説明

軽量ソールアセンブリを有する履物物品

【課題】甲部と該甲部に固定されたソールアセンブリ(14)とを含む履物物品を提供する。
【解決手段】甲部と該甲部に固定されたソールアセンブリは、下部地面係合表面を有する第1の部分(26)と、上面(27)と、上面内に形成された凹部(28)とを含む。第1の部分の上面は甲部と接触する。第2の部分(36)は第1の部分の凹部内に配置されかつ上面(42)を有し、第2の部分の上面は甲部と接触する。第2の部分は0.25g/cm3未満の密度を有する発泡材料を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年5月26日に出願された、その全体が参照により本明細書により組み入れられる仮出願第60/808,551号について優先権を主張する。
【背景技術】
【0002】
背景
従来の運動靴物品は2つの主要素、すなわち甲部およびソール構造を含む。甲部は、足をしっかりと受け止めてソール構造に対して位置づける、足のための覆いを提供する。さらに、甲部は、足を保護し、換気を提供し、これにより足を冷やし、汗を除去する構造を有してもよい。ソール構造は甲部の下方部分に固定され、一般に足と地面との間に配置される。地面反力を減衰する(すなわち、緩衝性を付与する)他に、ソール構造は牽引摩擦(traction)を提供し、足の動き、例えば回内を制御してもよい。したがって、甲部およびソール構造は協働して機能し、様々な歩行活動、例えばウォーキングおよびランニングに適した快適な構造を提供する。
【0003】
運動靴のソール構造は一般に、快適性を増強させるインソール、ポリマー発泡材料から形成された弾性ミッドソール、および耐摩耗性および牽引摩擦の両方を提供する接地アウトソールを含みうる層状構造を示す。ミッドソールは緩衝性を付与し、足の動きを制御する、主なソール構造要素である。ミッドソールに適したポリマー発泡材料としては酢酸エチルビニルまたはポリウレタンが挙げられ、これらは、適用された負荷のもとで弾性的に圧縮して、走行および跳躍の衝撃により発生する地面反力を減衰させる。
【0004】
従来のポリマー発泡材料は、一部には、ガスにより実質的に置き換えられた内部体積を規定する複数の連続気泡または独立気泡を含むため、弾性的に圧縮可能である。ミッドソールのポリマー発泡材料はまた、歩行活動中に圧縮されるとエネルギーを吸収しうる。発泡体の圧縮はヒステリシス損失により影響され、そのようなシステムのたわみはミッドソールの圧縮質量の量により影響される。
【0005】
ミッドソールを調製するために使用される材料にはいくつかのタイプがある。これらには、エチレン酢酸ビニル(EVA)、EVAを含む材料、例えばPhylonおよびPhylite、ポリウレタン、ならびにポリウレタンを含む材料が含まれる。
【0006】
エチレン酢酸ビニル(EVA)は柔らかく、軽量で、可撓性である。これは最も高価でないミッドソール材料であり、しばしば入門用の靴に使用される。ミッドソールはEVA発泡体の平面シートから切り出され、成形される。EVAは、発泡体内に閉じ込められた空気が追い出されるにつれ、時間とともに圧縮され、平らになる。いったんEVAが圧縮されると、元の形状には戻らず、もはや緩衝性を提供しない。EVAは他のミッドソール材料よりも速く圧縮される。
【0007】
Phylonは、鋳型内で圧縮され、熱膨張され、その後冷却された、EVA発泡ペレット、スラブ、またはシートから作製される。圧縮成形されたPhylonミッドソールは、様々な設計に形作ることができ、それらの細かなひだが特徴である。Phylonは非常に軽量、薄型で、反応性が高い。
【0008】
Phyliteは、60% Phylonと40%ゴムとの組み合わせから製造される射出成形ユニットである。Phyliteはゴムより軽いがPhylonより重く、ミッドソールおよびアウトソールの両方として機能する。ミッドソールおよびアウトソールを別々にしないことにより、靴の重さは大きく減少し、可撓性が増加する。
【0009】
ポリウレタンは、高密度で、耐久性のある、安定なミッドソール材料である。典型的には、ポリウレタンを鋳型に注ぎ入れ、衝撃からの最大の保護を提供する堅いミッドソールが生成される。ポリウレタンはその滑らかなゴムのような感触および経時的に黄色に変わる傾向が特徴である。ポリウレタンは最も重いミッドソール材料であるが、また、最も耐久性がある。
【0010】
従来の公知の装置において特有の問題のいくつかまたは全てを減少させるか、または克服する履物緩衝システムを提供することが望まれる。詳細な目的および利点は、当業者、すなわち、この技術分野で知識または経験が豊富なものにとって、本発明の下記の開示および特定の態様の詳細な説明を考慮して明らかになると考えられる。
【発明の概要】
【0011】
概要
本発明の原理は、軽量ソールアセンブリを有する履物物品をの提供に役立てるために用いることができる。この軽量ソールアセンブリは、他の履物よりも著しく軽い履物を提供し、例えば、ランニングおよびバスケットボールにおいて競技者に利点をもたらす。
【0012】
第1の局面によれば、発泡材料は、約10〜約100phrの水素化または非水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、0〜40phrの修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、および0〜90phrのαオレフィンコポリマーの反応生成物から調製する。
【0013】
別の局面によれば、発泡材料を使用して履物物品を調製する。履物物品は甲部および甲部に固定されたソールアセンブリを有し、ソールアセンブリの少なくとも一部は発泡材料から調製される。
【0014】
別の局面によれば、発泡材料は0.25g/cc3未満の密度および40を超える弾性を有する。
【0015】
