説明

軽量低透過性ピストン内蔵スリーブ型アキュムレーター

【課題】軽量で低透過性のピストン内蔵スリーブ型高圧アキュムレーターを提供する。
【解決手段】アキュムレーターは、二つの全体的に丸い端部を有する円筒状の複合圧力容器を含む。アキュムレーター内の薄い非透過性の内部スリーブ内にスライド可能に配置されたピストンは、一つは作動流体を収容するのに適したチャンバーと他の一つは圧力下でガスを収容するのに適した二つのチャンバーを分離する。作動流体は、非透過性の内部スリーブと複合圧力容器壁の間の容積内に収容されている。更に、高圧下で、油圧ハイブリッド車の油圧動力系統のような自動車へ適用した場合の使用中に存在する応力から複合容器壁の半径方向の曲げの悪影響に耐えるための複数の手段が提供される。この装置に予充填するための方法も提示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に高圧用のアキュムレーターに関し、特にピストン内蔵スリーブ型(又はピストン及びスリーブ型)高圧アキュムレーターに関する。この発明は、更に低燃費の油圧ハイブリッド車と連結したそのようなアキュムレーターの利用の可能性に関する。
【背景技術】
【0002】
1.油圧ハイブリッド車
ハイブリッド・パワートレインは、車の燃料利用率を改善するためのよく知られた手法の一つである。用語「ハイブリッド」は、一以上の通常の内燃機関と第二のパワーシステムとの結合について言及している。
【0003】
第二のパワーシステムは、典型的には、エンジンで発生した過剰エネルギーとブレーキ時から回復したエネルギーを受け取り、そして蓄え、そして必要なときにエンジンを補完するためにこのエネルギーを再配分する機能を果たす。
【0004】
これは、十分なパワーが道路負荷要求に対応するために利用可能であり、何等かの余剰出力が後に使用するために貯蔵されていることを確認することと呼応して、第二のパワーシステムが作動する間、自由に内燃機関をより効率よく運転することができる。
【0005】
いくつかの第二のパワーシステムの方式が、従来技術において知られている。例えば、バッテリーと電気モーター/発電機のような各種の電気的システムが商業用途で普及しつつある。
【0006】
しかしながら、近年、油圧パワーシステムが、出力密度、コスト及び耐用年数において利点の可能性を示すと同時に、同等の又はより優れた効率を持つことが実証されてきた。油圧パワーシステムは、エネルギー蓄積のため一以上の油圧アキュムレーターの形式及び動力伝達のために、一以上の油圧ポンプ、モーター又はポンプ/モーターを用いる。油圧アキュムレーターは、ガスを圧縮することによって、エネルギーが蓄積されるという原理に基づいて動作する。アキュムレーターの圧力容器は、典型的には窒素である密閉された充填ガスを収容し、このガスは油圧ポンプが容器内へ液体を注入するにつれて圧縮されていく。
【0007】
その結果、液体は加圧されていき、放出されるときに油圧モーターの運転に使用することができる。このようにして、油圧アキュムレーターは、一つは圧縮性ガスと他は比較的に非圧縮性の液体の二つの異なる作動媒体を利用する。本明細書中で用語「ガス」は、ガス状媒体を意味しており、用語「流体」は、本技術分野で通例である液状作動媒体を意味している。
【0008】
米国特許No. 5,495,912(ハイブリッド・パワートレイン車)及び米国特許No. 6,719,080(油圧ハイブリッド車)は、本発明のアキュムレーターと一体となって用いる直列又は並列油圧ハイブリッド車の好ましい構成についての詳細に記述と同時に、油圧ハイブリッドパワートレインにおける油圧アキュムレーターの役割について、更なる背景を与えており、それ故、本明細書中でそのまま取り入れられている。
【0009】
2.高圧アキュムレーター構造の検討−透過
高圧アキュムレーターの設計において、ガス状媒質が作動流体と混合して溶解する程度を最小限に抑えることに注意を払う必要がある。
【0010】
作動流体中におけるガス分子の溶解は、特に油圧ハイブリッド車への適用に、いくつかの重大な問題を引き起こす。例えば、油圧モーターを運転するために、高圧に加圧された流体がアキュムレーターから放出されると、流体がモーターを通じて流れるときに、流体圧力は急速に、そして劇的に(例えば、一瞬にして5000 psiから100 psiまで)低下する。
【0011】
そのような圧力降下は、流体中に存在する溶解ガスを直ちに溶液から流出させ、小さな気泡やブローホールを生じる。減圧された流体がモーターから排出されると、通常、流体が再び必要とされるまで、貯蔵される低圧アキュムレーター(又は貯留タンク)内へそれとともにガスは移動する。
【0012】
このようにして、相当量のガスが低圧アキュムレーター内に長期間閉じ込められることになる。低圧アキュムレーター内の流体表面にガスを集めた後、そのガスを放出する手段を開発することは可能であるけれども、それでも、このガスの損失は、高圧アキュムレーターの予充填ガスを徐々に減少させ、このようにして、時々ガスの再充填が必要となる(特に、自動車への適用に用いるときに、消費者にとって好ましくない結果となる)。
【0013】
更に、低圧アキュムレーター内のそのようなガスは、後でバックアウトして送り込まれる流体内に気泡又はブローホールとして取り込むことになり、その結果、ポンプが経験的にキャビテーションやトルク変動等の悪影響を招く可能性を生ずることになる。
