説明

輸送プラン提示装置、制御方法、及びプログラム

【課題】物資を輸送するための輸送プランを提示すること。
【解決手段】項目選択部109と、容器情報選択部110と、新容器情報定義部111と、容器情報割当部112と、容器情報割当部112が全ての輸送期限の項目に対して容器の情報を割り当てるまでの間に、新容器情報定義部111が定義した容器の情報の数を、各輸送先へ各輸送期限までに物資を輸送するために必要な容器の最小数として提示する輸送プランを生成する輸送プラン生成部116と、輸送プラン生成部116が生成した輸送プランを示すデータを出力する輸送プランデータ出力部117とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輸送プラン提示装置、制御方法、及びプログラムに関する。特に本発明は、物資を輸送するための輸送プランを提示する輸送プラン提示装置、当該輸送プラン提示装置を制御する制御方法、並びに当該輸送プラン提示装置用のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
機械の多くは、顧客に納品された後、定期的に点検が実施され、その際に部品が消耗している場合、その部品の交換を行っている。そして、定期点検時に交換することになるような部品は、その点検の種類によって大体決まっている。そこで、メンテナンス業者は、定期点検に際し、その点検で交換する可能性のある全ての部品をコンテナに収納して、機械が使用されている各プラントへ輸送している。ところが、実際には、点検してみると、交換する必要がない部品も存在する。その場合、交換されなかった対象の新しい部品は、各プラントで保管してもらわなければならず、不良在庫となってしまう。
【0003】
このような問題を解決するためには、交換することになりそうな部品を予めリストアップしておき、不要な部品を輸送しないようにする、といった方法が考えられる。ところが、そのような方法を採った場合には、実際に点検してみてリストアップされていない部品を交換しなければならない場合、その部品を改めて輸送しなければならず、点検の期日に遅れが生じる虞がある。
【0004】
そこで、機械の定期点検で使用される部品等を輸送するには、プラントで不良在庫を抱えたり、必要な部品が不足したりしない効率的な輸送手順を採用しなければならない。そのような輸送手順としては、例えば、定期点検で交換する可能性のある全ての部品をコンテナに収納して、部品を保管している拠点の倉庫から各プラントへ輸送し、定期点検で使用されなかった部品を、コンテナに収納したまま拠点へ返送するといった方法が考えられる(図24(a)参照。)。この輸送手順では、定期点検で交換する可能性のある全ての部品が輸送されるので、必要な部品が不足する虞がない。また、この輸送手順では、定期点検で使用されなかった部品を拠点へ返送するので、各プラントで不良在庫を抱えることがない。
【0005】
また、別の輸送手順としては、例えば、複数のプラントにおける機械の定期点検の期日が離れている場合、全てのプラントで定期点検を実施するのに十分な部品を大きいコンテナに収納して、定期点検の期日が早いプラントから順に巡回するように輸送し、全てのプラントへ輸送し終えた後に、定期点検で使用されなかった部品を、コンテナに収納したまま拠点へ返送するといった方法が考えられる(図24(b)参照。)。この輸送手順では、上記のように輸送手順の利点に加え、必要なコンテナの数を抑えることができるという利点がある。
【0006】
また、別の輸送手順としては、例えば、複数のプラントにおける機械の定期点検の期日が離れている場合、一のプラントで定期点検を実施するのに十分な部品を小さいコンテナに収納して、定期点検の期日が早いプラントから順に巡回するように輸送し、全てのプラントへ輸送し終えた後に、定期点検で使用されなかった部品を、コンテナに収納したまま拠点へ返送するといった方法が考えられる。その際、この輸送手順では、プラントで定期点検を終えると、コンテナを次のプラントへ輸送すると同時に、定期点検で使用されて不足している部品を、拠点から次のプラントへ個別に補充する(図24(c)参照。)。この輸送手順では、上記のように2つの輸送手順の利点に加え、小さいコンテナで運用することができるという利点がある。
【0007】
ところで、定期点検すべき機械は、世界中に散在する多数のプラントで使用されている。そして、各プラントで使用されている機械の定期点検の時期は、バラバラである。そこで、上記のような輸送手順を採用する場合には、各定期点検の時期までに各プラントへコンテナを輸送するにあたり、各コンテナの無駄な移動がないように計画されなければならない。
【0008】
例えば、輸送車両の集配計画を作成するシステムとしては、情報通信ネットワークを介して、貨物の配達注文主である顧客のコンピュータから受信したデータであって、配達すべき貨物の内容、集荷元、及び配達先に関する情報を含む配達注文データを記憶するための配達注文データベースと、配車計画の対象となる各輸送車両に関する車両データが記憶された車両データベースとを備えた配車計画システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このシステムでは、配達注文データベース及び車両データベースを参照して、各配達注文データに係る配達を受け持つ輸送車両を決定し、決定した各輸送車両について、一又は複数の集配先、各集配先での集配貨物、各集配先への到着予定時刻、及び走行経路に関する情報を含む集配計画を作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3416635号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に記載の配車計画システムでは、配達注文データベース及び車両データベースを参照して、各配達注文データに係る配達を受け持つ輸送車両を決定する。その際、参照される車両データベースには、配車計画の対象となる各輸送車両に関する車両データが記憶されている。したがって、このシステムで採られている方法は、複数の車両を予め用意しておき、その中からいくつかの車両を貨物の輸送に使用する方法と言える。この方法を用いて上記のように定期点検に用いる部品を輸送するには、各プラントで使用されている機械の定期点検の期日に間に合うように、予め用意された複数のコンテナの中から、いくつかのコンテナを使用して部品を輸送すればよいことになる。しかしながら、この方法では、予めコンテナを多めに用意しなければならないので、初期導入費用が高くなってしまう。また、この方法では、予め用意された複数のコンテナのうち、部品の輸送に一度も使用されなかったコンテナの維持費用が無駄になってしまう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によると、物資を輸送するための輸送プランを提示する輸送プラン提示装置であって、複数の各輸送先についてそれぞれ定められた輸送期限の項目のうち、当該輸送期限までに対象の輸送先に物資を輸送するための容器の情報が割り当てられていない項目であって、最も早い輸送期限の項目を選択する項目選択部と、項目選択部が選択した項目における輸送期限の時点において、当該輸送期限よりも前の他の輸送期限の項目に割り当てられた容器の情報のうち、使用し得る状態にある一の容器の情報を選択する容器情報選択部と、容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、新たな一の容器の情報を定義する新容器情報定義部と、容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができた場合、当該一の容器の情報を、項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当て、容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、新容器情報定義部が定義した新たな一の容器の情報を、項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当てる容器情報割当部と、容器情報割当部が全ての輸送期限の項目に対して容器の情報を割り当てるまでの間に、新容器情報定義部が定義した容器の情報の数を、各輸送先へ各輸送期限までに物資を輸送するために必要な容器の最小数として提示する輸送プランを生成する輸送プラン生成部と、輸送プラン生成部が生成した輸送プランを示すデータを出力する輸送プランデータ出力部とを備える。
【0012】
容器情報割当部が全ての輸送期限の項目に対して容器の情報を割り当てるまでの間に、新容器情報定義部が定義した全ての容器を示す各情報を、輸送期限の各項目に対して割り当て直した場合に、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出するか、予め定められた計算時間内で可能な限りのパターンを算出する割当パターン算出部と、割当パターン算出部が算出した割り当てのパターン毎に、容器を各輸送先へ輸送するために必要な費用に基づいて、全ての容器を輸送するのに必要な費用をそれぞれ算出する費用算出部とを更に備え、輸送プラン生成部は、割当パターン算出部が算出した割り当ての各パターンのうち、費用算出部が算出した費用が最も安い割り当てのパターンを、容器の輸送にかかる費用が最も安い輸送手順として更に提示し、当該割り当てのパターンについて費用算出部が算出した費用を、当該輸送手順で容器を輸送した場合にかかる費用として更に提示する輸送プランを生成してよい。
【0013】
容器情報選択部は、ある輸送先へ物資を輸送するのに容器が使用されてから、別の輸送先へ当該容器を使用して物資を輸送することができるようになるまでにかかる、当該容器を使用することができない期間が定められている場合、当該期間に基づいて、使用し得る状態にある一の容器の情報を選択してよい。
【0014】
割当パターン算出部は、容器を使用することができない期間に基づいて、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出してよい。
【0015】
項目選択部は、輸送期限の項目毎に輸送すべき物資の種類が定められている場合、同じ種類の輸送すべき物資が定められている輸送期限の項目について、輸送期限までに対象の輸送先に当該種類の物資を輸送するための容器の情報が割り当てられていない項目であって、最も早い輸送期限の項目を選択し、容器情報選択部は、輸送すべき物資の種類毎に使用すべき容器の種類が定められている場合、項目選択部が選択した項目における輸送期限の時点において、当該輸送期限の項目に対して定められている種類の物資を輸送するのに使用すべき種類の容器であって、当該輸送期限よりも前の他の輸送期限の項目に割り当てられた容器の情報のうち、使用し得る状態にある一の容器の情報を選択し、新容器情報定義部は、容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、当該選択することができなかった容器の種類と同じ種類の新たな一の容器の情報を定義し、輸送プラン生成部は、容器情報割当部が全ての輸送期限の項目に対して容器の情報を割り当てるまでの間に、新容器情報定義部が定義した使用すべき種類の容器の情報の数を、各輸送先へ各輸送期限までに所定の種類の物資を輸送するために必要な種類の容器の最小数として提示する輸送プランを生成してよい。
【0016】
費用算出部は、容器を各輸送先へ輸送する輸送手順に更に基づいて、全ての容器を輸送するのに必要な費用を算出し、輸送プラン生成部は、割当パターン算出部が算出した割り当ての各パターンのうち、費用算出部が輸送手順に基づいて算出した費用が最も安い割り当てのパターンを、当該輸送手順による容器の輸送にかかる費用が最も安い輸送手順として更に提示し、当該割り当てのパターンについて費用算出部が算出した費用を、当該輸送手順で容器を輸送した場合にかかる費用として更に提示する輸送プランを生成してよい。
【0017】
本発明の第2の形態によると、物資を輸送するための輸送プランを提示する輸送プラン提示装置を制御する制御方法であって、複数の各輸送先についてそれぞれ定められた輸送期限の項目のうち、当該輸送期限までに対象の輸送先に物資を輸送するための容器の情報が割り当てられていない項目であって、最も早い輸送期限の項目を選択する項目選択段階と、項目選択段階において選択された項目における輸送期限の時点において、当該輸送期限よりも前の他の輸送期限の項目に割り当てられた容器の情報のうち、使用し得る状態にある一の容器の情報を選択する容器情報選択段階と、容器情報選択段階において使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、新たな一の容器の情報を定義する新容器情報定義段階と、容器情報選択段階において使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができた場合、当該一の容器の情報を、項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当て、容器情報選択段階において使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、新容器情報定義部が定義した新たな一の容器の情報を、項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当てる容器情報割当段階と、容器情報割当段階において全ての輸送期限の項目に対して容器の情報を割り当てるまでの間に、新容器情報定義段階において定義された容器の情報の数を、各輸送先へ各輸送期限までに物資を輸送するために必要な容器の最小数として提示する輸送プランを生成する輸送プラン生成段階と、輸送プラン生成段階において生成された輸送プランを示すデータを出力する輸送プランデータ出力段階とを備える。
【0018】
本発明の第3の形態によると、物資を輸送するための輸送プランを提示する輸送プラン提示装置用のプログラムであって、輸送プラン提示装置を、複数の各輸送先についてそれぞれ定められた輸送期限の項目のうち、当該輸送期限までに対象の輸送先に物資を輸送するための容器の情報が割り当てられていない項目であって、最も早い輸送期限の項目を選択する項目選択部、項目選択部が選択した項目における輸送期限の時点において、当該輸送期限よりも前の他の輸送期限の項目に割り当てられた容器の情報のうち、使用し得る状態にある一の容器の情報を選択する容器情報選択部、容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、新たな一の容器の情報を定義する新容器情報定義部、容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができた場合、当該一の容器の情報を、項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当て、容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、新容器情報定義部が定義した新たな一の容器の情報を、項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当てる容器情報割当部、容器情報割当部が全ての輸送期限の項目に対して容器の情報を割り当てるまでの間に、新容器情報定義部が定義した容器の情報の数を、各輸送先へ各輸送期限までに物資を輸送するために必要な容器の最小数として提示する輸送プランを生成する輸送プラン生成部、輸送プラン生成部が生成した輸送プランを示すデータを出力する輸送プランデータ出力部として機能させる。
