説明

軸継手及び手動バルブ開閉操作装置

【課題】狭い間隔で対向する従動軸と駆動軸を接続して偏心と偏角を吸収できる軸継手を実現する。
【解決手段】従動軸の外端部に結合する従動側継手本体10cと、駆動軸の内端部に結合して従動側継手本体と対向する駆動側継手本体10dと、両継手本体の対向面に係合するように該対向面の間に介在させる中間伝達体10eを備えた軸継手10であって、従動側継手本体と駆動側継手本体は、対向面に軸心と交差するように従動側係合溝10c21と駆動側係合溝10d21を備え、中間伝達体は、中間伝達体基板10eと、該中間伝達体基板の一方の面に該面に沿って設けられて従動側継手本体の従動側係合溝に係合する概略円柱状の従動側係合突条10eと、該中間伝達体基板の他方の面に該面に沿って従動側係合突条とは直交する方向に向けて設けられて駆動側継手本体の駆動側係合溝に係合する概略円柱状の駆動側係合突条10eとを設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸継手及び手動バルブ開閉操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
放射線環境下のセル内に設置されている手動バルブの弁体開閉操作駆動系は、セル外から作業者が手動で操作するために、セル内のバルブ本体から突出した弁体開閉操作軸の外端部と、セル壁を貫通する弁体開閉操作ハンドル軸の内端部を軸継手によって接続する構成である。
【0003】
従来の弁体開閉操作駆動系における軸継手は、金属製の堅固な円筒形状体を手動バルブの弁体開閉操作軸の外端部と弁体開閉操作ハンドル軸の内端部に嵌着し、円筒形状体に螺着した止めネジの先端を前記弁体開閉操作軸の外端部と弁体開閉操作ハンドル軸の内端部に押し当てて円筒形状体と各軸を緊着する構成である。
【0004】
しかしながら、このような軸継手により接続した弁体開閉操作軸と弁体開閉操作ハンドル軸は、弁体開閉操作軸と弁体開閉操作ハンドル軸に心ずれ(偏心)や角度のずれ(偏角)があると、弁体開閉操作ハンドル軸を回転させることにより弁体開閉操作軸からバルブ本体に偏心力や偏向力が発生して該バルブ本体と配管とを接続する管継手部に伸縮力や曲げ力が作用する。そして、この偏心量や偏角量が大きくなると、弁体開閉操作ハンドルの回転操作に大きな力が必要になり、また、管継手部に作用する伸縮力や曲げ力が大きくなると該管継手部が歪んで流体漏れが発生したり、止めネジが緩んで軸継手が脱落したりする等の恐れがある。
【0005】
軸(弁体開閉操作軸と弁体開閉操作ハンドル軸)間の偏心や偏角による振れを吸収することができる軸継手としてオルダム継手が提案されている(特許文献1)。しかし、このオルダム継手は、軸心方向の寸法が大きいことから、弁体開閉操作軸と弁体開閉操作ハンドル軸が狭い間隔で対向する構造物には採用することが困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−98162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、狭い間隔で対向する従動軸(弁体開閉操作軸)と駆動軸(弁体開閉操作ハンドル軸)を接続する継手として好適な軸継手を提案することにある。
【0008】
また、本発明は、狭い間隔で対向する弁体開閉操作軸(従動軸)と弁体開閉操作ハンドル軸(駆動軸)を軸継手で接続することにより、セル内に設置されている手動バルブの開閉操作をセル壁を貫通する弁体開閉操作ハンドル軸によってセル外から手動で無理なく円滑に開閉操作することができる手動バルブ開閉操作装置を提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の軸継手は、従動軸の外端部に結合する従動側継手本体と、駆動軸の内端部に結合して前記従動側継手本体と対向する駆動側継手本体と、両継手本体の対向面に係合するように該対向面の間に介在させる中間伝達体を備えた軸継手において、
前記従動側継手本体と駆動側継手本体は、対向面に軸心と交差するように従動側係合溝と駆動側係合溝を備え、
