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軸状ワークの検査装置
説明

軸状ワークの検査装置

【課題】軸状ワークを、外周の径方向張り出し部をテーブルで受け支えて吊り下げ姿勢で搬送しながら選別のための検査を行う検査装置について、検査の高速化と高精度化を図ることを課題としている。
【解決手段】回転テーブル2、吸着装置10、回転駆動機構20、ワーク突き上げ機構30、および検査機40を有し、吸着ヘッド11とワーク突き上げピース31が検査部5に対向して配置され、回転テーブル2が間欠的に回転して外周の切欠き溝に受け入れたワークWを検査部5に移動させ、検査部において、ワーク突き上げ機構30がワークWをそのワークの頭頂部が吸着ヘッド11に吸着・保持される位置まで下から突き上げ、回転駆動機構20が吸着ヘッド11と一緒にワークWを回転させて検査機40による検査が行われるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、外周の径方向張り出し部をテーブルで受け支えて吊り下げ姿勢で搬送される軸状ワーク(以下、単にワークと言う)、例えば、ねじ、釘、ボルト、リベット、連結ピン等について、選別のための検査を効率良く、精度良く行うことを可能にした検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
首記の如き検査装置として、例えば、下記特許文献1に開示された装置がある。その検査装置は、本出願人が提案しているものであって、回転テーブルの外周に定ピッチで設けた切欠き溝にワークの首部を受け入れてワークの頭部をテーブル上面で支持する。
【0003】
そして、この状態で回転テーブルが間欠的に回転して回転テーブルに支持されたワークが検査部に移動し、その検査部において回転テーブルの上方に設けたチャックが下降してワークの頭部を把持し、その後、ワークの頭部がテーブル上面から浮き上がる位置までチャックが上昇し、回転駆動機構がチャックと一緒にワークを回転させ、そのワークの側方に設けた光学センサやカメラ、接触センサ、近接センサに代表されるその他の各種センサなどでワークを捕らえて検査を行う。
【0004】
その検査は、例えば、傷の有無、異質製品や異サイズ製品の混入の有無、焼入れの有無、熱処理の状況などについてなされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−337887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
首記のワークの検査については、検査精度を高めることと、検査を高速化して作業効率を高めることが併せて要求されている。
【0007】
この要求に対し、前記特許文献1の検査装置は、チャックの爪を開閉してワークの把持と把持の解除を行うので、動作の高速化に限界がある。
【0008】
また、特許文献1は、チャックで掴んだワークを回転テーブルから浮き上がらせて回転させることを必須の要件としていないが、ワークの径方向張り出し部(テーブルに支えられる頭部など)がテーブルと擦れないようにするためにその動作が不可欠であり、そのために必要なチャックの昇降動作も検査の高速化を図る上でのネックとなる。
【0009】
チャックの上昇は、チャックによるワーク把持の完了信号を待って行うことになるので、
時間的な無駄が生じてしまう。
【0010】
さらに、光学的検査法や磁気探傷法などでワークの良否(傷の有無など)を検査する場合、ワークが位置ずれした状態や傾いた状態で回転すると、検査精度が低下する。従って、検査は、ワークを定位置に垂直に保持し、この状態を維持しながら回転させて行うことが望まれるが、機械式のチャックでは、ワークを傾いた状態で一旦把持してしまうと姿勢の修正ができず、上記の要望に応えられない。
【0011】
検査対象のワークの中には、首下に予め座金を装着した座金付きボルトなどがあり、このようなワークは回転テーブルに支持されたときに既に傾いているので、チャックで垂直姿勢に掴むことが保証されない。
【0012】