【0019】
なおまた、上記のように発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
【発明の効果】
【0020】
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、輸送プランとして、各輸送先へ各輸送期限までに物資を輸送するために必要な容器の最小数を提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】一実施形態に係る輸送プラン提示装置100の利用環境の一例を示す図である。
【図2】輸送プラン提示装置100のブロック構成の一例を示す図である。
【図3】日程データ入力受付部108が入力を受け付ける定期点検の日程を示すデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図4】日程データ格納部101に格納される定期点検の日程を示すデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図5】日程データ格納部101に格納される定期点検の日程を示すデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図6】日程データ格納部101に格納される定期点検の日程を示すデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図7】割当日程データ格納部102に格納される割り当てのパターンを示すデータの一例をテーブル形式で示すデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図8】割当日程データ格納部102に格納される割り当てのパターンを示すデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図9】割当日程データ格納部102に格納される割り当てのパターンを示すデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図10】割当日程データ格納部102に格納される割り当てのパターンを示すデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図11】割当日程データ格納部102に格納される割り当てのパターンを示すデータの一例をテーブル形式で示す図である。
【図12】定義済容器情報格納部103に格納される情報の一例をテーブル形式で示す図である。
【図13】義済容器情報格納部103に格納される情報の一例をテーブル形式で示す図である。
【図14】割当パターン情報格納部104に格納される情報の一例をテーブル形式で示す図である。
【図15】小容器輸送費情報格納部105が格納している情報の一例をテーブル形式で示す図である。
【図16】大容器輸送費情報格納部106が格納している情報の一例をテーブル形式で示す図である。
【図17】容器保管費情報格納部107が格納している情報の一例をテーブル形式で示す図である。
【図18】メンテナンス業者が輸送プラン提示装置100を利用して輸送プランを得るにあたり、ディスプレイ200に最初に表示される画面500の一例を示す図である。
【図19】輸送プランデータ出力部117が出力する画面600の一例を示す図である。
【図20】輸送プランデータ出力部117が出力する画面600の一例を示す図である。
【図21】輸送プラン提示装置100が必要なコンテナの最小数を提示する輸送プランを提示する動作フローの一例を示す図である。
【図22】輸送プラン提示装置100が所定の輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用を更に提示する輸送プランを提示する動作フローの一例を示す図である。
【図23】輸送プラン提示装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図24】輸送手順の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0023】
図1は、一実施形態に係る輸送プラン提示装置100の利用環境の一例を示す。輸送プラン提示装置100は、ガスタービンの部品を輸送するための輸送プランを提示するコンピュータである。世界各地のプラントで使用されているガスタービンは、メンテナンス業者によって定期的に点検される。メンテナンス業者は、ガスタービンを点検するにあたり、消耗している部品を交換する。定期点検で交換するための部品は、通常、メンテナンス業者の倉庫に保管されている。そこで、メンテナンス業者は、部品を保管している倉庫を拠点として、定期点検を実施すべきガスタービンが使用されている各プラントへ、定期点検で交換すべき必要な部品を効率的に輸送する必要がある。
【0024】
輸送プラン提示装置100は、ガスタービンの部品を、世界各地のプラントへ、定期点検の期日までに輸送するための効率的な輸送プランを提示する。即ち、メンテナンス業者は、輸送プラン提示装置100を利用することによって、自ら輸送プランを策定することなく、効率的な輸送プランを得ることができる。なおまた、ガスタービンの部品は、この発明における「物資」の一例であってよい。なおまた、プラントは、この発明における「輸送先」の一例であってよい。なおまた、定期点検の期日は、この発明における「輸送期限」の一例であってよい。なおまた、コンテナは、この発明における「容器」の一例であってよい。
【0025】
輸送プラン提示装置100には、ディスプレイ200、キーボード300、及びマウス400が電気的に接続されている。
【0026】
ディスプレイ200は、文字や図形を表示する装置である。ディスプレイ200としては、陰極線管を利用したテレビと同じ原理のCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや、設置面積が小さく消費電力の少ない液晶ディスプレイや、ガス放電を利用したプラズマディスプレイ等が考えられる。
【0027】
キーボード300は、タイプライターのように、指でキーを押すことによって、輸送プラン提示装置100に文字を示すデータを入力する装置である。キーボード300には、英字、カナ、数字、記号等が刻印されたキーが並んでおり、人間がキーを押すと、対応する文字を示すデータが輸送プラン提示装置100に送られる。1つのキーには、「1」と「!」、「A」と「a」のように、複数の文字が割り当てられているのが普通で、シフトキーやコントロールキー等の補助キーとの組み合わせで、どの文字を入力するか選べるようになっている。キーの配置は、JIS(Japan Industrial Standard)規格で定められたものが一般的だが、50音順に配したもの等でもよい。
【0028】
マウス400は、表にボタンが、裏にボールが付いた小さい入力装置である。マウス400は、人間が机上で滑らせることにより、裏のボールが回転し、移動方向、移動速度等を示すデータが輸送プラン提示装置100に送られる。ディスプレイ200の画面上には、マウス400の動きに合わせて移動するマウスカーソルが表示され、これを操ることによって輸送プラン提示装置100を操作する。マウス400としては、裏にボールではなく発光器と受光器を持ち、光学的に移動方向や移動速度を検出する光学式マウスや、コンピュータとの接続にケーブルではなく赤外線を使うワイヤレスマウス等が考えられる。
【0029】
メンテナンス業者は、輸送プラン提示装置100を利用して輸送プランを得るにあたり、キーボード300やマウス400を操作することによって、世界各地の複数のプラントで使用されているガスタービンの定期点検の日程を示すデータを、輸送プラン提示装置100に入力する。輸送プラン提示装置100は、定期点検の日程を示すデータの入力を受け付けると、複数の各プラントについてそれぞれ定められた定期点検の期日の項目のうち、その定期点検の期日までに対象のプラントにガスタービンの部品を輸送するためのコンテナの情報が割り当てられていない項目であって、最も早い定期点検の期日の項目を選択する。そして、輸送プラン提示装置100は、このように選択した項目における定期点検の期日の時点において、その定期点検の期日よりも前の他の定期点検の期日の項目に割り当てられたコンテナの情報のうち、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択する。その際、輸送プラン提示装置100は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択することができなかった場合、新たな一のコンテナの情報を定義する。そして、輸送プラン提示装置100は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択することができた場合、その一のコンテナの情報を、上記のように選択した定期点検の期日の項目に割り当てる。一方、輸送プラン提示装置100は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択することができなかった場合、上記のように定義した新たな一のコンテナの情報を、上記のように選択した定期点検の期日の項目に割り当てる。輸送プラン提示装置100は、このような処理を繰り返すことによって、定期点検の日程を示すデータに含まれている全ての定期点検の期日の項目に対してコンテナの情報を割り当てる。そして、輸送プラン提示装置100は、全ての定期点検の期日の項目に対してコンテナの情報を割り当てるまでの間に、上記のように定義したコンテナの情報の数を、各プラントへ各定期点検の期日までにガスタービンの部品を輸送するために必要なコンテナの最小数として提示する輸送プランを生成する。そして、輸送プラン提示装置100は、このように生成した輸送プランを示すデータを、ディスプレイ200に出力する。このようにして、ディスプレイ200には、各プラントへ各定期点検の期日までにガスタービンの部品を輸送するために必要なコンテナの最小数を提示する輸送プランが表示されることになる。
【0030】
このように、メンテナンス業者は、輸送プラン提示装置100を利用することによって、世界各地の複数のプラントで使用されているガスタービンの定期点検の日程に基づいて、各プラントへ各定期点検の期日までにガスタービンの部品を輸送するために必要なコンテナの最小数を知ることができる。
【0031】
また、輸送プラン提示装置100は、全ての定期点検の期日の項目に対してコンテナの情報を割り当てるまでの間に、上記のように定義した全てのコンテナを示す各情報を、定期点検の期日の各項目に対して割り当て直した場合に、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出する。そして、輸送プラン提示装置100は、このように算出した割り当てのパターン毎に、コンテナを各プラントへ輸送するために必要な費用に基づいて、全てのコンテナを輸送するのに必要な費用をそれぞれ算出する。そして、輸送プラン提示装置100は、上記のように輸送プランを生成するにあたり、上記のように算出した割り当ての各パターンのうち、上記のように算出した費用が最も安い割り当てのパターンを、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順として更に提示し、その割り当てのパターンについて上記のように算出した費用を、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用として更に提示する輸送プランを生成する。そして、輸送プラン提示装置100は、このように生成した輸送プランを示すデータを、ディスプレイ200に出力する。このようにして、ディスプレイ200には、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順と、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用とを更に提示する輸送プランが表示されることになる。
【0032】
このように、メンテナンス業者は、輸送プラン提示装置100を利用することによって、世界各地の複数のプラントで使用されているガスタービンの定期点検の日程に基づいて、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順や、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用を更に知ることができる。
【0033】
また、輸送プラン提示装置100は、上記のように使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択するにあたり、あるプラントへガスタービンの部品を輸送するのにコンテナが使用されてから、別のプラントへそのコンテナを使用してガスタービンの部品を輸送することができるようになるまでにかかる、そのコンテナを使用することができない期間が定められている場合、その期間に基づいて選択する。そして、輸送プラン提示装置100は、上記のようにして、各プラントへ各定期点検の期日までにガスタービンの部品を輸送するために必要なコンテナの最小数を提示する輸送プランを生成し、生成した輸送プランを示すデータを、ディスプレイ200に出力する。
【0034】
このように、あるプラントへガスタービンの部品を輸送するのにコンテナが使用されてから、別のプラントへそのコンテナを使用してガスタービンの部品を輸送するのに、そのコンテナを使用することができない期間が定められている場合、メンテナンス業者は、輸送プラン提示装置100を利用することによって、コンテナを使用することができない期間が反映された、各プラントへ各定期点検の期日までにガスタービンの部品を輸送するために必要なコンテナの最小数を知ることができる。
【0035】
また、輸送プラン提示装置100は、上記のように割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出するにあたり、上記のようにコンテナを使用することができない期間に基づいて算出する。そして、輸送プラン提示装置100は、上記のようにして、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順と、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用とを更に提示する輸送プランを生成し、生成した輸送プランを示すデータを、ディスプレイ200に出力する。
【0036】
このように、あるプラントへガスタービンの部品を輸送するのにコンテナが使用されてから、別のプラントへそのコンテナを使用してガスタービンの部品を輸送するのに、そのコンテナを使用することができない期間が定められている場合、メンテナンス業者は、輸送プラン提示装置100を利用することによって、コンテナを使用することができない期間が反映された、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順や、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用を更に知ることができる。
【0037】
