説明

輸送機関の目地材

【課題】 目地部の周辺が熱風により溶融したり、変色するのを抑制できる輸送機関の目地材を提供する。
【解決手段】 輸送機関である鉄道車両1の床2の化粧目地3に接着される定形のシリコーン接着剤10と、このシリコーン接着剤10の周壁に積層被覆される帯形の保護層とを備え、この保護層を可撓性を有する薄い離型フィルムとする。冷間状態で使用可能なシリコーン接着剤10を溶接棒の代わりに用いるので、熱風を加えて溶融・接着する必要がない。したがって、熱風がシリコーン接着剤10の周辺の床2にも作用し、床2の周辺部が溶融したり、変色するのを防止し、快適な空間を演出する床2の意匠性や耐久性を維持・向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両、自動車、船舶、航空機等からなる輸送機関の目地部に定形のシリコーン接着剤を接着する輸送機関の目地材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道車両の車体に床を敷設する場合には、図示しないが、複数の床の合わせ目の化粧目地に塩ビ製の溶接棒を挿入するとともに、この溶接棒に熱風機で熱風を加えて溶融・接着するようにしている(特許文献1、2、3、4参照)。
【特許文献1】特開平7‐91014号公報
【特許文献2】特開平7‐189479号公報
【特許文献3】特開2004‐308346号公報
【特許文献4】特開2001‐234626号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、鉄道車両に床を敷設する場合には、以上のように溶接棒に熱風を加えて溶融・接着しているが、熱風が溶接棒の周辺の床にも作用し、床の周辺部が溶融したり、変色してしまうと、快適な空間を演出する床の意匠性や耐久性が損なわれるという問題がある。
【0004】
本発明は上記に鑑みなされたもので、目地部の周辺が熱風により溶融したり、変色するのを抑制することのできる輸送機関の目地材を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明においては上記課題を解決するため、輸送機関の目地部に、定形のシリコーン接着剤を接着するようにしたことを特徴としている。
なお、輸送機関の目地部を、鉄道車両の床の化粧目地とすることができる。
また、シリコーン接着剤に保護層を設け、この保護層をフィルム、金属箔、あるいは繊維布とすることができる。
また、シリコーン接着剤の未硬化時の可塑度を、ウイリアムス可塑度計で測定した場合に、30〜500の範囲とすることが好ましい。
【0006】
また、輸送機関の外壁の内外表面、間仕切り、柱、床面等に適用可能な可撓性を有する主要構成要素に、化粧材部と基材部とを有する表層材を用いて構造物等の表面を仕上げるに際し、化粧目地に定形のシリコーン接着剤を用いることを特徴としても良い。
【0007】
ここで、特許請求の範囲における定形のシリコーン接着剤は、円形、楕円形、矩形、多角形の断面を有する帯形、線条、紐形、リボン形等に形成される。また、輸送機関には、少なくとも鉄道車両、バス等の自動車、船舶、航空機等が含まれる。輸送機関の目地部は、応力の作用しない鉄道車両の床の化粧目地が主ではあるが、何らこれに限定されるものではなく、例えば壁、洗面所、ドア入口付近、柱、間仕切りの化粧目地等でも良い。さらに、保護層は、単数、複数、一種類、多種類、透明、不透明を特に問うものではなく、シリコーン接着剤の内外に適宜設けられる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、目地部の周辺が熱風や温風により溶融したり、変色等するのを抑制することができるという効果がある。
また、輸送機関の目地部を鉄道車両の床の化粧目地とすれば、床の化粧目地周辺部が溶融したり、変色してしまうのを防ぐことができる。
さらに、シリコーン接着剤の内外に保護層を設け、この保護層をフィルム、金属箔、あるいは繊維布とすれば、施行作業の際の強度、耐久性、バリヤー性、ハンドリング性を向上させたり、シリコーン接着剤を補強等することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における輸送機関の目地材は、図1ないし図3に示すように、輸送機関である鉄道車両1の床2の複数の化粧目地3にそれぞれ接着されるシリコーン接着剤10と、このシリコーン接着剤10の周壁長手方向に着脱自在に積層被覆される保護層11とを備え、この保護層11を可撓性の薄い離型フィルムとするようにしている。
【0010】
シリコーン接着剤10は、細長い定形の線条に成形され、形状の保持が必要とされる観点から、未硬化時における可塑度がウイリアムス可塑度計(平行板可塑度計)で測定した場合に、30〜500の範囲とされる。これは、可塑度が30未満の場合には、シリコーン接着剤10を未硬化の定形成形体にする際、又は成形後の形状保持性が低下し、任意の形状を得ることが困難になるからである。
【0011】
逆に、可塑度が500を超える場合には、シリコーン接着剤10を被着体である化粧目地3に接着する際、界面に残留した気泡を除去することがきわめて困難となり、残留した気泡がシリコーン接着剤10と化粧目地3の接触面積を低下させ、接着力を低下させるからである。
【0012】
シリコーン接着剤10は、ラジカル反応、白金系触媒によるヒドロシリル化反応、縮合反応、紫外線、電子線硬化等、どのような架橋方法によるタイプをも使用することができる。しかしながら、実際には、経済的・物理的観点から、縮合反応による縮合硬化型、ヒドロシリル化反応硬化型、有機化酸化物硬化型、あるいは放射線硬化型が好ましい。
