説明

輻輳制御方法、輻輳制御装置、輻輳制御システムおよび輻輳制御プログラム

【課題】制御指示の発行回数を減らすことにより、制御の即時性を高めるとともに大規模な輻輳の発生にも対応が可能な輻輳制御方法、輻輳制御装置、輻輳制御システムおよび輻輳制御プログラムを提供する。
【解決手段】指定された対地局番への出接続規制手段を備えた複数の呼制御サーバ(サーバ)S1a〜S6aと、対地局番を指定して呼制御サーバに出接続規制を指示する輻輳制御装置1aとを備えた輻輳制御システム100における輻輳制御方法であって、出接続規制の対象に指定する対地局番が複数ある場合は、輻輳制御装置1aが、それらの対地局番の上位から所定桁数の値が一致する2以上の対地局番を、それぞれ1つにまとめて出接続規制の制御指示を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話網における輻輳を解消または防止するための輻輳制御方法、輻輳制御装置、輻輳制御システムおよび輻輳制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電話網において特定の電話番号あるいは特定の区域に呼が集中することによって生じる輻輳への対策として、図1に示すように、輻輳が発生している呼制御サーバまたは交換機(以下、両者を総称して「サーバ」と略記する。)への接続の規制が行われる。そのために、輻輳制御装置1から、輻輳が発生しているサーバ(図1ではサーバ#2(S2))のすべての収容局番(図1では「011210」、「011220」、「011230」)を、輻輳制御ポイントを有する他のサーバ(図1ではサーバ#1(S1)、サーバ#3(S3)、サーバ#4(S4)、サーバ#6(S6))(以下、「被制御サーバ」ともいう。)に通知して、当該局番への発信を網の入り口P(電話機3との接続点および他網4との接続点)で規制するように制御指示が出される。このような規制のことを「出接続規制」という。このとき、従来の輻輳制御方法では、輻輳制御装置1から各被制御サーバには、規制の対象となる局番(以下、「対地局番」という。)の各々について個別に制御指示を発行していた(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4339191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の輻輳制御方法では、輻輳制御装置1から被制御サーバへの制御指示の発行回数は、規制する対地局番の個数と被制御サーバの数との積に比例する。例えば、図1の例のように、3つの収容局番が割り当てられているサーバ#2(S2)への出接続規制を指示するためには、1つの被制御サーバについてそれぞれ3回ずつ制御指示を発行する必要がある。そのため、網の規模が大きく被制御サーバの数が増えるほど、また、輻輳の規模が大きく規制する対地局番の数が増えるほど、制御指示の発行に時間を要して輻輳状態が長期化するという問題があった。
【0005】
また、従来の輻輳制御方法は、発行された制御指示が対地局番の単位で管理されていたため、個々の制御指示の管理に必要なメモリなどのリソース(以下、「テナント」という。)の制限により、日本全国規模の網において大規模な輻輳が発生した場合などには適用できないという問題があった。
【0006】
本発明は、前記の問題を克服することを目的としてなされたものであり、輻輳制御のための制御指示の発行回数を減らすことにより、制御の即時性を高めるとともに大規模な輻輳の発生にも対応が可能な輻輳制御方法、輻輳制御装置、輻輳制御システムおよび輻輳制御プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の課題を解決するために、本発明の輻輳制御方法は、指定された対地局番への出接続規制手段を備えた呼制御サーバである複数の被制御サーバと、前記被制御サーバに出接続規制を指示する輻輳制御装置とが、ネットワークを介して通信可能に接続された輻輳制御システムにおける輻輳制御方法であって、前記輻輳制御装置は、前記呼制御サーバの各々の収容局番を記憶する収容局番記憶手段を備えた記憶部と、処理部とを備えており、前記処理部は、出接続規制の対象とする呼制御サーバである規制先サーバが指定されたとき、前記収容局番記憶手段に記憶されている当該規制先サーバの収容局番が複数ある場合は、それらの収容局番の上位から所定桁数の番号が一致する2以上の収容局番をそれぞれ1つにまとめた対地局番データを単位として、前記被制御サーバに前記対地局番への出接続規制を指示する制御指示を送信することを特徴とする。これにより、輻輳制御装置から各被制御サーバへの制御指示の送信回数を減らすことができる。
