説明

転写ローラー

【課題】電子写真複写装置、プリンター等の電子写真装置に用いられる中間転写ベルトまたは転写搬送ベルトの内側に配置される転写ローラーにおいて、長時間通電によって起こる抵抗変動を小さくし、且つ長時間通電によって起こる抵抗値の電圧依存性の変動が小さい転写ローラーを提供する。
【解決手段】中間転写ベルトまたは転写搬送ベルトの内側に配置される転写ローラーにおいて、該転写ローラーが導電性芯材上にゴム層が成形されている導電性ゴムローラーであり、該ゴム層がゴム材料中のポリマー分100質量部に対して、アクリロニトリルブタジエンゴムを35〜90質量部含み、且つエピクロルヒドリンゴムを50〜0.1質量部含み、且つポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を1〜15質量部含むことを特徴とする転写ローラーである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子写真複写装置、プリンター等の電子写真装置において、中間転写ベルトまたは転写搬送ベルトの内側に配置される転写ローラーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンターなど、電子写真方式の電子写真装置の多くに中間転写ベルトあるいは転写搬送ベルトが用いられている。中間転写ベルト、転写搬送ベルトの内側には中間転写ベルトあるいは転写搬送ベルト上の紙等の画像記録体を帯電させるために導電性のゴム層を有する転写ローラーが配置されているのが一般的である。上記転写ローラーのような導電性ゴムローラーに導電性を付与するのにカーボンブラックなどの導電性の充填材を加える方法、あるいはアクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム等のイオン導電性のゴム材料を配合する方法が挙げられる(例えば特許文献1参照)。上記導電性ゴムローラーに導電性を付与するのにカーボンブラックなどの導電性の充填材を加える方法は電圧値による抵抗値の依存性や、ロットによる抵抗値のバラツキが大きい為、その抵抗値が比較的安定した後者のイオン導電性のアクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴムや、さらにはポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を加える等の提案がなされている(例えば特許文献2、特許文献3参照)。
【0003】
しかし、これらの材料は長時間通電を行うとアクリロニトリルブタジエンゴム、エピクロルヒドリンゴム等の劣化により抵抗変動が大きくなってしまうことや、特に長時間通電を行った場合低電圧印加時の抵抗値が高電圧印加時の抵抗値に比べて高くなってしまうと言う問題、すなわち抵抗値の電圧値に対する依存性が大きくなってしまうという問題がある。そのためプリンター本体で転写ローラーを制御する際、耐久前後でローラーの電圧−電流特性が異なってしまうために制御が非常に困難となる等の問題を生じ、良好な画像を得ることができないという問題があった。
【0004】
特許文献2、特許文献3に開示の導電性ゴムローラーは低い抵抗値を得ることや圧縮永久歪を小さくなること、加工性を改良できる等の説明はなされているが、長時間通電を行った場合の耐久変動、特に抵抗値の印加電圧に対する依存性の変化には触れられていない。
今後の電子写真装複写装置、プリンター等の電子写真装置における高画質化、長寿命化の要求から、長時間の通電による抵抗変動、長時間の通電による抵抗値の電圧に対する依存性の変動などの変動量をより小さくした導電性ローラーが求められている。
【特許文献1】特開2002−287456号公報
【特許文献2】特開2002−105305号公報
【特許文献3】特開2002−121376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って本発明では、電子写真複写装置、プリンター等の電子写真装置に用いられる中間転写ベルトまたは転写搬送ベルトの内側に配置される転写ローラーにおいて、長時間通電によって起こる抵抗変動を小さくし、且つ長時間通電によって起こる抵抗値の電圧依存性の変動を小さくした転写ローラーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、中間転写ベルトまたは転写搬送ベルトの内側に配置される転写ローラーにおいて、該転写ローラーが導電性芯材上にゴム層が成形されている導電性ゴムローラーであり、該ゴム層がゴム材料中のポリマー分100質量部に対して、アクリロニトリルブタジエンゴムを35〜90質量部含み、且つエピクロルヒドリンゴムを50〜0.1質量部含み、且つポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を1〜15質量部含むことを特徴とするものにより達成される。
【0007】
また、該ゴム材料中に含まれるアクリロニトリルブタジエンゴムのニトリル含量が15〜43質量%であるものにより達成される。
【0008】
また、該ゴム材料中に含まれるエピクロルヒドリンゴムがエピクロルヒドリンエチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの三元共重合体であることを特徴とするものにより達成される。
【0009】
