説明

輸出管理サーバ装置、輸出管理方法およびプログラム

【課題】輸出管理の取引審査を効率よく行うために有用な情報を提供する。
【解決手段】輸出管理サーバ装置200が、輸出規制の対象である商品又は役務に対して法令により定められた輸出許可の種別を示す情報が、商品又は役務の該当する法令ごと、かつ、商品又は役務の仕向地ごとに対応付けられた輸出許可マトリクスが記憶される輸出許可マトリクス記憶部286と、審査対象の取引の該非判定結果および仕向地に対応する輸出許可の種別を示す情報を、輸出許可マトリクスから読み出す適用許可情報候補読出部262とを備える。取引審査票の作成者は、適用可能許可情報候補読出部262が読み出す輸出許可の種別を参照することにより、取引審査票の作成者は、仕向地および該当項番と適用可能な輸出許可種別との対応表から、採用する輸出許可種別を読み出す必要が無くなり、負荷が軽減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸出管理サーバ装置、輸出管理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
日本から外国に商品又は役務(以下、貨物等ともいう)を輸出するにあたって、軍事利用可能な貨物等の輸出が法令等により規制されており、輸出許可申請・役務取引許可申請が必要となる場合がある。このため、貨物等を輸出するに際しては、輸出対象の貨物等が規制該当品か否かの判定を行い、その判定結果および規制該当品の仕向地と法令等とを照らし合わせて輸出許可申請等の必要性などを確認する取引審査が行われている。
ここで、輸出対象の貨物等が規制該当品か否かの判定は該非判定と呼ばれ、該非判定を効率よく行うための幾つかの技術が提案されている。例えば、特許文献1では、該非判定の際に関連法文等のガイダンスを表示する輸出管理システムが示されている。また、特許文献2では、複数の該非判定シートを備え、キーワード等の入力に基づいて該非判定シートを選択する輸出管理該非判定シート抽出システムが示されている。また、特許文献3では、該非判定を行う作業者が、過去の該非判定結果を参照しながら該非判定を行うことにより、該非判定精度の向上を図る輸出管理システムが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−36323号公報
【特許文献2】特開2007−140889号公報
【特許文献3】特許第3958264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1〜3に示されているのは該非判定に関する技術のみであり、該非判定結果と仕向地とに応じた取引審査に関する技術は示されていない。取引審査に際しては、該非判定結果と仕向地との組み合わせに応じて法令で指定されている輸出許可・役務取引許可の要否および種別を判断する必要がある。この判断作業は、取引審査を行い、取引審査票を作成する作成者にとって手間数を要する作業となっている。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、効率良く取引審査を行うことを支援する輸出管理サーバ装置、輸出管理方法およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、輸出規制の対象である商品又は役務に対して法令により定められた輸出許可の種別を示す情報が、前記商品又は役務の該当する法令ごと、かつ、前記商品又は役務の仕向地ごとに対応付けられた輸出許可マトリクスが記憶される輸出許可マトリクス記憶部と、該非判定の対象である商品又は役務に対応する前記法令を示す情報と、当該法令に対する前記商品又は役務の該非判定結果を示す情報とが対応付けられた該非判定票が記憶される該非判定票記憶部と、前記該非判定の対象である商品又は役務の仕向地を示す情報が記憶される仕向地記憶部と、前記該非判定票記憶部に記憶された前記該非判定結果と、前記仕向地記憶部に記憶された仕向地を示す情報とに対応する輸出許可の種別を示す情報を、前記輸出許可マトリクス記憶部に記憶された前記輸出許可マトリクスから読み出す適用許可情報候補読出部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、前記適用許可情報候補読出部によって輸出許可の複数種別の情報が読み出されると、当該複数種別の中から選択された輸出許可の種別の情報と、前記商品又は役務を示す情報と、前記商品又は役務の仕向地を示す情報とが含まれる取引審査票を作成する取引審査票作成部と、前記取引審査票が記憶される取引審査票記憶部と、前記取引審査票記憶部から前記取引審査票を読み出し、前記取引審査票に対する承認または非承認を示す情報の入力を受けて、前記承認または非承認を示す情報を前記取引審査票記憶部に記憶させる取引審査票承認部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、改正された法令の条項を示す情報に応じて、前記改正された法令に該当する商品又は役務を示す情報を前記該非判定票記憶部から読み出す該当輸出品候補読出部と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、前記該非判定票記憶部には、前記商品又は役務を示す情報と共に、該非判定理由を示す情報が、前記商品又は役務の該当する法令を示す情報に対応付けられて記憶され、前記該当輸出品候補読出部は、前記改正された法令の条項を示す情報に基づいて、前記商品又は役務を示す情報と共に、前記該非判定理由を示す情報を読み出すことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