【0008】
また、前記処理部は、前記上位から所定桁数の番号が一致する2以上の収容局番が、前記一致する上位から所定桁数の番号をもつすべての収容局番を含む場合は、前記一致する上位から所定桁数の番号である共通番号を、前記対地局番データとすることを特徴とする。これにより、下位の番号だけが異なる収容局番が1つの規制先サーバにすべて収容される場合には、送信する制御指示のデータ量を減らすことができる。
【0009】
また、前記処理部は、前記上位から所定桁数の番号が一致する2以上の収容局番が、前記一致する上位から所定桁数の番号をもつすべての収容局番のいずれか1つでも含まない場合は、前記一致する上位から所定桁数の番号である共通番号と、各ビットが前記所定桁数を除いた残りの桁数で表し得る番号のそれぞれに対応し、前記2以上の収容局番の前記残りの桁数の番号が前記各ビットに対応する番号を含むか否かを表す所定長のビット列から成る付加情報との対を、前記対地局番データとすることを特徴とする。これにより、下位の番号が異なる収容局番が1つの規制先サーバに一部しか収容されない場合であっても、送信する制御指示のデータ量を減らすことができる。
【0010】
また、前記被制御サーバは、前記対地局番データを含む出接続規制の制御指示を受信した場合は、当該対地局番データを、個別の対地局番に展開したのちに、前記出接続規制手段が前記個別の対地局番への出接続規制を行うことを特徴とする。これにより、個別の対地局番への出接続規制を行う既存の出接続制御手段を利用することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、輻輳制御のための制御指示の発行回数を減らすことにより、制御の即時性を高めるとともに大規模な輻輳の発生にも対応が可能な輻輳制御方法、輻輳制御システム、輻輳制御装置および輻輳制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】従来の輻輳制御方法の基本原理についての説明図である。
【図2】本実施形態の輻輳制御方法の基本原理についての説明図である。
【図3】収容局番のまとめ処理についての説明図である。
【図4】付加情報をビット列に変換したときのデータ例である。
【図5】制御指示データの構造およびデータ例である。
【図6】対地局番データから個別の対地局番への展開処理についての説明図である。
【図7】従来の輻輳制御方法における動作シーケンスの例である。
【図8】本実施形態の輻輳制御方法における動作シーケンスの例である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について、適宜図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図2は、本実施形態の輻輳制御方法の基本原理についての説明図である。図2に示すように、本実施形態の輻輳制御方法が適用される輻輳制御システム100は、例えば、指定された対地局番への出接続規制手段を備えた複数のサーバS1a〜S6aと、網管制端末2または不図示の網管制プログラムからの指示にしたがって前記のサーバ群に出接続規制を指示する輻輳制御装置1aとが、不図示のネットワークを介して通信可能に接続されて構成される。
【0015】
輻輳制御装置1aは、入出力部と記憶部と処理部などを備えたコンピュータにより構成される。処理部12aは、不図示のCPU(Central Processing Unit)が所定の輻輳制御プログラムを実行することによって輻輳制御装置1aとしての各種機能を具現化する。また、ハードディスク装置などの不図示の記憶部には、各サーバの収容局番を記憶する収容局番記憶手段として収容局番DB(DataBase)11aが備えられる。後記するように、輻輳制御装置1aは、各サーバの収容局番を取得し、1つのサーバが複数の収容局番をもつ場合は、それらの収容局番の所定の上位桁数部分の番号が一致するものを1つにまとめた形で収容局番DB(11a)に登録しておく。図2の例は、サーバ#2(S2a)の3つの収容局番「「011210」、「011220」、「011230」の上位4桁の番号が一致しているので、一致している上位4桁の番号である「0112」と、それぞれ異なる下位の2桁の番号のリスト(「10,20,30」)とを連結した形で収容局番DB(11a)に登録した様子を模式的に表している。
