説明

輪転印刷機の給紙部、輪転印刷機および巻取紙の装着方法

【課題】装置構成をコンパクトにすることができる輪転印刷機の給紙部等を提供する。
【解決手段】装着される巻取紙Rを、旋回軸35を中心に周回させる保持アーム30を有する少なくとも一対の給紙装置11と、一対の給紙装置11の間に設けられ、保持アーム30に装着する巻取紙Rを搬送可能な自動搬送装置40が進入する巻取紙装着領域E1と、を備えた輪転印刷機の給紙部であって、一方の給紙装置11に巻取紙Rを装着する場合、巻取紙装着領域E1へ進入する自動搬送装置40に搬送される巻取紙Rは、一方の給紙装置11の保持アーム30により周回する巻取紙Rの旋回領域E2と重なり合う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻取紙から送り出されるウェブを供給する輪転印刷機の給紙部、輪転印刷機および巻取紙の装着方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、巻取紙を積載した搬送台車を、輪転機の一対の巻取紙支持装置の間へ走行させ、巻取紙を巻取紙支持装置へ装着させる巻取紙の自動給紙方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この自動給紙方法において、搬送台車は、一対の巻取紙支持装置の間の中央部に停止し、この後、各巻取紙支持装置へ向けて前進して所定の位置へ停止した後、巻取紙を装着している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−301896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、従来の構成によれば、巻取紙を積載した搬送台車は、一対の巻取紙支持装置の間の中央部に停止する。このとき、一対の巻取紙支持装置の間の距離は、停止した搬送台車に積載された巻取紙が、各巻取紙支持装置の支持腕(スパイダーアーム)に保持された巻取紙と接触しないような所定の距離にしている。これにより、一対の巻取紙支持装置の間の距離を所定の距離とする必要があったため、一対の巻取紙支持装置の間の距離を短くすることが難しく、輪転印刷機の装置構成をコンパクトにすることが困難であった。
【0005】
そこで、本発明は、装置構成をコンパクトにすることができる輪転印刷機の給紙部、輪転印刷機および巻取紙の装着方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の輪転印刷機の給紙部は、旋回軸を中心に、装着される巻取紙を周回させる旋回アームを有する少なくとも一対の給紙装置と、一対の給紙装置の間に設けられ、旋回アームに装着する巻取紙を搬送可能な搬送装置が進入する巻取紙装着領域と、を備え、一方の給紙装置に巻取紙を装着する場合、巻取紙装着領域へ進入する搬送装置に搬送される巻取紙は、一方の給紙装置の旋回アームにより周回する巻取紙の旋回領域と重なり合うことを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、搬送装置により搬送される巻取紙と、巻取紙が装着される給紙装置の旋回領域とが重なり合った状態で、搬送装置を巻取紙装着領域に進入させることができる。このため、巻取紙と旋回領域とを重なり合わせることで、巻取紙装着領域を小さくすることができるため、装置構成をコンパクトにする(省スペース化する)ことができる。
【0008】
この場合、一方の給紙装置に巻取紙を装着する場合、巻取紙装着領域へ進入する搬送装置に搬送される巻取紙は、他方の給紙装置の旋回領域と重なり合わないことが好ましい。
【0009】
この構成によれば、搬送装置により搬送される巻取紙と、他方の給紙装置の旋回アームに装着された巻取紙との接触を回避することができる。
【0010】
この場合、一方の給紙装置に巻取紙を装着する場合、巻取紙装着領域へ進入する搬送装置に搬送される巻取紙は、他方の給紙装置の旋回領域と重なり合い、他方の給紙装置は、搬送装置の巻取紙装着領域への進入時において、旋回軸を中心に回転する旋回アームの回転位置を、旋回アームと搬送装置に積載された巻取紙とが接触しない退避位置とすることが好ましい。
【0011】
この構成によれば、搬送装置により搬送される巻取紙と、巻取紙が装着される給紙装置の旋回領域とが重なり合うと共に、当該巻取紙と、巻取紙が装着されない給紙装置の旋回領域とが重なり合った状態で、搬送装置を巻取紙装着領域に進入させることができる。このとき、搬送装置により搬送される巻取紙と、巻取紙が装着されない給紙装置の旋回アームとの接触が回避できるため、搬送装置に搬送される巻取紙を巻取紙装着領域に好適に進入させることができる。このため、巻取紙と一対の給紙装置の旋回領域とを重なり合わせることで、巻取紙装着領域をさらに小さくすることができるため、装置構成をよりコンパクトにすることができる。