履物物品に軽量ソールアセンブリを提供することにより、実質的な利点が達成される。具体的には、ある態様により、履物物品は高い反応性を有しながら、重量を減少させることができ、これにより性能および快適さが改善される。
【0016】
本明細書で開示されたこれらのおよび別の特徴および利点は、下記の、特定の態様の詳細な開示からさらに理解されると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の1つの局面による、軽量ソールアセンブリを備えた履物物品の立面図である。
【図2】図1の履物物品のソールアセンブリの分解図である。
【図3】図1の履物物品の底面の平面図である。
【図4】図2のソールアセンブリの挿入部の底面図である。
【図5】図2のソールアセンブリの上面図である。
【図6】図6a〜6fは、実施例4のソールアセンブリの試験から得られた比較結果である。
【0018】
図面の簡単な説明で言及した図は、必ずしも原寸に比例して描かれておらず、関連する原理を説明する本発明の代表を提供するものと理解すべきである。図面で描いた履物物品のいくつかの特徴は、説明および理解を助けるために、他のものに比べ、拡大されるか、または歪められている。図面では、様々な別の態様で示されている同様のまたは同一の構成要素および特徴に対して同じ参照数字が使用される。本明細書で開示されている履物物品は、それらが使用される意図される用途および環境により部分的に決定される構造および構成要素を有する。
【0019】
詳細な説明
履物の説明
本発明の複数の局面は、軽量材料のために水素化発泡体を使用する。別の局面は、スポンジ状(月またはマシュマロ上を歩いているような)の感触を有する発泡材料に関する。本発明の別の局面は、軽量の、高い跳ね返り感触のLunarシューズに関する。
【0020】
本発明は様々な形態で具体化してもよい。
【0021】
履物は、軽量、高い跳ね返り特性が望まれる任意の適切な履物、例えばランニングシューズまたはバスケットボールシューズであってよい。例えば、他の従来のランニングシューズの重量の半分未満のランニングシューズを作製することができる。
【0022】
履物物品10の一態様を図1に示す。履物10は甲部12と甲部12に固定されたソールアセンブリ14とを含む。ソールアセンブリ14は接着剤または任意の他の適切な手段により甲部12に固定してもよい。履物10は中央または内側16および横または外側18を有する。
【0023】
一般に着用者の足と地面との間に配置されるソールアセンブリ14は、地面反力の減衰(すなわち、緩衝性の付与)、牽引摩擦を提供し、かつ足の動き、例えば回内を制御してもよい。従来の履物物品と同様に、ソールアセンブリ14は甲部12内に配置されたインソール(図示せず)を含んでもよい。
【0024】
一般的な参照のために、履物10を3つの一般的な部分:フォアフット部分20、ミッドフット部分22、およびヒール部分24に分けてもよい。部分20、22、および24は、履物10の厳密な領域を画定するものではない。むしろ、部分20、22、および24は、下記の説明中に参照の枠組みを提供する、履物10の一般的な領域を表すものである。
【0025】
特に記載がない場合は、あるいは下記の文脈から明らかなように、本明細書で使用される方向に関する用語、例えば、後方に、前方に、上面、底面、内側に向かって、下方に、上方に、などは、履物10自体に対する方向を示す。履物は、図1では、着用者が着用した時に水平面に配置されるように、実質的に水平に配置して示される。しかしながら、履物10はそのような配向に限定される必要はないことを認識すべきである。したがって、図1で示した態様では、後方にという用語は、ヒール部分24、すなわち図1で示されるように右に向かってである。必然的に、前方にという用語はフォアフット部分20、すなわち図1で示されるように左に向かってであり、下方にという用語は図1で示されるようにページの下部に向かってである。上面は、図1で示されるようにページの上方の要素を示し、一方、底面は図1で示されるようにページの下方の要素を示す。内側に向かっては、履物10の中心に向かってであり、外側に向かっては、履物10の外側周辺縁部に向かってである。
【0026】
図2で示されているように、ソールアセンブリ14は、上面27とその中に形成された凹部28とを有する第1の部分26から構成される。上面27は接着剤または他の適切な固定手段により甲部12に固定される。複数の実質的に水平なリブ30が第1の部分26の外側に形成される。ある態様では、リブ30は内側16のフォアフット部分20の中央部分から後方に第1の部分26に沿って、ヒール部分24を回って、第1の部分26の外側18で前方に、フォアフット部分20の中央部分まで延在する。
【0027】
第1の部分26はソールアセンブリ14の外部牽引摩擦表面を提供する。ある態様では、別のアウトソール構成要素が第1の部分26の下部表面に固定可能であることが認識されるべきである。
【0028】
凹部28はヒール部分24からフォアフット部分20まで延在する。ある態様では、凹部28の後面32は、ヒール部分24の後部の輪郭を実質的にたどるように湾曲し、凹部28の前面34は第1の部分26を横切って横方向に延在する。
【0029】
挿入部36は凹部28内に受け止められる。挿入部36は凹部28の湾曲した後面32と合う湾曲した後面38および凹部28の横断前面34と合う横断前面40を有する。挿入部36の上面42は接着剤または他の適切な固定手段により甲部12と接触し、それに固定される。
【0030】
図3で示されるように、第1の部分26の地面係合下面44は複数の突起46を含む。各突起46は溝48に囲まれている。複数の横断スロット50は下面44に形成され、隣接する突起46同士の間に延在する。長軸スロット52がヒール部分26からフォアフット部分20まで下面44に沿って延在する。
【0031】
