説明

転写装置および画像形成装置

【課題】回転トルクの増大やカム軸へ駆動力を伝達するクラッチ容量不足を抑制しながらモノクロ用、カラー用リンク部材が脱落するのを防止する。
【解決手段】 カラー用リンク部材である第2リンク部材22の脱落を防止する脱落防止部(第2、第3脱落防止部236、237)をモノクロ用カム部(第1カム部233)に設けられる。つまり、大きな回転トルクを要する、カラー用カム部である第2カム部234に脱落防止部を設ける必要がない。これによって、カム23が駆動源によって回転される際に、第2カム部234の脱落防止部が第2リンク部材22に作用することがなく、回転トルクの増大やカム軸へ駆動力を伝達するクラッチ容量不足が発生することが抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の像担持体から中間転写ベルトを介して用紙へトナー像を転写する転写装置及びこれを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の像担持体から中間転写ベルトへトナー像を順次重ね合わせて一次転写し、中間転写ベルトから用紙へトナー像を二次転写する、電子写真方式の画像形成装置に搭載される中間転写方式の転写装置が知られている。
【0003】
画像形成装置の中には、モノクロ転写モード、フルカラー転写モード、及び画像形成を行わない待機モードといった動作モードを有するものがある。中間転写ベルトは、モノクロ転写モードではモノクロ用像担持体のみに接触し、フルカラー転写モードでは全ての像担持体に接触し、待機モードでは全ての像担持体から離間する。
【0004】
例えば、像担持体に対する中間転写ベルトの離接は、中間転写ベルトを挟んで複数の像担持体に対向する複数の一次転写ローラを離接方向に変位させることで行われる(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
特許文献1に記載の従来の転写装置は、黒色のトナー像に対応した1つのモノクロ用一次転写ローラを離接方向に変位させるモノクロ用リンク部材、三原色(シアン、マゼンタ、イエロー)のトナー像に対応した3つのカラー用一次転写ローラを離接方向に変位させるカラー用リンク部材、モノクロ用リンク部材及びカラー用リンク部材をそれぞれ移動させるカム、並びにカムを回転させる駆動源を備えた転写部材移動機構を有している。カムは、偏心カムで形成され、同一のカム軸を中心に回転されるモノクロ用カム部とカラー用カム部とがカム軸方向に変位して互いに固定されてなる。モノクロ用、カラー用各カム部は周面の一箇所でカラー用各リンク部材の一端と当接している。
【0006】
カム部の周面はカムの回転中心からの距離(径)が最大となる円弧部分(以下、圧接形成面と称する。)と、それより径が短くなる部分(以下、開放形成面と称する。)とから構成されている。リンク部材が、カム部の圧接形成面で当接している間は、リンク部材は長手方向に沿ってカム軸から離間する方向に移動し、一次転写ローラは像担持体に近接する方向に変位し、中間転写ベルトを像担持体へ圧接させる。一方、リンク部材が、カム部の開放形成面に当接している間は、リンク部材は長手方向に沿ってカム軸に近接する方向に移動し、一次転写ローラは像担持体から離間される方向に変位し、中間転写ベルトを像担持体から開放させる。このようにしてモノクロ用リンク部材が長手方向に沿って移動することで中間転写ベルトがモノクロ用像担持体に圧接、開放され、がモノクロ用像担持体との離接方向へ変位し、カラー用リンク部材がんが長手方向に沿って移動することでカラー用一次転写ローラがカラー用像担持体との離接方向へ変位する。
【0007】
モノクロ転写モードでは、モノクロ用リンク部材はモノクロ用カム部の圧接形成面で当接する一方、カラー用リンク部材はカラー用カム部の開放形成面で当接した状態で保持されることで、モノクロ用一次転写ローラが前記モノクロ用像担持体に近接する方向に変位する。フルカラー転写モードでは、モノクロ用、カラー用リンク部材は共に対応するカム部の圧接形成面で当接した状態で保持されることで、モノクロ用、カラー用全ての一次転写ローラが圧接方向に変位する。待機モードでは、モノクロ用、カラー用リンク部材は共に対応するカム部の開放形成面で当接した状態で保持されることで、モノクロ用、カラー用全ての一次転写ローラが離間方向に変位する。
【0008】
各モードではカムを回転させる駆動源は停止されている。したがって、カム部の周面とリンク部材との間で滑りが発生し、意図せずカムが回転して、リンク部材が、カム部の圧接形成面から開放形成面へ脱落する不具合がある。このようなリンク部材の脱落が起こるために、リンク部材の移動量、すなわち一次転写ローラの変位量が安定せず、中間転写ベルトの像担持体への圧接状態が変化して、トナー像の転写に悪影響が出る問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010−134149公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、モノクロ用、カラー用カム部の周面に突起などで形成される脱落防止部を設けることで、モノクロ用、カラー用リンク部材の脱落を防止することが行われていた。