、商品又は役務を示す情報と、前記商品又は役務の該当する法令を示す情報との入力を受けて前記該非判定票を作成し、前記該非判定票記憶部に記憶させる該非判定票作成部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、輸出規制の対象である商品又は役務に対して法令により定められた輸出許可の種別を示す情報が、前記商品又は役務の該当する法令ごと、かつ、前記商品又は役務の仕向地ごとに対応付けられた輸出許可マトリクスが記憶される輸出許可マトリクス記憶部と、該非判定の対象である商品又は役務に対応する前記法令を示す情報と、当該法令に対する前記商品又は役務の該非判定結果を示す情報とが対応付けられた該非判定票が記憶される該非判定票記憶部と、前記該非判定の対象である商品又は役務の仕向地を示す情報が記憶される仕向地記憶部とを備えた輸出管理サーバ装置の輸出管理方法であって、前記該非判定票記憶部に記憶された前記該非判定結果と、前記仕向地記憶部に記憶された仕向地を示す情報とに対応する輸出許可の種別を示す情報を、前記輸出許可マトリクス記憶部に記憶された前記輸出許可マトリクスから読み出す適用許可情報候補読出ステップを備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、輸出規制の対象である商品又は役務に対して法令により定められた輸出許可の種別を示す情報が、前記商品又は役務の該当する法令ごと、かつ、前記商品又は役務の仕向地ごとに対応付けられた輸出許可マトリクスが記憶される輸出許可マトリクス記憶部と、該非判定の対象である商品又は役務に対応する前記法令を示す情報と、当該法令に対する前記商品又は役務の該非判定結果を示す情報とが対応付けられた該非判定票が記憶される該非判定票記憶部と、前記該非判定の対象である商品又は役務の仕向地を示す情報が記憶される仕向地記憶部とを備えたコンピュータに、前記該非判定票記憶部に記憶された前記該非判定結果と、前記仕向地記憶部に記憶された仕向地を示す情報とに対応する輸出許可の種別を示す情報を、前記輸出許可マトリクス記憶部に記憶された前記輸出許可マトリクスから読み出す適用許可情報候補読出ステップを実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
この発明によれば、輸出管理サーバ装置が、輸出規制の対象である商品又は役務に対して法令により定められた輸出許可の種別を示す情報が、商品又は役務の該当する法令ごと、かつ、商品又は役務の仕向地ごとに対応付けられた輸出許可マトリクスが記憶される輸出許可マトリクス記憶部を備え、審査対象の取引の該非判定結果および仕向地に対応する輸出許可の種別を示す情報を、輸出許可マトリクスから読み出すようにしたので、効率良く取引審査を行うことを支援することが可能となる。これにより、例えば、取引審査票の作成者は、輸出管理サーバ装置が読み出す輸出許可の種別を参照することにより、仕向地および該当項番と適用可能な輸出許可種別との対応表から、採用する輸出許可種別を読み出す必要が無くなって負荷が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態による輸出管理システム1の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態によるメニュー画面の例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態による該非判定票作成画面の例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態による法令対比表入力画面の例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態による取引審査票作成画面の例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態による品目マスタのデータ例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態による該非判定票記憶部に記憶される該非判定票のデータ例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態による顧客審査票記憶部に記憶される顧客審査票のデータ例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態による輸出令・貨物等省令対応表のデータ例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態による輸出許可マトリクスのデータ例を示す図である。
【図11】本発明の一実施形態による取引審査票記憶部に記憶される取引審査票のデータ例を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態による輸出管理サーバ装置が顧客審査、該非判定、および取引審査を行う処理手順を示す図である。
【図13】本発明の一実施形態による取引審査票作成部が、輸出許可種別の適用可否を判定する処理の流れを示す図である。
【図14】本発明の一実施形態による輸出管理サーバ装置が法改正に対応して該非判定票を更新する処理の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による輸出管理システム1の構成を示すブロック図である。輸出管理システム1は、商品又は役務の輸出管理を行うシステムであり、端末装置100−1と、端末装置100−2と、・・・端末装置100−Nと、輸出管理サーバ装置200とのコンピュータ装置を備えている。ここで、端末装置100−1と、端末装置100−2と、・・・端末装置100−Nとは、同様の構成であるため、特に区別して説明する必要がない場合には端末装置100として説明する。