挿入部36は、非常に軽量だが弾力的な材料から形成される。第1の部分26は挿入部36のための構造およびサポートを提供する。ある態様では、挿入部36は発泡材料から形成される。
【0032】
別の態様は挿入部36と同様の挿入部60を使用するが、この場合、挿入部は2つのタイプの発泡材料を含む。より密度の高い発泡体がヒール領域を支持し、より密度の低い発泡体がつま先領域を支持する。例えば、図4に示されるように、挿入部はPhylonなどの0.25g/cm3の密度を有する発泡体62から作製することができ、この場合、つま先領域の発泡体の一部は0.25g/cm3未満の密度を有する発泡体64で置き換えられる。あるいは、挿入部を0.25g/cm3未満の密度を有する発泡体から調製して、ヒール領域を密度のより高い発泡体で置き換えることもできる。挿入部の発泡体部分の形状は任意の適切な形状であってもよい。例えば、ヒール領域は、履物の内側に回内しすぎる傾向のある競技者に対し追加的なサポートを提供するウェッジ形態であってもよい。このタイプの二密度挿入部はバスケットボール式シューズにおいて特に有用である可能性がある。図5は部分66に配置された、2つのタイプの材料62および64を含む挿入部60を示す。
【0033】
発泡材料の紹介
本明細書で記載した態様において使用される発泡材料は0.25g/cc2未満の密度を有する。これは、40を超える弾性などの他の特性と組み合わされて、履物のミッドソールなどの軽量発泡体を必要とする用途において、有用な発泡材料を提供する。
【0034】
発泡材料は、水素化または非水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマー;修飾水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマー;およびαオレフィンコポリマーの混合物から調製される。非水素化(標準)アクリロニトリル-ブタジエンコポリマーは、水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマーよりもコストの低い発泡体を提供する。非水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマーは一般に、水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマーよりも高い収縮性を有する。
【0035】
混合および他の任意の添加剤の添加後、混合物を発泡材料として使用するために最終的に発泡させる。例えば、発泡材料は約0.25g/cm3未満の密度を有する内側ミッドソールコアとして使用される。このコアを例えば、限定されないがEVA、Phylon、およびポリウレタンから調製された、より剛性の外側シェルで取り囲む。さらに、より高い密度(例えば、約0.30g/cm3)で、発泡材料は完全なミッドソール全体の構成要素として、またはミッドソール/アウトソールの組み合わせの構成要素として、使用することができる。
【0036】
発泡材料は履物使用者に柔らかで快適な緩衝性およびエネルギー返還(energy return)を提供する。知覚されるこの緩衝性およびエネルギー返還の感触は、その物理特性、すなわち高い弾性、硬度(例えば、バスケットシューズなどの特定のシューズではアスカーCで20〜30からアスカーCで50まで)、および低いエネルギー損失を用いて定量化することができる。この発泡体は履物用途に限定されず、上記の改善された特性が必要とされる全てのスポーツ関連器具においても使用することができる。
【0037】
発泡材料
発泡材料は水素化または非水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマー;修飾水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマー;およびαオレフィンコポリマーの混合物から調製される。
【0038】
水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマーの例としてはZetpol 2000が挙げられる。他のグレードの水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマーを異なるポリマー飽和度で使用することができる。典型的には、このポリマーは約10〜約100重量部(phr)、例えば約30〜約90phr、または約40〜約70phrの量で使用される。
【0039】
非水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマーはポリブタジエン、スチレンブタジエンにより部分的にまたは完全に置換することができ、エチレンプロピレンジエンターポリマー、クロロスルホン化ポリエチレンポリマー、熱可塑性エラストマー(TPE)もまた、コポリマー混合物を形成するのに使用することができる。
【0040】
修飾水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマーは、酸化亜鉛および亜鉛ジアクリラートなどの修飾剤で修飾された水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマーである。適切な修飾水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマーとしては、ZCS2095(Zeon Chemicals)が挙げられる。典型的には、このポリマーは0〜約40phr、例えば約5〜約40phr、約10〜約30phr、または約15〜約20phrの量で使用される。
【0041】
