説明

軸受装置および画像形成装置

【課題】軸部材が無端状ベルトを押圧する押圧力の調整を容易に行えるようにした軸受装置を提供することを目的とする。
【解決手段】無端状ベルトの内側において無端状ベルトの周回方向と直交する方向を向くように配置される軸部材としての一次転写ロール67を軸受する軸受部材104Fと、一次転写ロール67の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に沿って配置され、回転することで一次転写ロール67の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に変位する調整ネジ108Fと、軸受部材104Fに圧縮コイルバネ114Fを介して接続されると共に調整ネジ108Fに接触され、一次転写ロール67が無端状ベルトを押圧する押圧力の調整が行われるように、調整ネジ108Fの変位に応じて圧縮コイルバネ114Fを変形させる方向に移動する移動部材108Fと、を有するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸受装置および画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、軸受部材(R)と、押圧方向に沿って移動可能に構成した可動保持部(270M)と、可動保持部(270M)を相対移動可能に保持する固定保持部(270F)とを備え、可動保持部(270M)と固定保持部(270F)とは押圧方向と直交する対向面(270Mp0,270Fp0)にて互いに対向していると共に、一方の対向面(270Mp0)に調整螺子(SW)を挿通し、この調整螺子(SW)の先端を他方の対向面(270Fp0)に接触させる構成とし、この調整螺子(SW)を回転することで、軸部材(260)が無端状ベルト(25)を押圧する押圧力の調整を行えるようにした軸受装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−134325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、従来技術に比べて、軸部材が無端状ベルトを押圧する押圧力の調整を容易に行えるようにした軸受装置を提供することを目的とする。または、軸部材の軸方向に直交する方向における軸部材の位置の調整を容易に行えるようにした軸受装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1の軸受装置は、無端状ベルトの内側において前記無端状ベルトの周回方向と直交する方向を向くように配置される軸部材を軸受する軸受部材と、前記軸部材の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に沿って配置され、回転することで前記軸部材の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に変位する調整ネジと、前記軸受部材に弾性部材を介して接続されると共に前記調整ネジに接触され、前記軸部材が前記無端状ベルトを押圧する押圧力の調整が行われるように、前記調整ネジの変位に応じて前記弾性部材を変形させる方向に移動する移動部材と、を有することを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2の軸受装置は、無端状ベルトの内側において前記無端状ベルトの周回方向と直交する方向を向くように配置される軸部材を軸受する軸受部材と、前記軸部材の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に沿って配置され、回転することで前記軸部材の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に変位する調整ネジと、前記軸受部材に取り付けられると共に前記調整ネジに接触され、前記軸部材の軸方向に直交する方向における前記軸部材の位置の調整が行われるように、前記調整ネジの変位に応じて前記軸部材の軸方向に直交する方向に移動する移動部材と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3の軸受装置は、請求項1または請求項2に記載の軸受装置において、前記軸受部材は、前記軸部材の両側の端部を受ける一対の部材から構成されており、前記調整ネジおよび前記移動部材はそれぞれ、前記一対の部材に対応して一対設けられており、前記一対の調整ネジは共に前記軸部材の軸方向における一端側から回転操作可能とされていることを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4の軸受装置は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の軸受装置において、前記調整ネジは、前記軸部材の略軸方向に沿って配置され、回転することで前記軸部材の略軸方向に変位することを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5の画像形成装置は、静電潜像が形成される像保持体と、前記像保持体に形成された静電潜像をトナーで現像する現像装置と、前記現像装置によって現像されたトナー像を無端状ベルトに転写する転写装置と、前記転写装置の無端状ベルトの内側において前記無端状ベルトの周回方向と直交する方向を向くように配置される軸部材を軸受する請求項1〜4のいずれか1項に記載の軸受装置と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の請求項1に記載の軸受装置によれば、軸部材の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に沿って配置されない調整ネジ(軸部材の軸方向に対し90度で交差する方向に沿って配置される調整ネジ)によって軸部材が無端状ベルトを押圧する押圧力の調整を行う場合に比べて、軸部材が無端状ベルトを押圧する押圧力の調整を容易に行うことができる。