また、輸送プラン提示装置100は、上記のように定期点検の期日の項目を選択するにあたり、定期点検の期日の項目毎に輸送すべきガスタービンの部品の種類が定められている場合、同じ種類の輸送すべきガスタービンの部品が定められている定期点検の期日の項目について、定期点検の期日までに対象のプラントにその種類の部品を輸送するためのコンテナの情報が割り当てられていない項目であって、最も早い定期点検の期日の項目を選択する。そして、輸送プラン提示装置100は、上記のように使用し得る状態にある一の容器の情報を選択するにあたり、輸送すべきガスタービンの部品の種類毎に使用すべきコンテナの種類が定められている場合、上記のように選択した項目における定期点検の期日の時点において、その定期点検の期日の項目に対して定められている種類の部品を輸送するのに使用すべき種類のコンテナであって、その定期点検の期日よりも前の他の定期点検の期日の項目に割り当てられたコンテナの情報のうち、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択する。その際、輸送プラン提示装置100は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択することができなかった場合、その選択することができなかったコンテナの種類と同じ種類の新たな一のコンテナの情報を定義する。そして、輸送プラン提示装置100は、輸送プランを生成するにあたり、上記のようにして、全ての定期点検の期日の項目に対してコンテナの情報を割り当てるまでの間に、上記のように定義した使用すべき種類のコンテナの情報の数を、各プラントへ各定期点検の期日までに所定の種類の部品を輸送するために必要な種類のコンテナの最小数として提示する輸送プランを生成する。そして、輸送プラン提示装置100は、このように生成した輸送プランを示すデータを、ディスプレイ200に出力する。
【0038】
このように、定期点検毎に輸送すべきガスタービンの部品の種類が定められて、その輸送すべきガスタービンの部品の種類毎に使用すべきコンテナの種類が定められている場合、メンテナンス業者は、輸送プラン提示装置100を利用することによって、各プラントへ各定期点検の期日までに所定の種類の部品を輸送するために必要な種類のコンテナの最小数を知ることができる。
【0039】
また、輸送プラン提示装置100は、全てのコンテナを輸送するのに必要な費用を算出するにあたり、コンテナを各プラントへ輸送する輸送手順に更に基づいて算出する。そして、輸送プラン提示装置100は、上記のように算出した割り当ての各パターンのうち、上記のように輸送手順に基づいて算出した費用が最も安い割り当てのパターンを、その輸送手順によるコンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順として更に提示し、その割り当てのパターンについて上記のように算出した費用を、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用として更に提示する輸送プランを生成する。そして、輸送プラン提示装置100は、このように生成した輸送プランを示すデータを、ディスプレイ200に出力する。
【0040】
このように、メンテナンス業者は、輸送プラン提示装置100を利用することによって、コンテナを各プラントへ輸送する輸送手順が反映された、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順や、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用を更に知ることができる。
【0041】
図2は、輸送プラン提示装置100のブロック構成の一例を示す。輸送プラン提示装置100は、日程データ格納部101、割当日程データ格納部102、定義済容器情報格納部103、割当パターン情報格納部104、小容器輸送費情報格納部105、大容器輸送費情報格納部106、容器保管情報格納部107、日程データ入力受付部108、項目選択部109、容器情報選択部110、新容器情報定義部111、容器情報割当部112、使用不可期間データ入力受付部113、割当パターン算出部114、費用算出部115、輸送プラン生成部116、及び輸送プランデータ出力部117を有する。以下、各構成要素の機能及び動作を説明する。
【0042】
日程データ入力受付部108は、世界各地の複数のプラントで使用されているガスタービンの定期点検の日程を示すデータの入力を受け付ける。具体的には、日程データ入力受付部108は、世界各地の複数のプラントで使用されているガスタービンの定期点検の日程を示すデータと共に、必要なコンテナの最小数を算出するよう要求する旨のデータの入力を受け付けると、世界各地の複数のプラントで使用されているガスタービンの定期点検の日程を示すデータを、日程データ格納部101に格納する。また、日程データ入力受付部108は、これらデータの入力を受け付けたことを示すデータを、項目選択部109に送る。世界各地の複数のプラントで使用されているガスタービンの定期点検の日程を示すデータにおいて、輸送すべきガスタービンの部品の種類が異なる定期点検の日程が混在している場合、日程データ入力受付部108は、輸送すべきガスタービンの部品の種類が同じ種類の項目だけを集めた日程となるように定期点検の日程を示すデータを分け、これら輸送すべきガスタービンの部品の種類毎に分けられた定期点検の日程を示す各データを、日程データ格納部101にそれぞれ格納する。
【0043】
項目選択部109は、複数の各プラントについてそれぞれ定められた定期点検の期日の項目のうち、その定期点検の期日までに対象のプラントにガスタービンの部品を輸送するためのコンテナの情報が割り当てられていない項目であって、最も早い定期点検の期日の項目を選択する。具体的には、項目選択部109は、データの入力を受け付けたことを示すデータを、日程データ入力受付部108から受け取ると、世界各地の複数のプラントで使用されているガスタービンの定期点検の日程を示すデータを、日程データ格納部101から読み出す。そして、項目選択部109は、読み出したデータに含まれている複数の各プラントについてそれぞれ定められた定期点検の期日の項目のうち、その定期点検の期日までに対象のプラントにガスタービンの部品を輸送するためのコンテナの情報が割り当てられていない項目であって、最も早い定期点検の期日の項目を選択する。そして、項目選択部109は、選択した定期点検の期日の項目を示すデータを、容器情報選択部110及び容器情報割当部112に送る。項目選択部109は、全ての定期点検の期日の項目に対して、このような処理を繰り返す。そして、項目選択部109は、選択し得る定期点検の期日の項目がなくなった場合、その旨を示すデータを、輸送プラン生成部116に送る。
【0044】
なおまた、項目選択部109は、定期点検の期日の項目毎に輸送すべきガスタービンの部品の種類が定められている場合、同じ種類の輸送すべきガスタービンの部品が定められている定期点検の期日の項目について、その定期点検の期日までに対象のプラントにその種類の部品を輸送するためのコンテナの情報が割り当てられていない項目であって、最も早い定期点検の期日の項目を選択する。具体的には、輸送すべきガスタービンの部品の種類毎に分けられた定期点検の日程を示す複数のデータが日程データ格納部101に格納されている場合、項目選択部109は、これらデータのうち、定期点検の日程を示す一のデータを読み出す。そして、項目選択部109は、読み出したデータに含まれている複数の各プラントについて定められた定期点検の期日の項目のうち、その定期点検の期日までに対象のプラントにその種類の部品を輸送するためのコンテナの情報が割り当てられていない項目であって、最も早い定期点検の期日の項目を選択する。そして、項目選択部109は、選択した定期点検の期日の項目を示すデータを、容器情報選択部110及び容器情報割当部112に送る。項目選択部109は、日程データ格納部101に格納されている定期点検の日程を示す全てのデータに対して、このような処理を繰り返す。
【0045】
容器情報選択部110は、項目選択部109が選択した項目における定期点検の期日の時点において、その定期点検の期日よりも前の他の定期点検の期日の項目に割り当てられたコンテナの情報のうち、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択する。具体的には、容器情報選択部110は、定期点検の期日の項目を示すデータを、項目選択部109から受け取ると、定義済容器情報格納部103に格納されている情報を参照して、項目選択部109から受け取ったデータによって示される項目における定期点検の期日の時点において、その定期点検の期日よりも前の他の定期点検の期日の項目に割り当てられたコンテナの情報のうち、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択する。そして、容器情報選択部110は、選択した一のコンテナの情報を示すデータを、容器情報割当部112に送る。一方、容器情報選択部110は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択することができなかった場合、その旨を示すデータを、新容器情報定義部111に送る。
【0046】
なおまた、容器情報選択部110は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択するにあたり、あるプラントへガスタービンの部品を輸送するのにコンテナが使用されてから、別のプラントへそのコンテナを使用してガスタービンの部品を輸送することができるようになるまでにかかる、そのコンテナを使用することができない期間が定められている場合、その期間に基づいて、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択する。
【0047】
なおまた、容器情報選択部110は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択するにあたり、輸送すべきガスタービンの部品の種類毎に使用すべきコンテナの種類が決められている場合、項目選択部109が選択した項目における定期点検の期日の時点において、その定期点検の期日の項目に対して決められている種類の部品を輸送するのに使用すべき種類のコンテナであって、その定期点検の期日よりも前の他の定期点検の期日の項目に割り当てられたコンテナの情報のうち、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択する。
【0048】
新容器情報定義部111は、容器情報選択部110が使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択することができなかった場合、新たな一のコンテナの情報を定義する。具体的には、新容器情報定義部111は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択することができなかったことを示すデータを容器情報選択部110から受け取ると、新たな一のコンテナの情報を定義する。そして、新容器情報定義部111は、新たに定義した一のコンテナの情報を、定義済容器情報格納部103に格納する。また、新容器情報定義部111は、新たに定義した一のコンテナの情報を示すデータを、容器情報割当部112に送る。
【0049】
なおまた、新容器情報定義部111は、容器情報選択部110が使用し得る状態にある一のコンテナを示す情報を選択することができなかった場合、新たな一のコンテナの情報を定義するにあたり、その選択することができなかったコンテナの種類と同じ種類の新たな一のコンテナを示す情報を定義する。
【0050】
容器情報割当部112は、容器情報選択部110が使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択することができた場合、その一のコンテナの情報を、項目選択部109が選択した定期点検の期日の項目に割り当て、容器情報選択部110が使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択することができなかった場合、新容器情報定義部111が定義した一のコンテナの情報を、項目選択部109が選択した定期点検の期日の項目に割り当てる。具体的には、容器情報割当部112は、定期点検の期日の項目を示すデータを、項目選択部109から受け取る。そして、容器情報割当部112は、一のコンテナの情報を示すデータを、容器情報選択部110又は新容器情報定義部111から受け取ると、日程データ格納部101に格納されている定期点検の日程を示すデータを読み出す。そして、容器情報割当部112は、読み出したデータに含まれている複数の各プラントについてそれぞれ定められた定期点検の期日の項目のうち、項目選択部109から受け取ったデータによって示される定期点検の期日の項目に対し、容器情報選択部110又は新容器情報定義部111から受け取ったデータによって示される一のコンテナの情報を割り当てて、日程データ格納部101から読み出したデータを更新する。そして、容器情報割当部112は、定義済容器情報格納部103に格納されているコンテナの情報のうち、定期点検の項目に割り当てたコンテナの情報について、いずれの定期点検の期日の項目に割り当てたのか、その割り当ての関係が分かるよう更新する。容器情報割当部112は、定期点検の期日の項目を示すデータを、項目選択部109から受け取り、一のコンテナの情報を示すデータを、容器情報選択部110又は新容器情報定義部111から受け取る度に、このような処理を繰り返す。
【0051】
使用不可期間データ入力受付部113は、あるプラントへガスタービンの部品を輸送するのにコンテナが使用されてから、別のプラントへそのコンテナを使用してガスタービンの部品を輸送することができるようになるまでにかかる、そのコンテナを使用することができない期間として指定された期間を示すデータの入力を受け付ける。具体的には、使用不可期間データ入力受付部113は、あるプラントへガスタービンの部品を輸送するのにコンテナが使用されてから、別のプラントへそのコンテナを使用してガスタービンの部品を輸送することができるようになるまでにかかる、そのコンテナを使用することができない期間として指定された期間を示すデータと共に、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順と、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用とを算出するよう要求する旨のデータの入力を受け付けると、コンテナを使用することができない期間として指定された期間を示すデータを、割当パターン算出部114に送る。
【0052】
割当パターン算出部114は、容器情報割当部112が全ての定期点検の期日の項目に対してコンテナの情報を割り当てるまでの間に、新容器情報定義部111が定義した全てのコンテナの各情報を、定期点検の期日の各項目に対して割り当て直した場合に、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出する。具体的には、割当パターン算出部114は、コンテナを使用することができない期間として指定された期間を示すデータを、使用不可期間データ入力受付部113から受け取ると、日程データ格納部101に格納されている定期点検の日程を示すデータを読み出す。そして、割当パターン算出部114は、定義済容器情報格納部103に格納されている全てのコンテナの各情報を、日程データ格納部101から読み出したデータに含まれている定期点検の期日の各項目に対して割り当て直した場合に、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出する。そして、割当パターン算出部114は、算出した割り当てのパターンを示す各データを、割当日程データ格納部102にそれぞれ格納する。そして、割当パターン算出部114は、割当日程データ格納部102に格納した各データをそれぞれ識別するための情報を、割当パターン情報格納部104に格納する。そして、割当パターン算出部114は、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出したことを示すデータを、費用算出部115に送る。