また、該ゴム層が発泡体で構成されることを特徴とする、前記の転写ローラーにより達成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、長時間通電によって起こる抵抗変動を小さくし、且つ長時間通電によって起こる抵抗値の電圧依存性を変動が小さくできる。従って本発明の転写ローラーは電子写真技術の電子写真装置に用いられる中間転写ベルトまたは転写搬送ベルトの内側に配置される転写ローラーに好適に使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1に、本発明の転写ローラー22の全体図を示す。221は芯金(導電性芯材)であり、222は弾性層(ゴム層)である。
【0012】
図2に、本発明に係る導電性ローラーを電子写真装置に利用した一例を示す。ここでは転写搬送ベルトの内側に配置された転写ローラーの説明であるが、中間転写ベルトの内側に配置された転写ローラーにも適用可能である。同図に示す電子写真装置は、電子写真方式のプロセスカートリッジを使用したカラーレーザープリンターであり、同図はその概略構成を示す縦断面図である。また、同図に示す電子写真装置には、転写搬送ベルトとその内側に配置された転写ローラーを有する転写装置が装着されている。
【0013】
図2において、1‐Y、1‐M、1‐C、1‐BKは、像担持体としてのドラム状の電子写真感光体(以下感光ドラムと記す)であり、矢印の方向に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
【0014】
以下に、第1の色成分像(例えばイエロー色成分像)が形成される過程を説明する。
【0015】
感光ドラム1−Yは回転過程で、1次帯電器2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次いで不図示の像露光手段による像露光3を受ける。このようにしてカラー画像の第1の色成分像(この例ではイエロー色成分像)に対応した静電潜像が形成される。
【0016】
次いで、その静電潜像が第1の現像器(イエロー色現像器41)によりイエロー成分像に現像される。このようにして感光ドラム1−Y上に第1色(イエロー)のトナー像が形成される。
【0017】
そして、所定のタイミングで、感光ドラム1−M、1−C、1−BK上にも第2色〜第4色のトナー像が形成される。
【0018】
一方、転写搬送ベルト20は矢印の方向に感光ドラムとほぼ同じ周速度あるいは感光ドラムに対して所定の周速差(多くの場合、転写搬送ベルトの方が感光ドラムよりも速い)を有して回転駆動されている。そして、所定のタイミングで、給紙ローラー11から転写搬送ベルト20に記録用紙Pが給送され、バイアス電源27を通じて吸着ローラー21に印加された吸着バイアスの作用により、記録用紙Pは転写搬送ベルト20に吸着され、転写搬送ベルトの回転に伴って記録用紙Pが搬送されていく。この時の吸着バイアスは、例えば−3kV〜+3kV程度である。
【0019】
転写ニップ(感光ドラムと転写ローラー22が転写搬送ベルト20を介して対峙する部分)を、記録用紙Pが通過する際、バイアス電源28を通じて転写ローラー22に転写バイアスが印加される。これによって、感光体上のトナー像は記録用紙Pに転写されてゆく。つまり、まず第1色成分であるイエロートナー像が、続いて第2色成分であるマゼンタトナー像が、続いて第3色成分であるシアントナー像が、そして最後に第4色成分であるブラックトナー像が、記録用紙Pの搬送過程で、記録用紙Pの上に順次積層転写さてゆく。この時の転写バイアスは、例えば−3kV〜+3kV程度である。
【0020】
記録用紙Pへのトナー像の転写を終えた感光ドラムの表面は、感光ドラムのクリーニング装置13により清掃される。
【0021】
感光体からのトナー像の転写を終えた記録用紙Pは、コロナ除電器24直下に搬送されてゆく。コロナ除電器24には、バイアス電源30から2kVpp〜6kVpp程度の交流電圧が印加されており、これによって記録用紙Pが除電され、記録用紙Pが転写搬送ベルト20から分離され、記録用紙Pは定着器15へ導入され、加熱定着される。なお、コロナ除電器24は必ずしも必要ではなく、除電しなくても記録用紙Pを転写搬送ベルト20から分離できる場合もある。
【0022】
転写搬送ベルト20に直接トナーが接触した場合には、該ベルトに対して接離可能なベルト上トナーの帯電部材9が所定のタイミングで当接され、感光ドラム1とは逆極性のバイアスが印加されることにより、転写搬送ベルト20上に付着したトナーを、感光ドラム1と逆極性に帯電させる。このとき、転写残トナー帯電部材9に印加するバイアスは、例えば+10〜+1kV程度の直流電圧に1kVpp〜3kVpp程度の交流電圧を重畳したものである。
【0023】
逆極性(+極性)に帯電されたトナーは、感光ドラム1との当接部およびその近傍において感光ドラム1に静電的に転写されることにより、転写搬送ベルト20がクリーニングされ、次の電子写真に備える。
【0024】
以上が、転写搬送ベルトと4つの感光体とを用いた電子写真装置の動作該略である。
【0025】
本発明の転写ローラー(図1)は以下のようにして作成した。
【0026】
[導電性ローラー]:ゴム組成物は、ゴム材料中のポリマー分100質量部に対して、アクリロニトリルブタジエンゴムを35〜90質量部含み、且つエピクロルヒドリンゴムを50〜0.1質量部含み、且つポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を1〜15質量部含むことを特徴とするものの混合物とし、通常、これにカーボンブラック等の充填材や硫黄等の加硫剤、加硫促進剤、発泡剤を混合したものである。また、該ゴム材料中に含まれるアクリロニトリルブタジエンゴムのニトリル含量が15〜43質量%であることが好ましく、該ゴム材料中に含まれるエピクロルヒドリンゴムはエピクロルヒドリンエチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの三元共重合体であることが好ましい。