【0011】
本発明の請求項2に記載の軸受装置によれば、軸部材の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に沿って配置されない調整ネジ(軸部材の軸方向に対し90度で交差する方向に沿って配置される調整ネジ)よって軸部材の軸方向に直交する方向における軸部材の位置の調整を行う場合に比べて、軸部材の軸方向に直交する方向の位置の調整を容易に行うことができる。
【0012】
本発明の請求項3に記載の軸受装置によれば、一対の調整ネジがそれぞれ軸部材の軸方向における両側から回転操作可能とされている場合に比べて、軸部材が無端状ベルトを押圧する押圧力の調整または軸部材の軸方向に直交する方向の位置の調整を容易に行うことができる。
【0013】
本発明の請求項4に記載の軸受装置によれば、軸部材の略軸方向に沿って配置されない調整ネジ(軸部材の軸方向に対し90度で交差する方向に沿って配置される調整ネジ)によって軸部材が無端状ベルトを押圧する押圧力の調整を行う場合に比べて、軸部材が無端状ベルトを押圧する押圧力の調整を容易に行うことができる。また、軸部材の略軸方向に沿って配置されない調整ネジ(軸部材の軸方向に対し90度で交差する方向に沿って配置される調整ネジ)よって軸部材の軸方向に直交する方向における軸部材の位置の調整を行う場合に比べて、軸部材の軸方向に直交する方向の位置の調整を容易に行うことができる。
【0014】
本発明の請求項5に記載の画像形成装置によれば、請求項1〜4のいずれかに記載の軸受装置を有しない場合に比べて、形成される画像の画質を容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態に係る軸受装置を含む画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】図1の感光体の周辺の構成を示す図である。
【図3】図2の軸受装置の構成を示す斜視図である。
【図4】図3の正面側の軸受部を拡大して示す斜視図である。
【図5】図3の正面側の軸受部を拡大して示す上面図である。
【図6】図3の背面側の軸受部を拡大して示す斜視図である。
【図7】図3の背面側の軸受部を拡大して示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る軸受装置および画像形成装置の実施形態について、添付の図面を用いて説明する。
【0017】
(画像形成装置)
図1は、本発明に係る軸受装置を含む画像形成装置の一例としての画像形成装置10を示している。この画像形成装置10は、上下方向(矢印Vで示す方向)の下側から上側へ向けて、記録用紙Pが収容される用紙収容部12と、用紙収容部12の上に設けられ用紙収容部12から供給される記録媒体の一例としての記録用紙Pに画像形成を行う画像形成部14と、画像形成部14の上に設けられ読取原稿Gを読み取る原稿読取部16と、画像形成部14内に設けられ画像形成装置10の各部の動作を制御する制御部20と、を含んで構成されている。
【0018】
用紙収容部12は、サイズの異なる記録用紙Pが収容される第1収容部22、第2収容部24、及び第3収容部26が設けられている。第1収容部22、第2収容部24、及び第3収容部26には、収容された記録用紙Pを画像形成装置10内に設けられた搬送路28に送り出す送り出しロール32が設けられており、搬送路28における送り出しロール32よりも下流側には、記録用紙Pを一枚ずつ搬送するそれぞれ一対の搬送ロール34及び搬送ロール36が設けられている。また、搬送路28における記録用紙Pの搬送方向で搬送ロール36よりも下流側には、記録用紙Pを一旦停止させるとともに、決められたタイミングで後述する二次転写位置QB(図2参照)へ送り出す位置合せロール38が設けられている。
【0019】
搬送路28の上流側部分(搬送ロール36が設けられている部位)は、画像形成装置10の正面視において、矢印Vで示す方向に向けて用紙収容部12の左側から画像形成部14の左側下部まで直線状に設けられている。また、搬送路28の下流側部分は、画像形成部14の左側下部から画像形成部14の右側面に設けられた排紙部15まで設けられている。さらに、搬送路28には、記録用紙Pの両面に画像形成を行うために記録用紙Pが搬送及び反転される両面搬送路29が接続されている。
【0020】
両面搬送路29は、画像形成装置10の正面視において、搬送路28と両面搬送路29との切り替えを行う第1切替部材31と、画像形成部14の右側下部から用紙収容部12の右側まで矢印Vで示す方向(図示の下向きが−V、上向きが+V)に直線状に設けられた反転部33と、反転部33に搬送された記録用紙Pの後端が進入するとともに矢印Hで示す方向とは逆向きに搬送される搬送部37と、反転部33と搬送部37との切り替えを行う第2切替部材35と、を有している。そして、反転部33には、一対の搬送ロール42が間隔をあけて複数箇所に設けられており、搬送部37には、一対の搬送ロール44が間隔をあけて複数箇所に設けられている。