【0013】
I 縮合硬化型シリコーン接着剤
この縮合硬化型シリコーン接着剤は、概ね以下の基本組成を有している。
(1)ポリオルガノシロキサン
縮合硬化型シリコーン接着剤の主成分であり、式(1)又は式(2)で表されるジオルガノポリシロキサンである。
【0014】
【化1】

式(1)
(式中、Rは置換又は非置換の一価炭化水素基、Xは酸素原子又は炭素数1〜8の二価炭化水素基、nはジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度を100,000cSt(センチストークス、以下同様)以上、好ましくは1,000,000cSt以上とする数)
【0015】
【化2】

式(2)
(式中、Yは加水分解性基、aは2又は3、R、X、nについては上記と同様である)
【0016】
ここでRは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルブチル基、オクチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘプテニル基、ヘキセニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ジフェニル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基、あるいはこれらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基等で置換したクロロメチル基、トリフロロプロピル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基等から選択される同一又は異種の非置換若しくは置換の好ましくは炭素数1〜12、特に1〜10の一価炭化水素基である。
【0017】
Xは酸素原子又は炭素数1〜8の二価炭化水素基であり、この二価炭化水素基としては−(CH2m−(mは1〜8)で表される。これらの中でも、酸素原子、−CH2CH2−が好ましい。nはジオルガノポリシロキサンの25℃における粘度を100,000cSt以上、好ましくは1,000,000cSt以上とする数である。
【0018】
Yは加水分解性基であり、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基等のケトオキシム基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基等があげられる。このようなジオルガノポリシロキサンは、各種オルガノポリシロキサンの単量体である環状シロキサン若しくは線状オリゴマーを酸又は塩基触媒による平衡反応により得る等の公知の方法により製造することができる。
【0019】
また、このジオルガノポリシロキサンに分岐構造を導入する場合には、平衡化重合中にSiO3/2単位及び/又はSiO4/2単位を含むシラン若しくはシロキサンをジオルガノポリシロキサンがゲル化しないレベルで添加するのが常法である。さらに、このジオルガノポリシロキサンは、ストリップや洗浄等により低分子シロキサンを除去しておくことが好ましい。このようなオルガノシロキサンを用いれば、初期の汚れを低減することができる。
【0020】
(2)架橋剤
架橋剤としては、加水分解性の基を1分子中に2個以上、好ましくは3個以上有するシラン、あるいはその部分加水分解縮合物が使用される。この場合、加水分解性の基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基等のケトオキシム基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、イソプロペニルオキシ基、イソブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、N−ブチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基等のアミノ基、N−メチルアセトアミド基等のアミド基等があげられる。
【0021】
これらの中でも、アルコキシ基、ケトオキシム基、アシルオキシ基、アルケニルオキシ基が好ましい。架橋剤の配合量は、上記ジオルガノポリシロキサン100部(質量部、以下同様)に対して1〜50部、好ましくは2〜30部、より好ましくは5〜20部が良い。
【0022】
(3)硬化触媒
シリコーン接着剤10の組成物には、硬化触媒を使用することにより、硬化を促進することができる。この硬化触媒としては、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート等のアルキル錫エステル化合物、テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキソキシ)チタン、ジプロポキシビス(アセチルアセトナ)チタン、チタニウムイソプロポキシオクチレングリコール等のチタン酸エステル又はチタンキレート化合物、ナフテン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、亜鉛−2−エチルオクトエート、鉄−2−エチルヘキソエート、コバルト−2−エチルヘキソエート、マンガン−2−エチルヘキソエート、ナフテン酸コバルト、アルコキシアルミニウム化合物等の有機金属化合物、