αオレフィンコポリマーはエチレンと、例えば、炭素原子数20までのαオレフィンとを含み、例えば、エチレンとオクテン-1のコポリマー、エチレン-メチルアクリラートコポリマー、およびエチレン酢酸ビニルコポリマーが挙げられるが、それらに限定されない。エチレンとオクテン-1のコポリマーの例としては、Dow ChemicalによるEngage製品、例えばEngage8480が挙げられる。典型的には、このコポリマーは0〜約90phr、例えば約10〜約90phr、約10〜約40phr、または約20〜約40phrの量で使用される。
【0042】
添加剤
多くの異なる添加剤を添加して、発泡材料の所望の量を達成してもよい。これらの添加剤は、所望の結果が達成される量で添加される。例えば、顔料は発泡材料の所望の白色度または色が得られる量で添加されてもよい。発泡体の所望の密度を達成するために発泡剤を添加する。
【0043】
高いトランス含有量を有するポリオクテニレンゴムを含む適切なエラストマーを使用することができる。そのような製品はHuls Corp. of West Germanyから商標名Vestanamerとして入手可能である。適切な特別グレードのVestanamerは、Vestanamer 8012およびVestanamer 6213である。そのようなエラストマーは約1〜約20phrの範囲で使用することができる。
【0044】
適切な均質化剤、例えば、Struktolによる60NSなどの脂肪族炭化水素樹脂混合物を使用することができる。そのような添加剤は、所望の均質化効果を提供する量、典型的には約1〜約3phrの範囲で添加される。
【0045】
非強化充填剤、例えば、限定されないが炭酸カルシウムおよび炭酸マグネシウムを使用することができる。そのような添加剤は所望の効果が得られる量、典型的には約1〜約30phrの範囲で添加される。適切な顔料、例えば、限定されないがウルトラマリンブルーを使用することができる。そのような顔料は所望の効果が得られる量、典型的には0〜約5phrの範囲で添加される。
【0046】
適切な活性化剤、例えば、限定されないが酸化亜鉛を使用することができる。そのような活性化剤は所望の効果が得られる量、典型的には1〜約5phrの範囲で添加される。
【0047】
適切な架橋助剤(co-agent)、例えば、過酸化物、SR-350、シアヌル酸トリアリルを使用することができる。そのような架橋助剤は所望の効果が得られる量、典型的には0〜約10phrの範囲で添加される。
【0048】
ステアリン酸は、内部潤滑剤および活性化剤として、所望の効果を得るために典型的には0〜約3phrの範囲で、使用することができる。
【0049】
発泡材料の加工特性を改善するための添加剤、例えばポリエチレンワックスを、典型的には0〜約15phrの範囲で使用して、所望の加工特性を提供してもよい。
【0050】
二酸化チタンを、所望の効果が得られる量、典型的には0〜約20phrの範囲で、顔料と共に使用することができる。アナターゼ形態またはルチル形態の二酸化チタンを使用することができる。
【0051】
適切な硬化システムおよび発泡剤を、典型的には0.5〜約18phrの範囲で使用することができる。いくつかの化学発泡剤はガス圧およびマイクロセルラーセル構造を変動させることができる。適切な化学発泡剤としては、修飾または活性化アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、スルホニルヒドラジドが挙げられる。
【0052】
過酸化物などの、適切な重合開始剤を使用することができる。重合開始剤は典型的には約1〜約6phrの範囲で使用される。適切な過酸化物としては、過酸化ジクミル、過酸化ジベンゾイル、および2,5 ジメチル-2,5-ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3が挙げられる。
【0053】
下記は発泡材料を調製することが可能な成分の表である。一般に、所望のポリマー/コポリマーを、適切な添加剤ならびに硬化システムおよび発泡剤と組み合わせる。

【0054】
発泡体は適切な様式で形成することができる。例えば、材料はBranburyミキサーなどの任意の適切なミキサーを用いて共に混合することができる。
【0055】
一般に、ポリマーをまず約30〜60℃の温度で均質化剤(必要に応じて)と共に装填する。該ポリマーを、適切な時間の間、典型的には約1分間、予めパルプ状にし、その後、約60〜80℃の温度で、架橋剤、過酸化物、および発泡剤以外の残りの成分を添加する。混合しながら温度を約80〜約105℃まで加熱する。架橋剤、続いて過酸化物および発泡剤を添加する。温度を100〜130℃まで上昇させる。
【0056】
混合物をペレット化機械(ペレットを形成するため)、またはロールミル(シート材を形成するため)に移す。例えば、ロールミルでは、ローラー間の距離は3〜4mmである。混合物をローラーで約3〜10分間、約90〜110℃で均質化し、その後、所望の厚さに圧延する。
【0057】
ペレット化機械により、従来のEVAまたはゴム射出機械を用いて材料を処理することができる。ペレット化機械における成形温度は典型的には約150〜約170℃に設定される。得られた生成物は冷却トンネル内で安定化する、または室温で冷却することができる。
【0058】
ロールミル、典型的には2ロールミルは従来技術に従いシート材を提供する。シート材は、履物製造のための従来の圧縮成形法を用いてさらに処理される。
【0059】
発泡体の硬化温度は典型的には150℃〜170℃である。硬化時間および鋳型厚さは、発泡材料の所望の厚さに依って変動可能である。発泡材料は内側ミッドソールコアのために使用することができる。
【0060】
発泡体の特性により軽量のスポンジ状の感触が得られる。発泡材料の密度は一般に0.25g/cm3未満、(例えば、0.05〜0.25g/cm3)、0.20g/cm3未満、18g/cm3未満、0.15g/cm3未満、0.12g/cm3未満、および、1つの局面では、約0.10g/cm3である。
【0061】