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、検査の高速化と高精度化を図った軸状ワークの検査装置を実現して提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するため、この発明は、外周に、頭部やフランジなどの径方向張り出し部(予め外周に組み付けられたリングなども径方向張り出し部とみなす)を有し、その径方向張り出し部をテーブルで受け支えて吊り下げ姿勢で搬送される軸状ワークについて選別検査を行う検査装置を、以下の通りに構成する。
【0014】
即ち、外周に定ピッチで切欠き溝を設けた回転テーブルと、下向き配置の吸着ヘッドを備えた吸着装置と、前記吸着ヘッドをヘッドの軸心を中心にして回転させる回転駆動機構と、ワーク突き上げピースとそれを昇降させるアクチュエータを組み合わせたワーク突き上げ機構と、外周に径方向張り出し部を有する軸状ワークについて傷の有無、異材質、異サイズ製品の混入の有無、焼入れの有無、熱処理状況などを検査する検査機を有し、
前記吸着ヘッドとワーク突き上げピースが検査部において前記回転テーブルの上下に対向して配置され、
前記回転テーブルが、前記ワークの首部を前記切欠き溝に受け入れ、かつ、当該ワークの前記径方向張り出し部を上面で支持して間欠的に回転し、この間欠回転により回転テーブルに支持されたワークが前記検査部に移動し、その検査部において、前記ワーク突き上げ機構が回転テーブルに支持されたワークをそのワークの前記径方向張り出し部がテーブルから浮き上がって頭頂部が前記吸着ヘッドに吸着・保持される位置に下から突き上げ、
この状態で前記回転駆動機構が前記吸着ヘッドと一緒にワークを回転させて前記検査機による検査が行われるものにした。
【0015】
この検査装置の好ましい形態を以下に列挙する。
(1)前記回転駆動機構によるワークの回転が、当該ワークの上部が前記吸着ヘッドに、下部が前記ワーク突き上げ機構のワーク突き上げピースにそれぞれ支持された状態でなされるようにしたもの。
(2)前記アクチュエータが流体圧作動のシリンダであり、そのシリンダの出力ロッドにブラケットが連結され、そのブラケットに上下動可能に支持されたホルダに前記ワーク突き上げピースが回転可能に支持され、前記ホルダがスプリングによって上向きに付勢されたもの。
(3)前記ホルダが円筒状をなし、そのホルダに軸受を介して前記ワーク突き上げピースが支持されたもの。
(4)前記吸着装置が、真空吸引式、磁気吸引式のいずれかであるもの。真空吸引式の吸着装置が特に好ましい。その理由は後述する。
(5)前記ワーク突き上げピースと前記吸着ヘッドが、ワークの一部が適合して嵌る位置決め用の凹部を備えているもの。
【発明の効果】
【0016】
この発明の検査装置は、検査部に設置するワーク突き上げ機構と吸着装置に特徴を有する。ワークを吊り下げて支持した回転テーブルは、ワークが検査部に移動した位置で一旦回転を停止する。
【0017】
次いで、ワーク突き上げ機構が、ワークをそのワークの外周の径方向張り出し部がテーブルの上面から浮き上がる位置に下から突き上げる。そして、その突き上げ位置でワークの頭頂部が吸着ヘッドに吸着保持され、この状態、より好ましくは、吸着ヘッドによる頭頂部の吸着保持と同時にワークの下部がワーク突き上げピースに支持された状態でワークの回転駆動がなされて検査が行われ、検査終了後に、吸着装置による吸着の解除がなされて回転テーブルによるワーク支持が再開される。
【0018】
この装置の動作には、ワークを掴む、離す工程が含まれていない。また、吸着装置の吸着ヘッドは、搬送中のワークとの干渉を避けるため、及びワーク突き上げストロークを小さくするために僅かに昇降させることがあるが、その場合も吸着ヘッドの下降はワーク突き上げピースの突き上げと同時に、吸着ヘッドの上昇はワーク突き上げピースの引き下げと同時に行えるので、動作時間の無駄もない。そのために、検査の高速化が図れる。
【0019】
また、この発明では、ワークを吸着装置で吸着して掴まずに支持するので、傾いているワークも傾きが自然に修正される。ワーク突き上げピースと吸着ヘッドが位置決め用の凹部を備えている装置や回転テーブルの外周の切欠き溝にワークが遊びのない状態に導入される装置では、ワークの位置ずれも吸収される。