【0011】
カラー用リンク部材は、三原色に対応して3個のカラー用一次転写ローラの変位を受け持つ。したがって、カラー用リンク部材の移動にはモノクロ用リンク部材の移動よりも大きな力を要する。リンク部材の移動に必要な力はカムの回転トルクで与えられる。
【0012】
上記従来技術では、脱落防止部をモノクロ用カム部、カラー用カム部の各々に設けていたので、カムが駆動源によって回転され、特にカラー用カム部の脱落防止部がカラー用リンク部材に作用する際に大きな負荷が発生し、回転トルクの増大やカム軸へ駆動力を伝達するクラッチ容量不足が発生する問題があった。
【0013】
本発明は上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、回転トルクの増大やカム軸へ駆動力を伝達するクラッチ容量不足を抑制しながらモノクロ用、カラー用リンク部材が脱落するのを防止することが出来る転写装置およびこの転写装置を備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
転写装置は、ループ状の移動経路を構成する中間転写ベルトと、1つのモノクロ用像担持体と、複数のカラー用像担持体と、前記1つのモノクロ用像担持体に対向して離接方向に変位自在な1つのモノクロ用一次転写部材と、前記複数のカラー用像担持体のそれぞれに対向して離接方向に変位自在な複数のカラー用一次転写部材と、偏心カムで形成され、同一のカム軸を中心に回転される第1カム部と第2カム部が前記カム軸方向に変位して互いに固定されてなるカムと、前記1つのモノクロ用一次転写部材が連結され、前記カムへ向けて付勢されるとともに前記第1カム部の周面に当接して長手方向に沿って所定範囲内で移動自在な第1リンク部材と、前記複数のカラー用一次転写部材が連結され、前記カムへ向けて付勢されるとともに前記第2カム部の周面に当接して長手方向に沿って所定範囲内で移動自在な第2リンク部材と、を有する。
【0015】
そして、転写装置は、対向配置される前記1つのモノクロ用像担持体及び前記1つのモノクロ用一次転写部材と、対向配置される前記複数のカラー用像担持体及び前記複数のカラー用一次転写部材とは前記中間転写ベルトに沿って前記中間転写ベルトを挟んで順に配置され、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材が、前記第1カム部及び前記第2カム部の開放形成面で当接する状態で保持されることにより、前記モノクロ用一次転写部材及び前記カラー用一次転写部材をそれぞれ前記モノクロ用像担持体及び前記カラー用像担持体から離間する方向に変位させ、前記中間転写ベルトを前記モノクロ用像担持体及び前記カラー用像担持体から開放させる待機モードと、前記第1リンク部材が、前記第1カム部の圧接形成面で当接する状態で保持されることにより、前記モノクロ用一次転写部材を前記モノクロ用像担持体に近接する方向に変位させ、前記中間転写ベルトを前記モノクロ用像担持体に圧接させる一方、前記第2リンク部材が、前記第2カム部の開放形成面で当接する状態で保持されることにより、前記カラー用一次転写部材を前記カラー用像担持体から離間する方向に変位させ、前記中間転写ベルトを前記カラー用像担持体から開放させるモノクロ転写モードと、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材が、前記第1カム部及び前記第2カム部の圧接形成面で当接する状態で保持されることにより、前記モノクロ用一次転写部材及び前記カラー用一次転写部材をそれぞれ前記モノクロ用像担持体及び前記カラー用像担持体に近接する方向に変位させ、前記中間転写ベルトを前記モノクロ用像担持体及び前記カラー用像担持体に圧接させるフルカラー転写モードと、を前記カムの回転角度に応じて選択的に取り得る。
【0016】
本発明の転写装置では、前記第1カム部の周面に、前記モノクロ転写モードにおいて前記第1リンク部材が、前記第1カム部の前記圧接形成面から前記開放形成面へ脱落するのを防止する第1脱落防止部と、前記フルカラー転写モードにおいて前記第2リンク部材が、前記第2カム部の前記圧接形成面から前記開放形成面へ脱落するのを防止する第2脱落防止部と、が併設されている。
【0017】
この構成によると、カラー用リンク部材である第2リンク部材の脱落を防止する脱落防止部がモノクロ用カム部である第1カム部233に設けられる。つまり、大きな回転トルクを要する、カラー用カム部である第2カム部に脱落防止部を設ける必要がない。これによって、カムが駆動源によって回転される際に、カラー用カム部の脱落防止部がカラー用リンク部材に作用することがなく、回転トルクの増大やカム軸へ駆動力を伝達するクラッチ容量不足が発生することが抑制される。
【発明の効果】
【0018】