【0016】
端末装置100は、ディスプレイ等の表示部と、マウスやキーボード等の入力部とを備え、輸出管理サーバ装置200からの画像を表示部に表示し、また、入力部がユーザの操作入力を受け付けると、受け付けた入力の内容を示す信号を輸出管理サーバ装置200に送信する。
【0017】
輸出管理サーバ装置200は、端末装置100から送信されるユーザの操作入力の内容を示す信号に応じて、輸出する商品又は役務が規制該当品か否かの該当・非該当の判定(以下、役務に関する該非判定については特に「役務該非判定」ともいう)や、輸出の契約先や需要者等が、定められた外国ユーザリスト等に記録されているか否かの確認(以下、「顧客審査」という)や、輸出許可申請の必要性など幾つかの事項を確認して当該取引を行うか否の最終判定(以下、「取引審査」という)などの、輸出管理に関する処理を行う。
輸出管理サーバ装置200は、通信部210と、処理項目制御部220と、該非判定部230と、役務該非判定部240と、顧客審査部250と、取引審査部260と、法令改正対応部270と、記憶部280とを備えている。
【0018】
通信部210は、ネットワークを介して端末装置100に接続されており、端末装置100との間で通信を行う。
処理項目制御部220は、通信部210を介して端末装置100にメニュー画面の画像データを送信し、端末装置100にてユーザにより選択された操作項目に応じて、該非判定部230または役務該非判定部240等に処理を行わせる。
【0019】
図2は、処理項目制御部220が送信する画像データに基づいて、端末装置100に表示されるメニュー画面の例を示す図である。同図に示される各ボタンは、輸出管理サーバ装置200によって行われる処理を選択するボタンである。例えば、ボタンaは、顧客審査を行うための顧客審査票の作成および顧客審査の実行を選択するボタンであり、ボタンbは、該非判定を行うための該非判定票の作成および該非判定の実行を選択するボタンであり、ボタンcは、役務該非判定を行うための役務該非判定票の作成および役務該非判定の実行を選択するボタンであり、ボタンdは、取引審査を行うための取引審査票の作成および取引審査の実行を選択するボタンであり、ボタンeは、法令が改正された際の該非判定票の更新等のスクリーニングを選択するボタンである。ユーザは、端末装置100上で、いずれかのボタンを選択(例えば、マウスクリック)することにより輸出管理サーバ装置200が行う処理を選択する。また、図2のメニュー画面は、顧客審査票の検索処理を
選択するボタン(「顧客審査票を照会する」)等も備えている。
【0020】
ここで、「該非判定票」とは、該非判定に関する情報の集合であり、輸出する商品を識別する情報と、輸出する商品の該当する法令を示す情報とを含む。
「役務該非判定票」とは、役務該非判定に関する情報の集合であり、輸出する役務を示す情報と、輸出する役務の該当する法令を示す情報とを含む。
「顧客審査票」とは、顧客審査に関する情報の集合であり、顧客を識別する情報と、顧客の所在国(仕向地)を示す情報と、顧客審査結果として懸念の有無を示す情報とを含む。
「取引審査票」とは、取引審査に関する情報の集合であり、輸出する商品または役務の該当する法令を示す情報と、仕向地を示す情報と、取引審査結果として輸出を行うか否かを示す情報とを含む。このうち、輸出する商品または役務の該当する法令を示す情報は、該非判定票または役務該非判定票を示す情報であってもよい。また、仕向地を示す情報は、顧客審査票を示す情報であってもよい。
【0021】
該非判定部230は、輸出する商品について、該非判定票の作成および該非判定票の承認を行う。該非判定部230は、該非判定票作成部231と、該当法令候補読出部232と、該当法令選択部233と、該非判定票承認部234とを備えている。
該非判定票作成部231は、通信部210を介して端末装置100に該非判定票作成画面の画像データを送信し、端末装置100にてユーザにより入力されたデータに基づいて、該非判定票を作成する。該非判定票作成部231は、例えば、新製品が開発された際に、開発部門の担当者であるユーザによって端末装置100に入力されるデータに基づいて、該非判定票を作成する。
【0022】
図3は、該非判定票作成部231が送信する画像データに基づいて、端末装置100が表示する該非判定票作成画面の例を示す図である。該非判定票作成画面には、該非判定票を識別する該非判定票番号の表示欄aや、該非判定申請状況の表示欄bや、該非判定申請日の入力欄cや、該非判定案件名の入力欄dや、輸出する商品の品目コードの入力欄eや、商品の品目名の入力欄fや、商品に該当する品目分類の入力欄gや、商品の該当する輸出令項番を表示する該当項番表示領域hや、商品の非該当の輸出令項番を表示する非該当項番表示領域iや、法令対比表入力ボタンj等が含まれる。
これらのうち、品目コードと品目名とが、輸出する商品を示す情報に相当する。また、該当項番表示領域に示される商品の該当する輸出令項番が、輸出する商品の該当する法令を示す情報に相当する。
【0023】
該当法令候補読出部232は、図3で説明した該非判定作成画面の品目分類の入力欄gに入力される品目分類に基づいて、商品の該当する輸出令の条項の候補を品目マスタ記憶部281から読出す。また、該当法令候補読出部232は、商品の該当する輸出令としてユーザにより選択された輸出令に応じて、商品の該当する貨物等省令の条項の候補を輸出令・貨物等省令対応表記憶部285から読出す。
