説明

軸状部材の取り外し具及び軸状部材セット

【課題】コストを殆どかけずに極めて簡易な構成で嵩張りも抑えたペン先の取り外し具を提供する。
【解決手段】ペン先2の頭部22が通過可能な第1の開口12と、ペン先2の軸部22の先端22aが通過可能且つ頭部22が通過不能な第2の開口13とをシート状の基材1aに開口12、13同士を連通させた状態で形成し、ペン先2に対して基材1aを相対移動させることによりペン先2の軸部22の先端22aを第1の開口12を経て第2の開口13の内側に位置づけ、その状態で基材1aの一部を軸方向に引っ張ることにより、第2の開口13の開口縁を頭部22に引っ掛けてペン先2にペン本体3から引き抜く方向の力を加え得るようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペン先や画鋲等の軸状部材に好適に利用できる、軸状部材の取り外し具及び軸状部材セットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ペン先を交換できるように構成されたマーカー等の筆記具が知られている。この種のペン先は、一般にフェルト等によって構成されて、筆記具本体の筒状部に嵌入されており、ペンチ等でペン先を摘んで引き抜き、替えのペン先を差し込んで使用することができるものであるが、ペンチ等で掴んで引き抜いた際にインクが飛び散るなどの不都合があった。そこで、特許文献1のようにペン先を引き抜くための特殊な構造をペンの内部に作り込んだものや、特許文献2のようなペン先を抜くための治具をペンの一部やその包装容器等に付帯させるようにしたものが知られている。
【0003】
さらに、特許文献3に示すようなものも考えられている。このものは、筆記具の軸筒部に嵌入されたペン先を引き抜くための治具を、ペン先を挟持する一対の挟持部を備えてなるものにし、少なくとも一方の挟持部に角部を設けて、ペン先外面に角部を食い込ませて挟持させ、ペン先を引き抜く際に挟持部をペン先からはずれにくくしているものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−331794号公報
【特許文献2】実開昭57−191585号公報
【特許文献3】特開2008−55748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の構成ではペンの内部構造が複雑となり、特許文献2の構成ではペン以外に嵩高い治具が必要となってコストアップ等につながる不都合がある。特許文献3の治具は、構造簡単ではあるが、一対の挟持部でペン先を確実に摘めるように材料に金属を用いなければならないため、やはりコストアップや嵩高さにつながるという不都合がある。このような嵩高さは収納や流通の不便さにもつながるものである。
【0006】
本発明は、これらの課題を有効に解消した軸状部材の取り外し具および軸状部材セットを実現することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0008】
すなわち、本発明に係る軸状部材の取り外し具は、軸部と、この軸部の先端に連続する位置にあって当該先端よりも径の大きい頭部とを一体的に備え、軸部の先端及び頭部を表出させて取付対象物に取り付けられた軸状部材に対して、当該軸状部材を取付対象物から引き抜くためのものであって、前記軸状部材の頭部が通過可能な第1の開口と、前記軸状部材の軸部の先端が通過可能且つ頭部が通過不能な第2の開口とをシート状の基材に開口同士を連通させた状態で形成し、軸状部材に対して基材を相対移動させることにより軸状部材の軸部の先端を第1の開口を経て第2の開口の内側に位置づけ、その状態で基材の一部を軸方向に引っ張ることにより、第2の開口の開口縁を頭部に引っ掛けて当該軸状部材に前記取付対象物から引き抜く方向の力を加え得るようにしたことを特徴とする。
【0009】
このようにすれば、第2の開口の開口縁を頭部に引っ掛けて引っ張る限りにおいては、頭部を縮径方向に圧縮して液の飛散等を招くことがなく、引き抜く際に基材が外れるおそれも低減して、確実に軸状部材を引き抜くことができる。しかも、軸状部材を引き抜く際の力を基材の開口縁を介して基材の部材強度で受けることができるので、樹脂シート等でも十分耐用して金属製の治具等を用いる必要がなく、しかも、基材がシート状であるため、嵩張らない状態で取り扱うことも容易となる。
【0010】
シート状の基材を簡素に利用可能とするためには、基材の一部を軸方向に引っ張るための摘み部が、当該基材のうち前記第1の開口および前記第2の開口と同じ面に設定されていることが望ましい。