前記中間伝達体は、中間伝達体基板と、該中間伝達体基板の一方の面に該面に沿って設けられて前記従動側継手本体の従動側係合溝に係合する概略円柱状の従動側係合突条と、該中間伝達体基板の他方の面に該面に沿って前記従動側係合突条とは直交する方向に向けて設けられて前記駆動側継手本体の駆動側係合溝に係合する概略円柱状の駆動側係合突条とを備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の手動バルブ開閉操作装置は、セル内において配管の途中に接続された手動バルブから突出する弁体開閉操作軸の外端部に結合する従動側継手本体と、セル壁を貫通する弁体開閉操作ハンドル軸の内端部に結合して前記従動側継手本体と対向する駆動側継手本体と、両継手本体の対向面に係合するように該対向面の間に介在させる中間伝達体を備えた手動バルブ開閉操作装置において、
前記従動側継手本体と駆動側継手本体は、対向面に軸心と交差するように従動側係合溝と駆動側係合溝を備え、
前記中間伝達体は、中間伝達体基板と、該中間伝達体基板の一方の面に該面に沿って設けられて前記従動側継手本体の従動側係合溝に係合する概略円柱状の従動側係合突条と、該中間伝達体基板の他方の面に該面に沿って前記従動側係合突条とは直交する方向に向けて設けられて前記駆動側継手本体の駆動側係合溝に係合する概略円柱状の駆動側係合突条とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の軸継手は、従動側継手本体と駆動側継手本体の対向面に軸心と交差するように従動側係合溝と駆動側係合溝を設け、
前記従動側継手本体と駆動側継手本体の対向面間に介在させる中間伝達体は、中間伝達体基板と、該中間伝達体基板の一方の面に該面に沿って設けられて前記従動側継手本体の従動側係合溝に係合する概略円柱状の従動側係合突条と、該中間伝達体基板の他方の面に該面に沿って前記従動側係合突条とは直交する方向に向けて設けられて前記駆動側継手本体の駆動側係合溝に係合する概略円柱状の駆動側係合突条とを備えた構成としたことにより、
心振れと曲げを円滑に吸収して小さな操作力で円滑な弁開閉操作を可能にし、且つ、狭い間隔で対向する従動軸と駆動軸を接続する継手として好適な軸継手を実現することができる。
【0012】
また、本発明の手動バルブ開閉操作装置は、セル内において配管の途中に接続された手動バルブから突出する弁体開閉操作軸の外端部に結合する従動側継手本体と、セル壁を貫通する弁体開閉操作ハンドル軸の内端部に結合して前記従動側継手本体と対向する駆動側継手本体と、両継手本体の対向面に係合するように該対向面の間に介在させる中間伝達体を備えた手動バルブ開閉操作装置において、
前記従動側継手本体と駆動側継手本体は、対向面に軸心と交差するように従動側係合溝と駆動側係合溝を備え、
前記中間伝達体は、中間伝達体基板と、該中間伝達体基板の一方の面に該面に沿って設けられて前記従動側継手本体の従動側係合溝に係合する概略円柱状の従動側係合突条と、該中間伝達体基板の他方の面に該面に沿って前記従動側係合突条とは直交する方向に向けて設けられて前記駆動側継手本体の駆動側係合溝に係合する概略円柱状の駆動側係合突条とを備えた構成としたことにより、
心振れと曲げを円滑に吸収して小さな操作力で円滑な弁開閉操作を可能にし、且つ、狭い間隔で対向する弁体開閉操作軸と弁体開閉操作ハンドル軸を接続してセル外から開閉操作することができる手動バルブ開閉操作装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態を示す手動バルブ開閉操作装置の縦断側面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す手動バルブ開閉操作装置に使用する軸継手の正面図(a)と上面図(b)である。
【図3】本発明の実施の形態を示す手動バルブ開閉操作装置に使用する軸継手における従動側継手本体の正面図(a)、左側面図(b)、右側面図(c)、上面図(d)である。
【図4】本発明の実施の形態を示す手動バルブ開閉操作装置に使用する軸継手における駆動側継手本体の正面図(a)、左側面図(b)、右側面図(c)、上面図(d)である。
【図5】本発明の実施の形態を示す手動バルブ開閉操作装置に使用する軸継手における中間伝達体の正面図(a)、左側面図(b)、右側面図(c)、上面図(d)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の手動バルブ開閉操作装置は、セル内において配管の途中に接続された手動バルブから突出する弁体開閉操作軸の外端部に結合する従動側継手本体と、セル壁を貫通する弁体開閉操作ハンドル軸の内端部に結合して前記従動側継手本体と対向する駆動側継手本体と、両継手本体の対向面に係合するように該対向面の間に介在させる中間伝達体を備え、