【0024】
該当法令選択部233は、該当法令候補読出部232が読出した、商品の該当する輸出令の条項の候補の中から、ユーザの選択に基づいて、商品の該当する輸出令の条項を選択する。また、該当法令選択部233は、該当法令候補読出部232が読出した、商品の該当する貨物等省令の条項の候補中から、ユーザの選択に基づいて、商品の該当する貨物等省令の条項を選択する。
【0025】
図4は、該当法令選択部233が送信する画像データに基づいて、端末装置100が表示する法令対比表入力画面の例を示す図である。該非判定票作成画面(図3)の法令対比表入力ボタン(図3における符号j)が選択(クリック)されると、該当法令候補読出部232は、商品の該当する貨物等省令の条項の候補を輸出令・貨物等省令対応表285から読出し、該当法令選択部233は、商品の該当する貨物等省令の条項の候補に従って法令対比表入力画面を読出す。該当法令選択部233は、読出した法令対比表入力画面の画像データを、通信部210を介して端末装置100に送信する。
【0026】
ここで、該当法令選択部233から送信された画像データを受信した端末装置100は、法令対比表入力画面を表示し、ユーザによる該非判定等の入力を受け付ける。法令対比表入力画面には、法令対比表表示欄(図4における符号a)が含まれる。法令対比表表示欄は、商品の該当する貨物等省令の候補を示して、ユーザによる該非判定と、該非判定の根拠等のコメントとの入力を受け付ける。
該非判定票承認部234は、法令対比表入力画面にてユーザにより行われる該非判定結果を、管理部門担当者であるユーザの端末装置100に表示して、管理部門担当者による承認/非承認の選択を受け付ける。
【0027】
役務該非判定部240は、輸出する役務について、役務該非判定票の作成、および、役務該非判定票の承認を行う。役務該非判定部240は、役務該非判定票作成部241と、役務該当法令候補読出部242と、役務該当法令選択部243と、役務該非判定票承認部244とを備えている。
【0028】
役務該非判定票作成部241は、通信部210を介して端末装置100に役務該非判定票作成画面の画像データを送信し、端末装置100にてユーザにより入力されたデータに基づいて、役務該非判定票を作成する。
役務該当法令候補読出部242は、役務該非判定票作成画面の役務分類の入力欄に入力される役務分類に基づいて、役務の該当する輸出令の条項の候補を品目マスタ記憶部281から読出し、また、役務の該当する輸出令としてユーザにより選択された輸出令に応じて、役務の該当する貨物等省令の条項の候補を輸出令・貨物等省令対応表285から読出す。
【0029】
役務該当法令選択部243は、役務該当法令候補読出部242が読出した、役務の該当する輸出令の条項の候補の中から、ユーザの選択に基づいて、役務の該当する輸出令の条項を選択する。また、役務該当法令選択部243は、役務該当法令候補読出部242が読出した、役務の該当する貨物等省令の条項の候補中から、ユーザの選択に基づいて、役務の該当する貨物等省令の条項を選択する。役務該当法令選択部243は、該当法令選択部233と同様、法令対比表入力画面の画像データを端末装置100に出力し、ユーザの選択に従って、役務の該当する貨物等省令の条項を選択する。
役務該非判定票承認部244は、該非判定票承認部234と同様、法令対比表入力画面にてユーザにより行われる該非判定結果を、管理部門担当者の端末装置100に表示して、管理部門担当者による承認/非承認の選択を受け付ける。
【0030】
顧客審査部250は、商品又は役務の需要者等の顧客に対して、顧客審査票の作成、および、顧客審査票の承認を行う。顧客審査部250は、顧客審査票作成部251と顧客審査票承認部252とを備えている。
顧客審査票作成部251は、通信部210を介して端末装置100に顧客審査票作成画面の画像データを送信し、端末装置100にてユーザにより入力されたデータに基づいて、顧客審査票を作成する。
顧客審査票承認部252は、顧客審査票を管理部門担当者の端末装置100に表示して、管理部門担当者による顧客審査結果の承認/非承認の入力を受け付ける。
【0031】
取引審査部260は、商品又は役務の輸出を行う際に、取引審査票の作成、および、取引審査票の承認を行う。取引審査部260は、取引審査票作成部261と、適用許可情報候補読出部262と、適用許可情報選択部263と、取引審査票承認部264とを備えている。
【0032】
取引審査票作成部261は、通信部210を介して端末装置100に取引審査票作成画面の画像データを送信し、端末装置100にてユーザにより入力されたデータに基づいて、取引審査票を作成する。
図5は、取引審査票作成部261が送信する画像データに基づいて、端末装置100が表示する取引審査票作成画面の例を示す図である。取引審査票作成画面には、取引審査状況の表示欄aや、取引審査票を識別する取引審査票番号の入力欄bや、取引審査の元となる注文書の番号入力欄cや、この注文書の案件名の入力欄dや、顧客情報の表示領域eや、商品を輸出する際の貨物等省令の該当項番及び非該当項番の表示領域fや、役務を輸出する際の貨物等省令の該当項番および非該当項番の表示領域gや、管理部門の担当者による取引審査結果の入力欄h等が含まれる。
これらのうち、商品を輸出する際の貨物等省令の該当項番と、役務を輸出する際の貨物等省令の該当項番とが、輸出する商品または役務の該当する法令を示す情報に相当する。また、仕向地を示す情報は、表示領域eに示される顧客情報に含まれる。また、取引審査結果は、入力欄hに含まれる。
【0033】