【0014】
非常に高い圧力で動作するシステムは、高い圧力が流体中のガスのより大きな溶解を促進するため、特に、このような難題を受けやすく、より大きな程度の圧力降下は、ガスが溶液から流出させる速度を増大させる。
【0015】
れ故、高圧アキュムレーター構造の従来技術は、ガスの溶解を最小限に抑え、流体から充填ガスの物理的な分離を確実にするために、全長が大きく採られていた。そのような適用は、好ましくは密閉型であり、即ち、アキュムレーター内のガス又は流体レベルの頻繁な調整を必要とせずに、永久に動作することができる高圧システムを必要とする。
【0016】
3.本技術分野の現状における高圧アキュムレーター構造
本技術分野の現状において、通常利用できるアキュムレーターは、弾性ブラダを用いている。ブラダの一側の作動流体の圧力は、ブラダの他の側の圧縮ガスの圧力と通常は同じであるが、ガス分子は、平衡濃度を求めてブラダを通って透過し流体内へ溶解する傾向にある。
【0017】
いくつかの弾性ブラダ材料は、透過を最小限に抑える性質を有するが、エラストマーの分子的性状によって、透過を完全に排除することはできない。更に、ポリビニルアルコール等の耐透過性の屈曲コーティングを、ブラダのガス側に用いることもできるが、そのようなコーティングを用いても、透過レベルは、なお高圧下で受け入れ難い。
【0018】
弾性ブラダを屈曲性を有する金属製又は金属被覆ベローズ構造で置き換えることによって、いくつかの成功が成し遂げられている。例えば、Sasaki他に1998年に付与された米国特許5,771,936及びDrumm他に2002年に付与された米国特許6,478,051は、そのようなベローズを図示している。
【0019】
しかしながら、この方法の主たる欠点は、自動車用動力システムへの適用において存在するような厳しい負荷サイクルの下でやがて故障の原因となる応力がベローズに発生し、軸方向のズレをベローズに生ずる可能性があることである。
【0020】
標準的なピストンアキュムレーターも同様に、本技術分野において十分に代表的なものである。標準的なピストンアキュムレーターにおいて、作動流体は、円筒状圧力容器の内壁に接触してシールし、流体が出入しガスが圧縮膨張するときに軸方向に自由に動くピストン手段によって圧縮ガスと分離されている。ピストンは屈曲性を有する必要性がないため、鋼等のガス非透過材料で作られている。しかしながら、ピストンとシリンダーの内壁の間の接触面は、良好なシールを確保するためにしっかりと調整されねばならず、良好なシールを確保するために必要な程度の寸法公差は、製造コストを増大させる。
【0021】
他方で、加圧されたときに、ピストンとシリンダー壁の間の間隔を広げることによってシールを無効にする圧力容器の中心近傍で圧力容器が極めて硬く、膨張に対して抵抗力を有することも同様に必要とされる。このことは、複合材料が圧力下で著しく膨張する(例えば、5,000 psiの圧力で直径12インチの容器に対して直径方向で約1/10)傾向があるため、高圧ピストンアキュムレーター容器に複合材料を用いることを排除する。
【0022】
更に、従来通り、内側にピストンを備えたシリンダーを組み立てる必要性が、より効率的であることが要求される圧力容器において、構造的にはより好ましい全体が丸い終端部よりは、むしろ組立及び修理用のために、少なくとも一つの取り外し可能な端部キャップを有することをシリンダーに要求する。
【0023】
複合圧力容器は、取り外し可能な端部キャップと効果的には構成されてはいない。上述の結果として、標準的なピストンアキュムレーター容器は、厚い高強度の鋼で作られ、非常に重くなる傾向にある。
【0024】
標準的なピストンアキュムレーターは、鋼又は複合ブラダ型アキュムレーターのいずれよりも重量/貯蔵エネルギー比がかなり高く、自動車への適用にとって好ましくない(そのようなものとして、例えば、増大した重量は車の燃費を低下させる)。
さらに具体的にいうと、同一の容量(即ち、サイズ)及び圧力定格のピストン型アキュムエーターは、アキュムレーター重量が問題であるような適用において好ましいとされているような軽量複合圧力容器構造を備えたアキュムレーターよりも何倍(例えば、最大10倍)も重い。それ故、その潜在的に優れたガス非透過性にもかかわらず、ピストン型アキュムレーターは、自動車への適用に対しては、概して実用的ではない。
【0025】
4.ピストン内蔵スリーブ型アキュムレーター構造に関する従来技術
例えば、軍用機への適用が考慮される、一つのピストン型アキュムレーターの概念は、圧力容器の内壁と分離している円筒状スリーブ内に配置され、このスリーブと接触してシールするピストン及びスリーブのアセンブリを用いている。
このスリーブ内蔵ピストンは、高圧アキュムレーターの従来技術よりも少なくとも二つの利点を備えている。即ち、
(i)容器の圧力密閉作用がピストンのシール作用と分離しており、圧力容器の構造に関連する問題とは関係なく、有効なシールがスリーブで遂行される。
(ii)圧力容器が破裂したときの爆発に対してセーフティ・ファクターとなる充填ガスで満たされたスリーブと容器壁の間の挟まれた(即ち、間隙)空間を備えている。
【0026】