この発明によると、回転トルクの増大やカム軸へ駆動力を伝達するクラッチ容量不足を抑制しながらモノクロ用、カラー用リンク部材が脱落するのを防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】この発明の実施形態に係る転写装置を備えた画像形成装置の概略の正面断面図である。
【図2】転写装置の概略構成を示す正面図であり、(A)は、待機モードの状態を示し、(B)は、モノクロ転写モードの状態を示し、(C)は、フルカラー転写モードの状態を示す。
【図3】(A)はテンションローラの構成を示す図であり、(B)は一次転写ローラの構成を示す図である。
【図4】転写装置の概略の平面図である。
【図5】転写装置の一部拡大図であり、(A)は、一次転写ローラが離間位置にある状態を示し、(B)は、一次転写ローラが圧接位置にある状態を示す。
【図6】カムの構造を示す図であり、(A)は、カムの正面図、(B)は、第1カム部の断面図、(C)は、第2カム部の断面図を示す。
【図7】カムの配置状態を示す図であり、(A)は、待機モードの状態を示し、(B)は、モノクロ転写モードの状態を示し、(C)は、フルカラー転写モードの状態を示す。
【図8】第1カム部に設けられた脱落防止部の作用を説明する図であり、(A)は、第1脱落防止部の作用を示し、(B)は、第2脱落防止部の作用を示し、(C)は、第3脱落防止部の作用を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、この発明の実施形態に係る転写装置10を備えた画像形成装置100について、図面に基づいて説明する。
【0021】
図1に示すように、画像形成装置100は、原稿から読み取った画像データに基づいて所定の用紙に多色又は単色の画像を形成する。用紙として、普通紙、厚紙、印画紙、OHPフィルム等のシート状の記録媒体が挙げられる。画像形成装置100は、本体の上に画像読取装置120を備え、本体に画像形成部110及び給紙部80を備えている。
【0022】
画像読取装置120は、原稿の画像面に光を照射し、反射した光の光量を検出することで、画像データを生成する。
【0023】
画像形成部110は、中間転写ユニット40、画像形成ステーション30A,30B,30C,30D、二次転写ユニット50、露光ユニット60、定着ユニット70を備えている。
【0024】
中間転写ユニット40は、無端ベルトである中間転写ベルト41、第1張架ローラ42、第2張架ローラ43、及びテンションローラ44を備えている。中間転写ベルト41は、第1張架ローラ42、第2張架ローラ43、及びテンションローラ44に張架されている。一例として、第1張架ローラ42は駆動ローラであり、第2張架ローラ43は従動ローラである。テンションローラ44は、中間転写ベルト41の張力を調整する。
【0025】
画像形成ステーション30A〜30Dは、それぞれブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色相のトナーを用いて電子写真方式の画像形成処理を行う。画像形成ステーション30A〜30Dは、中間転写ベルト41の所定領域に対向するように互いに並設されている。画像形成ステーション30B〜30Dは、画像形成ステーション30Aと同様に構成されている。
【0026】
画像形成ステーション30Aは、ブラックのトナーを担持するモノクロ用感光体ドラム31Aを備えている。画像形成ステーション30B,30C,30Dは、カラーのトナーを担持するカラー用感光体ドラム31B,31C,31Dをそれぞれ備えている。感光体ドラム31A〜31Dのそれぞれは、像担持体を構成している。
【0027】
画像形成ステーション30Aは、感光体ドラム31Aの周囲に、帯電器32A、現像器33A、一次転写ローラ34A、及びクリーナ装置35Aを有している。同様に、画像形成ステーション30B,30C,30Dは、それぞれ一次転写ローラ34B,34C,34Dを有している。
【0028】
感光体ドラム31Aは、図示しない駆動源から駆動力を伝達されることで所定方向に回転する。帯電器32Aは、感光体ドラム31Aの周面を所定の電位に帯電させる。
【0029】
露光ユニット60は、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色相の画像データに基づいて半導体レーザを駆動し、各色相のレーザ光を画像形成ステーション30A〜30Dのそれぞれの感光体ドラム31A〜31Dへ配光する。感光体ドラム31A〜31Dの周面には、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色相の画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0030】
現像器33Aは、感光体ドラム31Aの周面に、画像形成ステーション30Aの色相であるブラックのトナーを供給し、静電潜像をトナー像に顕像化する。
【0031】