適用許可情報候補読出部262は、商品又は役務の仕向地と、商品又は役務の該当する貨物等省令とから、商品又は役務に適用可能な輸出許可種別の候補を輸出許可マトリクス記憶部286から読出す。
適用許可情報選択部263は、適用許可情報候補読出部262が読出した、商品又は役務に適用可能な輸出許可種別の候補から、ユーザの選択に応じて、商品又は役務に適用する輸出許可種別を選択する。
取引審査票承認部264は、顧客審査票を管理部門担当者の端末装置100に表示して、管理部門担当者による取引審査票の承認/非承認の入力を受け付ける。
【0034】
法令改正対応部270は、貨物等省令が改正された場合に、改正された貨物等省令に該当する該非判定票又は役務該非判定票を選択し、該非判定票を更新する。法令改正対応部270は、該当輸出品候補読出部271と、輸出品情報振分部272と、該非判定結果法令更新部273とを備えている。
【0035】
該当輸出品候補読出部271は、改正された貨物等省令に該当する該非判定票又は役務該非判定票を選択する。
輸出品情報振分部272は、該当輸出品候補読出部271が選択した該非判定票と、該非判定票に対応する法令対比表とを、管理部門担当者の端末装置100に表示し、管理部門担当者による該非判定票の振分結果に応じて、製造部門担当者の端末装置100に表示する該非判定票を決定する。
該非判定結果法令更新部273は、輸出品情報振分部272が決定した該非判定票を、製造部門担当者の端末装置100に表示し、製造部門担当者による該非判定票の更新を受け付ける。
【0036】
記憶部280は、各種データが記憶される記憶媒体である。記憶部280は、品目マスタ記憶部281と、該非判定票記憶部282と、役務該非判定票記憶部283と、顧客審査票記憶部284と、輸出令・貨物等省令対応表記憶部285と、輸出許可マトリクス記憶部286と、取引審査票記憶部287と、一時記憶部288とを備えている。
【0037】
品目マスタ記憶部281には、商品の品目分類又は役務の役務分類と、商品又は役務の該当する可能性のある輸出令との対応表である品目マスタが記憶されている。
図6は、品目マスタ記憶部281に記憶される品目マスタのデータ例を示す図である。品目マスタでは、商品の品目分類又は役務の役務分類毎の行に、商品又は役務の該当する可能性のある輸出令が示されている。
【0038】
該非判定票記憶部282には、該非判定票が記憶されている。図7は、該非判定票記憶部282に記憶される該非判定票のデータ例を示す図である。該非判定票記憶部282には、各行が該非判定票に対応する表形式にて該非判定票が記憶されており、各行には、該非判定票を識別する該非判定番号、商品の品目コード、商品の品目名、商品の品目分類、該非判定に対する承認審査状況、承認審査の申請日など、該非判定票の各情報や、法令対比表画面から入力される貨物等省令の判定結果や、判定の根拠を含むコメントや、各行に通し番号で付される項番などの情報が含まれる。
【0039】
役務該非判定票記憶部283には、役務該非判定票が記憶されている。役務該非判定票記憶部283には、各行が役務該非判定票に対応する表形式にて役務該非判定票が記憶されており、各行には、役務該非判定票の各情報や、法令対比表画面から入力される貨物等省令の判定結果や、判定の根拠を含むコメントや、各行に通し番号で付される項番などの情報が含まれる。
【0040】
顧客審査票記憶部284には、顧客審査票が記憶されている。図8は、顧客審査票記憶部284に記憶される顧客審査票のデータ例を示す図である。顧客審査票記憶部284には、各行が顧客審査票に対応する表形式で顧客審査票が記憶されており、各行には、顧客審査票を識別する顧客審査票番号、顧客を識別する顧客コード、顧客名、顧客の所在国、顧客審査の審査状況、顧客審査の申請日、顧客審査の完了日、顧客審査結果など、顧客審査票の各情報や、各行に通し番号で付される項番などの情報が含まれる。
【0041】
輸出令・貨物等省令対応表記憶部285には、輸出令と貨物等省令との対応関係を示す輸出令・貨物等省令対応表が記憶されている。
図9は、輸出令・貨物等省令対応表記憶部285に記憶される輸出令・貨物等省令対応表のデータ例を示す図である。輸出令・貨物等省令対応表の各行には、輸出令の項番と、その輸出令の項番に対応付けられる貨物等省令の項番とが含まれている。
【0042】
輸出許可マトリクス記憶部286には、商品又は役務に適用可能な輸出許可種別が貨物等省令ごと、かつ、仕向地ごとに示される輸出許可マトリクスが記憶されている。図10は、輸出許可マトリクス記憶部286に記憶される輸出許可マトリクスのデータ例を示す図である。輸出許可マトリクスの各行には、輸出令の項番及び貨物等省令の項番の組み合わせと、仕向地の国名と、輸出許可種別との情報が含まれており、貨物等省令の当該項番に該当する商品を、当該仕向地に輸出する場合に適用可能な輸出許可種別を示している。同図の「一般」は一般包括許可を適用可能であることを示し、「特定」は、特定包括許可を適用可能であることを示し、「−」は、個別許可が必要であることを示す。また、輸出許可マトリクス記憶部286には、特例に関する適用条件も同様に記憶されている。
【0043】
取引審査票記憶部287には、取引審査票が記憶されている。図11は、取引審査票記憶部287に記憶される取引審査票のデータ例を示す図である。取引審査票記憶部287には、各行が取引審査票に対応する表形式で取引審査票が記憶されており、各行には、取引審査票を識別する取引審査票番号、取引の元となる注文書の番号など、取引審査票の各情報や、各行に通し番号で付される項番などの情報が含まれている。
一時記憶部288は、商品又は役務の該当する法令の項番や、仕向地の情報など、該非判定部230等の各部が処理を行う際に必要なデータを一時的に保存するワーキングメモリである。
