説明

軸流蒸気タービン

【課題】公知の欠点を解決することである。
【解決手段】タービン段を有するタービンケーシングを備えた軸流蒸気タービンにおいて、静翼の列と静翼の下流側のタービン通路に配置された動翼の列とを有し、動翼は半径方向外側の、シールするようにタービン通路の外壁区分と協働するシュラウドを有し、周方向及び半径方向に延在する通路が動翼の列の上流側において外壁区分に設けられ、固体粒子が蒸気タービンの運転中に蒸気流から変向され、タービンケーシングは隣り合うタービン段の間に、周方向通路を通って変向された固体粒子を収集する周面にわたって離間されている複数の流れ遮断部を有する周方向収集経路を有し、流れ遮断部は周方向収集経路内部の固体粒子の周方向の流れを最小にするように設計され、周面にわたって離間された各流れ遮断部は周方向収集経路を軸線方向にわたって延在し、複数の周方向室に分割されているようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸流蒸気タービン、特に固体浸食(SPE−固体粒子浸食)による被害を受け難い軸流蒸気タービンに関する。固体浸食に犯され難い蒸気タービンを得るために、本発明に係る構成は、蒸気流がタービンを通って膨張する間に、蒸気流から固体を除去することに関する。
【背景技術】
【0002】
蒸気タービン、特に中圧蒸気タービンに付随する一般的な問題は固体浸食(SPE)である。固体浸食は、タービンを通流する蒸気内部の固体粒子が回転式の及び定置式のタービン構成要素部材に衝突する場合に生じる。蒸気中の固体粒子は、静翼(又はノズル)、回転翼(又はバケット)、及び回動する翼の先端に設けられているシュラウドをシールしている先端シール装置に浸食をもたらす傾向がある。固体浸食が蒸気タービンを通る蒸気流通路に沿った各点に発生することがあるが、固体浸食は中圧蒸気タービン(MP)の初期のタービン段に特に顕著に起き得る。
【0003】
所定のタービン段の静翼の後縁領域の浸食は、特に問題になることがあり、公知には、タービンを通る蒸気流の方向とは反対方向における、各タービン段の回動する翼からの固体粒子のはね返りにより引き起こされる。この種の固体浸食を減じるための公知の解決手段は、特許文献1に記載されている。この解決手段は、タービン段の隣り合う回転する翼からのはね返りに基づいて静翼が固定浸食を被りやすいということを最小に抑えるために、タービン段の静翼の後縁に保護材料から成るコーティング又は層を設けることである。上記保護材料を単独又は組み合わせて使用することができる他の解決手段の本質は、1つのタービン段の静翼と回転する翼との間の間隔を拡大して、これにより場合によってははね返る固体粒子の衝動が減じられるということにある。
【0004】
特許文献1に記載の解決手段は、1つのタービン段の回転翼の後縁における浸食の問題のみを対処しようとするだけであり、これに対して、上述のようにタービンを通る蒸気流通路に沿った任意の点には固体浸食が生じることがある。蒸気タービンを通る蒸気流通路における任意の点の固体浸食を減じるという課題の理想的な解決手段は、蒸気がタービンに達する前に、蒸気流から固体粒子を除去するということにある一方で、上記解決手段は非実用的である。したがって他の解決手段を提案する必要がある。
【0005】
特許文献2に記載の解決手段は、磁界を形成し、これにより蒸気流内部の固体金属粒子を、固体金属粒子を収集する所望の場所へ逸らすために、ボイラをタービンに結合する配管に配置されている電磁石が使用される。次いで蒸気はタービン段を通って膨張するために蒸気タービンに向かう。
【0006】
特許文献3に記載のさらに別の解決手段は、固体粒子を含有する、蒸気タービンを通って主蒸気流通路からタービンの給水ヒータへと流れる蒸気の一部を変向させる。これにより変向された蒸気は下流側において回動する構成要素を迂回する。孔及び通路が、一般的に、固体粒子を含む蒸気の一部の必要な変向を行うために、蒸気タービンの構成要素部材に設けられており、1つの構成においては、孔及び通路は第1のタービン段の半径方向外側の静的なリングに設けられる。この孔及び通路は第2の下流側のタービン段の半径方向外側の静的なリングにおける通路に連通しており、これにより蒸気の一部は回転翼、及び第1のタービン段の翼先端シール装置から離れるように抽気通路(a steam extraction passage)へ給水ヒータに向かって変向される。
【0007】
特許文献2にも特許文献3にも記載されている解決手段は複雑であり、場合によっては、蒸気流中に含まれる固体粒子の濃度の十分な減少は常に提供されない。特許文献3において提案された解決手段の複雑性は、孔及び通路を半径方向外側の静的なリング及び蒸気タービンの複数の段の先端シール部により形成する必要があるという事実から部分的にもたらされる。半径方向外側の静的なリングにおける孔及び通路は所定の周方向位置にのみ設けられるので、このために固体粒子を含む蒸気を変向する性能は制限されており、これにより提案された解決手段の効果は限定される。
【0008】
したがってさらに、蒸気タービンを固体浸食によってもたらされる被害を受け難くするために、軸流蒸気タービンから固体粒子を良好に除去する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第4776765号明細書