【0053】
なおまた、割当パターン算出部114は、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出するにあたり、コンテナを使用することができない期間に基づいて算出する。
【0054】
費用算出部115は、割当パターン算出部114が算出した割り当てのパターン毎に、コンテナを各プラントへ輸送するために必要な費用に基づいて、全てのコンテナを輸送するのに必要な費用をそれぞれ算出する。具体的には、費用算出部115は、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出したことを示すデータを、割当パターン算出部114から受け取ると、割当パターン情報格納部104に格納されている情報を参照して、割当日程データ格納部102に格納されている各定期点検の期日に対するコンテナの情報の割り当てのパターンを示すデータを読み出す。そして、費用算出部115は、読み出したデータによって示される各定期点検の期日に対するコンテナの情報の割り当てのパターンと、大容器輸送費情報格納部106又は小容器輸送費情報格納部105に格納されている情報と、容器保管費情報格納部107に格納されている情報とに基づいて、全てのコンテナを輸送するのに必要な費用を算出する。そして、費用算出部115は、算出した費用の情報を、割当パターン情報格納部104に格納する。費用算出部115は、このような処理を、割当日程データ格納部102に格納されている全てのデータに対して繰り返す。そして、費用算出部115は、割当日程データ格納部102に格納されている全ての各データによって示される各定期点検の期日に対するコンテナの情報の割り当ての各パターンについて費用を算出すると、その旨を示すデータを、輸送プラン生成部116に送る。
【0055】
なおまた、費用算出部115は、全てのコンテナを輸送するのに必要な費用を算出するにあたり、コンテナを各プラントへ輸送する輸送手順に更に基づいて算出する。
【0056】
輸送プラン生成部116は、容器情報割当部112が全ての定期点検の期日の項目に対してコンテナの情報を割り当てるまでの間に、新容器情報定義部111が定義したコンテナの情報の数を、各プラントへ各定期点検の期日までにガスタービンの部品を輸送するために必要なコンテナの最小数として提示する輸送プランを生成する。具体的には、輸送プラン生成部116は、選択し得る定期点検の期日の項目がなくなったことを示すデータを、項目選択部109から受け取ると、定義済容器情報格納部103に格納されているコンテナの情報の数を、各プラントへ各定期点検の期日までにガスタービンの部品を輸送するために必要なコンテナの最小数として提示する輸送プランを生成する。そして、輸送プラン生成部116は、生成した輸送プランを示すデータを、輸送プランデータ出力部117に送る。
【0057】
なおまた、輸送プラン生成部116は、割当パターン算出部114が算出した割り当ての各パターンのうち、費用算出部115が算出した費用が最も安い割り当てのパターンを、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順として更に提示し、その割り当てのパターンについて費用算出部115が算出した費用を、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用として更に提示する輸送プランを生成する。具体的には、輸送プラン生成部116は、各定期点検の期日に対するコンテナの情報の割り当ての各パターンについて費用を算出したことを示すデータを、費用算出部115から受け取ると、割当パターン情報格納部104に格納されている情報を参照して、費用算出部115が算出した費用が最も安い割り当てのパターンと、その費用を特定する。そして、輸送プラン生成部116は、その割り当てのパターンを示すデータを、割当日程データ格納部102から読み出す。そして、輸送プラン生成部116は、割当日程データ格納部102から読み出したデータによって示される割り当てのパターンを、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順として更に提示し、割当パターン情報格納部104に格納されている情報を参照して特定した費用を、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用として更に提示する輸送プランを生成する。そして、輸送プラン生成部116は、生成した輸送プランを示すデータを、輸送プランデータ出力部117に送る。
【0058】
なおまた、輸送プラン生成部116は、必要なコンテナの最小数を提示する輸送プランを生成するにあたり、容器情報割当部112が全ての定期点検の期日の項目に対してコンテナを示す情報を割り当てるまでの間に、新容器情報定義部111が定義した使用すべき種類のコンテナを示す情報の数を、各プラントへ各定期点検の期日までに所定の種類の部品を輸送するために必要な種類のコンテナの最小数として提示する輸送プランを生成する。
【0059】
なおまた、輸送プラン生成部116は、費用が最も安い輸送手順と、その場合にかかる費用とを提示する輸送プランを生成するにあたり、割当パターン算出部114が算出した割り当ての各パターンのうち、費用算出部115が輸送手順に基づいて算出した費用が最も安い割り当てのパターンを、その輸送手順によるコンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順として更に提示し、その割り当てのパターンについて費用算出部115が算出した費用を、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用として更に提示する輸送プランを生成する。
【0060】
輸送プラン出力部117は、輸送プラン生成部116が生成した輸送プランを示すデータを出力する。具体的には、輸送プラン出力部117は、輸送プランを示すデータを、輸送プラン生成部116から受け取ると、そのデータを、ディスプレイ200に出力する。
【0061】
図3は、日程データ入力受付部108が入力を受け付ける定期点検の日程を示すデータの一例をテーブル形式で示す。日程データ入力受付部108が入力を受け付ける定期点検の日程を示すデータは、プラントID(identifier)、及び定期点検の期日が対応付けられている。
【0062】
プラントIDは、定期点検すべきガスタービンが使用されている複数のプラントの中で、各プラントを一意に識別するための識別符号であってよい。定期点検の期日は、プラントIDによって識別されるプラントで使用されているガスタービンを定期点検すべき定期点検の期日に関する情報であってよい。この例では、定期点検の期日に関する情報として、定期点検すべき期日に相当する年月のフィールドに、「C」、「T」、又は「M」の記号が格納されている。「C」の記号は、定期点検の種類がコンバスターの点検であることを示している。また、「T」の記号は、定期点検の種類がタービンの点検であることを示している。また、「M」の記号は、定期点検の種類がガスタービン全体の点検であることを示している。
【0063】
例えば、この例では、プラントID「P001」によって識別されるプラントにおいて、「2011年5月」に「タービンの点検」を、「2012年5月」に「コンバスターの点検」をそれぞれ実施することを予定していることが分かる。
【0064】
図4から図6は、日程データ格納部101に格納される定期点検の日程を示すデータの一例をテーブル形式で示す。日程データ格納部101に格納される情報は、プラントID、及び定期点検の期日が対応付けられている。
【0065】
プラントIDは、定期点検すべきガスタービンが使用されている複数のプラントの中で、各プラントを一意に識別するための識別符号であってよい。定期点検の期日は、プラントIDによって識別されるプラントで使用されているガスタービンを定期点検すべき定期点検の期日に関する情報であってよい。この例では、定期点検の期日に関する情報として、定期点検すべき期日に相当する年月のフィールドに、数字が格納されている。この数字は、容器情報割当部112が割り当てた情報で、ガスタービンの部品を輸送するために使用すべきコンテナを識別するための識別符号である。
【0066】
この例では、上記のように、定期点検の種類として、コンバスターの点検、タービンの点検、及びガスタービン全体の点検があることを前提としている。具体的には、コンバスターの点検では、コンバスターの点検のみが行われる。したがって、コンバスターの点検では、コンバスターの部品のみをコンバスターの部品用のコンテナによって輸送することになる。また、タービンの点検では、タービンの点検と共にコンバスターの点検が行われる。したがって、タービンの点検では、タービンの部品をタービンの部品用のコンテナによって輸送し、コンバスターの部品をコンバスターの部品用のコンテナによって輸送することになる。また、ガスタービン全体の点検では、コンバスターの点検とタービンの点検とを含むガスタービン全体の点検が行われる。したがって、ガスタービン全体の点検では、コンバスターの部品をコンバスターの部品用のコンテナによって輸送し、タービンの部品をタービンの部品用のコンテナによって輸送し、その他の部品をその他の部品用のコンテナによって輸送することになる。図4は、コンバスターの部品を輸送しなければならない定期点検の日程を示すデータの一例をテーブル形式で示している。図5は、タービンの部品を輸送しなければならない定期点検の日程を示すデータの一例をテーブル形式で示している。図6は、その他の部品を輸送しなければならない定期点検の日程を示すデータの一例をテーブル形式で示している。
【0067】
例えば、図4を参照すると、この例では、プラントID「P001」によって識別されるプラントに対し、「2011年5月」の定期点検に「5」番のコンバスターの部品用のコンテナ、「2012年5月」の定期点検に「3」番のコンバスターの部品用のコンテナがそれぞれ割り当てられていることが分かる。また、例えば、図5を参照すると、この例では、プラントID「P001」によって識別されるプラントに対し、「2011年5月」の点検に「3」番のタービンの部品用のコンテナが割り当てられていることが分かる。また、例えば、図6を参照すると、この例では、プラントID「P010」によって識別されるプラントに対し、「2011年9月」の定期点検に「1」番のその他の部品用のコンテナが割り当てられていることが分かる。
【0068】
図7から図11は、割当日程データ格納部102に格納される割り当てのパターンを示すデータの一例をテーブル形式で示す。割当日程データ格納部102に格納されるデータは、プラントID、及び定期点検の期日が対応付けられている。
【0069】
プラントIDは、定期点検すべきガスタービンが使用されている複数のプラントの中で、各プラントを一意に識別するための識別符号であってよい。定期点検の期日は、プラントIDによって識別されるプラントで使用されているガスタービンを定期点検すべき定期点検の期日に関する情報であってよい。この例では、定期点検の期日に関する情報として、定期点検すべき期日に相当する年月のフィールドに、数字が格納されている。この数字は、割当パターン算出部114が割り当てた情報で、ガスタービンの部品を輸送するために使用すべきコンテナを識別するための識別符号である。
【0070】
図7、図8は、コンバスターの部品を輸送しなければならない定期点検の日程に対する、コンテナの情報の割り当てのパターンを示すデータの一例をテーブル形式で示している。図9、図10は、タービンの部品を輸送しなければならない定期点検の日程に対する、コンテナの情報の割り当てのパターンを示すデータの一例をテーブル形式で示している。図11は、その他の部品を輸送しなければならない定期点検の日程に対する、コンテナの情報の割り当てのパターンを示すデータの一例をテーブル形式で示している。
【0071】
例えば、図7を参照すると、この例の割り当てのパターンでは、プラントID「P001」によって識別されるプラントに対し、「2011年5月」の定期点検に「5」番のコンバスターの部品用のコンテナ、「2012年5月」の定期点検に「11」番のコンバスターの部品用のコンテナがそれぞれ割り当てられていることが分かる。また、例えば、図8を参照すると、この例の割り当てのパターンでは、プラントID「P001」によって識別されるプラントに対し、「2011年5月」の定期点検に「7」番のコンバスターの部品用のコンテナ、「2012年5月」の定期点検に「1」番のコンバスターの部品用のコンテナがそれぞれ割り当てられていることが分かる。また、例えば、図9を参照すると、この例の割り当てのパターンでは、プラントID「P001」によって識別されるプラントに対し、「2011年5月」の定期点検に「3」番のタービンの部品用のコンテナが割り当てられていることが分かる。また、例えば、図10を参照すると、この例の割り当てのパターンでは、プラントID「P001」によって識別されるプラントに対し、「2011年5月」の定期点検に「3」番のタービンの部品用のコンテナが割り当てられていることが分かる。また、例えば、図11を参照すると、この例の割り当てのパターンでは、プラントID「P010」によって識別されるプラントに対し、「2011年9月」の定期点検に「1」番のその他の部品用のコンテナが割り当てられていることが分かる。
【0072】
図12、図13は、定義済容器情報格納部103に格納される情報の一例をテーブル形式で示す。定義済容器情報格納部103には、コンテナID、割当番号、及び最終割当月が対応付けて格納される。
【0073】
コンテナIDは、新容器情報定義部111が定義した複数のコンテナの情報の中で、各コンテナの情報を一意に識別するための識別符号であってよい。なおまた、「C」から始まるコンテナIDは、コンバスターの部品用のコンテナの情報を識別するためのIDである。なおまた、「T」から始まるコンテナIDは、タービンの部品用のコンテナの情報を識別するためのIDである。なおまた、「M」から始まるコンテナIDは、その他の部品用のコンテナの情報を識別するためのIDである。割当番号は、コンテナIDによって識別されるコンテナの情報を、定期点検の期日の項目に割り当てる際に用いる数字であってよい。最終割当月は、容器情報割当部112がコンテナIDによって識別されるコンテナの情報を、定期点検の期日の項目に対して割り当てた際の、その定期点検の期日に相当する年月を示す情報であってよい。最終割当月は、容器情報割当部112がコンテナIDによって識別されるコンテナの情報を、定期点検の期日の項目に対して割り当てる度に更新される。
【0074】
図12は、あるプラントへガスタービンの部品を輸送するのにコンテナが使用されてから、別のプラントへそのコンテナを使用してガスタービンの部品を輸送することができるようになるまでにかかる、そのコンテナを使用することができない期間を3ヶ月として定義された情報を示している。同様に、図13は、コンテナを使用することができない期間を0ヶ月として定義された情報を示している。
