説明

転写型保護層、転写型保護層の製造方法、個人認証媒体、及び個人認証媒体の製造方法

【課題】個人認証媒体において、UV硬化インキからなる画像層と保護層との十分な接着性を得る。
【解決手段】転写型保護層は、支持体、支持体上に形成された保護層、保護層上に形成された接着層を含む。保護層は、光硬化性樹脂を含有し、かつ予め光硬化されている。接着層は、少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する。実施形態にかかる転写型保護層は、個人認証媒体の少なくともOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−を含有するUVインキで形成された画像層を有する基材上に適用され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、個人認証媒体の保護層を形成するための転写型保護層、転写型保護層の製造方法、個人認証媒体、及び個人認証媒体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車運転免許証や従業員証等、資格所有者本人の確認が必要なIDカード類に、熱転写型記録を用いて氏名、住所、及び生年月日等の個人文字情報、パターン情報または、顔写真を記録したプラスチックIDカードが実用されている。このようなIDカードの作成においては、罫線、共通模様などの共通情報をプレ印刷したプラスチック製カード基材に、各カード個別の写真情報、文字情報、パターン情報を記録し、更にカード全体を破損及び偽造から防護するために、最表面に透明な保護層を形成する。プラスチックIDカードの場合、上記プレ印刷は、カード基材表面に吸収性がなくても使用でき、かつ長大な乾燥機を必要としないインキとして、一般に紫外線硬化インキ(UV硬化インキ)を用いて、オフセット印刷等の印刷方式で行われる。UV硬化インキはプラスチック製カード基材への密着性、それ自体の耐久性は大きいが、一方で他のものとの接着性が低い。
【0003】
IDカード等の基材表面を外部からの物理的、化学的なストレスから保護するため、表面保護層を形成することは広く行なわれている。表面保護層を形成する方法としては、第1の方式として、たとえばPET等の支持体にポリエステル樹脂・アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂を3〜5μmの厚さに塗布して乾燥させ保護層をもつ熱転写リボンを形成し、熱転写リボンの裏側から、ヒートローラで加熱および加圧して、カード表面にカードの部分のみ保護層を転写し保護層を形成する転写が実用化されている。この方式は簡便であるため、身分証明書等に広く実用化されているが、150℃以下の温度で軟化してしまう樹脂を使用しているので、保護層が軟らかく、高温に弱くかつ、トルエン・メチルエチルケトン等の溶剤への耐溶剤性も不十分である。第2の方式としてPET等の保護シート基材にホットメルト接着剤層を0.1〜5μm形成した後にカードとほぼ同一寸法、形状に打ち抜いた保護シートを作成し、ホットメルト接着剤面をカード表面に対向するように貼り合わせ、ヒートローラー等で保護層を接着する方式がある。この方式は保護層がたとえば延伸PETなどフィルムで形成することが出来るため、保護層自体の機械的強度・対溶剤性が高いが、カードと保護シートの外形が正確に揃うように位置を合わせ貼り合せることが非常に難しいため、保護シートの外形がカード外形の内側になるように保護シートをカード寸法より0.5〜1.0mm程度小さくして使われている。第3の方式としてアクリル酸エステルモノマー・オリゴマー、あるいは脂環式エポキシ樹脂等にそれぞれのモノマー・オリゴマーに応じたUV硬化開始剤を混ぜ、液体の状態でグラビアコータ等を使ってカード表面に塗布した後に、紫外線を照射して硬化させることにより、強い透明な保護層を形成するUV硬化液塗布方式も実用化されている。この方式は第1の方式と比較して、厚く硬い保護層を形成することができるが、液体であるのでメンテナンスが難しく、更に、塗布膜厚さのバラツキ、液の裏まわり等の技術課題がある。第4の方式として第1の方式と第3の方式を組み合わせたものがある。この方式では熱可塑性樹脂とアクリルモノマー・オリゴマー、あるいは脂環式エポキシモノマー・オリゴマー等の紫外線硬化樹脂と紫外線硬化開始剤の混合物を支持体に塗布して見かけ上乾燥させ、未硬化の紫外線硬化樹脂が熱可塑性樹脂に分散している状態の熱転写リボンを形成し、これを第1の方式と同じように、IDカード表面に重ね合わせ、加熱および加圧し、熱転写させた後、紫外線を照射して保護層を完全に硬化させる方式が実用化されている。この方式では紫外線硬化樹脂を用いているため、保護層としての機械的強度、耐溶剤性等が高いだけでなく、紫外線硬化樹脂の硬化によりカード表面との接着性は確保し易いが、一方で熱転写後に紫外線照射装置が必要になり装置が大型化し、かつ消費電力も大きい。更に第5の方式として、第4の方式において転写後に行なっていた紫外線照射を熱転写リボン製造時に行い、硬化済みの紫外線硬化膜を保護層として熱転写によりカード表面に形成する方式も実用化されている。この方式では表面保護層転写形成装置に紫外線照射設備が必要なくなることにより、表面保膜護転写形成装置の小型化、省電力化が可能になる利点がある。この方法では硬化済UV硬化保護層自体には熱接着性がなく、第2の方式と同じように保護層のカード表面に接する部分にはホットメルト接着剤を0.1〜5μm程度の厚さ介在させる必要がある。ホットメルト接着剤としては第2の方式と同じように、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂など、またはそれらの共重合体樹脂からなる熱可塑性樹脂か使用される。第2、第5の方式においてホットメルト接着剤とカード表面の接着性はカード表面に使用されている材料に依存する。ホットメルト接着剤はその溶融と同時にカード表面も溶融または軟化する場合には高い接着性を得やすいが、カード表面が溶融または軟化しない場合、十分な接着性が得られない。たとえばUV硬化インキで文字またはパターンが形成されている場合、UV硬化インキは3次元の網目構造を形成しているため、高温でも軟化せず、ホットメルト接着剤との十分な接着性を得ることが非常に難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−255322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実施形態は、個人認証媒体において、UV硬化インキからなる画像層と保護層との十分な接着性を得ること目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態によれば、 基材、
該基材上に形成され、少なくともOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−を含有するUVインキで形成された画像層、
該画像層が形成された基材表面に設けられた、少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する接着層、及び
該接着層上に設けられ、光硬化性樹脂を含み、かつ予め光硬化された保護層を具備することを特徴とする個人認証媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態にかかる個人認証媒体の一例を表す断面図である。
【図2】第1の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図である。
【図3】第2の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図である。
【図4】第3の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図である。
【図5】第4の実施形態にかかる個人認証媒体の一例を表す断面図である。
【図6】第4の実施形態にかかる個人認証媒体の他の一例を表す断面図である。
【図7】第5の実施形態にかかる個人認証媒体の一例を表す断面図である。
【図8】実施形態にかかる個人認証媒体の製造装置の一例を表す概略図である。
【図9】実施形態に使用されるカード基材の一例を表す断面図である。
【図10】実施形態に使用される保護シートの一例を表す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
実施形態にかかる転写型保護層は、支持体、支持体上に形成された保護層、保護層上に形成された接着層を含む。保護層は、光硬化性樹脂を含有し、かつ予め光硬化されている。接着層は、少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポ0リアクリレートとの共重合体を含有する。実施形態にかかる転写型保護層は、個人認証媒体の少なくともOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−を含有するUVインキで形成された画像層を有する基材上に適用され得る。
【0009】
実施形態にかかる転写型保護層の製造方法は、支持体上に、光硬化性樹脂を含む保護層塗布液を塗布乾燥して保護層塗布層を形成する工程、該保護層塗布層に光照射して該保護層塗布層を光硬化せしめ、保護層を形成する工程、及び該保護層上に接着層を形成する工程を含む。接着層は少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する。得られた転写型保護層を用いて、個人認証媒体の少なくともOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−を含有するUVインキで形成された画像層を有する基材上に、接着剤を介して、保護層を転写し得る。
【0010】
実施形態にかかる個人認証媒体は、基材、基材上に形成された画像層、画像層が形成された基材表面に設けられた接着層、及び接着層上に設けられた保護層を含む。画像層は少なくともOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−を含有するUVインキで形成される画像を含む。接着層は少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する。
【0011】
保護層は光硬化性樹脂を含み、かつ予め光硬化されていることが可能である。
【0012】