【0011】
基材を摘んで引き抜き易くするためには、基材が、山形に折り曲げられる一対の折り曲げ片と、これらの折り曲げ片の先端より更に互いに重合する方向に折り曲げられる底片とを備え、当該基材の一部を軸方向に引っ張るための摘み部が前記一対の折り曲げ片に設定され、前記第1の開口および第2の開口が前記底片にそれぞれ形成されているものが好ましい。
【0012】
本発明の好適な適用例としては、軸状部材がペン先であり、取付対象物がこのペン先を嵌入する筒状部を備えた筆記具本体であるものが挙げられる。
【0013】
取り外し具を無駄なく効率的に構成して、軸状部材とともに取り扱えるようにするためには、取り外し具によって袋体内に収容する台紙を構成し、若しくは当該取り外し具を袋体内に収容する台紙から切り取られる位置に形成して、この台紙に軸状部材をバックアップさせた状態で軸状部材および台紙を袋体内に収容して軸状部材セットとすることが望ましい。
【0014】
或いは、取り外し具によって中空のケースを構成し、若しくは当該取り外し具を中空のケースから切り取られる位置に形成して、このケース内に軸状部材を収容して軸状部材セットとすることも好適である。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以上説明した構成であるから、コストを殆どかけずに極めて簡易な構成でペン先や画鋲等の軸状部材を引き抜くための取り外し具を構成することができ、嵩張りも効果的に解消可能して収納や流通の便も向上させた、新規有用な軸状部材の取り外し具および軸状部材セットとして利用に供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態に係る取り外し具を示す図。
【図2】同第1実施形態の変形例を示す図。
【図3】本発明の第2実施形態に係る取り外し具を示す図。
【図4】同第2実施形態の使用状態を示す斜視図。
【図5】同第2実施形態の変形例を示す図。
【図6】本発明の第3実施形態に係る取り外し具を示す図。
【図7】本発明の第4実施形態に係るペン先セットを示す図。
【図8】本発明の第5実施形態に係るペン先セットを示す図。
【図9】本発明の他の適用例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の幾つかの実施形態を、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
【0018】
図1(a)に示す本実施形態の取り外し具1は、軸状部材であるペン先2を取付対象物であるペン本体3から引き抜くために利用される。ペン先2はフェルト等を素材としており、このペン先2とペン本体3とで筆記具、たとえば油性や水性のマーカーを構成するものである。
【0019】
ペン先2は、軸部21と、この軸部21の先端21aに連続する位置にあって当該先端21aよりも径の大きい頭部22とを一体に備えたもので、軸部21の先端21a及び頭部22を表出させた状態で、当該軸部21がペン本体2の筒状部に嵌入される。軸部21は先端21aよりも基端21b側が再び拡径しており、前記先端21aは頭部22と基端21bの間の括れ部を構成している。以下、必要に応じてこの先端21aを括れ部21aとも称する。
【0020】
そして、本実施形態の取り外し具1は、比較的硬質の樹脂シート(例えば、厚さ0.8mm程度のPET)を基材1aとし、この基材1aに達磨孔11を開口させた構成からなる。この達磨孔11は、相対的に大径な丸孔12と小径な丸孔13とを一部において重合、連通させたもので、大径な丸孔12はペン先2の頭部22が通過可能な本発明の第1の開口とされ、小径な丸孔13は括れ部21aが通過可能かつペン先2の頭部22が通過不能な本発明の第2の開口とされている。
【0021】
この実施形態の適用対象であるペン先2の場合、括れ部の幅寸法wは0.8〜1mm程度、深さdは0.5mm程度、頭部22の径mは5〜6mm程度に設定されている。
【0022】
そして、図1(a)に矢印で示すように、ペン先2の頭部22を第1の開口12に挿入して括れ部21aを開口縁に位置づけ、この位置からペン先2に対して基材1を相対移動させることによって、図1(b)に示すようにペン先2の括れ部21aを第1の開口12から第2の開口12の内側に移動させ、その状態で基材1の一部に設定した摘み部14を図中矢印で示す軸方向に引っ張ることにより、第2の開口13の開口縁を頭部22に引っ掛けて当該ペン先2にペン本体3から引き抜く方向の力を加え得るようにしている。