前記従動側継手本体と駆動側継手本体は、対向面に軸心と交差するように従動側係合溝と駆動側係合溝を備え、
前記中間伝達体は、中間伝達体基板と、該中間伝達体基板の一方の面に該面に沿って設けられて前記従動側継手本体の従動側係合溝に係合する概略円柱状の従動側係合突条と、該中間伝達体基板の他方の面に該面に沿って前記従動側係合突条とは直交する方向に向けて設けられて前記駆動側継手本体の駆動側係合溝に係合する概略円柱状の駆動側係合突条とを備えた構成とする。
【0015】
図1は、セル内に設置されている手動バルブをセル外から手動で開閉操作する形態の手動バルブ開閉操作装置の縦断側面図である。
【0016】
手動バルブ1は、セル内の配管2の途中に管継手3a,3bによって接続して配置される。そして、この手動バルブ1をセル外から手動で開閉操作する弁体開閉操作駆動系は、セル壁4を貫通する構成である。
【0017】
この弁体開閉操作駆動系は、ハンドルユニット5をセル壁4の外側面に固定して設置した駆動系取付け座7に固定ネジ8により取付けることにより、駆動軸である弁体開閉操作ハンドル軸5aを軸受け5bによって回転可能に支持し、弁体開閉操作ハンドル軸5aをセル壁4に形成した貫通穴4aに貫通させて手動バルブ1から突出する従動軸である弁体開閉操作軸1aの外端部と同心状態となるように対向させる。セル内外の気密は、グランドパッキン5cとガスケット5dによって確保する。しかしながら、実際には、弁体開閉操作ハンドル軸5aと弁体開閉操作軸1aとの間には、僅かな偏心と偏角が生ずる。
【0018】
弁体開閉操作ハンドル軸5aの内端部は四角形に形成しておく。また、手動バルブ1から突出する弁体開閉操作軸1aの外端部も四角形に形成しておく。そして、弁体開閉操作ハンドル軸5aの内端部と弁体開閉操作軸1aの外端部は、軸継手10の四角形の結合穴に挿入して結合する。軸継手10には、弁体開閉操作ハンドル軸5aの内端部と弁体開閉操作軸1aの外端部の四角形の各端部の直交する2面にその先端を当接するように各2本の止めネジ10a,10bを螺着して抜け止めする。また、ハンドルユニット5における弁体開閉操作ハンドル軸5aの外端には、開閉操作ハンドル5eをネジ止めして固着する。
【0019】
また、弁体開閉操作ハンドル軸5aの内端と弁体開閉操作軸1aの外端の間の間隙は、手動バルブ1の設置場所によって広狭様々であることから、弁体開閉操作ハンドル軸5aの内端部における四角形状部の内端段差部と軸継手10の間には複数のスペーサ12を介在させることにより、止めネジ10a,10bが緩んだときに軸継手10が軸方向(弁体開閉操作ハンドル軸5aの外端方向)へ移動して抜けてしまうのを防止(抜け止め)する。
【0020】
軸継手10は、図2に示すように、弁体開閉操作軸1aの外端部に結合する従動側継手本体10cと、弁体開閉操作ハンドル軸5aの内端部に結合して前記従動側継手本体10cと対向する駆動側継手本体10dと、両継手本体10c,10dの対向面に係合するように該対向面の間に介在させる中間伝達体10eを備える。
【0021】
従動側継手本体10cは、更に図3に示すように、弁体開閉操作軸1aの外端部を挿入する四角形の結合穴10c11と該結合穴10c11に挿入された弁体開閉操作軸1aの外端部を抜け止めする止めネジ10aを螺着する止めネジ穴10c12を有する従動側結合部10cと、該従動側結合部10cと一体的に形成されて駆動側継手本体10dと対向する従動側係合部10cを備える。そして、従動側係合部10cは、駆動側継手本体10dと対抗する端面に軸心と交差するように従動側係合溝10c21を備える。
【0022】
駆動側継手本体10dは、更に図4に示すように、弁体開閉操作ハンドル軸5aの内端部を挿入する四角形の結合穴10d11と該結合穴10d11に挿入された弁体開閉操作ハンドル軸5aの内端部を抜け止めする止めネジ10bを螺着する止めネジ穴10d12を有する駆動側結合部10dと、該駆動側結合部10dと一体的に形成されて従動側継手本体10cと対向する駆動側係合部10dを備える。そして、駆動側係合部10dは、従動側継手本体10cと対抗する端面に軸心と交差するように駆動側係合溝10d21を備える。
【0023】