【0021】
第1切替部材31は、三角柱状の部材であり、駆動手段(図示省略)によって先端部が搬送路28又は両面搬送路29のいずれか一方に移動されることで、記録用紙Pの搬送方向を切り替えるようになっている。同様に、第2切替部材35は、正面視で三角柱状の部材であり、図示しない駆動手段によって先端部が反転部33又は搬送部37のいずれか一方に移動されることで、記録用紙Pの搬送方向を切り替えるようになっている。なお、搬送部37の下流側端部は、搬送路28の上流側部分にある搬送ロール36の手前側に案内部材(図示省略)により接続されている。また、画像形成部14の左側面には折り畳み式の手差給紙部46が設けられており、手差給紙部46から送り込まれる記録用紙Pの搬送経路が、搬送路28における位置合せロール38よりも手前側(上流側)に接続されている。
【0022】
原稿読取部16は、読取原稿Gを1枚ずつ自動で搬送する原稿搬送装置52と、原稿搬送装置52の下側に配置され1枚の読取原稿Gが載せられるプラテンガラス54と、原稿搬送装置52によって搬送された読取原稿G又はプラテンガラス54に載せられた読取原稿Gを読み取る原稿読取装置56とが設けられている。
【0023】
原稿搬送装置52は、一対の搬送ロール53が複数配置された自動搬送路55を有しており、自動搬送路55の一部は記録用紙Pがプラテンガラス54上を通るように配置されている。また、原稿読取装置56は、プラテンガラス54の左端部に静止した状態で原稿搬送装置52によって搬送された読取原稿Gを読み取るようになっている。
【0024】
一方、画像形成部14は、トナー画像(現像剤像)を形成する画像形成ユニット50を有している。画像形成ユニット50は、感光体62、帯電部材64、露光装置66、現像装置70、及びクリーニング装置73を含んで構成されている。
【0025】
画像形成部14における装置本体10Aの中央には、像保持体の一例としての円筒状の感光体62が設けられている。感光体62は、駆動手段(図示省略)によって矢印+Rで示す方向(時計回り方向)に回転すると共に光照射によって形成される静電潜像を保持するようになっている。また、感光体62の上側で且つ感光体62の外周面と対向する位置には、感光体62の表面を帯電するコロトロン方式の帯電部材64が設けられている。
【0026】
感光体62の回転方向における帯電部材64よりも下流側で且つ感光体62の外周面と対向する位置には、露光装置66が設けられている。露光装置66は、図示しない半導体レーザ、f−θレンズ、ポリゴンミラー、結像レンズ、及び複数のミラーを有しており、画像信号に基づき半導体レーザから出射されたレーザ光をポリゴンミラーで偏向走査し、帯電部材64により帯電された感光体62の外周面に照射(露光)して、静電潜像を形成するようになっている。なお、露光装置66は、レーザ光をポリゴンミラーで偏向走査する方式に限らず、LED(Light Emitting Diode)方式であってもよい。
【0027】
感光体62の回転方向で露光装置66の露光光が照射される部位よりも下流側には、感光体62の外周面に形成された静電潜像を決められた色のトナーで現像して可視化させる回転切り替え式の現像装置70が設けられている。
【0028】
図2に示すように、現像装置70は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、第1特別色(E)、第2特別色(F)の各トナー色にそれぞれ対応する現像器72Y、72M、72C、72K、72E、72Fが、周方向に(図示の反時計回り方向にこの順番で)並んで配置されており、モータ(図示省略)によって中心角で60°ずつ回転することで、現像処理を行う現像器72Y、72M、72C、72K、72E、72Fが切り替えられ、感光体62の外周面と対向するようになっている。なお、第1特別色E及び第2特別色Fは、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック以外の特別色(透明を含む)から選択される。これら現像器72Y、72M、72C、72K、72E、72Fにはそれぞれ、各トナー色のトナーが、交換可能なトナーカートリッジ78Y、78M、78C、78K、78E、78F(図1参照)から供給される。
【0029】
図2において、現像器72Y、72M、72C、72K、72E、72Fは同一構成であるため、ここでは代表として現像器72Yについて説明する。
【0030】
現像器72Yは、本体となるケース部材76を有しており、ケース部材76内には、トナーカートリッジ78Y(図1参照)からトナー供給路(図示省略)を経由して供給されるトナー及びキャリアから成る現像剤(図示省略)が充填されている。また、ケース部材76には、感光体62の外周面と対向して矩形状の開口部76Aが形成されており、開口部76Aには、外周面が感光体62の外周面と対向する現像ロール74が設けられている。さらに、ケース部材76内で開口部76Aに近い部位には、現像剤の層厚を規制するための板状の規制部材79が、開口部76Aの長手方向に沿って設けられている。
【0031】