【0020】
吸着ヘッドとワーク突き上げピースの2者によってワークの上下端がワーク回転時に2点支持されるようにしたものは、ワークの検査時の位置と姿勢が安定する。この発明の検査装置は、この2点支持を必須とするものではないが、ワークの頭頂部の吸着保持と、ワーク突き上げピースによる下側の支持を同時に行うことで、回転中のワークの位置、姿勢を安定して維持することができる。
【0021】
ワーク突き上げピースが回転可能に支持されたもの(ワーク突き上げピースが回転可能であることは必須ではない)は、そのワーク突き上げピースがワークに追従して回転するので、ワークとワーク突き上げピースとの間に摩擦抵抗が発生せず、その摩擦によるワークの傷つき、摩擦抵抗に起因したワークの姿勢の乱れが起こらない。
【0022】
さらに、ワーク突き上げピースを支持したホルダを上下動可能となしてスプリングで上向きに付勢したものは、ワーク突き上げピースの過剰ストロークやワークの長さ寸法の誤差による突き上げ量の変動が、ホルダを付勢したスプリングが圧縮されることによって吸収されるので、過剰突き上げ、過小突き上げによるワークの姿勢の乱れも起こらない。これ等の作用で、ワークを定位置に垂直に保持して回転させる要求が確実に満たされて検査の精度も向上する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】この発明の検査装置の一例の概要を示す平面図
【図2】図1の検査装置の検査部に設ける吸着装置、回転駆動機構、ワーク突き上げ機構の一例を示す正面図
【図3】図2の吸着装置とワーク突き上げ機構の右側面図
【図4】(a)吸着ヘッドとワーク突き上げピースの拡大正面図、(b)ワークを突き上げて回転させるときの動作説明図
【図5】図1の検査装置の検査部に設ける吸着装置、回転駆動機構、ワーク突き上げ機構の他の例を示す正面図
【図6】図5の吸着装置とワーク突き上げ機構の右側面図
【図7】図5の突き上げ機構でワークを突き上げて回転させるときの動作説明図
【図8】吸着装置とワーク突き上げ機構の変形例の要部を示す正面図
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面の図1〜図8に基づいてこの発明の軸状ワークの検査装置の実施の形態を説明する。図1は、この発明の検査装置の一例の概要を表している。この検査装置1は、フィーダFから送り込まれたワークWを移動させる回転テーブル2と、その回転テーブル2の外周に沿わせた円弧状のガイド4と、ワークの移動路の途中に設ける検査部5−1〜5−Nは検査部の設置数であり、図1では=3)と、検査済みのワークWを払い出す排出部6と各検査部に設ける吸着装置、回転駆動機構、ワーク突き上げ機構及び検査機(図1はこれ等の要素を省いた)からなる。
【0025】
回転テーブル2の外周には、切欠き溝3が定ピッチで設けられている。その切欠き溝3にワークWの首部が導入され、ワーク外周の径方向張り出し部(例えば、頭部)が回転テーブル2によって下側から支えられる。この状態で回転テーブル2が間欠的に回転してワークWが検査部に向けて搬送される。このとき、ガイド4は、切欠き溝3からワークWが抜け出すことを防止しており、ワークWが移動中にテーブルから落下することはない。
【0026】
図2〜図4に、検査部5−1〜5−Nに設ける吸着装置10、回転駆動機構20、ワーク突き上げ機構30、検査機40の一例を示す。吸着装置10とワーク突き上げ機構30は、検査部において対向して回転テーブル2の上下に配置される。吸着装置10は回転テーブル2の上方に配置され、ワーク突き上げ機構30は回転テーブル2の下方に配置される。
【0027】
吸着装置10は、下向き配置の吸着ヘッド11と、その吸着ヘッドの位置を調整して吸着ヘッドを検査部中心に位置決めする位置調整機構13−1と、吸着ヘッド11を上下動させる昇降機構15を備える。
【0028】