【0016】
そして、例えば、サーバ#2(S2a)で輻輳が発生して、サーバ#2(S2a)を規制先サーバとする出接続規制を指示するときには、輻輳制御装置1aは、収容局番DB(11a)からまとめた形で登録されているサーバ#2(S2a)の収容局番のデータを取得し、被制御サーバであるサーバ#1(S1a)、サーバ#3(S3a)、サーバ#4(S4a)、・・・には、まとめた形の収容局番の単位で制御指示を発行する。このまとめた形で指示される収容局番のデータのことを、以下、「対地局番データ」という。このため、従来の輻輳制御方法では各被制御サーバへの制御指示の発行回数が3回であったのに対し(図1参照)、本実施形態の輻輳制御方法では制御指示の発行回数が1回で済む。
【0017】
つまり、従来の輻輳制御装置1(図1)が、規制されるそれぞれの収容局番について個別に制御指示を発行していたのに対して、本実施形態の輻輳制御装置1aは、規制される複数の収容局番をまとめた対地局番データの単位で制御指示を発行することができる。したがって、1つにまとめられる収容局番の数が大きいほど、各被制御サーバに対する制御指示の発行回数を少なくすることができ、制御の即時性を高めることができる。また、管理対象となる制御指示の個数(テナント数)を減らすことができ、大規模な輻輳の発生にも対応が可能となる。
【0018】
なお、日本国内の地域毎の局番(市外局番と市内局番とを連結した番号)は、総務省が定める番号計画にしたがった5桁の番号が割り当てられているが、本明細書では、市外電話を掛けるときに先頭に付加する「0」を含めた6桁の番号によって局番を表すこととする。したがって、先頭の「0」を含めた上位3桁の番号が共通であれば最大1000個、上位4桁の番号が共通であれば最大100個、上位5桁の番号が共通であれば最大10個の収容局番を、それぞれ1つの対地局番データにまとめることができる。また、各サーバに複数の収容局番を割り当てるときには、番号が近い局番同士をまとめて1つのサーバに割り当てることが多いので、このような収容局番のまとめ処理の効果が大きくなる。
【0019】
図3は、本実施形態の輻輳制御方法において、輻輳制御装置1aの処理部12aによって実行される、収容局番のまとめ処理についての説明図である。
【0020】
後記するように、輻輳制御装置1aには、各サーバから所定のタイミングで当該サーバの収容局番のデータが通知される。ここでは、図3に示すように、例えば、サーバ#1(S1a)から収容局番n11として「0122−−」が、サーバ#2(S2a)から収容局番n21,n22,n23,n24として、「01122−」、「011210」、「011220」、「011230」の4つのデータが通知されたものとする。また、収容局番をまとめる単位、つまり、番号の共通部分を規定する上位桁数は、システム管理者によって指定されるものとし、ここでは、上位4桁が共通の番号を有する収容局番をまとめる場合の例について説明する。
【0021】
サーバ#1(S1a)から通知された「0122−−」(収容局番n11)は、下位2桁の番号が任意であることを意味するので、輻輳制御装置1aは、サーバIDを「#1」とし、上位4桁の「0122」を共通番号とし、「−」(付加情報がないことを表す。)を付加情報とするレコードを、収容局番DB(11a)に登録する。
【0022】
また、サーバ#2(S2a)から通知された4つの収容局番n21,n22,n23,n24は、すべて上位4桁の番号が「0112」で共通であるので、輻輳制御装置1aは、「0112」をサーバ#2(S2a)の共通番号に設定する。また、付加情報に設定する下位2桁の番号のリストを生成するために、輻輳制御装置1aは、まず、収容局番n21のデータ「01122−」の最後の1桁を補完して下位2桁の番号である「20」〜「29」の10個の番号を生成し、次に、収容局番n22,n23,n24の各データから抽出した下位2桁の「10」、「20」、「30」の3個の番号をも加えて番号のリストを生成する。このとき、番号の重複は許さないものとし、輻輳制御装置1aは、最終的に、サーバIDを「#2」とし、先に設定した「0112」を共通番号とし、「10」、「20」〜「29」、「30」の計12個の番号のリストを付加情報とするレコードを生成し、収容局番DB(11a)に登録する。