中間転写ベルト41の外周面は、感光体ドラム31A〜31Dに順に対向する。中間転写ベルト41を挟んで感光体ドラム31Aに対向する位置に、一次転写ローラ34Aが配置されている。中間転写ベルト41を挟んで感光体ドラム31Bに対向する位置に、一次転写ローラ34Bが配置されている。中間転写ベルト41を挟んで感光体ドラム31Cに対向する位置に、一次転写ローラ34Cが配置されている。中間転写ベルト41を挟んで感光体ドラム31Dに対向する位置に、一次転写ローラ34Dが配置されている。
【0032】
一次転写ローラ34Aは、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の一次転写バイアスを印加されることで、感光体ドラム31Aに担持されたトナー像を中間転写ベルト41の外周面へ一次転写する。中間転写ユニット40及び一次転写ローラ34A〜34Dは、転写装置10に含まれる。
【0033】
感光体ドラム31Aの外周面に残存したトナーは、クリーナ装置35Aによって除去される。
【0034】
モノクロ転写モードでは、モノクロ用画像形成ステーション30Aのみで上述の画像形成処理が行われる。また、フルカラー転写モードでは、画像形成ステーション30Aに加えて画像形成ステーション30B〜30Dにおいても、シアン、マゼンタ及びイエローの各色相について、画像形成ステーション30Aと同様の画像形成処理が行われる。ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローの各色相のトナー像は、画像形成ステーション30A〜30Dのそれぞれの一次転写ローラ34A〜34Dに一次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト41の外周面に1つに重ね合わされるように順次に転写される。
【0035】
給紙部80は、給紙カセット81、手差しトレイ82、用紙主搬送路83、用紙副搬送路84を備えている。給紙カセット81には、使用頻度の比較的高いサイズ及び種類の用紙が複数枚収納される。手差しトレイ82には、比較的使用頻度の低いサイズや種類の用紙が載置される。
【0036】
用紙主搬送路83は、給紙カセット81及び手差しトレイ82から、中間転写ベルト41と二次転写ユニット50との間及び定着ユニット70を経由して、排紙部90へ至るように形成されている。用紙副搬送路84は、両面印刷用用紙搬送路であり、一方の面に画像を形成された用紙が表裏を反転された状態で再び、中間転写ベルト41と二次転写ユニット50との間へ搬送されるように形成されている。
【0037】
二次転写ユニット50は、二次転写ローラ50Aを有する。二次転写ローラ50Aに、トナーの帯電極性(例えば、マイナス)と逆極性(例えば、プラス)の二次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト41の外周面に担持されたトナー像が用紙に転写される。二次転写ユニット50は、転写装置10に含まれる。
【0038】
定着ユニット70は、トナー像が転写された用紙を加熱及び加圧することで、用紙にトナー像を定着させる。
【0039】
排紙部90は、排紙トレイ91及び排紙ローラ92を備えている。トナー像が定着した用紙は、排紙ローラ92によって排紙トレイ91へ排出される。用紙は、トナー像が定着した面を下にして、排紙トレイ91に収容される。
【0040】
次に、転写装置10の構成について説明する。図2(A)〜図2(C)に示すように、中間転写ベルト41は、第1張架ローラ42と第2張架ローラ43との間に張架されて、所定のループ状の移動経路を構成する。中間転写ベルト41の外周面に沿って、感光体ドラム31A〜31Dに対向する領域における中間転写ベルト41の移動方向93において、上流側から順に、感光体ドラム31D、感光体ドラム31C、感光体ドラム31B、及び感光体ドラム31Aが配置されている。移動方向93において、第1張架ローラ42は下流側に配置され、第2張架ローラ43は上流側に配置されている。上述のように、中間転写ベルト41を挟んで感光体ドラム31A〜31Dのそれぞれに対向する位置に、一次転写ローラ34A〜34Dが配置されている。この実施形態では、中間転写ベルト41は、感光体ドラム31A〜31Dの上方に配置されている。
【0041】
図3(A)に示すように、テンションローラ44は、中間転写ベルト41の内周面に圧接している。テンションローラ44は、アーム441の先端部に回転自在に支持されている。アーム441の基端部は、中間転写ユニット40の図示しないフレームに、回転自在に支持されている。アーム441は、バネ442によって、テンションローラ44を中間転写ベルト41の内周面に圧接する方向へ付勢されている。これによって、中間転写ベルト41は、待機モード、モノクロ転写モード、及びフルカラー転写モードを通じて、一定の張力に保持される。
【0042】