【0075】
例えば、図12を参照すると、コンテナを使用することができない期間を3ヶ月とした例では、あるタイミングにおいて、コンテナID「C001」〜「C011」によってそれぞれ識別されるコンバスターの部品用のコンテナの情報、コンテナID「T001」〜「T005」によってそれぞれ識別されるタービンの部品用のコンテナの情報、及びコンテナID「M001」によって識別されるその他の部品用のコンテナの情報が定義されていることが分かる。また、例えば、この例では、コンテナID「C001」によって識別されるコンバスターの部品用のコンテナの情報が、「2012年10月」の定期点検の期日の項目に「1」番という番号が最後に割り当てられているということが分かる。また、例えば、図13を参照すると、この例では、コンテナを使用することができない期間を0ヶ月とした例では、あるタイミングにおいて、コンテナID「C001」〜「C006」によってそれぞれ識別されるコンバスターの部品用のコンテナの情報、コンテナID「T001」〜「T003」によってそれぞれ識別されるタービンの部品用のコンテナの情報、及びコンテナID「M001」によって識別されるその他の部品用のコンテナの情報が定義されていることが分かる。また、例えば、この例では、コンテナID「C001」によって識別されるコンバスターの部品用のコンテナの情報が、「2012年11月」の定期点検の期日の項目に「1」番という番号が最後に割り当てられているということが分かる。
【0076】
図14は、割当パターン情報格納部104に格納される情報の一例をテーブル形式で示す。割当パターン格納部104には、割当パターンID、パス、輸送手順、及び費用(億円)が対応付けて格納される。
【0077】
割当パターンIDは、割当パターン算出部114が算出した割り当ての組み合わせとして成立し得る複数のパターンの中で、各割り当てのパターンを一意に識別するための識別符号であってよい。パスは、割当日程データ格納部102に格納されている割り当てのパターンを示す複数のデータの中で、割当パターンIDによって識別される割り当てのパターンを示すデータの所在を示す文字列であってよい。輸送手順は、割当パターンIDによって識別される割り当てのパターンの費用(億円)を算出するのに前提となった輸送手順であってよい。費用(億円)は、割当パターンIDによって識別される割り当てのパターンにおいて、輸送手順に格納されている方式の輸送手順でコンテナを輸送した場合に、全てのコンテナを輸送するのに必要な費用を示す数値であってよい。
【0078】
この例では、輸送手順のフィールドには、拠点ハブ方式、大コンテナ巡回方式、又は小コンテナ巡回方式のうち、いずれかの方式の輸送手順を示す情報が格納されている。拠点ハブ方式とは、定期点検で必要となる部品を収納したコンテナを、定期点検の期日に合わせてプラントへ輸送し、定期点検を終えた後に、そのコンテナを拠点に返送する、といった輸送手順をとる方式である(図24(a)参照)。また、大コンテナ巡回方式とは、一のコンテナを輸送すべき複数のプラントのうち、いくつかのプラントにおける定期点検で必要となる部品を収納した大きいコンテナを、そのいくつかのプラントへ、定期点検の期日が早い順に輸送する、といった輸送手順をとる方式である(図24(b)参照)。その際、大きいコンテナは、拠点に返送されず、そのいくつかのプラントにおける定期点検を終えた後に、拠点に返送される。小コンテナ巡回方式とは、一のプラントにおける定期点検で必要となる部品を収納した小さいコンテナを、そのコンテナを輸送すべき複数のプラントのうち定期点検の期日が早い所から、各プラントへ順に輸送する、といった輸送手順をとる方式である(図24(c)参照)。一のプラントにおける定期点検を終えると、小さいコンテナは、次に定期点検の期日が早い別のプラントへ輸送される。このとき、メンテナンス業者は、定期点検を終えたプラントで使用され、不足している部品を、拠点から小さいコンテナの輸送先へ別途輸送する。小さいコンテナは、途中で拠点に返送されず、そのコンテナを輸送すべき全てのプラントにおける定期点検を終えた後に、拠点へ返送される。
【0079】
例えば、この例では、割当パターンID「PA001」によって識別される割り当てのパターンにおいて、輸送手順「拠点ハブ方式」でコンテナを輸送した場合に、全てのコンテナを輸送するのに必要な費用として算出された額が費用「330(億円)」であることが分かる。
【0080】
図15は、小容器輸送費情報格納部105が格納している情報の一例をテーブル形式で示す。小容器輸送費情報格納部105は、輸送元ID、及び輸送費(億円)を対応付けて格納している。
【0081】
輸送元IDは、拠点及び複数のプラントの中で、拠点及び各プラントを一意に識別するための識別符号であってよい。なおまた、上記のプラントIDと一致する輸送元IDは、それぞれ同一のプラントを示している。なおまた、輸送元ID「P000」は、拠点を示している。輸送費(億円)は、輸送元IDによって識別される拠点又はプラントから、他の拠点又はプラントへ小さいコンテナを輸送するのにかかる輸送費を示す数値であってよい。なおまた、輸送費(億円)のフィールドの個別の各フィールドは、輸送先の拠点又はプラントを示す輸送先IDである。なおまた、上記の輸送元IDと一致する輸送先IDは、それぞれ同一の拠点又はプラントを示している。
【0082】
例えば、この例では、輸送元ID「P000」によって識別される拠点から輸送先ID「P001」によって識別されるプラントへ小さいコンテナを輸送するのに、輸送費「17(億円)」かかることが分かる。
【0083】
図16は、大容器輸送費情報格納部106が格納している情報の一例をテーブル形式で示す。大容器輸送費情報格納部106は、輸送元ID、及び輸送費(億円)を対応付けて格納している。
【0084】
輸送元IDは、拠点及び複数のプラントの中で、拠点及び各プラントを一意に識別するための識別符号であってよい。なおまた、上記のプラントIDと一致する輸送元IDは、それぞれ同一のプラントを示している。なおまた、輸送元ID「P000」は、拠点を示している。輸送費(億円)は、輸送元IDによって識別される拠点又はプラントから、他の拠点又はプラントへ大きいコンテナを輸送するのにかかる輸送費を示す数値であってよい。なおまた、輸送費(億円)のフィールドの個別の各フィールドは、輸送先の拠点又はプラントを示す輸送先IDである。なおまた、上記の輸送元IDと一致する輸送先IDは、それぞれ同一の拠点又はプラントを示している。
【0085】
例えば、この例では、輸送元ID「P000」によって識別される拠点から輸送先ID「P001」によって識別されるプラントへ大きいコンテナを輸送するのに、輸送費「23(億円)」かかることが分かる。
【0086】
図17は、容器保管費情報格納部107が格納している情報の一例をテーブル形式で示す。容器保管費情報格納部107は、コンテナの大きさ、及び保管費(億円)を対応付けて格納している。
【0087】
コンテナの大きさは、コンテナの容積の程度を示す情報であってよい。保管費(億円)は、コンテナの大きさに格納されている情報よって示される大きさのコンテナを、輸送先のプラントで保管してもらう際、1ヶ月あたりに支払わなければならない保管費を示す数値であってよい。
【0088】
例えば、この例では、「小さいコンテナ」を輸送先のプラントで保管してもらう場合、1ヶ月あたり保管費「5(億円)」の保管費を、そのプラントへ支払わなければならないことが分かる。
【0089】
図18は、メンテナンス業者が輸送プラン提示装置100を利用して輸送プランを得るにあたり、ディスプレイ200に最初に表示される画面500の一例を示す。画面500には、テキストボックス501、及びボタン502が設けられている。
【0090】
テキストボックス501は、ガスタービンの定期点検の日程を示すデータファイルのパスを入力するための入力領域であってよい。ボタン502は、カーソルが重ねられた状態で、マウス400で指示操作されることによって、テキストボックス501に入力されたパスで示されるデータファイルを、輸送プラン提示装置100に入力するためのGUI(Graphical User Interface)であってよい。
【0091】
図19、図20は、輸送プランデータ出力部117が出力する画面600の一例を示す。画面600には、リストボックス601、及びボタン602が設けられている。そして、図19に示す画面600では、コンテナの種類毎、コンテナを使用することができない期間毎に、必要なコンテナの最小数が提示されている。また、図20に示す画面600では、コンテナの種類毎、コンテナの輸送手順の方式毎に、コンテナの輸送にかかる費用が更に提示されている。
【0092】
リストボックス601は、あるプラントへガスタービンの部品を輸送するのにコンテナが使用されてから、別のプラントへそのコンテナを使用してガスタービンの部品を輸送することができるようになるまでにかかる、そのコンテナを使用することができない期間として、複数の期間の選択肢の中から一の期間を選択するための短冊状の入力領域であってよい。ボタン602は、カーソルが重ねられた状態で、マウス400で指示操作されることによって、リストボックス601で選択された期間を示すデータを、輸送プラン提示装置100に入力するためのGUIであってよい。
【0093】
例えば、図19を参照すると、この例では、コンテナを使用することができない期間が「0」ヶ月であった場合、コンバスターの部品用の必要なコンテナの最小数が「6」基、タービンの部品用の必要なコンテナの最小数が「3」基、及びその他の部品用の必要なコンテナの最小数が「1」基であることを提示していることが分かる。また、図20を参照すると、この例では、コンテナを使用することができない期間として、リストボックス601によって「3(ヶ月)」が設定されていることが分かる。そして、この例では、コンテナを使用することができない期間が「3(ヶ月)」であった場合、コンバスターの部品用のコンテナを輸送するのにかかる費用について、拠点ハブ方式の輸送手順の場合に「330(億円)」、大コンテナ巡回方式の輸送手順の場合に「398(億円)」、及び小コンテナ巡回方式の場合に「330(億円)」かかることを提示していることが分かる。
【0094】
図21は、輸送プラン提示装置100が必要なコンテナの最小数を提示する輸送プランを提示する動作フローの一例を示す。下記の動作フローの説明では、図1から図20を共に参照する。
【0095】
メンテナンス業者は、輸送プラン提示装置100を利用して輸送プランを得ようとする場合、キーボード300やマウス400を操作することによって、世界各地の複数のプラントで使用されているガスタービンの定期点検の日程を示すデータを、輸送プラン提示装置100に入力する。その際、ディスプレイ200には、例えば、図18のような画面500が表示されている。この場合、メンテナンス業者は、画面500のテキストボックス501に、ガスタービンの定期点検の日程を示すデータファイルのパスを入力する。そして、メンテナンス業者は、ボタン502にカーソルを重ねた状態で、マウス400を指示操作する。このようにして、輸送プラン提示装置100には、テキストボックス501に入力されたパスによって示されるデータファイルのデータと共に、必要なコンテナの最小数を算出するよう要求する旨のデータが入力される。この例では、図3のようなガスタービンの定期点検の日程を示すデータが入力されたものと仮定する。
【0096】
日程データ入力受付部108は、図3のようなガスタービンの定期点検の日程を示すデータと共に、必要なコンテナの最小数を算出するよう要求する旨のデータの入力を受け付けると(S101)、ガスタービンの定期点検の日程を示すデータを、日程データ格納部101に格納する。この例の場合、図3のガスタービンの定期点検の日程を示すデータには、コンバスターの部品、タービンの部品、及びその他の部品を輸送すべき定期点検の日程が混在している。したがって、日程データ入力受付部108は、図3のガスタービンの定期点検の日程を示すデータを、コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程の項目だけを集めたデータ、タービンの部品を輸送すべき定期点検の日程の項目だけを集めたデータ、及びその他の部品を輸送すべき定期点検の日程の項目だけを集めたデータに分け、これら各データを、日程データ格納部101にそれぞれ格納する。また、日程データ入力受付部108は、これらデータの入力を受け付けたことを示すデータを、項目選択部109に送る。
【0097】
そして、項目選択部109は、データの入力を受け付けたことを示すデータを、日程データ入力受付部108から受け取ると、ガスタービンの定期点検の日程を示すデータを、日程データ格納部101から読み出す。この例の場合、日程データ格納部101には、コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程の項目だけを集めたデータ、タービンの部品を輸送すべき定期点検の日程の項目だけを集めたデータ、及びその他の部品を輸送すべき定期点検の日程の項目だけを集めたデータがそれぞれ格納されている。したがって、項目選択部109は、まず、コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程の項目だけを集めたデータを、日程データ格納部101から読み出す。そして、項目選択部109は、読み出したデータに含まれている複数の各プラント「P001」〜「P020」についてそれぞれ定められた定期点検の期日の項目のうち、その定期点検の期日までに対象のプラントにガスタービンの部品を輸送するためのコンテナの情報が割り当てられていない項目であって、最も早い定期点検の期日の項目を選択する(S102)。この例の場合、このタイミングにおいて、項目選択部109は、プラントID「P011」の「2011年2月」の項目を選択することになる。そして、項目選択部109は、選択した定期点検の期日の項目「コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程におけるプラントID「P011」の「2011年2月」」を示すデータを、容器情報選択部110及び容器情報割当部112に送る。
【0098】