【特許文献2】米国特許第4726813号明細書
【特許文献3】米国特許第7296964号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上記欠点を解決することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的は、タービン段を有するタービンケーシングを備えた軸流蒸気タービンにおいて、静翼の列と、静翼の下流側においてタービン通路に配置されている動翼の列とを有しており、動翼は半径方向外側のシュラウドを有しており、シュラウドはシールするようにタービン通路の外壁区分と協働しており、周方向及び半径方向に延在する通路が、動翼の列の上流側において外壁区分に設けられていることにより、固体粒子が蒸気タービンの運転中に蒸気流から変向され、タービンケーシングは隣り合うタービン段の間に、周方向通路を通って変向された固体粒子を収集するための周方向収集経路を有しており、さらに周方向収集経路は周面にわたって離間されている複数の流れ遮断部を有しており、流れ遮断部は周方向収集経路内部における固体粒子の周方向の流れを最小にするように設計されており、さらに周面にわたって離間されている各流れ遮断部は、周方向収集経路を軸線方向にわたって延在していて、周方向収集経路は複数の周方向室に分割されていることにより達成される。
【0012】
さらに、上記目的は、軸流蒸気タービンであって、ロータと、タービンケーシングと、複数のタービン段とを有しており、各タービン段は、タービンケーシングに取り付けられている半径方向外側の静的なダイヤフラムリングと、半径方向内側の静的なダイヤフラムリングと、半径方向外側の静的なダイヤフラムリング及び半径方向内側の静的なダイヤフラムリングの間において延在している静翼の周方向列とを有しており、かつ、静翼の周方向列の隣及び下流側に位置決めされている動翼の周方向列を有しており、各動翼はロータによって保持されている脚部区分と、シュラウドを含む先端区分とを有しており、タービンの第1の段の下流側の少なくとも1つのタービン段は、タービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングの環状の軸線方向の延長部を有しており、延長部は、上流側のタービン段におけるタービン通路の外壁区分を形成するために、上流側の隣り合うタービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングに対して軸線方向上流側に延在しており、環状の軸線方向の延長部は周方向シール装置を支持しており、周方向シール装置は前記上流側のタービン段の動翼の周方向列のシュラウドと協働し、環状の軸線方向の延長部の上流側の端部が、上流側のタービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングから軸線方向に離間されていて、環状の軸線方向の延長部の上流側の端部と上流側のタービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングとの間において、周方向通路が上流側のタービン段に規定され、これにより蒸気タービンの運転中に固体粒子が、上流側のタービン段の動翼の周方向列の上流側のタービン通路を通る蒸気流から変向されることにより達成される。
【0013】
好ましくは、周方向通路はタービンの少なくとも第1及び第2の段に設けられている。
【0014】
好ましくは、周方向通路は通常半径方向において、周方向収集経路の入口領域に連通している。
【0015】
好ましくは、周方向通路は、周方向通路から固体粒子を周方向収集経路へ案内するように働く傾斜した表面を有している。
【0016】
好ましくは、環状の軸方向の延長部の上流側の端部は、周方向収集経路から周方向通路への収集した固体粒子の再進入を防ぐために肩部を有している。
【0017】
好ましくは、周方向通路は動翼の前縁に実質的に整合されている。
【0018】
好ましくは、周方向収集経路は、周方向通路を通って周方向収集経路へと変向された固体粒子によるタービンケーシングの浸食を最小に抑えるためにライナを有している。
【0019】
好ましくは、蒸気タービンは、収集された固体粒子を周方向収集経路から除去するために、周方向収集経路に連通している粒子除去装置を有している。
【0020】
好ましくは、粒子採収装置の少なくとも1つの入口が、周方向収集経路の比較的低い周方向領域と連通している。
【0021】
好ましくは、流れ遮断部がライナに組み込まれて形成されている。
【0022】
好ましくは、粒子除去装置の少なくとも1つの入口は、周方向にわたって隣り合う流れ遮断部の各組の間において周方向収集経路に連通している。
【0023】
好ましくは、流体を周方向収集経路内に噴射するように設計されている流体入口をさらに有しており、これにより集積した固体粒子は周方向収集経路から取り除かれる。
【0024】
さらに、上記目的は、主としてこれまで記載したような、及び/又は添付の図面に記載したような軸流蒸気タービンにより達成される。
【発明の効果】
【0025】
本発明の概念は以下の通りである:即ち、
