説明

軸流型のガスタービン

【課題】公知の欠陥を解消しかつ簡単に安定的でかつ予想可能な冷却空気のパラメータを、全ての動翼列の入口において保証するガスタービンを製造することである。
【解決手段】冷却空気(17)の主流から隔離されてロータ軸(15)を軸方向に貫通して延びており、かつ、動翼(B1−B3)に冷却空気(18)を供給する気密な冷却通路(21 )を設けるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸流型のガスタービンであって、ロータとステータとを備えており、ステータはロータを取り囲むケーシングを構成して高温ガス路を形成し、高温ガス路を、燃焼器において形成された高温ガスが通過し、ロータは複数の動翼を収容するための、特にクリスマスツリー形の軸方向の溝を備えたロータ軸を有しており、動翼は隣り合う動翼列の間に挿入されたロータ遮熱材と共に直列に動翼列を成して配置されて、温ガス路の内側の輪郭を形成し、ロータ軸は、冷却空気の主流をロータ遮熱材及び動翼の下側部分に沿って軸方向に案内するように構成されており、ロータ軸は動翼の内部に進入する冷却空気を動翼に提供する、軸流型のガスタービンに関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンはステータ及びロータから成っている。ステータは、ステータ遮熱材と静翼とが備え付けられたケーシングを構成する。ステータケーシング内に同軸的に配置されているタービンロータは、動翼を取り付けるために使用されるクリスマスツリー形の軸方向の溝を備えた回転軸から成っている。複数の動翼列及びロータ遮熱材は、回転軸に交互に取り付けられている。燃焼器内において形成された高温ガスは、静翼の間に輪郭付けられた通路を通過し、動翼に衝突するとタービンロータを回転させる。
【0003】
高い効率で運転するために、ガスタービンは極めて高温のガスによって作動させられる必要がある。したがって、タービンの高温ガス路の構成要素、特に動翼、静翼及び遮熱材は、極めて高い熱負荷にさらされる。さらに動翼は同時に、ロータの高速回転における遠心力によりもたらされる極めて高い機械的応力を受ける。
【0004】
したがって、ガスタービンの高温ガス路の、熱的な負荷がかけられる構成要素を冷却することが極めて重要である。
【0005】
先行技術においては、動翼を冷却する媒体のための通路をロータ軸自体の内部に提供するようになっている(例えば特許文献1、特許文献2又は特許文献3を参照)。しかしながら上記冷却構成は、ロータ又はロータディスクの複雑かつ高価な機械加工を必要とする。
【0006】
背景技術に基づく異なる冷却機構が図1に示されている。図1のガスタービン10は、複数の段を有しており、最初の3段が図示されている。ガスタービン10はロータ13を有している。このロータ13は中央の機械軸線(図示せず)を中心に回転する。ロータ13は、複数の動翼B1,B2,B3を取り付けるために使用される、クリスマスツリー形の軸方向の溝を備えたロータ軸15を有する。図1の動翼B1,B2,B3は、3つの動翼列を成して配置されている。隣り合う動翼列の間にロータ遮熱材R1,R2が挿入されている。動翼B1,B2,B3とロータ遮熱材とは、ロータ軸15の外周に均等に分配されている。各動翼B1,B2,B3は、内側のプラットフォームを有している。この内側のプラットフォームは、同じ列の他の動翼の各プラットフォームと一緒になって、機械軸線を中心として閉鎖されたリングを構成する。
【0007】
動翼B1,B2,B3の内側のプラットフォームはロータ遮熱材R1,R2と組み合わされて、タービン流路又は高温ガス路12の内側の輪郭を形成する。高温ガス路12の外側は、ステータ遮熱材S1,S2,S3と静翼V1,V2,V3とを備えた取囲みステータ11により画成されている。内側の輪郭は、冷却空気17の主流を案内するロータ冷却空気通流孔を、高温ガス路12内の高温ガス流から隔離する。冷却空気流路の気密性を改良するために、密閉板19が隣り合う動翼B1,B2,B3とロータ遮熱材R1,R2との間に設けられている。
【0008】
図1から看取可能であるように、空気は動翼B1,B2,B3の動翼頸部及びロータ遮熱材R1,R2の間の共通の流路に沿って軸方向に流れる場合にロータ軸15を冷却する。この空気は動翼B1の内側の孔を連続して通過し、順番に動翼B2及び動翼B3の孔を通過する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許出願公開第909878号