実施形態にかかる個人認証媒体の製造方法は、基材上に画像層を形成する工程、及び
支持体と、支持体上に設けられた保護層と、保護層上に形成された接着層とを含む転写型保護層を用いて、画像層が設けられた基材上に、接着層と接着層を介して保護層とを転写する工程を有する。画像層は少なくともOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−を含有するUVインキで形成される。接着層は少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する。
【0013】
保護層は、光硬化性樹脂を含み、予め光硬化されていることが可能である。
【0014】
図1に実施形態にかかる個人認証媒体の一例を表す断面図を示す。
【0015】
図示するように、実施形態にかかる個人認証媒体100は、基材5と、基材5上に形成された画像層9と、画像層9が形成された基材5上に形成された接着層3と、接着層3上に設けられた保護層2とを含む。画像層9は、OH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−を含有するUVインキで形成された画像を含む。接着層3は少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する。
【0016】
実施形態によれば、少なくともOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−を含有するUVインキで形成される画像層と少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する接着層とを組み合わせて用いることにより、画像層を有する基材に対する保護層の接着性を向上し得る。
【0017】
UV硬化インキとOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−の重量比は50:50〜95:5であることが好ましい。
【0018】
UV硬化インキのOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ− 5部に対する重量比が95部を超えると、UV硬化インキと保護層との接着力が低下する傾向がある。また、UV硬化インキのOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ− 50部に対する重量比が、50重量部より少ないと、UV硬化インキの硬化性が低下し結果としてインキの凝集力が低下し十分な接着強度が得られない傾向がある。
【0019】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0020】
図2に、第1の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図を示す。
【0021】
第1の実施形態にかかる転写型保護層11は、図示するように、支持体1と支持体1上に設けられた保護層2とを有する。
【0022】
保護層2は、例えば、20:80〜80:20の重量比で配合された熱可塑性樹脂及び光硬化性樹脂、及び固形分比率で0.1〜20重量%の光重合開始剤を含む保護層塗布液を支持体1上に塗布乾燥した後、光照射することにより硬化されている。
【0023】
図3に、第2の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図を示す。
【0024】
第2の実施形態にかかる転写型保護層12は、保護層2上に、接着層3が設けられていること以外は、図2と同様の構成を有する。
【0025】
図4に、第3の実施形態にかかる転写型保護層の一例を表す断面図を示す。
【0026】
第2の実施形態にかかる転写型保護層13は、支持体1と保護層2との間にさらに剥離層4を有すること以外は図3と同様の構成を有する。ここで、接着層3は、任意に設けられ得る。
【0027】
図5に、第4の実施形態にかかる個人認証媒体の一例を表す断面図を示す。
【0028】
第4の実施形態にかかるIDカード10は、プラスチック製の基材5と、基材5上に形成された、写真画像層6及び文字画像層7等の記録情報を含む画像層9と、基材5上に記録情報9を介して設けられた保護層2とを含む。文字画像層7は、例えばUVインク、溶融インクを用いて形成することができる。写真画像層6は昇華性インクを用いて形成することができる。
【0029】
図6に、第4の実施形態にかかる個人認証媒体の他の一例を表す断面図を示す。
【0030】
第4の実施形態にかかるIDカード30は、基材5及び画像層9と保護層2との間に接着層3が設けられ、かつ写真画像層6表面に任意に設けられた、写真画像層6を紫外線から保護するUVカット層31が形成されていること以外は、図5と同様の構造を有する。
【0031】
図7に、第5の実施形態にかかる個人認証媒体の一例を表す断面図を示す。
【0032】
第5の実施形態にかかる紙製金券媒体20は、紙製の基材8と、情報を記録するための文字画像層等の画像層9と、基材8上に画像層9を介して設けられた保護層2とを含む。なお、基材5及び画像層9と保護層2との間に図示しない接着層を設けることができる。
【0033】
図8は、実施形態にかかる個人認証媒体の製造装置の一例を表す概略図を示す。
【0034】
この装置40は、個人認証媒体としてIDカードの製造装置である。
【0035】
図示するように、まず、IDカード基材供給部21よりIDカード基材26をIDカード製造装置40内に取り込み、搬送部27へ供給する。
【0036】
次に、例えば、サーマルヘッド等の記録部材29とインクリボン等のインク部材32等を備えた印刷部22にIDカード基材26を導入し、例えばUVインク、溶融インクを用いて文字画像層を形成し、例えば昇華性インクを用いて写真画像層を形成することができる。
【0037】
続いて、例えば支持体と支持体上に形成されたUVカット層とを有するUVカット層転写リボン33と、加熱ローラ28等を備えたUVカット層形成部23に文字画像層及び写真画像層等の画像層が形成されたIDカード基材26を導入し、昇華性インクを用いて形成された写真画像層の上にUVカット層を形成することができる。
【0038】
その後、例えば図3と同様の転写型保護層13と加熱ローラ34とを備えた保護層形成部24において、画像層及びUVカット層が形成されたIDカード基材26表面に接着層を介して保護層を形成することができる。
【0039】
このようにして、得られたIDカード25がIDカードの製造装置か排出される。
【0040】
実施形態に使用する支持体としては例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレナフタレート、ポリカーボネート、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニール等の各種プラスチックフィルムが挙げられる。また、ポリイミド、ポリスルホン等の透明性の低い樹脂フィルムも、フィルムの膜厚みが薄ければ紫外線等を透過できることから使用可能である。
【0041】
支持体の厚みは、1〜200μmの範囲が、更には5〜50μmの範囲が好ましい。1μmより薄ければカールし易くなるし、200μmより厚過ぎると転写時の熱量が多く必要となる傾向がある。
【0042】
保護層に用いられる熱可塑性樹脂としては、透明性の高い樹脂を用いることができる。透明性の高い樹脂としては、例えばポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂及びこれらの各樹脂の混合物等があげられる。
【0043】
熱可塑性樹脂の分子量としては、1,000から25,000が好ましい。この範囲内の分子量を有する熱可塑性樹脂は転写時のバリが発生しにくく、切れ性が良い。
【0044】
ポリエステル系樹脂は、具体的には、東洋紡績(株)製 商品名 バイロン200、バイロン220、バイロン240、バイロン245、バイロン280、バイロン296、バイロン530、バイロン560、バイロン600、バイロナールMD1100、バイロナールMD1200、バイロナールMD1245、バイロナールMD1400、バイロナールGX−W27、ユニチカ(株)製 商品名 エリーテルUE−3300、エリーテルUE−3320、エリーテルUE−3350、エリーテルUE−3370、エリーテルUE−3380等を使用することができる。
【0045】
ポリウレタン系樹脂としては、例えば日本ポリウレタン工業(株) 商品名 ニッポラン2301、ニッポラン2304、ニッポラン3016、ニッポラン3022、ニッポラン3027、パールセンU−102A、パールセンU−102B、パールセンU−204A、パールセンU−204B、コロネートT、ミリオネートMT、ミリオネートMR、MDIバリアンツ、ニッポラン5033、ニッポラン5111、ニッポラン5115、ニッポラン5120、ニッポラン5138、ニッポラン5193、ニッポラン5196、ニッポラン5199、ニッポラン5230、ニッポラン5238、ニッポラン5980、ニッポラン3022、ニッポラン3110、ニッポラン3116、ニッポラン3168、ニッポラン2301、ニッポラン2304、ニッポラン3016、ニッポラン3113、ニッポラン3124、ニッポラン3126、ニッポラン3124、ニッポラン3126、ニッポラン3219、ニッポラン3230ニッポラン3004、ミラクトランXN−2001、ミラクトランXN−2002、ミラクトランXN−2004、ミラクトランP395SRNAT、ミラクトランP390RSUP、ミラクトランP480RSUI、ミラクトラン485RSUI、ミラクトランP490RSUI、ミラクトランP890RSUA、ミラクトランP22MRNAT、ミラクトランP25MRNAT、ミラクトランP26MRNAT、ミラクトランP22SRNAT、ミラクトランP26SRNAT、電気化学工業(株)製 商品名 ハードロックWX−2000R、ハードロックWX−2000S等を使用することができる。
【0046】
アクリル系樹脂としては、例えば、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA45000、セビアンA45610、セビアンA46777、セビアンA4635、三菱レイヨン(株)製 商品名 ダイヤナールBR−80、ダイヤナールBR−83、ダイヤナールBR−85、ダイヤナールBR−87、ナールBR−88、ダイヤナールBR−101、ダイヤナールBR−102、ダイヤナールBR−105、ダイヤナールBR−106等を使用することができる。
