説明

転写装置

【課題】案内板の変形を抑えることなく、厚紙等のコシの強い記録媒体を良好に搬送することができる転写装置を提供することを目的とする。
【解決手段】転写装置(プロセスカートリッジ30)は、記録媒体(用紙3)を像担持体(感光ドラム33)に向けて案内する可撓性の案内板100と、案内板100の搬送方向上流側の端部(基端部110)を支持する支持フレーム200を備える。支持フレーム200は、案内板100の下面101と間隔を空けて対向する対向部220と、対向部220から上方に突出するリブ230を有する。案内板100は、リブ230の搬送方向上流側の端縁(前端縁231)よりも搬送方向下流側に突出するとともに、リブ230を逃げるためのスリット103を有する。そして、リブ230は、搬送方向上流側の端縁から搬送方向下流側に向かうにつれて像担持体に近付くように傾斜する傾斜面232を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、像担持体に記録媒体を案内する案内板を備える転写装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、転写装置として、感光ドラムに用紙を案内する案内板と、案内板から外れた用紙の後端を支持するスポンジとを備える画像形成装置が知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、案内板の先端が感光ドラムの周面に近接して配置され、スポンジの上面が感光ドラムの周面から大きく離れて配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−26809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来技術では、スポンジの上面が感光ドラムの周面から大きく離れているので、用紙の後端をスポンジの上面で受けているときに、感光ドラムから用紙が離れすぎてしまい、感光ドラムと用紙の間で放電が起こってトナーが飛散するといった問題(いわゆるプレ転写)が起こりうる。そこで、スポンジを高くすることが考えられるが、この場合、厚紙が送られてきて、案内板が撓むと、厚紙の先端が高いスポンジに当接してつっかえてしまうおそれがある。
【0005】
また、厚紙の先端がスポンジにつっかえるのを防止すべく、案内板の先端とスポンジを搬送方向で重ねることが考えられるが、この場合、案内板の変形がスポンジで抑えられてしまい、厚紙を良好に転写位置に搬送できなくなるおそれがある。
【0006】
そこで、本発明は、案内板の変形を抑えることなく、厚紙等のコシの強い記録媒体を良好に搬送することができる転写装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は、像担持体の周面上に担持された現像剤を、搬送経路にて搬送中の記録媒体に転写する転写装置であって、前記現像剤を前記像担持体の前記周面から前記記録媒体に転写するために前記像担持体に対向して配置された転写手段と、前記像担持体と前記転写手段の間の転写位置よりも搬送方向における上流側に設けられ、前記記録媒体を前記像担持体に向けて案内する可撓性の案内板と、前記案内板の前記搬送方向における上流側の端部を支持する支持フレームと、を備える。
前記案内板は、前記記録媒体と対向する第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有する。
前記支持フレームは、前記案内板の前記第2面と間隔を空けて対向する対向部と、前記対向部から前記搬送経路に向けて突出するとともに、前記搬送方向に直交する前記記録媒体の幅方向において、案内板の寸法よりも短い寸法で形成されるリブとを有する。
前記リブは、前記搬送方向において上流側に位置する第1端縁を有する。
前記案内板は、前記第1端縁よりも前記搬送方向の下流側に突出するとともに、前記リブを逃げるためのスリットを有する。
そして、前記リブは、前記第1端縁から前記搬送方向の下流側に向かうにつれて前記像担持体に近付くように傾斜する傾斜面を有している。
【0008】
この構成によれば、案内板にリブを逃げるためのスリットが設けられるので、案内板の撓みがリブで妨げられるのを抑えることができる。また、厚紙等のコシの強い記録媒体によって案内板の先端がリブよりも下方に撓んでも、傾斜面によって記録媒体がリブにつっかえるのを抑えることができる。
【0009】
また、前記した構成において、前記案内板の先端部は、前記搬送方向の下流側に向かうにつれて前記対向部側に傾斜するように屈曲しているのが望ましい。
【0010】