そして、容器情報選択部110は、定期点検の期日の項目「コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程におけるプラントID「P011」の「2011年2月」」を示すデータを、項目選択部109から受け取ると、定義済容器情報格納部103に格納されている情報を参照して、項目選択部109から受け取ったデータによって示される項目における定期点検の期日の時点において、その定期点検の期日よりも前の他の定期点検の期日の項目に割り当てられたコンテナの情報のうち、使用し得る状態にある一のコンテナの情報があれば(S103:Yes)、その情報を選択する(S104)。そして、容器情報選択部110は、選択した一のコンテナの情報を示すデータを、容器情報割当部112に送る。一方、容器情報選択部110は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択することができなかった場合(S103:No)、その旨を示すデータを、新容器情報定義部111に送る。このとき、容器情報選択部110は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択するにあたり、あるプラントへガスタービンの部品を輸送するのにコンテナが使用されてから、別のプラントへそのコンテナを使用してガスタービンの部品を輸送することができるようになるまでにかかる、そのコンテナを使用することができない期間が定められている場合、その期間に基づいて、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択する。また、容器情報選択部110は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択するにあたり、輸送すべきガスタービンの部品の種類毎に使用すべきコンテナの種類が決められている場合、項目選択部109が選択した項目における定期点検の期日の時点において、その定期点検の期日の項目に対して決められている種類の部品を輸送するのに使用すべき種類のコンテナであって、その定期点検の期日よりも前の他の定期点検の期日の項目に割り当てられたコンテナの情報のうち、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択する。例えば、容器情報選択部110は、コンテナを使用することができない期間を3ヶ月として、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択する。また、このタイミングにおいて、容器情報選択部110が選択すべきコンテナの情報は、コンバスターの部品用のコンテナの情報である。しかしながら、この例の場合、このタイミングにおいて、定義済容器情報格納部103には、定義されたコンテナの情報が何ら格納されていない。したがって、定義済容器情報格納部103には、使用し得る状態にある一のコンテナの情報がないことになる。したがって、この例の場合、このタイミングにおいて、容器情報選択部110は、使用し得る状態にあるコンバスターの部品用の一のコンテナの情報を選択することができなかった旨を示すデータを、新容器情報定義部111に送る。
【0099】
新容器情報定義部111は、使用し得る状態にある一のコンテナの情報を選択することができなかったことを示すデータを容器情報選択部110から受け取ると、新たな一のコンテナの情報を定義する(S105)。このとき、新容器情報定義部111は、新たな一のコンテナの情報を定義するにあたり、その選択することができなかったコンテナの種類と同じ種類の新たな一のコンテナを示す情報を定義する。そして、新容器情報定義部111は、新たに定義した一のコンテナの情報を、定義済容器情報格納部103に格納する。また、新容器情報定義部111は、新たに定義した一のコンテナの情報を示すデータを、容器情報割当部112に送る。この例の場合、新容器情報定義部111は、使用し得る状態にあるコンバスターの部品用の一のコンテナの情報を選択することができなかった旨を示すデータを、容器情報選択部110から受け取る。したがって、新容器情報定義部111は、コンテナID「C001」によって識別されるコンバスターの部品用の新たな一のコンテナの情報を定義する。そして、新容器情報定義部111は、新たに定義したコンバスターの部品用の一のコンテナのコンテナID「C001」、及び割当番号「1」を、定義済容器情報格納部103に格納する。そして、新容器情報定義部111は、新たに定義したコンバスターの部品用の一のコンテナのコンテナID「C001」、及び割当番号「1」を示すデータを、容器情報割当部112に送る。
【0100】
このように、容器情報割当部112は、定期点検の期日の項目を示すデータを、項目選択部109から受け取る。そして、容器情報割当部112は、一のコンテナの情報を示すデータを、容器情報選択部110又は新容器情報定義部111から受け取ると、日程データ格納部101に格納されている定期点検の日程を示すデータを読み出す。そして、容器情報割当部112は、読み出したデータに含まれている複数の各プラントについてそれぞれ定められた定期点検の期日の項目のうち、項目選択部109から受け取ったデータによって示される定期点検の期日の項目に対し、容器情報選択部110又は新容器情報定義部111から受け取ったデータによって示される一のコンテナの情報を割り当てて、日程データ格納部101から読み出したデータを更新する(S106)。そして、容器情報割当部112は、定義済容器情報格納部103に格納されているコンテナの情報のうち、定期点検の項目に割り当てたコンテナの情報について、いずれの定期点検の期日の項目に割り当てたのか、その割り当ての関係が分かるよう更新する。この例の場合、このタイミングにおいて、容器情報割当部112は、定期点検の期日の項目「コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程におけるプラントID「P011」の「2011年2月」」を示すデータを、項目選択部109から受け取る。また、容器情報割当部112は、コンバスターの部品用の一のコンテナのコンテナID「C001」、及び割当番号「1」を示すデータを、新容器情報定義部111から受け取る。したがって、容器情報割当部112は、日程データ格納部101に格納されているデータのうち、コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程を示すデータを読み出す。そして、容器情報割当部112は、読み出したデータにおけるプラントID「P011」の「2011年2月」の項目に対し、コンテナID「C001」に対応する割当番号「1」を割り当てて、コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程を示すデータを更新する。そして、容器情報割当部112は、定義済容器情報格納部103に格納されているコンテナID「C001」のレコードの最終割当月(年/月)のフィールドを、「2011/02」と更新する。
【0101】
輸送プラン提示装置100は、コンテナを使用することができない期間を3ヶ月として、コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程に含まれている全ての定期点検の期日について、コンテナの情報を割り当てるまで、上記のS102からS106までの処理を繰り返す。即ち、全ての定期点検の期日についてコンテナの情報を割り当てていない場合(S107:No)、項目選択部109は、上記のS102の処理を再度行うことになる。この例の場合、2回目の処理において、項目選択部109は、プラントID「P013」の「2011年3月」の項目を選択することになる。この例の場合、2回目の処理の時点において、定義済容器情報格納部103には、コンテナID「C001」によって識別されるコンテナの情報が格納されている。この例の場合、2回目の処理の時点において、コンテナID「C001」によって識別されるコンテナの情報は、「2011年1月」の項目に対し最後に割り当てられている。したがって、容器情報選択部110は、「2011年3月」の項目に対して割り当てるためのコンテナの情報を選択するのに、「2011年3月」から3ヶ月以内の「2011年1月」に一度割り当てられているコンテナID「C001」によって識別されるコンテナの情報を選択しない。したがって、この例の場合、2回目の処理でも、新容器情報定義部111は、新たな一のコンテナの情報を定義することになる。
【0102】
そして、輸送プラン提示装置100は、コンテナを使用することができない期間を3ヶ月として、コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程に含まれている全ての定期点検の期日について、コンテナの情報を割り当てると(S107:Yes)、コンテナを使用することができない期間を変えて、コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程に含まれている全ての定期点検の期日について、コンテナの情報を割り当てるまで、上記のS102からS107までの処理を繰り返す。
【0103】
そして、輸送プラン提示装置100は、コンテナを使用することができない全ての期間の場合について、コンテナの情報を割り当てると(S108:Yes)、定期点検の日程を示す全てのデータについてコンテナの情報を割り当てるまで、定期点検の日程を示す各データに対して、上記のS102からS108までの処理を繰り返す。このようにして、日程データ格納部101には、例えば、図4から図6に示すようなデータが格納されることになる。また、定義済容器情報格納部103には、例えば、図12、図13に示すような情報が格納されることになる。
【0104】
このように上記のS102からS108までの処理を繰り返し、定期点検の日程を示す全てのデータについてコンテナの情報を割り当てられ(S109:Yes)、選択し得る定期点検の期日の項目がなくなると、項目選択部109は、その旨を示すデータを、輸送プラン生成部116に送る。
【0105】
そして、輸送プラン生成部116は、選択し得る定期点検の期日の項目がなくなったことを示すデータを、項目選択部109から受け取ると、定義済容器情報格納部103に格納されているコンテナの情報の数を、各プラントへ各定期点検の期日までにガスタービンの部品を輸送するために必要なコンテナの最小数として提示する輸送プランを生成する(S110)。そして、輸送プラン生成部116は、生成した輸送プランを示すデータを、輸送プランデータ出力部117に送る。この例の場合、例えば、定義済容器情報格納部103には、コンテナを使用することができない期間を3ヶ月とした場合のコンテナの情報として、コンバスターの部品用のコンテナの情報がコンテナID「C001」〜「C011」の11個、タービンの部品用のコンテナの情報がコンテナID「T001」〜「T005」の5個、その他の部品用のコンテナの情報がコンテナID「M001」の1個格納されている。したがって、輸送プラン生成部116は、コンテナを使用することができない期間を3ヶ月とした場合、コンバスターの部品用の必要なコンテナの最小数を「11(基)」、タービンの部品用の必要なコンテナの最小数を「5(基)」、及びその他の部品用の必要なコンテナの最小数を「1(基)」として提示する輸送プランを生成する。
【0106】
そして、輸送プラン出力部117は、輸送プランを示すデータを、輸送プラン生成部116から受け取ると、そのデータを、ディスプレイ200に出力する。例えば、輸送プラン出力部117は、図19のような画面600を示すデータを、ディスプレイ200に出力する。
【0107】
メンテナンス業者は、このようにしてディスプレイ200に表示される、図19のような画面600を確認することによって、コンテナの種類毎、コンテナを使用することができない期間毎の、必要なコンテナの最小数を知ることができる。
【0108】
図22は、輸送プラン提示装置100が所定の輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用を更に提示する輸送プランを提示する動作フローの一例を示す。下記の動作フローの説明では、図1から図21を共に参照する。
【0109】
メンテナンス業者は、上記のようにしてコンテナの種類毎、コンテナを使用することができない期間毎の、必要なコンテナの最小数を知る。そこで、メンテナンス業者は、例えば、図19のような画面600を確認しながら、コンテナを使用することができない期間を何ヶ月にするか設定する。例えば、コンテナの数を少しでも少なくしようとすれば、コンテナを使用することができない期間は、少しでも短い方がよい。しかしながら、コンテナを使用することができない期間を、あまりに短くしてしまうと、メンテナンス業者は、同じコンテナを使用して、あるプラントから別のプラントへ部品を輸送するために使える期間を短くし過ぎてしまうことにもなる。このことは、各定期点検の期日までに、必要な部品を収納したコンテナを輸送することができなくなる虞を招く要因となる。そこで、メンテナンス業者は、コンテナを使用することができない期間と、そのときに必要なコンテナの最小数とのバランスを考慮して、コンテナを使用することができない期間を設定することになる。
【0110】
具体的には、メンテナンス業者は、コンテナを使用することができない期間として指定する期間の月数を示す数字を、リストボックス601によって選択する。そして、メンテナンス業者は、ボタン602にカーソルを重ねた状態で、マウス400を指示操作する。このようにして、輸送プラン提示装置100には、リストボックス601で選択された期間を示すデータと共に、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順と、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用とを算出するよう要求する旨のデータが入力される。この例では、コンテナを使用することができない期間として指定された期間として、「3ヶ月」が選択されたものと仮定する。
【0111】
使用不可期間データ入力受付部113は、コンテナを使用することができない期間として指定された期間「3ヶ月」を示すデータと共に、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順と、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用とを算出するよう要求する旨のデータの入力を受け付けると(S201)、コンテナを使用することができない期間として指定された期間「3ヶ月」を示すデータを、割当パターン算出部114に送る。
【0112】
割当パターン算出部114は、コンテナを使用することができない期間として指定された期間「3ヶ月」を示すデータを、使用不可期間データ入力受付部113から受け取ると、まず、日程データ格納部101に格納されている定期点検の日程を示すデータのうち、コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程を示すデータを読み出す。そして、割当パターン算出部114は、定義済容器情報格納部103に格納されている情報のうち、コンテナを使用することができない期間が「3ヶ月」の場合に定義されたコンテナID「C001」〜「C011」によって識別されるコンテナの情報を、日程データ格納部101から読み出したデータに含まれている定期点検の期日の各項目に対して割り当て直した場合に、割り当ての組み合わせとして成立し得るパターンを算出する(S202)。そして、割当パターン算出部114は、算出した割り当てのパターンを示す各データを、割当日程データ格納部102にそれぞれ格納する。例えば、割当パターン算出部114は、図7のようにコンテナの情報を割り当て直した割り当てのパターンを示すデータを、割当日程データ格納部102に格納する。そして、割当パターン情報格納部102は、割当日程データ格納部102に格納した各データをそれぞれ識別するための情報を、割当パターン情報格納部104に格納する。例えば、割当パターン情報格納部102は、図7のようにコンテナの情報を割り当て直した割り当てのパターンを示すデータを識別するための割当パターンIDを、割当パターンID「PA001」とし、この割当パターンID「PA001」を、データのパス「C:/・・・」と対応付けて、割当パターン情報格納部104に格納する。
【0113】