米国特許2,417,873 (Huber 1947)、米国特許2,703,108 (McQuistion 1955)、米国特許Re24,223 (Ford 1956)及びより最近の米国特許4,714,094 (Tovagliaro 1987)は、それぞれ高圧アキュムレーターにおけるピストン及びスリ−ブのアセンブリの使用を教示している。
【0027】
そのような構造は、概して合金鋼で組み立てられた厚肉強力円筒状圧力容器と容器壁に比較して薄い金属スリーブからなる。スリーブは、その外周近傍で圧力容器の一端の内側表面に恒久的に結合されており、作動流体の密閉された、即ち内部のチャンバーを(ピストンと共に)形成する。スリーブの他の端部は、容器の他の端部に向かって伸びており、通常は外側チャンバーを形成するため開放されており、この外側チャンバーは、スリーブの開放された体積、即ち、アキュムレーターのガス状媒質でそれぞれが満たされた、圧力容器の残存容積とスリーブの外側壁と圧力容器の内側壁との間の介在/間隙空間からなる。
【0028】
これらの従来技術のピストン内蔵スリーブ型アキュムレーター構造の動作において、スリーブは、例えば、モバイルアプリケーション(例えば、航空機)での使用中の振動に起因する半径方向の動きを防止するために容器内で堅く保持され、かつ、中心に配置されねばならない。
【0029】
スリーブの動きは、スリーブの堅い固定端部を疲労させ、亀裂、ねじれ又はシールガスケットの磨耗が存在するときは、それらに起因する漏出を引き起こす可能性がある。このことは、充填及び排出において通常遭遇する小さな圧力差に耐えるために必要な最小値よりも、スリーブが容器壁の先端で結合することにより強固にされるか、又はスリーブをより厚くすることが必要とされる。
【0030】
更に、容器の外側壁が膨張し、従って、スリーブを緩め、ピストンのシールに必要な実際の円形構造を変形させることを防止する必要があるため、容器の外側壁は、圧力容器単独の場合に必要とされるよりもより厚くせねばならない。
【0031】
同様に、従来技術のピストン内蔵スリーブ構造は、ピストンの他端側及びスリーブと容器壁の間の間隙空間に存在する充填ガスとともに、密閉された(内側の)チャンバー内で、流体を一様に収容する。この内側の流体、外側ガスの配置は、少なくとも二つの理由で従来技術で用いられている。
【0032】
第一は、上述のように、従来の発明者等は、戦闘中に弾丸や爆弾の金属片が流体に侵入した場合に、構造上の破壊を防ぐことを追求している。容器の円筒状外周の間隙空間内に充填ガスが存在しているため、弾丸によって生じた変位は、この空間内における圧縮ガスにより大部分は吸収される。
【0033】
第二は、この配置は、流体容量とそれ故に装置のエネルギー容量を最大化するため、当然のことながら望ましい。即ち、スリーブ内に存在する作動媒体は、スリーブの外側の媒体のいくらかの部分が、間隙空間内に常に閉じ込められている間に完全に排出され、作動能力は、流体をどのくらい排出することができるかによって決定されるため、スリーブの内側に存在する流体とその外側にガスを有することは当然の選択である。
【0034】
上記の標準的なピストンアキュムレーターのように、このような従来技術のピストン内蔵スリーブ型アキュムレーターは、アキュムレーター重量が大きな問題である油圧ハイブリッド車や他の適用に対して、受け入れがたい程重い。とりわけ、米国特許4,714,094 (Tovagliaro 1987)は、そのようなピストン内蔵スリーブ型アキュムレーターの重量を、容器壁内の圧力容器機能に対して、鋼の代わりに軽量複合材料を用いることにより低減することを試みている。
【0035】
しかしながら、Tovagliaroの装置は、未だ容器壁に対する内部金属コア(恐らく少なくともある程度、複合容器壁を通して外圧下でガスの透過に抵抗するために、複合外筒に加えて)、及びアキュムレーターの一側(平らな)端部で厚く形成された金属部分(上記のように、取り外し可能な終端キャップとスリーブを堅く保持し、かつ中心位置を保持するために)を必要としている。
【0036】
そのようなものとして、Tovagliaro の装置は、未だ油圧ハイブリッド車への適用に対して、好ましくない重さに留まり、(例えば、構造の複雑さと複合外筒と金属コア及び端部の双方で必要とされる容器構造の故に)望まれる場合よりもかなり大きな製造コストも必要とする。
【0037】
更に、複合材料と連結して用いられている内部の金属コア(即ち、ライナー)は、油圧ハイブリッド車用には受け入れられないであろう。アキュムレーターが経験する激しい負荷サイクル(即ち、場合によっては100万回を超えるような非常に大きな充填−排出サイクル数)及び複合材料の大きな半径方向の膨張(12インチの直径を有する容器に対して、5,000 psiの圧力で直径方向に約1/10インチ)が、同時に金属コア即ちライナーの疲労破壊を予期させるであろう。更に、従来技術のピストン型アキュムレーターの平らな端部構造(少なくとも一端側で)もアキュムレーターの複雑さ、重量及びコストを大きく増大させる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0038】
要約すれば、上記で説明されてきたように、多年のアキュムレーター構造の発展にもかかわらず、従来技術は、軽量、低コストで、応力下で耐久性のある高圧アキュムレーター構造を備えてはおらず、高い流体圧力で透過困難ではない。
【0039】