一次転写ローラ34A〜34Dは、それぞれが対向する感光体ドラム31A〜31Dに対する離接方向に変位自在に構成されている。これによって、一次転写ローラ34Aは、少なくとも、対向する感光体ドラム31Aに中間転写ベルト41を圧接させる圧接位置と、対向する感光体ドラム31Aから中間転写ベルト41を離間させる離間位置との間で変位自在である。一次転写ローラ34B〜34Dについても一次転写ローラ34Aと同様である。
【0043】
図2(A)に示すように、待機モードでは、一次転写ローラ34A〜34Dの全てがそれぞれの離間位置に配置され、中間転写ベルト41が感光体ドラム31A〜31Dから開放される。
【0044】
図2(B)に示すように、モノクロ転写モードでは、モノクロ用一次転写ローラ34Aは、圧接位置に配置され、中間転写ベルト41を感光体ドラム31Aに圧接させる。一方、カラー用一次転写ローラ34B〜34Dは、それぞれの離間位置に配置され、中間転写ベルト41を感光体ドラム31B〜31Dから開放させる。
【0045】
図2(C)に示すように、フルカラー転写モードでは、全ての一次転写ローラ34A〜34Dは、それぞれの圧接位置に配置され、中間転写ベルト41を感光体ドラム31A〜31Dに圧接させる。
【0046】
一次転写ローラ34A〜34Dの離接方向への変位は、転写部材移動機構20によって行われる。
【0047】
図4に示すように、転写部材移動機構20は、第1リンク部材21、第2リンク部材22、カム23、及び第1〜第4揺動部材24A,24B,24C,24Dを備えている。
【0048】
中間転写ベルト41の移動方向93に沿って、第1リンク部材21と第2リンク部材22との間にカム23が配置されている。第1リンク部材21及び第2リンク部材22は、長手方向に沿って所定範囲内で移動自在であり、それぞれカム23へ向けて付勢されている。
【0049】
第1リンク部材21、第2リンク部材22、及びカム23は、第1張架ローラ42と第2張架ローラ43との間であって、画像形成装置100の前面側及び背面側のそれぞれに配置されている。一次転写ローラ34Aは、前面側に配置された第1リンク部材21と背面側に配置された第1リンク部材21とに軸支されている。一次転写ローラ34B〜34Dは、前面側に配置された第2リンク部材22と背面側に配置された第2リンク部材22とにそれぞれ軸支されている。
【0050】
前面側のカム23と背面側のカム23とは、単一のカム軸231に固定され、カム軸231を中心に互いに同位相で回転する。カム軸231は、駆動源232から動力を伝達されることで回転する。例えば、駆動源232として、ステッピングモータが用いられる。
【0051】
図5(A)及び図5(B)に示すように、第1〜第4揺動部材24A〜24DはそれぞれL字形に屈曲した形状を呈している。第2〜第4揺動部材24B〜24Dは、移動方向93における第2リンク部材22に対する取付方向を除いて第1揺動部材24Aと同様に構成されている。
【0052】
第1揺動部材24Aの第1端部241Aは、第1リンク部材21よりも感光体ドラム31A側において、中間転写ユニット40の図示しないフレームに回転自在に支持されている。第1揺動部材24Aの第2端部242Aは、一次転写ローラ34Aを回転自在に支持している。同様に、第2〜第4揺動部材24B〜24Dのそれぞれの第1端部は、第2リンク部材22よりも感光体ドラム31B〜31D側において、中間転写ユニット40の図示しないフレームに回転自在に支持されている。第2〜第4揺動部材24B〜24Dのそれぞれ第2端部は、一次転写ローラ34B〜34Dを回転自在に支持している。図3(B)に示すように、第1揺動部材24Aは、バネ244Aによって、感光体ドラム31Aから離間する方向へ付勢されている。同様に、第2〜第4揺動部材24B〜24Dは、バネによって感光体ドラム31B〜31Dから離間する方向へそれぞれ付勢されている。なお、図5(A)及び図5(B)では、バネ244Aの記載が省略されている。
【0053】
第1リンク部材21は、一次転写ローラ34Aに対応する位置に、移動方向93に直交する方向に長いスリット25を有している。第2リンク部材22は、一次転写ローラ34B〜34Dのそれぞれに対応する位置に、移動方向93に直交する方向に長いスリットを有している。
【0054】
第1揺動部材24Aは、屈曲部に、一次転写ローラ34Aの回転軸方向に突起する突起部243Aを有している。突起部243Aは、第1リンク部材21のスリット25内を、スリット25の長手方向に沿って変位する。第2〜第4揺動部材24B〜24Dの突起部は、第2リンク部材22のそれぞれのスリット内を、それぞれのスリットの長手方向に沿って変位する。
【0055】
よって、図5(B)に示すように、第1リンク部材21がカム軸231から離間する方向即ち中間転写ベルト41の移動方向93における下流側へ移動すると、バネ244Aの弾性力に抗して突起部243Aがスリット25内を下降し、一次転写ローラ34Aが下降して圧接位置へ変位する。これによって、中間転写ベルト41が感光体ドラム31Aに圧接される。一方、図5(A)に示すように、第1リンク部材21がカム軸231に接近する方向即ち移動方向93における上流側へ移動すると、バネ244Aの弾性力によって突起部243Aがスリット25内を上昇し、一次転写ローラ34Aが上昇して離間位置へ変位する。これによって、中間転写ベルト41が感光体ドラム31Aから開放される。