【0023】
この場合の摘み部14は、当該基材1aのうち前記第1の開口12および前記第2の開口13と同じ面にある周縁部、具体的には対向2辺に設定されており、摘み部14を摘んで軸方向に操作することで、基材1aを通じてペン先2に軸方向に沿った引き抜き力を加えることができる。
【0024】
このようにすると、ペン先2に軸部21と頭部22があれば、第2の開口13の開口縁を頭部22に引っ掛けて引っ張る限りにおいては、ペンチを用いる場合のように頭部22を縮径方向に圧縮して液の飛散等を招くことがなく、引き抜く際にも基材1がペン先2から外れる可能性も低減して、ペン先2を確実にペン本体から引き抜くことができる。しかも、ペン先2を引き抜く際の力を基材1aの開口縁を介して当該基材1の部材強度で受けることができるので、樹脂シート等でも十分耐用して金属製の治具等を用いることを不要にすることができ、しかも、基材1aがシート状であるため、嵩張らない状態で取り扱うことも容易となる。
【0025】
特に、基材1aの一部を軸方向に引っ張るための摘み部14が、当該基材1のうち前記第1の開口12および前記第2の開口13と同じ面に設定されており、シート状の基材1をシート状のまま即座に引っ掛けて引っ張るだけで使用することができるので、使い勝手がよく、使用しないときの基材1aの嵩張りは肉厚分だけであり、取扱いの便も極めて良好なものとなる。さらに、一対の対向辺を摘み部14としており、親指と人差し指で摘んで極力軸方向に引っ張ることができるので、ペン先2に対して極力真っ直ぐに引っ張り力を作用させることができ、効率よくペン先2を引き抜くことができるようになる。
【0026】
なお、樹脂シートがこれよりも軟質あるいは薄肉な素材からなる場合には、図2に示すように取り外し具101の基材101aを一対の折曲げ片110a、110bから構成して、各々の折り曲げ片110a、110bに上記と同様の達磨孔111a、111bを形成し、2つ折りに折り曲げることによって達磨孔111a、111b同士が厚み方向に重合するようにしてもよい。摘み部も、上記のように対向2辺に設定するほか、折り線と反対側の縁部に当該摘み部114を設定して折り曲げ片110a、110b同士を綴じるかたちで摘むようにすることも有効である。
(第2実施形態)
【0027】
図3および図4(a)に示す本実施形態の取り外し具201も、軸状部材であり前記実施形態と同様の構成からなるペン先2を取付対象物であるペン本体3から引き抜くために利用される。
【0028】
本実施形態の取り外し具201は、比較的薄肉軟質の樹脂シート(例えば、厚さ0.3mm程度のPET)を基材201aとし、この基材201aが、山形に折り曲げられる一対の折り曲げ片210a、210bと、これらの折り曲げ片210a、210bの先端より更に互いに重合する方向に折り曲げられる底片210c、210dとから構成されて、基材201aの一部を図4に矢印Aで示すように軸方向に引っ張るために前記一対の折り曲げ片210a、210bの折り線近くに摘み部214が設定され、底片210c、210dにそれぞれ達磨孔211a、211bが形成されている。これらの達磨孔211a、211bは、相対的に大径な丸孔212aと小径な丸孔213a(212bと213b)を一部において重合、連通させたもので、大径な丸孔212a、213aはペン先2の頭部22が通過可能な本発明の第1の開口とされ、小径な丸孔213a、213bは括れ部21aが通過可能かつペン先2の頭部22が通過不能な本発明の第2の開口とされている点で上記実施形態と同様である。達磨孔211a、211b同士は、折曲げ片210a、210b同士が近づく方向または遠ざかる方向に移動しこれに伴い底片210c、210d同士が相対移動する方向に沿って第1の開口212aと第2の開口213a(212b、213b)が隣接しており、図4(b)に示すように第1の開口212a、212b同士が重合する状態と、図4(c)に示すように第2の開口213a、213b同士が重合する状態とをとり得るように構成してある。
【0029】
そして、この実施形態では、一方の底片210cから舌片状の操作片215が突出して、他方の底片210dと折り曲げ片210bとの境界部分における切り起こした位置に設けたスリット216を介して引き出されており、この操作片215を図4(a)に矢印Bで示すように操作することで、図4(b)のように第1の開口212a、212b同士が重合する状態と、図4(c)のように第2の開口213a、213b同士が重合する状態とに、底片210c、210d同士の相対位置を切り替えるようにしている。