【0023】
図4は、収容局番DB(11a)に付加情報を登録するときに、番号のリストをビット列に変換した例を示したものである。図4(a)は、付加情報が1桁の番号のリストであるときに、「2」、「3」、「4」、「8」の4個の番号のリストを10ビットのデータに変換した例であり、図4(b)は、付加情報が2桁の番号のリストであるときに、前記の「10」、「20」〜「29」、「30」の計12個の番号のリストを100ビットのデータに変換した例である。このように、付加情報を構成する番号のリストをビット列に変換して収容局番DB(11a)に登録し、また制御指示を発行するときにも同様にビット列変換された対地局番データを用いることにより、収容局番DB(11a)のデータ量の削減と、制御指示の送信データ量の削減とを実現することができる。
【0024】
図5は、輻輳制御装置1aから各被制御サーバに出接続規制の制御指示を発行するときに送信される制御指示データdのデータ構造およびデータ例を示したものである。図5のデータ例は、図3および図4の例に示したサーバ#2(S2a)のすべての収容局番への出接続規制を指示する場合を示している。このように、制御指示データdは、制御指示の管理番号であるテナントIDと、収容局番DB(11a)から取得される共通番号および付加情報からなる対地局番データと、指示内容その他のデータとから構成される。また、指示内容その他のデータでは、出接続規制の方法についての詳細内容が指定される。
【0025】
図6は、被制御サーバが制御指示データdを受信したときの対地局番データから個別の対地局番への展開処理についての説明図であり、制御指示データdの一部を省略している。被制御サーバは、受信した制御指示データdから共通番号(例えば、「0112」)を取得し、取得した共通番号を、同じく制御指示データdから取得した付加情報に含まれる番号のリスト(例えば、「10」、「20」〜「30」)を構成する各番号の上位に付加することによって、6桁の対地局番(例えば、「011210」、「011220」、「011221」、・・・)を生成し、生成したそれぞれの対地局番を、既存の出接続規制手段が参照する対地局番登録テーブルTに登録する。これにより、以後は、被制御サーバが備える既存の出接続規制手段によって従来と同様の規制動作が実行される。
【0026】
最後に、図7と図8とを参照して、本実施形態の輻輳制御方法と従来の輻輳制御方法とにおける動作シーケンスを比較して説明する。
【0027】
図7は、従来の輻輳制御方法において特定のサーバに輻輳が発生したときの動作シーケンスの例を示したものである。また、図8は、本実施形態の輻輳制御方法における同様の動作シーケンスの例を示したものである。
【0028】
まず始めに、輻輳制御の対象となる被制御サーバ群を構成するそれぞれのサーバS(図7)またはSa(図8)において、サーバ構築/変更/削除/通信断からの回復のいずれかが行われたものとする(101)。それを契機として、当該サーバSまたはSaから輻輳制御装置1または1aに、当該サーバの収容局番が通知される。
【0029】
そこで、輻輳制御装置1(図7)または1a(図8)は、通知された収容局番を収容局番DB(11または11a)に当該サーバのサーバIDに対応付けて登録する(102,102a)。このとき、図7に示す従来の輻輳制御方法では、例えば、サーバ#3から通知された「016001」〜「016002」、「016100」〜「016199」および「01621」の計104個の収容局番のデータが、処理部12によって個別に収容局番DB(11)に登録される。これに対して、図8に示す本実施形態の輻輳制御方法では、収容局番の上位4桁が「0160」と「0161」と「0162」である3つのグループにまとめられた収容局番のデータが、処理部12aによって収容局番DB(11a)に登録される。
【0030】