発泡体の弾性は、40%を超え、45%を超え、少なくとも50%、および1つの局面では50〜70%である。圧縮永久歪みは60%またはそれ未満、(例えば20〜60%)、50%またはそれ未満、45%またはそれ未満である。発泡体の硬度(アスカーC デュロメーター)は典型的には、例えば、履物のタイプに応じて、25〜50、25〜45、25〜35、35〜45である。ランニングシューズは典型的にはアスカーCで25〜35の硬度を有し、一方、バスケットボールタイプのシューズはアスカーCで35〜45を有する。
【0062】
引張強度は少なくとも15kg/cm2、典型的には15〜40である。伸長%は150〜500、典型的には250を超える。引裂き強度は6〜15kg/cm、典型的には7を超える。
【0063】
発泡材料は従来のEVA発泡体よりも低いエネルギー損失を有し、より軽量である。エネルギー損失は一般に、30%未満または約20%〜約30%である。
【0064】
例えば、従来のエチレン酢酸ビニル(EVA)発泡体は典型的には30〜40%の弾性、50〜60%の圧縮永久歪み、および0.15〜0.25g/cm3の密度を有する。
【0065】
実施例1
下記の発泡材料を、水素化アクリロニトリル-ブタジエンを用いて調製した。

【0066】
実施例2
下記の発泡材料を、非水素化アクリロニトリル-ブタジエンを用いて調製した。

【0067】
実施例3
本発明に従って作製したNike Air PegasusおよびNike Lunarシューズを着用した時の定常状態エネルギー消費を比較するために研究を実施した。下記の表で示されるように、Lunarシューズの重量は、Pegasusシューズの重量の半分未満であった。

【0068】
22人(男性10人および女性12人)の健康なランナーにNike Air PegasusおよびNike Lunarシューズの両方を提供した。男性被験者:年齢26.9±7.2歳、体重65.8±6.4kg。女性被験者:年齢29.0+10.2歳、体重57.3±4.8kg。被験者は自分たちの通常のランニング用シャツおよび短パンを着用した。被験者は全員、同じNikeショートカットDri-Fitソックス(各14g)を着用した。
【0069】
環境室を20℃;相対湿度50% に設定した。2.5m/秒の一定の気流を被験者の前面へ向け;体の他の表面は≦1.4m/秒の速度の乱気流に暴露した。シューズをつり合わせ順(counter balanced order)で割り当て、各被験者は10分間の一運動を4回連続で達成し、実行と実行の間の3分間の休憩中にシューズを替え、このように各シューズを試験期間中2度着用した。女性および男性についてそれぞれ平均8.1および8.6mphとなる水平なトレッドミルランニング速度は、各被験者の有酸素容量の約80%が必要になるように設定した。
【0070】
心拍数を連続してモニタし(Polar, Inc.)、毎分記録した。酸素消費量を連続してモニタし(ParvoMedics, Inc,)、最後の4分の平均(例えば、7分〜10分)を各実験中の定常状態エネルギー消費の最も有効な推定値として選択した。このように、各被験者について記録したデータは、同じ試験期間中の各シューズに関する2度の実験に関する平均を示す。前後の裸の体重を、±10gまで正確な秤(Ohaus Corp)で測定した。
【0071】
心拍数(bpm)を、予測した心拍数最大値の割合として計算した。酸素消費に関する定常状態値をml/kg・min-1として計算した。
【0072】
22人の被験者のうち20人が、より軽いLunarシューズを着用した場合に、より少ない酸素要求を示した。水平トレッドミルで同じ歩幅でランニングした時のエネルギー消費のこれらの減少は、顕著であり(P<0.01)、平均すると、男性および女性の被験者についてそれぞれ、-3.0±1.0%および-3.5±1.9%であった。
【0073】
LunarおよびPegasusシューズを着用した場合、男性の定常状態心拍数は平均すると、それぞれ、年齢で予測される最大値の79%および80%であった。女性被験者の対応する値は、年齢で予測される最大心拍数の85%および86%であった。
【0074】
質問すると、被験者は、これらの条件下でのランニングにおいてLunarシューズを好んだ。
【0075】
実施例4
下記のタイプのコアおよびコア/シェル組み合わせについて、ピークG、エネルギー吸収、およびCD曲線に関する比較値を獲得した。
A. WHQで作製したCMP LUNAR発泡体コア(M4533A)
B. WHQで作製したCMP EVA PHYLON発泡体コア(M4533B)
C. Asia(FT)で作製した射出成形LUNAR発泡体コア(M4533C)
D. PHYLONシェルと共に組み立てられたCMP LUNARコア(WHQ)(M4532A)
E. PHYLITEシェルと共に組み立てられた射出成形LUNARコア(ASIA FT)(M4532B)
【0076】
試料1の発泡体の配合を上記のAおよびCにおいて使用した。射出成形およびCMPコアは、異なる方法で処理されたことを除き同じ配合を有する。

【0077】
ヒールおよびフォアフット衝撃結果に関する結果を図5a、5b、5c、5d、5eおよび5fに示す。図5aはヒール衝撃G結果を示す。図5bはヒール衝撃エネルギー損失結果を示す。図5cはフォアフット衝撃G結果を示す。図5dはフォアフット衝撃エネルギー損失結果を示す。
【0078】
M4533の試料A、B、およびCに関する結果
ヒール衝撃では、図5aの結果から、試料Cが10.1Gの値の最も低いピークGを有し、続いて試料Bが11.1GのピークGを、試料Aが最も高いピークG、14.4の値を有することが示される。図5bで示したエネルギー損失値では、試料Aは最も低く26%の値であり、試料Cが次に低く、29%の値であり、試料Bが最も高く36%であった。
【0079】