この吸着装置10は、真空吸引式の吸着ヘッド11(図1のそれは吸引ノズル)を備えたものを設けている。吸着ヘッド11は、真空吸引装置(図示せず)につながれる。この真空吸引式の吸着装置10は、ワークWが非磁性体であっても吸着することができる。また、吸引を止めると即座に吸着が解かれ、応答性に優れるが、電磁石で発生させた磁力でワークを吸着させるものであってもよい。ワークの形状によっては真空吸着が許容されないことがある。磁力を利用する吸着装置はそのようなときに特に有効である。
【0029】
図示の位置調整機構13−1は、水平面内で1軸方向に移動できるスライダ14を設けてそのスライダで吸着ヘッド11を支持している。昇降機構15はエアーシリンダ15aを駆動源にしたものを設けた。ただし、駆動源がエアーシリンダであることは必須ではない。この位置調整機構13−1と昇降機構15は、ワークの種類やサイズに合わせた段取り替えを可能ならしめ、多品種対応が可能な装置を実現する上での好ましい要素に過ぎない。図2の16はスタンドであり、このスタンド16の上部に位置調整機構13−1が設けられている。19は、スタンド16の位置を水平面内で変化させる位置調整機構であり、その機構で吸着装置10とワーク突き上げ機構30の検査部中心への位置決めを一括して行うことができる。
【0030】
回転駆動機構20は、動力源のモータ21と、モータの回転を吸着ヘッド11に伝える動力伝達要素(図のそれはプーリーとベルト)22からなる。吸着ヘッド11は、軸受を介してスライダ14に回転可能に取付けられており、モータ21による駆動で、軸心を中心にして回転する。
【0031】
ワーク突き上げ機構30は、ワーク突き上げピース31とそれを昇降させるアクチュエータ32を備える。アクチュエータ32は流体圧作動のシリンダ(図のそれはエアーシリンダ)であり、そのシリンダの出力ロッドにブラケット33が連結され、そのブラケット33に垂直支軸34が上下動可能に支持され、その垂直支軸34の上端に円筒状のホルダ35が固定され、そのホルダ35にワーク突き上げピース31が回転可能に支持されている。
【0032】
ホルダ35によるワーク突き上げピース31の支持は、ホルダ35に組み付けて軸受36で支持した回転軸37にワーク突き上げピース31を連結して行われており、ワーク突き上げピース31は小さな力で回転しうる。
【0033】
ホルダ35はスプリング38によって上向きに付勢されており、ワーク突き上げピース31の突き上げストロークが過剰なときには、スプリング38が圧縮されて過剰ストロークが吸収され、これにより、ワーク突き上げピース31の過剰突き上げが防止される。そのために、ワークWがこじられて傾くことがない。
【0034】
ワーク突き上げ機構30も、スタンド16の下方に設けた位置調整機構13−2のスライダ14に取付けられており、吸着ヘッド11と同様にワーク突き上げ機構30を検査部中心に位置決めする目的で用いられているが、ワークに合わせた位置調整が要求されなければ不要である。
【0035】
検査機40は、磁気探傷式のものを図に示した。その磁気探傷式の検査機40は、渦流探傷プローブ41を有している。その渦流探傷プローブ41を検査部のワークに近接させて検査が行われる。
【0036】
磁気探傷式の検査機は、検査部のワークに渦電流を発生させる励磁用コイルとワークに生じた渦電流によって作り出される磁界を検出して電気信号に変換する磁気センサを備えたプローブと、検出信号を処理して傷の有無などを判断する検出装置と、演算処理装置を組み合わせたものが知られており(例えば特開平5−203629号公報参照)、市販品も存在する。ここではその市販品を用いた。
【0037】
磁気探傷式の検査機を使用すると、ワークに生じた欠けなどの傷の有無の検出だけでなく、着磁の状況の違いから異質製品や異サイズ製品の混入の有無、焼入れの有無、熱処理の状況なども知ることができ、良品ワークと不良ワークの選別が行える。
【0038】
なお、回転テーブル2やワーク突き上げピース31の材料は、磁性体、非磁性体を問わない。磁気探傷式の検査機を使用する場合に磁性体で形成された回転テーブル2やワーク突き上げピース31を用いても、それらがワークに及ぼす影響は一定であるため無視することができ、検査の妨げにはならない。
【0039】
検査機40は、カメラや光センサを用いて検査を行う周知の光学的検査機や接触式センサ、近接センサ等の他のセンサを用いて検査を行なうものであっても差し支えない。検査部を複数設けて各検査部に同一検査機を配置してもよいし、複数の検査部に検査方式の異なる検査機を設けることもできる。