タービン段を有するタービンケーシングを備えた軸流蒸気タービンであって、静翼の列と、静翼の下流側に配置されている動翼の列とを有しており、動翼は半径方向外側のシュラウドを有しており、半径方向外側のシュラウドはタービン通路の外壁区分と協働してシールしており、周方向に延在する通路が動翼の列の上流側で外壁区分に設けられており、これにより固体粒子は蒸気タービンの運転中に蒸気流から変向される。
【0026】
1つの態様において、軸流蒸気タービンは以下の部材を有している:即ち、
ロータと、タービンケーシングと、複数のタービン段とを有し、各タービン段は以下の部材を有している:即ち、
タービンケーシングに組み付けられている半径方向外側の静的なダイヤフラムリングと、半径方向内側の静的なダイヤフラムリングと、半径方向外側及び半径方向内側のダイヤフラムリングとの間において延在している静翼の周方向列とを有しており、
静翼の周方向列の近くに、及び静翼の周方向列の下流側に位置決めされている動翼の周方向列を有しており、各動翼はロータによって保持されている脚部区分と、シュラウドを含む先端区分とを含有しており;
タービンの第1の段の下流側の少なくとも1つのタービン段は、タービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングの環状の軸線方向の延長部を有しており、延長部は、上流側のタービン段にタービン通路の外壁区分を形成するために、上流側の隣り合うタービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングに対して上流側に軸線方向で延在しており、環状の軸線方向の延長部は、周方向シール装置が上流側の動翼の周方向列のシュラウドと協働する周方向シール装置を支持しており、環状の軸線方向の延長部の上流側の端部は、上流側のタービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングから軸線方向に離間されており、その結果、上流側のタービン段において、環状の軸線方向の延長部の上流側の端部と、上流側のタービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングとの間に周方向通路が規定され、これにより、蒸気タービンの運転中に固体粒子はタービン通路を通る蒸気流から、上流側のタービン段の動翼の周方向列の上流側において変向される。
【0027】
「上流側の」タービン段(例えばタービンの第1の段)の動翼から成る周方向列の上流側に周方向通路を設置することにより、固体粒子が静翼の周方向列から、直ぐ隣の下流側の、動翼の周方向列へ変向される前に、蒸気から固体粒子を除去することが可能になる。動翼から第1のタービン段の静翼の後縁への固体粒子のはね返りは、これにより有利には最小に抑えられる。
【0028】
周方向通路が周方向に連続して構成されることにより、特許文献3に記載されている上述の先行技術において可能であるよりも大きな割合の固体粒子を、第1のタービン段を通流する蒸気から除去することが可能である。したがって、固体浸食による被害は効果的に減じられる。
【0029】
タービンの具体的な構造に関する特徴に拘わらず、周方向に延在する通路はタービンの少なくとも第1の段に設けられる、ということが示される。上記通路を第2の段、及び場合によっては1つ又は複数の下流側の段に設けることも有利であり得る。本発明に係る有利なタービン構造においては、タービンの第1の段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングと、タービンの第2のタービン段の半径方向の外側の静的なダイヤフラムリングの環状の軸線方向の延長部との間において第1の段に通路が形成されている。対応して、第2の段において通路は、タービンの第2の段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングと、タービンの第3の段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングの環状の軸線方向の延長部との間に形成されること等もある。
【0030】
上記配置は、第1のタービン段の静的なベーン及び動的なベーンの周方向列の間の周方向通路を通って変向されておらず、依然として第2のタービン段を通流する蒸気中に含まれている固体粒子を、第2のタービン段の静翼と動翼との周方向列の間に規定されている周方向通路を通って、第2のタービン段の動翼の周方向列の上流側において変向すること等ができる。したがって、固体浸食は有利にはさらに減じられる。
【0031】
幾つかの構成においては、環状の軸線方向の延長部は、第2のタービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングに組み込まれていてよい(つまり、環状の軸線方向の延長部は、第2のタービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングの部分として製造される)。別の構成において、環状の軸線方向の延長部は、例えば機械的な固定エレメントにより第2のタービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングに固定されているリングを有していてよい。
【0032】