【0030】
しかして、第1の開口213a、213b同士が重合した状態でペン先2の頭部22を第1の開口212b、212aに括れ部21aまで挿入し、この位置から操作片215を操作することでペン先2に対して基材201aの底片210c、210dを相対移動させ、括れ部21aを第2の開口213b、213a同士が重合する部位の内側に位置づける。そして、その状態で基材201aの摘み部214を図4(a)に矢印Aで示す軸方向に引っ張ることにより、第2の開口213a、213bの開口縁を頭部22に引っ掛けて当該ペン先2にペン本体3から引き抜く方向の力を加えることができる。図3において符号217で示すものは、折曲げ片210a、21bを部分的に変形し易くして摘み部214を摘み易くするためのスリットである。
【0031】
このようにしても、ペン先2に軸部21と頭部22さえあって、第2の開口213a、213bの開口縁を頭部22に引っ掛けて引っ張る限りにおいては、頭部22を縮径方向に圧縮して液の飛散等を招くことがなく、引き抜く際に基材201aが外れるおそれも低減して、ペン先2を確実にペン本体3から引き抜くことができる。しかも、ペン先2を引き抜く際の力を基材201aの開口縁を介して当該基材201aの面方向の部材強度で受けるので、この場合も樹脂シート等で十分耐用して金属製の治具等を用いる必要がなく、しかも、展開すれば基材201aはシート状をなすため、嵩張らない状態で取り扱うことも容易となる。
【0032】
特に、この実施形態も摘み部214を摘んで引き抜く際の操作力が一対の底片210c、210dから均等にペン先2に作用するので、図1に示したと同様、ペン先2に軸心に沿って引っ張り力を作用させることができ、真っ直ぐ効率よくペン先を引き抜くことができるようになる。
【0033】
なお、図4において一対の底片210a、210bに設ける達磨孔211a、211bは、図5に示す取り外し具201´のように、折曲げ片210a、210b同士が近づく方向または遠ざかる方向に移動する方向と直交する方向に第1の開口212a、212bおよび第2の開口213a、213bが隣接して開口するものであってもよい。この場合は、当初より第1の開口212a、212b同士、第2の開口213a、213b同士をそれぞれ重合させた状態で、第1の開口212a、212bにペン先2を挿入し、しかる後に基材201aを相対移動させてペン先2を第2の開口213a、213b側に移動させることで、前記実施形態と同様にペン先2を軸方向に引き抜くことができる。
(第3実施形態)
【0034】
図6に示す本実施形態の取り外し具301も、軸状部材であり前記実施形態と同様の構成からなるペン先2を取付対象物であるペン本体3から引き抜くために利用されるものである。
【0035】
本実施形態の取り外し具301も、比較的軟質の樹脂シート(例えば、厚さ0.3mm程度のPET)を基材301aとするもので、台形の上底同士を向き合わせた形態の孔311を形成して、両側の下底に近い部分をペン先2の頭部22が通過可能な第1の開口312とし、中央の上底同士が重なった部位(狭窄部)の周辺を、前記ペン先2の括れ部21aが通過可能且つ頭部22が通過不能な第2の開口313としている。
【0036】
そして、ペン先2を図6(b)に想像線で示すように基材301aに設けた一対の第1の開口312、312のうちの何れかに挿入し、しかる後に括れ部21aを第2の開口312の内側に相対移動させて、狭窄部が設けられた部位を折り線として両側の折り曲げ片310a、310bを谷折りに折り曲げ、その一部に設定した摘み部314を摘んで軸方向に引っ張ることにより、第2の開口313の開口縁を頭部22に引っ掛けてペン先2にペン本体3から引き抜く方向の力を加え得るようにしている。
【0037】
このようにすると、基材301aが薄くともペン先2を引き抜くことができ、しかもペン先2に極力軸方向に沿った引き抜き力を作用させることができ、構造も簡素となる。
(第4実施形態)
【0038】
図7は、軸状部材であるペン先2を袋体401内に収容して流通させるための軸状部材セットたるペン先セット400を示すもので、袋体401内には内容物であるペン先2をバックアップする台紙402が収容され、この台紙402が上記取り外し具1、101、201等を構成し、若しくはこの台紙402からミシン目等の破断誘導部を介して上記取り外し具1、101、201等を切り取ることができるようにしたものである。