【0044】
次に、輸出管理サーバ装置200が顧客審査、該非判定、および取引審査を行う処理手順について、図12を用いて説明する。以下では、商品を輸出する場合について説明するが、役務を輸出する場合についても、輸出管理サーバ装置200は同様の処理を行う。
需要者等の顧客からの引合いを受け、ユーザが端末装置100に表示されるメニュー画面から「顧客審査票を作成する」(図2のボタンa)を選択すると、顧客審査票作成部251が通信部210を介して端末装置100に顧客審査票作成画面の画像データを送信し、端末装置100が顧客審査票作成画面を表示する。ユーザが、顧客審査票作成画面の入力欄にデータを入力すると、顧客審査票作成部251は、入力されたデータに基づいて顧客審査票を作成し、作成した顧客審査票を顧客審査票記憶部284に書き込む(ステップS11)。
【0045】
顧客審査票が作成された後、ユーザが端末装置100にて顧客審査票の承認申請処理を行うと、顧客審査票承認部252が、作成された顧客審査票を管理部門担当者の端末装置100に表示して、管理部門担当者による承認処理操作を受け付ける。顧客審査票承認部252は、承認処理操作に基づいて顧客審査票記憶部284の顧客審査票を更新する(ステップS12)。
【0046】
また、新たな商品が開発され、ユーザが端末装置100に表示されるメニュー画面から「該非判定票を作成する」(図2のボタンb)を選択すると、該非判定票作成部231が通信部210を介して端末装置100に該非判定票作成画面の画像データを送信し、端末装置100が該非判定票作成画面を表示する。ユーザが、該非判定票作成画面の入力欄にデータを入力すると、該非判定票作成部231は、入力されたデータを、予め記憶するテンプレートに埋め込むことにより該非判定票を生成し、生成した該非判定票を該非判定票記憶部282に書き込む(ステップS21)。
【0047】
該非判定票が作成された後、ユーザが端末装置100にて該非判定票の承認申請処理を行うと、該非判定票承認部234が、作成された該非判定票を管理部門担当者の端末装置100に表示して、管理部門担当者による承認処理操作を受け付ける。該非判定票承認部234は、承認処理操作に基づいて該非判定票記憶部282の該非判定票を更新する(ステップS22)。
【0048】
また、顧客審査票と該非判定票が作成された後、顧客との具体的な契約に基づいて、ユーザが端末装置100に表示されるメニュー画面から「取引審査票を作成する」(図2のボタンd)を選択すると、取引審査票作成部261は、取引審査票を作成する(ステップS31)。具体的には、まず、取引審査票作成部261が通信部210を介して端末装置100に取引審査票作成画面を表示する(ステップS311)。
【0049】
取引審査票作成画面の入力欄に、ユーザが、仕向地の入力、および、契約に係る商品の該非判定票の指定を含む入力を行うと(ステップS312)、取引審査票作成部261は、ユーザによって入力されるデータを、一時記憶部288に書き込む。そして、取引審査票作成部261は、一時記憶部288に書き込まれたユーザの入力に基づいて、対象商品が法令該当品か否かを判定する(ステップS313)。ここで、取引審査票作成部261が、対象商品が法令該当品でないと判定すれば(ステップS313:NO)、ステップS318に進む。
【0050】
ステップS313において、取引審査票作成部261が、対象商品が法令該当品であると判定すれば(ステップS313:YES)、取引審査票作成部261は、適用許可情報候補選択部に、入力された仕向地と、該非判定票に基づいて判定される、対象商品の該当する貨物等省令の項番とを、適用許可情報候補読出部262に出力する。適用許可情報候補読出部262は、取引審査票作成部261から出力される、仕向地と該当項番とに基づいて、輸出許可マトリクスを検索し(ステップS314)、仕向地と該当項番とに対応する輸出許可種別を読み出すことにより、対象の取引において適用可能な輸出許可種別の候補を輸出許可マトリクス記憶部286から読出す(ステップS315)。
【0051】
適用許可情報候補読出部262は、読出した候補を取引審査票作成部261に出力し、取引審査票作成部261は、適用許可情報候補読出部262から出力された輸出許可種別の候補を、通信部210を介して端末装置100に送信する。端末装置100は、輸出許可種別の候補を受信して取引審査票作成画面上に表示する(ステップS316)。ユーザが、表示された輸出許可種別の候補の中から、対象の取引において採用する輸出許可種別を指定すると、指定された輸出許可種別は取引審査票作成部261に送信される(ステップS317)。
【0052】
ユーザが、取引審査票作成画面の他の入力欄にもデータを入力し(ステップS318)、起案ボタンを押下すると(ステップS319)、取引審査票作成部261は、仕向地と顧客審査票との整合性チェック等のエラーチェックを行い(ステップS320)、チェック結果を表示する(ステップS321)。以上により、取引審査票が作成される。
【0053】
取引審査票が作成された後、ユーザが端末装置100にて取引審査票の承認申請処理を行うと、取引審査票承認部264が、作成された取引審査票を管理部門担当者の端末装置100に表示して、管理部門担当者による承認処理操作を受け付ける。取引審査票承認部264は、承認処理操作に基づいて取引審査票記憶部287の取引審査票を更新する(ステップS33)。
【0054】