現像ロール74は、回転可能に設けられた円筒状の現像スリーブ74Aと、現像スリーブ74Aの内側に固定された複数の磁極から成る磁性部材74Bとで構成されており、現像スリーブ74Aが回転することで現像剤(キャリア)の磁気ブラシが形成されると共に、規制部材79で層厚が規制されることで、現像スリーブ74Aの外周面に現像剤層を形成するようになっている。そして、現像スリーブ74Aの外周面の現像剤層は、現像スリーブ74Aの回転により感光体62に対向する位置に搬送され、感光体62の外周面に形成された潜像(静電潜像)に応じたトナーを付着させて現像を行う。
【0032】
また、ケース部材76内には、螺旋状に形成された搬送ロール77が2本回転可能に並列配置されており、この2本の搬送ロール77が回転することで、ケース部材76内に充填された現像剤が、現像ロール74の軸方向(現像器72Yの長手方向)に循環搬送されるようになっている。なお、各現像器72Y、72M、72C、72K、72E、72Fに設けられた6本の現像ロール74は、隣の現像ロール74との間隔が中心角60°となるように周方向に配置されており、現像器72の切り替えにより、次の現像ロール74が感光体62の外周面と対向するようになっている。
【0033】
図2に示すように、感光体62の回転方向で現像装置70よりも下流側であり且つ感光体62の下側には、感光体62の外周面に形成されたトナー画像を記録用紙Pに転写する転写装置58が設けられている。転写装置58は、中間転写ベルト68を有している。中間転写ベルト68は、無端状であり、制御部20により回転駆動される駆動ロール61、中間転写ベルト68に張力を付与するための張力付与ロール65、中間転写ベルト68の裏面に接触して従動回転する複数の搬送ロール63、及び後述する二次転写位置QBにおいて中間転写ベルト68の裏面に接触して従動回転する補助ロール69に巻き掛けられている。そして、中間転写ベルト68は、駆動ロール61が回転することにより、矢印−Rで示す方向(反時計回り方向)に周回移動するようになっている。
【0034】
また、中間転写ベルト68を挟んで感光体62の反対側には、感光体62の外周面に形成されたトナー画像を中間転写ベルト68に一次転写させる軸部材の一例としての一次転写ロール67が設けられている。一次転写ロール67は、感光体62と中間転写ベルト68とが接触する位置(これを一次転写位置QAとする)から中間転写ベルト68の移動方向下流側に離れた位置で、中間転写ベルト68の裏面に接触するように軸受装置100によって軸受されている。
【0035】
軸受装置100は、一次転写ロール67が中間転写ベルト68を押圧する押圧力の調整が行われるように、また一次転写ロール67の軸方向(図中の矢印Yで示す方向)に直交する方向であって中間転写ベルト68の移動方向に沿う方向(図中の矢印Xで示す方向)において一次転写ロール67の位置の調整が行われるように構成されている。軸受装置100の構成については後述する。なお、一次転写ロール67が中間転写ベルト68を押圧する方向(図中の矢印Zで示す方向)と一次転写ロール67の軸方向(図中の矢印Yで示す方向)と一次転写ロール67の位置調整方向(図中の矢印Xで示す方向)とは互いに直交する方向とされる。
【0036】
そして、一次転写ロール67は、電源(図示省略)から通電されることにより、接地されている感光体62との電位差で感光体62のトナー画像を中間転写ベルト68に一次転写するようになっている。
【0037】
さらに、中間転写ベルト68を挟んで補助ロール69の反対側には、中間転写ベルト68上に一次転写されたトナー画像を記録用紙Pに二次転写させる二次転写ロール71が設けられており、二次転写ロール71と補助ロール69との間が記録用紙Pへトナー画像を転写する二次転写位置QBとされている。二次転写ロール71は、接地されると共に中間転写ベルト68の表面に接触しており、電源(図示省略)から通電された補助ロール69と二次転写ロール71との電位差で、中間転写ベルト68のトナー画像を記録用紙Pに二次転写するようになっている。なお、二次転写位置QBは、前述の搬送路28(図1参照)の途中に設定されている。
【0038】
また、中間転写ベルト68を挟んで駆動ロール61の反対側には、中間転写ベルト68の二次転写後の残留トナーを回収するクリーニングブレード59が設けられている。クリーニングブレード59は、開口部が形成された筐体(図示省略)に取り付けられており、クリーニングブレード59の先端部で掻き取られたトナーが、筐体内に回収されるようになっている。
【0039】
中間転写ベルト68の周囲で搬送ロール63と対向する位置には、中間転写ベルト68の表面に付されたマーク(図示省略)を検知することで中間転写ベルト68上の予め定めた基準位置を検出し、画像形成処理の開始タイミングの基準となる位置検出信号を出力する位置検出センサ83が設けられている。位置検出センサ83は、中間転写ベルト68に向けて光を照射すると共にマークの表面で反射された光を受光することで、中間転写ベルト68の移動位置を検出するようになっている。
【0040】
一方、感光体62の回転方向で一次転写ロール67よりも下流側には、中間転写ベルト68に一次転写されずに感光体62の表面に残留した残留トナー等を清掃するクリーニング装置73が設けられている。クリーニング装置73は、感光体62表面に接触するクリーニングブレード及びブラシロールにより残留トナー等を回収する構成となっている。
【0041】