【0012】
この場合、一方の給紙装置の旋回アームの旋回軸と、他方の給紙装置の旋回アームの旋回軸との間の距離は、未使用時の巻取紙の直径の2倍以上3倍未満となっていることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、一対の給紙装置の間にある巻取紙装着領域を好適な大きさにすることができる。
【0014】
この場合、巻取紙装着領域には、旋回軸の軸方向に延びる、搬送装置を誘導する誘導ラインが平行に一対設けられ、一対の誘導ラインのうち、一方の誘導ラインは、一方の給紙装置へ向けて搬送装置を誘導し、他方の誘導ラインは、他方の給紙装置へ向けて搬送装置を誘導することが好ましい。
【0015】
この構成によれば、各誘導ラインに沿って搬送装置を走行させることにより、巻取紙が装着される給紙装置に寄せて搬送装置を走行させることができる。このため、誘導ラインを平行に一対設けることで、巻取紙装着領域を小さくすることができるため、装置構成をコンパクトにすることができる。
【0016】
この場合、誘導ラインは、旋回アームに装着された使用済みの巻取紙である残芯を、搬送装置によって誘導ライン上から回収可能なように配置されていることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、搬送装置は、誘導ライン上から残芯を回収することができ、残芯を回収するための移動を省くことができる。このため、搬送装置の移動を省くことができる分、巻取紙の装着に係る作業時間を短縮でき、作業の効率化を図ることができる。
【0018】
この場合、一方の給紙装置は、搬送装置の巻取紙装着領域への進入時において、旋回軸を中心に回転する旋回アームの回転位置を、旋回アームと搬送装置に積載された巻取紙とが接触しない退避位置とすることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、搬送装置により搬送される巻取紙と、巻取紙が装着される給紙装置の旋回アームとの接触を回避させることができるため、安全性を確保することができる。
【0020】
本発明の他の輪転印刷機の給紙部は、旋回軸を中心に、装着される巻取紙を周回させる旋回アームを有する少なくとも一対の給紙装置と、一対の給紙装置の間に設けられ、旋回アームに装着する巻取紙を搬送可能な搬送装置が進入する巻取紙装着領域と、を備え、巻取紙装着領域には、旋回軸の軸方向に延びる、搬送装置を誘導する誘導ラインが平行に一対設けられ、一対の誘導ラインのうち、一方の誘導ラインは、一方の給紙装置へ向けて搬送装置を誘導し、他方の誘導ラインは、他方の給紙装置へ向けて搬送装置を誘導し、一対の誘導ラインの間の距離は、一方の誘導ラインを走行する搬送装置と、他方の誘導ラインを走行する搬送装置とが重なり合う距離となっていることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、各誘導ラインに沿って搬送装置を走行させることにより、巻取紙が装着される給紙装置に寄せて搬送装置を走行させることができ、また、一対の誘導ラインの間の距離を、一方の誘導ラインを走行する搬送装置と、他方の誘導ラインを走行する搬送装置とが重なり合う距離とすることができる。このため、誘導ラインを平行に一対設け、一対の誘導ラインの間の距離を狭くできるため、巻取紙装着領域を小さくすることができ、装置構成をコンパクトにすることができる。
【0022】
本発明の輪転印刷機は、巻取紙から送り出されるウェブを供給する上記の給紙部と、給紙部から供給されたウェブに印刷を行う印刷部と、印刷部により印刷されたウェブを折り畳んで裁断する折機と、を備えたことを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、給紙部をコンパクトな構成とすることができるため、印刷機全体の構成もコンパクトにすることができる。
【0024】
本発明の巻取紙の装着方法は、旋回軸を中心に、装着される巻取紙を周回させる旋回アームを有する少なくとも一対の給紙装置と、一対の給紙装置の間に設けられ、旋回アームに装着する巻取紙を搬送可能な搬送装置が進入する巻取紙装着領域と、を備えた輪転印刷機の給紙部に、巻取紙を装着する巻取紙の装着方法であって、巻取紙装着領域には、旋回軸の軸方向に延びる、搬送装置を誘導する誘導ラインが平行に一対設けられ、一対の誘導ラインのうち、一方の誘導ラインは、一方の給紙装置へ向けて搬送装置を誘導し、他方の誘導ラインは、他方の給紙装置へ向けて搬送装置を誘導しており、一方の給紙装置に巻取紙を装着するにあたって、一方の給紙装置の旋回アームの回転位置を、旋回アームと搬送装置に積載された巻取紙とが接触しない退避位置に位置させる旋回アーム退避工程と、一方の誘導ラインに沿って誘導されながら、搬送される巻取紙と旋回アームにより周回する巻取紙の旋回領域とが重なり合うように、搬送装置を巻取紙装着領域に進入させる搬送装置進入工程と、搬送装置によって一方の誘導ライン上から旋回アームに装着された使用済みの巻取紙である残芯を回収する残芯回収工程と、搬送装置によって積載した巻取紙を旋回アームに装着する巻取紙装着工程と、を備えたことを特徴とする。