【特許文献2】欧州特許出願公開第1098067号
【特許文献3】米国登録特許第6860110号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、今日のタービンに含まれている動翼はそれ自体、高温及びガスの力の作用に加えて、遠心力によりもたらされる荷重にさらされているので、静翼よりも過酷な状況下で運転される。長い寿命を有する有利な動翼を製造するために、複雑に入り組んだ技術的問題を解決する必要がある。
【0011】
この問題を効果的に解決するために、動翼内部孔の入口における冷却空気圧を可能な限り正確に知る必要がある。したがって、図1に記載されているロータ構成の致命的な欠陥は、冷却空気が第1段の動翼B1から第3段の動翼B3へと通過した時に、冷却空気圧損失が予測不能に増大するということである。これは隣り合う動翼とロータ遮熱材との間の裂け目を通るタービン流路12への空気の漏れによりもたらされる。この欠点は、上記裂け目の合計断面積が、部品の製造公差のばらつき及び密閉板19の有効性に疑問があるということに基づくので、効果的に冷却される動翼が構成されることの妨げとなる。
【0012】
したがって本発明の目的は、上述の欠陥を解消しかつ簡単に安定的でかつ予想可能な冷却空気のパラメータを、全ての動翼列の入口において保証するガスタービンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的及び他の目的は、請求項1に記載のガスタービンにより達成される。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るガスタービンは軸流型であり、ロータとステータとを備えており、ステータはロータを取り囲むケーシングを構成して高温ガス路を形成し、高温ガス路を、燃焼器において形成された高温ガスが通過し、ロータは複数の動翼を収容するための、特にクリスマスツリー形の軸方向の溝を備えたロータ軸を有しており、動翼は直列に動翼列を成して配置され、ロータ遮熱材が隣り合う動翼列の間に挿入されて高温ガス路の内側の輪郭を形成し、ロータ軸は、冷却空気の主流をロータ遮熱材及び動翼の下側部分に沿って軸方向に案内するように構成されており、ロータ軸は動翼の内部に進入する冷却空気を動翼に提供する。
【0015】
本発明により、冷却空気の主流から隔離されてロータ軸を軸方向に貫通して延びていて、動翼に冷却空気を供給する気密な冷却通路がもたらされる。
【0016】
本発明の構成によれば、ステータは静翼支持体を有しており、この静翼支持体にステータ遮熱材と静翼とが取り付けられており、ステータ遮熱材は動翼に相対しており、静翼はロータ遮熱材に相対している。
【0017】
本発明の別の構成によれば、各動翼列は同じ角度配置において、規定の同じ数の動翼を有しており、動翼列の動翼の1つの角度位置に対して少なくとも1つの気密な冷却通路が設けられており、気密な冷却通路は、同じ角度位置に配置されている、全ての動翼列の各動翼を貫通して延びている。
【0018】
本発明のさらに別の構成により気密冷却通路は、ロータ遮熱材及び動翼の下側の部分を軸方向に貫通する同軸的で円筒状の開口、及び隣り合う動翼及びロータ遮熱材の開口を気密に接続するスリーブにより構成されている。
【0019】
特に、気密冷却通路の端部はプラグによって閉鎖されている。
【0020】
本発明のさらに別の構成により、接続スリーブは、接続部の気密性を失うことなく、接続されている部分の相対的な移動を許容するように構成されている。
【0021】
特に、接続スリーブの各端部の外側に球形の区分を有しており、球形の区分はボールジョイントのように円筒状の開口内においてスリーブが旋回することを許容する。
【0022】
本発明のさらに別の構成により、接続スリーブの質量は、周方向に分配されている軸方向に延びる複数のリブを提供することにより剛性を落とすことなく減じられている。
【0023】
軸方向に延びているリブは接続スリーブの内側に設けられていてよい。
【0024】
択一的には、軸方向に延びているリブは接続スリーブの外側に設けられていてよく、リブの半径方向における高さは、球形の区分の半径方向における高さよりも低い。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】公知のガスタービンの最初の3つの段を示す図であり、動翼に進入する冷却空気は、ロータ軸に沿って流れる冷却空気の主流から直接的に取り込まれる。