また、感光体62の回転方向でクリーニング装置73の上流側(一次転写ロール67よりも下流側)には、感光体62の外周面に一次転写後に残留したトナーの除電を行うコロトロン81が設けられている。さらに、感光体62の回転方向でクリーニング装置73の下流側(帯電部材64よりも上流側)には、クリーニング後の感光体62の外周面に光を照射して除電を行う除電装置75が設けられている。
【0042】
図1に示すように、搬送路28における記録用紙Pの搬送方向(矢印Aで示す方向)で二次転写ロール71よりも下流側には、二次転写ロール71によって記録用紙Pに転写されたトナー画像を永久画像として定着させる定着装置84が設けられている。記録用紙Pの搬送方向で定着装置84よりも下流側には、定着装置84によって定着が行われた記録用紙Pの変形(しわや撓みなど)を矯正して平らにするデカーラ39が設けられている。
【0043】
次に、画像形成装置10における画像形成プロセスについて説明する。
【0044】
画像形成装置10が作動すると、画像処理装置(図示省略)又は外部から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)、第1特別色(E)、第2特別色(F)の各色の画像データが露光装置66に順次出力される。このとき、一例として、現像装置70は、現像器72Y(図2参照)が感光体62の外周面と対向するように回転し保持されている。
【0045】
続いて、露光装置66から画像データに応じて出射された光は、帯電部材64により帯電された感光体62の外周面(表面)を露光し、感光体62の表面にはイエローの画像データに対応した静電潜像が形成される。さらに、感光体62の表面に形成された静電潜像は、現像器72Yによってイエローのトナー画像として現像される。そして、感光体62の表面のイエローのトナー画像は、一次転写ロール67によって中間転写ベルト68に転写される。
【0046】
続いて、現像装置70が矢印+Rで示す方向に60°回転され、現像器72Mが感光体62の表面と対向する。そして、帯電、露光、現像の各工程が行われ、感光体62の表面のマゼンタのトナー画像は、一次転写ロール67によって中間転写ベルト68のイエローのトナー画像上に重なるように転写される。同様にして、シアン(C)、黒(K)、第1特別色(E)、及び第2特別色(F)のトナー画像が中間転写ベルト68上に順次多重転写される。
【0047】
一方、用紙収容部12から送り出され、搬送路28を搬送されてきた記録用紙Pは、位置合せロール38により、中間転写ベルト68への各トナー画像の多重転写とタイミングを合わせて二次転写位置QBに搬送される。そして、中間転写ベルト68上に多重転写されたトナー画像は、二次転写位置QBに搬送されてきた記録用紙P上に二次転写ロール71によって二次転写される。
【0048】
続いて、トナー画像が転写された記録用紙Pは、定着装置84に向けて図1中の矢印Aで示す方向に搬送される。そして、定着装置84において、記録用紙P上のトナー画像が永久画像として定着される。定着処理された記録用紙Pは、デカーラ39によって変形(しわや撓みなど)が矯正され、排紙部15に排出される。なお、記録用紙Pの両面に画像を形成する場合には、記録用紙Pは、表面に対して画像形成及び定着が行われた後、反転部33に送り込まれて反転し、二次転写位置QBに再び搬送される。そして、この記録用紙Pの裏面に対して、画像形成及び定着が行われる。
【0049】
(軸受装置)
次に、軸受装置100の構成について説明する。
【0050】
図3に示すように、一次転写ロール67は、中間転写ベルト68の周回方向と直交する方向を向くように中間転写ベルト68の内側に配置されている。軸受装置100は、この一次転写ロール67を両端側において軸受する一対の軸受部102F、102Rから構成されている。軸受部102Fは画像形成装置10の正面側に配置されるものであり、軸受部102Rは画像形成装置10の背面側に配置されるものである。以降において登場する部材に付す符号の添え字の「F」および「R」は、その部材がそれぞれ画像形成装置10の正面側および背面側に関する部材であることを示す。
【0051】
図3〜図5に示すように、軸受部102Fは、軸受部材104Fと2つの調整ネジ106F,108Fと2つの移動部材110F,112Fと弾性部材の一例としての圧縮コイルバネ114Fとを備えている。
【0052】
軸受部材104Fは、「U」字形状の凹部において一次転写ロール67をシャフト部67aで軸受している。なお、軸受部材104FのX方向における両側の外側面には、Z方向に沿う溝116Fが形成されている。
【0053】
2つの調整ネジ106F,108Fはそれぞれ、転写装置58のベースフレーム(図示省略)に支持されている。そして、2つの調整ネジ106F,108Fはそれぞれ、一次転写ロール67の軸方向に沿って配置され、回転することで一次転写ロール67の軸方向に変位するようになっている。調整ネジ106Fは、一次転写ロール67のX方向における位置を調整するためのものである。調整ネジ108Fは、一次転写ロール67が中間転写ベルト68を押圧する押圧力を調整するためのものである。なお、2つの調整ネジ106F,108Fはそれぞれ、一次転写ロール67の略軸方向に沿って配置されているものであればよく、広義には一次転写ロール67の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に沿って配置されているものであればよい。そして、2つの調整ネジ106F,108Fはそれぞれ、回転することで一次転写ロール67の略軸方向に変位するようになっているものであればよく、広義には一次転写ロール67の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に変位するものであればよい。