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノアルキル基置換アルコキシシラン、ヘキシルアミン、リン酸ドデシルアミン等のアミン化合物及びその塩、ベンジルトリエチルアンモニウムアセテート等の第4級アンモニウム塩、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、蓚酸リチウム等のアルカリ金属の低級脂肪酸塩、ジメチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン等のジアルキルヒドロキシルアミン、テトラメチルグアニジルプロピルトリメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルメチルジメトキシシラン、テトラメチルグアニジルプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン等のグアニジル基を含有するシラン又はシロキサン等があげられる。
【0023】
これらは、1種類に限定されるものではなく、2種又はそれ以上の混合物として使用しても良い。これら硬化触媒の配合量は、ジオルガノポリシロキサン100部に対して0〜20部、好ましくは0.001〜10部、より好ましくは0.01〜5部が良い。
【0024】
(4)充填材
シリコーン接着剤10の組成物には、上記成分以外に、補強等の目的で1種以上の充填材を用いることが好ましい。このような充填材としては、例えば煙霧質シリカ、沈降性シリカ、これらのシリカ表面を有機珪素化合物で疎水化処理したシリカ、石英粉末、カーボンブラック、タルク、ゼオライト及びベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、及び有機繊維等の繊維質充填材、炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、セライト等の塩基性充填材等が例示される。
【0025】
これらの充填材のうち、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライト等が好ましく、特に表面を疎水化処理した煙霧質シリカ、炭酸カルシウムが最適である。充填材の配合量は、目的や充填材の種類により選択すれば良いが、ベースポリマーのジオルガノポリシロキサン(1)成分100部に対して1〜500部、特には5〜100部であるのが最適である。
【0026】
(5)接着剤付与成分
接着剤付与成分である接着促進剤としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有オルガノアルコキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有オルガノアルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト含有オルガノアルコキシシラン、アミノ基含有オルガノアルコキシシランとエポキシ基含有オルガノアルコキシシランとの反応混合物が例示される。本成分の配合量は、通常、(1)成分100質量部に対して0.1〜5質量部である。
【0027】
II ヒドロシリル化反応硬化型シリコーン接着剤
このヒドロシリル化反応硬化型シリコーン接着剤は、概ね以下の基本組成を有している。
(1)’ポリオルガノシロキサン
ヒドロシリル化反応硬化型のシリコーン接着剤における組成物の主剤であり、一分子中に平均2個以上のアルケニル基を有することを特徴とする。このアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基が例示され、好ましくはビニル基である。また、本成分中のアルケニル基以外のケイ素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が例示され、好ましくはメチル基である。
【0028】
本成分の分子構造としては、例えば直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、網状、樹枝状があげられる。本成分の25℃における粘度は、100,000cSt以上、好ましくは1,000,000cSt以上である。
【0029】
この成分のポリオルガノシロキサンとしては、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、式:(CH3)3SiO1/2で示されるシロキサン単位と式:(CH3)2(CH2=CH)SiO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位からなるポリオルガノシロキサン、これらのポリオルガノシロキサンのメチル基の一部又は全部をエチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基で置換したポリオルガノシロキサン、これらのポリオルガノシロキサンのビニル基の一部又は全部をアリル基、プロペニル基等のアルケニル基で置換したポリオルガノシロキサン、及びこれらのポリオルガノシロキサンの二種以上の混合物が例示される。
【0030】
(2)’水素化ポリオルガノシロキサン
このポリオルガノシロキサンは、本組成物の硬化剤として作用するものであり、一分子中に平均2個以上のケイ素原子結合水素原子を有することを特徴とする。本成分中のケイ素原子に結合する有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が例示され、好ましくはメチル基である。