【図2】本発明の一実施の形態に基づく動翼を冷却する構成を示す、図1に対応する図である。
【図3】図2に示した動翼を冷却する構成の斜視図である。
【図4】図2に示した動翼を冷却する構成の詳細な拡大図である。
【図5】図4を縮小して切断面A−Aを示す図であり、この切断面A−Aに沿って図6,7の横断面が示される。
【図6】図5に示した切断面A−Aに沿った第1の断面図である。
【図7】図5に示した切断面A−Aに沿った第2の断面図である。
【図8】図2〜5に示したスリーブの第1の実施の形態を示す、2つの異なる方向から見た図(a)、(b)である。
【図9】図2〜5に示したスリーブの第2の実施の形態を示す断面図である。
【0026】
以下に、本発明の幾つかの異なる実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0027】
図2,3に、本発明の実施の形態に基づく動翼を冷却する構成を備えたガスタービンを示す。図2のガスタービン20は複数の段を有している。これらの段のうち最初の3つの段を図示する。図1と同様にガスタービン20は、ロータ軸15と動翼B1,B2,B3とを備えたロータ13を有している。またこれら動翼B1,B2,B3は3つの動翼列を成して配置されている。
【0028】
隣り合う動翼列の間には、ロータ遮熱材R1,R2が挿入されている。動翼B1,B2,B3とロータ遮熱材とは、ロータ軸15の外周に均等に分配されている。各動翼B1,B2,B3は内側のプラットフォームを有している。この内側のプラットフォームは、同じ列の他の動翼の各プラットフォームと共に、機械軸の周囲に閉鎖されたリングを形成する。
【0029】
動翼B1,B2,B3の内側のプラットフォームはロータ遮熱材R1,R2と組み合わされて、タービン流路又は高温ガス路12の内側の輪郭を形成する。ロータ遮熱材R1,R2に相対して、静翼V2,V3の列が設けられている。第1の静翼V1の列は、高温ガス路の入口に配置されている。この入口から高温ガス16が進入する。内側の輪郭は冷却空気17の主流も案内するロータ冷却空気通路を、高温ガス路12内の高温ガス流から隔離する。冷却空気流路の気密性を改善するために、密閉板19が、隣り合う動翼B1,B2,B3とロータ遮熱材R1,R2との間に設けられている。
【0030】
図2に示して提案する実施の形態の基本的な相違点及び利点は、軸15に沿って流れる冷却空気主流17から隔離されている気密な冷却通路21を使用する点にある。この冷却通路21の数は、各動翼の列における周方向での動翼B1,B2,B3の数に一致する。この理由から動翼の数及び動翼の周方向における分配は、各タービン段又は動翼列においては同じである(図6,7参照)。
【0031】
冷却通路21は、動翼B1,B2,B3に冷却空気を個別に供給するために使用される。冷却通路21は、動翼B1と、ロータ遮熱材R1と、動翼B2と、ロータ遮熱材R2と動翼B3とを貫通している同軸的な円筒状の開口28を提供することにより形成されている。各通路21は、動翼B3の対応する開口28の端部に取り付けられているプラグ24で終わっている。通路21の気密性は円筒状のスリーブ22,23(図4,5参照)により達成される。これらのスリーブ22,23夫々の一方の端部は、対応する動翼の溝内に設けられており、他方の端部は対応する隣り合うロータ遮熱材の溝内に設けられている。スリーブ22,23は、隣り合う部分が相互に半径方向及び軸方向に変位することを妨げないように形成されている(図4参照)。
【0032】
動翼B1,B2,B3及びロータ遮熱材R1,R2における開口28は円筒状である。動翼B1,B2,B3及びロータ遮熱材R1,R2における開口28は、上記溝と円筒状のスリーブ22,23との間における接触区域内に最小の空隙を提供するために、機械加工により形成されている。したがって、主流17と通路21内の流れとの間での溢れ出し及び混合は、スリーブ22,23と、動翼B1,B2,B3及びロータ遮熱材R1,R2との間の接触区域内における空隙がほぼゼロであることにより防がれる。
【0033】
上述の記載に基づき、提案する実施の形態の利点を以下に記載する。
1.動翼冷却空気供給通路21からタービン流路12への空気の漏れがない。
2.供給通路21から空気は漏出せず、かつロータ軸15に沿って通流する冷却空気の主流17とは混ざらない。