【0025】
この構成によれば、搬送装置により搬送される巻取紙と、巻取紙が装着される給紙装置の旋回領域とが重なり合うような、小さい巻取紙装着領域であっても、搬送装置に搬送される巻取紙を巻取紙装着領域に好適に進入させることができ、旋回アームに装着された残芯を好適に回収でき、旋回アームに対し巻取紙を好適に装着することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明の輪転印刷機の給紙部および輪転印刷機によれば、搬送装置の巻取紙装着領域への進入を許容することで、巻取紙装着領域を小さくすることができるため、装置構成をコンパクトにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、本実施例に係る輪転印刷機の概略構成図である。
【図2】図2は、本実施例に係る輪転印刷機の給紙部周りの概略構成図である。
【図3】図3は、本実施例に係る輪転印刷機の給紙部周りを模式的に表した平面図である。
【図4】図4は、本実施例に係る輪転印刷機の給紙部周りの動作の一例を示す説明図である。
【図5】図5は、本実施例に係る輪転印刷機の給紙部周りの動作の一例を示す説明図である。
【図6】図6は、本実施例の変形例に係る輪転印刷機の給紙部周りの概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る輪転印刷機の給紙部および輪転印刷機について説明する。なお、以下の実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
【実施例】
【0029】
図1は、本実施例に係る輪転印刷機の概略構成図である。輪転印刷機1は、いわゆる新聞用オフセット輪転印刷機であり、複数の巻取紙Rから繰り出された複数のウェブWに対し印刷を行い、印刷を行った複数のウェブWを重ね合わせた後、裁断して折り畳むことにより、新聞等の折帖を作成するものである。なお、輪転印刷機1は、ウェブWの搬送方向の上流側から、給紙部5と、印刷部7と、ウェブパス装置8と、折機9とを備えている。
【0030】
図1に示すように、給紙部5は、複数の給紙装置11と、複数のインフィード装置12と、各給紙装置11に巻取紙Rを装着するための複数の巻取紙装着領域E1とを有している。複数の給紙装置11は、本実施例において、例えば4台であり、床面上に設置されている。この4台の給紙装置11に対し、巻取紙装着領域E1は2つ設けられている。つまり、4台の給紙装置11は、1つの巻取紙装着領域E1を挟んで設けられた一対(2台)の給紙装置11が2組で構成されている。
【0031】
また、各給紙装置11には、ウェブWがロール状に巻かれた3つの巻取紙Rが装着され、装着された3つの巻取紙Rを、旋回軸35を中心に周方向に回転させることが可能となっている。これにより、各給紙装置11は、巻取紙Rを周方向に適宜回転させることで、巻取紙Rを給紙位置、装着位置および後述する退避位置に移動させることができる。
【0032】
ここで、輪転印刷機1は、用いられる巻取紙Rの最大径によって、各寸法が規定されている。輪転印刷機1に用いられる未使用時の巻取紙Rは、その直径が、例えば1270mmとなっており、本実施例の輪転印刷機1は、この直径に基づいて設計されている。なお、本実施例では、巻取紙Rとして、その直径が1270mmのものを用いたが、この直径に限定されない。
【0033】
印刷部7は、複数の印刷装置13を有している。複数の印刷装置13は、両面4色印刷を行う多色刷印刷装置13aと、両面2色印刷を行う2色刷印刷装置13bとを有している。本実施例において、印刷部7は、3台の多色刷印刷装置13aと、1台の2色刷印刷装置13bとから構成されている。この多色刷印刷装置13aおよび2色刷印刷装置13bは、各給紙装置11から供給されたウェブWに対して所定の印刷を行うことができる。このとき、2色刷印刷装置13bは、2台の給紙装置11から供給された2つのウェブWに印刷を行うことが可能となっており、この場合、各ウェブWに対し両面単色印刷をそれぞれ行っている。なお、印刷部7は、多色刷印刷装置13aと2色刷印刷装置13bとにより構成したが、この構成に限定されない。例えば、両面単色印刷を行う両面単色刷装置、一面4色または2色印刷を行う多色刷印刷装置など印刷物に応じて各種印刷装置を適宜組み合わせて使用してもよい。