従来技術のブラダ型アキュムレーターは、透過性を受け入れることはできない。従来技術の金属ベローズ型アキュムレーターは、応力下で十分な耐久性を持たない。すべてのタイプの従来技術のピストン型アキュムレーターは、受け入れ難いほど重く、高価格である。結果として、従来技術は、本発明で要求されているような油圧ハイブリッド車への適用に対して満足できる高圧アキュムレーターを備えてはいない。
【課題を解決するための手段】
【0040】
本発明の目的は、従来技術のピストン型アキュムレーターの優れた低ガス透過特性の状態を維持し又はそれを上回ると同時に、軽量で、自動車用に適合し低価格で量産可能な高圧ピストン及びスリーブ型アキュムレーター構造を提供することにある。
【0041】
本発明は、ピストン及びスリーブ構造を使用しているが、さまざまな手段を通じてそれとともに全ての軽量で製造容易な複合圧力容器の使用を可能にしており、それ故、本技術分野において、軽量低透過高圧アキュムレーターを提供し、そのようなアキュムレーターに対する長年に亘る切実な要求を満足させる。
【0042】
これ以降で更に詳細に記載されるように、出願人は、ピストン型アキュムレーターの従来技術からの一以上の各種の改良を通じてこれらの要求を満足させる。それらは、スリーブと容器壁の間の充填ガスの代わりに作動流体を収容することを含み、取り外し可能な端部キャップを用いることなしにドーム状の容器端部を有するピストン内蔵スリーブ型装置をアセンブルし、これを用いており、耐疲労性のプラスチック内側ライナー材料を用いて及び/又は高圧で複合容器壁の半径方向の曲げの悪影響に耐える手段を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
本発明の好ましい一実施例を示す図1を参照すると、丸い両端部を有する軽量複合円筒状外側圧力容器10が提示されている。容器10に好適する材料は、従来技術の高圧ブラダ型アキュムラーターで見出されるようなカーボンファイバーシート、Eガラス又は他の多くの高強度の軽量材料の一つである。容器10に好適する材料は、高圧(例えば、5000 psi)でガス透過性の材料を含む。容器10は、好ましくは、耐疲労性プラスチックからなる薄いライナー12で裏打ちされているが、HDPE又は本技術分野において知られている他の適当な材料で作られてもよい。金属端部ボス12a及び12bは容器10の両端に設けられ、容器内部への入り口を形成するとともに、好ましくは、ライナー12が使用されるときはライナー12内に埋め込まれている。
【0044】
非透過性スリーブユニット13は容器10内に配置され(ライナー12が用いられるときはライナーの内側に)、圧力容器10の壁に対して相対的に薄い。スリーブユニット13は、好ましくは、溶接部15の位置で又は金属端部ボス12aの内側の他の同様の位置で、溶接接合を用いて図示のように金属端部ボス12aに溶接されている。他の接合手段(例えば、適当なシール手段を備えたネジ接合)が、それに代わって用いられる。
【0045】
充填ガス注入口23は内側の作動ガスチャンバー24と連通している。油圧流体口26は、外側の作動媒体チャンバー25と連通しており、チャンバー25はスリーブ13とライナー12との間(ライナーがなければ、スリーブ13と円筒状壁10との間)の間隙空間16を含む。
【0046】
閉止弁27は、流体口26内にあり、流体体積がゼロに近づくときに注入口26閉じるように作動する。ピストン14はスリーブ13内に摺動可能に収容されている。ピストン14とスリーブ13とで形成された内側の作動媒体チャンバー24は、本技術分野に特有の圧力で充填ガスにより満たされている。チャンバー24は、同様に充填ガスが圧縮されるときチャンバー24内で増大する熱を除去するために、本技術分野において明らかなように、泡状物質40を含む。
【0047】
チャンバー24内の泡状物質40の添加は、必要に応じて、スリーブ13の構造的に支持するために有用である。外側チャンバー25は油圧流体で満たされている。
【0048】
本技術分野において知られているように、油圧流体が流体口26を通って出入りするときにピストン14は、チャンバー24内のガスとチャンバー25内の流体の間で圧力の平衡による力を受けてスリーブ13内で軸方向に移動する。
【0049】
充填ガスは、ピストンシール19を用いて流体と接触することから防止されている。スライドベアリング31及び32は、好ましくはピストン14を取り囲み、スリーブ13内でその軸方向動作を容易にするように働く。
【0050】
複合圧力容器の曲げは、圧力容器への取り付け部に近いスリーブ部分において応力を発生する。従来技術のピストン/スリーブ型アキュムレーターと同様の流体の代わりにスリーブ13内の密閉したチャンバー内でガスを用いると、ガスの重量が流体よりも軽いためにこの応力を減少させることができる。
【0051】
本発明のスリーブ13は、スリーブ13の円筒状部分と金属端部ボス12aへの取り付け部の間の有限要素解析(FEA)で設計された耐疲労性の屈曲ドーム端部を含んでおり、これにより振動(例えば、自動車走行)に応じてスリーブの半径方向運動に伴う耐疲労性を保証する。
【0052】
そのようなドーム端部の好ましい例として、図5に示すように又本技術分野において知られ、理解されるように、スリーブの高応力部分に亘ってS型の応力緩和部35を使用する。
【0053】