【0054】
移動部材110Fは、XY平面に広がるプレート部118Fとプレート部118FからZ方向に立脚する2つの立脚部120F,122Fとから構成されている。そして、移動部材110Fは、転写装置58のベースフレーム(図示省略)にX方向のみにおいて移動自在に支持されている。移動部材110Fの2つの立脚部120F,122Fの相対する側の面には、軸受部材104Fの両側の外側面の溝116Fに対応する凸部124Fが形成されている。この凸部124Fに溝116Fを介挿させる形で軸受部材104Fが移動部材110Fに取り付けられている。
【0055】
図5に示すように、移動部材110Fのプレート部118Fの調整ネジ106F側の側面は、調整ネジ106Fが変位する方向であるY方向に交差する法線を有する傾斜面126Fとされている。この傾斜面126Fに調整ネジ106Fの先端が接触させられており、調整ネジ106Fが時計回りに回転されて+Y方向に変位すると、移動部材110Fが傾斜面126Fで押されて+X方向に移動する。また、移動部材110Fは引張バネ(図示省略)によって−X方向に付勢されており、調整ネジ106Fが反時計回りに回転されて−Y方向に変位すると、引張バネの付勢力によって移動部材110Fは傾斜面126Fにおいて調整ネジ106Fとの接触を維持するように−X方向に移動する。即ち、調整ネジ106FのY方向における変位に応じて移動部材110FがX方向において移動するようになっている。
【0056】
図4に示すように、移動部材112Fは、Z方向のみにおいて移動自在となるように移動部材110Fに支持されている。移動部材112Fと軸受部材104Fとは、圧縮コイルバネ114Fを介して接続されている。即ち、圧縮コイルバネ114Fの上面が軸受部材104Fの下面に接触し、圧縮コイルバネ114Fの下面が移動部材112Fの上面に接触するように、圧縮コイルバネ114Fは移動部材112Fと軸受部材104Fとの間に介挿されている。
【0057】
移動部材112Fの調整ネジ108F側の側面は、調整ネジ108Fが変位する方向であるY方向に交差する法線を有する傾斜面128Fとされている。この傾斜面128Fに調整ネジ108Fの先端が接触させられており、調整ネジ108Fが時計回りに回転されて+Y方向に変位すると、移動部材112Fが傾斜面128Fで押されて+Z方向に移動する。一次転写ロール67は中間転写ベルト68に接触しており(図3参照)、軸受部材104FのZ方向における移動は規制されているため、移動部材112Fが+Z方向に移動すると、圧縮コイルバネ114Fが圧縮変形する。即ち、移動部材112Fが+Z方向に移動しても軸受部材104Fは+Z方向に移動しないが、圧縮コイルバネ114Fが圧縮変形するため、その圧縮変形増加量分だけ一次転写ロール67が中間転写ベルト68を押圧する押圧力が増加するようになっている。
【0058】
一方、調整ネジ108Fが反時計回りに回転されて−Y方向に変位すると、圧縮コイルバネ114Fの付勢力によって移動部材112Fは傾斜面128Fにおいて調整ネジ108Fとの接触を維持するように−Z方向に移動する。移動部材112Fが−Z方向に移動すると、圧縮コイルバネ114Fが復元し、その復元量分だけ一次転写ロール67が中間転写ベルト68を押圧する押圧力が減少するようになっている。
【0059】
このように、移動部材112Fが調整ネジ108FのY方向における変位に応じて圧縮コイルバネ114Fを変形させる方向(Z方向)に移動することで、一次転写ロール67が中間転写ベルト68を押圧する押圧力が変化するようになっている。
【0060】
図3、図6、図7に示すように、軸受部102Rは、軸受部材104Rと2つの調整ネジ106R,108Rと2つの移動部材110R,112Rと弾性部材の一例としての圧縮コイルバネ114Rとを備えている。
【0061】
軸受部材104Rは、「U」字形状の凹部において一次転写ロール67をシャフト部67aで軸受している。なお、軸受部材104RのX方向における両側の外側面には、Z方向に沿う溝116Rが形成されている。
【0062】
2つの調整ネジ106R,108Rはそれぞれ、調整ネジ106F,108Fに比べて長尺であり、画像形成装置10の正面側から背面側に伸びるように転写装置58のベースフレーム(図示省略)に支持されている。そして、2つの調整ネジ106R,108Rはそれぞれ、一次転写ロール67の軸方向に沿って配置され、回転することで一次転写ロール67の軸方向において変位するようになっている。調整ネジ106Rは、一次転写ロール67のX方向における位置を調整するためのものである。調整ネジ108Rは、一次転写ロール67が中間転写ベルト68を押圧する押圧力を調整するためのものである。なお、2つの調整ネジ106R,108Rはそれぞれ、一次転写ロール67の略軸方向に沿って配置されているものであればよく、広義には一次転写ロール67の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に沿って配置されているものであればよい。そして、2つの調整ネジ106R,108Rはそれぞれ、回転することで一次転写ロール67の略軸方向に変位するようになっているものであればよく、広義には一次転写ロール67の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に変位するものであればよい。