これによれば、傾斜した先端部によって記録媒体の後端を受けるとともに、後端をリブまで滑らかに案内することができるので、後端がリブに当接するときの音を抑えることができる。
【0011】
また、前記した構成において、前記支持フレームの前記対向部には、前記案内板の屈曲した先端部が前記対向部に当接することを防ぐための凹部または孔が形成されているのが望ましい。
【0012】
これによれば、案内板の屈曲した先端部が支持フレームに当接することによって案内板の撓みが規制されるのを抑えることができる。
【0013】
また、前記した構成において、前記リブは、前記支持フレームの前記搬送方向の下流側の側面よりも前記搬送方向の下流側に突出しているのが望ましい。
【0014】
これによれば、リブによって記録媒体を転写位置の近くまで案内することができる。
【0015】
また、前記した構成において、前記像担持体と前記転写手段との間で現像剤が転写された記録媒体を表裏反転して、前記案内板に再度搬送する再搬送機構をさらに備える場合には、前記案内板の屈曲部分の角が断面視円弧状になるように形成されているのが望ましい。
【0016】
これによれば、案内板の屈曲部分の角が断面視円弧状になるように形成されることで、両面印字時において記録媒体の印字面(現像剤の有無により凹凸が形成された面)と案内板が摺接する際に、記録媒体の印字面が案内板の丸まった角に接触するので、印字面と角ばった屈曲部が摺接するものに比べ、音の発生を抑えることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、案内板の変形を抑えることなく、厚紙等のコシの強い記録媒体を良好に搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係るレーザプリンタを示す断面図である。
【図2】案内板付近の構造を示す断面図である。
【図3】案内板付近の構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、本実施形態に係るレーザプリンタ1の構成について簡単に説明した後、本発明の特徴部分について説明する。
【0020】
また、以下の説明において、方向は、レーザプリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
【0021】
図1に示すように、レーザプリンタ1は、記録媒体の一例としての用紙3を給紙するためのフィーダ部4と、給紙された用紙3に画像を形成するための画像形成部5とを備えている。
【0022】
フィーダ部4は、装置本体2内の底部に着脱可能に装着される給紙トレイ11と、給紙トレイ11内に設けられた用紙押圧板12を備えている。また、フィーダ部4は、給紙トレイ11の前端部の上方に設けられる給紙ローラ13および給紙パット14と、給紙ローラ13に対し用紙3の搬送方向の下流側に設けられる紙粉取りローラ15,16を備えている。さらに、フィーダ部4は、紙粉取りローラ15,16に対して下流側に設けられるレジストローラ17を備えている。
【0023】
そして、このフィーダ部4では、給紙トレイ11内の用紙3が、用紙押圧板12によって給紙ローラ13側に寄せられ、給紙ローラ13および給紙パット14で送り出された後、各種ローラ15〜17によって画像形成部5に搬送される。
【0024】
画像形成部5は、スキャナ部20と、転写装置の一例としてのプロセスカートリッジ30と、定着装置40とを備えている。
【0025】
スキャナ部20は、装置本体2内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示せず)と、ポリゴンミラー21と、レンズ22,23と、反射鏡24,25,26とを備えている。そして、スキャナ部20では、レーザビームが図の鎖線で示す経路を通って、プロセスカートリッジ30内にある像担持体の一例としての感光ドラム33の表面(周面)上に高速走査にて照射される。
【0026】
プロセスカートリッジ30は、スキャナ部20の下方に配設され、装置本体2に対して着脱可能に装着される構造となっている。そして、このプロセスカートリッジ30は、感光ドラム33と、スコロトロン型帯電器34と、転写手段の一例としての転写ローラ35と、現像ローラ36と、層厚規制ブレード37と、供給ローラ38と、トナーホッパ39とを備えている。
【0027】
このプロセスカートリッジ30では、スコロトロン型帯電器34で帯電された感光ドラム33の表面が、スキャナ部20からのレーザビームで露光されることで、感光ドラム33上に静電潜像が形成される。この静電潜像に、トナーホッパ39内の現像剤の一例としてのトナーが供給ローラ38や現像ローラ36を介して供給されることで、感光ドラム33の表面上にトナー像(現像剤像)が形成される。その後、感光ドラム33と転写ローラ35との間で用紙3が搬送される際に、転写ローラ35に転写バイアスが印加されることで、感光ドラム33の表面上で担持されたトナー像が転写ローラ35によって用紙3に転写され、用紙3に画像が形成される。