【0047】
エポキシ系樹脂としては、例えば、三菱化学(株) 商品名 827、828、828EL、828XA、834、801N、801PN、802、811、813、816A、816C、819、1001、1002、1003、1055、1004、1004AF、1007、109、1010、1003F、1004F、1005F、009F、1004FS、1006FS、1007FS、834X90、1001B80、1001X70、1001T75、806、807、4005P、4007P、4010P、1256、4250、4275、1255HX30、YX8100BH30、YX6954BH30、5046B80、5050T60、5050、5051、152、154、157S70、1031S、1032H60、604、630、871、872、872X75、168V70、191P、YX310、545、YL6810、YX8000、YX8034、YX8800、YL980、YL983U、YX4000、YX4000H、YL6121H、YX7399等を使用することができる。
【0048】
ポリビニルアルコール系樹脂は、例えば、日本合成化学工業(株) 商品名 ゴーセノールNH−26、ゴーセノールNH−20、ゴーセノールNH−18、ゴーセノールN−300、ゴーセノールNM−14、ゴーセノールNM−11、ゴーセノールNL−05、ゴーセノールAH−26、ゴーセノールAH−17、ゴーセノールA−300ゴーセノールC−500、ゴーセノールP−610、ゴーセノールAL−06R、ゴーセノールGH−23、ゴーセノール、GH−20、ゴーセノールGH−17、ゴーセノールGM−14、ゴーセノールGM−14L、ゴーセノールGL−05、ゴーセノールGL−03、ゴーセノールKH−20、ゴーセノールKH−17、ゴーセノールKL−05、ゴーセノールKL−03、ゴーセノールKP−08R、ゴーセノールNK−05R、ゴーセファイマーZ−100、ゴーセファイマーZ−200、ゴーセファイマーZ−205、ゴーセファイマーZ−210、ゴーセファイマーZ−220、ゴーセファイマーZ−300、ゴーセファイマーZ−320、ゴーセファイマーZ−410、ゴーセファイマーOKS3540等を使用することができる。
【0049】
ポリビニルブチラール系樹脂としては、例えば、(株)クラレ製 商品名 Mowital・LPB16B、MowitalB20H、Mowital30T、Mowital30H、Mowital30HH、Mowital45M、Mowital45H、Mowital60H、Mowital60T、Mowital60HH、Mowital70HH、Mowital75H、積水化学工業(株) 商品名 エスレックBL−1、エスレックBL−1H、BL−2、BL−2H、エスレックBL−5、エスレックBL−10、エスレックBL−S、エスレックBM−1、エスレックBM−2、エスレックBM−5、エスレックBM−S、エスレックBH−3、エスレックBH−6、エスレックBH−S、エスレックBX−1、エスレックBX−L、エスレックBX−3、エスレックBX−5、エスレックKS−1、エスレックKS−3、エスレックKS−5、エスレックKS−10等を使用することができる。
【0050】
酢酸ビニル樹脂としては、例えば、電気化学工業(株) 商品名 サクノールSN−04、サクノールSN−04S、サクノールSN−04D、サクノールSN−09A、サクノールSN−09T、サクノールSN−10、サクノールSN−10N、サクノールSN−17A、ASR CH−09、ASR CL−13、クラリアントポリマー(株)製 商品名 モビニールDC、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA530、セビアンA700、セビアンA707、セビアンA710、セビアンA712、セビアンA800等を使用することができる。
【0051】
エチレン−酢酸ビニル系樹脂としては、例えば、三井・デュポン・ポリケミカル(株)製 商品名 エバフレックス45X、エバフレックス40、エバフレックス150、エバフレックス210、エバフレックス220、エバフレックス250、エバフレックス260、エバフレックス310、エバフレックス360、エバフレックス410、エバフレックス420、エバフレックス450、エバフレックス460、エバフレックス550、エバフレックス560、クラリアントポリマー(株)製 商品名 モビニール081F、住友化学工業(株)製 商品名 エバテートD3022、D3012、D4032、CV8030、ヒロダイン工業(株)製 商品名 ヒロダイン1800−5、ヒロダイン1800−6、ヒロダイン1800−8、ヒロダイン3706、ヒロダイン4309、コニシ(株)製 商品名 CZ250、CV3105、SP3055、CV6105、SP7、SP95、SP200、SP210N、SP220N、SP195、SP295、SP2850N、CZ220、CZ250、日本合成化学工業(株)製 商品名 モビニール081F、モビニール082、モビニール109E、モビニール172E、モビニール180E、モビニール185EK、モビニール206、モビニール412、モビニール490、モビニール506、モビニール507、モビニール650、モビニール760H、モビニール761HG、モビニール763、モビニール987B、モビニール1410、モビニール7980、モビニールDC、モビニールDC02、モビニールDS5、モビニールS−71等を使用することができる。
【0052】
光硬化性樹脂としては、2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートと、3官能以上の多官能アクリレートまたは3官能以上の多官能メタクリレートとからなる材料を用いることができる。
【0053】
2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートとしては、骨格に、下記式で表されるジメチルメチレン(A)を持つものを使用することができる。
【化1】

【0054】
2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートは、ビスフェノールA型またはビスフェノールF型の骨格を持つものを使用することができる。
【0055】
骨格にジメチルメチレンをもつものとして、例えば、共栄社化学(株)製 商品名 ライトエステルTB、ライトアクリレートHPP−A、ライトアクリレートBA−104、ライトアクリレートNP−A、日本化薬(株)製 商品名 KAYARAD・FM−400、KAYARAD・NPGDA、KAYARAD・HX−220、KAYARAD・HX−620、KAYARAD・R−604、新中村化学工業(株)製 商品名 NKエステルNPG、NKエステルBPE−80N、東亜合成(株) 商品名 アロニックスM211B等を使用することができる。
【0056】
ビスフェノールA型またはビスフェノールF型の骨格をもつものとして、例えば、日本化薬(株) 商品名 KAYARAD・R−712、KAYARAD・R551、共栄社化学(株) 商品名 ライトエステルBP−2EMK、ライトエステルBP−4EM、ライトエステルBP−6EM、ライトアクリレートBP−4EA、ライトアクリレートBP−4PA、ライトアクリレートBP−10EA、東亜合成(株) 商品名 アロニックスM−208、アロニックスM211B、新中村化学工業(株) 商品名 NKエステルABE−300、NKエステルA−B1206PE、NKエステルA−BPE−10、NKエステルA−BPE−20、NKエステルA−BPE−30、NKエステルA−BPE−4、NKエステルA−BPP−3、NKエステルBPE−100、NKエステルBPE−200、NKエステルBPE−500、NKエステルBPE−900、NKエステルBPE−1300N等を使用することができる。
【0057】
3官能以上の多官能アクリレートまたはメタクリレートとしては、例えば、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ペンタエリスリトールポリアクリレート、及びジペンタエリスリトールポリアクリレート等が挙げられる。また、これら3官能以上の紫外線硬化化合物は複数のものを組み合わせて使用しても良いし、混合物であっても良い。
【0058】
中でも、エリスリトール基を複数もつものとして、例えば、日本化薬(株) 商品名 KAYARAD・DPHA、KAYARAD・DPEA−12、KAYARAD・DPHA−2C、KAYARAD・D−310、KAYARAD・DPCA−20、KAYARAD・DPCA−30、KAYARAD・DPCA−60、KAYARAD・DPCA−120、KAYARAD・DN−0075、新中村化学工業(株) 商品名 NKエステルA−9550、NKエステルA−9530、NKエステルA−DPH、NKエステルTMPT、NKエステルA−TMPT、NKエステルA−TMM−3、NKエステルA−TMM−3L、NKエステルA−TMM−3LM−N、NKエステルA−TMMT、NKエステルA−TMMT、NKエステルATM−35E、NKエステルAD−TMP、NKエステルA−TMPT、共栄社化学(株) 商品名 ライトアクリレートDPE−6A、ライトアクリレートPE−4A、ライトアクリレートPE−3A、ウレタンアクリレートUA−306H、ウレタンアクリレートUA−306T、ウレタンアクリレートUA−306I、ウレタンアクリレートUA−510H、東亜合成(株) 商品名 アロニックスM−306、アロニックスM−305、アロニックスM−309、アロニックスM−310、アロニックスM−315、アロニックスM−320、アロニックスM−325、アロニックスM−330、アロニックスM−400、アロニックスM−415、アロニックスM−450、アロニックスM−408、アロニックスM403、アロニックスM−400、アロニックスM−402、アロニックスM404、アロニックスM406、アロニックスM405、等を使用することができる。
【0059】
光硬化性樹脂には光重合開始剤を混合することができる。
【0060】