フォアフット衝撃では、図5cで示した結果から、試料BおよびCが29.5〜29.8Gの範囲の最も低いピークGを有することが示されている。試料Aが38.6Gの最も高い値を有した。図5dで示したエネルギー損失値では、試料は28%〜32%の範囲であり、これは有意味の差であると考えられなかった。
【0080】
ヒール衝撃ピークG結果およびフォアフット衝撃G結果に関する負荷対たわみ曲線を図5eおよび図5fにそれぞれ示す。試料A、B、およびCに関する曲線における急激な伸びは、試料が底を打ち始めていることを示す。
【0081】
M4532の試料DおよびFに関する結果
ヒール衝撃では、図5aの結果から、9.0Gの値の試料Eに比べ、試料Dが8.2Gの値のより低いピークGを有することが示される。図5bのエネルギー損失値は36〜37%であり、これは有意味の差であると考えられなかった。
【0082】
フォアフット衝撃では、図5cの結果から、13.8Gの値の試料Dに比べ、試料Eが12.8Gの値のより低いピークGを有することが示される。図5dのエネルギー損失値は31〜37%であり、これは有意味の差であると考えられない。
【0083】
一般的に言えば、ピークGが低いと、よりソフトな緩衝性が示され、値が高いと、より固い緩衝性が示される。0.5Gを超えるピークGの値の差は、有意味な差であると考えられる(機械の分散外)。ヒール衝撃に関する1.0Gを超えるピークGの差は、目利きの消費者にとっては、2つのシューズの間に「識別閾値」(JND)が存在する可能性があることを示す。エネルギー損失は反応性の測定値であり、エネルギー損失が低いほど、緩衝性がより反応性である。10%を超えるエネルギー損失の差は有意味の差であると考えられる。
【0084】
発明の前記の開示および様々な態様の説明を鑑みると、本発明の範囲および精神から逸脱せずに様々な改変および適合をなすことが可能であることを、当業者は容易に理解すると考えられる。そのような改変および適合はすべて、添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
甲部と;
該甲部に固定され、かつ
下部地面係合表面と、上面と、上面内に形成された凹部を有する第1の部分であって、第1の部分の上面が甲部と接触する、第1の部分、および
第1の部分内の凹部中に配置されかつ上面を有する第2の部分であって、第2の部分の上面が甲部と接触する、第2の部分
を含む、ソールアセンブリと
を組み合わせて含む履物物品であって、
第2の部分が、約10〜約100phrの水素化または非水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、0〜約40phrの修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、および0〜約90phrのαオレフィンコポリマーの反応生成物、ならびに発泡材料を形成するのに適した量の少なくとも1つの添加剤を含む第1の発泡材料から形成され、
第1の発泡材料の密度が0.25g/cm3未満である、
履物物品。
【請求項2】
第1の発泡材料が、約30〜約90phrの水素化または非水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、約5〜約30phrの修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、および約20〜約40phrのαオレフィンコポリマーを含む、請求項1記載の履物物品。
【請求項3】
修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマーが酸化亜鉛、亜鉛ジアクリラート、またはその両方で修飾される、請求項1記載の履物物品。
【請求項4】
αオレフィンコポリマーが、エチレンと炭素原子数3〜20のαオレフィンとのコポリマーである、請求項1記載の履物物品。
【請求項5】
αオレフィンコポリマーが、エチレンと1-オクタンのコポリマーから選択される、請求項4記載の履物物品。
【請求項6】
第1の発泡材料が約0.15g/cm3未満の密度を有する、請求項1記載の履物物品。
【請求項7】
第1の発泡材料が50%未満の圧縮永久歪みおよび40%を超える弾性を有する、請求項21記載の履物物品。
【請求項8】
第1の部分が第2の部分の密度より大きい密度を有する、請求項1記載の履物物品。
【請求項9】
第1の部分がエチレン酢酸ビニルまたはエチレン酢酸ビニルとゴムとの混合物を含む、請求項1記載の履物物品。
【請求項10】
第1の部分が、約10〜約100phrの水素化または非水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、0〜約40phrの修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、および0〜約90phrのαオレフィンコポリマーの反応生成物、ならびに発泡材料を形成するのに適した量の少なくとも1つの添加剤を含む第2の発泡材料を含み、
第2の発泡材料の密度が第1の発泡材料の密度よりも大きい、
請求項1記載の履物物品。
【請求項11】
第2の発泡材料の密度が0.10g/cm3を超える、請求項1記載の履物物品。
【請求項12】
第1の部分の上面が甲部に固定される、請求項1記載の履物物品。
【請求項13】
第2の部分の上面が甲部に固定される、請求項1記載の履物物品。
【請求項14】
凹部が第1の部分の周辺部分を除く全てにわたって延在する、請求項1記載の履物物品。
【請求項15】
第1の部分がヒール部分と、ミッドフット部分と、フォアフット部分とを含み、凹部がヒール部分の後方からフォアフット部分の前方まで延在する、請求項1記載の履物物品。
【請求項16】
下部地面係合表面が複数の突起を含む、請求項1記載の履物物品。
【請求項17】
下部地面係合表面内に形成された複数の溝をさらに含む履物物品であって、溝の各々が、対応する突起の周りに延在する、請求項1記載の履物物品。