【0028】
定着装置40は、用紙3に転写されたトナー像を熱定着させる装置であり、プロセスカートリッジ30の下流側に配設され、加熱ローラ41と、加熱ローラ41と対向して配置され加熱ローラ41を押圧する加圧ローラ42とを備えている。
【0029】
そして、定着装置40で熱定着された用紙3は、正回転する排出ローラ52によって装置本体2外の排紙トレイ53に排出される。
【0030】
なお、排出ローラ52は、両面印字時においては、用紙3の全体を排紙トレイ53上に排紙する前に逆回転することで、用紙3を装置本体2内に引き戻す。装置本体2内に引き戻された用紙3は、フラッパ54の切り替えにより、定着装置40の後側を通った後、両面搬送経路ユニット60に送られる。
【0031】
両面搬送経路ユニット60は、両面搬送のための再搬送機構であり、画像形成部5と、給紙トレイ11との間に配設されている。ここで、「両面搬送」とは、表面が印字された用紙3の裏面を印字するために、用紙3を表裏反転してプロセスカートリッジ30の上流側(後述する案内板100:図2参照)に戻すために行う搬送をいう。
【0032】
両面搬送経路ユニット60は、定着装置40の後側を通って下方に搬送される用紙3の向きを前方に切り替えるガイド部材61と、ガイド部材61で案内されてきた用紙3を感光ドラム33の上流側に戻すための前後に並列された複数対の戻しローラ62とを備えている。そして、この両面搬送経路ユニット60から排出された用紙3は、両面搬送経路ユニット60の前方にあるガイド55によって、表裏が反転されてレジストローラ17に向けて案内される。これにより、レジストローラ17で用紙3の先端が揃えられた後、用紙3が再度感光ドラム33に搬送され、感光ドラム33のトナー像が用紙3の裏面に転写される。
【0033】
次に、図2および図3を参照して、プロセスカートリッジ30の感光ドラム33と転写ローラ35付近の構造について詳細に説明する。なお、図2および図3については、発明を理解しやすいように適宜簡略化して図示する。また、図2および図3の構造は、図面の見やすさを考慮して、図1では省略している。
【0034】
図2および図3に示すように、感光ドラム33と転写ローラ35は、上下に対向して配置されており、それらの間にニップ部(転写位置TP)が形成されている。そして、この転写位置TPよりも前側(搬送方向の上流側)には、用紙3を感光ドラム33に向けて案内する可撓性の案内板100が設けられている。詳しくは、案内板100は、用紙3の先端を感光ドラム33へ当てた後、感光ドラム33に当接した用紙3の先端が感光ドラム33の周面に沿って転写位置TPへ向けて移動可能となるような角度で配置されている。また、この案内板100は、用紙3と対向する第1面の一例としての上面(符号略)と、上面の反対側に位置する第2面の一例としての下面101とを有している。
【0035】
案内板100は、弾性変形可能な絶縁性材料、たとえば、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂で板状に形成されている。ここで、案内板100としては、レーザプリンタ1で使用する記録媒体(薄紙、厚紙、はがき等の用紙3やOHPシート等)のうち最も軟らかい記録媒体より硬く、最も硬い記録シートより軟らかくなるよう、材料、形状及び寸法を選定する。例えば、案内板100の材料としてポリエチレンテレフタラートを選定した場合、案内板100の厚みが80μm〜200μmの範囲が好ましい。また、例えば、断面二次モーメントIとヤング率Eとの積EIが、3.49×10−5〜1.18×10−3(N・m)の範囲にある材料および形状を選べばよい。
【0036】
案内板100は、その基端部110(搬送方向の上流側の端部)が支持フレーム200に支持されており、先端部120が揺動可能(片持ち梁状)となっている。そして、この案内板100の先端部120は、搬送方向の下流側に向かうにつれて下側(後述する対向部220側)に傾斜するように屈曲している。
【0037】
これにより、案内板100の角部102から外れた用紙3の後端を先端部120で受けることができるので、用紙3が感光ドラム33から離れすぎることによるプレ転写を抑えることが可能となっている。また、傾斜した先端部120によって用紙3の後端を後述するリブ230に滑らかに案内することができるので、用紙3の後端がリブ230に当接するときの音を抑えることが可能となっている。