光重合開始剤として、例えば、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンゾイン類、チオキサントン類、アゾ化合物類、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、及びテトラメチルチウラムモノサルファイド等を挙げることができる。具体的には、例えば、BASF(株)製 商品名 イルガキュア651、イルガキュア184、ダロキュア1173、イルガキュア500、イルガキュア1000、イルガキュア1300、イルガキュア2959、イルガキュア907、イルガキュア369、イルガキュア1700、イルガキュア1800、イルガキュア1850、イルガキュア819、イルガキュア784、東京化成工業(株)製 商品名 A0061、A1028、B0050、B0221、B3633、B0079、B0222、B1019、B1015、B0942、B0869、B0083、B0103、B1164、B1267、B2380、B2381、B1225、B0139、B1275、B0481、C0014、C0136、C1150、C1485、C0292、D1801、D1621、D1640、D2375、D1702、D2963、D2248、D2238、D2253、D3358、E0063、F0021、F0362、H0617、H0991、P0211、I0591、I0678、M1245、M2140、M0792、B1231、M1209、M2028、N0528、P1410、P1377、B0486、T0157、T1188、T1608、T2041、T2042等を使用することができる。
【0061】
熱可塑性樹脂と光硬化性樹脂の配合比率は、20:80〜80:20の割合で配合することができる。媒体に転写後の保護層の柔軟性を更に向上させたい場合は熱可塑性樹脂の配合比率を上げていくことが好ましく、媒体に転写後の保護層の堅牢性を更に向上させたい場合は光硬化性樹脂の配合比率を上げていくことが好ましい。
【0062】
光硬化性樹脂の中でも更に、2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートと、3官能以上の多官能アクリレートまたは多官能メタクリレートとの配合比率を97:3〜50:50の割合で配合することができる。媒体に転写後の保護層の柔軟性を更に向上させたい場合は2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートの配合比率を上げていくことが好ましく、媒体に転写後の保護層の堅牢性を更に向上させたい場合は3官能以上の多官能アクリレートまたは多官能メタクリレートの配合比率を上げていくことが好ましい。
【0063】
2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートの材料としては、2官能アクリレートまたは2官能メタクリレートであればその特性を有するが、更に向上させたい場合は、骨格にジメチルメチレンを持つ材料、且つ又は、ビスフェノールA型乃至はF型の骨格を持つ材料を使用する方が好ましい。
【0064】
3官能以上の多官能アクリレート乃至はメタクリレートとしては、3官能以上の多官能アクリレート乃至はメタクリレートであればその特性を有するが、更に向上させたい場合は、エリスリトール基を複数持つ材料を使用する方が好ましい。更には、ペンタエリスリトールを骨格に持つ材料を使用する方が更に好ましい。
【0065】
転写型保護層の膜厚は、転写させる媒体の厚さや材質により種々異なるが、好ましくは0.1μmから50μmが好ましい。転写箔を巻き物で保存しておく場合などは硬化済み光硬化樹脂にクラックなどのひび割れが生じやすいことから、又、熱転写時に発生するバリの抑制の観点から薄い方が好ましく堅牢性を保持する為には厚い方が好ましいことから、3μm〜30μmが好ましい。
【0066】
転写型保護層では、支持体と保護層の間に剥離層を設けることができる。
【0067】
支持体と保護層の間に剥離層を設けることにより、保護層が剥離層からはがれやすくなる。
【0068】
剥離層の膜厚は、0.1μmから30μmが好ましい。
【0069】
剥離層に用いる樹脂としては、支持体との接着力が適度に調節されていることが望ましい。接着力が過度に大きいと、熱接着後の剥離時に支持体から光硬化樹脂をカード表面に転写できなくなる。また、接着力が過度に小さいと、支持体剥離後にカード端面にバリが発生するという問題点が発生する。
【0070】
接着力の調整は、接着力が過度に小さい場合は、熱可塑性樹脂の添加、粘着剤の添加などにより行なう。粘着剤は均一系のもの、粒子形状のものいずれも可能である。接着力が過度に大きい場合には剥離層中に接着に寄与しない材料を含有させることにより行なうことができる。接着に寄与しない物質としては、たとえばカルナバワックス、ステアリン酸、ステアリルアルコール、ポリエチレンワックスなど低融点の離型性の材料、あるいは酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム等の金属酸化物や水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸バリウムなどの金属化合物、更にこれらを含む無機物の混合物であるタルク、クレー、カオリン、ガラス、硬化シリコーンなどの粒子が挙げられる。
【0071】
剥離層樹脂に適した適度な接着力を持つ樹脂としては、ポリビニルアルコール樹脂、ワックス樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂及びこれらの各樹脂の混合物等が用いられる。または離型層付きの支持体を用いても良い。
【0072】
ワックス樹脂としては、例えば、日本精蝋(株)製 商品名 Hi−Mic−2065、Hi−Mic−1045、Hi−Mic−2045、PALVAX−1230、PALVAX−1330、PALVAX−1335、PALVAX−1430、BONTEX−0011、BONTEX−0100、BONTEX−2266等を使用することができる。
【0073】
酢酸ビニル樹脂としては、例えば、電気化学工業(株) 商品名 サクノールSN−04、サクノールSN−04S、サクノールSN−04D、サクノールSN−09A、サクノールSN−09T、サクノールSN−10、サクノールSN−10N、サクノールSN−17A、ASR CH−09、ASR CL−13、クラリアントポリマー(株)製 商品名 モビニールDC、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA530、セビアンA700、セビアンA707、セビアンA710、セビアンA712、セビアンA800等を使用することができる。
【0074】
ポリビニルブチラール系樹脂としては、例えば、(株)クラレ製 商品名 Mowital・LPB16B、MowitalB20H、Mowital30T、Mowital30H、Mowital30HH、Mowital45M、Mowital45H、Mowital60H、Mowital60T、Mowital60HH、Mowital70HH、Mowital75H、積水化学工業(株) 商品名 エスレックBL−1、エスレックBL−1H、BL−2、BL−2H、エスレックBL−5、エスレックBL−10、エスレックBL−S、エスレックBM−1、エスレックBM−2、エスレックBM−5、エスレックBM−S、エスレックBH−3、エスレックBH−6、エスレックBH−S、エスレックBX−1、エスレックBX−L、エスレックBX−3、エスレックBX−5、エスレックKS−1、エスレックKS−3、エスレックKS−5、エスレックKS−10等を使用することができる。
【0075】
エチレン−酢酸ビニル系樹脂としては、例えば、三井・デュポン・ポリケミカル(株)製エバフレックス45X、エバフレックス40、エバフレックス150、エバフレックス210、エバフレックス220、エバフレックス250、エバフレックス260、エバフレックス310、エバフレックス360、エバフレックス410、エバフレックス420、エバフレックス450、エバフレックス460、エバフレックス550、エバフレックス560、クラリアントポリマー(株)製モビニール 商品名 081F、住友化学工業(株)製 商品名 エバテートD3022、D3012、D4032、CV8030、ヒロダイン工業(株)製 商品名 ヒロダイン1800−5、ヒロダイン1800−6、ヒロダイン1800−8、ヒロダイン3706、ヒロダイン4309、コニシ(株)製 商品名 CZ250、CV3105、SP3055、CV6105、SP7、SP95、SP200、SP210N、SP220N、SP195、SP295、SP2850N、CZ220、CZ250、日本合成化学工業(株)製 商品名 モビニール081F、モビニール082、モビニール109E、モビニール172E、モビニール180E、モビニール185EK、モビニール206、モビニール412、モビニール490、モビニール506、モビニール507、モビニール650、モビニール760H、モビニール761HG、モビニール763、モビニール987B、モビニール1410、モビニール7980、モビニールDC、モビニールDC02、モビニールDS5、モビニールS−71等を使用することができる。
【0076】
アクリル樹脂としては、例えば、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA45000、セビアンA45610、セビアンA46777、セビアンA4635、三菱レイヨン(株)製 商品名 ダイヤナールBR−80、ダイヤナールBR−83、ダイヤナールBR−85、ダイヤナールBR−87、ナールBR−88、ダイヤナールBR−101、ダイヤナールBR−102、ダイヤナールBR−105、ダイヤナールBR−106等を使用することができる。
【0077】
シリコーン樹脂としては、例えば、東芝シリコーン(株)製 商品名 トスガード510等を使用することができる。
【0078】
ポリエステル樹脂としては、例えば、東洋紡績(株)製 商品名 バイロン200、バイロン220、バイロン240、バイロン245、バイロン280、バイロン296、バイロン530、バイロン560、バイロン600、バイロナールMD1100、バイロナールMD1200、バイロナールMD1245、バイロナールMD1400、バイロナールGX−W27、ユニチカ(株)製 商品名 エリーテルUE−3300、エリーテルUE−3320、エリーテルUE−3350、エリーテルUE−3370、エリーテルUE−3380等を使用することができる。
【0079】