また、中間伝達体10eは、更に図5に示すように、中間伝達体基板10eと、該中間伝達体基板10eの一方の面に該面に沿って設けられた概略円柱状の従動側係合突条10eと、該中間伝達体基板10eの他方の面に該面に沿って前記従動側係合突条10eとは直交する方向に向けて設けられた概略円柱状の駆動側係合突条10eとを備える。この中間伝達体10eは、削り出しによって一体的に形成するが、中間伝達体基板10eの両面に従動側係合突条10eと駆動側係合突条10eを溶接して設けることにより形成することも可能である。なお、中間伝達体基板10eは、従動側係合突条10eと駆動側係合突条10eの全長の範囲に亘って存在する必要はない。
【0024】
そして、この中間伝達体10eは、従動側係合突条10eを従動側係合部10cの端面に形成した従動側係合溝10c21に転動可能及び該溝方向に摺動可能に係合し、駆動側係合突条10eを駆動側係合部10dの端面に形成した駆動側係合溝10d21に転動可能及び該溝方向に摺動可能に係合するように弁体開閉操作軸1aの外端部に結合する従動側継手本体10cと弁体開閉操作ハンドル軸5aの内端部に結合する駆動側継手本体10dの間に介在させる。
【0025】
セル内に設置されている手動バルブに対する弁体開閉操作駆動系の組み付けは、次のように行う。
【0026】
手動バルブ1は、セル壁4に設けた貫通穴4aに弁体開閉操作軸1aを同心状態に対向するように設置する。
【0027】
弁体開閉操作駆動系におけるハンドルユニット5は、セル壁4の外側から貫通穴4aに挿入することにより、弁体開閉操作ハンドル軸5aを手動バルブ1の弁体開閉操作軸1aの外端部と同心状態となるように対向させる。
【0028】
軸継手10を取り付けるためには、そのままでは、弁体開閉操作軸1aと弁体開閉操作ハンドル軸5aの間の軸間距離が短くて軸継手10を介入させることができないことから、固定ネジ8を取り外してセル壁4外のハンドルユニット5を取り外し、弁体開閉操作ハンドル軸5aをセル壁4外方向に数センチ程度引き抜いて軸間距離を拡大する。
【0029】
従動側継手本体10cを弁体開閉操作軸1aの外端部に結合する。
【0030】
弁体開閉操作ハンドル軸5aの内端部に所定のスペーサ12を挿入した後に駆動側継手本体10dに挿入して結合し、従動側継手本体10cと駆動側継手本体10dの間に中間伝達体10eを介在させ、ハンドルユニット5を取り付けることにより,弁体開閉操作ハンドル軸5aをセル内に引き戻して中間伝達体10eの従動側係合突条10eと駆動側係合突条10eを従動側係合溝10c21と駆動側係合溝10d21に係合させる。
【0031】
弁体開閉操作ハンドル軸5aを回転可能に支持するハンドルユニット5を駆動系取付け座7に当接するように押し込んで両者間の間隙及び軸継手10における中間伝達体10eの据わり状態を確認する。
【0032】
ハンドルユニット5と駆動系取付け座7の間に間隙があるときには、弁体開閉操作ハンドル軸5から駆動側継手本体10dを取り外してスペーサ12の枚数または厚さを減らす。軸継手10における中間伝達体10eが従動側継手本体10cと駆動側継手本体10d間に軸方向に隙間なく係合していないときには、弁体開閉操作ハンドル軸5から駆動側継手本体10dを取り外してスペーサ12の枚数または厚さを増やす。
【0033】
そして、ハンドルユニット5と駆動系取付け座7の間に間隙がなく、中間伝達体10eが従動側継手本体10cと駆動側継手本体10d間に軸方向に隙間なく係合している状態となったときに、ハンドルユニット5を固定ネジ8により駆動系取付け座7に固定する。
【0034】
このような軸継手10によれば、弁体開閉操作軸1aと弁体開閉操作ハンドル軸5aが偏心しているときには、駆動側継手本体10dを回転させると、中間伝達体10eの従動側係合突条10eと駆動側係合突条10eが従動側係合溝10c21及び駆動側係合溝10d21の溝方向に摺動して心振れを円滑に吸収し、弁体開閉操作軸1aと弁体開閉操作ハンドル軸5aが偏角しているときには、駆動側継手本体10dを回転させると、中間伝達体10eの従動側係合突条10eと駆動側係合突条10eが従動側係合溝10c21及び駆動側係合溝10d21内で転角して曲げを円滑に吸収することにより、小さな操作力で円滑な弁開閉操作を行うことができる。
【0035】