【0038】
また、案内板100(先端部120と基端部110の間の撓み変形する中間部130)の傾斜角度(ニップ搬送方向NDに対する傾斜角度)αは、0°<α≦45°が望ましく、さらに好ましくは、10°<α≦35°が望ましい。ここで、「ニップ搬送方向」とは、像担持体(感光ドラム33)と転写手段(転写ローラ35)で記録媒体(用紙3)を搬送する方向であり、本実施形態のように、像担持体と転写手段がともにローラ状であるときは、側面視におけるこれらの共通接線方向をいう。
【0039】
また、案内板100は、後述するリブ230の第1端縁の一例としての前端縁231よりも後側に突出するとともに、複数のリブ230を逃げるための複数のスリット103を有している。具体的に、スリット103は、案内板100の先端から中間部130の適所(リブ230の前端縁231に対応した位置)まで延びるように、複数のリブ230に対応して複数形成されている。
【0040】
これにより、案内板100の撓みがリブ230で妨げられるのを抑えることが可能となっている。
【0041】
また、案内板100の屈曲部分の角部102は、例えば案内板100の先端部120を折り曲げによって形成することで、断面視円弧状になっている。これにより、両面印字時において、案内板100の断面視円弧状の角部102に用紙3の印字面(トナーの有無により凹凸が形成された面)が摺接するので、例えば角張った屈曲部に印字面が摺接するものに比べ、印字面と角部との摺接によって発生する音を抑えることが可能となっている。なお、案内板100の屈曲部分の角部102の形状、すなわち円弧の大きさは、例えば半径0.1mm以上が望ましい。
【0042】
支持フレーム200は、案内板100を支持するための支持部210と、支持部210から後方に延びる対向部220と、対向部220から上方に突出する複数のリブ230とを備えて構成されている。支持部210は、ニップ搬送方向NDに対して前述した傾斜角度αとなるように形成されている。
【0043】
対向部220は、支持部210の後端からニップ搬送方向NDに沿って後方に延びることで、案内板100の下面101と間隔を空けて対向するようになっている。そして、この対向部220の後側には、案内板100の屈曲した先端部120が対向部220に当接することを防ぐための凹部の一例としての段差部221が形成されている。
【0044】
これにより、案内板100の屈曲した先端部120が支持フレーム200に当接することによって案内板100の撓みが規制されるのを抑えることが可能となっている。また、段差部221を形成することによって、先端部120の長さ(搬送方向の長さ)を長くすることができるので、先端部120によって用紙3の後端をリブ230の近くまで案内することが可能となっている。
【0045】
リブ230は、対向部220よりも上方(搬送経路)に突出するとともに、案内板100の幅(左右方向の寸法)よりも短い幅で形成されており、左右方向に間隔を空けて複数設けられている。ここで、搬送経路とは、用紙3が通る経路(空間)であり、案内板100、リブ230、感光ドラム33、転写ローラ35などで形成されている。
【0046】
そして、このリブ230の前面は、前端縁231から後側に向かうにつれて感光ドラム33に近付くように傾斜する傾斜面232となっている。詳しくは、傾斜面232は、案内板100に向けて用紙3を搬送する機構(本実施形態ではレジストローラ17)によって用紙3を搬送する方向Dに対して傾斜するように形成されている。
【0047】
これにより、厚紙等のコシの強い用紙3によって案内板100の先端部120がリブ230よりも下方に撓んでも、傾斜面232によって用紙3がリブ230につっかえるのを抑えることが可能となっている。
【0048】
また、リブ230は、支持フレーム200の後側の側面201よりも後側に突出するように形成されている。これにより、リブ230によって用紙3を転写位置TPの近くまで案内することが可能となっている。
【0049】
また、リブ230は、傾斜面232の後端からニップ搬送方向NDに沿って後方に延びる上面233と、上面233の後端から後斜め下方に傾斜する後側傾斜面234とを備えている。そして、このように後側傾斜面234が形成されることにより、用紙3の後端を可能な限りニップ部近傍まで支持して転写乱れを防止することができる。
【0050】
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、案内板100の先端部120から逃げるための逃げ部として段差部221を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えば有底筒状の凹部であってもよいし、貫通孔であってもよい。
