建築場所を選択して、選択した前記建築場所が軟弱地盤であるか否かを前記地盤調査の結果に基づいて判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定結果を表示する表示ステップと
を実行することを特徴とする軟弱地盤判定方法。
(付記7)
地盤調査を行った場所の地盤調査の結果に基づき、地盤調査を行っていない場所が軟弱地盤であるか否かを判定する軟弱地盤判定装置を、
建物を建築した建築場所の履歴情報を保存する保存手段と、
地盤調査を行った調査場所及び地盤調査の結果の入力を受け付ける受付手段と、
前記保存手段に保存されている履歴情報から、前記調査場所を含む前記建築場所を選択して、選択した前記建築場所が軟弱地盤であるか否かを前記地盤調査の結果に基づいて判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果を表示する表示手段と
して機能させる為の軟弱地盤判定プログラム。
【0092】
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】軟弱地盤を判定するシステムの一実施例の構成図である。
【図2】端末や地図情報システムを実現するコンピュータシステムの一例のハードウェア構成図である。
【図3】地図情報システムの一例の構成図である。
【図4】軟弱地盤を判定するシステムの不動産登記に必要な情報の更新処理を説明する為のブロック構成図である。
【図5】軟弱地盤を判定するシステムの不動産登記に必要な情報の更新処理を表したフローチャートである。
【図6】登記所地図DBの一例の構成図である。
【図7】地積測量図DBの一例の構成図である。
【図8】建物図面DBの一例の構成図である。
【図9】建物図形を含む建物図面の一例のイメージ図である。
【図10】筆図形を含む筆図面の一例のイメージ図である。
【図11】根切りDBの一例の構成図である。
【図12】根切り図形を含む根切り図面の一例のイメージ図である。
【図13】軟弱地盤を判定するシステムの軟弱地盤を判定する為に必要な情報の更新処理を説明する為のブロック構成図である。
【図14】軟弱地盤を判定するシステムの軟弱地盤を判定する為に必要な情報の更新処理を表したフローチャートである。
【図15】軟弱地盤を判定するシステムの軟弱地盤の判定処理を説明する為のブロック構成図である。
【図16】軟弱地盤を判定するシステムの軟弱地盤の判定処理を表したフローチャートである。
【図17】登記事件管理簿の一例の構成図である。
【図18】対象となる地区の地図の遷移を表したイメージ図である。
【図19】1960年から1980年における登記所地図DBの遷移を表した構成図である。
【図20】1960年から1980年における地積測量図DBの遷移を表した構成図である。
【図21】1960年から1980年における根切りDBの遷移を表した構成図である。
【図22】他の登記処理により建物が変更された場合における根切りDBの遷移を表した構成図である。
【図23】建物滅失登記が行われた場合における根切りDBの遷移を表した構成図である。
【図24】2007年時点での根切りDBの一例の構成図である。
【図25】地盤調査時の情報の更新処理を説明する為のイメージ図である。
【図26】項目「ガラ可能性フラグ」が設定された根切り図形テーブルの一例の構成図である。
【図27】地盤調査時の情報により更新された根切り図形テーブルの一例の構成図である。
【図28】軟弱地盤の判定処理により出力可能となる軟弱地盤判定地図の一例のイメージ図である。
【符号の説明】
【0094】
1 システム
2 地図情報システム
3 端末
4 コンピュータネットワーク
11 入力装置
12 出力装置
13 ドライブ装置
14 補助記憶装置
15 主記憶装置
16 演算処理装置
17 インターフェース装置
18 記録媒体
21 登記処理装置
22 軟弱地盤判定装置
23 登記所地図DB
24 地積測量図DB
25 建物図面DB
26 根切りDB
31 対象地番入力手段
32 分筆手段
33 根切りテーブル修正手段
41 座標値入力手段
42 根切りテーブル情報抽出・更新手段
51 対象地番入力手段
52 地図図形テーブル/根切りテーブル情報抽出手段
53 地図出力手段
54 軟弱地盤判定地図
100 問題が無いと判定(推測)された地点を表している印
101 問題があると判定(推測)された地点を表している印

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤調査を行った場所の地盤調査の結果に基づき、地盤調査を行っていない場所が軟弱地盤であるか否かを判定する軟弱地盤判定装置であって、
建物を建築した建築場所の履歴情報を保存する保存手段と、
地盤調査を行った調査場所及び地盤調査の結果の入力を受け付ける受付手段と、
前記保存手段に保存されている履歴情報から、前記調査場所を含む前記建築場所を選択して、選択した前記建築場所が軟弱地盤であるか否かを前記地盤調査の結果に基づいて判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果を表示する表示手段と
を有することを特徴とする軟弱地盤判定装置。
【請求項2】
前記保存手段は、建物を建築した建築場所の履歴情報として、過去に建物を建築した又は取り壊したときに地盤を掘削した掘削場所の履歴情報を保存していることを特徴とする請求項1記載の軟弱地盤判定装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記保存手段に保存されている履歴情報から、前記調査場所を含む前記建築場所を新しいものから順番に選択して、選択した前記建築場所が軟弱地盤であるか否かを前記地盤調査の結果に基づいて判定していき、
分筆により複数に分けられた前記建築場所が異なる判定結果となったときに、分筆前の前記建築場所は軟弱地盤であるか否かが不明であると判定することを特徴とする請求項1又は2記載の軟弱地盤判定装置。
【請求項4】
前記表示手段は、前記保存手段に保存されている履歴情報から前記建築場所の変化を表した複数の時期の地図を作成して、その地図上に、前記判定手段による判定結果を前記建築場所と対応させて表示することを特徴とする請求項1乃至3何れか一項記載の軟弱地盤判定装置。
【請求項5】
地盤調査を行った場所の地盤調査の結果に基づき、地盤調査を行っていない場所が軟弱地盤であるか否かを判定する軟弱地盤判定装置が、
地盤調査を行った調査場所及び地盤調査の結果の入力を受け付ける受付ステップと、
建物を建築した建築場所の履歴情報を保存する保存手段の履歴情報から、前記調査場所を含む前記建築場所を選択して、選択した前記建築場所が軟弱地盤であるか否かを前記地盤調査の結果に基づいて判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおける判定結果を表示する表示ステップと
を実行することを特徴とする軟弱地盤判定方法。
【請求項6】
地盤調査を行った場所の地盤調査の結果に基づき、地盤調査を行っていない場所が軟弱地盤であるか否かを判定する軟弱地盤判定装置を、
建物を建築した建築場所の履歴情報を保存する保存手段と、
地盤調査を行った調査場所及び地盤調査の結果の入力を受け付ける受付手段と、
前記保存手段に保存されている履歴情報から、前記調査場所を含む前記建築場所を選択して、選択した前記建築場所が軟弱地盤であるか否かを前記地盤調査の結果に基づいて判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果を表示する表示手段と
して機能させる為の軟弱地盤判定プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2009−203695(P2009−203695A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−46469(P2008−46469)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】