【0063】
移動部材110Rは、XY平面に広がるプレート部118Rとプレート部118RからZ方向に立脚する2つの立脚部120R,122Rとから構成されている。そして、移動部材110Rは、転写装置58のベースフレーム(図示省略)にX方向のみにおいて移動自在に支持されている。移動部材110Rの2つの立脚部120R,122Rの相対する側の面には、軸受部材104Rの両側の外側面の溝116Rに対応する凸部124Rが形成されている。この凸部124Rに溝116Rを介挿させる形で軸受部材104Rが移動部材110Rに取り付けられている。
【0064】
移動部材110Rの立脚部122Rの外側面には、外側に突出する突出部130Rが形成されている。この突出部130Rの調整ネジ106R側の側面は、調整ネジ106Rが変位する方向であるY方向に対して交差する法線を有する傾斜面126Rとされている。この傾斜面126Rに調整ネジ106Rの先端が接触させられている。
【0065】
図7に示すように、調整ネジ106Rが時計回りに回転されて+Y方向に変位すると、移動部材110Rが傾斜面126Rで押されて+X方向に移動する。また、移動部材110Rは引張バネ(図示省略)によって−X方向に付勢されており、調整ネジ106Rが反時計回りに回転されて−Y方向に変位すると、引張バネの付勢力によって移動部材110Rは傾斜面126Rにおいて調整ネジ106Rとの接触を維持するように−X方向に移動する。即ち、調整ネジ106RのY方向における変位に応じて移動部材110RがX方向において移動するようになっている。
【0066】
図6に示すように、移動部材112Rは、Z方向のみにおいて移動自在となるように移動部材110Rに支持されている。移動部材112Rと軸受部材104Rとは、圧縮コイルバネ114Rを介して接続されている。即ち、圧縮コイルバネ114Rの上面が軸受部材104Rの下面に接触し、圧縮コイルバネ114Rの下面が移動部材112Rの上面に接触するように、圧縮コイルバネ114Rは移動部材112Rと軸受部材104Rとの間に介挿されている。
【0067】
移動部材112Rの調整ネジ108R側の側面は、調整ネジ108Rが変位する方向であるY方向に交差する法線を有する傾斜面128Rとされている。この傾斜面128Rに調整ネジ108Rの先端が接触させられており、調整ネジ108Rが時計回りに回転されて+Y方向に変位すると、移動部材112Rが傾斜面128Rで押されて+Z方向に移動する。一次転写ロール67は中間転写ベルト68に接触しており(図3参照)、軸受部材104RのZ方向における移動は規制されているため、移動部材112Rが+Z方向に移動すると、圧縮コイルバネ114Rが圧縮変形する。即ち、移動部材112Rが+Z方向に移動しても軸受部材104Rは+Z方向に移動しないが、圧縮コイルバネ114Rが圧縮変形するため、その圧縮変形増加分だけ一次転写ロール67が中間転写ベルト68を押圧する押圧力が増加するようになっている。
【0068】
一方、調整ネジ108Rが反時計回りに回転されて−Y方向に変位すると、圧縮コイルバネ114Rの付勢力によって移動部材112Rは傾斜面128Rにおいて調整ネジ108Rとの接触を維持するように−Z方向に移動する。移動部材112Rが−Z方向に移動すると、圧縮コイルバネ114Rが復元し、その復元量分だけ一次転写ロール67が中間転写ベルト68を押圧する押圧力が減少するようになっている。
【0069】
このように、移動部材112Rが調整ネジ108RのY方向における変位に応じて圧縮コイルバネ114Rを変形させる方向(Z方向)に移動することで、一次転写ロール67が中間転写ベルト68を押圧する押圧力が変化するようになっている。
【0070】
以上の如く、本実施形態に係る軸受装置100においては、一次転写ロール67の軸方向に沿って配置される一対の調整ネジ108F,108Rを回転操作することで、一次転写ロール67が中間転写ベルト68を押圧する押圧力の調整が行われるようになっている。従って、押圧力の調整を行うに際して転写装置58を装置本体10Aから引き出す必要がなく、押圧力の調整を容易に行える。これに対し、調整ネジ108F,108Rが一次転写ロール67の軸方向に直交する方向に沿って配置されている場合には、押圧力の調整を行うに際して転写装置58を装置本体10Aから引き出す必要があり、押圧力の調整が困難となる。
【0071】
また、これら一対の調整ネジ108F,108Rが共に一次転写ロール67の軸方向における一端側(画像形成装置10の正面側)から回転操作可能とされているので、押圧力の調整をさらに容易に行える。これに対し、一対の調整ネジ108F,108Rがそれぞれ一次転写ロール67の軸方向における両側(画像形成装置10の正面側と背面側)から回転操作可能とされている場合には、押圧力の調整が困難となる。
【0072】
また、一次転写ロール67の軸方向に沿って配置される一対の調整ネジ106F,106Rを回転操作することで、一次転写ロール67の軸方向に直交する方向における一次転写ロール67の位置の調整が行われるようになっている。従って、位置の調整を行うに際して転写装置58を装置本体10Aから引き出す必要がなく、位置の調整を容易に行える。これに対し、調整ネジ106F,106Rが一次転写ロール67の軸方向に直交する方向に沿って配置されている場合には、位置の調整を行うに際して転写装置58を装置本体10Aから引き出す必要があり、位置の調整が困難となる。