【請求項18】
ソールアセンブリの側壁に沿って実質的に水平に延在する複数のリブをさらに含む、請求項1記載の履物物品。
【請求項19】
リブが第1の部分から外に向かって延在する、請求項1記載の履物物品。
【請求項20】
甲部と;
甲部に固定され、かつ
下部地面係合表面と、上面と、上面内に形成された凹部を有する第1の部分であって、第1の部分の上面が、甲部に固定されかつ第1の密度を有する材料から形成されている、第1の部分、および
第1の部分内の凹部中に配置され、甲部に固定された上面を有し、第2の密度を有する材料から形成された第2の部分であって、第2の密度が第1の密度より小さい、第2の部分
を含む、ソールアセンブリと
を組み合わせて含む履物物品であって、
第2の部分が、約10〜約100phrの水素化または非水素化アクリロニトリル-ブタジエンコポリマー、0〜約40phrの修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、および0〜約90phrのαオレフィンコポリマーの反応生成物、ならびに発泡材料を形成するのに適した量の少なくとも1つの添加剤を含む発泡材料であり、
発泡材料の密度が0.25g/cm3未満である、
履物物品。
【請求項21】
下部地面係合表面と、上面と、上面内に形成された凹部を有する第1の部分と;
第1の部分内の凹部中に配置され、かつ上面を有する第2の部分と
を含むソールアセンブリであって、
第2の部分が、約10〜約100phrの水素化または非水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、0〜約40phrの修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、および0〜約90phrのαオレフィンコポリマーの反応生成物、ならびに発泡材料を形成するのに適した量の少なくとも1つの添加剤を含む第1の発泡材料から形成され、
第1の発泡材料の密度が0.25g/cm3未満である、
ソールアセンブリ。
【請求項22】
第1の部分が第2の部分の密度より大きな密度を有する、請求項21記載のソールアセンブリ。
【請求項23】
第1の部分が約10〜約100phrの水素化または非水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、0〜約40phrの修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、および0〜約90phrのαオレフィンコポリマーの反応生成物、ならびに発泡材料を形成するのに適した量の少なくとも1つの添加剤を含む第1の発泡材料から形成され、
第2の発泡材料の密度が第1の発泡材料よりも大きい、
請求項21記載のソールアセンブリ。
【請求項24】
凹部が第1の部分の周辺部分を除く全てにわたって延在する、請求項21記載のソールアセンブリ。
【請求項25】
第1の部分がヒール部分と、ミッドフット部分と、フォアフット部分とを含み、凹部がヒール部分の後方からフォアフット部分の前方まで延在する、請求項21記載のソールアセンブリ。
【請求項26】
下部地面係合表面が複数の突起を含む、請求項21記載のソールアセンブリ。
【請求項27】
下部地面係合表面内に形成された複数の溝をさらに含むソールアセンブリであって、溝の各々が、対応する突起の周りに延在する、請求項21記載のソールアセンブリ。
【請求項28】
ソールアセンブリの側壁に沿って実質的に水平に延在する複数のリブをさらに含む、請求項21記載のソールアセンブリ。
【請求項29】
リブが第1の部分から外に向かって延在する、請求項21記載のソールアセンブリ。
【請求項30】
約10〜約100phrの水素化または非水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、5〜約40phrの修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、および10〜約90phrのαオレフィンコポリマーの反応生成物、ならびに発泡材料を形成するのに適した量の少なくとも1つの添加剤を含む発泡材料であって、
密度が0.25g/cm3未満である、
発泡材料。
【請求項31】
約30〜約90phrの水素化または非水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、約5〜約30phrの修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、および約20〜約40phrのαオレフィンコポリマーを含む、請求項30記載の発泡材料。
【請求項32】
修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマーが酸化亜鉛、亜鉛ジアクリラート、またはその両方で修飾される、請求項30記載の発泡材料。
【請求項33】
αオレフィンコポリマーが、エチレンと炭素原子数3〜20のαオレフィンとのコポリマーである、請求項30記載の発泡材料。
【請求項34】
αオレフィンコポリマーが、エチレンと1-オクタンのコポリマーから選択される、請求項33記載の発泡材料。
【請求項35】
約0.15g/cm3未満の密度を有する、請求項30記載の発泡材料。
【請求項36】
50%未満の圧縮永久歪みおよび40%を超える弾性を有する、請求項1記載の発泡材料。
【請求項37】
添加剤が架橋剤、過酸化物、および発泡剤から選択される少なくとも1つである、請求項1記載の発泡材料。
【請求項38】
反応生成物が水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマーを含む、請求項1記載の発泡材料。
【請求項39】