【0027】
上記において、アクリロニトリルブタジエンゴムが35質量部未満であると抵抗値の環境による変動が大きくなり実用には適さないという問題が生じる。アクリロニトリルブタジエンゴムが90質量部を超えると長時間通電による抵抗値の変動が大きくなるという問題が生じ、最悪の場合ローラー表面に亀裂が発生してしまう。また、エピクロルヒドリンゴムが50質量部を超えると長時間通電によって起こる抵抗値の電圧依存性の変動が大きくなり、抵抗値の環境依存性も大きくなってしまうという問題が生じる。エピクロルヒドリンゴムが0.1質量部を未満であると抵抗値の電圧依存性が大きくなってしまうという問題が生じる。ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が15質量部を超えると長時間通電によって起こる抵抗値の電圧依存性の変動が大きくなり、環境による抵抗値の変動も大きくなるという問題が生じる。ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が1質量部未満であると長時間通電による抵抗値の変動が大きくなり、さらに長時間通電を行った場合抵抗値の電圧依存性が大きくなってしまうという問題が生じる。
【0028】
押出し機(不図示)を用いてゴム組成物を押出し、未加硫のチューブ状の導電性ゴム成形物を得た後、加硫缶にて160℃×30分の加硫を行いチューブ状の導電性ゴム成形物を作成し、次いでφ4〜10mmの導電性芯材を前記チューブ状の導電性ゴム成形物の内径部に圧入し、ローラー状の成形体を得た。この成形体を、研磨砥石GC80を取り付けた研磨機(不図示)にセットし、研磨条件として回転速度2000RPM、送り速度500m/分で外径がφ12mmになるように研磨し、導電性発泡ゴムローラーを作成した。
【0029】
なお、各実施例及び比較例で使用した資材は以下の通りである。
アクリロニトリルブタジエンゴム
[商品名:ニポールDN401LL 日本ゼオン(株)]
エピクロルヒドリンゴム
[商品名:ゼクロン3106 日本ゼオン(株)]
ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体
[商品名:ZSN8030 日本ゼオン(株)]
【0030】
(ローラーの通電試験方法および抵抗値の測定方法)
ローラーの通電耐久試験は、15℃/10%RH環境(L/L環境)でローラーをレーザービームプリンター(カラーレーザージェット4600 HP社製)を用いて300時間通電試験を行った。その後、L/L環境にて1時間放置した後ローラー抵抗を測定した。ローラー抵抗は、導電性ローラーの軸体に片側4.9Nの荷重が両方に掛かるようにし、外径30mmのアルミニウム製のドラムに圧着し、回転させた状態で軸体とアルミドラムとの間に500Vの電圧を印加して測定した。ここで初期の抵抗値と耐久後の抵抗値の差を桁数で表現したものを通電変動量とした。これが小さいほど、転写ローラーの通電耐久性が良いといえる。変動量は0.7桁以下が好ましい。また、通電後のローラーにおいて印加電圧100Vで測定した抵抗値を桁数で表したもの(A)から、印加電圧2500Vで測定した抵抗値を桁数で表したもの(A)を引いた値(A=A−A,A≧A)と、初期のローラーにおいて印加電圧100Vで測定した抵抗値を桁数で表したもの(B)から、印加電圧2500Vで測定した抵抗値を桁数で表したもの(B)を引いた値(B=B−B,B≧B)との差(A−B)を、長時間通電を行った場合の抵抗値の電圧に対する変動とした。この値が小さいほど長時間通電による抵抗値の電圧に対する依存性の変動が小さいということになる。変動量は0.3桁以下が好ましい。
【実施例】
【0031】
(実施例1〜6)
実施例1〜実施例6は中間転写ベルトまたは転写搬送ベルトの内側に配置される転写ローラーにおいて、該転写ローラーが導電性芯材上にゴム層が成形されている導電性ゴムローラーであり、該ゴム層がゴム材料中のポリマー分100質量部に対して、アクリロニトリルブタジエンゴムを35〜90質量部含み、且つエピクロルヒドリンゴムを50〜0.1質量部含み、且つポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を1〜15質量部含む本発明の転写ローラーである。
【0032】
実施例1、2においてはポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を含有しているため耐久変動および長時間通電による抵抗値の電圧依存性の変化も小さく良好な値を示し、アクリロニトリルブタジエンゴムを多く含んでいるために抵抗値の環境変動も良好な値を示した。
【0033】
さらに実施例2、6はポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を含有し、エピクロルヒドリンを多く含んでいるために耐久変動、抵抗値の電圧依存性の変動ともに良好な値を得ることができた。
【0034】
実施例5においてはエピクロルヒドリンを少量しか含んでいないが、耐久変動、抵抗値の電圧依存性の変動ともに良好な値を得ることができた。
【0035】
(比較例1〜7)