続いて、サーバ#3で輻輳が発生し(103)、輻輳制御装置1(図7)または1a(図8)に輻輳発生が通知されたものとする。さらに、輻輳が発生したことは網管制端末2によってシステム管理者に知らされ、システム管理者からサーバ#3への接続規制が指示されたものとする(104)。あるいは、輻輳が発生したことが不図示の網管制プログラムに通知され、網管制プログラムから同様の指示が出されたものとしてもよい。
【0031】
そこで、輻輳制御装置1(図7)または1a(図8)は、収容局番DB(11または11a)からサーバ#3の収容局番を取得し(105,105a)、取得した収容局番に対する出接続規制の制御指示を各被制御サーバSまたはSaに送信する(106,106a)。このとき、図7に示す従来の輻輳制御方法では、処理部12によって、収容局番DB(11)に登録された計104個の収容局番が個別に取得され、各被制御サーバSへの制御指示の送信も104回ずつ行われる。これに対して、図8に示す本実施形態の輻輳制御方法では、処理部12aによって、収容局番DB(11a)に登録された3つにまとめられた収容局番のデータが取得され、取得されたそれぞれのデータを対地局番データとして含む制御指示の送信が行われるので(図5参照)、各被制御サーバSaへの制御指示の送信回数は3回ずつで済む。
【0032】
次に、図8に示す本実施形態の輻輳制御方法では、対地局番データを含む制御指示を受信した被制御サーバSaは、その対地局番データを個別の収容局番に展開し、それを規制対象の対地局番として既存の出接続制御手段に引き渡す(106b)。
【0033】
以降の被制御サーバS(図7)またはSa(図8)におけるサーバ#3への接続を規制する輻輳制御は、既存の出接続制御手段によって行われる(107)。
【0034】
以上説明したように、本実施形態の輻輳制御方法によれば、従来の方法よりも輻輳制御装置から各被制御サーバへの制御指示の発行回数を少なくすることができ、制御の即時性を高めることができる。さらに、輻輳発生時に管理すべき制御指示の個数(テナント数)を減らすことができるので、大規模な輻輳の発生にも対応が可能となる。
【0035】
以上にて、本発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の実施の態様はこれらに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。例えば、本実施形態では、事前に輻輳制御装置にて各サーバの収容局番をまとめて登録しておくものとしたが、網管制端末から指定される規制対象の対地局番のリストに基づいて、制御指示を発行するタイミングにて収容局番のまとめ処理をその都度実行生成することによって、対地局番データを生成するようにしてもよい。また、同時に複数の規制先サーバへの出接続規制を指示するときには、それらのサーバのすべての収容局番に対して前記と同様なまとめ処理を実行するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1,1a 輻輳制御装置
2 網管制端末
3 電話機
4 他網
11,11a 収容局番DB(収容局番記憶手段)
12,12a 処理部
100 輻輳制御システム
S,Sa 被制御サーバ(呼制御サーバ)
S1〜S6,S1a〜S6a 呼制御サーバ/被制御サーバ(サーバ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
指定された対地局番への出接続規制手段を備えた呼制御サーバである複数の被制御サーバと、前記被制御サーバに出接続規制を指示する輻輳制御装置とが、ネットワークを介して通信可能に接続された輻輳制御システムにおける輻輳制御方法であって、
前記輻輳制御装置は、呼制御サーバの各々の収容局番を記憶する収容局番記憶手段を備えた記憶部と、処理部とを備えており、
前記処理部は、
出接続規制の対象とする呼制御サーバである規制先サーバが指定されたとき、
前記収容局番記憶手段に記憶されている当該規制先サーバの収容局番が複数ある場合は、それらの収容局番の上位から所定桁数の番号が一致する2以上の収容局番をそれぞれ1つにまとめた対地局番データを単位として、前記被制御サーバに前記対地局番への出接続規制を指示する制御指示を送信する
ことを特徴とする輻輳制御方法。
【請求項2】
前記処理部は、
前記上位から所定桁数の番号が一致する2以上の収容局番が、前記一致する上位から所定桁数の番号をもつすべての収容局番を含む場合は、