3.スリーブ22,23の内径を変更することにより、動翼B1,B2,B3に対する冷却空気供給のパラメータに影響を与えることができる。
4.動翼供給通路21に沿って流れる空気流の強さにかかわらず、動翼B1,B2,B3の動翼頸部とロータ遮熱材R1,R2との間を通過する空気質量流(つまり主流17、図2参照)を制御することにより、ロータ軸15の熱状態に影響を与えることができる。空気の主流17の調整は、あらゆる動翼列又はあらゆるロータ遮熱材のリングにおいて、動翼頸部及びロータ遮熱材の両方の幾何学形状を変更することにより行うことができる(図5〜7参照:図6は冷却空気の主流17のための最大の面積を示しており、図7は冷却空気の主流17のための最小の面積を示す)。
【0034】
したがって動翼B1,B2,B3及びロータ遮熱材R1,R2と、貫通路(開口28)との組合せ及びシールスリーブ22,23との組合せにより、最新の高性能ガスタービンを提供することができる。
【0035】
図2に基づく隔離通路21を通じて動翼B1,B2,B3へ冷却空気を長手方向に供給する本発明におけるロータの構成はまた、上記利点4に関してスリーブ22,23を取り付けなくても使用することができるので、公知の典型的な構成(図1)と比べて利点を有している。
【0036】
図4にスリーブの構成を示す。このスリーブはロータ部分間における冷却空気を搬送するためのほぼ気密な通路21を構成する手段を提供する。
【0037】
通路21の気密性は、隣り合うロータ遮熱材及び動翼における開口28の端部に形成されている、円筒状に成形されたソケットにより達成される。ソケットの円筒状の形状が選択されている理由は、機械加工により高い精度を持って極めて簡単に製造することができるからである。
【0038】
隣り合う部分に形成されたソケットが、正確性を伴わない製造により又はタービン運転中にロータ遮熱材と動翼との熱による移動により相互に移動させられる場合、スリーブ22,23の両端部に設けられている球形の区分25により、ソケットが周方向及び半径方向の両方向において配列から逸脱しても、通路21を気密に保持することが可能である。また、スリーブ22,23の端部に設けられている球形の区分25は、高い精度を持って機械加工することができる。
【0039】
上記実施の形態のステータの部分とは異なり、スリーブ22,23はタービン運転中に高い遠心力にさらされている。したがってスリーブ22,23の重量を減じることが望ましい。重量が減じられない場合には、各ソケットは運転中に他の部分と接触している場合に徐々に磨り減ることになる。剛性を低下させることなく重量を減じるか、重量を増やすことなく剛性を改良するために、リブによる剛性が上記スリーブに提供されていてよい。図8によれば、上記リブ26はスリーブ22′の内側表面に提供されていてよい。図9によれば上記リブ27は、スリーブ23′の外側表面に配置されていてもよい。この実施の形態において、球形の区分25はリブ27よりも非常に高い高さを半径方向に有していることが望ましい。
【0040】
上記実施の形態の利点を再度まとめる。
1.動翼供給通路からタービン流路内への空気の漏れがない。
2.漏れがなく、通路に供給される空気とロータに沿って流れる冷却空気の主流との間における空気の混合がない。
3.接続スリーブの内径を変更することにより、冷却空気搬送通路の流過断面積を調節することができる。
4.提案されたスリーブの構成により、冷却空気の漏れを減じることができ、タービン効率を改善することができる。
【符号の説明】
【0041】
10,20 ガスタービン
11 ステータ
12 高温ガス路
13 ロータ
14 静翼支持体
15 ロータ軸
16 高温ガス
17 冷却空気(主流)
18 冷却空気(動翼へ進入する)
19 密閉板
21 冷却通路(気密)
22,22′ スリーブ(接続部材)
23,23′ スリーブ(接続部材)
24 プラグ
25 球形の区分
26,27 リブ
28 開口(同軸的、円筒状)
B1,B2,B3 動翼
R1,R2 ロータ遮熱材
S1−S3 ステータ遮熱材
V1−V3 静翼