アキュムレーターの動作の準備の好ましい一つの方法は、製造時や組み立て時から存在する残存ガスを排除するために、間隙空間16とチャンバー25(ピストン14の位置に応じて図示されているよりも大きいか又は小さい)が流体で完全に満たされるように、流体口26を通じてチャンバー25内へ流体作動媒体を導入することにより始まる。
【0054】
次に、予め設定された1000 psi程度の予充填圧力で、窒素等の充填ガスがガス充填口23を通じて導入される。最初のガス充填の圧力は、ピストン14を容器の他端に向かって軸方向に動かし、ピストンがチャンバーを通過するにつれてチャンバー25から流体を排除する。バルブ緩衝器29は、最終的に遮断弁ステム27に圧力を及ぼすことにより、流体口26を閉じ流体の排出を停止する。
【0055】
流体は間隙空間16内に残存し、この空間内に常時存在する非作動流体の体積に相当する。充填ガスを保持するために、充填口23は本技術分野で知られている通常のガスバルブ手段によりシールされる。この方法において、アキュムレーターは、適当な予充填圧力の状態となる。
【0056】
アキュムレーター内にエネルギーを保存するために、油圧ポンプ/モーター又は本技術分野で知られている他の手段によって、流体はバルブ口26を通じてチャンバー25内へ送り込まれる。同様に本技術分野で知られているように、このことは、流体がピストン14をチャンバー内に移動させるにつれて、チャンバー24内の充填ガスを圧縮させる。
【0057】
アキュムレーター内の圧力が、5000 psi、7000 psi程度の非常に高い動作レベルまで増大するにつれて、圧力容器10は、半径方向に、特にその中心部近傍で自然に僅かに膨張する傾向を示す。このことは、圧力容器/ライナー壁12とスリーブ13の間の間隙空間16を増大させる。それに応じて、流体が間隙空間16内へ流れ込み、スリーブ13全域に亘って圧力を平衡させる。
【0058】
間隙空間16、ガスチャンバー24及び流体チャンバー25に間で圧力が平衡するため、スリーブ13に殆ど何らの力も及ぼさない。同様に、スリーブ13は、圧力容器10又はライナー12と半径方向で接触しておらず、間隙空間内の流体は(圧縮性のガスとは対照的に)相対的に非圧縮性であるため、容器の半径方向の膨張は、スリーブ13に何等の歪曲させる力を及ぼさず、スリーブ13の何等の位置の変化ももたらさない。この方法において、スリーブ13は、圧力下で容器の緩やかな半径方向の膨張にもかかわらず、ピストン14内とともに良好なシールを維持する。
【0059】
本発明において、スリーブ13の外側の間隙空間16内でガスの代わりに油を用いることは、ガスが非透過性スリーブ13とピストン14で囲まれた24内に単に含まれているため、他方で、このようなタイプの高圧アキュムレーター内で、複合圧力容器10の使用を試みたときに発生するガス損失の問題を回避する。流体(ガスと異なり)は、高圧で複合圧力容器を通って間隙空間16から透過せず、このようにして、空間16と複合容器10の間でガス非透過性金属バリヤの必要性をも排除する。
【0060】
容器壁10から離れているスリーブ13の内側のガスを保持することは、容器の外側へ圧力ガスからの熱伝達も軽減し、従って、本システムに対する全エネルギー損失をいくらか減少させることができる。
【0061】
更なる実施例として、スリーブ13が(例えば)半硬質プラスチックのような変形可能な材料で作られた場合、ピストン14は、スリーブ13の断面積を成形する付加的な役割を持つことができ、このようにして、ピストンと接触していない点でスリーブ内での何等かの局部変形にもかかわらず、良好なシールを保証する。
【0062】
図2は本発明で用いられるピストンの他の実施例を示したもので、二重のシール構造を
採用している。ピストン14は、シール19及び20により囲まれており、これらは同様にピストンを囲む油又はグリース充填スペース21により分離されている。この二重のシールは、前の実施例の単一シールの上方に非透過性シールを更に備えている。
【0063】
油充填スペース内の油は、シール接合部に圧力を及ぼさないように他の作動媒体で圧力平衡が保持されなければならないため、圧力平衡通路22が、スペース21と流体チャンバー25の間で圧力伝達を可能にする。スペース21とチャンバー25が物理的に連通せずに介在粘性媒質柱を経由して圧力平衡を達成するように、(例えば)高粘度グリースのような圧力伝達粘性媒質以外の非流動性媒質が通路22内に介挿される。
【0064】
図3は、更に同様の圧力平衡二重シールを用いた他の実施例を示している。この実施例において、圧力平衡ピストン30が、前の実施例において用いられた粘性媒質手段に代わって通路22内に介挿されており、同様にスペース21とチャンバー25内の媒体の間でこれらの間の圧力平衡が保たれる一方、物理的な接触を防止するように働く。
【0065】
図4は本発明で使用されるピストンの第三の実施例を示している。この実施例において、ベアリング31及び32は、ともにピストンシール19の同一側に、好ましくはピストンシール19の流体(油)チャンバー側の方に位置している。ピストンシール19の油側に両方のベアリングを配置することによって、両方のベアリングは、動作中にチャンバー25からの流体(油)によって十分な潤滑状態を維持し、それ故、他方で長期に亘るドライベアリングの使用の結果発生する磨耗や破砕による変形を減少させることができる。
【0066】
以上説明した本発明の装置は、以下で更に説明するように、前述で検討した従来技術より幾つかの利点をもたらす。