【0056】
同様に、一次転写ローラ34B〜34Dは、第2リンク部材22がカム軸231から離間する方向即ち移動方向93における上流側へ移動すると、下降してそれぞれの圧接位置へ移動し、第2リンク部材22がカム軸231に接近する方向即ち移動方向93における下流側へ移動すると、上昇してそれぞれの離間位置へ移動する。
【0057】
図6(A)に示すように、カム23は、第1カム部233及び第2カム部234から構成されている。第1カム部233と第2カム部234とはカム軸231方向について位置を変位させて互いに固定された状態で一体に形成されている。カム23はカム軸231を中心に回転する。
【0058】
図6(B)に示すように、第1カム部233の周面は、カム軸231からの距離(径)が相対的に長くなる略円弧部分(以下、圧接形成面と称する。)2331と、径が圧接形成面よりも短くなる開放形成面2332とから構成される。
【0059】
図6(C)に示すように、第2カム部234の周面は、カム軸231からの距離(径)が相対的に長くなる略円弧部分(以下、圧接形成面と称する。)2341と、カム軸231から距離が圧接形成面よりも短くなる開放形成面2342とから構成される。
【0060】
第1カム部233、第2カム部234の圧接形成面2331、2341の径R1、R2は略一定である。R1とR2は略同等である。第1カム部233の圧接形成面2331の角度範囲は一例として90°に設定されている。第2カム部234の圧接形成面2341の角度範囲は、第1カム部233の圧接形成面2331の角度範囲の半分程度に設定され、一例として45°に設定されている。従って、圧接形成面の周長は、第1カム部233が第2カム部234の約2倍の長さを有することとなる。第1カム部233の圧接形成面2331と第2カム部234の圧接形成面2341の位相差θは180°以内に設定され、一例として135度に設定される。
【0061】
第1リンク部材21、カム23、及び第2リンク部材22は図1のように画像形成装置100の前面側から見たとき略一直線に並んでいる。すなわち、カム軸231を中心に第1リンク部材21、第2リンク部材22は互いに長手方向が反対向きになるように直線状に配置されている。つまり、第1リンク部材21と第2リンク部材22の長手方向がカム軸231に対してなす角度は180°である。カム23の回転により、第1リンク部材21、第2リンク部材22は一直線を保ったまま水平方向に移動する。
【0062】
図7(A)に示すように、待機モードでは、カム23は、所定の第1角度に配置される。これによって、第1カム部233は、第2カム部234は共にカム軸231からの距離が短い開放形成面2332、2342で第1リンク部材21、第2リンク部材22にそれぞれ当接する。この結果、第1リンク部材21及び第2リンク部材22の両方が、カム軸231に接近する。このため、全ての一次転写ローラ34A〜34Dが離間位置に配置され、中間転写ベルト41が全ての感光体ドラム31A〜31Dから開放される。
【0063】
図7(B)に示すように、モノクロ転写モードでは、カム23は、待機モードの状態即ち第1角度を基準として反時計方向に90度回転した所定の第2角度に配置される。これによって、第1カム部233はカム軸231からの距離が長い圧接形成面2331で第1リンク部材21に当接し、第2カム部234はカム軸231からの距離が短い開放形成面2342で第2リンク部材22に当接する。この結果、第1リンク部材21がカム軸231から離間し、第2リンク部材22がカム軸231に接近する。このため、モノクロ用一次転写ローラ34Aが圧接位置へ変位し、中間転写ベルト41が感光体ドラム31Aに圧接される。一方、カラー用一次転写ローラ34B〜34Dは離間位置に配置され、中間転写ベルト41はカラー用感光体ドラム31B〜31Dから開放される。そしてモノクロ画像形成のジョブが終了すると、その都度、カム23は、上記第2角度を基準として時計方向に90°回転した上記第1角度に配置され、図7(A)に示す待機モードの状態に戻る。
【0064】
図7(C)に示すように、フルカラー転写モードでは、カム23は、待機モードの状態即ち第1角度を基準として反時計方向に180度回転した所定の第3角度に配置される。これによって、第1カム部233は、第2カム部234は共にカム軸231からの距離が長い圧接形成面2331、2341で第1リンク部材21、第2リンク部材22にそれぞれ当接する。このため、全ての一次転写ローラ34A〜34Dが圧接位置に配置され、中間転写ベルト41が全ての感光体ドラム31A〜31Dに圧接される。そして、フルカラー画像形成のジョブが終了すると、その都度、カム23は、上記第2角度を基準として時計方向に180°回転した上記第1角度に配置され、図7(A)に示す待機モードの状態に戻る。
【0065】