【0034】
複数のインフィード装置12は、複数の印刷装置13に応じて設けられている。複数のインフィード装置12は、本実施例において、4台の印刷装置13に応じて4台設けられている。各インフィード装置12は、各給紙装置11から供給された各ウェブWを下流側の印刷部7へ向けて送り出すと共に、各ウェブWのテンションを調整している。
【0035】
ウェブパス装置8は、各印刷装置13で印刷が施された各ウェブWを幅方向中央においてウェブWの搬送方向に沿って縦裁断し、裁断した各ウェブWの搬送経路を適宜変更して所定の順番に重ね合わせる。
【0036】
折機9は、ウェブパス装置8により重ね合わせられた複数のウェブWを、搬送方向に縦折りし、所定の長さとなるようにウェブWの幅方向に横裁断した後、更に幅方向に横折りして所望の折帖(新聞)を形成する。
【0037】
ここで、輪転印刷機1による一連の印刷動作について説明する。給紙部5は、各インフィード装置12により各給紙装置11の巻取紙Rから、印刷部7へ向けてウェブWを送り出す。給紙部5から印刷部7に複数のウェブWが供給されると、各ウェブWは、印刷部7の各印刷装置13により、その両面に所定の印刷が施される。続いて、各印刷装置13で印刷が施された複数のウェブWは、ウェブパス装置8において、縦裁断されると共に走行ルートが変更され、それぞれ所定の順番に重ね合わせられる。そして、ウェブパス装置8により重ね合わされた複数のウェブWが折機9に導入されると、重ね合わされた複数のウェブWは、縦折りされた後、所定の長さで横裁断され、横折りされて所望の折帖が作成され、この後、この折帖は排紙される。
【0038】
次に、図2および図3を参照して、給紙部5周り、特に巻取紙装着領域E1を挟んで両側にある一対の給紙装置11について具体的に説明する。図2は、本実施例に係る輪転印刷機の給紙部周りの概略構成図である。図3は、本実施例に係る輪転印刷機の給紙部周りを模式的に表した平面図である。
【0039】
一対の給紙装置11は、それぞれの旋回軸35が平行となるように、対向させて床面上に配設されている。各給紙装置11は、旋回軸35を中心に回転自在に保持した複数の巻取紙RからウェブWが繰り出される装置本体25と、旧巻取紙R(使用中の巻取紙)から新巻取紙R(未使用の巻取紙)へ紙継ぎ可能な紙継ぎ装置26と、を有している。
【0040】
装置本体25は、3つの巻取紙Rを両側から保持可能な保持アーム(旋回アーム)30と、保持アーム30の回転中心となる旋回軸35と、保持アーム30および旋回軸35を両側から支持する一対の支持フレーム31と、を備えている。
【0041】
保持アーム30は、3つの巻取紙Rを保持可能なように、旋回軸35の両側から径方向にそれぞれ突出する3本のアーム36を有している。すなわち、保持アーム30には、旋回軸35の両側にある一対のアーム36が3組設けられている。そして、各一対のアーム36の先端は、各巻取紙Rを、その両側から回転自在にそれぞれ軸支している。なお、各一方のアーム36の先端には、図示しない制動装置がそれぞれ設けられている。制動装置は、回転する各巻取紙Rを制動することが可能となっている。また、一対のアーム36の先端には、保護カバー37が設けられている。保護カバー37は、旋回軸35の軸方向から見た平面において円形に形成されている。
【0042】
一対の支持フレーム31は、巻取紙Rおよび一対の保持アーム30を挟んで、その外側の床面上にそれぞれ立設されており、一対の保持アーム30の両側を回転自在に軸支している。このとき、一対の支持フレーム31は、旋回軸35を中心に、複数の巻取紙Rおよび一対の保持アーム30を回転可能に軸支している。
【0043】
従って、装置本体25は、各巻取紙RからウェブWが繰り出されることにより、各巻取紙Rを自転させることができ、また、保持アーム30を回転させることにより、各巻取紙Rを公転(旋回)させることができる。なお、保持アーム30を旋回させて各巻取紙Rが公転移動する領域が、旋回領域E2となっている。
【0044】
紙継ぎ装置26は、ウェブWを繰り出している巻取紙Rの残量が少なくなって小径となったときに、小径となった巻取紙Rを新たな巻取紙Rに紙継ぎするものである。紙継ぎ装置26は、巻取紙Rから繰り出されるウェブWを挟んで、装置本体25の反対側に配設されている。そして、紙継ぎ装置26は、巻取紙Rが所定のロール径より小さくなった場合、紙継ぎを行うことで、新たな巻取紙RからウェブWを繰り出すことが可能となる。なお、紙継ぎによって切り離された小径の巻取紙Rは、後述する自動搬送装置により残芯Pとして回収される。
【0045】