【0031】
本成分の分子構造としては、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、網状、樹枝状が例示される。本成分の25℃における粘度は、限定されるものではないが、好ましくは1〜1,000,000cStの範囲内、特に好ましくは1〜10,000cStの範囲内である。
【0032】
この成分のポリオルガノシロキサンとしては、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ポリメチルハイドロジェンシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、環状ポリメチルハイドロジェンシロキサン、式:(CH3)2HSiO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位からなるポリオルガノシロキサン、これらのポリオルガノシロキサンのメチル基の一部又は全部をエチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基で置換したポリオルガノシロキサン、及びこれらのポリオルガノシロキサンの二種以上の混合物が例示され、得られる硬化物の機械的特性、特には伸びが向上することから、分子鎖両末端にのみケイ素原子結合水素原子を有するポリオルガノシロキサンと分子鎖側鎖にケイ素原子結合を有するポリオルガノシロキサンの混合物であるのが好適である。
【0033】
本組成物において、本成分の含有量は、(1)’成分中のアルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜20の範囲内となる量、好ましくは0.1〜10の範囲内となる量、特に好ましくは、0.1〜5の範囲内となる量である。これは、本成分の含有量が上記範囲の下限未満の場合には、得られる接着剤が十分に硬化しなくなる傾向があるからである。
【0034】
逆に、上記範囲の上限を超える場合には、得られる接着剤硬化物の機械的特性が低下する傾向があるからである。また、本成分として、分子鎖両末端にのみケイ素原子結合水素原子を有するポリオルガノシロキサンと分子鎖側鎖にケイ素原子結合を有するポリオルガノシロキサンの混合物を用いる場合には、前者のポリオルガノシロキサンの含有量は、(1)’成分中のアルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜10の範囲内となる量、好ましくは0.1〜10の範囲内となる量、より好ましくは0.1〜5の範囲内となる量であるのが良い。
【0035】
後者のポリオルガノシロキサンの含有量は、(1)’成分中のアルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.5〜20の範囲内となる量、好ましくは0.5〜10の範囲内となる量、より好ましくは0.5〜5の範囲内となる量が好適である。
【0036】
(3)’硬化触媒
ヒドロシリル化反応用白金系触媒としては、白金微粉末、白金黒、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、白金とジケトンの錯体、塩化白金酸とオレフィン類の錯体、塩化白金酸とアルケニルシロキサンの錯体、及びこれらをアルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に担持させたものがあげられる。
【0037】
これらの中でも、塩化白金酸とアルケニルシロキサンの錯体がヒドロシリル化反応触媒としての触媒活性が高いので好ましく、特に特公昭42−22924号公報に開示されているような塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサン錯体が最適である。本成分の添加量は、(1)’成分100万質量部に対して白金金属原子として1〜1000質量部、好ましくは1〜100質量部である。
【0038】
(4)’充填材
充填材は、本組成物の機械的強度を向上させるために添加されるものであり、通常シリコーンゴムの配合に用いられる化合物が用いられる。この成分としては、例えば、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、焼成シリカ、粉砕石英、及びこれらのシリカ粉末をオルガノアルコキシシラン、オルガノハロシラン、オルガノシラザン等の有機ケイ素化合物で表面処理した粉末があげられる。特に、得られる接着剤硬化物の機械的強度を十分に向上させるためには、本成分として、BET比表面積が50m2/g以上であるシリカ粉末を用いるのが良い。
【0039】
本組成物において、本成分の含有量は任意であるが、得られるシリコーンゴム硬化物の機械的強度を向上させるためには、(1)成分100質量部に対して1〜1000質量部の範囲内であることが好ましく、さらには1〜400質量部の範囲内が良い。また、本組成物には、その他の任意成分として、例えばヒュームド酸化チタン、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、ケイ藻土、酸化鉄、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、銀、金、ニッケル等の無機質充填材、金又は銀メッキを施した無機及び有機充填材;これらの充填材の表面を上記有機ケイ素化合物で処理した充填材を含有しても良い。