次に、取引審査票作成部261が、輸出許可種別の適用可否を判定する処理の流れについて、図13を用いて説明する。ユーザが端末装置100に表示された取引審査票作成画面上で該非判定票を選択すると、取引審査票作成部261は、選択された該非判定票を該非判定票記憶部282から読み出して一時記憶部288に書き込む(ステップS41)。
取引審査票作成部261は、一時記憶部288の該非判定票から、輸出令の該当項番を読み出し、端末装置100に表示する(ステップS42)。
【0055】
ユーザが、端末装置100にて、輸出令の項番の中から、対象の商品の該当項番を選択すると、取引審査票作成部261は、選択された該当項番に対応する貨物等省令の項番を、輸出令・貨物等省令対応表記憶部285から読み出し(ステップS43)、輸出令の該当項番および貨物等省令の該当項番と、仕向地との組み合わせに適用可能な輸出許可種別を読み出し、読み出した輸出許可種別を端末装置100に表示する。ユーザが端末装置100にて採用する輸出許可種別を選択すると(ステップS44)、取引審査票作成部261は、選択された内容を反映させた取引審査票を作成し、取引審査票記憶部287に書き込む。
【0056】
次に、輸出管理サーバ装置200が法改正に対応して該非判定票を更新する処理の流れについて、図14を用いて説明する。法改正が行われ、管理部門の担当者が端末装置100に表示されるメニュー画面から「スクリーニングを実行する」(図2のボタンe)を選択すると、法令改正対応部270は、該非判定票および役務該非判定票を更新する処理を開始する。なお、以下では、該非判定票を更新する処理について説明するが、法令改正対応部270は、役務該非判定票についても同様に更新する。
【0057】
管理部門の担当者が、改正された貨物等省令の項番を入力すると(ステップS51)、該当輸出品候補読出部271は、入力された項番が、該当項番または非該当項番として記載されている該非判定票(改正された項番が該当項番となる可能性のある商品の該非判定票)を全て読み出し、読み出した該非判定票の一覧を端末装置100に表示する(ステップS52)。
【0058】
図7で説明したように、該非判定票は、該非判定の根拠を含むコメントが記載されたコメント欄を含んでいる。管理部門の担当者は、端末装置100にて、該非判定票の法令対比表入力画面を閲覧して、このコメントを確認でき、コメントに基づいて、法改正後の該非を判定し得る。例えば、図4の法令対比表入力画面において、条項欄bに示される法令の条件「三一・八ギガヘルツ超・・・」の条件が、「二六・八ギガヘルツ超・・・」に改正された場合、コメント欄cを参照して、対象商品が分析する周波数は30ギガヘルツのため、非該当から該当に変わったと判定できる。管理部門の担当者は、該非判定し得る該非判定票について、法令対比表入力画面の判定欄を更新する。該当輸出品候補読出部271は、管理部門の担当者によって更新された判定欄の情報を、該非判定結果法令更新部273に出力し、該非判定結果法令更新部273は、該当輸出品候補読出部271から出力される、管理部門の担当者によって更新された判定欄の情報に基づいて、該非判定票記憶部282の該非判定票を更新する。
【0059】
また、管理部門の担当者は、コメントからは該非判定できない該非判定票を、端末装置100上で選択する(ステップS53)。該当輸出品候補読出部271は選択された該非判定票を示す情報を輸出品情報振分部272に出力し、輸出品情報振分部272は、選択された該非判定票を、製造部門の担当者であるユーザの端末装置100に表示する(ステップS54)。図12のステップS21と同様に、該非判定票作成部231が、製造部門の担当者の入力に基づいて該非判定票を作成し直し、図12のステップS22と同様に、該非判定票承認部234が、該非判定票の承認処理を行う。その後、該非判定結果法令更新部273は、承認処理の完了した該非判定票について、該非判定票記憶部282の該非判定票を更新する。
【0060】
以上のように、輸出管理サーバ装置200は、取引審査票の作成時に、仕向地と該当項番に基づいて決定される適用可能な輸出許可種別を出力するので、取引審査票の作成者であるユーザは、この適用可能な輸出許可種別のいずれかを選択することにより、当該取引に採用する輸出許可種別を決定できる。これにより、ユーザは、仕向地および該当項番と適用可能な輸出許可種別との対応表から、採用する輸出許可種別を読み出す必要が無くなり、ユーザの負荷を軽減できる、さらには、対応表の読み間違えによる誤判定を防止できる。
また、輸出管理サーバ装置200は、法令改正時に、改正された項番が該当項番となる可能性のある商品の該非判定票を選択して表示するので、ユーザの該非判定票を選択する負荷を軽減でき、さらには、該非判定票の選択漏れを防止できる。
【0061】
なお、上述したように、輸出管理サーバ装置200は、コンピュータがプログラムを実行することにより実現できる。例えば、輸出管理サーバ装置の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0062】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0063】
1 輸出管理システム
100 端末装置
200 輸出管理サーバ装置
210 通信部
220 処理項目制御部
230 該非判定部
231 該非判定票作成部
232 該当法令候補読出部
233 該当法令選択部
234 該非判定票承認部
240 役務該非判定部
241 役務該非判定票作成部
242 役務該当法令候補読出部
243 役務該当法令選択部
244 役務該非判定票承認部
250 顧客審査部
251 顧客審査票作成部
252 顧客審査票承認部
260 取引審査部
261 取引審査票作成部
262 適用許可情報候補読出部
263 適用許可情報選択部