【0067】
本発明においては、スリーブ13と容器壁10の間の間隙空間16内にガスよりも比較的に非圧縮性の流体が存在するため、この狭い空間内で流体がスリーブ13の周りに流動するときにスリーブ13に働く力は、より小さく又より均一である。
【0068】
従来技術においては、液体と比較してガスが圧縮性であるため、スリーブの外側にガスが存在することは、装置の急速な充填及び排出に応じてスリーブの周囲の間隙空間を通じてガスが流れるときに、ピストンとスリーブの組み立て部品に働く力を増大させる可能性があり、更に、他方ではピストンシールのみに必要とされるよりもスリーブをより厚く、かつより硬質に作成する必要性を生ずる。
【0069】
本発明においては、より小さく、かつより均一な流量がこのような条件で発生するため、この点は回避される。このことは、スリーブに要求される剛性を低減させ、より低価格の
成形用ポリマー等のこれまでスリーブに対して不適当な材料の選択を可能とし、又は従来技術で用いられている金属スリーブよりも優れたシール特性を与える。
【0070】
スリーブ13に作用する応力の低下は、容器10内でスリーブ13を保持し、センタリングの問題も緩和する。従来の装置では、容器の一端の内側表面に円筒状スリーブの固定内側端部を堅く結合しており、その結果、端部表面で片持ち梁型の連結部を形成する。これは、スリーブの十分な保持とセンタリングを与えるためになされ、容器の内側の端部の表面がスリーブ内で作動媒体を含むチャンバーの一つの壁としての機能を果たすことになる。
【0071】
本発明はスリーブへの応力を減少させるので、そのような堅い結合はもはや必要としない。その代わりに、スリーブ13は、それ自身チャンバー端部のドーム状断面により一体的に形成され、同様にチャンバー24に供給するガス口23により一体的に形成されている。
【0072】
これは、ガス口23のソケット内にスリーブユニットを挿入することによって、スリーブ13を容器内に固定することができ、製造作業およびコストを低減させる。一体スリーブユニット13は、容器の内側端部表面内で物理的に接合される必要はないため、
完全に複合構造を持つ容器の使用もまた可能になる。
【0073】
スリーブ13の固定端部におけるユニットの振動の影響は、スリーブユニットの狭口端部に若干の曲げを許容することによって、同様に減少させることができ、それにより堅い結合部に対する疲労を生ずることなしに、これらの力に対応することができる。
【0074】
本発明において、スリーブへの上記の応力の低減は、同様に圧力容器壁10と関連するスリーブ13のセンタリング又は強化機能の必要性を除去する。圧力容器構造に複合材料を使用することは、効果的なスリーブのセンタリングと保持が、もはや容器の直径内で圧力に関連する変化に耐えることに依存しないため、より実際的となる。
【0075】
これらの開発は、更に装置及び製造上利点をもたらす。例えば、内側のスリーブ13は、実質的に何等かの圧力差を支持する必要がないため非常に薄く、それ故低価格で製造可能である。
【0076】
スリーブ13は、同様に円形ピストンがスリーブ内で軸方向に動くときに円形ピストン14によるシールのために、部分的に円形に保持される変形可能な材料で構成することができる。更に、内側のスリーブ13は、圧縮ガスに対するポテンシャル貯蔵スペースとアキュムレーターの大きさに対する作動体積を最大化するために、外側の圧力容器10内に比較的に緊密に適合させることができる。
【0077】
大気中での組み立て圧力で、圧力容器内に緊密に適合している薄いスリーブ(即ち、スリーブと圧力容器の内側壁の間の最小滑り間隔で)を使用することは、従来技術ではなされていない。
【0078】
これは、従来技術ではガスがスリーブの外側に位置しており、スリーブの内側からの油の急速な排出がアキュムレーター圧力を急速に低下させるためであり、そしてスリーブと圧力容器内壁の間の環状帯内の圧縮されたガスが圧力低下及び膨張した(即ち、環状帯から排出した)ときに、環状帯のシール端からスリーブ上の圧力負荷を生じている開放端に大きな圧力低下が発生するためである。代わりに、従来技術で使用されているスペーサーによる大きな間隔は、膨張ガスを最小限で流出させることができる。
【0079】
本発明におけるように、スリーブ13の外側に油を移動させることは、油が本質的に非圧縮性であり、環状帯からの流出が殆どないため、間隔を設けることやスペーサーの必要性を回避し、このようにして、緊密な間隔を可能とし圧力容器の内側容積をより大きく利用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0080】
以上述べたことから明らかなように、各種の利点が本発明からもたらされる。例えば、本発明は、従来技術のピストン型アキュムレーターの低いガス透過性を維持しながら、自動車への用途に適合し、軽量で、低コストで大部分の製造が可能である。
【0081】
上述の理由によって、高圧アキュムレーターに対して特に有用である一方、本発明の装置は、広く各種に適用される低圧アキュムレーター等の例示を含めて、他の目的に対しても使用できることも同様に明らかであろう。
【0082】