一対の給紙装置11の間の床面に設定された巻取紙装着領域E1には、自動搬送装置(搬送装置)40が進入する。自動搬送装置40は、いわゆる無人搬送車(Automatic Guided Vehicle:AGV)であり、巻取紙Rを自動で積み込んで、巻取紙Rを巻取紙装着領域E1へ向けて自動で搬送すると共に、巻取紙装着領域E1内において残芯P(図4および図5参照)と新たな巻取紙Rとを交換する。
【0046】
図3に示すように、巻取紙装着領域E1は、例えば、一対の給紙装置11の一対の支持フレーム31によって、つまり4本の支持フレーム31によって区画されている。つまり、巻取紙装着領域E1は、4本の支持フレーム31の中央を結んで形成される領域となっている。なお、巻取紙装着領域E1は、一対の給紙装置11の間にあればよく、上記のように区画した領域に限定されず、例えば、4本の支持フレーム31の内側において区画された領域でも良い。
【0047】
そして、この巻取紙装着領域E1において、自動搬送装置40は、床面に配設された誘導ラインLに沿って移動する。誘導ラインLは、2本の移動ラインL1と、2本の進入ラインL2と、移動ラインL1と進入ラインL2とを結ぶ8本のコーナーラインL3とを有している。
【0048】
2本の移動ラインL1は、給紙装置11を挟んで給紙装置11が並ぶ方向に沿って平行に設けられている。2本の進入ラインL2は、巻取紙装着領域E1に進入するラインであり、給紙装置11の旋回軸35の軸方向に沿って平行に設けられている。一方の進入ラインL2は、一方の給紙装置11に巻取紙Rを装着するためのラインとなっている。一方の進入ラインL2は、一方の給紙装置11に保持された残芯Pを回収可能に、一方の給紙装置11に寄せて設けられている。また、他方の進入ラインL2は、他方の給紙装置11に巻取紙Rを装着するためのラインとなっている。他方の進入ラインL2は、他方の給紙装置11に保持された残芯Pを回収可能に、他方の給紙装置11に寄せて設けられている。また、一対の進入ラインL2の間の距離は、一方の進入ラインL2を走行する自動搬送装置40と、他方の進入ラインL2を走行する自動搬送装置40とが重なり合う距離となっている。換言すれば、一対の進入ラインL2の間の距離は、一方の進入ラインL2上を走行する自動搬送装置40と他方の進入ラインL2上を走行する自動搬送装置40とが隣接して走行不能な距離となっている。8本のコーナーラインL3は、各進入ラインL2の各端部から移動ラインL1の正逆方向に延びる湾曲した2本のラインを、4組設けて構成されている。なお、本実施例では、自動搬送装置40がコーナーラインL3を走行することで、自動搬送装置40の進行方向を変更する構成となっているが、この構成に限定されない。つまり、コーナーラインL3を省き、自動搬送装置40が所定の位置においてスピンターンを実行することで、自動搬送装置40の進行方向を変更する構成としてもよい。
【0049】
ここで、図2および図3に示すように、各進入ラインL2は、巻取紙Rが積載された自動搬送装置40が、巻取紙Rが装着される一方の給紙装置11の旋回領域E2に進入する一方で、巻取紙Rが装着されない他方の給紙装置11の旋回領域E2に進入しないように設けられている。また、巻取紙Rが積載された自動搬送装置40が巻取紙装着領域E1に進入すると、巻取紙Rが積載された自動搬送装置40は、巻取紙Rが装着される一方の給紙装置11の旋回領域E2の内側で、且つ保護カバー37の外側に位置する。このため、巻取紙Rが積載された自動搬送装置40は、一方の給紙装置11の旋回領域E2と、他方の給紙装置11の旋回領域E2との間を通過することが不能である。つまり、一対の給紙装置11の間の巻取紙装着領域E1は、自動搬送装置40に搬送される巻取紙Rが、少なくとも一方の旋回領域E2と重なり合わなければ、巻取紙装着領域E1を通過することができないような領域となっている。より具体的には、一方の給紙装置11の旋回軸35と、他方の給紙装置11の旋回軸35との間の距離Tは、巻取紙Rの直径の2倍以上3倍未満となっており、例えば、巻取紙Rの直径が1270mmの場合、「2540mm≦W<3810mm」であり、好ましくは、3500mmとなっている。
【0050】
次に、図4および図5を参照して、上記のように構成された輪転印刷機1の給紙部5における巻取紙Rの装着に関する一連の動作について説明する。巻取紙Rが積載された自動搬送装置40は、一方(図示右側)の給紙装置11に巻取紙Rを装着すべく、一方(図示右側)の進入ラインL2上に沿って走行し、巻取紙装着領域E1に進入する(S101a:搬送装置進入工程)。
【0051】