有利には、タービンケーシングは隣り合うタービン段の間に、周方向通路を通って変向された固体粒子を収集するために周方向収集経路を有している。周方向収集経路は、タービン段の動翼の周方向列の上流側において蒸気流から周方向通路を通って変向された固体粒子を収集するために働く。周方向通路を通って変向された固体粒子は周方向経路に進入し、周方向経路から吸引することができる。これにより固体粒子の蒸気流への再進入の可能性は、周方向通路により最小に抑えられる。周方向収集経路は、収集された固体粒子が周方向シール装置付近から排除されることを保証し、これにより先端シール装置の浸食の危険性は減じられる。
【0033】
周方向通路は一般的に半径方向において、周方向収集経路の入口領域と連通することができる。
【0034】
周方向通路は、周方向通路から周方向収集経路へ固体粒子を変向するように働く傾斜した表面を有していてよい。有利なタービン構造においては、有利には傾斜した表面は環状の軸線方向の延長部の上流側の端部により提供することができる。傾斜した表面は、第1のタービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングから半径方向外側の方向に離れるようにして、周方向収集経路に向かって降下していてよい。さらに、環状の軸線方向の延長部の上流側の端部は、収集した固体粒子が周方向収集経路から周方向通路へ、ひいてはタービンを通流する蒸気内へ再進入することを防ぐために、半径方向外側に延在している肩部を有していてよい。
【0035】
本発明に応用される各タービン段にとって、周方向通路はほぼ動翼の前縁に整合されていることは有利である。したがって、環状の軸線方向の延長部の上流側の端部と、動翼の前縁及びタービン段のシュラウドの上流側の端部とは一般的に互いに半径方向に整列している。これにより蒸気流の接線方向の運動により周方向通路に変向される固体粒子の数は最大になる。
【0036】
タービンケーシングにおける周方向収集経路は、周方向通路を通って周方向収集経路へ変向される固体粒子によるタービンケーシングの浸食を最小に抑えるか又は防ぐためにライナを有していてよい。周方向収集経路に収集された固体粒子は、タービンケーシングの代わりにライナに浸食を引き起こす傾向があるので、周方向通路におけるライナの設置は有利である。ライナの修理又は交換は、タービンケーシングの修理又は交換よりも簡単である。ライナは、周方向ライナを形成するために周方向収集経路における組付け時に協働する複数の部分環状形のライナセグメントを有していてよい。
【0037】
周方向収集経路は、周方向にわたって離間されている複数の流れ遮断部を有していてよい。これらの流れ遮断部は、周方向収集経路内部の固体粒子の周方向移動をブロックするように配置されている。これにより、周方向収集経路における収集された固体粒子の保持をサポートすることができる。
【0038】
周方向にわたって離間されている各流れ遮断部は、軸線方向に周方向収集経路にわたって延在することができ、したがって、周方向収集経路は複数の周方向収集室に分割され得る。流れ遮断部はライナに組み込まれて構成されていてよい。
【0039】
幾つかの構成において、周方向収集経路は、所定の期間にわたって収集された固体粒子を集積するために適当な容量を有しているように寸法設定されていてよい。
【0040】
他の構成において、蒸気タービンは、固体粒子を周面収集通路から除去するために、周方向収集経路に連通している少なくとも1つの入口を備えた粒子除去装置(例えば吸気管管)を有していてよい。
【0041】
周方向収集経路が連続しているか、又は流れ遮断部(設けられている場合)が、粒子の周方向移動を完全にブロックするために設計されていない構成にとって、粒子除去装置の少なくとも1つの入口は、周方向収集経路の比較的低い周面領域に連通することができる。このような配置は、周方向収集経路の上側の周面領域に収集された粒子は、一般的に重力及び他の力の作用下において周方向収集経路の比較的低い周面領域へ移動するので有利である。
【0042】
周方向収集経路が複数の室に分割されている構成にとって、各室には粒子除去装置の少なくとも1つの入口が設けられていてよい。
【0043】
蒸気タービンは、例えば空気といった流体の注入のために流体導入装置を周方向収集経路に有していてよい。流体の導入は、周方向収集経路に収集された固体粒子を取り除くことができ、集積された粒子が粒子除去装置により簡単に採収されることを可能にすることができるので有利であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明の実施の形態に係る軸流蒸気タービンの一部分の概略的な横断面図である。
【図2】図1に示した軸流蒸気タービンの一部分を拡大した概略的な横断面図である。
【図3】図1,2に示した軸流蒸気タービンの一部分を形成するライナの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0046】
図1には、本発明の実施の形態に係る軸流蒸気タービン10の一部が示されている。タービン10を通る蒸気流の方向は矢印Sによって示されている。蒸気タービン10は複数のタービン段を有している。これらのタービン段を通ってタービン10の運転中に蒸気は膨張する。図1には、2つの完全なタービン段、つまり第1及び第2のタービン段12,14が示されているが、第3のタービン段60は一部分しか示されていない。第2のタービン段14は第1のタービン段12の直ぐ隣及び直ぐ下流側に設けられており、第3のタービン段60は第2のタービン段14の直ぐ隣及び直ぐ下流側に設けられている。