前記一致する上位から所定桁数の番号である共通番号を、前記対地局番データとする
ことを特徴とする請求項1に記載の輻輳制御方法。
【請求項3】
前記処理部は、
前記上位から所定桁数の番号が一致する2以上の収容局番が、前記一致する上位から所定桁数の番号をもつすべての収容局番のいずれか1つでも含まない場合は、
前記一致する上位から所定桁数の番号である共通番号と、各ビットが前記所定桁数を除いた残りの桁数で表し得る番号のそれぞれに対応し、前記2以上の収容局番の前記残りの桁数の番号が前記各ビットに対応する番号を含むか否かを表す所定長のビット列から成る付加情報との対を、前記対地局番データとする
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の輻輳制御方法。
【請求項4】
前記被制御サーバは、前記対地局番データを含む出接続規制の制御指示を受信した場合は、当該対地局番データを、個別の対地局番に展開したのちに、前記出接続規制手段が前記個別の対地局番への出接続規制を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の輻輳制御方法。
【請求項5】
対地局番への出接続規制手段を備えた呼制御サーバである複数の被制御サーバに出接続規制を指示する輻輳制御装置であって、
呼制御サーバの各々の収容局番を記憶する収容局番記憶手段を備えた記憶部と、処理部とを備え、
前記処理部は、
出接続規制の対象とする呼制御サーバである規制先サーバが指定されたとき、
前記収容局番記憶手段に記憶されている当該規制先サーバの収容局番が複数ある場合は、それらの収容局番の上位から所定桁数の番号が一致する2以上の収容局番をそれぞれ1つにまとめた対地局番データを単位として、前記被制御サーバに前記対地局番への出接続規制を指示する制御指示を送信する
ことを特徴とする輻輳制御装置。
【請求項6】
前記処理部は、
前記上位から所定桁数の番号が一致する2以上の収容局番が、前記一致する上位から所定桁数の番号をもつすべての収容局番を含む場合は、
前記一致する上位から所定桁数の番号である共通番号を、前記対地局番データとする
ことを特徴とする請求項5に記載の輻輳制御装置。
【請求項7】
前記処理部は、
前記上位から所定桁数の番号が一致する2以上の収容局番が、前記一致する上位から所定桁数の番号をもつすべての収容局番のいずれか1つでも含まない場合は、
前記一致する上位から所定桁数の番号である共通番号と、各ビットが前記所定桁数を除いた残りの桁数で表し得る番号のそれぞれに対応し、前記2以上の収容局番の前記残りの桁数の番号が前記各ビットの対応する番号を含むか否かを表す所定長のビット列から成る付加情報との対を、前記対地局番データとする
ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の輻輳制御装置。
【請求項8】
前記処理部は、
前記呼制御サーバのそれぞれから当該呼制御サーバの収容局番を取得する手段を備え、
1つの前記呼制御サーバから取得した収容局番が複数ある場合は、それらの収容局番の上位から所定桁数の値が一致する2以上の局番をそれぞれ1つにまとめて前記収容局番記憶手段に記憶させる
ことを特徴とする請求項5から請求項7のいずれか一項に記載の輻輳制御装置。
【請求項9】
指定された対地局番への出接続規制手段を備えた呼制御サーバである複数の被制御サーバと、請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の輻輳制御装置とが、ネットワークを介して通信可能に接続された輻輳制御システム。
【請求項10】
コンピュータを、請求項5から請求項8のいずれか一項に記載の輻輳制御装置として機能させるための輻輳制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−171918(P2011−171918A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−32572(P2010−32572)
【出願日】平成22年2月17日(2010.2.17)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】