ここで、自動搬送装置40の巻取紙装着領域E1への進入前において、一方の給紙装置11は、保持アーム30に保持された残芯Pを退避位置に位置させる(S101b:旋回アーム退避工程)。退避位置は、自動搬送装置40に積載された巻取紙Rと、残芯Pを保持するアーム36の保護カバー37とが接触しない位置である。残芯Pが退避位置に位置した状態で、自動搬送装置40が巻取紙装着領域E1に進入すると、自動搬送装置40に積載された巻取紙Rは、一方の給紙装置11の旋回領域E2と重なり合う一方で、他方の給紙装置11の旋回領域E2と重なり合わない。このとき、図2に示すように、自動搬送装置40に積載された巻取紙Rの一部は、旋回軸35の軸方向から見た側面において、旋回領域E2の内側で、且つ保護カバー37の外側に位置している。
【0052】
そして、自動搬送装置40は、一方の給紙装置11の一対の支持フレーム31の間の所定の位置に到達すると走行を停止する(S102a)。このとき、自動搬送装置40が停止した所定の位置は、給紙装置11に装着された残芯Pを回収する残芯回収位置となっている。つまり、自動搬送装置40は、進入ラインL2上から残芯Pを回収することが可能となっている。
【0053】
自動搬送装置40が残芯回収位置に停止すると、一方の給紙装置11は、残芯Pを保持するアーム36を、回収装着位置に回転させる(S102bおよびS103a)。回収装着位置は、残芯Pを回収すると共に巻取紙Rを装着する位置である。ここで、回収装着位置は、退避位置に比べて、自動搬送装置40に積載された巻取紙Rに対して近い側となっている。つまり、一方の給紙装置11は、保持アーム30を退避位置から回収装着位置に回転させることで、残芯Pを保持するアーム36を、自動搬送装置40側に寄せることができる。
【0054】
この後、自動搬送装置40は、残芯Pを回収する残芯回収機構により、一対の保持アーム30によって保持された残芯Pを回収する(S103b:残芯回収工程)。そして、自動搬送装置40は、残芯Pの回収後、一方の給紙装置11へ向かって前進することで、一方の進入ラインL2から離れる(S104aおよびS104b)。一方の給紙装置11へ向かって前進した自動搬送装置40は、巻取紙Rを装着する装着位置に停止する(S105a)。装着位置は、鉛直方向において、自動搬送装置40に積載された巻取紙Rの軸心と、一対のアーム36の保護カバー37の中心とが重なる位置である。
【0055】
そして、自動搬送装置40は、積載した巻取紙Rを上昇させて(S105b)、巻取紙Rの軸心と保護カバー37の中心とを軸方向に重ね合わせる。一方の給紙装置11は、軸方向に重ね合わされた巻取紙Rを一対の保持アーム30により保持することで、巻取紙Rを装着する。
【0056】
巻取紙Rの装着後、自動搬送装置40は、一方の進入ラインL2へ向かって後退する(S106aおよびS106b)。一方の進入ラインL2に戻った自動搬送装置40は、一方の進入ラインL2上を走行して、巻取紙装着領域E1から離脱する(S107aおよびS107b)。自動搬送装置40が巻取紙装着領域E1から離脱する(S108a)と、一方の給紙装置11は、保持アーム30に装着された巻取紙Rを、S101bと同様に、退避位置に回転させる(S108b)。なお、装着された未使用の巻取紙Rが退避位置に移動すると、ウェブWを繰り出している使用中の巻取紙Rは、ウェブWの給紙に適した給紙位置に位置することになる。
【0057】
以上のように、本実施例の構成によれば、自動搬送装置40により搬送される巻取紙Rと、巻取紙Rが装着される給紙装置11の旋回領域E2とが重なり合った状態で、自動搬送装置40を巻取紙装着領域E1に進入させることができる。これにより、巻取紙Rが装着されない給紙装置11の巻取紙Rとの接触を回避しつつ、巻取紙装着領域E1を小さくすることができるため、安全性を確保しつつ、輪転印刷機1の給紙部5の装置構成をコンパクトにすることができる。
【0058】
また、本実施例の構成によれば、2本の進入ラインL2に沿って自動搬送装置40を走行させることにより、巻取紙Rが装着される給紙装置11に寄せて自動搬送装置40を走行させることができる。このため、2本の進入ラインL2を平行に設けることで、巻取紙装着領域E1を小さくすることができるため、輪転印刷機1の給紙部5の装置構成をコンパクトにすることができる。
【0059】
また、本実施例の構成によれば、一方の給紙装置11の保持アーム30の旋回軸35と、他方の給紙装置11の保持アーム30の旋回軸35との間の距離Tを、巻取紙Rの直径の2倍以上3倍未満にすることができ、これにより、巻取紙装着領域E1を好適な大きさにすることができる。
【0060】
また、本実施例の構成によれば、自動搬送装置40は、進入ラインL2上から残芯Pを回収することができるため、残芯Pを回収するための移動を省くことができる。このため、自動搬送装置40の移動を省くことができる分、巻取紙Rの装着に係る作業時間を短縮でき、作業の効率化を図ることができる。
【0061】
また、本実施例の構成によれば、自動搬送装置40の巻取紙装着領域E1への進入時において、保持アーム30の回転位置を退避位置とすることにより、自動搬送装置40により搬送される巻取紙Rと、巻取紙Rが装着される給紙装置11の保持アーム30との接触を回避させることができるため、安全性を確保することができる。