ポリビニルアルコール樹脂としては、例えば、日本合成化学工業(株) 商品名 ゴーセノールNH−26、ゴーセノールNH−20、ゴーセノールNH−18、ゴーセノールN−300、ゴーセノールNM−14、ゴーセノールNM−11、ゴーセノールNL−05、ゴーセノールAH−26、ゴーセノールAH−17、ゴーセノールA−300ゴーセノールC−500、ゴーセノールP−610、ゴーセノールAL−06R、ゴーセノールGH−23、ゴーセノール、GH−20、ゴーセノールGH−17、ゴーセノールGM−14、ゴーセノールGM−14L、ゴーセノールGL−05、ゴーセノールGL−03、ゴーセノールKH−20、ゴーセノールKH−17、ゴーセノールKL−05、ゴーセノールKL−03、ゴーセノールKP−08R、ゴーセノールNK−05R、ゴーセファイマーZ−100、ゴーセファイマーZ−200、ゴーセファイマーZ−205、ゴーセファイマーZ−210、ゴーセファイマーZ−220、ゴーセファイマーZ−300、ゴーセファイマーZ−320、ゴーセファイマーZ−410、ゴーセファイマーOKS3540等を使用することができる。
【0080】
離型層付きの支持体としては、例えば、東レフィルム加工(株) 商品名 セラピールMF、セラピールMD、セラピールBK、セラピールWD、セラピールWZ、セラピールBX8、セラピールBX9、セラピールBL、セラピールHP2、帝人デュポンフィルム(株) 商品名 ピューレックス#24、ピューレックス#31、ピューレックス#32、ピューレックス#33、ピューレックス#33N、ピューレックス#35、ピューレックス#36、ピューレックス#43、ピューレックス#50、ピューレックス#75、ピューレックス#78、ピューレックス#54、ピューレックス#55、ピューレックス#70、ピューレックス#71、ピューレックス#72、ピューレックス#52、ピューレックス#53、ピューレックス#NR1、ピューレックス#AN15、パナック(株) 商品名 01BU、TP−01、TP−02、SG−1、
リンテック(株) 商品名 コートフィルム離型剤処方の一般シリコーン離型剤01処方、GS処方、GS−H処方、1070処方、PS/−2処方、A処方、B処方、C処方、SD処方、LT処方、1010処方、1020処方、1031処方、2010処方、2080処方、2090処方、2100処方、コートフィルム離型剤処方の重剥離タイプ離型剤6040処方、6010処方、X処方、SK−1処方、AL−5処方、6050処方、T157−2処方等を使用することができる。
【0081】
実施形態にかかる転写型保護層では、保護層の上にさらに接着層を設けることができる。
【0082】
接着層の膜厚は、0.1μmから30μmが好ましい。
【0083】
さらに好ましくは0.5ないし10μmである。
【0084】
接着層に用いる樹脂としては、個人認証媒体との十分な接着力があるものが選択される。
【0085】
接着層の材料としては、ポリビニルアルコール樹脂、ワックス樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂及びこれらの各樹脂の混合物等が用いられる。
【0086】
ワックス樹脂は、具体的には、日本精蝋(株)製 商品名 Hi−Mic−2065、Hi−Mic−1045、Hi−Mic−2045、PALVAX−1230、PALVAX−1330、PALVAX−1335、PALVAX−1430、BONTEX−0011、BONTEX−0100、BONTEX−2266等を使用することができる。
【0087】
酢酸ビニル樹脂としては、例えば、電気化学工業(株) 商品名 サクノールSN−04、サクノールSN−04S、サクノールSN−04D、サクノールSN−09A、サクノールSN−09T、サクノールSN−10、サクノールSN−10N、サクノールSN−17A、ASR CH−09、ASR CL−13、クラリアントポリマー(株)製 商品名 モビニールDC、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA530、セビアンA700、セビアンA707、セビアンA710、セビアンA712、セビアンA800、等を使用することができる。
【0088】

ポリビニルブチラール系樹脂としては、例えば、(株)クラレ製 商品名 Mowital・LPB16B、MowitalB20H、Mowital30T、Mowital30H、Mowital30HH、Mowital45M、Mowital45H、Mowital60H、Mowital60T、Mowital60HH、Mowital70HH、Mowital75H、積水化学工業(株) 商品名 エスレックBL−1、エスレックBL−1H、BL−2、BL−2H、エスレックBL−5、エスレックBL−10、エスレックBL−S、エスレックBM−1、エスレックBM−2、エスレックBM−5、エスレックBM−S、エスレックBH−3、エスレックBH−6、エスレックBH−S、エスレックBX−1、エスレックBX−L、エスレックBX−3、エスレックBX−5、エスレックKS−1、エスレックKS−3、エスレックKS−5、エスレックKS−10等を使用することができる。
【0089】
エチレン−酢酸ビニル系樹脂としては、例えば、三井・デュポン・ポリケミカル(株)製 商品名 エバフレックス45X、エバフレックス40、エバフレックス150、エバフレックス210、エバフレックス220、エバフレックス250、エバフレックス260、エバフレックス310、エバフレックス360、エバフレックス410、エバフレックス420、エバフレックス450、エバフレックス460、エバフレックス550、エバフレックス560、クラリアントポリマー(株)製 商品名 モビニール081F、住友化学工業(株)製 商品名 エバテートD3022、D3012、D4032、CV8030、ヒロダイン工業(株)製 商品名 ヒロダイン1800−5、ヒロダイン1800−6、ヒロダイン1800−8、ヒロダイン3706、ヒロダイン4309、コニシ(株)製 商品名 CZ250、CV3105、SP3055、CV6105、SP7、SP95、SP200、SP210N、SP220N、SP195、SP295、SP2850N、CZ220、CZ250、日本合成化学工業(株)製 商品名 モビニール081F、モビニール082、モビニール109E、モビニール172E、モビニール180E、モビニール185EK、モビニール206、モビニール412、モビニール490、モビニール506、モビニール507、モビニール650、モビニール760H、モビニール761HG、モビニール763、モビニール987B、モビニール1410、モビニール7980、モビニールDC、モビニールDC02、モビニールDS5、モビニールS−71等を使用することができる。
【0090】
アクリル樹脂は、例えば、ダイセル化成品(株)製 商品名 セビアンA45000、セビアンA45610、セビアンA46777、セビアンA4635、三菱レイヨン(株)製 商品名 ダイヤナールBR−80、ダイヤナールBR−83、ダイヤナールBR−85、ダイヤナールBR−87、ナールBR−88、ダイヤナールBR−101、ダイヤナールBR−102、ダイヤナールBR−105、ダイヤナールBR−106等を使用することができる。
【0091】
シリコーン樹脂は、例えば、東芝シリコーン(株)製トスガード510等を使用することができる。
【0092】
ポリエステル樹脂は、例えば、東洋紡績(株)製バイロン200、バイロン220、バイロン240、バイロン245、バイロン280、バイロン296、バイロン530、バイロン560、バイロン600、バイロナールMD1100、バイロナールMD1200、バイロナールMD1245、バイロナールMD1400、バイロナールGX−W27、ユニチカ(株)製エリーテルUE−3300、エリーテルUE−3320、エリーテルUE−3350、エリーテルUE−3370、エリーテルUE−3380等を使用することができる。
【0093】
ポリビニルアルコール樹脂は、例えば、日本合成化学工業(株) 商品名 ゴーセノールNH−26、ゴーセノールNH−20、ゴーセノールNH−18、ゴーセノールN−300、ゴーセノールNM−14、ゴーセノールNM−11、ゴーセノールNL−05、ゴーセノールAH−26、ゴーセノールAH−17、ゴーセノールA−300ゴーセノールC−500、ゴーセノールP−610、ゴーセノールAL−06R、ゴーセノールGH−23、ゴーセノール、GH−20、ゴーセノールGH−17、ゴーセノールGM−14、ゴーセノールGM−14L、ゴーセノールGL−05、ゴーセノールGL−03、ゴーセノールKH−20、ゴーセノールKH−17、ゴーセノールKL−05、ゴーセノールKL−03、ゴーセノールKP−08R、ゴーセノールNK−05R、ゴーセファイマーZ−100、ゴーセファイマーZ−200、ゴーセファイマーZ−205、ゴーセファイマーZ−210、ゴーセファイマーZ−220、ゴーセファイマーZ−300、ゴーセファイマーZ−320、ゴーセファイマーZ−410、ゴーセファイマーOKS3540等を使用することができる。
【0094】
転写型保護層の作成方法としては、上記各層の材料を塗料化し、支持体上にグラビアコート、リバースコート、ダイコート、ワイヤーバーコート、ホットメルトコート、バーコート等により、順次塗布・乾燥する方法等が挙げられる。
【0095】
光反応開始剤を励起させる為に使用する紫外線ランプとしては、水銀ランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプが好適であるが紫外線等の高エネルギー光線を発するものであれば、これに限定されるものではないが反応開始剤を励起するに適した波長の紫外線を発する光源が好ましい。
【0096】
個人認証媒体としては、プラスチック製または紙製のIDカードまたはIC内蔵型カード、又は、証券、株券、金券などのプラスチック製または紙製の媒体が好ましい。
【0097】
実施形態にかかる転写型保護層を媒体に形成する方法としては、転写型保護層と媒体を重ね、ヒートローラ、プラテンローラ、シャフトにより転写型保護層と媒体を送りながら、転写型保護層の支持体面からヒートローラによって加熱及び加圧することにより、プラテンローラ上に位置する媒体の表面に転写型保護層を転写させることができる。簡便な方式としては、転写型保護層と媒体を重ねアイロン等加熱器具を用いて加熱及び加圧することにより、媒体の表面に転写型保護層を転写させることができる。
【0098】
個人認証媒体に記録されるセキュリティ情報あるいは個人情報等のオンデマンド情報は、染料熱拡散記録技術、熱溶融転写記録技術、熱現像銀塩写真記録技術、電子写真記録技術、インクジェット記録技術、及びドットインパクト記録技術等の記録技術を用いて記録することができる。簡便性及びセキュリティ性、階調性、解像度等の画質の点から、染料熱拡散記録技術、インクジェット記録技術を用いることが好ましい。