比較例としては、アクリロニトリルブタジエンゴムを90質量部以上、30質量部以下含有の場合と、エピクロルヒドリンゴムを50質量部以上含有の場合と、エピクロルヒドリンを含んでいない場合と、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を15質量部以上、1質量部以下のものを数点選択し、比較例とした。
【0036】
比較例1ではエピクロルヒドリンが65質量部と多いために耐久変動は0.6桁で良好な値であるが、抵抗値の電圧依存性の変化量が0.4と大きく、不適であった。
【0037】
比較例2ではポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体が20質量部と多いために、比較例1と同様に耐久変動は0.6桁で良好な値であるが、抵抗値の電圧依存性の変化量が0.4と大きく、不適であった。
【0038】
比較例3ではアクリロニトリルブタジエンゴムを含有せず、エピクロルヒドリンゴムが95質量部と多いために抵抗値の電圧依存性の変化量が0.4と大きく、不適であった。
【0039】
比較例4ではアクリロニトリルブタジエンゴムとポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を含まないため、通電による抵抗値の電圧依存性の変化量が0.5と大きく、不適であった。
【0040】
比較例5はポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を含有していないため耐久変動が非常に大きく、抵抗値の電圧依存性の変化も大きく不適であった。
【0041】
比較例6はエピクロルヒドリンを含有していないため抵抗値の電圧依存性の変化量が0.4と大きく、不適であった。
【0042】
比較例7はアクリロニトリルブタジエンゴムが95質量部と多いため、通電中にローラー表面に亀裂が発生してしまい試験不可能であった。
【0043】
この結果から導電性芯材上にゴム層が成形されている転写ローラーにおいて、該ゴム層がゴム材料中のポリマー分100質量部に対して、アクリロニトリルブタジエンゴムを35〜90質量部含み、且つエピクロルヒドリンゴムを50〜0.1質量部含み、且つポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を1〜15質量含む場合、部長時間通電による抵抗値の変動が小さくなり、且つ長時間通電による抵抗値の電圧に対する依存性の変動が小さくなることがわかる。表1.に記載。
【0044】
また、比較例の範囲の場合には長時間通電による抵抗値の変動が大きくなる。或いは長時間通電による電圧に対する抵抗値の依存性の変動が大きくなることがわかる。表2.に記載。
【0045】
【表1】

【0046】
【表2】

【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明に係る転写ローラーの全体図。
【図2】本発明に係る電子写真装置の概略図。
【符号の説明】
【0048】
1−Y…イエロー色感光ドラム
1−M…マゼンタ色感光ドラム
1−C…シアン色感光ドラム
1−BK…ブラック色感光ドラム
2…1次帯電器
3…像露光
9…転写残トナー帯電部材
10…転写材ガイド
11…給紙ローラー
13…感光ドラムのクリーニング装置
15…定着器
20…転写搬送ベルト
21…吸着ローラー
22…転写ローラー
221…芯金
222…弾性層
24…コロナ除電器
27…バイアス電源
28…バイアス電源
30…バイアス電源
41…イエロー色現像装置
42…マゼンタ色現像装置
43…シアン色現像装置
44…ブラック色現像装置
P…記録用紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中間転写ベルトまたは転写搬送ベルトの内側に配置される転写ローラーにおいて、該転写ローラーが導電性芯材上にゴム層が成形されている導電性ゴムローラーであり、該ゴム層がゴム材料中のポリマー分100質量部に対して、アクリロニトリルブタジエンゴムを35〜90質量部含み、且つエピクロルヒドリンゴムを50〜0.1質量部含み、且つポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を1〜15質量部含むことを特徴とする転写ローラー。
【請求項2】
該ゴム材料中に含まれるアクリロニトリルブタジエンゴムのニトリル含量が15〜43質量%であることを特徴とする請求項1に記載の転写ローラー。
【請求項3】
該ゴム材料中に含まれるエピクロルヒドリンゴムがエピクロルヒドリンエチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの三元共重合体であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の転写ローラー。
【請求項4】
該ゴム層が発泡体で構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の転写ローラー。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−58451(P2006−58451A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−238354(P2004−238354)
【出願日】平成16年8月18日(2004.8.18)
【出願人】(393002634)キヤノン化成株式会社 (640)
【Fターム(参考)】