【0047】
蒸気タービン10は単に一部分だけが示されているロータ16と、タービンケーシング18とを有している。第1、第2、第3のタービン段12,14,60は夫々、タービンケーシング18に組み付けられている半径方向外側の静的なダイヤフラムリング(static diaphragm rings)20a,22a,62aと、対応する半径方向内側の静的なダイヤフラムリング20b,22b,62bとを有している。周面にわたって延在している静翼24,26,64(ステータベーン又はノズルパーテーションとしても公知)の列は、第1、第2若しくは第3のタービン段12,14,60の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング20a,22a,62aと、半径方向内側の静的なダイヤフラムリング20b,22b,62bとの間に延在している。
【0048】
各タービン段12,14は動翼28,30の周方向列を有しており、関連している静翼24,26の周方向列の隣及び直ぐ下流側に配置されている。各動翼28,30は脚部区分28a,30aを有しており、脚部区分28a,30aはピン又は他の適切な手段により、ロータ16に形成されているディスク32に固定されている。各動翼28,30は、先端区分28b,30bも有しており、先端区分28b,30bはシュラウド34,36を支持する。個別の動翼28,30の複数のシュラウドは協働し、連続的なシュラウドリングを形成する。
【0049】
第1の段の後方の、特に第2のタービン段14の後方の各段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング22aは、環状の軸線方向の延長部38を有している。環状の軸線方向の延長部38は、先行するか又は第1のタービン段12の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング20aに対して、軸線方向上流に延在している。これによりタービン通路の外壁が形成される。図示の実施の形態において、環状の軸線方向の延長部38は延長リングを有している。延長リングは、機械的に又は溶接により第2のタービン段14の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング22aに固定されている。
【0050】
図2において明確に見ることができるように、第1の段の動翼の半径方向外側のシュラウド34は、環状の軸線方向の延長部38により規定されるように、タービン通路の外壁とシールするように協働する。その理由は、シュラウドと環状の軸線方向の延長部38との間における蒸気の流出を最小に抑えるために、延長部38が、第1のタービン段12の動翼のシュラウド34と協働する周方向シール装置40を支持するからである。シール装置40は、任意の適切な形状を取ることができるが、図示の実施の形態においてはフィン状のラビリンスシールを有している。フィン状のラビリンスシールは軸線方向に離間されていて、周方向に延在している、環状の軸線方向の延長部38に押し込められているフック端部を備えた複数のシールストリップ42を有している。また、環状の軸線方向の延長部38に押し込まれている、周面にわたって延在している三角形のシールフィン44も設けられている。
【0051】
蒸気タービンの運転中に固体粒子を蒸気流から逸らすために、周方向にわたって半径方向に延在している通路46がタービン通路の外壁に設けられている。通路は通常、半径方向において動翼28の前縁及び動翼28のシュラウド34に合わされている。
【0052】
具体的には、環状の軸線方向の延長部38は、第1のタービン段12の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング20aから軸線方向に離間されている軸線方向上流側の端部38aを有している。したがって、周方向通路46が、環状の軸線方向の延長部38の上流側の端部38aと、半径方向外側の静的なダイヤフラムリング20aとの間に規定されている。蒸気タービン10の運転中に、第1のタービン段12を通流する蒸気内部に含まれている固体粒子は、周方向通路46への蒸気流の接線方向運動に基づき、第1のタービン段12の動翼28の周方向列の上流側において変向され、上記固体粒子は周方向通路46の一般的に半径方向への配向により、蒸気流から離れるように逸らされる。したがって、第1のタービン段12の静翼24の周方向列及び動翼28の周方向列の浸食は、第1のタービン段12を通流する蒸気内部の固体粒子の減少に基づいて有利には減じられる。
【0053】
逸らされた若干の固体粒子が蒸気タービン10を通流する蒸気内に再度進入する可能性を減じるために、タービンケーシング18は周方向収集経路48を有している。周方向収集経路48には第1のタービン段12を通流する蒸気から周方向通路46によって変向された固体粒子が収集されかつ蓄積される。周方向収集経路48は、隣り合う第1及び第2のタービン段12,14の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング20a,22aの間においてケーシング18に設けられている。
【0054】