264 取引審査票承認部
270 法令改正対応部
271 該当輸出品候補読出部
272 輸出品情報振分部
273 該非判定結果法令更新部
280 記憶部
281 品目マスタ記憶部
282 該非判定票記憶部
283 役務該非判定票記憶部
284 顧客審査票記憶部
285 輸出令・貨物等省令対応表記憶部
286 輸出許可マトリクス記憶部
287 取引審査票記憶部
288 一時記憶部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸出規制の対象である商品又は役務に対して法令により定められた輸出許可の種別を示す情報が、前記商品又は役務の該当する法令ごと、かつ、前記商品又は役務の仕向地ごとに対応付けられた輸出許可マトリクスが記憶される輸出許可マトリクス記憶部と、
該非判定の対象である商品又は役務に対応する前記法令を示す情報と、当該法令に対する前記商品又は役務の該非判定結果を示す情報とが対応付けられた該非判定票が記憶される該非判定票記憶部と、
前記該非判定の対象である商品又は役務の仕向地を示す情報が記憶される仕向地記憶部と、
前記該非判定票記憶部に記憶された前記該非判定結果と、前記仕向地記憶部に記憶された仕向地を示す情報とに対応する輸出許可の種別を示す情報を、前記輸出許可マトリクス記憶部に記憶された前記輸出許可マトリクスから読み出す適用許可情報候補読出部と、
を備えることを特徴とする輸出管理サーバ装置。
【請求項2】
前記適用許可情報候補読出部によって輸出許可の複数種別の情報が読み出されると、当該複数種別の中から選択された輸出許可の種別の情報と、前記商品又は役務を示す情報と、前記商品又は役務の仕向地を示す情報とが含まれる取引審査票を作成する取引審査票作成部と、
前記取引審査票が記憶される取引審査票記憶部と、
前記取引審査票記憶部から前記取引審査票を読み出し、前記取引審査票に対する承認または非承認を示す情報の入力を受けて、前記承認または非承認を示す情報を前記取引審査票記憶部に記憶させる取引審査票承認部と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の輸出管理サーバ装置。
【請求項3】
改正された法令の条項を示す情報に応じて、前記改正された法令に該当する商品又は役務を示す情報を前記該非判定票記憶部から読み出す該当輸出品候補読出部と、
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の輸出管理サーバ装置。
【請求項4】
前記該非判定票記憶部には、前記商品又は役務を示す情報と共に、該非判定理由を示す情報が、前記商品又は役務の該当する法令を示す情報に対応付けられて記憶され、
前記該当輸出品候補読出部は、前記改正された法令の条項を示す情報に基づいて、前記商品又は役務を示す情報と共に、前記該非判定理由を示す情報を読み出す
ことを特徴とする請求項3に記載の輸出管理サーバ装置。
【請求項5】
商品又は役務を示す情報と、前記商品又は役務の該当する法令を示す情報との入力を受けて前記該非判定票を作成し、前記該非判定票記憶部に記憶させる該非判定票作成部と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項4に記載の輸出管理サーバ装置。
【請求項6】
輸出規制の対象である商品又は役務に対して法令により定められた輸出許可の種別を示す情報が、前記商品又は役務の該当する法令ごと、かつ、前記商品又は役務の仕向地ごとに対応付けられた輸出許可マトリクスが記憶される輸出許可マトリクス記憶部と、該非判定の対象である商品又は役務に対応する前記法令を示す情報と、当該法令に対する前記商品又は役務の該非判定結果を示す情報とが対応付けられた該非判定票が記憶される該非判定票記憶部と、前記該非判定の対象である商品又は役務の仕向地を示す情報が記憶される仕向地記憶部とを備えた輸出管理サーバ装置の輸出管理方法であって、
前記該非判定票記憶部に記憶された前記該非判定結果と、前記仕向地記憶部に記憶された仕向地を示す情報とに対応する輸出許可の種別を示す情報を、前記輸出許可マトリクス記憶部に記憶された前記輸出許可マトリクスから読み出す適用許可情報候補読出ステップを備えることを特徴とする輸出管理方法。
【請求項7】
輸出規制の対象である商品又は役務に対して法令により定められた輸出許可の種別を示す情報が、前記商品又は役務の該当する法令ごと、かつ、前記商品又は役務の仕向地ごとに対応付けられた輸出許可マトリクスが記憶される輸出許可マトリクス記憶部と、該非判定の対象である商品又は役務に対応する前記法令を示す情報と、当該法令に対する前記商品又は役務の該非判定結果を示す情報とが対応付けられた該非判定票が記憶される該非判定票記憶部と、前記該非判定の対象である商品又は役務の仕向地を示す情報が記憶される仕向地記憶部とを備えたコンピュータに、
前記該非判定票記憶部に記憶された前記該非判定結果と、前記仕向地記憶部に記憶された仕向地を示す情報とに対応する輸出許可の種別を示す情報を、前記輸出許可マトリクス記憶部に記憶された前記輸出許可マトリクスから読み出す適用許可情報候補読出ステップを実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−192041(P2011−192041A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−57901(P2010−57901)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(000102728)株式会社エヌ・ティ・ティ・データ (438)