(1)約10〜約100phrの水素化または非水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、0〜約40phrの修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、および0〜約90phrのαオレフィンコポリマーを混合し、混合物を形成する工程;および
(2)発泡材料を形成するのに適した量で少なくとも1つの添加剤を混合物中に混入する工程
を含む、発泡材料の調製方法。
【請求項40】
添加剤が架橋剤、過酸化物、および発泡剤から選択される少なくとも1つである、請求項39記載の方法。
【請求項41】
(3)(2)で形成した混合物を均質化する工程をさらに含む、請求項39記載の方法。
【請求項42】
ローラーを用いて均質化する工程をさらに含む、請求項13記載の方法。
【請求項43】
均質化した混合物をペレット化する工程をさらに含む、請求項41記載の方法。
【請求項44】
均質化した混合物を圧縮成形する工程をさらに含む、請求項41記載の方法。
【請求項45】
ソールアセンブリを甲部に固定する工程を含む履物の調製法であって、
ソールアセンブリが、
下部地面係合表面と、上面と、上面内に形成された凹部を有する第1の部分であって、第1の部分の上面が甲部と接触する、第1の部分と、
第1の部分内の凹部中に配置され、上面を有する第2の部分であって、第2の部分の上面が甲部と接触する、第2の部分と
を含み、
第2の部分が、約10〜約100phrの水素化または非水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、0〜約40phrの修飾水素化アクリロニトリルブタジエンコポリマー、および0〜約90phrのαオレフィンコポリマーの反応生成物、ならびに発泡材料を形成するのに適した量の少なくとも1つの添加剤を含む第1の発泡材料から形成され、
第1の発泡材料の密度が0.25g/cm3未満である、
履物の調製法。
【請求項46】
第1の部分の上面を甲部に固定する工程をさらに含む、請求項45記載の方法。
【請求項47】
第2の部分の上面を甲部に固定する工程をさらに含む、請求項46記載の方法。
【請求項48】
0.25g/cm3未満の密度および約40%を超える弾性を有する第1の発泡材料を含む、履物のためのソール構造。
【請求項49】
密度が約0.18g/cm3未満である、請求項48記載のソール構造。
【請求項50】
密度が約0.15g/cm3未満である、請求項49記載のソール構造。
【請求項51】
弾性が約45%を超える、請求項48記載のソール構造。
【請求項52】
弾性が約50%である、請求項48記載のソール構造。
【請求項53】
第1の発泡体が50%未満の圧縮永久歪みを有する、請求項48記載のソール構造。
【請求項54】
第1の発泡体がアスカーCで25〜45の硬度を有する、請求項48記載のソール構造。
【請求項55】
第1の発泡体がアスカーCで25〜35の硬度を有する、請求項48記載のソール構造。
【請求項56】
第1の発泡体がアスカーCで35〜45の硬度を有する、請求項48記載のソール構造。
【請求項57】
ソール構造がミッドソールである、請求項48記載のソール構造。
【請求項58】
ソール構造がインソールである、請求項48記載のソール構造。
【請求項59】
0.25g/cm3未満の密度およびアスカーCで25〜45の硬度を有する第1の発泡材料を含む、履物のためのソール構造。
【請求項60】
密度が約0.18g/cm3未満である、請求項59記載のソール構造。
【請求項61】
密度が約0.15g/cm3未満である、請求項59記載のソール構造。
【請求項62】
硬度がアスカーCで25〜35である、請求項48記載のソール構造。
【請求項63】
硬度がアスカーCで35〜45である、請求項48記載のソール構造。
【請求項64】
ソール構造がミッドソールである、請求項48記載のソール構造。
【請求項65】
ソール構造がインソールである、請求項48記載のソール構造。
【請求項66】
0.25g/cm3未満の密度および約30%未満のエネルギー損失を有する第1の発泡材料を含む、履物のためのソール構造。
【請求項67】
密度が約0.18g/cm3未満である、請求項66記載のソール構造。
【請求項68】
密度が約0.15g/cm3未満である、請求項66記載のソール構造。
【請求項67】
密度が約0.18g/cm3未満である、請求項66記載のソール構造。
【請求項68】
エネルギー損失が約20%〜約30%である、請求項66記載のソール構造。
【請求項69】
ソール構造がミッドソールである、請求項66記載のソール構造。
【請求項70】
ソール構造がインソールである、請求項66記載のソール構造。
【請求項71】
0.25g/cm3未満の密度および約40%を超える弾性を有する可撓性の第1の発泡材料、ならびに0.25g/cm3またはそれを超える密度を有するより剛性の第2の発泡材料を含むソール構造であって、
第2の発泡材料がミッドソールのヒール領域に存在する、
履物のためのソール構造。
【請求項72】
第1の発泡体の密度が約0.18g/cm3未満である、請求項53記載のソール構造。
【請求項73】
第1の発泡体の密度が約0.15g/cm3未満である、請求項54記載のソール構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−178594(P2009−178594A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−122727(P2009−122727)
【出願日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【分割の表示】特願2009−512127(P2009−512127)の分割
【原出願日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】