【0051】
前記実施形態では、転写装置としてプロセスカートリッジ30を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、現像ローラを支持する現像カートリッジと、感光ドラムや転写ローラを支持するドラムカートリッジとが別部材である場合には、ドラムカートリッジを転写装置として本発明を適用してもよい。また、例えば転写ローラが画像形成装置の装置本体に設けられる場合には、画像形成装置を転写装置として本発明を適用してもよい。
【0052】
前記実施形態では、像担持体として感光ドラム33を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばベルト状の感光体であってもよい。
前記実施形態では、記録媒体の一例として、厚紙、はがき、薄紙などの用紙3を採用したが、本発明はこれに限定されず、例えばOHPシートであってもよい。
【0053】
前記実施形態では、転写手段として転写ローラ35を例示したが、本発明はこれに限定されず、転写手段は、コロトロンやスコロトロンタイプの構成において転写バイアスが印加されるものであってもよい。また、転写手段は、導電性ブラシや導電性板バネなど、転写バイアスが印加されるものであればよい。
【符号の説明】
【0054】
3 用紙
30 プロセスカートリッジ
33 感光ドラム
35 転写ローラ
100 案内板
101 下面
103 スリット
110 基端部
200 支持フレーム
220 対向部
230 リブ
231 前端縁
232 傾斜面
TP 転写位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体の周面上に担持された現像剤を、搬送経路にて搬送中の記録媒体に転写する転写装置において、
前記現像剤を前記像担持体の前記周面から前記記録媒体に転写するために前記像担持体に対向して配置された転写手段と、
前記像担持体と前記転写手段の間の転写位置よりも搬送方向における上流側に設けられ、前記記録媒体を前記像担持体に向けて案内する可撓性の案内板と、
前記案内板の前記搬送方向における上流側の端部を支持する支持フレームと、を備え、
前記案内板は、前記記録媒体と対向する第1面と、前記第1面の反対側に位置する第2面とを有し、
前記支持フレームは、
前記案内板の前記第2面と間隔を空けて対向する対向部と、
前記対向部から前記搬送経路に向けて突出するとともに、前記搬送方向に直交する前記記録媒体の幅方向において、案内板の寸法よりも短い寸法で形成されるリブとを有し、
前記リブは、前記搬送方向において上流側に位置する第1端縁を有し、
前記案内板は、前記第1端縁よりも前記搬送方向の下流側に突出するとともに、前記リブを逃げるためのスリットを有し、
前記リブは、前記第1端縁から前記搬送方向の下流側に向かうにつれて前記像担持体に近付くように傾斜する傾斜面を有していることを特徴とする転写装置。
【請求項2】
前記案内板の先端部は、前記搬送方向の下流側に向かうにつれて前記対向部側に傾斜するように屈曲していることを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
【請求項3】
前記支持フレームの前記対向部には、前記案内板の屈曲した先端部が前記対向部に当接することを防ぐための凹部または孔が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の転写装置。
【請求項4】
前記リブは、前記支持フレームの前記搬送方向の下流側の側面より前記搬送方向の下流側に突出していることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の転写装置。
【請求項5】
前記像担持体と前記転写手段との間で現像剤が転写された記録媒体を表裏反転して、前記案内板に再度搬送する再搬送機構をさらに備え、
前記案内板の屈曲部分の角が断面視円弧状になるように形成されていることを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の転写装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−97250(P2013−97250A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241200(P2011−241200)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】