【0099】
カード基材
実施形態に使用されるカード基材として代表的な構成を図8(a)、(b)、(c)に各々示す。
【0100】
図8(a)はカード基材60が、コアとしてグリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PETG)3層62,63,64とその両側にオーバーレイとしてPETG61,65を各々1層ずつ積層した構成のものである。ここでPETGはポリ塩化ビニルに置き換えても良い。また必要によりオーバーレイPETG上に受像層等を塗布形成することもできる。
【0101】
図8(b)では、カード基材70は、外装基材がポリエチレンテレフタレート(PET)72,78で、内側がPETG層74、PET層75、PETG層76で構成されているものである。PET72,78とPETG74,76との間には、各々、接着剤73,77が介在する。接着剤は通常ホットメルト接着剤を用い、熱ラミネートにより接着する。表側外装PET72表面には必要に応じ受像層71を形成する。外装基材にPETを用いることにより外装基材が耐溶剤性をもつため溶剤を用いた受像層などの塗布が可能になる。
【0102】
図8(c)に示すカード基材80では、構成材としてPETGを用いずに中心部PET84と外装部のPET82,86の間は厚い接着剤83,85で構成されている。接着剤はラミネート方法により異なるが、熱ラミネートの場合にはホットメルト接着剤、常温付近の温度でのラミネートでは湿気硬化型接着剤、UV硬化型接着剤、二液硬化型接着剤などが使用できる。ホットメルト接着剤に硬化剤を含有させてもよい。表側外装PET82表面には必要に応じ受像層81を形成する。
【0103】
なお、図8(a)、(b)、(c)いずれの構成でも内側部分にICチップ、アンテナ等を含むインレットを配置し、非接触ICカードとして使うことができる。
【0104】
また、UV硬化インキによる画像層の形成は、カード表面にUV硬化インキで印刷する場合、カード基材の全面にUV硬化インキによる絵柄を形成する場合、及びカード基材の一部にUV硬化インキの文字、パターン、及び絵柄が形成される場合がある。
【0105】
保護シート
実施形態に使用可能な保護シートはカードとほぼ同一形状、寸法に裁断されたものである。保護層とホットメルト接着剤層で構成される。保護シート基材はPET等のフィルムが用いられ、ホットメルト接着剤としてはポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂など、またはそれらの共重合樹脂等の熱可塑性樹脂が使用できるが、実施形態では少なくともポリアクリル酸又はポリアクリル酸とポリアクリレート共重合体を含む構成である。なお、ホットメルト接着剤層にイソシアネートなどの硬化剤を含有させることでより接着性が向上する。
【0106】
カード表面の一部にUV硬化インキの絵柄等が形成されたカード上に保護シートを重ね合わせ、加熱されたヒートローラとバックアップローラーにより熱圧着して保護シートを接着することができる。
【0107】
バックアップローラーは加熱されていても良い。一般にヒートローラーの温度はホットメルト接着剤の溶融温度、カード、熱転写リボン、ヒートローラーの熱容量、熱伝導率によるが、100℃から200℃程度までの適正な値に制御される。
【0108】
図10に、実施形態にかかる保護シートの構成の一例を表す断面図を示す。
【0109】
図示するように、保護シート110は、保護層2と保護層2上に形成された、少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する接着層3を有する。
【0110】
保護層
実施形態に好ましく使用される保護層は少なくとも紫外線硬化した樹脂を含有した層であり、基本構成としてたとえばアクリル酸エステル系、脂環式エポキシ系、オキセタン系等の紫外線硬化型のオリゴマー・モノマーにアクリル酸エステル系であればラジカル重合開始剤、脂環式エポキシ系、オキセタン系であればトリアリールスルホニウム塩などの重合開始剤が含有され、熱転写リボンの製造工程ですでにUV照射による硬化が完了している。更に保護層の中には紫外線硬化樹脂の他に熱可塑性樹脂を含有指せた方が、積層するホットメルト樹脂層との濡れ性、親和性が大きくなり望ましい。保護層中の熱可塑性樹脂の含有比率は20%から80%が適当である。20%以下ではホットメルト樹脂層との親和性が得られず、80%以上では保護層としての耐溶剤性、機械的強度を満足できない。
【0111】
剥離層
実施形態に好ましく使用される剥離層としては、溶融温度が高く(100℃以上)かつ耐溶剤性が高いことが要求される。耐溶剤性の必要な理由は熱転写リボンの製造工程上、剥離層上に溶剤を含有させた保護層を塗布乾燥するときに耐溶剤性がないと剥離層が溶解してしまうためである。これらを満足するものとして、たとえばポリビニルアルコール、熱硬化型のポリエステル、エポキシ、フェノール、メラミン樹脂等、又は熱硬化シリコーン膜等が望ましい。
【0112】
保護層形成プロセス
実施形態に好ましく使用される保護層形成プロセスにおいて、重ね合わせ、例えば、加熱されたヒートローラーとバックアップローラーにより熱圧着される。フィルム基材は剥離ローラーにより剥離され、カード表面に保護層が接着形成される。バックアップローラーは加熱されていても良い。剥離層はフィルム基材側に残るが、保護層側に転写される方式でも使用できる。一般にヒートローラーの温度はホットメルト接着剤の溶融温度、カード、熱転写リボン、ヒートローラーの熱容量、熱伝導率によるが、100℃から200℃程度までの適正な値に制御される。
【0113】
UV硬化インキ
実施形態に好ましく使用されるUV硬化インキとはオフセットインキ、スクリーンインキ、フレキソインキ、インクジェットインキは等いずれも使用可能である。UVインキは一般に2官能以上の多官能アクリル酸エステル系オリゴマー、モノマーにUV重合反応開始剤、体質顔料、着色顔料、その他添加剤を加えた構成よりなり、UV硬化により2官能以上のアクリル酸エステル系オリゴマー、モノマーが重合架橋反応を起し、3次元網目構造を形成する。一方本発明によるUV硬化インキ中に単官能のアクリル酸エステル系オリゴマー、モノマーを含有させると、UV硬化しても3次元網目構造を形成しないため、加熱時に軟化し、ホットメルト接着剤と相溶することができる部分ができる。また、OH基またはCOOH基を含むと、ホットメルト接着剤にCOOH基、OH基、アミノ基、スルホン基、カルボニル基等の極性基がある場合、UV硬化インキ中のOH基との間に水素結合が形成され、接着性が向上する。UV硬化インキ中に含有させるOH基を有する単官能アクリルモノマ−はたとえば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸などが上げられる。UV硬化インキ中の単官能モノマーの重量比率の望ましい範囲はインキ全重量の5%から50%である。3%以下では接着性の工場は見られず、50%を超えるとUV硬化インキとしての基材への接着性、耐久性がなくなりたとえば剥離試験を行なうと、UV硬化インキが剥離する。
【0114】
ホットメルト接着剤
実施形態に好ましく使用されるホットメルト接着剤としては、ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂など、またはそれらの共重合樹脂等の熱可塑性樹脂が使用できるが、本発明では特に少なくともポリアクリル酸又はポリアクリル酸とポリアクリレート共重合体を含む構成であることを特徴としている。使用可能な材料にはポリアクリル酸又はポリアクリル酸とポリアクリル酸エステル共重合体が望ましいが、それ以外にもポリアクリル酸とエポキシアクリル酸エステル、ウレタンアクリル酸エステルとの共重合体も使用できる。ポリアクリル酸又はポリアクリル酸とポリアクリル酸エステル共重合体のTgは0℃以上100℃以下が更に望ましくは10℃以上70℃以下が望ましい。0℃以下ではホットメルト接着剤自体の他材料とのブロッキング等保存性能が低下し、一方80℃以上では接着性が得られない。なお、ホットメルト接着剤層にイソシアネートなどの硬化剤を含有させることでより接着性が向上させることも可能である。
【実施例1】
【0115】
(カード基材)
PET−Gコアシート(太平化学薬品製)200μm2枚、50μm1枚 を熱ラミネートにより積層し得られたコア材の両面に接着シートとしてアロンメルトPES111EEW(東亜合成製) 30μmを挟み、帝人デュポンフィルム製PET(製品名:U298W125μm)を外装PETとして熱プレス機によりラミネートし、その後JIS X 6301 ID−1のカード形状に裁断した。
【0116】
表側の外装PETには事前に以下組成の材料をワイヤーバーにて乾燥時5μmになるように塗布し120℃で乾燥させ、受像層を形成した。
【0117】
BL−S(積水化学製)・・・ 30重量部
コロネート2513(日本ポリウレタン)・・・ 3重量部
メチルエチルケトン・・・ 30重量部
トルエン・・・ 30重量部
(UV硬化インキ)
以下の2種を混合攪拌しUV硬化インキを作成した。
【0118】
T&K TOKA製UV161インキ(銀色) 50重量部
東亜合成製 アロニックス M−5700(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート)50重量部
UV161増感剤 1.5重量部
上記UV硬化インキをカード基材上全面にUVオフセット印刷機 EP8000(シナノケンシ製)により厚さ約2μmのべた印刷を行なった。
【0119】
(保護シート)
シート基材には東レ製S10(50μm)の透明PETにジュリマーET510(ポリアクリル酸アクリレート共重合体) (Tg:27.5℃)をワイヤーバーを用いて形成し乾燥状態で2μm厚のホットメルト樹脂層を形成し、カード形状に切断した。
【0120】
(ラミネート)
上記UV硬化インキを全面に印刷したカード基材とホットメルト接着剤シートを重ね合わせ、熱ラミネート装置を用い120℃の温度で貼り合せ、IDカードを得た。
【0121】
(剥離試験)
保護層上からカッターでカード基材に達する切り込みを入れセロテープ(登録商標)による5×5の碁盤目剥離試験を行なった。全25箇所中何箇所残っているか確認した。20箇所以上のこっているものを合格とした。
【0122】
得られた結果を下記表1に示す。
【実施例2】
【0123】
UV硬化インキ組成を下記のようにすること以外は実施例1と同様にして保護シートのラミネートを行なった。
【0124】