また、第1カム部233の周面に、第1脱落防止部235、第2脱落防止部236、及び第3脱落防止部237が併設されている。脱落防止部235〜237は一例として、角のない滑らかな曲面を有する凸部として形成されている。凸部は、圧接形成面2331をカム軸231方向に延びる突条でも良いが、圧接形成面2331のカム軸231方向中央部などに部分的に凸設された突起でも良い。また、脱落防止部235〜237を第1カム部233の周面に凹部として形成し、リンク部材21の一端からこの凹部に嵌合可能な凸部を設けても良い。
【0066】
一例として、第1、第3脱落防止部235、237は第1カム部233の圧接形成面2331の周方向両端部に形成される。カム23の半時計方向の回転で言い換えると、第1脱落防止部235は第1カム部233の圧接形成面2331の回転方向上流側に位置し、第3脱落防止部237は回転方向下流側に位置している。第2脱落防止部236は第1カム部233の圧接形成面2331の周方向について第1、第3脱落防止部235、237の間に形成されている。一例として、第2脱落防止部236は第1カム部233の圧接形成面2331の周方向略中央部に位置している。
【0067】
第1脱落防止部235は図7(B)に示すモノクロ転写モードにおいて、第1リンク部材21が、第1カム部233の圧接形成面2331から開放形成面2332へ脱落するのを防止する役割を果たす。すなわち、図8(A)に示すように、第1カム部233の圧接形成面2331と第1リンク部材21との間で滑りが発生し、意図せずカム23が時計方向に回転したとしても、第1脱落防止部235が障害物となり第1リンク部材21はそれを乗り越えることが出来ない。このため、それ以上のカム23の回転が阻止される。この結果、第1リンク部材21の脱落が防止され、黒色トナー像の中間転写ベルト41への転写が安定する。
【0068】
第2脱落防止部236は、図7(C)に示すフルカラー転写モードにおいて、第2リンク部材22が、第2カム部234の圧接形成面2341から開放形成面2342へ脱落するのを防止することに役立っている。すなわち、図8(B)に示すように、第1カム部233の圧接形成面2331と第1リンク部材21との間で滑りが発生し、意図せずカム23が時計方向に回転したとしても、第2脱落防止部236が障害物となり第1リンク部材21はそれを乗り越えることが出来ない。このため、それ以上のカム23の回転が阻止される。このことは、第2カム部234側では、第2リンク部材22の脱落を防止することに役立っている。これにより、カラートナー像の中間転写ベルト41への転写が安定する。
【0069】
第3脱落防止部237は、図7(C)に示すフルカラー転写モードにおいて、第1リンク部材21が、第1カム部233の圧接形成面2331から開放形成面2332へ脱落するのを防止する役割を果たしている。すなわち、図8(C)に示すように、第1カム部233の圧接形成面2331と第1リンク部材21との間で滑りが発生し、意図せずカム23が半時計方向に回転したとしても、脱落防止部236が障害物となり第1リンク部材21はそれを乗り越えることが出来ない。このため、それ以上のカム23の回転が阻止される。この結果、第1リンク部材21の脱落が防止され、黒色トナー像の中間転写ベルト41への転写が安定する。
【0070】
なお、第3脱落防止部237は、図7(C)に示すフルカラー転写モードにおいて、第2リンク部材22が、第2カム部234の圧接形成面2341から開放形成面2342へ脱落するのを防止するのにも役立っている(図8(C)参照。)。第3脱落防止部237が、フルカラー画像形成モードでの第2リンク部材22の脱落防止部を兼ねていなくても良く、このような脱落防止部を第4脱落防止部として別に形成しても構わない。
【0071】
このように本発明では、カラー用リンク部材である第2リンク部材22の脱落を防止する脱落防止部(第2、第3脱落防止部236、237)がモノクロ用カム部(第1カム部233)に設けられたことが特徴となっている。つまり、大きな回転トルクを要する、カラー用カム部である第2カム部234に脱落防止部を設ける必要がない。これによって、カム23が駆動源によって回転される際に、カラー用カム部の脱落防止部がカラー用リンク部材に作用することがなく、回転トルクの増大やカム軸へ駆動力を伝達するクラッチ容量不足が発生することが抑制される。
【0072】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0073】
10…転写装置
20…転写部材移動機構
21…第1リンク部材(モノクロ用リンク部材)
22…第2リンク部材(カラー用リンク部材)
23…カム
231…カム軸
233…第1カム部(モノクロ用カム部)
2331…圧接形成面
2332…開放形成面
234…第2カム部(カラー用カム部)
2341…圧接形成面
2342…開放形成面
235…第1脱落防止部
236…第2脱落防止部
237…第3脱落防止部
31A…モノクロ用感光体ドラム(モノクロ用像担持体)
31B,31C,31D…カラー用感光体ドラム(カラー用像担持体)
34A…モノクロ用一次転写ローラ(モノクロ用一次転写部材)