【0040】
n(n≧2)箇所の検査部に同一検査機をそれぞれ設置し、回転テーブルをn×p(pは、回転テーブルに設ける切欠き溝の設置ピッチ)の式で求まるピッチで間欠回転させてn箇所の検査部において同時に同一検査を行うことも可能であり、この方法によれば、検査機が一つの検査装置に比べて検査の効率がn倍に高まる。
【0041】
例示の検査装置1は、回転テーブル2が、切欠き溝3にワークの首部を受け入れてワークの径方向張り出し部を支持し、所定ピッチ(同一検査部が1箇所の場合の回転ピッチは1p)で間欠的に回転してワークを搬送する。その搬送によりワークは検査部5に移動する。
【0042】
次に、検査部5において、ワーク突き上げ機構が作動してワーク突き上げピース31が上昇し、回転テーブル2に支持されたワークWをそのワークの径方向張り出し部がテーブルから浮き上がる位置まで下から突き上げる。その突き上げ量gは、1mmもあれば十分である。
【0043】
同時に吸着ヘッド11が下降して突き上げられたワークを吸着し、頭頂部が吸着ヘッド11に、下端がワーク突き上げピース31にそれぞれ支持された状態で回転駆動機構20が吸着ヘッド11を回転させ、その吸着ヘッド11とともにワークWが回転して(ワーク突き上げピース31もワークの回転に追従する)検査が行われる。
【0044】
その後、ワーク突き上げピース31の引き戻し、吸着装置10による吸着の解除、吸着ヘッド11の上昇が行われ、回転テーブル2の間欠回転による新たなワークの検査部への送り込みがなされ、以後、以上の動作が繰り返される。
【0045】
上述したように、ワークの頭頂部を吸着し、さらに、ワークの上下を2点支持して検査が行われるため、検査時のワークの位置と姿勢が安定し、検査精度が高まる。
【0046】
また、試作した検査装置の動作は、回転テーブルの1ピッチ送り時間が0.1秒、ワーク突き上げが0.1秒(突き上げ量1mm)、回転検査が0.3秒であり、検査部の数を1箇所にした装置で毎分120本のワーク(頭部付きボルト)の高速検査が可能であった。検査部の数を2箇所にすれば、検査能力は毎分240本に高まる。
【0047】
次に、検査部に設ける吸着装置10、回転駆動機構20、ワーク突き上げ機構30の他の例を図5、図6に示す。この図5、図6の吸着装置10は、吸着ヘッド11が電磁石で磁力を発生させ、その磁力でワークWを吸着する。また、スタンド16の上端に水平アーム17を設けて吸着ヘッド11と回転駆動機構20をそのアームで支持している。
【0048】
この構造と、図2の昇降機構15に代えて吸着ヘッド11の高さ調整機構18を設けた点、スタンド16の位置を水平面内で変化させる位置調整機構19を設けてその機構で吸着装置10とワーク突き上げ機構30の検査部中心への位置決めを一括して行うようにした点、ワーク突き上げ機構30の構造を一部変更した点が図2の検査装置と異なる。
【0049】
ワーク突き上げ機構30がワークWを突き上げるときに吸着装置の吸着ヘッド11は昇降しない。その他の構成は図2の装置と同じであるので、同一要素に同一符合を付して再説明を省く。
【0050】
この図5、図6の装置は、回転テーブルに設けられる切欠き溝にワークが適合して収まる場合には、吸着装置10を吸着機能の無い回転駆動されるワーク受け止め具に置き換え、そのワーク受け止め具と突き上げ力を受けたワーク突き上げピースとの間にワークを挟みつけて保持して回転させることも可能である。
【0051】
なお、図2の装置は、図4に示すように、吸着ヘッド11の吸引口12(図4参照)がワーク位置決め用の凹部として機能する。図7、図8に示すように、ワーク突き上げピース31や磁気吸引式の吸着ヘッド11にもワーク位置決め用の凹部39を設けることができる。
【0052】
ワーク位置決め用の凹部39は、吸着ヘッド11とワーク突き上げピース31の両者に設けることもできる。その凹部は、求心効果の得られる円錐状凹部が好ましい。
【0053】