【0073】
また、これら一対の調整ネジ106F,106Rが共に一次転写ロール67の軸方向における一端側(画像形成装置10の正面側)から回転操作可能とされているので、位置の調整をさらに容易に行える。これに対し、一対の調整ネジ106F,106Rがそれぞれ一次転写ロール67の軸方向における両側(画像形成装置10の正面側と背面側)から回転操作可能とされている場合には、位置の調整が困難となる。
【0074】
また、この軸受装置100を備える画像形成装置10においては、一次転写ロール67の中間転写ベルト68を押圧する押圧力の調整および一次転写ロール67の位置の調整を行えるので、形成画像の画質の調整が容易となる。
【0075】
なお、上記では、軸受装置100として一次転写ロール67を軸受するものについて説明したが、この軸受装置100を搬送ロール63、張力付与ロール65、補助ロール69および駆動ロール61に適用してもよい。
【0076】
また、移動部材110F,110R,112F,112Rの傾斜面126F,126R,128F,128Rに調整ネジ106F,106R,108F,108Rを直接接触させる構成としたが、傾斜面126F,126R,128F,128Rに対向接触する傾斜面を有しY方向のみに移動自在な楔状部材を傾斜面126F,126R,128F,128Rと調整ネジ106F,106R,108F,108Rとの間に介在させる構成としてもよい。
【0077】
また、移動部材110F,110R,112F,112Rに傾斜面126F,126R,128F,128Rを形成し、調整ネジ106F,106R,108F,108RのY方向の変位に応じて移動部材110F,110R,112F,112RをY方向に直交する方向に移動させるように構成したが、ウオームギア機構あるいは傘歯ギア機構を利用し、調整ネジ106F,106R,108F,108RのY方向の変位に応じて移動部材110F,110R,112F,112RをY方向に直交する方向に移動させるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0078】
10 画像形成装置
58 転写装置
62 感光体(像保持体の一例)
68 中間転写ベルト(無端状ベルトの一例)
70 現像装置
100 軸受装置
102 軸受部
104 軸受部材
106 調整ネジ
108 調整ネジ
110 移動部材
112 移動部材
114 圧縮コイルバネ(弾性部材の一例)
126 傾斜面
128 傾斜面
P 記録用紙(記録媒体の一例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無端状ベルトの内側において前記無端状ベルトの周回方向と直交する方向を向くように配置される軸部材を軸受する軸受部材と、
前記軸部材の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に沿って配置され、回転することで前記軸部材の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に変位する調整ネジと、
前記軸受部材に弾性部材を介して接続されると共に前記調整ネジに接触され、前記軸部材が前記無端状ベルトを押圧する押圧力の調整が行われるように、前記調整ネジの変位に応じて前記弾性部材を変形させる方向に移動する移動部材と、
を有する軸受装置。
【請求項2】
無端状ベルトの内側において前記無端状ベルトの周回方向と直交する方向を向くように配置される軸部材を軸受する軸受部材と、
前記軸部材の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に沿って配置され、回転することで前記軸部材の軸方向に対し90度未満の角度で交差する方向に変位する調整ネジと、
前記軸受部材に取り付けられると共に前記調整ネジに接触され、前記軸部材の軸方向に直交する方向における前記軸部材の位置の調整が行われるように、前記調整ネジの変位に応じて前記軸部材の軸方向に直交する方向に移動する移動部材と、
を有する軸受装置。
【請求項3】
前記軸受部材は、前記軸部材の両側の端部を受ける一対の部材から構成されており、
前記調整ネジおよび前記移動部材はそれぞれ、前記一対の部材に対応して一対設けられており、
前記一対の調整ネジは共に前記軸部材の軸方向における一端側から回転操作可能とされている請求項1または請求項2に記載の軸受装置。
【請求項4】
前記調整ネジは、前記軸部材の略軸方向に沿って配置され、回転することで前記軸部材の略軸方向に変位する請求項1〜3のいずれか1項に記載の軸受装置。
【請求項5】
静電潜像が形成される像保持体と、
前記像保持体に形成された静電潜像をトナーで現像する現像装置と、
前記現像装置によって現像されたトナー像を無端状ベルトに転写する転写装置と、
前記転写装置の無端状ベルトの内側において前記無端状ベルトの周回方向と直交する方向を向くように配置される軸部材を軸受する請求項1〜4のいずれか1項に記載の軸受装置と、
を有する画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−68815(P2013−68815A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−207610(P2011−207610)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】