割当パターン算出部114は、コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程を示すデータに対して、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出するまで、このような処理を繰り返す。もしくは、割当パターン算出部114は、予め定められた計算時間内で可能な限りのパターンを算出するまで、このような処理を繰り返す。そして、割当パターン算出部114は、コンバスターの部品を輸送すべき定期点検の日程を示すデータに対して、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出するか、もしくは、予め定められた計算時間内で可能な限りのパターンを算出すると(S203:Yes)、日程データ格納部101に格納されている定期点検の日程を示すデータのうち、タービンの部品を輸送すべき定期点検の日程を示すデータを読み出し、同様の処理を繰り返す。
【0114】
このように、割当パターン算出部114は、日程データ格納部101に格納されている定期点検の日程を示す全てのデータについて、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出するまで、もしくは、予め定められた計算時間内で可能な限りのパターンを算出するまで、同様の処理を繰り返す。そして、割当パターン算出部114は、日程データ格納部101に格納されている定期点検の日程を示す全てのデータについて、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出するか、もしくは、予め定められた計算時間内で可能な限りのパターンを算出すると(S204:Yes)、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出したこと、もしくは、予め定められた計算時間内で可能な限りのパターンを算出したことを示すデータを、費用算出部115に送る。
【0115】
そして、費用算出部115は、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出したこと、もしくは、予め設定した計算時間内で可能な限りのパターンを算出したことを示すデータを、割当パターン算出部114から受け取ると、割当パターン情報格納部104に格納されている情報を参照して、割当日程データ格納部102に格納されている各定期点検の期日に対するコンテナの情報の割り当てのパターンを示すデータを読み出す。そして、費用算出部115は、読み出したデータによって示される各定期点検の期日に対するコンテナの情報の割り当てのパターンと、大容器輸送費情報格納部106又は小容器輸送費情報格納部105に格納されている情報と、容器保管費情報格納部107に格納されている情報とに基づいて、全てのコンテナを輸送するのに必要な費用を算出する(S205)。その際、費用算出部115は、全てのコンテナを輸送するのに必要な費用を算出するにあたり、コンテナを各プラントへ輸送する輸送手順に更に基づいて算出する。そして、費用算出部115は、算出した費用の情報を、割当パターン情報格納部104に格納する。
【0116】
例えば、費用算出部115は、割当パターンID「PA001」によって識別されるコンテナの割り当てのパターンを示すデータとして、図7の割り当てのパターンを読み出したとする。そして、費用算出部115は、この割り当てのパターンに対し、拠点ハブ方式の輸送手順をとった場合にかかる費用を、次のように算出する。例えば、この割り当てのパターンでは、コンテナID「C001」の小さいコンテナを、拠点からプラントID「P011」のプラントへ輸送し、定期点検を終えた後に、プラントID「P011」のプラントから拠点へ、コンテナを返送することになる。そこで、費用算出部115は、小容器輸送費情報格納部105を参照して、拠点からプラントID「P011」のプラントまでの輸送費、及びプラントID「P011」のプラントから拠点までの輸送費を読み出す。費用算出部115は、この割り当てのパターンのデータに含まれている定期点検の期日の各項目に対して、同様の処理を繰り返す。そして、例えば、費用算出部115は、全ての費用を加算することによって、この割り当てのパターンにおいて、拠点ハブ方式でコンテナを輸送したときにかかる費用「330(億円)」を算出する。そして、費用算出部115は、割当パターン情報格納部104に格納されている情報のうち、割当パターンID「PA001」、輸送手順「拠点ハブ方式」のレコードの費用(億円)のフィールドに、算出した費用「330(億円)」の情報を格納する。
【0117】
次いで、費用算出部115は、この割り当てのパターンに対し、大コンテナ巡回方式の輸送手順をとった場合にかかる費用を、次のように算出する。この例における大コンテナ巡回方式では、大きいコンテナを最大3ヶ所のプラントに順に輸送した後に、拠点へ返送すると仮定する。例えば、この割り当てのパターンでは、コンテナID「C001」の大きいコンテナを、拠点からプラントID「P011」のプラントへ輸送し、このプラントでコンテナを6ヶ月間保管してもらった後に、プラントID「P011」のプラントからプラントID「P007」のプラントへコンテナを輸送し、このプラントでコンテナを7ヶ月間保管してもらった後に、プラントID「P007」のプラントからプラントID「P002」のプラントへコンテナを輸送し、このプラントで定期点検を終えた後に、プラントID「P011」のプラントから拠点へ、コンテナを返送することになる。そこで、費用算出部115は、大容器輸送費情報格納部106を参照して、拠点からプラントID「P011」のプラントまでの輸送費、プラントID「P011」からプラントID「P007」のプラントまでの輸送費、プラントID「P007」のプラントからプラントID「P002」のプラントまでの輸送費、及びプラントID「P002」のプラントから拠点までの輸送費をそれぞれ読み出して加算する。また、費用算出部115は、容器保管費情報格納部107を参照して、大きいコンテナを合計13ヶ月間保管してもらった場合の保管費を算出する。そして、費用算出部115は、それぞれ算出した輸送費と保管費とを加算する。費用算出部115は、この割り当てのパターンに含まれている定期点検の期日の各項目に対して、同様の処理を繰り返す。そして、例えば、費用算出部115は、全ての費用を加算することによって、この割り当てのパターンにおいて、大コンテナ巡回方式でコンテナを輸送したときにかかる費用「398(億円)」を算出する。そして、費用算出部115は、割当パターン情報格納部104に格納されている情報のうち、割当パターンID「PA001」、輸送手順「大コンテナ巡回方式」のレコードの費用(億円)のフィールドに、算出した費用「398(億円)」の情報を格納する。
【0118】
次いで、費用算出部115は、この割り当てのパターンに対し、小コンテナ巡回方式の輸送手順をとった場合にかかる費用を、次のように算出する。例えば、この割り当てのパターンでは、コンテナID「C001」の小さいコンテナを、拠点からプラントID「P011」のプラントへ輸送し、このプラントでコンテナを6ヶ月間保管してもらった後に、プラントID「P011」のプラントからプラントID「P007」のプラントへコンテナを輸送し、このプラントでコンテナを7ヶ月間保管してもらった後に、プラントID「P007」のプラントからプラントID「P002」のプラントへコンテナを輸送し、このプラントでコンテナを5ヶ月間保管してもらった後に、プラントID「P002」のプラントからプラントID「P013」のプラントへコンテナを輸送し、このプラントで定期点検を終えた後に、プラントID「P013」のプラントから拠点へ、コンテナを返送することになる。そこで、費用算出部115は、小容器輸送費情報格納部105を参照して、拠点からプラントID「P011」のプラントまでの輸送費、プラントID「P011」からプラントID「P007」のプラントまでの輸送費、プラントID「P007」のプラントからプラントID「P002」のプラントまでの輸送費、プラントID「P002」のプラントからプラントID「P013」のプラントまでの輸送費、及びプラントID「P013」のプラントから拠点までの輸送費をそれぞれ読み出して加算する。また、費用算出部115は、容器保管費情報格納部107を参照して、小さいコンテナを合計18ヶ月間保管してもらった場合の保管費を算出する。そして、費用算出部115は、それぞれ算出した輸送費と保管費とを加算する。費用算出部115は、この割り当てのパターンに含まれている定期点検の期日の各項目に対して、同様の処理を繰り返す。そして、例えば、費用算出部115は、全ての費用を加算することによって、この割り当てのパターンにおいて、小コンテナ巡回方式でコンテナを輸送したときにかかる費用「330(億円)」を算出する。そして、費用算出部115は、割当パターン情報格納部104に格納されている情報のうち、割当パターンID「PA001」、輸送手順「小コンテナ巡回方式」のレコードの費用(億円)のフィールドに、算出した費用「330(億円)」の情報を格納する。
【0119】
費用算出部115は、このような処理を、割当日程データ格納部102に格納されている全てのデータに対して繰り返す。そして、費用算出部115は、割当日程データ格納部102に格納されている全ての各データによって示される各定期点検の期日に対するコンテナの情報の割り当ての各パターンについて費用を算出すると、その旨を示すデータを、輸送プラン生成部116に送る。
【0120】
そして、輸送プラン生成部116は、各定期点検の期日に対するコンテナの情報の割り当ての各パターンについて費用を算出したことを示すデータを、費用算出部115から受け取ると、割当パターン情報格納部104に格納されている情報を参照して、費用算出部115が算出した費用が最も安い割り当てのパターンと、その費用を特定する。そして、輸送プラン生成部116は、その割り当てのパターンを示すデータを、割当日程データ格納部102から読み出す。そして、輸送プラン生成部116は、割当日程データ格納部102から読み出したデータによって示される割り当てのパターンを、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順として更に提示し、割当パターン情報格納部104に格納されている情報を参照して特定した費用を、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用として更に提示する輸送プランを生成する(S206)。そして、輸送プラン生成部116は、生成した輸送プランを示すデータを、輸送プランデータ出力部117に送る。この例では、輸送プラン生成部116は、費用算出部115が算出した費用が最も安い割り当てのパターンを示すデータとして、図7、図9、及び図11の割り当てのパターンを示すデータを、割当日程データ格納部102から読み出したと仮定する。
【0121】
そして、輸送プラン出力部117は、輸送プランを示すデータを、輸送プラン生成部116から受け取ると、そのデータを、ディスプレイ200に出力する。例えば、輸送プラン出力部117は、図20のような画面600を示すデータを、ディスプレイ200に出力する。また、輸送プラン出力部117は、図7の割り当てのパターンを示すデータを、コンバスターの部品用のコンテナの割り当てのパターンを示すデータとして、ディスプレイ200に出力する。同様に、輸送プラン出力部117は、図9の割り当てのパターンを示すデータを、タービンの部品用のコンテナの割り当てのパターンを示すデータとして、ディスプレイ200に出力する。同様に、輸送プラン出力部117は、図11の割り当てのパターンを示すデータを、その他の部品用のコンテナの割り当てのパターンを示すデータとして、ディスプレイ200に出力する。
【0122】
メンテナンス業者は、このようにしてディスプレイ200に表示される、図20のような画面600と共に、図7、図9、及び図11のような割り当てのパターンを確認することによって、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順や、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用を更に知ることができる。
【0123】
以上説明したように、輸送プラン提示装置100によれば、メンテナンス業者は、世界各地の複数のプラントで使用されているガスタービンの定期点検の日程に基づいて、各プラントへ各定期点検の期日までにガスタービンの部品を輸送するために必要なコンテナの最小数を知ることができる。
【0124】
また、輸送プラン提示装置100によれば、メンテナンス業者は、世界各地の複数のプラントで使用されているガスタービンの定期点検の日程に基づいて、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順や、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用を更に知ることができる。
【0125】
また、輸送プラン提示装置100によれば、あるプラントへガスタービンの部品を輸送するのにコンテナが使用されてから、別のプラントへそのコンテナを使用してガスタービンの部品を輸送するのに、そのコンテナを使用することができない期間が定められている場合、メンテナンス業者は、コンテナを使用することができない期間が反映された、各プラントへ各定期点検の期日までにガスタービンの部品を輸送するために必要なコンテナの最小数を知ることができる。
【0126】
また、輸送プラン提示装置100によれば、あるプラントへガスタービンの部品を輸送するのにコンテナが使用されてから、別のプラントへそのコンテナを使用してガスタービンの部品を輸送するのに、そのコンテナを使用することができない期間が定められている場合、メンテナンス業者は、コンテナを使用することができない期間が反映された、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順や、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用を更に知ることができる。
【0127】
また、輸送プラン提示装置100によれば、定期点検毎に輸送すべきガスタービンの部品の種類が定められて、その輸送すべきガスタービンの部品の種類毎に使用すべきコンテナの種類が定められている場合、メンテナンス業者は、各プラントへ各定期点検の期日までに所定の種類の部品を輸送するために必要な種類のコンテナの最小数を知ることができる。
【0128】
また、輸送プラン提示装置100によれば、メンテナンス業者は、コンテナを各プラントへ輸送する輸送手順が反映された、コンテナの輸送にかかる費用が最も安い輸送手順や、その輸送手順でコンテナを輸送した場合にかかる費用を更に知ることができる。
【0129】
図23は、輸送プラン提示装置100をコンピュータ等の電子情報処理装置で構成した場合のハードウェア構成の一例を示す。輸送プラン提示装置100は、CPU(Central Processing Unit)周辺部と、入出力部と、レガシー入出力部とを備える。CPU周辺部は、ホスト・コントローラ901により相互に接続されるCPU902、RAM(Random Access Memory)903、グラフィック・コントローラ904、及び表示装置905を有する。入出力部は、入出力コントローラ906によりホスト・コントローラ901に接続される通信インターフェイス907、ハードディスクドライブ908、及びCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)ドライブ909を有する。レガシー入出力部は、入出力コントローラ906に接続されるROM(Read Only Memory)910、フレキシブルディスク・ドライブ911、及び入出力チップ912を有する。