なお、例示の検査装置は、ワーク突き上げピース31を回転可能となしたが、ワーク突き上げピース31は、ワークの2点支持を行なわない検査装置に採用するものは、吸着ヘッドでワークを吸着して回転させる前にそのワーク突き上げピース31を引き下げてワークから離反させるので、同ピースの回転機能は不要である。
【符号の説明】
【0054】
1 検査装置
2 回転テーブル
3 切欠き溝
4 ガイド
5 検査部
6 排出部
10 吸着装置
11 吸着ヘッド
12 吸引口
13−1,13−2,19 位置調整機構
14 スライダ
15 昇降機構
15a エアーシリンダ
16 スタンド
17 水平アーム
18 高さ調整機構
20 回転駆動機構
21 モータ
22 動力伝達要素
30 ワーク突き上げ機構
31 ワーク突き上げピース
32 アクチュエータ
33 ブラケット
34 垂直支軸
35 ホルダ
36 軸受
37 回転軸
38 スプリング
39 ワーク位置決め用の凹部
40 検査機
41 渦流探傷プローブ
F フィーダ
W ワーク
g ワークの浮き上がり量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周に定ピッチで切欠き溝(3)を設けた回転テーブル(2)と、下向き配置の吸着ヘッド(11)を備えた吸着装置(10)と、前記吸着ヘッド(11)をそのヘッドの軸心を中心にして回転させる回転駆動機構(20)と、ワーク突き上げピース(31)とそれを昇降させるアクチュエータ(32)を組み合わせたワーク突き上げ機構(30)と、外周に径方向張り出し部を有する軸状のワーク(W)について選別のための検査を行う検査機(40)を有し、
前記吸着ヘッド(11)とワーク突き上げピース(31)が検査部(5)において前記回転テーブル(2)の上下に対向して配置され、
前記回転テーブル(2)が、前記ワーク(W)の首部を前記切欠き溝(3)に受け入れ、かつ、当該ワークの前記径方向張り出し部を上面で支持して間欠的に回転し、この間欠回転により回転テーブル(2)に支持されたワーク(W)が前記検査部(5)に移動し、その検査部において、前記ワーク突き上げ機構(30)が回転テーブルに支持されたワーク(W)をそのワークの前記径方向張り出し部がテーブルから浮き上がって頭頂部が前記吸着ヘッド(11)に吸着・保持される位置に下から突き上げ、
前記回転駆動機構(20)が前記吸着ヘッド(11)と一緒にワーク(W)を回転させて前記検査機(40)による検査が行われるようにした軸状ワークの検査装置。
【請求項2】
前記回転駆動機構(20)によるワーク(W)の回転が、当該ワーク(W)の上部が前記吸着ヘッド(11)に、下部が前記ワーク突き上げ機構のワーク突き上げピース(31)にそれぞれ支持された状態でなされるようにした請求項1に記載の軸状ワークの検査装置。
【請求項3】
前記アクチュエータ(32)が流体圧作動のシリンダであり、そのシリンダの出力ロッドにブラケット(33)が連結され、そのブラケット(33)に上下動可能に支持されたホルダ(35)に前記ワーク突き上げピース(31)が回転可能に支持され、前記ホルダ(35)がスプリング(38)によって上向きに付勢された請求項1又は2に記載の軸状ワークの検査装置。
【請求項4】
前記ホルダ(35)が円筒状をなし、そのホルダに軸受(36)を介して前記ワーク突き上げピース(31)が支持された請求項3に記載の軸状ワークの検査装置。
【請求項5】
前記吸着装置(10)が、真空吸引式、磁気吸引式のいずれかである請求項1〜4のいずれかに記載の軸状ワークの検査装置。
【請求項6】
前記ワーク突き上げピース(31)と前記吸着ヘッド(11)が、ワークの一部が適合して嵌る位置決め用の凹部(39)を備えている請求項1〜5のいずれかに記載の軸状ワークの検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−7895(P2012−7895A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−141421(P2010−141421)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【出願人】(392010050)株式会社ユタカ (13)
【Fターム(参考)】