【0062】
なお、本実施例において、巻取紙装着領域E1は、自動搬送装置40に積載された巻取紙Rが、巻取紙Rが装着される一方の給紙装置11の旋回領域E2に重なり合う一方で、巻取紙Rが装着されない他方の給紙装置11の旋回領域E2に重なり合わないように設けられていた。しかしながら、この構成に限らず、図6に示す変形例1の構成としてもよい。図6は、本実施例の変形例に係る輪転印刷機の給紙部周りの概略構成図である。以下、変形例の輪転印刷機1の給紙部5について、本実施例の構成と異なる部分について説明する。
【0063】
変形例の給紙部5において、巻取紙装着領域E1は、自動搬送装置40に積載された巻取紙Rが、巻取紙Rが装着される一方の給紙装置11の旋回領域E2に重なり合うと共に、巻取紙Rが装着されない他方の給紙装置11の旋回領域E2に重なり合うように設けられている。また、この巻取紙装着領域E1には、2本の進入ラインL2が給紙装置11の旋回軸35の軸方向に沿って平行に設けられている。一方の進入ラインL2は、一方の給紙装置11に寄せて設けられ他方の進入ラインL2は、他方の給紙装置11に寄せて設けられている。
【0064】
ここで、図6に示すように、各進入ラインL2を走行する自動搬送装置40は、積載した巻取紙Rが、装着される一方の給紙装置11の旋回領域E2に進入すると共に、装着されない他方の給紙装置11の旋回領域E2に進入する。巻取紙装着領域E1に進入した巻取紙Rは、巻取紙Rが装着される一方の給紙装置11の旋回領域E2の内側で、且つ保護カバー37の外側に位置する。一方、巻取紙装着領域E1に進入した巻取紙Rは、巻取紙Rが装着されない他方の給紙装置11の旋回領域E2の内側で、且つ装着されている巻取紙Rの外側に位置する。
【0065】
なお、自動搬送装置40に積載された巻取紙Rが一対の給紙装置11の旋回領域E2に進入する前において、巻取紙Rが装着される一方の給紙装置11は、保持アーム30に保持された残芯Pを退避位置に位置させる。つまり、残芯Pの退避位置は、自動搬送装置40に積載された巻取紙Rと、残芯Pを保持するアーム36の保護カバー37とが接触しない位置である。一方で、巻取紙Rが装着されない他方の給紙装置11は、保持アーム30に保持された巻取紙Rを退避位置に位置させる。つまり、巻取紙Rの退避位置は、自動搬送装置40に積載された巻取紙Rと、アーム36に保持された巻取紙Rとが接触しない位置である。また、自動搬送装置40が巻取紙装着領域E1に進入した後において、巻取紙Rが装着されない他方の給紙装置11は、保持アーム30が旋回しないようにロックすることが好ましい。
【0066】
以上のように、変形例の構成によれば、自動搬送装置40により搬送される巻取紙Rと、巻取紙Rが装着される給紙装置11の旋回領域E2とが重なり合うと共に、巻取紙Rと、巻取紙Rが装着されない給紙装置11の旋回領域E2とが重なり合った状態で、自動搬送装置40を巻取紙装着領域E1に進入させることができる。これにより、巻取紙Rが装着されない給紙装置11の巻取紙Rとの接触を回避しつつ、巻取紙装着領域E1をさらに小さくすることができるため、安全性を確保しつつ、輪転印刷機1の給紙部5の装置構成をよりコンパクトにすることができる。
【符号の説明】
【0067】
1 輪転印刷機
5 給紙部
7 印刷部
8 ウェブパス装置
9 折機
11 給紙装置
12 インフィード装置
13 印刷装置
25 装置本体
26 紙継ぎ装置
30 保持アーム
31 支持フレーム
35 旋回軸
36 アーム
37 保護カバー
40 自動搬送装置
R 巻取紙
W ウェブ
E1 巻取紙装着領域
E2 旋回領域
P 残芯
L 誘導ライン
L1 移動ライン
L2 進入ライン
L3 コーナーライン
T 距離

【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋回軸を中心に、装着される巻取紙を周回させる旋回アームを有する少なくとも一対の給紙装置と、
前記一対の給紙装置の間に設けられ、前記旋回アームに装着する前記巻取紙を搬送可能な搬送装置が進入する巻取紙装着領域と、を備え、
前記一方の給紙装置に前記巻取紙を装着する場合、前記巻取紙装着領域へ進入する前記搬送装置に搬送される前記巻取紙は、前記一方の給紙装置の前記旋回アームにより周回する前記巻取紙の旋回領域と重なり合うことを特徴とする輪転印刷機の給紙部。
【請求項2】
前記一方の給紙装置に前記巻取紙を装着する場合、前記巻取紙装着領域へ進入する前記搬送装置に搬送される前記巻取紙は、前記他方の給紙装置の前記旋回領域と重なり合わないことを特徴とする請求項1に記載の輪転印刷機の給紙部。
【請求項3】