【0040】
(5)’接着性付与成分
接着性付与成分は、本ヒドロシリル化反応硬化型シリコーン接着剤を接着剤として機能させるため、接着性を付与、向上させるためのものである。これには、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビス(トリメトキシシリル)プロパン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン等のシランカップリング剤及びこれらの部分加水分解物;エポキシ基、酸無水物基、αシアノアクリル基を有する有機化合物、及びこれらの基を含有するシロキサン化合物、あるいはこれらの基とアルコキシシリル基を併有する有機化合物若しくはシロキサン化合物;テトラエチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、チタンエチルアセトネート、チタンアセチルアセトネート等のチタン化合物;エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等のアルミニウム化合物;ジルコニウムアセチルアセトネート、ジルコニウムブトキシアセチルアセトネート、ジルコニウムビスアセチルアセトネート、ジルコニウムエチルアセトアセテート等のジルコニウム化合物を含有しても良い。これらの接着付与剤の含有量は、限定されるものではないが、好ましくは(1)’成分100質量部に対して0.01〜10質量部の範囲内である。
【0041】
さらに、本組成物には、硬化性を調整するため、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−フェニル−1−ブチン−3−オール等のアセチレン系化合物;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物;1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルビニルシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルビニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等の1分子中にビニル基を5重量%以上持つオルガノシロキサン化合物;ベンゾトリアゾール等のトリアゾール類、フォスフィン類、メルカプタン類、ヒドラジン類等の硬化抑制剤を含有することが好ましい。これらの硬化抑制剤の含有量は、限定されるものではないが、(1)’成分100質量部に対して0.001〜5質量部の範囲内であることが好ましい。
【0042】
本組成物を調製する方法は、特に限定されるものではなく、必要に応じてその他の任意成分を混合することにより調製することができるが、予め(1)、(1)’成分と(4)、(4)’成分を加熱混合して調製したベースコンパウンドに、残余の成分を添加することが好ましい。
【0043】
なお、その他任意の成分を添加する必要がある場合、ベースコンパウンドを調製する際に添加しても良く、又これが加熱混合により変質する場合には、(2)、(2)’成分〜(4)、(4)’成分を添加する際に添加することが好ましい。また、このベースコンパウンドを調製する際、上記有機ケイ素化合物を添加して(4)、(4)’成分の表面をin‐situ処理しても良い。本接着剤を調製する場合には、2本ロール、ニーダーミキサー、ロスミキサー等の周知の混練装置を用いることができる。
【0044】
III 有機化酸化物硬化型シリコーン接着剤
オルガノポリシロキサン組成物が有機過酸化物による硬化型シリコーンゴム組成物である場合、ベースポリマーとして使用されるオルガノポリシロキサンとしては、ガム状のものが良く、25℃における粘度が100,000cSt以上、好ましくは1,000,000cSt以上で分子鎖末端及び/又は分子鎖中にビニル基等のアルケニル基を少なくとも2個有するのが良い。
【0045】
硬化触媒としては、有機過酸化物が使用される。この有機過酸化物の例としては、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のアルキル系有機過酸化物、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロルベンゾイルパーオキサイド等のアシル系有機過酸化物が好適な化合物として用いられる。配合量は、ベースポリマーのオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜10質量部、特には0.2〜5質量部が好ましい。
【0046】
IV 放射線硬化型シリコーン接着剤
オルガノポリシロキサン組成物が放射線硬化型シリコーンゴム組成物である場合、ベースポリマーとして使用されるオルガノポリシロキサンとしては、分子鎖末端及び/又は分子鎖中にビニル基、アリル基、アルケニルオキシ基、アクリル基、メタクリル基等の脂肪族不飽和基、メルカプト基、エポキシ基、ヒドロシリル基等を2個以上有するものが用いられる。その25℃における粘度は、100,000cSt以上、好ましくは1,000,000cSt以上であるのが良い。
【0047】