周方向通路46から周方向収集経路48への固体粒子の変向を促進するために、環状の軸線方向の延長部38の上流側の端部38aは、傾斜した環状の表面38bを有している。傾斜した環状の表面38bは、第1のタービン段12の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング20aから、一般的に半径方向外側の方向に周方向収集経路48に向かって降下している。
【0055】
タービンの運転中に、周方向通路46を通って進入する流れにより駆り立てられて、周方向収集経路48へと変向された粒子は通常、周方向収集経路48内を循環する。周方向収集経路48から周方向通路46内へ、ひいては第1のタービン段12を通流する蒸気への固体粒子の再進入を最小に抑えるために、環状の軸線方向の延長部38の上流側の端部38aには、周方向に延在する半径方向外方に突出している肩部50が設けられている。
【0056】
一実施の形態において、周方向収集経路48はタービンケーシング18に直に形成することができる。しかしこの構成の欠点は、タービンケーシング18が通常、周方向収集経路48内へ変向された固体粒子による浸食に曝されているという点である。したがって、他の実施の形態においては、周方向収集経路48は、通常、協働する複数の部分周方向ライナセグメントにより形成されるライナ52を有していてよい。ライナ52はタービンケーシング18と同じ材料から成っていてよく、固体粒子による浸食に曝されている犠牲材料として作用するか、又はライナ52は択一的には、タービンケーシング18よりも硬く、ひいては収集された固体粒子による浸食に耐性のある材料から構成さていてよい。いずれにしても、ライナ52は蒸気タービン10のオーバホール中に所望に簡単に交換することができるか、又は収集された固体粒子による許容できない程度の浸食のために他の適切な時期に交換することができる。
【0057】
周方向収集経路48内部の蒸気の接線方向の運動により、周方向通路46を通って周方向収集経路48内に変向された固体粒子は、周方向に沿って周方向収集経路48を巡って運動する傾向がある。周方向運動を減じ、これにより、収集された固体粒子が再び周方向通路46内にひいては第1のタービン段12を通流する蒸気に進入するという可能性を減じるために、周方向収集経路48は周面にわたって離間されている複数の流れ遮断部54を有することができる。幾つかの実施の形態においては、流れ遮断部54は、図3から最も良好に見て取ることができるように、ライナ52又はライナセグメントに組み込まれて形成されている。
【0058】
各流れ遮断部54は通常、周方向収集経路48の全幅にわたって軸線方向に延在しているので、流れ遮断部54は周方向収集経路48を複数の個別の部分周方向収集室48aに分割する。
【0059】
幾つかの実施の形態においては、周方向収集経路48は、所定の期間にわたって蓄積された固体粒子を収容ためのスペースが十分にあるように寸法設定されていてよい。この期間は蒸気タービン10の通常のオーバホールの間隔又は何らかの他の適切な期間であってよく、適切な期間の経過後、蓄積された固体粒子は周方向収集経路48から取り除くことができるかつ/又はライナ52を交換することができる。ライナ52の交換は、ライナ52及び場合によっては組み込まれて形成されている関連する流れ遮断部54の、収集された固体粒子による浸食が起こったような場合には必要である。
【0060】
別の実施の形態においては、1つ又は複数の除去管56が、周方向収集経路48から収集された固体粒子を取り除くために設けられていてよい。周方向収集経路48の上側及び場合によっては側方の周面領域の内側に収集された固体粒子は、重力及び場合によっては他の力の影響を受けて、周方向収集経路48の下側の周面領域に移動する傾向があり得る。したがって、周方向収集経路48が周面にわたって連続している場合、つまり、周方向収集経路48が別個の室48aに分割されていない場合には、1つ又は複数の除去管56を周方向収集経路48の比較的低い周面領域に設けることで足り得る。しかし各周方向収集室48aは、有利には夫々の除去管56を備えていてもよい。
【0061】
さらに、例えば空気といった流体を周方向収集経路48内に導入するために、1つ又は複数の除去管56に対して付加的に1つ又は複数の入口管を設けることができる、ということが考慮される。流体の導入により、堆積した固体粒子を引き剥がすことができるので、引き剥がされた固体粒子は、1つ又は複数の除去管56によって簡単に除去することができる。
【0062】
本実施の形態において、第3のタービン段60の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング62aは、環状の軸線方向の延長部66を有している。環状の軸線方向の延長部66は第2のタービン段14の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング22aに向かって、軸線方向上流側に延在している。環状の軸線方向の延長部66のように、本実施の形態の環状の軸線方向の延長部66は、第3のタービン段60の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング62aに固定されている延長リングを有している。
【0063】