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸流型のガスタービン(20)であって、ロータ(13)とステータ(11)とを備えており、該ステータ(11)は前記ロータ(13)を取り囲むケーシングを構成して高温ガス路(12)を形成し、該高温ガス路(12)を、燃焼器において形成された高温ガスが通過し、前記ロータ(13)は複数の動翼(B1−B3)を収容するための、特にクリスマスツリー形の軸方向の溝を備えたロータ軸(15)を有しており、前記動翼(B1−B3)は直列に動翼列を成して配置され、ロータ遮熱材(R1,R2)が隣り合う動翼列の間に挿入されて前記高温ガス路(12)の内側の輪郭を形成し、前記ロータ軸(15)は、冷却空気(17)の主流を前記ロータ遮熱材(R1,R2)及び前記動翼(B1−B3)の下側部分に沿って軸方向に案内するように構成されており、前記ロータ軸(15)は前記動翼(B1−B3)の内部に進入する冷却空気(18)を前記動翼(B1−B3)に提供する、軸流型のガスタービンにおいて、
気密な冷却通路(21)が設けられており、該気密な冷却通路(21)は、前記冷却空気(17)の主流から隔離されて前記ロータ軸(15)を軸方向に貫通して延びており、かつ、前記動翼(B1−B3)に前記冷却空気(18)を供給することを特徴とする、軸流型のガスタービン。
【請求項2】
前記ステータ(11)は静翼支持体(14)を有しており、該静翼支持体(14)にステータ遮熱材(S1−S3)と静翼(V1−V3)とが取り付けられており、前記ステータ遮熱材(S1−S3)は前記動翼(B1−B3)に相対しており、前記静翼(V1−V3)は前記ロータ遮熱材(R1,R2)に相対していることを特徴とする、請求項1記載のガスタービン。
【請求項3】
各動翼列は同じ角度配置において、規定の同じ数の動翼(B1−B3)を有しており、前記動翼列の動翼の1つの角度位置に対して少なくとも1つの前記気密な冷却通路(21)が設けられており、該気密な冷却通路(21)は同じ角度位置に配置されている全ての前記動翼列の各動翼を貫通して延びていることを特徴とする、請求項1又は2記載のガスタービン。
【請求項4】
前記気密な冷却通路(21)は、前記ロータ遮熱材(R1,R2)及び前記動翼(B1−B3)の下側の部分を軸方向に貫通する同軸的で円筒状の開口(28)、及び隣り合う前記動翼及び前記ロータ遮熱材の前記開口(28)を気密に接続するスリーブ(22,22′;23,23′)により構成されていることを特徴とする、請求項3記載のガスタービン。
【請求項5】
前記気密な冷却通路(21)の端部は、プラグ(24)によって閉鎖されていることを特徴とする、請求項4記載のガスタービン。
【請求項6】
前記接続スリーブ(22,22′;23,23′)は接続部の気密性を失うことなく、接続されている部分の相対的な移動を許容するように構成されていることを特徴とする、請求項4又は5記載のガスタービン。
【請求項7】
前記接続スリーブ(22,22′;23,23′)の各端部の外側に球形の区分(25)を有しており、該球形の区分(25)はボールジョイントのように前記円筒状の開口(28)内において前記スリーブ(22,22′;23,23′)が旋回することを許容することを特徴とする、請求項6記載のガスタービン。
【請求項8】
前記接続スリーブ(22,22′;23,23′)の質量は、周方向に分配されている軸方向に延びる複数のリブ(26,27)を提供することにより剛性を落とすことなく減じられていることを特徴とする、請求項4から7までのいずれか一項記載のガスタービン。
【請求項9】
前記軸方向に延びているリブ(26)は前記接続スリーブ(22,22′;23,23′)の内側に設けられていることを特徴とする、請求項8記載のガスタービン。
【請求項10】
前記軸方向に延びているリブ(27)は前記接続スリーブ(22,22′;23,23′)の外側に設けられており、前記リブ(27)の半径方向における高さは、前記球形の区分(25)の半径方向における高さよりも低いことを特徴とする、請求項8記載のガスタービン。

【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−117536(P2012−117536A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−260779(P2011−260779)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(503416353)アルストム テクノロジー リミテッド (394)
【氏名又は名称原語表記】ALSTOM Technology Ltd
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 7, CH−5401 Baden, Switzerland
【Fターム(参考)】