以上述べたことから、本発明の具体的実施例が説明の目的で明細書中で記載されてきたけれども、本発明の精神と範囲を逸脱することなく各種の改良をなし得ることも理解されるであろう。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲による場合を除き、限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の好ましい一実施例の断面図を示す。
【図2】ピストンが、グリースで充填された圧力平衡チャンネルを用いて圧力平衡にある油又はグリースで充填された二重シールを有する本発明の一実施例を示す。
【図3】二重シールが、グリースの代わりにインライン自由ピストンを含むチャンネルにより圧力平衡にある本発明の他の実施例を示す。
【図4】ピストンは、ピストンシールの同一(油)側に二つのベアリングを有する本発明のピストンの他の実施例を示す。
【図5】ピストンスリーブ上の応力領域に亘ってS型移行部を用いた本発明のピストンスリーブの一つの実施例を示す。
【符号の説明】
【0084】
10・・・圧力容器
12・・・ライナー
12a、12b・・・金属端部ボス
13・・・非透過性スリーブユニット
14・・・ピストン
15・・・溶接部
16・・・間隙空間
19、20・・・ピストンシール
21・・・油又はグリース充填スペース
22・・・圧力平衡通路
23・・・充填ガス注入口
24・・・作動ガスチャンバー
25・・・作動媒体チャンバー
26・・・油圧流体口
27・・・閉止弁
29・・・バルブ緩衝器
30・・・圧力平衡ピストン
31、32・・・スライドベアリング
35・・・応力緩和部
40・・・泡状物質

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状の複合容器壁及び丸い複合容器端部からなる複合容器本体と、
アキュムレーター外部の流体源と連通するために、容器本体の一側端部内に配置された密閉可能な流体口と、
容器本体内に配置され円筒状複合容器壁と実質的に同心状の円筒状非透過性スリーブと、
前記スリーブ内を圧力下で圧縮するのに適したガスを含む第一のチャンバーと密閉可能な流体口及び円筒状非透過性スリーブと円筒状容器壁との間の挟まれた容積と連通する加圧流体を含む第二のチャンバーとに分離する円筒状非透過スリーブ内にスライド可能に配置されたピストンとを備えたアキュムレーター。
【請求項2】
円筒状非透過性スリーブは、容器壁の半径方向の動きとは独立に配置されるように構成されている請求項1記載のアキュムレーター。
【請求項3】
円筒状非透過性スリーブは、さらに耐屈曲疲労性のドーム端部からなる請求項2記載のアキュムレーター。
【請求項4】
円筒状非透過性スリーブは、薄い非金属性材料で形成されている請求項2記載のアキュムレーター。
【請求項5】
最小滑り間隔が、円筒状非透過性スリーブと容器壁の間で設けられている請求項4記載のアキュムレーター。
【請求項6】
円筒状非透過性スリーブは変形可能な材料で形成され、ピストンは円形成形ピストンである請求項4記載のアキュムレーター。
【請求項7】
第一のチャンバーは、さらに泡状物質を含む請求項1記載のアキュムレーター。
【請求項8】
さらに容器本体の内側に直接隣接して耐疲労性のプラスチックライナーを備える請求項1記載のアキュムレーター。
【請求項9】
さらに容器本体の第二の端部内に位置する充填ガス注入孔を備える請求項1記載のアキュムレーター。
【請求項10】
複合容器本体は、高圧でガス透過性である請求項1記載のアキュムレーター。
【請求項11】
さらに第一のチャンバーと第二のチャンバーとの間にポテンシャル伝達を最小化するために、ピストン上に第一の環状シールを備える請求項1記載のアキュムレーター。
【請求項12】
さらに第一のチャンバーと第二のチャンバーとの間にポテンシャル伝達を除去するために、ピストン上に第二の環状シールを備える請求項11記載のアキュムレーター。
【請求項13】
さらに第一の環状シールと第二の環状シールとの間に圧力を平衡させるための圧力平衡手段を備える請求項12記載のアキュムレーター。
【請求項14】
さらに第一の環状シールと第二のチャンバーとの間に双方とも位置して、ピストン上に2つの環状ベアリングを備える請求項11記載のアキュムレーター。
【請求項15】
車体フレームと、
車体フレームに回転可能に搭載された駆動輪と、
車を運転するための第一の動力源となる車体フレームに搭載された主動力源と、
少なくとも主動力源によって供給された動力の一部を受け取り、その部分の動力を加圧流体の形で貯蔵可能なエネルギーに変換するように構成されている車体フレームに搭載されたポンプと、
ポンプから加圧流体を受け取り、車の運転中に使用するために、加圧流体からエネルギーを貯蔵するように構成されている車体フレームに搭載されたピストン内蔵スリーブ型アキュムレーターとを備え、
前記ピストン内蔵スリーブ型アキュムレーターは、円筒状の容器壁を有する複合容器本体と、アキュムレーター内へ又はアキュムレーターから加圧流体を移送するための容器本体内に配置された密閉可能な流体口と、容器本体内に同心状に配置された円筒状スリーブと、スリーブの内部を加圧下で圧縮するのに適したガスを含む第一のチャンバーと加圧流体を含む第二のチャンバーとに分離するスリーブ内にスライド可能に配置されたピストンとを備え、
ピストン内蔵スリーブ型アキュムレーターから加圧流体を受け取り、車の運転中に動力を供給するために加圧流体からエネルギーを用いるように構成されている車体フレームに搭載された油圧モーターと、油圧モーターから回転用駆動輪に動力を伝達するための機械的接続部とを備えた油圧ハイブリッド車。