反応開始剤としては、公知のアセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン、3−ブロモアセトフェノン、4−アリルアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン、3−メトキシベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4−クロロ−4'−ベンジルベンゾフェノン、3−クロロキサントール、3,9−ジクロロキサントール、3−クロロ−8−ノニルキサントール、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、ベンジルメトキシケタール、2−クロロチオキサントール等があげられる。その配合量は、ベースポリマーのオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.1〜20質量部、特に0.5〜10質量部であることが好ましい。
【0048】
さらに、本発明においては、被着体である化粧目地3にプライマーを塗布することにより、シリコーン接着剤10の接着性を高めることができる。プライマーは、各種の物質を含む表面処理剤を溶媒に分散したものが殆どである。このプライマーにおいて、表面処理剤はシランカップリング剤であることが好ましい。
【0049】
シランカップリング剤は、溶媒100質量部に対して1〜50質量部配合すると良い。ここでシランカップリング剤の好ましい配合量を分散媒100質量部に対して1〜50質量部の範囲としたのは、この範囲を下回る場合には、十分な接着力が得られないという理由に基づく。逆に、この範囲を上回る場合には、加工性が低下するという理由に基づく。
シランカップリング剤としては、エポキシ基含有シラン又はそれらの部分加水分解縮合物、(メタ)アクリル基含有シラン又はそれらの部分加水分解縮合物、ビニル基含有シラン又はそれらの部分加水分解縮合物、環状シロキサン、鎖状シロキサン、及び、シアヌル環含有有機ケイ素化合物からなる群から選択される1又は2以上の物質を用いるのが好ましい。
【0050】
上記エポキシ基含有シランの例としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)トリエトキシシラン等があげられる。また、上記(メタ)アクリル基含有シランの例としては、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン等があげられる。上記ビニル基含有シランの例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等があげられる。
【0051】
上記環状シロキサンの例としては、3−グリシドキシプロピル基含有メチルハイドロジェン環状テトラシロキサン、3−メタクリロキシプロピル基含有メチルハイドロジェン環状テトラシロキサン、3−グリシドキシプロピル基含有メチルメトキシ環状シロキサン、3−グリシドキシプロピル基と2−(トリメトキシシリル)エチル基を有するメチルハイドロジェン環状シロキサン、3−メタクリロキシプロピル基と2−(トリメトキシシリル)エチル基を有するメチルハイドロジェン環状シロキサン、2−[(3−トリメトキシシリル)プロピルオキシカルボニル]プロピル基含有メチルハイドロジェン環状シロキサン等があげられる。 上記鎖状シロキサンの例としては、3−グリシドキシプロピル基含有メチルメトキシシロキサン、3−グリシドキシ基とビニル基を有するメチルハイドロジェンシロキサン、3−グリシドキシ基と2−(トリメトキシシリル)エチル基を有するメチルシロキサン等があげられる。
【0052】
上記シアヌル環含有有機ケイ素化合物の例としては、トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等があげられる。これらのプライマーは、被着体に対し刷毛等を用いて塗布することから、スプレーコーターやロールコーター等のコーティング機により塗布するか、又はプライマー溶液中に被着体をディッピングして塗布させることも可能である。
【0053】
保護層11は、通常、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン等のプラスチックフィルムが帯形に成形されることにより形成される。この保護層11は、シリコーン接着剤10を保持する機能の他、直線性の付加による作業性の向上、塵埃及び黴の付着防止、化粧目地3の損傷防止、表面の平滑性、表面の硬度、自由な着色、及び表面加工を可能とする、意匠性に優れる等という種々の機能をも発揮する。
【0054】
上記によれば、冷間状態で使用可能なシリコーン接着剤10を溶接棒の代わりに用いるので、熱風を加えて溶融・接着する必要が全くない。したがって、熱風がシリコーン接着剤10の周辺の床2にも作用し、床2の周辺部が溶融したり、変色するのを防止し、快適な空間を演出する床2の意匠性や耐久性を維持・向上させることができる。
【実施例】
【0055】
以下、本発明に係る輸送機関の目地材の実施例を比較例と共に説明する。
実施例1
ヒドロシリル化反応硬化型シリコーン接着剤
先ず、混練り器(ニーダー)中で珪素原子に結合した全置換基に対する炭素数2以上の置換基(ビニル基)の割合が0.44モル%の無色透明流動性固体両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン、ビニルメチルシロキサン共重合体(粘度2000万mPa・s、ウィリアムス可塑度90)を100質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル製、エロジルR972)30質量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサン2質量部を均一に混合し、窒素通気雰囲気下で150℃/1時間加熱しながら混合を行い冷却した。