【0039】
このようにすると、取り外し具1、101、201等を無駄なく効率的に構成して、軸状部材であるペン先2とセットで有効に取り扱うことができるようになる。
(第5実施形態)
【0040】
図8は、軸状部材であるペン先2を収容して流通させるための軸状部材セットたるペン先セット500を示すもので、ケース501内に内容物であるペン先2が収容され、ケース501の一部には上記取り外し具101、201等をミシン目等の破断誘導部502を介して切り取ることができるように構成されたものである。
【0041】
このようにしても、取り外し具101、201等を無駄なく効率的に構成して、軸状部材であるペン先とセットで取り扱うことができる。勿論、ケース501から切り取るのではなく、取り外し具101、201それ自体でケース501を構成しても構わない。
【0042】
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0043】
例えば、本発明の適用対象である軸状部材は、ペン先に限らず、例えば図9に示すように、軸部221と、この軸部221の先端221aに連続する位置にあって当該先端221aよりも径の大きい頭部222とを一体的に備え、軸部221の先端221a及び頭部222を表出させて取付対象物である壁材等に取り付けられる画鋲等であっても構わない。このようなものに対しても、上記の取り外し具1、101、201等を適用すれば、当該画鋲を壁材から有効に引き抜くことができる。
【符号の説明】
【0044】
1、101、201、301…取り外し具
1a、101a、201a、301a…基材
2…軸状部材(ペン先)
3…取付対象物(筆記具本体)
12、112、212a、212b、312…第1の開口
13、113、213a、213b、313…第2の開口
14、114、214、314…摘み部
21…軸部
21a…先端(括れ部)
22…頭部
210a、210b…折り曲げ片
210c、210d…底片


【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部と、この軸部の先端に連続する位置にあって当該先端よりも径の大きい頭部とを一体的に備え、軸部の先端及び頭部を表出させて取付対象物に取り付けられた軸状部材に対して、当該軸状部材を取付対象物から引き抜くための取り外し具であって、
前記軸状部材の頭部が通過可能な第1の開口と、前記軸状部材の軸部の先端が通過可能且つ頭部が通過不能な第2の開口とをシート状の基材に開口同士を連通させた状態で形成し、軸状部材に対して基材を相対移動させることにより軸状部材の軸部の先端を第1の開口を経て第2の開口の内側に位置づけ、その状態で基材の一部を軸方向に引っ張ることにより、第2の開口の開口縁を頭部に引っ掛けて当該軸状部材に前記取付対象物から引き抜く方向の力を加え得るようにしたことを特徴とする軸状部材の取り外し具。
【請求項2】
基材の一部を軸方向に引っ張るための摘み部が、当該基材のうち前記第1の開口および前記第2の開口と同じ面に設定されている請求項1記載の軸状部材の取り外し具。
【請求項3】
基材が、山形に折り曲げられる一対の折り曲げ片と、これらの折り曲げ片の先端より更に互いに重合する方向に折り曲げられる底片とを備え、当該基材の一部を軸方向に引っ張るための摘み部が前記一対の折り曲げ片に設定され、前記第1の開口および第2の開口が前記底片にそれぞれ形成される請求項1記載の軸状部材の取り外し具。
【請求項4】
請求項1〜3何れかに記載の取り外し具によって袋体内に収容する台紙を構成し、若しくは当該取り外し具を袋体内に収容する台紙から切り取られる位置に形成して、この台紙に軸状部材をバックアップさせた状態で軸状部材および台紙を袋体内に収容したことを特徴とする軸状部材セット。
【請求項5】
請求項1〜3何れかに記載の取り外し具によって中空のケースを構成し、若しくは当該取り外し具を中空のケースから切り取られる位置に形成して、このケース内に軸状部材を収容したことを特徴とする軸状部材セット。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−39698(P2013−39698A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176803(P2011−176803)
【出願日】平成23年8月12日(2011.8.12)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)