UV硬化インキ組成
T&K TOKA製UV161インキ(銀) 70重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 30重量部
UV161増感剤 1重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0125】
その結果を下記表1に示す。
【実施例3】
【0126】
UV硬化インキ組成を下記のようにすること以外は実施例1と同様にして保護シートのラミネートを行なった。
【0127】
UV硬化インキ組成
T&K TOKA製UV161インキ(銀) 90重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 10 重量部
UV161増感剤 0.3重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0128】
その結果を下記表1に示す。
【実施例4】
【0129】
UV硬化インキ組成を下記のようにすること以外は実施例1と同様にして保護シートのラミネートを行なった。
【0130】
UV硬化インキ組成
T&K TOKA製UV161インキ(銀) 95重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 5重量部
UV161増感剤 0.15重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0131】
その結果を下記表1に示す。
【比較例1】
【0132】
実施例1でT&K TOKA製UV161インキ(銀)のみをUVインキとして印刷を行ない、同様のラミネート及び剥離テストを行なった。
【0133】
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0134】
その結果を下記表1に示す。
【比較例2】
【0135】
UV硬化インキ組成を下記のようにすること以外は実施例1と同様にして保護シートのラミネートを行なった。
【0136】
UV硬化インキ組成
T&K TOKA製UV161インキ(銀) 30重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 70重量部
UV161増感剤 0.21重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0137】
その結果を下記表1に示す。
【実施例5】
【0138】
(カード基材)(UV硬化インキ)
カード基材は実施例1と同様で作成し、以下の条件で熱転写リボンを作成した。
【0139】
(保護層の形成)
1.支持体)
厚さが25μmのポリエステルフィルム(東レ製 S10)を使用
2.剥離層
支持体上ゴーセノールNL−05をワイヤーバーにて塗布、120℃にて乾燥し0.5μmの剥離層を形成した。
【0140】
3.保護層
以下に示す組成の樹脂液を厚さ2μmになるようにグラビヤコート法で塗布、100℃のオーブンにて1分間乾燥、250mW/cm2の水銀灯下に1分間放置し、保護層を形成した。
【0141】
ダイヤナールBR87(三菱レーヨン製)熱可塑性アクリル樹脂 5 重量部
KAYARAD・FM−400(日本化薬製) 20 重量部
UV硬化性オリゴマー
A9550 (新中村化学製) UV硬化性オリゴマー 5 重量部
イルガキュア651 (BASF製)ラジカル重合開始剤 1.5 重量部
トルエン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 50 重量部
メチルエチルケトン‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 50 重量部
4.ホットメルト接着層
保護層上にジュリマーET510(ポリアクリル酸エステル共重合体)Tg:27.5℃をワイヤーバーを用い2μm厚に形成し乾燥しホットメルト樹脂層を形成した。
【0142】
5.ラミネート
上記UV硬化インキ層を全面に形成したカード基材とホットメルト接着剤シートを重ね合わせ熱ラミネート装置を用い120℃の温度で貼り合せ保護層を形成し、IDカードを得た。
【0143】
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0144】
その結果を下記表1に示す。
【実施例6】
【0145】
ホットメルト樹脂層をジュリマーET325(ポリアクリル酸アクリレート共重合体) (Tg:28℃)に変更すること以外は、実施例5と同様とした。
【0146】
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0147】
その結果を下記表1に示す。
【実施例7】
【0148】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例6と同様とした。
【0149】
UVインキ組成
T&K TOKA製UV161インキ(銀) 70重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 30重量部
UV161増感剤 1重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0150】
その結果を下記表1に示す。
【実施例8】
【0151】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例6と同様とした。
【0152】
UVインキ組成
T&K TOKA製UV161インキ(銀) 90重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 10重量部
UV161増感剤 0.3重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0153】
その結果を下記表1に示す。
【実施例9】
【0154】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例6と同様とした。
【0155】
UVインキ組成
T&K TOKA製UV161インキ(銀) 95重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 5重量部
UV161増感剤 0.2重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0156】
その結果を下記表1に示す。
【比較例3】
【0157】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例8と同様とした。
【0158】
UVインキ組成
T&K TOKA製UV161インキ(銀) 30 重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 70重量部
UV161増感剤 2重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0159】
その結果を下記表1に示す。
【比較例4】
【0160】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例8と同様とした。
【0161】
UVインキ組成
実施例8においてUVインキをT&K TOKA製UV161インキ(銀)のみとし他は同様とした。
【0162】
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0163】
その結果を下記表1に示す。
【実施例10】
【0164】
実施例6にホットメルト接着剤を東亞合成製ET410とし、かつ以下のUVインキ組成とし、他は同様とした。
【0165】
東洋インキ製FD―S OPニス 50 重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 50重量部
イルガキュア651 1.5重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0166】
その結果を下記表1に示す。
【実施例11】
【0167】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例10と同様とした。
【0168】
UVインキ組成
東洋インキ製FD―S OPニス 70 重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 30重量部
イルガキュア651 1重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0169】
その結果を下記表1に示す。
【実施例12】
【0170】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例10と同様とした。
【0171】
UVインキ組成
東洋インキ製FD―S OPニス 90重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 10重量部
イルガキュア651 0.3重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0172】
その結果を下記表1に示す。
【実施例13】
【0173】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例10と同様とした。
【0174】
UVインキ組成
東洋インキ製FD―S OPニス 95重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 5重量部
イルガキュア651 0.2重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0175】
その結果を下記表1に示す。
【比較例5】
【0176】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例10と同様とした。
【0177】
UVインキ組成
東洋インキ製FD―S OPニス 30重量部
日本化薬製KAYARD R-128H 70重量部
イルガキュア651 2.1重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0178】
その結果を下記表1に示す。
【比較例6】
【0179】
実施例10においてUVインキ組成 東洋インキ製FD―S OPニスのみとし他は同様とした。