【0056】
次いで、ミキシングロールを使用し、冷却状態にて混練物100質量部に対し、ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(メチルハイドロジェンシロキサンの量は、0.7モル/100g)1.72質量部、塩化白金酸溶液(塩化白金酸5質量部を2−エチルヘキサノールに希釈したもの)0.27質量部、ビニルトリエトキシシラン1質量部、3−メチル−1−ブチン−3−オール0.05質量部を均一に混練し、シリコーン接着剤の組成物を調製した。
【0057】
可塑度の測定
上記組成物の混練直後のウィリアムス可塑度を、25℃において平行板可塑度計(ウイリアムス可塑度計)を使用し、JIS K 6249「未硬化及び硬化シリコーンゴムの試験方法」に規定する測定方法に準じて測定したところ、測定値は183であった。
【0058】
具体的には、ポリオルガノポリシロキサン2gを円筒状の試験片とし、この試験片をセロハン紙に挟んで、ダイヤルゲージの付いた平行板可塑度計(上島製作所製;ウイリアムス可塑度計)中にセットし、5kgの荷重を加えて3分間放置した後、ダイヤルゲージの目盛りをミリメートルまで読み取り、試験片の厚さを記録し、この数値を100倍してウイリアムス可塑度とした。
【0059】
賦 形
上記組成物を23℃、50%RHの環境下で一軸押出機を用いてOPP(二軸延伸ポリエチレン)フィルム(40μm)上に幅5mm、厚み5mmの寸法に賦形し、シリコーン接着剤を製造した。
【0060】
目地の作製
先ず、鉄道車両の床部鋼板に、床としてロンシール工業株式会社製デザインフロアP(商品名)を目地幅6mmとして、長手方向に貼り付けた。この化粧目地に、賦形されたシリコーン接着剤を乗せ、OPPフィルムを剥離した後にローラを用いて化粧目地の形状に均した。その後、常温で3日間放置したところ、化粧目地のシリコーン接着剤は硬化し、かつ良好な状態で接着していた。
【0061】
実施例2
縮合硬化型シリコーン接着剤
先ず、密閉混練り器中で両末端水酸基封鎖ポリジメチルシロキサンを100質量部と表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル製、エロジルR972)30質量部を均一に混合し、これにメチルトリスメチルエチルケトオキシムシラン4質量部、ジブチルスズジオクトエート0.05質量部を減圧下で均一になるまで混合して組成物を調製した。
【0062】
可塑度の測定
上記組成物の混練直後の可塑度を平行板可塑度計(ウイリアムス可塑度計)を使用し、JIS K 6249(未硬化及び硬化シリコーンゴムの試験方法)に準じて測定したところ、3分間荷重をかけて測定値が173であった。
賦 形
上記組成物を23℃、10%RHの環境下一軸押出機を用いて上記実施例1と同様のOPPフィルム上に幅5mm、厚み5mmの寸法に賦形した。
【0063】
目地の作製
上記実施例1と同様に、鉄道車両の床部鋼板に、床としてロンシール工業株式会社製デザインフロアP(商品名)を目地幅6mmとして、長手方向に貼り付けた。この化粧目地に、賦形されたシリコーン接着剤を乗せ、OPPフィルムを剥離した後にローラを用いて化粧目地の形状に均した。その後、常温で3日間放置したところ、化粧目地のシリコーン接着剤は硬化し、かつ接着していた。
【0064】
比較例
実施例1、2の化粧目地の作製において、シリコーン接着剤の代わりに熱風機、具体的には株式会社マツデン製ホットジェットW−47−A型、及び塩ビの溶接棒を使用して化粧目地を埋めた。
その結果、化粧目地の周辺がホットジェットの熱により部分的に黒色に変色しており、外観を損ねた。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明に係る輸送機関の目地材の実施形態における鉄道車両の床の化粧目地を示す説明図である。
【図2】本発明に係る輸送機関の目地材の実施形態を示す断面説明図である。
【図3】本発明に係る輸送機関の目地材の実施形態におけるシリコーン接着剤と保護層とを示す斜視説明図である。
【符号の説明】
【0066】
1 鉄道車両(輸送機関)
2 床
3 化粧目地(目地部)
10 シリコーン接着剤
11 保護層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送機関の目地部に、定形のシリコーン接着剤を接着するようにしたことを特徴とする輸送機関の目地材。
【請求項2】
輸送機関の目地部を、鉄道車両の床の化粧目地とした請求項1記載の輸送機関の目地材。
【請求項3】
シリコーン接着剤に保護層を設け、この保護層をフィルム、金属箔、あるいは繊維布とした請求項1又は2記載の輸送機関の目地材。
【請求項4】
シリコーン接着剤の未硬化時の可塑度を、ウイリアムス可塑度計で測定した場合に、30〜500の範囲とした請求項1、2、又は3記載の輸送機関の目地材。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−321432(P2006−321432A)
【公開日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−148136(P2005−148136)
【出願日】平成17年5月20日(2005.5.20)
【出願人】(000190116)信越ポリマー株式会社 (1,394)
【Fターム(参考)】