そして、中間伝達体10eを係合させる従動側係合溝10c21と駆動側係合溝10d21は、従動側継手本体10cと駆動側継手本体10dの対向面に形成しているので、この従動側係合溝10c21と駆動側係合溝10d21を形成するために軸方向寸法の増加を抑えることができ、また、従動側継手本体10cと駆動側継手本体10dの対向面に係合させるように介在させる中間伝達体10eは、前記従動側係合溝10c21に係合する概略円柱状の従動側係合突条10eを中間伝達体基板10eの一方の面に沿って設け、前記駆動側係合溝10d21に係合する概略円柱状の駆動側係合突条10eを前記中間伝達体基板10eの他方の面に沿って設ける構成であるので、この中間伝達体10eも軸方向寸法を短くすることができることから、軸継手10の全長を短くすることができる。
【実施例】
【0036】
軸継手10の従動側継手本体10cにおける従動側結合部10cの軸方向寸法を12mm、従動側係合部10cの外径寸法を50mm、厚み寸法を11mm、従動側係合溝10c21の幅寸法を10mm、深さ寸法を7mmとし、
駆動側継手本体10dにおける駆動側結合部10dの軸方向寸法を36mm、駆動側係合部10dの外径寸法を50mm、厚み寸法を12mm、駆動側係合溝10d21の幅寸法を10mm、深さ寸法を7mmとし、
中間伝達体10eにおける中間伝達板10eの厚さ寸法を2.1mm、従動側係合突条10eと駆動側係合突条10eを外径寸法9.8mm、突出高さ寸法を8.95mmとして、従動側係合突条10eと駆動側係合突条10eが従動側係合溝10c21と駆動側係合溝10d21の奥底に接触するように設置すると、
弁体開閉操作軸1aと弁体開閉操作ハンドル軸5aが21mmの狭い間隔で対向する手動バルブ開閉操作装置に適用することが可能となり、12mmの偏心と±5°の偏角を円滑に吸収して小さな操作力で円滑な弁開閉操作を行うことができた。
【符号の説明】
【0037】
1…手動バルブ、1a…弁体開閉操作軸、2…配管、4…セル壁、4a…貫通穴、5…ハンドルユニット、5a…弁体開閉操作ハンドル軸、10…軸継手、10c…従動側継手本体、10c…従動側結合部、10c11…結合穴、10c…従動側係合部、10c21…従動側係合溝、10d…駆動側継手本体、10d…駆動側結合部、10d11…結合穴、10d…駆動側係合部、10d21…駆動側係合溝、10e…中間伝達体、10e…中間伝達体基板、10e…従動側係合突条、10e…駆動側係合突条。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
従動軸の外端部に結合する従動側継手本体と、駆動軸の内端部に結合して前記従動側継手本体と対向する駆動側継手本体と、両継手本体の対向面に係合するように該対向面の間に介在させる中間伝達体を備えた軸継手において、
前記従動側継手本体と駆動側継手本体は、対向面に軸心と交差するように従動側係合溝と駆動側係合溝を備え、
前記中間伝達体は、中間伝達体基板と、該中間伝達体基板の一方の面に該面に沿って設けられて前記従動側継手本体の従動側係合溝に係合する概略円柱状の従動側係合突条と、該中間伝達体基板の他方の面に該面に沿って前記従動側係合突条とは直交する方向に向けて設けられて前記駆動側継手本体の駆動側係合溝に係合する概略円柱状の駆動側係合突条とを備えたことを特徴とする軸継手。
【請求項2】
セル内において配管の途中に接続された手動バルブから突出する弁体開閉操作軸の外端部に結合する従動側継手本体と、セル壁を貫通する弁体開閉操作ハンドル軸の内端部に結合して前記従動側継手本体と対向する駆動側継手本体と、両継手本体の対向面に係合するように該対向面の間に介在させる中間伝達体を備えた手動バルブ開閉操作装置において、
前記従動側継手本体と駆動側継手本体は、対向面に軸心と交差するように従動側係合溝と駆動側係合溝を備え、
前記中間伝達体は、中間伝達体基板と、該中間伝達体基板の一方の面に該面に沿って設けられて前記従動側継手本体の従動側係合溝に係合する概略円柱状の従動側係合突条と、該中間伝達体基板の他方の面に該面に沿って前記従動側係合突条とは直交する方向に向けて設けられて前記駆動側継手本体の駆動側係合溝に係合する概略円柱状の駆動側係合突条とを備えたことを特徴とする手動バルブ開閉操作装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−127412(P2012−127412A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−279174(P2010−279174)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(505374783)独立行政法人日本原子力研究開発機構 (727)