34B,34C,34D…カラー用一次転写ローラ(カラー用一次転写部材)
41…中間転写ベルト
100…画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ループ状の移動経路を構成する中間転写ベルトと、
1つのモノクロ用像担持体と、
複数のカラー用像担持体と、
前記1つのモノクロ用像担持体に対向して離接方向に変位自在な1つのモノクロ用一次転写部材と、
前記複数のカラー用像担持体のそれぞれに対向して離接方向に変位自在な複数のカラー用一次転写部材と、
偏心カムで形成され、同一のカム軸を中心に回転される第1カム部と第2カム部が前記カム軸方向に変位して互いに固定されてなるカムと、
前記1つのモノクロ用一次転写部材が連結され、前記カムへ向けて付勢されるとともに前記第1カム部の周面に当接して長手方向に沿って所定範囲内で移動自在な第1リンク部材と、
前記複数のカラー用一次転写部材が連結され、前記カムへ向けて付勢されるとともに前記第2カム部の周面に当接して長手方向に沿って所定範囲内で移動自在な第2リンク部材と、
を有し、
対向配置される前記1つのモノクロ用像担持体及び前記1つのモノクロ用一次転写部材と、対向配置される前記複数のカラー用像担持体及び前記複数のカラー用一次転写部材とは前記中間転写ベルトに沿って前記中間転写ベルトを挟んで順に配置され、
前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材が、前記第1カム部及び前記第2カム部の開放形成面で当接する状態で保持されることにより、前記モノクロ用一次転写部材及び前記カラー用一次転写部材をそれぞれ前記モノクロ用像担持体及び前記カラー用像担持体から離間する方向に変位させ、前記中間転写ベルトを前記モノクロ用像担持体及び前記カラー用像担持体から開放させる待機モードと、
前記第1リンク部材が、前記第1カム部の圧接形成面で当接する状態で保持されることにより、前記モノクロ用一次転写部材を前記モノクロ用像担持体に近接する方向に変位させ、前記中間転写ベルトを前記モノクロ用像担持体に圧接させる一方、前記第2リンク部材が、前記第2カム部の開放形成面で当接する状態で保持されることにより、前記カラー用一次転写部材を前記カラー用像担持体から離間する方向に変位させ、前記中間転写ベルトを前記カラー用像担持体から開放させるモノクロ転写モードと、
前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材が、前記第1カム部及び前記第2カム部の圧接形成面で当接する状態で保持されることにより、前記モノクロ用一次転写部材及び前記カラー用一次転写部材をそれぞれ前記モノクロ用像担持体及び前記カラー用像担持体に近接する方向に変位させ、前記中間転写ベルトを前記モノクロ用像担持体及び前記カラー用像担持体に圧接させるフルカラー転写モードと、
を前記カムの回転角度に応じて選択的に取り得るようにした転写装置であって、
前記第1カム部の周面に、
前記モノクロ転写モードにおいて前記第1リンク部材が、前記第1カム部の前記圧接形成面から前記開放形成面へ脱落するのを防止する第1脱落防止部と、
前記フルカラー転写モードにおいて前記第2リンク部材が、前記第2カム部の前記圧接形成面から前記開放形成面へ脱落するのを防止する第2脱落防止部と、
が併設されたことを特徴とする転写装置。
【請求項2】
さらに、前記第1カム部の周面に、前記フルカラー転写モードにおいて前記第1リンク部材が、前記第1カム部の前記圧接形成面から前記開放形成面へ脱落するのを防止する第3脱落防止部が設けられた、請求項1に記載の転写装置。
【請求項3】
前記第3脱落防止部が、前記フルカラー転写モードにおいて前記第2リンク部材が、第2カム部の前記圧接形成面から前記開放形成面へ脱落するのを防止する脱落防止部を兼ねる、請求項2に記載の転写装置。
【請求項4】
前記第1脱落防止部及び前記第2脱落防止部が滑らかな曲面を有する凸部で形成された、請求項1に記載の転写装置。
【請求項5】
前記第1脱落防止部、前記第2脱落防止部及び前記第3脱落防止部が滑らかな曲面を有する凸部で形成された、請求項2または3に記載の転写装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の転写装置を備えた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−61586(P2013−61586A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201338(P2011−201338)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【特許番号】特許第5095002号(P5095002)
【特許公報発行日】平成24年12月12日(2012.12.12)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】