環状の軸線方向の延長部66は、周方向先端シール装置68を支持している。周方向先端シール装置68は、第2のタービン段14の動翼30のシュラウド36と協働しており、動翼30の先端区分30bと環状の軸線方向の延長部66との間における蒸気の進出は最小に抑えられる。先端シール装置68は上述のように説明することができる。
【0064】
環状の軸線方向の延長部66は軸線方向の上流側の端部も有している。軸線方向の上流側の端部は、第2のタービン段14の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング22aから軸線方向に離間されている。したがって、周方向通路70は、環状の軸線方向の延長部66の上流側の端部と、半径方向外側の静的なダイヤフラムリング22aとの間に規定される。
【0065】
蒸気タービン10の運転中に、第2のタービン段14を通流する蒸気中に含まれる固体粒子は、蒸気流の接線方向の運動に基づき、第2のタービン段14の動翼30の周方向列の上流側において周方向通路70へ変向される。次いで、固体粒子は周方向通路により蒸気流から離れて変向される。周方向通路70は固体粒子を、通常、上記全特徴を有する周方向収集経路72へ案内する。
【0066】
したがって、第2のタービン段14の動翼30の周方向列の浸食は、第2のタービン段14の動翼30の周方向列を通流する蒸気中の固体粒子の減少に基づき有利に減じられる。
【0067】
下流側のタービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングは、上述のように粒子除去手段を備えることもできる。
【0068】
本発明の実施の形態が種々異なる実施の形態として上記段落に記載されてはいるが、請求の範囲に記載されているような本発明の保護範囲から逸れることなく、上記実施の形態に種々異なる変更を施すことができる。
【0069】
例えば環状の軸線方向の延長部38,66は、上述のように別体の延長リングとして構成する代わりに、第2又は第3のそれぞれのタービン段14,60の半径方向外側の静的なダイヤフラムリング22a,62aに組み込まれた部分であってよい。
【0070】
周方向先端シール装置40はシールストリップ、フィン、ラビリンスシール、ブラシシール又はリーフシールといった任意の適切なシール装置を有していてよく、第1のタービン段12の動翼28の先端区分28bを通過する蒸気流出が防がれるか、又は少なくとも最小に抑えられる。
【0071】
上記の蒸気タービン10は衝動タービンとして構成されている。衝動タービンにおいては、タービン段圧力降下の最大部分は静翼24,26,64の列において起こる。しかし、上記態様において記載された概念は、同様に反動タービンにおいても使用することができる。反動タービンにおいて圧力降下の主な割合は、動翼28,30の列にわたって起こる。
【0072】
上記第1、第2、第3のタービン段12,14,60は、蒸気タービン10の最初の3つの膨張段(例えば段"1"、"2"、"3")であるようになっているが、タービン段10の下流側の段であってもよいと理解できる。例えば上記第1のタービン段10は段"2"であってよい。第2、第3のタービン段14,60は段"3"若しくは段"4"であってよい。
【符号の説明】
【0073】
10 蒸気タービン、 12 第1のタービン段、 14 第2のタービン段、 16 ロータ、 18 タービンケーシング、 20a,22a,62a 半径方向外側の静的なダイヤフラムリング、 20b,22b,62b 半径方向内側の静的なダイヤフラムリング、 24,26,64 静翼、 28,30 動翼、 28a,30a 脚部区分、 32 ディスク、 34,36 シュラウド、 38 環状の軸線方向の延長部、 38a 上流側の端部、 38b 傾斜した環状の表面、 40 周方向シール装置、 42 シールストリップ、 44 シールフィン、 46 周方向通路、 48 周方向収集経路、 48a 周方向収集室、 50 肩部、 52 ライナ、 54 流れ遮断部、 56 除去管、 60 第3のタービン段、 66 環状の軸線方向の延長部、 68 先端シール装置、 70 周方向通路、 72 周方向収集経路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービン段を有するタービンケーシングを備えた軸流蒸気タービンにおいて、静翼の列と、該静翼の下流側においてタービン通路に配置されている動翼の列とを有しており、該動翼は半径方向外側のシュラウドを有しており、該シュラウドはシールするように前記タービン通路の外壁区分と協働しており、周方向及び半径方向に延在する通路が、前記動翼の列の上流側において前記外壁区分に設けられていることにより、固体粒子が前記蒸気タービンの運転中に蒸気流から変向され、
前記タービンケーシングは隣り合うタービン段の間に、前記周方向通路を通って変向された固体粒子を収集するための周方向収集経路を有しており、
さらに前記周方向収集経路は周面にわたって離間されている複数の流れ遮断部を有しており、該流れ遮断部は前記周方向収集経路内部における固体粒子の周方向の流れを最小にするように設計されており、
さらに周面にわたって離間されている前記各流れ遮断部は、軸線方向にわたって前記周方向収集経路を延在していて、前記周方向収集経路は複数の周方向室に分割されていることを特徴とする、軸流蒸気タービン。
【請求項2】