前記一方の給紙装置に前記巻取紙を装着する場合、前記巻取紙装着領域へ進入する前記搬送装置に搬送される前記巻取紙は、前記他方の給紙装置の前記旋回領域と重なり合い、
前記他方の給紙装置は、前記搬送装置の前記巻取紙装着領域への進入時において、前記旋回軸を中心に回転する前記旋回アームの回転位置を、前記旋回アームと前記搬送装置に積載された前記巻取紙とが接触しない退避位置とすることを特徴とする請求項1に記載の輪転印刷機の給紙部。
【請求項4】
前記一方の給紙装置の前記旋回アームの前記旋回軸と、前記他方の給紙装置の前記旋回アームの前記旋回軸との間の距離は、未使用時の前記巻取紙の直径の2倍以上3倍未満となっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の輪転印刷機の給紙部。
【請求項5】
前記巻取紙装着領域には、前記旋回軸の軸方向に延びる、前記搬送装置を誘導する誘導ラインが平行に一対設けられ、
前記一対の誘導ラインのうち、前記一方の誘導ラインは、前記一方の給紙装置へ向けて前記搬送装置を誘導し、前記他方の誘導ラインは、前記他方の給紙装置へ向けて前記搬送装置を誘導することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の輪転印刷機の給紙部。
【請求項6】
前記誘導ラインは、前記旋回アームに装着された使用済みの前記巻取紙である残芯を、前記搬送装置によって前記誘導ライン上から回収可能なように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の輪転印刷機の給紙部。
【請求項7】
前記一方の給紙装置は、前記搬送装置の前記巻取紙装着領域への進入時において、前記旋回軸を中心に回転する前記旋回アームの回転位置を、前記旋回アームと前記搬送装置に積載された前記巻取紙とが接触しない退避位置とすることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の輪転印刷機の給紙部。
【請求項8】
旋回軸を中心に、装着される巻取紙を周回させる旋回アームを有する少なくとも一対の給紙装置と、
前記一対の給紙装置の間に設けられ、前記旋回アームに装着する前記巻取紙を搬送可能な搬送装置が進入する巻取紙装着領域と、を備え、
前記巻取紙装着領域には、前記旋回軸の軸方向に延びる、前記搬送装置を誘導する誘導ラインが平行に一対設けられ、
前記一対の誘導ラインのうち、前記一方の誘導ラインは、前記一方の給紙装置へ向けて前記搬送装置を誘導し、前記他方の誘導ラインは、前記他方の給紙装置へ向けて前記搬送装置を誘導し、
前記一対の誘導ラインの間の距離は、前記一方の誘導ラインを走行する前記搬送装置と、前記他方の誘導ラインを走行する前記搬送装置とが重なり合う距離となっていることを特徴とする輪転印刷機の給紙部。
【請求項9】
前記巻取紙から送り出されるウェブを供給する請求項1ないし8のいずれか1項に記載された給紙部と、
前記給紙部から供給された前記ウェブに印刷を行う印刷部と、
前記印刷部により印刷された前記ウェブを折り畳んで裁断する折機と、を備えたことを特徴とする輪転印刷機。
【請求項10】
旋回軸を中心に、装着される巻取紙を周回させる旋回アームを有する少なくとも一対の給紙装置と、前記一対の給紙装置の間に設けられ、前記旋回アームに装着する前記巻取紙を搬送可能な搬送装置が進入する巻取紙装着領域と、を備えた輪転印刷機の給紙部に、前記巻取紙を装着する巻取紙の装着方法であって、
前記巻取紙装着領域には、前記旋回軸の軸方向に延びる、前記搬送装置を誘導する誘導ラインが平行に一対設けられ、
前記一対の誘導ラインのうち、前記一方の誘導ラインは、前記一方の給紙装置へ向けて前記搬送装置を誘導し、前記他方の誘導ラインは、前記他方の給紙装置へ向けて前記搬送装置を誘導しており、
前記一方の給紙装置に前記巻取紙を装着するにあたって、
前記一方の給紙装置の前記旋回アームの回転位置を、前記旋回アームと前記搬送装置に積載された前記巻取紙とが接触しない退避位置に位置させる旋回アーム退避工程と、
前記一方の誘導ラインに沿って誘導されながら、搬送される前記巻取紙と前記旋回アームにより周回する前記巻取紙の旋回領域とが重なり合うように、前記搬送装置を前記巻取紙装着領域に進入させる搬送装置進入工程と、
前記搬送装置によって前記一方の誘導ライン上から前記旋回アームに装着された使用済みの前記巻取紙である残芯を回収する残芯回収工程と、
前記搬送装置によって積載した前記巻取紙を前記旋回アームに装着する巻取紙装着工程と、を備えたことを特徴とする巻取紙の装着方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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