【請求項16】
ピストン内蔵スリーブ型アキュムレーターの容器本体は、2つの丸い複合容器端部を有する請求項15記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項17】
アキュムレーターのスリーブは、圧力下でガス非透過性である請求項15記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項18】
アキュムレーターの第二のチャンバー内の加圧流体は、スリーブとアキュムレーターの円筒状容器壁の間の挟まれた容積と連通した状態にある請求項15記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項19】
アキュムレーターのスリーブは、容器壁の半径方向の動きとは独立に配置されるように構成されている請求項15記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項20】
スリーブは、さらに耐屈曲疲労性のドーム端部からなる請求項19記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項21】
スリーブは、薄い非金属性材料からなる請求項19記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項22】
最小滑り間隔が、スリーブと容器壁の間で設けられている請求項21記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項23】
円筒状スリーブは変形可能な材料からなり、ピストンは円形の成形ピストンである請求項21記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項24】
アキュムレーターの第一のチャンバーは、さらに泡状物質を含む請求項15記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項25】
さらにアキュムレーターの容器本体の内側に直接隣接して耐疲労性のプラスチックライナーを備える請求項15記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項26】
アキュムレーターは、さらに容器本体の第二の端部内に位置する充填ガス注入孔を備える請求項15記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項27】
アキュムレーターの複合容器本体は、高圧でガス透過性である請求項15記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項28】
さらに第一のチャンバーと第二のチャンバーとの間にポテンシャル伝達を最小化するために、アキュムレーター内のピストン上に第一の環状シールを備える請求項15記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項29】
さらにアキュムレーターの第一のチャンバーと第二のチャンバーとの間にポテンシャル伝達を除去するために、ピストン上に第二の環状シールを備える請求項28記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項30】
さらに第一の環状シールと第二の環状シールとの間に圧力を平衡させるための圧力平衡手段を備える請求項29記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項31】
さらに第一の環状シールと第二のチャンバーとの間に双方とも位置して、ピストン上に2つの環状ベアリングを備える請求項28記載の油圧ハイブリッド車。
【請求項32】
ピストン内蔵スリーブ型アキュムレーターの容器本体内で流体口を通じて、ピストン内蔵スリーブ型アキュムレーター内に低圧流体を導入し、それにより第二のチャンバーとピストン内蔵スリーブ型アキュムレーターの内部ピストンスリーブと容器壁の間の間隙空間を流体で満たすステップと、
ピストン内蔵スリーブ型アキュムレーターの第一のチャンバーをアキュムレーターの容器本体内で充填口を通じて圧縮ガスで満たし、事前に決定されたレベルまで低下している第二のチャンバー内の流体に応じて流体口を密閉させるステップと、
充填口を密閉するステップとを備える高圧ピストン内蔵スリーブ型アキュムレーターを使用可能状態とするために予充填する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−531956(P2008−531956A)
【公表日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−500793(P2008−500793)
【出願日】平成18年3月6日(2006.3.6)
【国際出願番号】PCT/US2006/007877
【国際公開番号】WO2006/096620
【国際公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【出願人】(500311923)ユナイテッド ステイツ エンバイロメンタル プロテクション エージェンシー (5)
【Fターム(参考)】