軸流蒸気タービンであって、
ロータと、タービンケーシングと、複数のタービン段とを有しており、各タービン段は、
前記タービンケーシングに取り付けられている半径方向外側の静的なダイヤフラムリングと、半径方向内側の静的なダイヤフラムリングと、前記半径方向外側の静的なダイヤフラムリング及び前記半径方向内側の静的なダイヤフラムリングの間において延在している静翼の周方向列とを有しており、かつ、
前記静翼の周方向列の隣及び下流側に位置決めされている動翼の周方向列を有しており、前記各動翼は前記ロータによって保持されている脚部区分と、シュラウドを含む先端区分とを有しており、
前記タービンの第1の段の下流側の少なくとも1つのタービン段は、該タービン段の半径方向外側の静的なダイヤフラムリングの環状の軸線方向の延長部を有しており、該延長部は、上流側のタービン段におけるタービン通路の外壁区分を形成するために、上流側の隣り合うタービン段の前記半径方向外側の静的なダイヤフラムリングに向かって軸線方向上流側に延在しており、前記環状の軸線方向の延長部は周方向シール装置を支持しており、該周方向シール装置は前記上流側のタービン段の動翼の周方向列のシュラウドと協働し、前記環状の軸線方向の延長部の前記上流側の端部が、上流側のタービン段の前記半径方向外側の静的なダイヤフラムリングから軸線方向に離間されていて、前記環状の軸線方向の延長部の前記上流側の端部と前記上流側のタービン段の前記半径方向外側の静的なダイヤフラムリングとの間において、周方向通路が前記上流側のタービン段に規定され、これにより前記蒸気タービンの運転中に固体粒子が、前記上流側のタービン段の前記動翼の周方向列の上流側のタービン通路を通る蒸気流から変向されることを特徴とする、軸流蒸気タービン。
【請求項3】
前記周方向通路は前記タービンの少なくとも第1及び第2の段に設けられていることを特徴とする、請求項2記載の軸流蒸気タービン。
【請求項4】
前記周方向通路は通常半径方向において、前記周方向収集経路の入口領域に連通していることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一項記載の軸流蒸気タービン。
【請求項5】
前記周方向通路は、該周方向通路から固体粒子を前記周方向収集経路へ案内するように働く傾斜した表面を有していることを特徴とする、請求項4記載の軸流蒸気タービン。
【請求項6】
前記環状の軸方向の延長部の前記上流側の端部は、前記周方向収集経路から前記周方向通路への収集した固体粒子の再進入を防ぐために肩部を有していることを特徴とする、請求項2又は3記載の軸流蒸気タービン。
【請求項7】
前記周方向通路は前記動翼の前縁に実質的に整合されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか一項記載の軸流蒸気タービン。
【請求項8】
前記周方向収集経路は、前記周方向通路を通って前記周方向収集経路へと変向された固体粒子による前記タービンケーシングの浸食を最小に抑えるためにライナを有していることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか一項記載の軸流蒸気タービン。
【請求項9】
前記蒸気タービンは、収集された固体粒子を前記周方向収集経路から除去するために、前記周方向収集経路に連通している粒子除去装置を有していることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか一項記載の軸流蒸気タービン。
【請求項10】
前記粒子採収装置の少なくとも1つの入口が、前記周方向収集経路の比較的低い周方向領域と連通していることを特徴とする、請求項9記載の軸流蒸気タービン。
【請求項11】
流れ遮断部が前記ライナに組み込まれて形成されていることを特徴とする、請求項8記載の軸流蒸気タービン。
【請求項12】
前記粒子除去装置の少なくとも1つの入口は、周方向にわたって隣り合う前記流れ遮断部の各組の間において前記周方向収集経路に連通していることを特徴とする、請求項9記載の軸流蒸気タービン。
【請求項13】
流体を前記周方向収集経路内に噴射するように設計されている流体入口をさらに有しており、これにより集積した固体粒子は前記周方向収集経路から取り除かれることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか一項記載の軸流蒸気タービン。
【請求項14】
主としてこれまで記載したような、及び/又は添付の図面に記載したような軸流蒸気タービン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−112054(P2011−112054A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263870(P2010−263870)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(503416353)アルストム テクノロジー リミテッド (394)
【氏名又は名称原語表記】ALSTOM Technology Ltd
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 7, CH−5401 Baden, Switzerland