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0180】
その結果を下記表1に示す。
【実施例14】
【0181】
実施例10において単官能アクリルモノマーを共栄社化学製ライトエステルHOP−A(2-ヒドロキシプロピルアクリレート)としかつ以下のUVインキ組成とし、他は同様とした。
【0182】
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0183】
その結果を下記表1に示す。
【実施例15】
【0184】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例14と同様とした。
【0185】
UVインキ組成
東洋インキ製FD―S OPニス 70重量部
共栄社化学製ライトエステルHOP−A 30重量部
イルガキュア651 1重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0186】
その結果を下記表1に示す。
【実施例16】
【0187】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例14と同様とした。
【0188】
UVインキ組成
東洋インキ製FD―S OPニス 90重量部
共栄社化学製ライトエステルHOP−A 10重量部
イルガキュア651 0.3重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0189】
その結果を下記表1に示す。
【実施例17】
【0190】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例14と同様とした。
【0191】
UVインキ組成
東洋インキ製FD―S OPニス 95重量部
共栄社化学製ライトエステルHOP−A 5重量部
イルガキュア651 0.2重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0192】
その結果を下記表1に示す。
【比較例7】
【0193】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例14と同様とした。
【0194】
UVインキ組成
東洋インキ製FD―S OPニス 30重量部
共栄社化学製ライトエステルHOP−A 70重量部
イルガキュア651 2.1重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0195】
その結果を下記表1に示す。
【比較例8】
【0196】
実施例14においてUVインキ組成 東洋インキ製FD―S OPニスのみとし他は同様とした。
【0197】
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0198】
その結果を下記表1に示す。
【実施例18】
【0199】
実施例14においてホットメルト接着剤をET325とし単官能アクリルモノマーを共栄社化学製ライトエステルHOA(2-ヒドロキシエチルアクリレート)とし、かつ以下のUVインキ組成とし、他は同様とした。
【0200】
DICグラフィックス製ダイキュアDOC−A 50 重量部
共栄社化学製ライトエステルHOA 50重量部
イルガキュア651 1.5重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0201】
その結果を下記表1に示す。
【実施例19】
【0202】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例18と同様とした。
【0203】
UVインキ組成
DICグラフィックス製ダイキュアDOC−A 70 重量部
共栄社化学製ライトエステルHOA 30重量部
イルガキュア651 1重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0204】
その結果を下記表1に示す。
【実施例20】
【0205】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例18と同様とした。
【0206】
UVインキ組成
DICグラフィックス製ダイキュアDOC−A 90 重量部
共栄社化学製ライトエステルHOA 10重量部
イルガキュア651 0.3重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0207】
その結果を下記表1に示す。
【実施例21】
【0208】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例18と同様とした。
【0209】
UVインキ組成
DICグラフィックス製ダイキュアDOC−A 95 重量部
共栄社化学製ライトエステルHOA 5重量部
イルガキュア651 0.2重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0210】
その結果を下記表1に示す。
【比較例9】
【0211】
以下のUVインキ組成を用いること以外は実施例18と同様とした。
【0212】
UVインキ組成
DICグラフィックス製ダイキュアDOC−A 30重量部
共栄社化学製ライトエステルHOA 70重量部
イルガキュア651 2.1重量部
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0213】
その結果を下記表1に示す。
【比較例10】
【0214】
実施例18においてUVインキ組成をDICグラフィックス製ダイキュアDOC−Aのみとし他は同様とした。
【0215】
なお、今回実施例で用いたUV硬化インキ3種はいずれも汎用製品であり、特殊な仕様のインキではない。
【0216】
得られたIDカードについて実施例1と同様にして剥離試験を行った。
【0217】
その結果を下記表1に示す。
【表1】

【0218】
以上の結果から、UV硬化インキが少なくともOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−を含有し、かつ該ホットメルト接着剤に少なくともポリアクリル酸又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含む保護層形成方法を提供することにより、表面の少なくとも一部にUV硬化インキが存在するカード表面に、ホットメルト接着剤を介在させて熱・圧力により保護層を形成する保護層形成方法においても十分な接着性を得ることができる。
【0219】
本保護層形成方法は、少なくともカード表面に保護基材とホットメルト接着剤からなる保護シートの接着する方式の場合、カード表面に硬化済みの紫外線硬化膜を熱転写によりカード表面に形成する方式の場合に適用できる。
【0220】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0221】
1…支持体、2…保護層、3…接着層、4…剥離層、5,8…基材、6…写真画像、7…文字画像、9…記録情報、10,20…個人認証媒体、11,12,13…転写型保護層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体、該支持体上に形成され、光硬化性樹脂を含み、かつ予め光硬化された保護層、及び該保護層上に形成され、少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する接着層を含むことを特徴とする転写型保護層。
【請求項2】
支持体上に、光硬化性樹脂を含む保護層塗布液を塗布乾燥して保護層塗布層を形成する工程、該保護層塗布層に光照射して該保護層塗布層を光硬化せしめ、保護層を形成する工程、及び該保護層上に少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する接着層を形成する工程を具備することを特徴とする転写型保護層の製造方法。
【請求項3】
基材、
該基材上に形成され、少なくともOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−を含有するUVインキで形成された画像層、
該画像層が形成された基材表面に設けられた、少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する接着層、及び
該接着層上に設けられた保護層を具備することを特徴とする個人認証媒体。
【請求項4】
前記保護層は、光硬化性樹脂を含み、かつ予め光硬化されていることを特徴とする請求項3に記載の個人認証媒体。
【請求項5】
前記UV硬化インキと前記OH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−の比率が50:50〜95:5であることを特徴とする請求項3または4に記載の個人認証媒体。
【請求項6】
基材上に少なくともOH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−を含有するUVインキで画像層を形成する工程、及び
該画像層が設けられた基材上に、該接着層を介して保護層を形成する工程を具備することを特徴とする個人認証媒体の製造方法。
【請求項7】
前記接着層を介して保護層を形成する工程は、支持体と、該支持体上に設けられ、光硬化性樹脂を含み、予め光硬化された保護層と、該保護層上に形成され、少なくともポリアクリル酸、又はポリアクリル酸とポリアクリレートとの共重合体を含有する接着層とを含む転写型保護層を用いて、該画像層が設けられた基材上に、接着層を介して保護層を転写することを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記UV硬化インキと前記OH基を有する単官能アクリル酸エステルモノマ−の比率が50:50〜95:5であることを特徴とする請求項6または7に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−67053(P2013−67053A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206167(P2011−206167)
【出願日】平成23年9月21日(2011.9.21)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】