【0130】
ホスト・コントローラ901は、RAM903と、高い転送レートでRAM903をアクセスするCPU902、及びグラフィック・コントローラ904とを接続する。CPU902は、ROM910、及びRAM903に格納されたプログラムに基づいて動作して、各部の制御をする。グラフィック・コントローラ904は、CPU902等がRAM903内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得して、表示装置905上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ904は、CPU902等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
【0131】
入出力コントローラ906は、ホスト・コントローラ901と、比較的高速な入出力装置であるハードディスクドライブ908、通信インターフェイス907、CD−ROMドライブ909を接続する。ハードディスクドライブ908は、CPU902が使用するプログラム、及びデータを格納する。通信インターフェイス907は、ネットワーク通信装置991に接続してプログラム又はデータを送受信する。CD−ROMドライブ909は、CD−ROM992からプログラム又はデータを読み取り、RAM903を介してハードディスクドライブ908、及び通信インターフェイス907に提供する。
【0132】
入出力コントローラ906には、ROM910と、フレキシブルディスク・ドライブ911、及び入出力チップ912の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM910は、輸送プラン提示装置100が起動時に実行するブート・プログラム、あるいは輸送プラン提示装置100のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ911は、フレキシブルディスク993からプログラム又はデータを読み取り、RAM903を介してハードディスクドライブ908、及び通信インターフェイス907に提供する。入出力チップ912は、フレキシブルディスク・ドライブ911、あるいはパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
【0133】
CPU902が実行するプログラムは、フレキシブルディスク993、CD−ROM992、又はIC(Integrated Circuit)カード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。記録媒体に格納されたプログラムは圧縮されていても非圧縮であってもよい。プログラムは、記録媒体からハードディスクドライブ908にインストールされ、RAM903に読み出されてCPU902により実行される。CPU902により実行されるプログラムは、輸送プラン提示装置100を、図1から図22に関連して説明した日程データ格納部101、割当日程データ格納部102、定義済容器情報格納部103、割当パターン情報格納部104、小容器輸送費情報格納部105、大容器輸送費情報格納部106、容器保管情報格納部107、日程データ入力受付部108、項目選択部109、容器情報選択部110、新容器情報定義部111、容器情報割当部112、使用不可期間データ入力受付部113、割当パターン算出部114、費用算出部115、輸送プラン生成部116、及び輸送プランデータ出力部117として機能させる。
【0134】
以上に示したプログラムは、外部の記憶媒体に格納されてもよい。記憶媒体としては、フレキシブルディスク993、CD−ROM992の他に、DVD(Digital Versatile Disk)又はPD(Phase Disk)等の光学記録媒体、MD(MiniDisk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワークあるいはインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶媒体を記録媒体として使用して、ネットワークを介したプログラムとして提供してもよい。
【0135】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0136】
100 輸送プラン提示装置
101 日程データ格納部
102 割当日程データ格納部
103 定義済容器情報格納部
104 割当パターン情報格納部
105 小容器輸送費情報格納部
106 大容器輸送費情報格納部
107 容器保管費情報格納部
108 日程データ入力受付部
109 項目選択部
110 容器情報選択部
111 新容器情報定義部
112 容器情報割当部
113 使用不可期間データ入力受付部
114 割当パターン算出部
115 費用算出部
116 輸送プラン生成部
117 輸送プランデータ出力部
200 ディスプレイ
300 キーボード
400 マウス
500 画面
501 テキストボックス
502 ボタン
600 画面
601 リストボックス
602 ボタン
901 ホスト・コントローラ
902 CPU
903 RAM
904 グラフィック・コントローラ
905 表示装置
906 入出力コントローラ
907 通信インターフェイス
908 ハードディスクドライブ
909 CD−ROMドライブ
910 ROM
911 フレキシブルディスク・ドライブ
912 入出力チップ
991 ネットワーク通信装置
992 CD−ROM
993 フレキシブルディスク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物資を輸送するための輸送プランを提示する輸送プラン提示装置であって、
複数の各輸送先についてそれぞれ定められた輸送期限の項目のうち、当該輸送期限までに対象の輸送先に物資を輸送するための容器の情報が割り当てられていない項目であって、最も早い輸送期限の項目を選択する項目選択部と、
前記項目選択部が選択した項目における輸送期限の時点において、当該輸送期限よりも前の他の輸送期限の項目に割り当てられた容器の情報のうち、使用し得る状態にある一の容器の情報を選択する容器情報選択部と、
前記容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、新たな一の容器の情報を定義する新容器情報定義部と、
前記容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができた場合、当該一の容器の情報を、前記項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当て、前記容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、前記新容器情報定義部が定義した新たな一の容器の情報を、前記項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当てる容器情報割当部と、
前記容器情報割当部が前記全ての輸送期限の項目に対して容器の情報を割り当てるまでの間に、前記新容器情報定義部が定義した容器の情報の数を、前記各輸送先へ前記各輸送期限までに物資を輸送するために必要な容器の最小数として提示する輸送プランを生成する輸送プラン生成部と、
前記輸送プラン生成部が生成した輸送プランを示すデータを出力する輸送プランデータ出力部と
を備える輸送プラン提示装置。
【請求項2】
前記容器情報割当部が前記全ての輸送期限の項目に対して容器の情報を割り当てるまでの間に、前記新容器情報定義部が定義した全ての容器を示す各情報を、前記輸送期限の各項目に対して割り当て直した場合に、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出するか、予め定められた計算時間内で可能な限りのパターンを算出する割当パターン算出部と、
前記割当パターン算出部が算出した割り当てのパターン毎に、前記容器を各輸送先へ輸送するために必要な費用に基づいて、前記全ての容器を輸送するのに必要な費用をそれぞれ算出する費用算出部と
を更に備え、
前記輸送プラン生成部は、前記割当パターン算出部が算出した割り当ての各パターンのうち、前記費用算出部が算出した費用が最も安い割り当てのパターンを、前記容器の輸送にかかる費用が最も安い輸送手順として更に提示し、当該割り当てのパターンについて前記費用算出部が算出した費用を、当該輸送手順で容器を輸送した場合にかかる費用として更に提示する輸送プランを生成する
請求項1に記載の輸送プラン提示装置。
【請求項3】
前記容器情報選択部は、ある輸送先へ物資を輸送するのに前記容器が使用されてから、別の輸送先へ当該容器を使用して物資を輸送することができるようになるまでにかかる、当該容器を使用することができない期間が定められている場合、当該期間に基づいて、使用し得る状態にある一の容器の情報を選択する
請求項1又は2に記載の輸送プラン提示装置。
【請求項4】
前記割当パターン算出部は、前記容器を使用することができない期間に基づいて、割り当ての組み合わせとして成立し得る全てのパターンを算出する
請求項3に記載の輸送プラン提示装置。
【請求項5】
前記項目選択部は、前記輸送期限の項目毎に輸送すべき物資の種類が定められている場合、同じ種類の輸送すべき物資が定められている輸送期限の項目について、前記輸送期限までに対象の輸送先に当該種類の物資を輸送するための容器の情報が割り当てられていない項目であって、最も早い輸送期限の項目を選択し、
前記容器情報選択部は、前記輸送すべき物資の種類毎に使用すべき容器の種類が定められている場合、前記項目選択部が選択した項目における輸送期限の時点において、当該輸送期限の項目に対して定められている種類の物資を輸送するのに使用すべき種類の容器であって、当該輸送期限よりも前の他の輸送期限の項目に割り当てられた容器の情報のうち、使用し得る状態にある一の容器の情報を選択し、
前記新容器情報定義部は、前記容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、当該選択することができなかった容器の種類と同じ種類の新たな一の容器の情報を定義し、
前記輸送プラン生成部は、前記容器情報割当部が前記全ての輸送期限の項目に対して容器の情報を割り当てるまでの間に、前記新容器情報定義部が定義した前記使用すべき種類の容器の情報の数を、前記各輸送先へ前記各輸送期限までに所定の種類の物資を輸送するために必要な種類の容器の最小数として提示する輸送プランを生成する
請求項1から4のいずれか一項に記載の輸送プラン提示装置。
【請求項6】
前記費用算出部は、前記容器を各輸送先へ輸送する輸送手順に更に基づいて、前記全ての容器を輸送するのに必要な費用を算出し、
前記輸送プラン生成部は、前記割当パターン算出部が算出した割り当ての各パターンのうち、前記費用算出部が前記輸送手順に基づいて算出した費用が最も安い割り当てのパターンを、当該輸送手順による前記容器の輸送にかかる費用が最も安い輸送手順として更に提示し、当該割り当てのパターンについて前記費用算出部が算出した費用を、当該輸送手順で容器を輸送した場合にかかる費用として更に提示する輸送プランを生成する
請求項2から5のいずれか一項に記載の輸送プラン提示装置。
【請求項7】
物資を輸送するための輸送プランを提示する輸送プラン提示装置を制御する制御方法であって、
複数の各輸送先についてそれぞれ定められた輸送期限の項目のうち、当該輸送期限までに対象の輸送先に物資を輸送するための容器の情報が割り当てられていない項目であって、最も早い輸送期限の項目を選択する項目選択段階と、
前記項目選択段階において選択された項目における輸送期限の時点において、当該輸送期限よりも前の他の輸送期限の項目に割り当てられた容器の情報のうち、使用し得る状態にある一の容器の情報を選択する容器情報選択段階と、
前記容器情報選択段階において使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、新たな一の容器の情報を定義する新容器情報定義段階と、
前記容器情報選択段階において使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができた場合、当該一の容器の情報を、前記項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当て、前記容器情報選択段階において使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、前記新容器情報定義部が定義した新たな一の容器の情報を、前記項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当てる容器情報割当段階と、
前記容器情報割当段階において前記全ての輸送期限の項目に対して容器の情報を割り当てるまでの間に、前記新容器情報定義段階において定義された容器の情報の数を、前記各輸送先へ前記各輸送期限までに物資を輸送するために必要な容器の最小数として提示する輸送プランを生成する輸送プラン生成段階と、
前記輸送プラン生成段階において生成された輸送プランを示すデータを出力する輸送プランデータ出力段階と
を備える制御方法。
【請求項8】
物資を輸送するための輸送プランを提示する輸送プラン提示装置用のプログラムであって、前記輸送プラン提示装置を、
複数の各輸送先についてそれぞれ定められた輸送期限の項目のうち、当該輸送期限までに対象の輸送先に物資を輸送するための容器の情報が割り当てられていない項目であって、最も早い輸送期限の項目を選択する項目選択部、
前記項目選択部が選択した項目における輸送期限の時点において、当該輸送期限よりも前の他の輸送期限の項目に割り当てられた容器の情報のうち、使用し得る状態にある一の容器の情報を選択する容器情報選択部、
前記容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、新たな一の容器の情報を定義する新容器情報定義部、
前記容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができた場合、当該一の容器の情報を、前記項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当て、前記容器情報選択部が使用し得る状態にある一の容器の情報を選択することができなかった場合、前記新容器情報定義部が定義した新たな一の容器の情報を、前記項目選択部が選択した輸送期限の項目に割り当てる容器情報割当部、
前記容器情報割当部が前記全ての輸送期限の項目に対して容器の情報を割り当てるまでの間に、前記新容器情報定義部が定義した容器の情報の数を、前記各輸送先へ前記各輸送期限までに物資を輸送するために必要な容器の最小数として提示する輸送プランを生成する輸送プラン生成部、
前記輸送プラン生成部が生成した輸送プランを示すデータを出力する輸送プランデータ出力部
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2011−251808(P2011−251808A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−126913(P2010−126913)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(000006208)三菱重工業株式会社 (10,378)